6731 ピクセラ 2020-05-15 16:00:00
2020年9月期業績予想の修正に関するお知らせ [pdf]
2020 年 5 月 15 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ピ ク セ ラ
代表者名 代表取締役社長 藤岡 浩
(コード番号 6731)
問合せ先 取 締 役 池本 敬太
(TEL 06-6633-3500)
2020 年 9 月期業績予想の修正に関するお知らせ
当社は、本日開催の取締役会において、下記のとおり、最近の業績の動向等踏まえ、2019年11月14
日に公表しました2020年9月期(2019年10月1日~2020年9月30日)通期の業績予想を一旦取り下げ、
未定とすることといたしましたのでお知らせいたします。
記
1.業績予想の修正
2020 年 9 月期通期連結業績予想数値の修正(2019 年 10 月 1 日~2020 年 9 月 30 日)
親会社株主に
1株当たり
売上高 営業利益 経常利益 帰属する
当期純利益
当期純利益
百万円 百万円 百万円 百万円 円 銭
前回発表予想(A) 7,055 72 57 36 0.57
今回修正予想(B) 未定 未定 未定 未定 未定
増 減 額(B-A) ― ― ― ― ―
増 減 率(%) ― ― ― ― ―
ご参考:前期実績
(2019 年 9 月期) 5,073 △1,322 △1,465 △1,564 △26.61
2.修正の理由
2020 年 1 月に発生しました新型コロナウイルス感染症拡大による事業環境の著しい変化により、
世界規模の経済について収束が見通せず、不確実性が高まっております。
当社の属する家電業界におきましても、 新型コロナウイルス感染症が発生拡大しはじめた 1 月下旬
頃から、中国からの部品、製品の供給が一時足止めや遅延が発生しております。
AV 関連事業におきましては、第 2 四半期累計期間において、1 月下旬より、中国からの部品、製品
の供給に遅延が生じました。
さらに、4K 関連製品においては、OEM 先の納品の延期、商談の延期が発生し、大幅な減少となりまし
た。
海外案件におきましても、入国の制限、渡航禁止等により、開発遅延が余儀なくされ、進捗も延伸
しております。
4K テレビ市場において、前年同期比較におきまして、4K 衛星放送対応セットトップボックス(4K
スマートチューナー)を接続することで 4K 放送の受信を可能にする 4K 対応テレビの販売が当第 2
四半期累計期間において堅調に推移した(販売台数計 138.8 万台/6 ヶ月:JEITA 2019 年民生用電子機
器出荷統計より引用)にも関わらず、2019 年度に4K 衛星放送対応セットトップボックス(4K スマー
トチューナー) 4K 対応テレビに接続し 4K 放送の受信を実現しようとされる方の割合が減少し、
を そ
の割合が 2020 年度第 1 四半期累計期間時の年末商戦下でも増加に転ずることがなく(導入時約 10%で
あった割合が減少し 1%~4%で推移:JEITA 2019 年民生用電子機器出荷統計より引用し計算)、当社で
の OEM 様向け販売も含め前年同期比 77.5%と大きく減少致しました。
既存製品におきましては、インターネット接続環境をどこでも構築できるドングル製品(USB 接続
LTE ドングル)が、
「日本政府・文部科学省が進めている児童生徒向けの 1 人 1 台端末と、高速大容量
の通信ネットワークを一体的に整備するための GigaSchool 構想」の展開における新たな受注を得て
売上増が見込んでおりましたが、新型コロナウイルス感染症が発生拡大しはじめた 1 月下旬頃から、
一部前述の中国からの部品、 製品の供給に遅延が発生し、 当第 3 四半期への生産シフトに至り大きな
増加とはなりませんでした。前年同期比:97.1%増加しましたが、計画比では、33.6%減少しました。
テレビキャプチャ製品群(Xit-Air/Xit-AirBox/Xit-Board)においても、 新型コロナウイルス感染症の
発生により、外出自粛(ステイホーム)における宅内 PC を利用したテレビ視聴の増加を受けて、製
品の売上が増加(前年同期比:64.2%増)したものの、4K 衛星放送対応セットトップボックス(4K ス
マートチューナー)の減少分をカバーするまでには至りませんでした。
利益面におきましては、当第 2 四半期累計期間におきまして、販管費では、経費の見直しを図り、
業務委託費、販売促進費等の削減により、前年同期比 26.5%の削減をいたしました。
また、民泊事業を行う関連会社の biz・Creave 株式会社の持分法による投資利益 17 百万円を営業
外収益に計上いたしました。
しかし、かねてより開発を進めておりました 4K 放送対応ダブル録画機能レコーダーに係るソフト
ウエアを一括償却し 1 億 85 百万円を売上原価に計上いたしました。
これは、新型コロナウイルス感染症拡大による中国からの部品、製品の供給遅延、当社が事業拡大
を目指していた新生活における家電売上の延伸及び大型スポーツイベントの延期等により、4K 放送
テレビ録画機能追加販売計画及び BiZ モード搭載販売計画について先行き不透明な面が発生したた
めであります。
また、前述からの 4K 関連製品の売上減少に伴い、営業活動によるキャッシュ・フローのマイナス
の状況が続いている事から、投資回収の現実性を考慮した結果、固定資産の減損損失 95 百万円を特
別損失に計上いたしました。
これらの結果、2020 年 3 月期第 2 四半期累計期間において、大きく減収減益となり、2 億 41 百万
円のセグメント損失(前年同期は、セグメント損失 86 百万円)を計上いたしました。
第 2 四半期累計期間での計画値におきましては、現段階で、全売上高において、32.8%減の計画と
の差異が発生しております。この計画との差異の主な内容は、開発プロジェクトを含む 4K 関連製品
では 45.7%減、4K 関連製品だけでは 35.2%減となっております。既存製品ではテレビキャプチャ製品
群(Xit-Air/Xit-AirBox/Xit-Board)を中心に 14.7%増を実現しましたが、 全売上高では計画との差異
が 32.8%の減少という結果であるということでございます。
計画売上高との差異内容が発生致しました原因は、特に 4K 関連製品の減少は新型コロナウイルス
感染症発生拡大の影響による生産遅延影響が大きく影響しており、OEM 様向け TV ボードは 1.5 ケ月
の生産遅延・納期遅延が発生、 衛星放送対応セットトップボックス
4K (4K スマートチューナー) は、
納入先様の組み合わせる対象製品の 3 ケ月の生産遅延が発生しており、 影響額の 55.4%を占めており
ます。 即ち計画差のほぼ半分が新型コロナウイルス感染症発生拡大の影響による生産遅延が原因とな
っております(残りの半分は、前述の相手先様の開発プロジェクトが停止となりました影響です。)。
又、 4 四半期に予定されておりました大型スポーツイベント開催に合わせて、
第 当第 2 四半期累計期
間までに進めておりました開発も、 試作段階に於いて新型コロナウイルス感染症発生拡大の影響によ
り試作遅延が発生しております。
既存製品においての計画売上高との差異についても、 前述の GigaScool 構想に活用されるドングル
製品(USB 接続 LTE ドングル)が、 新型コロナウイルス感染症拡大の影響による 2 ヶ月の生産遅延が発
生し、33.6%の減少となりました。
家電事業におきましては、第 2 四半期累計期間において、売上高において、前年同期比では、黒物
家電で、44.3%減少、白物家電、生活家電においては、27.9%の減少となりました。
黒物家電については、市場の需要が減少した事と、新生活の販売を促す時期に、新型コロナウイル
スの影響で人々の動きが鈍化した事により販売時期にずれが発生したためです。
黒物家電および白物家電、生活家電においては、新型コロナウイルス感染症発生の 1 月下旬より、
生産委託している中国の協力工場が長期に渡り稼働できず、生産の一部に遅れが生じ、部品、製品の
供給に遅延が生じました。そのため、春物、新生活商戦での販売時期にずれが生じ第 2 四半期の売上
減少に大きく影響を及ぼしました。
一方、季節家電、調理家電については、58.3%増となりました。
これは、炊飯器、電子レンジ、ヒーター等が、新型コロナウイルス感染症の外出自粛行動に伴う巣
籠り、新生活準備などの影響で大きく伸長したものであります。
利益面におきましては、第 1 四半期において、黒物家電、白物家電の市場需要の低迷によりセール
販売等を実施しましたが、一定の利益を確保しました。
また、当第2四半期において、新商品の金型、広告宣伝費、研究開発費を計上しました。
しかしながら、1 月より発生しました新型コロナウイルス感染症発生に伴い、中国の協力工場で長
期に渡り稼働ができず、 生産の一部に遅れが生じたことにより部品、 製品の供給遅延が発生したため、
春物、新生活商戦での販売量が落ち込んだ事が大きく影響しております。
これらの結果、2020 年 3 月期第 2 四半期累計期間において、減収減益となり、90 百万円のセグメ
ント損失(前年同期はセグメント損失 1 百万円)を計上いたしました。
また、第 2 四半期累計期間での計画値においても、現段階で、売上高において、38.8%減の計画と
の差異が発生しております。これは、前述のとおり、新生活の販売を促す時期に、新型コロナウイル
スの影響で、人々の動きが鈍化したことで、販売時期がずれたこと、また、工場が長期に渡り稼働で
きずに生産が一部遅れた事によるものであります。
この様な環境のもとで、当社グループの 2020 年 3 月期第 2 四半期連結累計期間の連結業績は、前
年同期比で大きく減収減益となり、売上高は 18 億 1 百万円(前年同期比 48.0%減) 億 45 百万円の
、6
営業損失(前年同期は営業損失 4 億 92 百万円)を計上しました。
経費の見直しにより、各セグメントに配分していない全社費用が 3 億 12 百万円 (前年同期比 22.6%
減)となりました。
また、前述、営業外収益の計上、特別損失の計上により、親会社株主に帰属する四半期純損失は7億
33百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失5億23百万円)となりました。
今後の業績見通しですが、当社グループでは、期首から、第 3 四半期以降に大きな商戦を迎える計
画で取り組みを進めて参りました。AV 関連事業におきましては、既存製品では前述の日本政府・文
部科学省が進める GigaSchool 構想が、新型コロナウイルス感染症の発生拡大の影響により更に 「ICT
を効果的に活用した学習活動の推進」 の視点で加速されると考えられ、 3 四半期以降に大きな受注
第
が得られる可能性が改めて生まれると考えております。 しかしながら、引き続き新型コロナウイルス
感染症の拡大の影響で、一部前述の中国からの部品、製品の供給に遅延が発生しており、現在、需給
関係の解消に努めております。4K 関連製品においても、新型コロナウイルス感染症の発生拡大の影
響による市場の冷え込み、OEM 先の納品、商談の延期、大型スポーツイベント開催の延期、また、海
外案件におきましても入国の制限、渡航禁止等により延期が余儀なくされ、大幅に遅延しており、新
型コロナウイルス感染症の世界的収束時期に大きく影響を受ける状況で、 どの程度の影響があるかが
現段階では、予想する事が困難な状況にあります。
また、家電事業においても引き続き中国からの部品の調達、製品輸入遅延に加え、イベントの中止
も重なり新製品の発売に延期等が発生しており、 いずれも業績見通しが困難な状況となっております。
また、両事業において、 中国からの部品供給において、 材料価格の上昇も発生しております。 また、
両商戦において、ホテル分野、民泊施設への家電製品の導入計画を進めて参りましたが、新型コロナ
ウイルスの感染症拡大において、宿泊施設の休業要請、医療関係施設へのホテル施設確保のため、関
連施設への導入計画の再開が現段階において、見通しが困難な状況となっております。
以上の事から、今後の新型コロナウイルス感染症の世界的拡大による環境変化が、当社に与える影
響は、期間・規模ともに現時点では極めて不透明であり、業績予想の算定が、現時点では、困難な状
況であります。
そのため、2019 年 11 月 14 日に公表した業績予想を一旦取り下げ、未定とさせていただき、今後
も新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響、 及びそれに伴う景気動向を注視しつつ事業運営に努
め、業績予想を合理的に見積もることが可能となった段階で、改めて開示いたします。
※上記の業績予想は、現時点で入手可能な情報に基づき算出しており、実際の業績は今後様々な要因
により異なる可能性があります。
3.当社グループの財務の状況
当社グループにおける 2020 年 9 月期 3 月末時点の現金及び預金の金額は 2 億 3 百万円でありま
す。現在、EVO FUND を割当先とする第三者割当増資を実施し、当第 2 四半期連結累計期間にお
いて 2 億 20 百万円調達しました。
また、第 10 回新株予約権の一部行使等により、2 億 29 百万円調達しております。
加えて、残りの新株予約権が直近の発行価額(18.6 円)で実施された場合には、2 億 93 百万円の
資金調達が可能であります。
したがって当社グループといたしましては、事業継続の体制維持の観点から当面の事業活動に大
きな支障をきたす可能性は低いと考えております。今後におきましても、財務の安全性をより高
めることで不測の事態に備え、事業活動に支障をきたさないよう努めて参ります。
(注)上記の予想は、本資料の発表現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実
際の業績は、今後様々な要因によって異なる可能性があります。
以 上