6702 富士通 2019-09-26 12:00:00
経営方針に関するお知らせ [pdf]

                                                2019 年 9 月 26 日
各   位


                       会社名    富士通株式会社
                       代表者名   代表取締役社長         時田 隆仁
                              (コード番号 6702 東証第一部)
                       問合せ先   執行役員常務         広報IR室長   山守     勇
                       電話番号   03-6252-2175




                  経営方針に関するお知らせ


    当社は、本日開催の取締役会において、経営方針を添付のとおり決定いたしましたので、お知
らせいたします。


                                                         以   上
経営方針
説明会

             富士通の成長に向けて
2019年9月26日
             富士通株式会社
             代表取締役社長

             時田 隆仁
                       Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
 1. 富士通の目指す姿




                              IT企業から
                                 *

*DX:デジタル技術とデータを駆使して革新的なサービス
                               DX企業へ。
    やビジネスプロセスの変革をもたらすもの         1       Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
 2. 市場認識
  法人IT市場の動向(世界)
     従来型IT(=情報システム部門)の市場は年々減少(CAGR-2.3%)
     一方で、モダナイゼーション(CAGR6.0%)や、データ活用ビジネス/DX
      (CAGR33.4%)市場は急成長
          2,500                                                    Total 2,217
                                                                 (CAGR:6.6%)




                                                                                         LoB
          2,000           Total                                        698
                          1,607          データ駆動型ビジネス/DX               (33.4%)
                                                                                        ・




                                                                                         CxO
          1,500      165
                     524                 モダナイゼーション/効率化                  701
          1,000                                                                     情
                                                                       (6.0%)       報
                                                                                    シ
                                                                                    ス
             500
                      918                     従来型IT                     818         テ
                                                                                    ム
                                                                       (-2.3%)      部
    (十億ドル)                                                                          門           ※カッコはCAGR
               0
                   2018           2019      2020       2021   2022          2023
Source:調査会社各社のデータを基に富士通にて推計、DX:デジタルトランスフォーメーション    2                               Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
 3. 基本方針
  DXを含むデジタル領域を成長させるとともに、従来型IT
   についても強固なビジネス基盤をベースに収益拡大
                            売上イメージ

                                           成長のドライバーとして
               *
         デジタル                              ビジネス伸長
      (DX+モダナイ)

                                           • 国内は強固な顧客基盤を
         従来型IT
                                            軸にシェア拡大
                                           • 更なる収益性の強化

                    2019年          2022年
*DXに加え、
      DXに向けたモダナイ・可視化・効率化等を含む   3                 Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
4. DXビジネスの拡大




               Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
4.1 富士通が目指すDXビジネス
                  金融サービスに
                  安心と利便性を                  システムに
                                           モダナイゼーションを
           健康と暮らし
            に豊かさを
                                                             Value
                                                 ものづくり
                                                 に革新を

    Data      安心・安全な
                                          パーソナライズド
            モビリティ社会を
                                          エクスペリエンスを

                                                        Consulting
                                                            &
                                                         Services

           5G
                                   AI                 Technology
                  Computing             Cloud             &
             Cyber
            Security        Data                IoT   Integration
                             5                           Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
4.2 DXビジネスにおける先行的な取り組み
 先行事例(一部)




   画期的な技術       業界横断的な価値   新たな収益モデル
  デジタルアニーラによる    モビリティ     CX革新ビジネスでの
    物流等の最適化     プラットフォーム    レベニューシェア



                   6              Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
4.3 DXビジネスを牽引する新会社設立
 富士通グループの枠を超えてビジネス展開
 DXコンサルを500名→2,000名へ(2022年度)
 2020年1月設立予定
                         DX新会社
              DXの提案から企画・構築・運用までワンストップで提供

        コンサルティング                      テクノロジーの実装
                         企画      構築   (社内外のサービス・製品)
 お客様

        戦略コンサル、業種コンサル、
         ソリューションコンサル、    提案      運用
          テクノロジーコンサル等



                              外部協業
                          7                   Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
4.4 DXを支えるテクノロジー
 重点7技術領域にリソースを集中                                                      Cyber
                                                                      Security
Computing                                    マルチ生体認証、
                                             セキュリティ・バイデザイン
            デジタルアニーラ、HPC
                                                                         Cloud
                                   仮想世界
                               (デジタル空間)
                                                  ハイブリッド/マルチクラウド
   AI
            Explainable AI、   価値
            Wide Learning                                                 Data
                                        収集      Virtuora DX、データレイク、
                                                Chain Data Lineage
   5G
                                   現実世界
            Local 5G、          (リアル空間)                                     IoT
            ネットワークスライス                       Dracena、エッジコンピューティング、
                                             リアルタイム・デジタルツイン

                                    8                          Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
4.5 DXビジネスに向けた投資の加速
 ビジネス機会創出と新事業の推進:
  今後5年間で、5,000億円の投資を実行
 社会課題解決を支える最先端技術への
  重点投資
 DXビジネスの成長を支えるテクノロジー、
  ソリューションの更なる強化
 新規事業創出に向けたCVC、ベンチャー
  への投資、M&A
 人材への投資、全面的な社内改革
  (プロセス、インフラ刷新)



                    9    Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
5. 各事業における競争力強化




                  Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
5.1 サービスビジネスの収益力強化
 国内の強固なビジネス基盤を堅持するとともに、
  2022年度までに700億円の利益改善をめざす
 お客様システム・業務に対する豊富な知見をベースに信頼性の高いモダナイゼー
  ションを加速
 グローバルなリソースプールとして、GDCを2022年までに、2万人体制まで拡大、
  コスト効率の更なる追求
 サービスビジネス全体における品質ガバナンス機能を強化
  分野別のノウハウを集約し、現場に踏み込んだ管理体制の実現
 SE作業の自動化の推進
  AI、RPAなどの活用による生産性の更なる向上
 組織、プロセスの見直しによる効率化追求

                   11              Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
5.2 システムプロダクト
 最先端コンピューティング技術で社会課題の解決に貢献
「富岳」の製造を開始、2021年から2022年頃の共用開始にむけて、着実に
 システム開発と導入を推進
「富岳」の技術を活かしたスーパーコンピュータ「PRIMEHPC FX1000 / 700」
  をグローバルに展開




スーパーコンピュータ
         「京」
           の後継「富岳」          PRIMEHPC FX1000
                     12                Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
5.3 ネットワーク
 5G本格化に向けた取り組み
   5Gネットワーク普及促進                   デジタル×5GによるDX加速
• NTTドコモ様向け納入開始
• エリクソン社との戦略的パートナーシップ           • ローカル5Gに関する提案強化
• フォトニクスは、光高速化技術へ投資を集中          • キャリアビジネスで培った技術・人材の活用
• ソフト・サービス領域強化




                                   ものづくり      ヘルスケア
  5G向け無線装置   5G向け基地局制御装置

                           13                  Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
  5.4 海外ビジネス
   EMEIAでサービスビジネスへの転換を着実に実行
      EMEIAにおける構造改革
      ・アウグスブルグ工場   (ドイツ)での生産終了予定(2020年9月)
      ・約半数の国でプロダクト販売をチャネル経由に移行予定
      欧州における新体制
      ・北欧・西欧 (NWE)
                 、中欧・東欧(CEE)
                           の2つの区域に分け、機動的なビジネス
        を展開
      GDCを核としたグローバルサービスデリバリーの強化
      ・北欧・西欧地域のデリバリーグループをGDCと一体化
                                                       新たなリージョン体制
                                                     Americas             Oceania   Asia   Japan
                         *                   **
                 NWE                  CEE

                                                                    GDC
*NWE: Northern & Western Europe   **CEE: Central & Eastern Europe    14                      Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
6. 社内改革




          Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
6.1 社内プロセス・カルチャーの変革
 信頼されるDXパートナーとなるべく全面的な社内改革を実施
  多様性に富む創造的なプロフェッショナル集団を目指す
  自らDXを率先し、お客様のリファレンスモデルとなる




   働き方              教育               社内プロセス         カルチャー
時間・場所の制約から解放     デザイン思考の徹底          社内のDX加速に向けた    ドレスコード自由化
 ワークライフバランス    エンタープライズアジャイル        システム・プロセス改革   経営トップからの情報発信

                               16                     Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
6.2 人事制度改革
 グローバル視点で人材活用が可能な体制に変更
 ジョブ型人事制度
  国・組織を超えたクロスボーダーな        上級幹部社員
  成長機会の提供
 高度人材処遇制度                幹部社員
  人材マーケットをベンチマークした                                            外部人材
  報酬制度とキャリア採用の大幅拡大
 新卒・既卒を問わず通年採用
                  一般社員             キャリアチェンジ支援



                                          高度専門職系
                                 新たな人事制度体系
                     17                         Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
7. 経営目標




          Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
 7.1 持続的な成長と収益性の向上
  デジタル領域での成長を図るとともに、テクノロジーソリュー
                *
   ションで、営業利益率10%を目指す 10%

    営業利益率     4.4%      4.6%
                                         35,000
    売上(億円) 31,200     31,500                    ・DXの伸長(M&A含む)
                                                ・サービスビジネスの強化
             8,300     9,500   CAGR 3%   13,000
    デジタル                                        ・ネットワークビジネスの改善
            (26%)     (30%)                     ・海外ビジネスの収益改善
                                                ・投資の選択と集中

    従来型IT




             2018      2019               2022             (年度)
*テクノロジーソリューションにその他/消去又は全社を加味した値として 19                 Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
7.2 キャッシュフロー
 単年度1,500億円以上の安定的なFCF創出を目指す
 <キャッシュフローの配分>
  成長投資:DXの人材育成や社内DX実践、
   M&A等、積極的に投資              成長           株主
  株主還元:安定配当をベースとしつつ、       投資           還元
   成長ステージに即した株主還元を行う
   自社株買いについても機動的に実施              CF創出
  財務体質強化:社会インフラを支える企業に
   ふさわしい財務健全性を確保
   安定的な自己資本比率* 、一定の手元流動性          財務
   の確保                           健全性

*自己資本比率:親会社所有者帰属持分比率
                       20              Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
7.3 非財務面での取り組み

            責任ある世界企業として
          (グローバルレスポンシブルビジネス)
           ICTによる社会・経済インパクト



           ウェル          倫理
 人権・多様性           環境              コミュニティ
          ビーイング
                       コンプライアンス
                       サプライチェーン
                        安全衛生


                  21                Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
ビジネスと社内の二つの変革で成長を実現


                                   Sustainability
                                    Social, Industry,
                                      Experience
                                    Transformation

                       Wellbeing
       Practical
       Wisdom
          Fujitsu
      Transformation


                             22                         Copyright 2019 FUJITSU LIMITED
                     免責事項
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現時点で入手している情報
及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく
異なる可能性があります。実際の業績等に影響を与える可能性のある重要な要因には、以下の事
項があります。なお、業績に影響を与える要因はこれらに限定されるものではありません。

       •   主要市場における景気動向(特に日本、欧州、北米、中国を含むアジア)
       •   為替動向、金利変動
       •   資本市場の動向
       •   価格競争の激化
       •   技術開発競争による市場ポジションの変化
       •   部品調達環境の変化
       •   提携、アライアンス、技術供与による競争関係の変化
       •   公的規制、政策、税務に関するリスク
       •   製品、サービスの欠陥や瑕疵に関するリスク
       •   不採算プロジェクト発生の可能性
       •   研究開発投資、設備投資、事業買収・事業再編等に関するリスク
       •   自然災害や突発的事象発生のリスク
       •   会計方針の変更