6675 サクサ 2020-10-09 18:00:00
(訂正)「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」の一部訂正について [pdf]

                                                                       2020 年 10 ⽉9⽇
各    位
                                           会 社 名        サクサホールディングス株式会社
                                           代表者名         代表取締役社⻑             丸井 武⼠
                                                        (コード番号 6675 東証第1部)
                                           問合せ先         総務⼈事部⻑              和⽥      聡
                                                                   (TEL.03-5791-5511)


     (訂正)
        「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」の⼀部訂正について

2020 年 10 ⽉7⽇付で公表いたしました「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」の記載内容に、
⼀部誤りがありましたので、下記のとおり訂正いたします。
なお、訂正後の特別調査委員会の「調査報告書」は添付のとおりです。


                                   記


1.訂正理由
    調査報告書 133 ページから 135 ページに記載の販売目的ソフトウェアの数値の表記においてプラス マイナス
                                                      ・
の符号を逆に付していたために訂正するものです。訂正箇所は、
                            【訂正後】において下線を付しています。
    なお、調査報告書中の「連結財務諸表への影響」に記載の数値に対する影響ありません。


2.訂正内容
【訂正前】
      ア、エに係る不適切な決算調整の金額は以下のとおりである。なお、
                                    「ア 販売目的ソフトウェア」には、
     「キ 販売目的ソフトウェアの減価償却開始時期の操作」の修正も含まれている。


     販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2014/3 期

     (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期         年度末

     ア 販売目的ソフトウェア               △13,036      156,205         282,953      541,917

     エ 棚卸資産の減損                 △149,589     △134,382        △126,469      △28,696

                    ア及びエ合計     △162,626       21,823         156,484      513,221



     販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2015/3 期

     (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期         年度末

     ア 販売目的ソフトウェア               121,163      311,939         444,724      515,955

     エ 棚卸資産の減損                  △44,822      △54,817        △97,735      △226,486

                    ア及びエ合計       76,341      257,122         346,989      289,468



     販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2016/3 期

     (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期         年度末

     ア 販売目的ソフトウェア                52,935       19,886           4,829     △178,026

     エ 棚卸資産の減損                 △107,566     △165,854        △224,901     △210,957

                    ア及びエ合計      △54,631     △145,968        △220,071     △388,983


                                    1
   販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2017/3 期

   (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

   ア 販売目的ソフトウェア                69,082      115,957          68,294   △156,246

   エ 棚卸資産の減損                  △18,500       26,198         101,365    138,958

                  ア及びエ合計       50,582      142,155         169,660    △17,288



   販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2018/3 期

   (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

   ア 販売目的ソフトウェア               △74,431     △110,863        △211,130   △471,224

   エ 棚卸資産の減損                    6,909       23,511        △41,145      28,976

                  ア及びエ合計      △67,522      △87,351        △252,276   △442,247



   販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2019/3 期

   (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

   ア 販売目的ソフトウェア                24,616      127,969         166,405    224,062

   エ 棚卸資産の減損                   △5,218       △8,885        △32,668     △60,564

                  ア及びエ合計       19,397      119,083         133,737    163,498



   販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2020/3 期

   (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

   ア 販売目的ソフトウェア                 6,312       55,850          38,273    131,998

   エ 棚卸資産の減損                  △43,271      △24,728        △141,354    △64,612

                  ア及びエ合計      △36,959       31,121        △103,080     67,385




【訂正後】
   ア、エに係る不適切な決算調整の金額は以下のとおりである。ただし、アについては、前記のとおり、
  取得原価の範囲や償却費計算も含めた一連の修正から不適切な決算調整の金額を把握することが困難であ
  り、かつ、後記第 5‐2 のソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理に記載のとおり、不正と誤謬が
  混在しているものと認められるため、不適切な決算調整の金額に加え誤謬も含む販売目的ソフトウェア全
  体に係る連結財務諸表への影響額を集計し、正の数値は利益方向の修正額を、負の数値については損失方
  向の修正額を表示している。なお、
                 「ア 販売目的ソフトウェア」には、
                                 「キ 販売目的ソフトウェアの減
  価償却開始時期の操作」の修正も含まれている。また、エについても、前記のとおり、不正金額とされた
  中には誤謬に基づく金額も含まれている可能性があるため、不適切な決算調整の金額に加え誤謬も含む棚
  卸資産の減損全体に係る連結財務諸表への影響額を集計し、正の数値は利益方向の修正額を、負の数値に
  ついては損失方向の修正額を表示している。


   販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2014/3 期

   (単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

   ア 販売目的ソフトウェア                13,036     △156,205        △282,953   △541,917

   エ 棚卸資産の減損                 △149,589     △134,382        △126,469    △28,696

                  ア及びエ合計     △136,552     △290,588        △409,423   △570,614




                                  2
販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2015/3 期

(単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

ア 販売目的ソフトウェア              △121,163     △311,939        △444,724   △515,955

エ 棚卸資産の減損                  △44,822      △54,817        △97,735    △226,486

               ア及びエ合計     △165,986     △366,756        △542,459   △742,441



販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2016/3 期

(単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

ア 販売目的ソフトウェア               △52,935      △19,886         △4,829     178,026

エ 棚卸資産の減損                 △107,566     △165,854        △224,901   △210,957

               ア及びエ合計     △160,501     △185,740        △229,731    △32,931



販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2017/3 期

(単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

ア 販売目的ソフトウェア               △69,082     △115,957        △68,294     156,246

エ 棚卸資産の減損                  △18,500       26,198         101,365    138,958

               ア及びエ合計      △87,583      △89,759          33,071    295,205



販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2018/3 期

(単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

ア 販売目的ソフトウェア                74,431      110,863         211,130    471,224

エ 棚卸資産の減損                    6,909       23,511        △41,145      28,976

               ア及びエ合計       81,341      134,374         169,984    500,200



販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2019/3 期

(単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

ア 販売目的ソフトウェア               △24,616     △127,969        △166,405   △224,062

エ 棚卸資産の減損                   △5,218       △8,885        △32,668     △60,564

               ア及びエ合計      △29,835     △136,854        △199,074   △284,627



販売目的ソフトウェア及び棚卸資産減損                          2020/3 期

(単位:千円)                 第 1 四半期      第 2 四半期       第 3 四半期        年度末

ア 販売目的ソフトウェア                △6,312      △55,850        △38,273    △131,998

エ 棚卸資産の減損                  △43,271      △24,728        △141,354    △64,612

               ア及びエ合計      △49,584      △80,578        △179,627   △196,611




                                                                             以 上




                               3
サクサホールディングス株式会社        御中




          調 査 報 告 書
              【公 表 版】

              2020 年 10 月 9 日


          サクサホールディングス株式会社

               特別調査委員会



      委員長                   中   原   健   夫



      委   員                 井   上   寅   喜



      委   員                 飯   森   賢   二



      委   員                 清   水   建   成
目次
第 1 当委員会の概要 ...........................................................................................................11
1    当委員会の設置経緯................................................................................................ 11
    (1)疑義の発覚経緯................................................................................................ 11
    (2)当委員会の設置................................................................................................ 11
2    委嘱事項................................................................................................................. 11
3    当委員会の構成及び開催状況 .................................................................................. 11
    (1)当委員会の構成................................................................................................ 11
    (2)当委員会の開催状況 ......................................................................................... 13
第 2 SHD の概要 ................................................................................................................ 14
1    設立からの経緯・沿革 ............................................................................................ 14
2    SHD グループの概要・事業の内容 .......................................................................... 15
3    SHD のコーポレート・ガバナンスの概要................................................................ 16
第 3 調査手続の概要及び調査の方法................................................................................. 24
1    調査の基本方針 ...................................................................................................... 24
2    調査実施期間 .......................................................................................................... 24
3    調査対象期間 .......................................................................................................... 24
4    調査の方法 ............................................................................................................. 24
    (1)関係者に対するヒアリング ............................................................................... 24
    (2)外部取引先に対するヒアリング等..................................................................... 25
    (3)会計監査人に対するヒアリング等..................................................................... 25
    (4)デジタル・フォレンジック ............................................................................... 25
    (5)アンケートの実施 ............................................................................................ 26
    (6)臨時内部通報窓口の設置 .................................................................................. 26
    (7)社内資料等の精査 ............................................................................................ 26
    (8)棚卸資産の実地調査 ......................................................................................... 27
    (9)外部取引先への取引状況の照会 ........................................................................ 27
5    調査の前提と限界 ................................................................................................... 28
    (1)本報告書及び調査結果の利用 ........................................................................... 28
    (2)任意調査 .......................................................................................................... 28
    (3)時間的・人的制約 ............................................................................................ 28
    (4)地理的制約 ...................................................................................................... 28
    (5)感染症予防・対策 ............................................................................................ 28
第 4 本件疑義のうち SSA 事案について当委員会が認定した事実関係 ........................... 29
1    SSA 仕掛品不正計上疑義事案について .................................................................... 29



                                                              ii
(1)概要................................................................................................................. 29
(2)V1 の■■■開発 PJ と超過原価発生の経緯 .......................................................... 29
   ア     SSA 設立の経緯 ............................................................................................. 29
   イ     V1 との取引について...................................................................................... 30
   ウ     ■■■開発 PJ について...................................................................................... 30
(3)本件超過原価の発生報告 .................................................................................. 31
   ア     ■■■開発 PJ における追加費用発生の経緯 ....................................................... 31
   イ     2016 年 3 月期の追加費用 ............................................................................... 31
   ウ     2017 年 3 月期上期に約 343 百万円の超過原価が判明した経緯と V1 との協議 . 32
   エ     SSA から SHD に対して報告された超過原価の内容 ........................................ 32
(4)SHD に対する報告と SHD の対応(2016 年 12 月まで) .................................. 33
   ア     V4 に対する支払遅延の発覚 ........................................................................... 33
   イ     SHD 企画部及び A9 氏に対する報告 ............................................................... 33
   ウ     2016 年 9 月 30 日の打合せ ............................................................................. 34
   エ     2016 年 10 月 5 日の報告会議 ......................................................................... 35
   オ     2016 年 10 月 13 日の個別審議........................................................................ 36
   カ     2016 年 10 月 21 日の業績下方修正 ................................................................. 37
   キ     2016 年 11 月 1 日の V1 との会議.................................................................... 37
   ク     2016 年 11 月 15 日の個別審議 ........................................................................ 38
   ケ     2016 年 12 月 14 日のステコミ会議 ................................................................. 38
   コ     SSA の社長交代(2016 年 12 月 22 日リリース) ............................................ 38
   サ     2016 年 12 月 27 日のステコミ会議 ................................................................. 39
(5)SSA 代表取締役社長に就任した A1 氏の対応と SHD に対する報告(2017 年 1 月
以降) ...................................................................................................................... 39
   ア     SSA 代表取締役社長就任時の A1 氏の認識...................................................... 39
   イ     SSA 内でのシミュレーション ......................................................................... 40
   ウ     EY 監査法人に提示する取締役会議事録の変造 ................................................ 40
   エ     2017 年 2 月 13 日のステコミ会議................................................................... 41
   オ     SHD グループ経営会議での報告 ..................................................................... 42
   カ     EY 監査法人との事前打合せにおける隠蔽工作 ................................................ 42
   キ     ■■■開発 PJ の中断 ......................................................................................... 43
   ク     SSA の仕掛品に関する A1 氏の判断 ................................................................ 44
   ケ     2017 年 3 月 3 日のステコミ会議..................................................................... 44
   コ     2017 年 3 月 10 日の業績下方修正................................................................... 46
   サ     V1 に対する成果物の納品 ............................................................................... 46
   シ     SHD 経理部に対する報告 ............................................................................... 46



                                                           iii
       ス     EY 監査法人の監査に対する隠蔽工作 ............................................................. 46
       セ     2018 年 3 月期以降の仕掛品の原価投入........................................................... 49
    (6)SSA の仕掛品計上の推移と会計処理の問題点 ................................................... 51
       ア     本件超過原価の会計上の評価 .......................................................................... 51
          (ア)本件超過原価の内容はでたらめであったこと............................................ 51
          (イ)実際の超過原価 343 百万円の内容 ............................................................ 52
       イ     収支分析 ........................................................................................................ 53
       ウ     2016 年 3 月期の追加費用 ............................................................................... 54
       エ     ■■■開発 PJ 中断による成果物の納入と売上計上処理 ...................................... 55
       オ     売上・仕入の計上時期 .................................................................................... 56
       カ     仕掛品(■■■開発 PJ のみ) ........................................................................... 58
       キ     ■■■開発 PJ に係る影響額の要約..................................................................... 60
       ク     連結財務諸表への影響額................................................................................. 61
    (7)SHD 監査室による内部監査 ............................................................................. 62
       ア     2017 年 3 月期の内部監査 ............................................................................... 62
       イ     2019 年 3 月期の内部監査 ............................................................................... 62
       ウ     SHD 監査室による B3 氏、A9 氏に対する報告................................................ 64
    (8)SSA の仕掛品計上に関する SHD 及び SSA の経営陣の認識 .............................. 66
       ア     A1 氏の認識 ................................................................................................... 66
          (ア)A1 氏の供述 ............................................................................................ 66
          (イ)A1 氏の不正の認識 .................................................................................. 67
       イ     B4 氏の認識 ................................................................................................... 68
       ウ     B3 氏及び A9 氏の認識 ................................................................................... 69
       エ     その他の SHD 常勤取締役の認識 .................................................................... 70
       オ     A3 氏の認識 ................................................................................................... 71
2    SSA 架空取引疑義事案について .............................................................................. 73
    (1)概要................................................................................................................. 73
    (2) 2017 年 3 月までの経緯 ................................................................................ 73
       ア     SSA 社長に就任した A1 氏が抱えた課題 ......................................................... 73
       イ     SAX 経営管理部の部下に対する指示............................................................... 73
       ウ     SAX 及び SSA における架空取引の実行準備(バックデートによる帳票類の作成
       等) ...................................................................................................................... 74
       エ     EY 監査法人に対する隠蔽工作(2017 年 2 月) .............................................. 76
       オ     架空取引の実行時期の変更 ............................................................................. 77
       カ     先行する 40 百万円の架空取引の実行準備 ....................................................... 77
    (3) 2017 年 4 月以降の経緯 ................................................................................ 79



                                                                iv
       ア     150 百万円の架空取引に向けた更なる実行準備と EY 監査法人に対する隠蔽工作
       (2017 年 5 月) ................................................................................................... 79
       イ     150 百万円の本件架空取引(電子マネー)の実行 ............................................ 83
       ウ     監査室に対する隠蔽工作................................................................................. 84
       エ     監査室による A1 氏とのやり取り .................................................................... 87
       オ     監査室による B3 氏及び A9 氏に対する報告 .................................................... 91
       カ     SAX における販売目的ソフトウェアの償却..................................................... 94
    (4)本件架空取引(電子マネー)に関する会計処理上の問題点................................ 95
    (5)実行された本件架空取引(電子マネー)に関する SHD・SAX・SSA 経営陣の認識
    ................................................................................................................................ 96
       ア     A1 氏の認識 ................................................................................................... 96
       イ     B3 氏及び A9 氏の認識 ................................................................................... 97
       ウ     E3 氏及び C3 氏の認識 ................................................................................... 97
       エ     A3 氏の認識 ................................................................................................... 98
3    その他の本件疑義について...................................................................................... 98
第 5 第 4 の事案以外について当委員会が認定した事実関係 ............................................ 99
1    SHD における不適切な決算調整 ............................................................................. 99
    (1)概要................................................................................................................. 99
    (2)不適切な決算調整の手法 ................................................................................ 102
       ア     販売目的ソフトウェアの期末一括償却対象の調整【引下げ方向】 .................. 102
       イ     執行役員賞与引当金の過大計上【引下げ方向】 ............................................. 102
       ウ     開発費の他勘定(仕掛品)振替額の調整【引下げ又は引上げ方向】 .............. 102
       エ     棚卸資産の減損(評価損)金額の過大又は過少計上【引下げ又は引上げ方向】
       ........................................................................................................................... 102
       オ     開発費売上の個別原価の過大計上【引下げ方向】 ......................................... 103
       カ     製品保証引当金の過大計上【引下げ方向】.................................................... 103
       キ     販売目的ソフトウェアの減価償却開始時期の操作【引下げ方向】 .................. 103
       ク     無形固定資産の未実現利益の過大消去【引上げ方向】 ................................... 103
       ケ     STE における仕掛品調整を通じた連結損益の操作【引下げ又は引上げ方向】 103
    (3)2019 年 3 月期末の引下げ方向の不適切な決算調整 ......................................... 104
    (4)2019 年 3 月期末以外の年度末における引下げ方向の不適切な決算調整 ............ 111
       ア     概要 .............................................................................................................. 111
       イ     SHD 経理部の指示に基づく引下げ方向の不適切な決算調整が始まった経緯... 113
       ウ     2013 年 3 月期末に行われた不適切な決算調整 .............................................. 116
       エ     2017 年 3 月期末に行われた不適切な決算調整 .............................................. 117
       オ     2020 年 3 月期末に行われた不適切な決算調整 .............................................. 119



                                                                  v
    (5)上期末における引下げ方向の不適切な決算調整 .............................................. 121
      ア    概要 ............................................................................................................. 121
      イ    2017 年 3 月期の上期末における不適切な決算調整 ........................................ 121
    (6)引上げ方向の不適切な決算調整 ...................................................................... 124
      ア    概要 ............................................................................................................. 124
      イ    2015 年 3 月期の第 1 四半期及び第 3 四半期に行われた不適切な決算調整...... 124
    (7)不適切な決算調整が行われていたことがうかがえるメールについて ................ 125
      ア    A1 氏が SHD 経理部長であった時代のメール ............................................... 125
      イ    B1 氏が SHD 経理部長であった時代のメール ............................................... 127
        (ア)B1 氏が送信した 2013 年 10 月 10 日午前 11 時 22 分のメール ................ 127
        (イ)B1 氏が送信した 2014 年 12 月 18 日午後 2 時 17 分のメール ................. 128
        (ウ)B1 氏が送信した 2017 年 11 月 24 日午後 3 時 24 分のメール.................. 128
        (エ)C6 氏が送信した 2018 年 4 月 19 日午前 10 時 08 分及び同日午後 4 時のメー
        ル .................................................................................................................... 130
    (8)不適切な決算調整の推移及び連結財務諸表への影響........................................ 131
    (9)SHD 及び SAX 経営陣の認識 ......................................................................... 136
      ア    A1 氏の認識 ................................................................................................. 136
      イ    B4 氏の認識 ................................................................................................. 137
      ウ    A9 氏の認識 ................................................................................................. 137
      エ    B3 氏の認識 ................................................................................................. 138
      オ    E9 氏の認識 ................................................................................................. 139
      カ    B9 氏、A0 氏及び F3 氏の認識 ..................................................................... 140
2    ソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理 .................................................. 142
    (1)SAX におけるソフトウェア開発の会計上の分類 ............................................. 142
    (2)受託開発、量産用開発共通の不正................................................................... 142
      ア    恣意的な原価付替え ..................................................................................... 142
        (ア)概要 ...................................................................................................... 142
        (イ)動機 ...................................................................................................... 143
        (ウ)会計処理上の問題 .................................................................................. 144
      イ    受託開発についての不正及び誤謬 ................................................................. 144
        (ア)仕掛品の振替額の決算調整..................................................................... 144
        (イ)会計処理上の問題 .................................................................................. 145
    (3)量産用開発(販売目的ソフトウェア)についての不正及び誤謬 ....................... 145
      ア    手法 ............................................................................................................. 145
        (ア)取得原価の範囲について ........................................................................ 145
        (イ)償却開始時期について ........................................................................... 146



                                                              vi
          (ウ)償却方法について .................................................................................. 146
          (エ)期末一括償却(期末評価)について ....................................................... 147
       イ     会計処理上の問題 ......................................................................................... 149
          (ア)取得原価の範囲の誤りに基づく問題 ....................................................... 149
          (イ)償却開始時期の誤りに基づく問題 .......................................................... 149
          (ウ)償却方法について誤りに基づく問題 ....................................................... 149
          (エ)期末一括償却についての誤りに基づく問題 ............................................. 149
          (オ)会計上の不正と誤謬の混在..................................................................... 149
    (4)連結財務諸表への影響.................................................................................... 150
3    STE における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整) ............................................. 151
    (1)概要............................................................................................................... 151
       ア     はじめに ...................................................................................................... 151
       イ     基本的な仕掛調整(決算時)のプロセス及びタイミング ............................... 151
       ウ     期中における調整(調整額の振戻し) .......................................................... 152
       エ     STE の独自の判断による不正な仕掛調整 ...................................................... 153
       オ     STE 経営陣への報告 .................................................................................... 153
    (2)STE における不正な仕掛調整の手法 .............................................................. 153
    (3)STE における不正な仕掛調整が始まった経緯 ................................................. 154
    (4)不正な仕掛調整の具体的な態様 ...................................................................... 155
       ア     総論 ............................................................................................................. 155
       イ     2013 年 3 月期末における STE における不正な仕掛調整 ............................... 156
       ウ     2019 年 3 月期末における STE における不正な仕掛調整 ............................... 157
          (ア)STE の独自の判断による不正な仕掛調整 ............................................... 157
          (イ)SHD の指示による仕掛調整 ................................................................... 158
    (5)会計上の問題点.............................................................................................. 159
    (6)STE 経営陣の認識 ......................................................................................... 160
       ア     2012 年 5 月以降の代表取締役社長の認識[] ................................................... 160
          (ア)A9 氏の認識 .......................................................................................... 160
          (イ)B9 氏の認識 .......................................................................................... 161
          (ウ)E3 氏の認識 .......................................................................................... 161
       イ     G6 氏の認識 ................................................................................................. 162
4    SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等 ............................ 163
    (1)概要............................................................................................................... 163
    (2)SHD グループ間取引における原価取引の原則に沿った価格改定とその変容 .... 163
       ア     原価取引の原則に沿った価格改定 ................................................................. 163
       イ     原価取引の原則に沿った価格改定からの変容 ................................................ 164



                                                              vii
    (3)SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等の具体例........ 165
       ア     2018 年 3 月期上期に行われた SPR 株式の減損目的で行われた架空の修理取引に
       よる売上計上 ...................................................................................................... 166
       イ     東莞可比世の清算手続に要する実費の清算目的で行われた架空の修理取引による
       売上計上 ............................................................................................................. 168
          (ア)背景事情................................................................................................ 168
          (イ)東莞可比世の清算期間中の運転資金確保のための価格改定 ..................... 168
          (ウ)東莞可比世の清算期間中の実費清算のための架空の修理取引による売上計上
           ....................................................................................................................... 169
       ウ     架空の修理取引による売上計上がされた経緯 ................................................ 169
    (4)会計処理の問題点等 ....................................................................................... 170
    (5)経営陣の認識 ................................................................................................. 170
       ア     B3 氏の認識 ................................................................................................. 170
       イ     A9 氏の認識 ................................................................................................. 171
       ウ     G6 氏の認識 ................................................................................................. 172
5    架空の資産計上疑義事案について ......................................................................... 173
    (1)概要............................................................................................................... 173
    (2)架空の資産計上が行われるまでの経緯 ............................................................ 173
       ア     ■■■開発案件の受注 ...................................................................................... 173
       イ     本件 C システムの不具合の発生によるサービスインの延期 ........................... 174
       ウ     企画部による本件 C システム開発への関与 ................................................... 175
       エ     SHD 経営陣への報告及び開発予算超過の経過について ................................. 175
          (ア)2014 年 6 月 3 日開催の第 1 回報告会について ....................................... 175
          (イ)SSE から E9 氏に対する 2014 年 6 月 18 日付報告について .................... 176
          (ウ)2014 年 7 月 17 日開催の第 2 回報告会について...................................... 176
          (エ)2014 年 12 月 15 日開催の第 3 回報告会 ................................................. 177
       オ     SHD 経営陣への本件 C システムの損益状況の報告 ....................................... 179
       カ     B9 氏による開発テーマの偽装指示 ............................................................... 180
       キ     B2 氏による SSE に対する開発帳票等の偽装の要請 ...................................... 181
       ク     SI 事業統括本部に対する開発帳票等の偽装要請 ............................................ 182
       ケ     SI 事業統括本部及び SSE における開発帳票等の偽装経過 ............................. 183
    (3)資産計上後の経緯(ソフトウェアの一括償却) .............................................. 186
    (4)本件架空ソフトウェアの資産計上の目的 ........................................................ 187
    (5)本件 C システム開発に関する会計処理上の問題点 .......................................... 189
       ア     架空の販売目的ソフトウェアの資産計上 ....................................................... 189
       イ     受注損失引当金計上の必要性 ........................................................................ 190



                                                                viii
       ウ     売上の計上時期 ............................................................................................ 190
       エ     連結財務諸表に与える影響額 ........................................................................ 190
    (6)実行された架空の資産計上に関する SHD 及び SAX 経営陣の認識 .................. 191
6    SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引) ........................................ 192
    (1)はじめに ........................................................................................................ 192
    (2)SAX におけるスルー取引について.................................................................. 192
       ア     概要 ............................................................................................................. 192
       イ     手法 ............................................................................................................. 192
       ウ     経緯 ............................................................................................................. 193
          (ア)SAX がスルー取引をすることになった経緯 ............................................ 193
          (イ)SAX が行ったスルー取引が内部監査報告書で指摘された経緯等.............. 195
       エ     会計処理の問題点 ......................................................................................... 197
    (3)SSA におけるスルー取引について .................................................................. 198
       ア     概要 ............................................................................................................. 198
       イ     手法 ............................................................................................................. 199
       ウ     経緯 ............................................................................................................. 199
          (ア)SSA がスルー取引をすることになった契機 ............................................ 199
          (イ)スルー取引の大枠が決まった経緯 .......................................................... 200
          (ウ)目的物及び金額が具体化した経緯 .......................................................... 201
          (エ)SAX による債務保証が付けられた経緯................................................... 203
       エ     会計処理の問題点 ......................................................................................... 204
       オ     SSA 経営陣の認識 ........................................................................................ 205
          (ア)A1 氏の認識 .......................................................................................... 205
          (イ)A3 氏の認識 .......................................................................................... 206
7    SSA 及び STE における不正な売上の前倒し計上................................................... 207
    (1)概要............................................................................................................... 207
    (2)SSA における不正な売上の前倒し計上 ........................................................... 207
       ア     ■■■ STEP2 案件(2016 年 3 月期) ............................................................. 207
          (ア)■■■ STEP2 の受託及び開発遅延 ............................................................ 207
          (イ)不正な売上の前倒し計上の手法 .............................................................. 208
             a   V1 に対する虚偽の受領書の作成要請 ....................................................... 208
             b   V6 に対する虚偽の作業完了報告書兼検収連絡票及び納品書の作成要請 .... 208
             c   売上計上 ................................................................................................. 209
          (ウ)不正な売上の前倒し計上が行われた経緯 ................................................ 209
       イ     ■■■ STEP3 案件(2018 年 3 月期第 2 四半期) ............................................ 210
          (ア)■■■ STEP3 の受託及び開発遅延 ............................................................ 210



                                                               ix
          (イ)不正な売上の前倒し計上の手法 .............................................................. 210
             a   V1 に対する条件付き検収の依頼及び虚偽の受領書の作成要請.................. 210
             b   売上計上 ................................................................................................. 211
          (ウ)不正な売上の前倒し計上が行われた経緯 ................................................ 211
             a   予算に関する SHD 企画部からの要求 ...................................................... 211
             b   条件付検収依頼書の発行 ......................................................................... 211
       ウ     W3 システム更改案件(2017 年 3 月期) ...................................................... 212
          (ア)本システム機器販売代金の前倒し計上.................................................... 212
          (イ)不正な売上の前倒し計上の手法 .............................................................. 213
          (ウ)不正な売上の前倒し計上が行われた経緯 ................................................ 214
       エ     会計処理上の問題点 ..................................................................................... 215
       オ     SSA 経営陣の認識 ........................................................................................ 216
          (ア)A2 氏の認識 .......................................................................................... 216
          (イ)A1 氏の認識 .......................................................................................... 216
          (ウ)A3 氏の認識 .......................................................................................... 216
    (3)STE における不正な売上の前倒し計上 ........................................................... 217
       ア     調査概要 ...................................................................................................... 217
       イ     2015 年 3 月期の不正な売上の前倒し計上 ..................................................... 217
          (ア)不正な売上の前倒し計上の態様 .............................................................. 217
          (イ)不正な売上の前倒し計上が行われた経緯 ................................................ 218
       ウ     2018 年 3 月期の不正な売上の前倒し計上 ..................................................... 219
          (ア)不正な売上の前倒し計上の態様 .............................................................. 219
          (イ)不正な売上の前倒し計上が行われた経緯 ................................................ 219
             a   本 CPU ボードの受注及び生産 ................................................................ 219
             b   出荷前検査の不合格~出荷指示書の発行 .................................................. 220
             c   経営会議での確認 .................................................................................... 220
       エ     会計処理上の問題 ......................................................................................... 221
       オ     STE 経営陣の認識 ........................................................................................ 221
8    SPR における不正な会計処理等 ............................................................................ 223
    (1)概要............................................................................................................... 223
    (2)不正な売上の前倒し計上 ................................................................................ 224
       ア     概要 ............................................................................................................. 224
       イ     不正な売上の前倒し計上の手法 .................................................................... 224
          (ア)顧客との合意に基づく「前倒し」 .......................................................... 224
          (イ)J1 氏の指示による不正な売上の前倒し計上対象案件の選定 .................... 224
          (ウ)不正な売上の前倒し計上の実行 .............................................................. 225



                                                               x
  ウ    不正な売上の前倒し計上が行われた動機及び経緯 ......................................... 227
    (ア)SHD からの売上予算達成指示及び SPR 社内における同指示 .................. 227
    (イ)売上予算の達成が困難な状況の発生 ....................................................... 228
    (ウ)不正な売上の前倒し計上の開始 .............................................................. 229
    (エ)不正な売上の前倒し計上の取止め .......................................................... 232
  エ    不正な売上の前倒し計上の件数 .................................................................... 232
  オ    EY 監査法人に対する偽装証憑の提出 ........................................................... 232
    (ア)概要 ...................................................................................................... 232
    (イ)X4 について .......................................................................................... 233
    (ウ)X5 について .......................................................................................... 234
    (エ)X6 について .......................................................................................... 234
  カ    SHD の関与の有無 ....................................................................................... 235
  キ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 235
  ク    SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 236
    (ア)A2 氏の認識 .......................................................................................... 236
    (イ)J6 氏の認識 ........................................................................................... 236
    (ウ)K1 氏の認識 .......................................................................................... 238
    (エ)J7 氏の認識 ........................................................................................... 238
    (オ)J1 氏の認識 ........................................................................................... 238
(3)SAX との取引における損失補填 ..................................................................... 239
  ア    概要 ............................................................................................................. 239
  イ    損失補填額の決定及び損失補填を実行するための手法 ................................... 239
    (ア)損失補填の手法等の具体化..................................................................... 239
    (イ)具体例 ................................................................................................... 239
  ウ    SPR における損失補填の手法 ....................................................................... 241
    (ア)架空のメダルセレクタ修理の売上計上.................................................... 241
    (イ)メダルセレクタの価格改定..................................................................... 241
    (ウ)その他 ................................................................................................... 242
  エ    2016 年 3 月期以降に行われた SPR に対する損失補填の金額 ........................ 242
  オ    損失補填を行うに至った動機及び理由 .......................................................... 243
  カ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 243
  キ    SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 244
    (ア)J6 氏の認識 ........................................................................................... 244
    (イ)J7 氏の認識 ........................................................................................... 244
    (ウ)K1 氏の認識 .......................................................................................... 245
(4)費用計上の意図的な前倒し ............................................................................. 245



                                                         xi
  ア    概要 ............................................................................................................. 245
  イ    経緯 ............................................................................................................. 245
  ウ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 246
  エ    SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 246
(5)口腔部品等の売上原価の仕掛品計上 ............................................................... 246
  ア    概要 ............................................................................................................. 246
  イ    手法 ............................................................................................................. 247
  ウ    経緯 ............................................................................................................. 247
  エ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 248
  オ    SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 249
(6)栄養ポンプ金型の設計に関する売上原価の仕掛品計上 .................................... 249
  ア    概要 ............................................................................................................. 249
  イ    経緯 ............................................................................................................. 249
  ウ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 249
  エ    SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 250
(7)合併時滞留品の償却 ....................................................................................... 250
  ア    概要 ............................................................................................................. 250
  イ    手法 ............................................................................................................. 250
  ウ    経緯 ............................................................................................................. 251
  エ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 252
  オ    SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 252
     (ア)J7 氏の認識 ........................................................................................... 252
     (イ)A2 氏の認識 .......................................................................................... 253
(8)光警報システムの開発委託費の資産計上 ........................................................ 253
  ア    概要 ............................................................................................................. 253
  イ    手法 ............................................................................................................. 253
     (ア)開発委託................................................................................................ 253
     (イ)勘定科目の振替 ..................................................................................... 253
     (ウ)販売目的ソフトウェア及び仕掛品の償却 ................................................ 253
  ウ    経緯 ............................................................................................................. 254
     (ア)販売目的ソフトウェアへの振替計上 ....................................................... 254
     (イ)仕掛品への振替計上............................................................................... 254
     (ウ)販売目的ソフトウェア及び仕掛品の償却 ................................................ 255
     (エ)仕掛品の償却額の戻入れ ........................................................................ 255
     (オ)2019 年 12 月末に実施された期中監査 ................................................... 256
  エ    会計処理上の問題点 ..................................................................................... 257



                                                        xii
       オ     SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 257
          (ア)J7 氏の認識 ........................................................................................... 257
          (イ)A2 氏の認識 .......................................................................................... 257
          (ウ)J6 氏の認識 ........................................................................................... 258
    (9)滞留品バッテリーの廃棄処理見送り ............................................................... 258
       ア     概要・手法 ................................................................................................... 258
       イ     経緯 ............................................................................................................. 258
       ウ     会計処理上の問題点 ..................................................................................... 258
       エ     SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 259
    (10)その他の棚卸資産の評価損金額の調整 .......................................................... 259
       ア     概要・手法 ................................................................................................... 259
       イ     経緯 ............................................................................................................. 259
       ウ     会計処理上の問題点 ..................................................................................... 259
       エ     SPR 経営陣の認識 ........................................................................................ 260
9    COR における不正な会計処理............................................................................... 261
    (1)概要............................................................................................................... 261
    (2)不正な仕掛品勘定の操作による損益調整 ........................................................ 261
       ア     概要 ............................................................................................................. 261
       イ     手法 ............................................................................................................. 262
          (ア)具体的な手法 ......................................................................................... 262
          (イ)過去の COR における不正な仕掛調整の具体的態様 ................................ 262
             a   2015 年 1 月における不正な仕掛調整 ....................................................... 262
             b   2016 年 3 月における不正な仕掛調整 ....................................................... 263
       ウ     不正な仕掛品勘定の操作による損益調整が行われた経緯 ............................... 264
          (ア)2011 年 6 月から 2014 年 11 月まで ........................................................ 264
          (イ)2014 年 12 月から 2018 年 11 月の STE との合併時まで ......................... 265
       エ     会計処理の問題点 ......................................................................................... 268
    (3)棚卸資産評価損の繰延べ ................................................................................ 268
       ア     概要 ............................................................................................................. 268
       イ     手法 ............................................................................................................. 268
       ウ     棚卸資産評価損の繰延べの経緯 .................................................................... 269
          (ア)2015 年 3 月末時点における棚卸資産評価損の繰延べ.............................. 269
          (イ)2015 年 4 月以降における棚卸資産評価損の繰延べ ................................. 270
       エ     会計処理の問題点 ......................................................................................... 272
    (4)COR 経営陣の認識......................................................................................... 272
       ア     K4 氏、G6 氏及び K5 氏の認識..................................................................... 272



                                                              xiii
        (ア)不正な仕掛調整の操作による損益調整.................................................... 272
        (イ)棚卸資産評価損の繰延べ ........................................................................ 273
     イ     G7 氏の認識 ................................................................................................. 273
     ウ     K6 氏の認識 ................................................................................................. 274
        (ア)不正な仕掛品勘定の操作による損益調整 ................................................ 274
        (イ)棚卸資産評価損の繰延べ ........................................................................ 274
10 X0 に関する不適切な会計処理............................................................................. 275
  (1)概要............................................................................................................... 275
  (2)X0 株式の取得 ............................................................................................... 275
     ア     X0 株式取得の経緯 ....................................................................................... 275
     イ     X0 株式取得時の評価額 ................................................................................ 276
     ウ     X0 株式取得時の評価方法 ............................................................................. 276
  (3)X0 株式の譲渡(資本提携の解消)及び債権放棄............................................. 276
     ア     X0 株式の譲渡(資本提携の解消)の経緯 ..................................................... 276
     イ     X0 株式の譲渡価格 ....................................................................................... 277
     ウ     債権放棄 ...................................................................................................... 278
     エ     特別損失の計上 ............................................................................................ 278
  (4)仕掛品の過大計上 .......................................................................................... 278
     ア     内部監査の結果 ............................................................................................ 278
        (ア)2011 年 11 月 24 日付け監査意見 ............................................................ 278
        (イ)2014 年 10 月 21 日付け監査意見 ........................................................... 279
        (ウ)2018 年 3 月 29 日付け監査意見 ............................................................. 279
     イ     売上の前倒計上 ............................................................................................ 280
     ウ     内部監査担当者の供述 .................................................................................. 280
     エ     仕掛品計上されているソフトウェアの評価.................................................... 281
     オ     SHD による X0 の管理 ................................................................................. 282
        (ア)X0 に対する管理意識 ............................................................................. 282
        (イ)財務諸表の修正 ..................................................................................... 283
        (ウ)X0 の財務内容に関する認識 ................................................................... 284
        (エ)X0 の財務状況に関する問題の共有......................................................... 284
           a   2015 年 11 月 20 日付け B2 氏メール ....................................................... 284
           b   2017 年 2 月 3 日付け B2 氏メール ........................................................... 285
           c   2017 年 10 月 13 日付け B2 氏作成書面 .................................................... 286
        (オ)X0 からの事業改善及び経営改善施策の提案 ........................................... 287
     カ     小括 ............................................................................................................. 287
  (5)会計処理上の問題点 ....................................................................................... 288



                                                            xiv
       ア     X0 の財政状態に関して ................................................................................ 288
       イ     株式の減損に関して ..................................................................................... 288
       ウ     貸付金に対する貸倒引当金に関して .............................................................. 289
       エ     連結財務諸表への影響額............................................................................... 290
    (6)経営陣の認識 ................................................................................................. 291
       ア     E9 氏の認識 ................................................................................................. 291
       イ     A9 氏の認識 ................................................................................................. 291
       ウ     B3 氏の認識 ................................................................................................. 291
11     中国における贈答行為......................................................................................... 293
    (1)概要............................................................................................................... 293
    (2)具体的態様 .................................................................................................... 293
       ア     総論 ............................................................................................................. 293
       イ     清算段階(2016 年 7 月から 2018 年 11 月)について ................................... 293
          (ア)贈答金額と贈答の相手方 ........................................................................ 293
          (イ)贈答の対象金品 ..................................................................................... 297
          (ウ)贈答者・承認者等の関与者..................................................................... 298
          (エ)本当に贈答行為は行われていたのか(中国人社員による着服の有無) .... 298
       ウ     清算段階以前(2016 年 6 月以前)について .................................................. 300
    (3)法的評価 ........................................................................................................ 301
       ア     中国法:中国刑法 ......................................................................................... 301
       イ     日本法:不正競争防止法............................................................................... 302
       ウ     実務的な評価:直接証拠の不存在による刑事責任追及の困難性 ..................... 303
第 6 連結財務諸表への影響 ............................................................................................. 304
1    連結損益計算書への影響額.................................................................................... 304
2    連結貸借対照表への影響額(対象項目のみ) ........................................................ 305
第 7 前回不正調査との関係 ............................................................................................. 306
1    問題意識............................................................................................................... 306
2    前回不正調査の端緒及び調査範囲 ......................................................................... 306
3    前回不正調査の対象期間 ....................................................................................... 307
4    前回不正調査の方法等 .......................................................................................... 307
    (1)関係者ヒアリング .......................................................................................... 307
    (2)取引実態確認、対象物件実地往査................................................................... 308
    (3)会計データ、取引記録・会計資料その他の関連資料等の閲覧及び検討............. 309
    (4)デジタル・フォレンジック調査 ...................................................................... 309
    (5)社内アンケートの実施.................................................................................... 309
    (6)臨時内部通報窓口の設置 ................................................................................ 309



                                                              xv
    (7)類似取引調査(p70 ないし p76) ................................................................... 310
       ア     「直送取引」の精査(p71 ないし p72) ....................................................... 310
       イ     その他の類似取引実施状況の調査(p72 ないし p73) ................................... 310
       ウ     類似取引調査の結果(p73 ないし p76) ....................................................... 312
5    前回不正調査委員会事務局の意識 ......................................................................... 312
    (1)A1 氏の発言................................................................................................... 312
    (2)A1 氏の発言の影響 ........................................................................................ 314
6    検討 ..................................................................................................................... 315
    (1)前回事案の特殊性 .......................................................................................... 315
    (2)類似取引調査について.................................................................................... 316
    (3)アンケート及び臨時内部通報窓口について ..................................................... 316
7    小括 ..................................................................................................................... 318
第 8 三様監査 ................................................................................................................... 322
1    SHD 監査室による内部監査について .................................................................... 322
    (1)SHD 監査室による監査状況 ........................................................................... 322
    (2)SHD 監査室による監査結果等 ........................................................................ 323
       ア     SSA 仕掛品不正計上疑義事案(第 4‐1)及び SSA 架空取引疑義事案(第 4‐
       2)について ........................................................................................................ 323
       イ     SHD における不適切な決算調整(第 5‐1)並びにソフトウェア開発における会
       計不正及び誤謬処理(第 5‐1)について............................................................. 325
       ウ     SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等(第 5‐4)につ
       いて .................................................................................................................... 325
       エ     SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引)(第 5‐6)について .. 326
       オ     SPR における不正な会計処理等(第 5‐8)について .................................... 326
       カ     X0 に関する不適切な会計処理(第 5‐10)について..................................... 327
       キ     その他の不適切な会計処理等について .......................................................... 327
    (3)小括............................................................................................................... 328
2    SHD 監査役による監査について ........................................................................... 329
    (1)SHD 監査役による監査状況 ........................................................................... 329
    (2)SHD 監査役による監査結果等 ........................................................................ 329
       ア     SSA 仕掛品不正計上疑義事案(第 4‐1)及び SSA 架空取引疑義事案(第 4‐
       2)について ........................................................................................................ 329
       イ     SHD における不適切な決算調整(第 5‐1)、ソフトウェア開発における会計不正
       及び誤謬処理(第 5‐2)並びに STE における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整)
       (第 5‐3)について ........................................................................................... 331
       ウ     SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引)(第 5‐6)について .. 332



                                                               xvi
       エ     SPR における不正な会計処理等(第 5‐8)について .................................... 332
       オ     X0 に関する不適切な会計処理(第 5‐10)について..................................... 332
       カ     その他の不適切な会計処理等について .......................................................... 332
    (3)小括............................................................................................................... 333
3    会計監査人による監査について ............................................................................. 333
    (1)会計監査人による監査状況 ............................................................................. 333
    (2)会計監査人による監査結果等 ......................................................................... 334
       ア     SSA 仕掛品不正計上疑義事案(第 4‐1)及び SSA 架空取引疑義事案(第 4‐
       2)について ........................................................................................................ 334
       イ     その他の不適切な会計処理等について .......................................................... 334
第 9 原因分析 ................................................................................................................... 336
1    共通する本件疑義及び別件疑義の不正固有の重要な原因について .......................... 336
    (1)SHD 及びそのグループ会社の経営陣の経営数値に対する意識と言動 .............. 336
    (2)企画部門及び経理部門の役職員並びに SHD グループ各社の役職員の意識....... 337
    (3)SHD 管理部門の多くの管掌取締役であった A1 氏が自ら不正を行っていたこと
    .............................................................................................................................. 338
    (4)ガバナンスが機能不全に陥っていたと認められたこと .................................... 339
    (5)SHD 監査室管掌取締役であった A1 氏が SSA 代表取締役社長であったとともに
    SHD 及び SAX 管理部門の管掌取締役であったこと ................................................ 340
    (6)SHD 監査室の対応に不十分な点が認められたこと ......................................... 341
    (7)業績の悪いグループ会社を何とか救済しなければならないという過剰な意識が認
    められたこと.......................................................................................................... 342
    (8)EY 監査法人等とのコミュニケーションに問題が認められたこと .................... 343
2    個別の不正の原因 ................................................................................................. 343
    (1)SSA 仕掛品不正計上疑義事案について ........................................................... 343
       ア     適切な原価の管理がされていなかったこと.................................................... 344
       イ     債務超過を避けたいと考えていたこと .......................................................... 344
       ウ     SSA の会計処理について事実上 A1 氏に判断が委ねられたこと ..................... 344
    (2)SSA 架空取引疑義事案について ..................................................................... 345
       ア     資金繰りの改善に加えて仕掛品を費用処理したいと考えていたこと .............. 345
       イ     A1 氏が SHD 及び SAX 取締役の立場を兼務していたこと............................. 345
       ウ     SAX 及び SSA の現場部門の姿勢 .................................................................. 345
       エ     グループ間取引の外観を作出するものだったこと ......................................... 346
    (3)SHD における不適切な決算調整 .................................................................... 346
       ア     翌期以降の負担を減らしたいと考えていたこと ............................................. 346
       イ     業績予想の精度が低かったこと .................................................................... 347



                                                                xvii
  ウ     主として引き下げる方向の決算調整であること ............................................. 347
  エ     SHD の円滑な事業運営のために行ってきたという想いがあること ................ 347
  オ     SHD 経理管掌取締役及び SHD 経理部長の対応が不適切であったこと .......... 348
  カ     不適切な決算調整が経理部門の通常業務となっていたこと ............................ 348
(4)ソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理 ........................................... 349
  ア     SAX 開発部による不適切な原価付替え ......................................................... 349
     (ア)硬直的なテーマ予算管理体制 ................................................................. 349
     (イ)財務諸表の重要性に関する理解の欠如.................................................... 349
  イ     SAX 経理部門による決算調整及び不作為による会計基準逸脱........................ 350
     (ア)予算達成のために手段を選ばない姿勢.................................................... 350
     (イ)会計リテラシーの著しい欠如 ................................................................. 350
     (ウ)利益調整を容易にする業務フロー .......................................................... 351
(5)STE における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整) ....................................... 351
  ア     SHD 経理部の指示に基づく不正な仕掛調整 .................................................. 351
     (ア)STE 役職員の SHD 経理部からの指示に対する盲目的な姿勢 .................. 351
     (イ)STE の企業評価では調整額は除外されていたこと .................................. 352
  イ     STE の独自の判断による不正な仕掛調整 ...................................................... 352
     (ア)業績予測と実績値との差異が生じた場合の説明責任に対するプレッシャー
      ....................................................................................................................... 352
     (イ)長年にわたる決算調整によるコンプライアンス意識の欠如 ..................... 352
  ウ     仕掛勘定の調整が容易な環境にあったこと(ア及びイに共通する原因)........ 353
(6)SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等 ..................... 353
  ア     グループ各社の経営が SAX 向け取引の売上に依存していたこと ................... 353
  イ     グループ間取引における価格改定を SHD グループの方針として許容している一
  方で何が許されないのかを周知してこなかったこと ............................................. 353
  ウ     SHD 企画部に対する牽制が不十分であったこと ........................................... 354
  エ     会計リテラシーの著しい欠如 ........................................................................ 354
(7)架空の資産計上疑義事案について................................................................... 354
  ア     本件 C システム開発により得られたノウハウの蓄積について、将来の事業に生か
  したいという共通意識・認識があったこと .......................................................... 354
  イ     既に行った業務の支払いについて名目を変えるにすぎないとの認識があったこと
  ........................................................................................................................... 355
  ウ     SAX 企画部門からの偽装指示について疑問を抱かず淡々と実行していたこと 355
  エ     本件架空ソフトウェアの資産計上について、常務会等によるチェックの機会がな
  かったこと.......................................................................................................... 355
  オ     B9 氏を始めとして会計基準の遵守を含むコンプライアンスに対する意識が不十



                                                          xviii
  分であったこと ................................................................................................... 356
(8)SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引).................................. 356
  ア     売上目標に近づける必要があったこと(SAX、SSA)................................... 357
     (ア)SAX における不正な売上計上(スルー取引)......................................... 357
     (イ)SSA における不正な売上計上(スルー取引) ......................................... 357
  イ     スルー取引より前に W9 によって損害を被っていたこと(SAX).................. 357
  ウ     各取引先の承諾を得て行っており、双方に不利益は生じていなかったこと
  (SSA) ............................................................................................................. 358
(9)SSA 及び STE における不正な売上の前倒し計上 ............................................ 358
  ア     SSA における不正な売上の前倒し計上の原因 ............................................... 358
     (ア)売上目標達成に対する SHD への根強い服従意識 .................................... 358
     (イ)売上計上の原則に関する誤った認識 ....................................................... 359
     (ウ)売上計上処理に際して提出されるべき証憑に関するルールの欠如 ........... 359
  イ     STE における不正な売上の前倒し計上の原因 ............................................... 360
     (ア)外販売上の拡大に対する意識の増大 ....................................................... 360
     (イ)売上処理に関するシステム上の欠陥 ....................................................... 360
     (ウ)売上計上ルールに対する認識の欠如 ....................................................... 361
(10)SPR における不正な会計処理等 ................................................................... 361
  ア     直接的な原因................................................................................................ 361
     (ア)SHD からの売上・業績に関する圧力・指示 ........................................... 361
     (イ)SPR 内における売上・業績に関する圧力 ............................................... 362
     (ウ)該当期間についての予算・計画達成を過剰に意識する風土 ..................... 363
  イ     より根本的な原因 ......................................................................................... 363
     (ア)長年にわたり存在する売上至上主義の営業文化 ...................................... 363
     (イ)旧コビシ電機買収後の業績低迷と売上目標達成圧力の強化 ..................... 364
     (ウ)不正ないし不適切な会計処理に関しての全社的な意識不足 ..................... 365
     (エ)SPR 経理部門等における監視・確認機能の不足・不全 ........................... 366
     (オ)SPR 役員としてのコンプライアンス意識の欠如 ..................................... 366
(11)COR における不正な会計処理 ...................................................................... 367
  ア     不正な仕掛調整 ............................................................................................ 367
     (ア)COR の業績数値に対するプレッシャー .................................................. 367
     (イ)COR における仕掛品勘定は容易に調整可能な環境にあったこと ............. 367
     (ウ)翌月以降に振戻しの処理を行えば良いという考えがあったこと............... 368
  イ     棚卸資産評価損の繰延べ............................................................................... 368
     (ア)COR における在庫管理が杜撰であったこと ........................................... 368
     (イ)COR の業績が厳しく、多額の評価損の処理を回避したいという考えがあっ



                                                        xix
           たこと ............................................................................................................. 368
           (ウ)長年にわたり不正な仕掛調整を行っていたこと ...................................... 368
    (12)X0 に関する不適切な会計処理 ...................................................................... 369
       ア      X0 に対する子会社としての管理意識が著しく低かったこと .......................... 369
       イ      グループ会社に適用されるべき最低限の会計処理ルールの不存在 .................. 369
       ウ      グループ経営戦略上の対応の遅れ ................................................................. 370
       エ      内部監査の結果の軽視 .................................................................................. 370
    (13)中国における贈答行為.................................................................................. 371
       ア      清算手続を少しでも支障なく進めるためという動機の存在 ............................ 371
       イ      旧コビシ電機時代からの公務員に対する贈答行為の慣習の存在と、違法性の意識
       と問題意識の欠如................................................................................................ 371
       ウ      外国公務員への贈賄を防止するコンプライアンス体制・取組みの不存在........ 372
3     共通するその他の重要な原因 ................................................................................ 372
    (1)コンプライアンス意識が低いといわざるを得ないこと .................................... 373
    (2)内部通報制度が機能していないといわざるを得ないこと ................................. 374
    (3)SHD 及び SAX 企画部門及び経理部門の人材ローテーションが不足していたこと
     .............................................................................................................................. 374
    (4)SHD 及び SAX 企画部門及び経理部門に外部人材が登用されてこなかったこと375
第 10 再発防止策の提言 .................................................................................................. 376
1     SHD 及びグループ会社の経営陣の刷新 ................................................................. 376
2     外部人材からの経理管掌取締役の選定及び同部門への登用 .................................... 376
3     外部人材からのコンプライアンス管掌取締役の選定及び同部門への登用 ................ 376
4     ガバナンス体制の強化 .......................................................................................... 377
5     グループ経営体制の強化 ....................................................................................... 378
6     SHD 企画部門及び経理部門の適正化 .................................................................... 378
7     取締役の損害賠償責任を含めた経営者の責任の検討 .............................................. 378
8     不正に対して責任のある従業員に対する懲罰の検討 .............................................. 378
9     監査室の位置付けの見直し及び内部監査機能の強化 .............................................. 379
10      監査役及び会計監査人との連携強化に向けた取組みの促進 .................................. 379
11      外部専門家の十分な活用 ..................................................................................... 379
12      コンプライアンス及び会計知識に関する教育の充実 ............................................ 379
13      経営陣から独立した通報窓口の設置を含めた内部通報制度の強化 ........................ 380
14      開発案件に関する再発防止策 .............................................................................. 380
    (1)予算超過時の承認フローの改善 ...................................................................... 380
    (2)開発業務と財務諸表の関係を理解するための教育の徹底 ................................. 381
    (3)ソフトウェアに関する会計判断の明確化 ........................................................ 381



                                                                  xx
15    不正な売上の前倒し計上に関する再発防止策....................................................... 381
16 SPR に関する再発防止策 .................................................................................... 382
   (1)SPR としての適切な売上・業績目標の設定と、非現実的な売上至上主義の一掃
   .............................................................................................................................. 382
   (2)SHD との経営目標を率直に協議・検討できる関係性の構築 ............................ 382
   (3)SPR 経理部門の強化 ...................................................................................... 382
   (4)営業部門をはじめとする全社教育の実施 ........................................................ 383
17    外国公務員への贈賄防止体制の構築 .................................................................... 383
18    人事ローテーションの実施.................................................................................. 383
19    コンプライアンス意識の向上を含めた企業風土の改革 ......................................... 383
第 11 最後に ..................................................................................................................... 385




                                                               xxi
                    主な略語一覧
        略語                         内容
第 1 当委員会の概要
当委員会              サクサホールディングス株式会社特別調査委員会
SHD               サクサホールディングス株式会社
EY 監査法人           EY 新日本有限責任監査法人
SSA               サクサシステムアメージング株式会社
■■■■開発 PJ         SHD の連結子会社である SSA において、外部ユーザー
                  である■■■■から受注した「■■■■システム開発プ
                  ロジェクト」と題する開発案件
SAX               サクサ株式会社
SSA 仕掛品不正計上疑義事案   ■■■■開発 PJ に関し、SSA が 2017 年 3 月に計上し
                  た仕掛品に関わる不適切な会計処理
SSA 架空取引疑義事案      SSA がその 100%親会社である SAX に対し 2017 年 9 月
                  に販売したとされる「電子マネー先行開発」と題するテ
                  ーマのソフトウェア開発に関わる不適切な会計処理
STE               サクサテクノ株式会社
本件疑義              SSA 仕掛品不正計上疑義事案、SSA 架空取引疑義事案の
                  ほか、SAX における販売目的ソフトウェアの期末一括処
                  理、及び、STE における期末仕掛品の架空計上・架空払
                  出の疑念を含む各疑義事案の総称
別件疑義              本件疑義以外で、当委員会による調査により検出された
                  不正な会計処理が疑われる事案の総称
KPMG              株式会社 KPMG FAS
SHD グループ          SHD、その子会社 8 社及び持分法適用関連会社 3 社の総
                  称。
SSE               サクサシステムエンジニアリング株式会社
SPA               サクサプロアシスト株式会社
SPR               サクサプレシジョン株式会社
SYK               株式会社システム・ケイ
旧コビシ電機            旧コビシ電機株式会社
東莞可比世             東莞可比世電子有限公司
COR               株式会社コアタック
SBS               サクサビジネスシステム株式会社
第 2 SHD の概要


                         1
第 3 調査手続の概要及び調査の方法
第 4‐1 SSA 仕掛品不正計上疑義事案について
本件超過原価             SSA において 2017 年 3 月期上期に生じたと SHD に対
                   して報告された、協力業者 3 社に対する追加費用合計約
                   343 百万円
SSA 担当者等           SSA の A3 氏、A4 氏及び A5 氏

■■■■開発             ■■■■システムの開発
ステコミ会議             SHD の取締役や部門長らをメンバーに含むステアリン
                   グ・コミッティと称する会議
第 4‐2 SSA 架空取引疑義事案について
本件架空取引(電子マネー)      A1 氏の発案・主導のもと、SAX 及び SSA 双方の役職員
                   多数名により組織的に仮装された、「電子マネー先行開
                   発」と題する実体のない架空取引
■■■■               SAX において 2014 年に外部企業より受注した「■■■
                   ■対応機器の開発」という実在した電子マネー関連の開
                   発案件(2016 年 2 月に開発中止)
第 5‐1 SHD における不適切な決算調整
第 5‐2    ソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理
第 5‐3 STE における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整)
第 5‐4 SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等
第 5‐5    架空の資産計上疑義事案について
本件 C システム          ■■■■が■■■■から受注した、■■■■の会議サー
                   バ群及びメディアサーバ群のリプレースに伴う新システ
                   ムの一部
本件架空ソフトウェア         販売目的ソフトウェア(SX-728)
第 5‐6 SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引)
第 5‐7 SSA 及び STE における不正な売上の前倒し計上
第 5‐8 SPR における不正な会計処理等
旧ユニオン電機            旧ユニオン電機株式会社
第 5‐9 COR における不正な会計処理
第 5‐10   X0 に関する不適切な会計処理
第 5‐11   中国における贈答行為
第 6 連結財務諸表への影響
第 7 前回不正調査との関係
第 8 三様監査
第 9 原因分析


                             2
第 10   再発防止策
第 11 最後に




               3
              SHD グループ役職員一覧
                               (2020 年 6 月 24 日時点の役職)
  氏名                   所属部署・役職名等                表記
第 1 当委員会の概要
第 2 SHD の概要
第 3 調査手続の概要及び調査の方法
第 4‐1 SSA 仕掛品不正計上疑義事案について
■■■■氏    SHD 取締役、SAX 取締役常務執行役員                   A1
■■■■氏    SAX 経営改革準備室参与(元:SSA 代表取締役社長、SPR 代       A2
         表取締役社長)
■■■■氏    SSA 代表取締役社長                             A3
■■■■氏    SSA システムソリューション事業部長                     A4
■■■■氏    SSA 取締役事業統括部長                           A5
■■■■氏    退職(元:SSA 管理部長)                          A6
■■■■氏    退職(元:SSA 管理部エグゼクティブエキスパート)              A7
■■■■氏    SHD 経理部長 兼 SAX 経理部長                     A8
■■■■氏    SHD 代表取締役副社長、SAX 代表取締役社長                A9
■■■■氏    SHD 取締役、SAX 取締役常務執行役員、SBS 代表取締役社長       A0

■■■■氏    SHD 企画部長 兼 SAX 常務執行役員経営企画部長             B1
■■■■氏    SHD 企画部担当部長 兼 SAX 経営企画部担当部長             B2
■■■■氏    SHD 代表取締役社長                             B3
■■■■氏    退職(元:SHD 専務取締役)                         B4
■■■■氏    SAX 経営改革準備室担当部長 兼 SSA 管理部長              B5
■■■■氏    SAX 執行役員品質保証部長(元:SHD 企画部事業戦略担当部         B6
         長)
■■■■氏    SAX 事業企画部担当部長                           B7
■■■■氏    SAX 事業企画部専任部長 兼 STE 技術部担当部長(元:旧東莞       B8
         可比世総経理)
■■■■氏    SHD 常務取締役、SAX 取締役副社長執行役員                B9
■■■■氏    退職(元:SHD 取締役)                           B0
■■■■氏    退職(元:SHD 取締役、SAX 取締役)                   C1
■■■■氏    SAX 開発本部技術管理部専任マネジャー                    C2
■■■■氏    SAX 常務執行役員事業企画部長(元:SAX 開発本部長)           C3
■■■■氏    SHD 常勤監査役                               C4
■■■■氏    STE 経理管理部エキスパート(元:SAX 常勤監査役)            C5

                         4
■■■■氏   SHD 経理部経理担当部長 兼 SAX 経理部担当部長         C6
■■■■氏   SAX 経理部                             C7
■■■■氏   SPA ロジスティクス事業部(元:SAX 経営管理部、SSA 管理   C8
        部)
■■■■氏   SAX 開発本部ソフトウェアサービス開発部長              C9
■■■■氏   退職(元:SSA システムソリューション事業部副事業部長)       C0
■■■■氏   SSA DK システム事業部事業部長 兼 開発部長           D1
■■■■氏   SHD 監査室(元:SHD 監査室長)                 D2
■■■■氏   SSA 管理部(元:SHD 監査室監査専任部長)            D3
■■■■氏   SHD 監査室長(元:SSE 取締役技術本部長)            D4
■■■■氏   SHD 監査役(元:SHD 監査室長)                 D5
第 4‐2 SSA 架空取引疑義事案について
■■■■氏   SAX 営業本部パートナー営業部コンポーネント営業 G 統括部     D6
        長
■■■■氏   SAX 事業企画部事業戦略G専任マネジャー               D7
■■■■氏   SAX インキュベーション推進部長                   D8
■■■■氏   元:SAX 開発本部技術企画部専任マネジャー              D9
■■■■氏   SAX 開発本部ソフトウェアサービス開発部グループ統括マネ       D0
        ジャー 兼 事業企画部担当部長
■■■■氏   SAX 開発本部ソフトウェアサービス開発部技師             E1
■■■■氏   SSA 開発本部メカニカル開発部長                   E2
■■■■氏   SAX 取締役常務執行役員(元:STE 代表取締役社長)        E3
■■■■氏   SSA システムソリューション事業部営業部長 兼 事業統括部      E4
        部長
■■■■氏   SAX 経理部                             E5
■■■■氏   SAX 開発本部技術管理部担当部長                   E6
■■■■氏   SAX 開発本部技術管理部                       E7
第 5‐1 SHD における不適切な決算調整
■■■■氏   SAX 経理部                             E8
■■■■氏   退職(元:SHD 代表取締役社長)                   E9
■■■■氏   退職(元:STE 常務取締役 兼 総務部長)              E0
■■■■氏   STE 経営管理部長                          F1
■■■■氏   退職(元:SHD 代表取締役社長)                   F2
■■■■氏   SHD 取締役、SAX 取締役常務執行役員               F3
■■■■氏   SHD 総務人事部長 兼 SAX 執行役員総務人事部長(元:旧東    F4
        莞可比世総経理)


                         5
■■■■氏     SAX 経理部                              F5
■■■■氏     退職(元:SAX 経理部)                        F6
■■■■氏     退職(元:SHD 常務取締役)                      F7
■■■■氏     退職(元:SHD 取締役)                        F8
■■■■氏     退職(元:SHD 常勤監査役)                      F9
■■■■氏       (元 SAX 経営企画本部経営企画部担当部長 兼 SHD 企
          退職 :                                 F0
          画部経営戦略担当部長)
■■■■氏     STE 経営管理部担当部長                        G1
■■■■氏     SBS 業務部(元:SAX 経理部)                   G2
■■■■氏     サクサ健康保険組合・サクサ企業年金基金常務理事(元:SHD        G3
          経理部担当部長、SAX 経営管理部担当部長)
■■■■氏     SAX 執行役員開発本部長                        G4
第 5‐2   ソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理
第 5‐3 STE における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整)
■■■■氏     STE 経営管理部係長                          G5
■■■■氏     STE 取締役生産管理部長(経営管理管掌)                G6
■■■■氏     STE 代表取締役社長(元:旧 COR 代表取締役社長)         G7
第 5‐4 SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等
■■■■氏     SPR 総務部専任課長                          G8
■■■■氏     退職(元:SHD 経営企画部担当部長)                  G9
第 5‐5   架空の資産計上疑義事案について
■■■■氏     SAX ICT 営業部統括部長                      G0
■■■■氏     退職(元:SAX SE 本部 IT ソリューション部長)         H1
■■■■氏     SSE 代表取締役社長(元:SAX 経営企画部担当部長)         H2
■■■■氏     SAX 執行役員経営企画部付部長(元:SAX SI 事業統括部長)    H3
■■■■氏     SAX 監査役(元:SSE 代表取締役社長)               H4
■■■■氏     退職(元:SAX SI 事業統括部 SI エンジニアリング部担当部    H5
          長)
■■■■氏     SSE 管理部担当部長(元:SSE 技術本部 第三開発部長)       H6
■■■■氏     SSE 取締役管理部長(元:SSE 技術本部 技術管理部長)       H7
■■■■氏     SSE 管理部(元:SSE 管理部長)                  H8
■■■■氏     退職(元:SAX SI 事業統括部 SI エンジニアリング部部長)    H9
■■■■氏     SAX 営業本部 ICT 営業部専任マネジャー              H0
■■■■氏     SBS 業務部部長(元:SAX 経営企画本部事業企画部担当部長)     I1
■■■■氏     SAX 常務執行役員 SE 部長(元:SAX 開発本部技術管理部長)   I2
■■■■氏     退職(元:SAX 開発本部技術企画部担当部長)              I3


                            6
第 5‐6 SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引)
第 5‐7 SSA 及び STE における不正な売上の前倒し計上
■■■■氏      SSA システムソリューション事業部副事業部長            I4
■■■■氏      退職(元:STE 常務取締役)                    I5
■■■■氏      STE 生産部担当部長                        I6
■■■■氏      SSA 管理部                            I7
■■■■氏      STE 資材部エキスパート                      I8
■■■■氏      STE 営業部東京営業所所長                     I9
■■■■氏      STE 営業部長                           I0
第 5‐8 SPR における不正な会計処理等
■■■■氏      退職(元:SPR 取締役営業部長)                  J1
■■■■氏      SPR 生産部担当部長                        J2
■■■■氏      SPR 営業部長                           J3
■■■■氏      SPR 営業部専任課長                        J4
■■■■氏      SPR 生産部長                           J5
■■■■氏      SAX 営業本部パートナー営業部専任部長(元:SPR 代表取締役   J6
           社長)
■■■■氏      SPR 総務部参与(元:SPR 取締役総務部長)           J7
■■■■氏      退職(元:SHD 経理部)                      J8
■■■■氏      SPA ロジスティック事業部ロジスティクス1部部長          J9
■■■■氏      退職(元:SHD 企画部担当部長)                  J0
■■■■氏      SPR 代表取締役社長                        K1
■■■■氏      SAX 業務部担当マネジャー                     K2
■■■■氏      SPR 取締役総務部長                        K3
第 5‐9 COR における不正な会計処理
■■■■氏      STE 生産部付部長(元:旧 COR 代表取締役社長)        K4
■■■■氏      SPR 営業部専任部長(元:旧 COR 取締役)           K5
■■■■氏      STE 技術部エキスパート(元:旧 COR 取締役)         K6
■■■■氏      STE 営業部副部長                         K7
第 5‐10   X0 に関する不適切な会計処理
■■■■氏      X0 代表取締役社長                         K8
第 5‐11   中国における贈答行為
■■■■氏      退職(元:旧東莞可比世副総経理)                   K9
■■■■氏      退職(元:旧東莞可比世総務担当)                   K0
■■■■氏      退職(元:旧東莞可比世経理担当)                   L1
■■■■氏      SPA オフィスサービス部(元:旧東莞可比世副総経理)        L2


                           7
■■■■氏      SAX 業務部長(元:旧東莞可比世生産部長)             L3
第 6 連結財務諸表への影響
第 7 前回不正調査との関係
■■■■氏      退職(元:SAX 開発本部部長)                   L4
■■■■氏      SPR 生産部課長                          L5
■■■■氏      SPA 代表取締役社長                        L6
■■■■氏      SBS フィールドサポート部部長 兼 事業統括部部長(元:SBS   L7
           代表取締役社長)
第 8 三様監査
■■■■氏      SHD 監査役                            L8
第 9 原因分析
第 10   再発防止策
第 11 最後に




                         8
                    法人名等一覧表
        略称               正式名称               表記
第 1 当委員会の概要
■■■■          ■■■■株式会社                 V1
第 2 SHD の概要
第 3 調査手続の概要及び調査の方法
■■■■          株式会社■■■■                 V2
■■■■          ■■■■株式会社                 V3
■■■■          株式会社■■■■                 V4
■■■■          ■■■■株式会社(現社名:●●●●株式会社)   V5
■■■■          ■■■■株式会社                 V6
■■■■          ■■■■株式会社(旧社名:●●●●株式会社)   V7
■■■■          ■■■■株式会社                 V8
第 4‐1 SSA 仕掛品不正計上疑義事案について
■■■■          ■■■■株式会社                 V9
■■■■          ■■■■株式会社                 V0
■■■■          ■■■■株式会社(その後、複数の合併を経て、 W1
              現社名は、株式会社●●●●)
■■■■          ■■■■株式会社                 W2
■■■■          ■■■■株式会社                 W3
■■■■          株式会社■■■■                 W4
■■■■          株式会社■■■■                 W5
第 4‐2 SSA 架空取引疑義事案について
■■■■          ■■■■株式会社                 W6
第 5‐1 SHD における不適切な決算調整
■■■■          ■■■■株式会社                 W7
第 5‐2   ソフトウェア開発における会計不正及び誤謬処理
第 5‐3 STE における不正な決算調整(仕掛品勘定の調整)
第 5‐4 SHD グループ間取引における架空の修理取引による売上計上等
第 5‐5   架空の資産計上疑義事案について
■■■■          ■■■■株式会社を筆頭とするグループ会社     W8
第 5‐6 SAX 及び SSA における不正な売上計上(スルー取引)
■■■■          株式会社■■■■                 W9
■■■■          ■■■■Ltd.                 W0


                          9
■■■■           ■■■■株式会社