6619 WSCOPE 2021-11-15 15:00:00
2021年12月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2021年12月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年11月15日
上 場 会 社 名 ダブル・スコープ株式会社 上場取引所 東
コ ー ド 番 号 6619 URL https://w-scope.co.jp/
代 表 者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 崔 元根
問合せ先責任者 (役職名) 取締役 (氏名) 大内 秀雄 (TEL) 03-5436-7155
四半期報告書提出予定日 2021年11月15日 配当支払開始予定日 ―
四半期決算補足説明資料作成の有無 :有
四半期決算説明会開催の有無 : 有 (機関投資家・アナリスト向け )
(百万円未満切捨て)
1.2021年12月期第3四半期の連結業績(2021年1月1日~2021年9月30日)
(1)連結経営成績(累計) (%表示は、対前年同四半期増減率)
親会社株主に帰属
売上高 営業利益 経常利益
する四半期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年12月期第3四半期 20,329 71.5 422 ― △3,801 ― △3,486 ―
2020年12月期第3四半期 11,847 34.3 △3,354 ― △4,859 ― △4,407 ―
(注) 包括利益 2021年12月期第3四半期 △2,857百万円( ―%) 2020年12月期第3四半期 △5,864百万円( ―%)
潜在株式調整後
1株当たり
1株当たり
四半期純利益
四半期純利益
円 銭 円 銭
2021年12月期第3四半期 △68.24 ―
2020年12月期第3四半期 △121.19 ―
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2021年12月期第3四半期 80,976 48,802 36.1 537.44
2020年12月期 70,227 9,934 14.1 218.83
(参考) 自己資本 2021年12月期第3四半期 29,269百万円 2020年12月期 9,901百万円
2.配当の状況
年間配当金
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
2020年12月期 ― 0.00 ― 0.00 0.00
2021年12月期 ― 0.00 ―
2021年12月期(予想) 0.00 0.00
(注) 直近に公表されている配当予想からの修正の有無 : 無
3.2021年12月期の連結業績予想(2021年1月1日~2021年12月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 28,000 51.5 1,200 ― ― ― ― ― ―
(注) 直近に公表されている業績予想からの修正の有無 : 有
※ 注記事項
(1)当四半期連結累計期間における重要な子会社の異動 :無
(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動)
新規 1社 (社名) WSPC第一次有限会社 、 除外 ―社 (社名)
(2)四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用 :有
(3)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 :無
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
④ 修正再表示 :無
(4)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年12月期3Q 54,461,600株 2020年12月期 45,312,600株
② 期末自己株式数 2021年12月期3Q 302株 2020年12月期 302株
③ 期中平均株式数(四半期累計) 2021年12月期3Q 51,092,869株 2020年12月期 37,338,243株
※ 四半期決算短信は公認会計士又は監査法人の四半期レビューの対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると
判断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業
績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあた
っての注意事項等については、添付資料P.2「1.当四半期決算に関する定性的情報(1)経営成績に関する説
明」をご覧ください。
(四半期決算補足説明資料の入手方法)
四半期決算補足説明資料は2021年11月16日(火)に当社ウェブサイトに掲載予定です。
ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 ………………………………………………………………… 2
(1)経営成績に関する説明 …………………………………………………………………………… 2
(2)財政状況に関する説明 …………………………………………………………………………… 2
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ……………………………………………… 3
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………… 4
(1)四半期連結貸借対照表 …………………………………………………………………………… 4
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ……………………………………… 6
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………… 8
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………… 8
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) ………………………………………… 9
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用) ……………………………………… 9
(企業結合等関係) ………………………………………………………………………………… 10
(追加情報) ………………………………………………………………………………………… 11
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………… 12
3.その他 ………………………………………………………………………………………………… 13
(1)継続企業の前提に関する重要事象等 …………………………………………………………… 13
(2)販売の状況 ………………………………………………………………………………………… 13
(3)設備投資の予想値 ………………………………………………………………………………… 13
1
ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の変異株による感染拡大があったものの、
ワクチン接種の進展によるコロナ禍からの回復に伴う欧米での経済活動の再開などにより、世界的に景気は回復基
調となっています。当社事業に影響の大きいEV市場に関しては、欧州においてはドイツの政権交代により、さらに
EVへのシフトが加速される見通しであり、米国においても南東部各州でEV製造への投資が相次ぎ発表される状況と
なりました。
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池セパレータ事業においては、当第3四半期連結会計期間
も引続き需要の伸びが継続しており、当社の生産能力の改善も進んでいることから、主力案件である欧州車載用電
池向け及び民生ハイエンド電池向け案件ともに販売量を大きく伸ばし、売上高は概ね計画通り推移しました。
その結果、車載用電池向けの売上高は10,917百万円となり、前年同期比48.5%の増加となりました。また、民生
用途もハイエンド電池向けの需要の伸びが大きく、売上高は9,412百万円となり前年同期比109.4%増加しておりま
す。これらの要因により当第3四半期連結売上高は20,329百万円となり、前年同期比8,482百万円(同71.6%増加)
の増収となりました。
顧客別には、韓国顧客に対して車載用電池向け及び民生向け需要が引き続き増加しており、売上高は19,524百万
円(前年同期比8,791百万円増加(同81.9%増加))となりました。一方で中国顧客に対しては、引続き債権回収を
優先しながら販売を継続した結果、売上高が減少し530百万円(前年同期比33.0%減少)となりました。
営業利益に関しては、売上高の増加に伴い大幅に回復したものの、新設製造ラインの承認手続きが遅れていたこ
とに伴い、生産最適化の計画に数か月間の遅れが生じたことから生産数量が不足したため、利益の改善にも若干の
遅れが生じました。また、世界的な海運事情の混乱に伴う輸送コストの高騰の影響も受けています。
このような状況の中、収益面で第1四半期連結会計期間から引き続き売上高が堅調に推移したことで前年同期比
8,482百万円増収となった一方、費用面では販売数量の増加に伴い原材料費が1,618百万円増加、人件費が906百万
円増加しましたが、前期末のW-SCOPE KOREA CO., LTD.(以下、WSK)における減損損失の計上の結果、減価償却費は
48百万円減少しました。また、在庫変動の影響による売上原価の増加が59百万円、運送費の増加が721百万円など
となっております。これらの結果、営業利益は前年同期比で3,776百万円改善し422百万円(前年同期は3,354百万
円の営業損失)となりました。
製造の状況に関しては、WSKで製造ラインの特長に応じた最適生産品への入れ替えが進み、生産性の改善を継続
しております。W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下、WCP)においては、4本の既存製造ラインが順調に量産
稼働を続けると同時に、新規で製造ライン2本の量産出荷準備も整いました。
営業外費用は支払利息1,220百万円、転換社債型新株予約権付社債に係るオプション評価損3,104百万円などがあ
り、結果として、税金等調整前四半期純損失は3,801百万円(前年同期は税金等調整前四半期純損失4,859百万
円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は3,486百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失4,407百
万円)となりました。
当第3四半期連結累計期間の平均為替レートにつきましては、1米ドルが108.52円、1,000韓国ウォンが94.5円と
なりました。
(2)財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における総資産につきましては80,976百万円となり、前連結会計年度末に比べ
10,749百万円増加しました。主な要因は以下のとおりであります。
(資産)
流動資産につきましては23,734百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,200百万円の増加となりました。これ
は主として、現金及び預金が5,766百万円増加、商品及び製品が1,210百万円増加したことによるものであります。
固定資産につきましては57,241百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,549百万円の増加となりました。これは
主として、建物及び構築物が3,058百万円増加、投資有価証券が2,835百万円増加、建設仮勘定が1,401百万円減少
したことによるものであります。
(負債)
負債につきましては32,173百万円となり、前連結会計年度末に比べ28,120百万円の減少となりました。流動負債
につきましては16,956百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,221百万円の減少となりました。これは主として、
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ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
短期借入金(1年内返済予定の長期借入金含む)が6,763百万円減少、未払金が1,773百万円減少した一方で、未払法
人税等が1,871百万円増加したことなどによるものです。固定負債につきましては15,217百万円となり、前連結会
計年度末に比べ21,898百万円の減少となりました。これは主として、転換社債型新株予約権付社債の減少14,759百
万円、長期借入金の減少2,031百万円の減少及びオプション負債の減少5,381百万円などによるものであります。
(純資産)
純資産につきましては48,802百万円となり、前連結会計年度末に比べ38,868百万円の増加となりました。これは
主として、資本金が3,089百万円が増加、資本剰余金が19,153百万円増加したことや非支配株主持分が19,502百万
円増加した一方で、利益剰余金が3,487百万円減少したことによるものであります。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
当社グループの主力事業であるリチウムイオン二次電池向けセパレータ事業は、主要顧客向け車載電池用及び民
生ハイエンド電池用途でのセパレータの需要の伸びが続くなか、W-SCOPE KOREA CO., LTD.においては生産性最適
化への取り組みが進んでおり、新たな設備投資は無いものの確実に生産数量を増やしております。W-SCOPE
CHUNGJU PLANT CO., LTD.においては当第4四半期から新しい製造ライン2本の量産稼働を開始する状況となりま
した。これによりグループ全体の生産数量が更に拡大する見通しとなりました。一部のコーティングラインにおい
ては、当社独自の生産方法の改善により1ライン当たりの生産数量を従来比約2倍に増やし量産を継続しておりま
す。今後、これらの取り組みを安定させ、来年以降の需要の拡大に対応できる生産体制を確保してまいります。
さらに、2024年以降量産稼働する製造ライン合計6本(2本はW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.、4本は欧州新
工場に設置予定)の発注を完了させ、2025年にはグループ全体の供給量を現状の2倍強まで増やす計画となってお
ります。
費用面では、引続き輸送コストが高騰する中で、出荷量が増えていることから運賃負担の増加が見込まれます。
また、新規ラインからの量産開始に伴い減価償却費用が増加するとともに、新製品の量産開始時期に量産品質確認
生産などに伴う費用の発生は見込まれますが、これらの費用の発生は短期的なものとなる見込みです。
営業外費用に関しては、当社借入金の全額返済や子会社転換社債の株式転換が行われたことから、支払利息やオ
プション負債が大幅に減少する見込みです。
これらのことから、通期見通しにおいて、売上高は期初計画通り推移する見通しとなったものの、来年の需要増
加に備えるべく計画した在庫の積上げが計画通り進んでいないことによる影響及び輸送運賃の高騰に伴う輸送コス
トの上昇などの影響が大きく、通期の営業利益見通しを1,200百万円に下方修正します。
なお、経常利益に関しては、当社借入金の全額返済や子会社転換社債の株式転換により、支払利息やオプション
負債が大幅に減少する一方で、子会社が発行した転換社債型新株予約権のオプションなどを現時点で見積もること
が困難であるため、通期の経常利益及び親会社株式に帰属する当期純利益の見通しについては未定です。
なお、業績見通しの前提となる下期以降の平均為替レートにつきましては、対1米ドル110円、対1米ドル1,150ウ
ォン、対1,000ウォン95.50円を想定しております。
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ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2020年12月31日) (2021年9月30日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 6,542 12,308
受取手形及び売掛金(純額) 5,087 5,034
商品及び製品 3,640 4,850
原材料及び貯蔵品 682 767
その他 582 773
流動資産合計 16,534 23,734
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 10,374 13,754
減価償却累計額 △1,715 △2,037
建物及び構築物(純額) 8,658 11,716
機械装置及び運搬具 44,071 46,179
減価償却累計額 △16,638 △20,069
機械装置及び運搬具(純額) 27,432 26,109
建設仮勘定 14,112 12,710
その他 963 951
減価償却累計額 △482 △567
その他(純額) 480 383
有形固定資産合計 50,684 50,920
無形固定資産
その他 101 128
無形固定資産合計 101 128
投資その他の資産
投資有価証券 - 2,835
繰延税金資産 2,820 3,258
その他 86 98
投資その他の資産合計 2,906 6,192
固定資産合計 53,692 57,241
資産合計 70,227 80,976
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(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2020年12月31日) (2021年9月30日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 1,099 1,459
短期借入金 7,484 9,360
1年内返済予定の長期借入金 10,640 2,001
未払金 3,533 1,760
未払法人税等 6 1,877
製品保証引当金 57 27
その他 355 470
流動負債合計 23,177 16,956
固定負債
転換社債型新株予約権付社債 17,308 2,549
長期借入金 11,359 9,328
退職給付に係る負債 394 671
資産除去債務 797 894
オプション負債 7,069 1,688
その他 185 84
固定負債合計 37,115 15,217
負債合計 60,293 32,173
純資産の部
株主資本
資本金 12,125 15,214
資本剰余金 12,071 31,224
利益剰余金 △13,774 △17,261
自己株式 △0 △0
株主資本合計 10,421 29,177
その他の包括利益累計額
為替換算調整勘定 △519 91
その他の包括利益累計額合計 △519 91
新株予約権 32 30
非支配株主持分 - 19,502
純資産合計 9,934 48,802
負債純資産合計 70,227 80,976
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(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第3四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2021年1月1日
至 2020年9月30日) 至 2021年9月30日)
売上高 11,847 20,329
売上原価 13,565 17,633
売上総利益又は売上総損失(△) △1,717 2,696
販売費及び一般管理費 1,636 2,273
営業利益又は営業損失(△) △3,354 422
営業外収益
受取利息 54 3
為替差益 - 403
助成金収入 194 129
その他 40 24
営業外収益合計 289 560
営業外費用
支払利息 1,555 1,220
為替差損 203 -
オプション評価損 - 3,104
その他 36 2
営業外費用合計 1,795 4,328
経常損失(△) △4,859 △3,344
特別損失
転換社債償還損 - 456
特別損失合計 - 456
税金等調整前四半期純損失(△) △4,859 △3,801
法人税等 △452 △315
四半期純損失(△) △4,407 △3,486
非支配株主に帰属する四半期純損失(△) - -
親会社株主に帰属する四半期純損失(△) △4,407 △3,486
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四半期連結包括利益計算書
第3四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2021年1月1日
至 2020年9月30日) 至 2021年9月30日)
四半期純損失(△) △4,407 △3,486
その他の包括利益
為替換算調整勘定 △1,456 611
その他の包括利益合計 △1,456 611
四半期包括利益 △5,864 △2,874
(内訳)
親会社株主に係る四半期包括利益 △5,864 △2,874
非支配株主に係る四半期包括利益 - -
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(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
当社グループは、当社の長期借入金及び連結子会社の転換社債型新株予約権付社債の期限の利益に係る財務制限
条項等に抵触していたこと等により、前四半期連結会計期間末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じ
させ る ような 事 象 又 は状 況 が 存 在し て いま した が、2021年9 月に 子会社 であ るW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO.,
LTD.(以下、WCP)株式の一部売却をした資金で財務制限条項に抵触していた長期借入金を全額返済した結果、当社
の長期借入金に係る財務制限条項に抵触している状態は解消されています。
一方で、当社は継続して営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しており、債務の支払いの資金繰りに懸念が
生じているため、連結子会社を含めた資金繰りを考慮する必要があります。WCPは、韓国証券市場であるKOSDAQ
(コスダック)市場への株式上場準備中であるため、W-SCOPE KOREA CO., LTD.(以下、WSK)から資金調達を実施す
る必要がありますが、WSKは前連結会計年度に引き続き、当第3四半期連結累計期間においても営業損失を計上し
ています。
これらの状況から、当第3四半期連結会計期間末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるよう
な事象又は状況が存在しています。
当社グループはこのような事象又は状況を解消すべく、当社においては借入等による資金調達を計画し、WSKに
おいてはWCPの新設大型成膜ラインの稼働によりWSKで生産していた製品をWCPの新設ラインでの製造にシフトして
生産品目の切替を行い、生産の最適化を実現してコスト低減を促進し、黒字化に取り組んでまいります。また、資
金面では、WSKにおいて設備等を担保とした金融機関からの借入を検討しております。
以上の当社グループの対応策は、現時点において実施途上にあり、WSKの今後の事業進捗や上記金融機関との協
議の状況等によっては、当社への貸付等を実現できず、当社の資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることか
ら、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、このような継続企業の前提に関する重要な不
確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。
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(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
前第3四半期連結累計期間(自 2020年1月1日 至 2020年9月30日)
1. 配当金支払額
該当事項はありません。
2. 基準日が当第3四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当第3四半期連結会計期間の末
日後となるもの
該当事項はありません。
当第3四半期連結累計期間(自 2021年1月1日 至 2021年9月30日)
1.配当金支払額
該当事項はありません。
2.基準日が当第3四半期連結累計期間に属する配当のうち、配当の効力発生日が当第3四半期連結会計期間の末
日後となるもの
該当事項はありません。
3.株主資本の著しい変動
当第3四半期連結累計期間において、資本金が3,089百万円、資本剰余金が19,153百万円増加し、当第3四半期
連結会計期間末において資本金15,214百万円、資本剰余金が31,224 百万円となっております。
これは主に、海外募集による新株発行により、資本金が3,026百万円、資本剰余金が3,026百万円増加し、転換
社債型新株予約権付社債の権利行使により、資本剰余金が6,232百万円増加し、W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO.,
LTD.の株式の一部売却により資本剰余金が9,831百万円増加したことによるものであります。
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用)
当連結会計年度の税金等調整前四半期純利益に対する税効果会計適用後の実効税率を合理的に見積り、税金等
調整前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算する方法を採用しております。
なお、見積実効税率を合理的に見積もれない場合、税金計算については年度決算と同様の方法により計算し、
繰延税金資産及び繰延税金負債については回収可能性等を検討した上で四半期連結貸借対照表に計上しておりま
す。
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(企業結合等関係)
共通支配下の取引等
当社による連結子会社であるW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下WCP)株式の一部売却及び、非支配株主に
よるWCPが発行した転換社債型新株予約権付社債の株式転換権の行使が行われました。
(1) 取引の概要
① 結合当事企業の名称及びその事業の内容
結合当事企業の名称:W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.
事業の内容:リチウムイオン二次電池用セパレータの研究開発、製造、販売
② 企業結合日
2021年9月8日 転換社債型新株予約権付社債の株式転換権の行使(みなし行使日2021年9月30日)
2021年9月10日 株式の一部売却(みなし売却日2021年9月30日)
2021年9月17日 株式の一部売却(みなし売却日2021年9月30日)
2021年9月30日 転換社債型新株予約権付社債の株式転換権の行使
③ 企業結合の法的形式
連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の非支配株主への一部売却及び、
非支配株主によるWCPが発行した転換社債型新株予約権付社債の株式転換権の行使
⑤ 結合後企業の名称
変更はありません。
⑥ その他の取引の概要に関する事項
子会社株式の一部売却及び、非支配株主によるWCPが発行した転換社債型新株予約権付社債の株式転換権の行使
により、当社の保有割合は、100%から49.69%になりましたが、(追加情報)に記載のとおり、引き続きWCPを
当社の連結の範囲に含めております。
(2) 実施した会計処理の概要
「企業結合に関する会計基準」及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」
に基づき、共通支配下の取引として処理しております。
(3) 非支配株主との取引に係る当社の持分変更に関する事項
① 資本剰余金の主な変動要因
売却による当社の持分の減少額と売却価額との間に生じた差額、及び非支配株主による転換社債型
新株予約権付社債の転換権行使による持分変動によるものであります。
② 非支配株主との取引によって増加した資本剰余金の金額
16,063百万円
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ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
(追加情報)
出資による持分法適用関連会社化
当社連結子会社であるW-SCOPE KOREA CO., LTD.は、2021年9月3日開催の取締役会において、LIB Material
Investment Fund 1に対して、300億ウォンの出資を行うことを決議し、同日に出資を行いました。当社グループ
は当第3四半期連結会計期間より、同Fundに対する出資を持分法により会計処理をしています。なお、当第3四
半期連結会計期間末において、取得日における識別可能資産及び負債の公正価値の測定が未了であり、投資原価
との差額の算定が完了していないため、取得日時点で入手可能な全ての情報に基づき暫定的に算定された公正価
値により会計処理をしています。したがって、識別可能資産及び負債の公正価値の測定完了時に投資原価との差
額の算定金額が増減する可能性があります。
(1)出資の目的
LIB Material Investment Fund 1の持分売却を通じて、キャピタル・ゲインを得るため。
(2)出資する会社の名称
LIB Material Investment Fund 1
(3)出資の時期
2021年9月3日
(4)出資する金額、出資後の組合持分割合
①出資する金額:300億ウォン
②出資後の組合持分割合:39.42%
(5)支払資金の調達及び支払方法
金融機関からの借入金
連結子会社について
当社連結子会社にはW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下WCP)が含まれております。
当第3四半期連結会計期間末において、当社が所有するWCPに対する議決権割合は49.69%となっております。
なお、関連会社であるLIB Material Investment Fund 1が所有するWCPに対する議決権割合5.27%と合計した
議決権割合は54.96%となっており、WCPの議決権の過半数を占めていることから、引き続きWCPを当社の連結の
範囲に含めております。
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ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
(重要な後発事象)
設備投資及び欧州法人設立について
当社の2021年10月14日開催の取締役会及び、当社の連結子会社であるW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下
WCP)の2021年10月6日開催の取締役会において、欧州に子会社を設立することを決議いたしました。
今後の欧州EV需要の増加に対応するため、まず韓国WCPの工場用地に、投資額約12,000百万円で2本の成膜ライン
を設置します。稼働予定時期は2023年下期とし、これによりWCPの成膜ラインは8本となります。
それ以降については、W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.100%子会社の欧州法人を設立し、当該法人において2025
年までに8本の成膜ラインと16本のコーティングラインの設置を進める予定です。
なお、2021年~2025年の5年間に欧州で総額約90,000百万円の投資を予定しています。
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ダブル・スコープ株式会社(6619) 2021年12月期第3四半期決算短信
3.その他
(1)継続企業の前提に関する重要事象等
当社グループは、当社の長期借入金及び連結子会社の転換社債型新株予約権付社債の期限の利益に係る財務制限
条項等に抵触していたこと等により、前四半期連結会計期間末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じ
させ る ような 事 象 又 は状 況 が 存 在し て いま した が、2021年9 月に 子会社 であ るW-SCOPE CHUNGJU PLANT CO.,
LTD.(以下、WCP)株式の一部売却をした資金で財務制限条項に抵触していた長期借入金を全額返済した結果、当社
の長期借入金に係る財務制限条項に抵触している状態は解消されています。
一方で、当社は継続して営業キャッシュ・フローのマイナスを計上しており、債務の支払いの資金繰りに懸念が
生じているため、連結子会社を含めた資金繰りを考慮する必要があります。WCPは、韓国証券市場であるKOSDAQ
(コスダック)市場への株式上場準備中であるため、W-SCOPE KOREA CO., LTD.(以下、WSK)から資金調達を実施す
る必要がありますが、WSKは前連結会計年度に引き続き、当第3四半期連結累計期間においても営業損失を計上し
ています。
これらの状況から、当第3四半期連結会計期間末において継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるよう
な事象又は状況が存在しています。
なお、詳細につきましては、「2.四半期連結財務諸表及び主な注記(3)四半期連結財務諸表に関する注記事
項(継続企業の前提に関する注記)に記載しております。
(2)販売の状況
販売実績
当第3四半期連結累計期間における販売実績は、次のとおりであります。
当第3四半期連結累計期間
(自 2021年1月1日
事業部門の名称 至 2021年9月30日)
販売高(百万円) 前年同期比(%)
リチウムイオン二次電池用セパレータ 20,329 171.5
合計 20,329 171.5
(注)1 当社及び連結子会社は、リチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメント
であるため、販売実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2020年1月1日 (自 2021年1月1日
相手先 至 2020年9月30日) 至 2021年9月30日)
販売高(百万円) 割合(%) 販売高(百万円) 割合(%)
Samsung SDIグループ 9,084 76.7 17,427 85.7
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)設備投資の予想値
投資予定額
事業所名 設備の 完了予定 完成後の
会社名 総額 既支払額 資金調達方法 着手年月
(所在地) 内容 時期 増加能力
(百万円) (百万円)
W-SCOPE 本社
WCPコーティン
CHUNGJU (大韓民国 自己資金及び 2018年 2022年 加工生産量
グ設備 4,500 3,165
PLANT 忠清北道 銀行借入 9月 下期 約200%増
第5号~第8号
CO.,LTD. 忠州市)
(注)1 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2 当社の事業はリチウムイオン二次電池用セパレータ事業の単一セグメントであるため、
セグメント別の記載はしておりません。
3 設備の内容については、各社ごとの設備の種類別に通し番号で表示しています。
4 「完成後の増加能力」については前連結会計年度末比にて記載しております。
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