6616 トレックスセミ 2020-05-21 15:30:00
2020年3月期決算説明資料 [pdf]
6616
2020年3月期 決算説明資料
世界は「アナログ」でできている
2020年5月21日 あらゆるフィールドで活躍するトレックスの電源IC
トレックス・セミコンダクター株式会社
目次
1 2020年3月期 業績
2 2021年3月期 業績予想
3 株主還元
Appendix
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2020年3月期 まとめ
トレックス・フェニテックともに車載分野は堅調に推移するも、
産業機器が大幅に減少し、前年同期比減収
売上高が減少する中、減価償却費等の費用増の影響に
より、前年同期比減益
対業績予想は、トレックスにおいて新型コロナの影響による
中国の出荷遅延やフェニテック鹿児島工場の設備導入の
遅延により、売上が想定以下に留まったこと等で未達
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2020年3月期 業績
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2020年3月期 業績概要(連結)
(単位:百万円)
19.3期通期 20.3期通期 対前年同期比 20.3期通期 対修正予想比
科目 実績 実績 増減率 修正予想 増減率
売上高 23,896 21,500 ▲10.0% 22,000 ▲2.3%
営業利益 1,550 678 ▲56.3% 850 ▲20.2%
営業利益率 6.5% 3.2% ▲3.3Pt 3.8% ▲0.6Pt
経常利益 1,820 676 ▲62.8% 800 ▲15.5%
親会社株主に帰属する
当期純利益
1,049 417 ▲60.2% 550 ▲24.1%
EPS(円) 95.70 37.97 ▲60.3% 50.47 ▲24.1%
海外売上高比率(*1) 71.8% 67.2% ▲4.6Pt - -
平均為替レート(1$=) ¥110.7 ¥109.1 - ¥108.0 -
減価償却費 1,085 1,312 20.9% 1,532 ▲14.4%
設備投資 3,323 1,497 ▲55.0% 1,651 ▲9.3%
(*1)海外売上高比率:外貨建て売上比率
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2020年3月期 売上高
(単位:百万円)
:トレックス
:フェニテック寄与分
トレックス
- 米中貿易摩擦の影響等により、
23,896
21,500 アジア以外の地域が低調
- 車載分野は中国・日本で好調
13,792
11,837
フェニテック
- 北米・中華圏が減少したものの
10,104 9,663 4Qに前年同期比増収に転換
- 車載分野は堅調
19.3期 20.3期
(単位:百万円)
19.3期 実績 20.3期 実績 対前年同期比増減率
売上高 23,896 21,500 ▲10.0%
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2020年3月期 営業利益
(単位:百万円)
:トレックス
:フェニテック寄与分 トレックス
- 販管費等の費用削減につとめるも
売上の減少を補えず、減益
1,550
フェニテック
904
678 - 受注減少による稼働率低下
225 - 工場統合に伴う減価償却費の増加
646
453
19.3期 20.3期
(単位:百万円)
19.3期 実績 20.3期 実績 対前年同期比増減率
営業利益 1,550 678 ▲56.3%
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2020年3月期 親会社株主に帰属する当期純利益
(単位:百万円)
1,049 営業利益の大幅な減少に加え、前年
度発生した為替差益の反動減等の影
響により、各段階利益が減少し、減益
417
19.3期 20.3期
(単位:百万円)
19.3期 実績 20.3期 実績 対前年同期比増減率
当期純利益 1,049 417 ▲60.2%
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売上高・営業利益の四半期推移
フェニテック:
トレックス :
(右軸:営業利益)
(左軸:売上高)
(単位:百万円) 売上高・営業利益の四半期推移 (単位:百万円)
7,000 1,400
6,203 6,266
6,074
6,000 1,200
売上高 5,353 5,534 5,598 5,571
5,000
4,797 1,000
3,727 3,539 3,642 2,884
4,000 営業利益 2,595 2,885 3,035 3,322 800
675 676
3,000 600
413
487
2,000 400
311 252
2,476 2,727 2,432 2,469 2,202 2,649 4 2,563 2,249
186 204
1,000 78 144 200
188
263
△112 78 248
84
125 59 126
70 60
0 19
△182
19.3 1Q 19.3 2Q 19.3 3Q 19.3 4Q 20.3 1Q 20.3 2Q 20.3 3Q 20.3 4Q
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2020年3月期 資産・負債・純資産の状況
(単位:百万円)
科目 19年3月期末 20年3月期末 対前期末増減
資産 28,385 27,846 ▲539
負債 8,747 9,175 428
純資産 19,638 18,671 ▲967
<参考>キャッシュ・フロー関連指標の推移
科目 19年3月期末 20年3月期末 対前期末増減
有利子負債 4,716 4,748 32
自己資本比率 69.0% 67.1% ▲1.9pt
D/Eレシオ 0.24 0.25 0.01
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トレックス/フェニテック 各単体
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2020年3月期
~アプリケーション別売上高(トレックス):参考値
IND IND
売上高 38.9% OTHER 売上高 35.8%
OTHER
42.3% 10,104 42.6% 9,663
WEA
WEA CAR 2.3% CAR
2.4% 15.2% 18.1%
MED MED
1.2% 1.2%
19.3期実績 20.3期実績
(単位:百万円)
19.3期 20.3期 対前年同期比
アプリケーション
売上高 構成比 売上高 構成比 増減率
IND 産業機器 3,927 38.9% 3,463 35.8% ▲11.8%
CAR 車載機器 1,535 15.2% 1,749 18.1% 13.9%
MED 医療機器 125 1.2% 118 1.2% ▲5.6%
WEA ウェアラブル機器 238 2.4% 220 2.3% ▲7.6%
OTHER その他機器 4,279 42.3% 4,113 42.6% ▲3.9%
※注:アプリケーションの分類は変更することがあります。
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2020年3月期
~地域別売上高(トレックス)
北米
北米
9.5%
8.9%
欧州
欧州
14.1%
日本 12.6% 日本
売上高 43.6% 売上高 43.3%
10,104 9,663
アジア アジア
32.8% 35.2%
19.3期実績 20.3期実績
(単位:百万円)
19.3期 20.3期 対前年同期比
地域(D-in)
D-in 売上高 構成比 D-in 売上高 構成比 増減率
日本 4,401 43.6% 4,187 43.3% ▲4.9%
アジア 3,312 32.8% 3,405 35.2% 2.8%
欧州 1,430 14.1% 1,212 12.6% ▲15.2%
北米 961 9.5% 859 8.9% ▲10.6%
平均為替レート(1$=) 110.7円 109.1円 -
D-in 売上高:デザイン・イン・ベース売上高。当社の製品を搭載した製品が企画・設計され、実質的に受注を獲得した地域をベースとした売上高
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2020年3月期
~アプリケーション別売上高(フェニテック):参考値
IND IND
For Further Growth Together 15.1%
21.1%
売上高 売上高
OTHER アプリ別 OTHER アプリ別
53.3% 55.6% CAR
構成比 CAR 構成比 27.1%
23.1%
MED MED
2.5 2.2%
19.3期実績 20.3期実績
(単位:百万円)
19.3期 20.3期 対前年同期比
アプリケーション
売上高 構成比 売上高 構成比 増減率
IND 産業機器 3,262 21.1% 2,009 15.1% ▲38.4%
CAR 車載機器 3,560 23.1% 3,604 27.1% 1.2%
MED 医療機器 390 2.5% 288 2.2% ▲26.2%
OTHER その他機器 8,240 53.3% 7,396 55.6% ▲10.2%
※注:アプリケーションの分類は変更することがあります。
トレックス・セミコンダクター向けの内部取引分を含む
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2020年3月期
~地域別売上高(フェニテック)
For Further Growth Together
北米
北米 日本 日本
売上高 30.3% 売上高
37.7% 35.8% 42.0%
地域別 地域別
構成比 構成比
欧州
欧州 6.9%
5.1% アジア アジア
21.4% 20.8%
19.3期実績 20.3期実績
※ 顧客の所在地別に区分しています。 (単位:百万円)
19.3期 20.3期 対前年同期比
地域(顧客)
売上高 構成比 売上高 構成比 増減率
日本 5,529 35.8% 5,586 42.0% 1.0%
アジア 3,306 21.4% 2,764 20.8% ▲16.4%
欧州 789 5.1% 920 6.9% 16.6%
北米 5,828 37.7% 4,027 30.3% ▲30.9%
平均為替レート(1$=) 110.7円 109.1円
※注:日本には、トレックス・セミコンダクター向けの内部取引分を含む
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アプリケーション別・地域別まとめ
トレックス
・産業機器は、主に監視カメラ向け、衛星通信向け、FA関連向けが低調
・車載機器は、中国のETC向け、日本のドライブレコーダー向けが好調
・その他の民生機器は、全般的に低調な中、PC用のCMOSカメラ
モジュール向け等は好調
フェニテック
・産業機器は、北米の大口顧客向けが大幅に減少(徐々に回復基調)
・車載機器は、日本向けが堅調に推移
・その他の民生機器は、中華圏向けが減少(徐々に回復基調)
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2021年3月期 業績予想
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2021年3月期 業績予想
2021年3月期の業績予想につきましては、新型コロナウ
イルス感染症の拡大による当社グループの業績にあたえる影
響が不透明であることから、現時点では未定としております。
今後、業績予想の合理的な算定が可能となった時点で開示
させて頂きます。
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新型コロナウイルスの影響と対応
トレックス フェニテック
前工程は、影響なし。 岡山工場・鹿児島工場ともに稼働
中国の後工程委託会社の稼働が 状況に影響なし。
一時的に低下するも、現状はほぼ
生産 回復。
前年度4Qは、中国の春節延長によ 車載分野で受注の減少傾向が見ら
る出荷遅延や期末の短納期受注の れるも、海外顧客を中心に現時点で
減少による影響あり。 は大きな影響はでていない。
今年度に入り、ロックダウンや外出自 先行きに関しては、不透明であり、注
販売 粛による経済活動停滞の影響で、 視が必要。
受注は減少傾向を予想するも、先
行きは不透明。
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新型コロナウイルスの影響と対応
新型コロナウイルスの感染拡大による現時点までの事業への影響は、トレックス、フェニテック共に
生産面、販売面(受注状況)で大きな増加や減少といった影響は見受けられておらず、限定的
でありました。 しかしながら、政府による緊急事態宣言の発令等を受け、当社では、従業員の感
染症対策としてテレワークや時差出勤などを徹底して講ずるなど、事業活動にも一定の制約を受け
ております。 また、ロックダウンや外出自粛による世界的な経済活動停滞が、今後事業へ影響を
与える可能性も考えられるため、引き続き、景気動向に与える影響や当社業績への影響について
注視してまいります。
フェニテックも新型コロナウイルス発生行動計画を作成し、感染機会の抑制および従業員の安全
確保のため全従業員に対し社内感染防止策について徹底するとともに、臨時休校に伴う保護者
の休暇取得支援として特別休暇措置の実施や在宅勤務の実施を行ってきました。また出張規制
、来客対応についても行動計画に準拠して対応しております。
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2021年3月期 経営方針
市場の変化に対応
生き残るために 変革とチャレンジ!
「強み」の再認識、再構築、強力発信
■ファブレス 電源IC専業メーカーの強み
⇒ 外部工場と内製工場の両立、パワーディスクリート製品用ファウンダリ
⇒ 超低消費・小型・低ノイズ製品、コイル一体型DC/DCコンバータ、最適回路提案
■ターゲット市場・顧客で認められる 「強み」の分かりやすい発信
■同業他社との協業関係の推進
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「強み」の再認識・再構築・強力発信
「強み」①:投資額を抑えつつ、新技術に早期対応が可能
ファブレス型事業形態を維持しつつ、製造パートナーをグループ内に取り込み、製造工程の自社所有と
ファブレスのメリットを併せ持つ生産体制
Quality Cost Delivery 前工程(ウエハプロセス)
・フェニテックセミコンダクター
製造技術
原価 投資額 納期
新規技術 完全子会社
/品質 対応期間
トレックス製品は10%程度
・ファウンダリ
自社
所有 ○ △ × ○ × 国内外で4社利用
後工程(アセンブリ)
ファブ ・トレックス ベトナム工場
レス △ ○ ○ △ ○ 完全子会社
トレックス製品のみ生産
・協力アセンブリ会社
パッケージ種類により選定
国内外で複数社利用
高付加価値製品を長期安定供給できる企業へ
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「強み」の再認識・再構築・強力発信
「強み」②:電源ICに特化した、技術の蓄積による市場への製品対応
「小型」、「低消費電流」、「高効率」、「低ノイズ」のキーワードを徹底して追求してきた技術の蓄積に支
えられた、製品企画と製品開発
新製品開発例:コイル一体型 負電圧出力 DC/DCコンバータ XCL303/304シリーズ
ターゲット用途 :光通信トランシーバー(5Gなどの高速通信に必須の光ケーブル向け)
小型 :コイル一体化技術で小型化、実装面積従来比で 78%削減
低消費電流 :軽負荷時にPFM自動切換えで低消費電流
高効率 :PWM/PWM自動切換えで、幅広い電流負荷範囲で高効率70%以上を達成
低ノイズ :ポケットコイルタイプのコイル一体型を採用で、近傍磁界ノイズが小さい
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「強み」の再認識・再構築・強力発信
コイル一体型DC/DCコンバータ (micro DC/DC) ターゲット市場
一般民生品分野 車載機器分野
・フルワイヤレス イヤホン ・ドライブレコーダー
・オーディオ機器 ・ETC 更にアップ
・ウェアラブル機器 ・カーナビ 19%up
・カーオーディオ 31%up
・美容製品
・BT、WiFi、GPS モジュール ・キーレスエントリー 23%up
・車載カメラ 161 192
産業機器分野 ・パワーウィンドウ 100 123
・5G 光通信トランシバー ・ヘッドアップディスプレイ
・マイコン制御基板 ・パワースライドドア 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
3月期 3月期 3月期 3月期 3月期予想
・各種センサーモジュール ・サブディスプレイ
・カメラモジュール コイル一体型DC/DCの売上推移(2017年3月期を100とする)
・ホームセキュリティー
・POS端末 はんだフィレットが確認できる、車載専用
・IoTデバイス モジュール パッケージをコイル一体型製品に追加
医療・ヘルスケア分野
・血圧計
・血糖値計
・血液酸素濃度計
・ヘルスケア用品 ウェッタブルフランク構造 パッケージ
DFN3625-11B (2.5x3.6xh1.55mm)
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「強み」の再認識・再構築・強力発信
「強み」③:同業他社との協業を積極的に取り入れた新分野への参入
関連業者や同業他社との技術協力と協業を大切にし、また積極的に取り組み、新たなビジネスチャンス
を常に探索し実行する姿勢
たとえば、以下の事を行っております。
・ インド Cirel社との開発業務提携による、開発リソースの強化
・ MATRIX Industries社とのエナジーハーベスト分野でのアライアンスによる、市場探索
・ 日本ガイシ社との 「EnerCera電池ソリューション」の展示会共同出展による、ソリューション拡販
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「強み」の再認識・再構築・強力発信 まとめ
当社の「強み」は、「ファブレス会社の 身軽さ」 と 「自社工場の柔軟性」 の良いところを合わせ持っている点だと考えています。
工場管理に係る固定費や設備投資を抑え、半導体プロセス開発にかかる期間を最小にしつつ、新しい技術や製品をタイムリ
ーに市場へ提供できる 「ファブレス」を企業運営の基本としますが、 BCP(ビジネスの継続性の担保)や短納期対応、品質管
理などは、完全子会社であるフェニテックセミコンダクターやベトナム工場を利用し、市場や顧客の要求に柔軟に対応できる環境
も備えております。 それぞれの 「良いとこ取り」 が行えるのが最大の強みになってます。
その中で、当社の強みが凝縮した製品に、コイル一体型DC/DCコンバータ “micro DC/DCコンバータ ”があります。
この技術は今後のDC/DCコンバータの主流になりますので、当社は新製品開発に非常に力を入れており、既に30品種以上の
製品をリリースしており、毎年10%以上の売上増加があります。 micro DC/DCコンバータの開発におきましても、低消費・小
型・低ノイズだけでなく、通信系であれば低ノイズに加え不要ノイズの低減や、車載向製品ではウェッタブルフランク構造など、採
用されるアプリケーションの仕様や要求に応じた製品開発行っています。
また当社では、電源ICは何処にでもビジネスチャンスがあると考えています。 いち早く情報をキャッチするため、関連する会社は
もちろん、同業他社との協業も大切な機会だと考え、積極的に協業に取り組んでいます。 中長期的に半導体需要は産業機
器や車載機器向けに拡大していくことが予想されており、設計開発のリソースの確保を行うとともに、新たな市場を探査すること
や、新たなソリューションを提供することを積極的に行い、拡大する市場にしっかりと対応していきたいと考えてます。
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本社工場の第一工場への統合①
第一工場
本社工場を
新棟
第一工場に統合
本社工場 第一工場
新棟(Fab4) 増床エリア
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本社工場の第一工場への統合② スケジュール
本社工場を第一工場へ統合
既存棟増床
試作製品流動は、計画通り進捗中
量産用設備移動
新棟建設 お客様の承認を受け、順次量産移管
2018年8月27日
落成 一部顧客承認済 9月より量産開始 移設完了予定
2018年度 2019年度 2020年度
統合効果
・ 製品の長期安定供給体制の継続
・ 5インチ → 6インチ化による 生産効率向上 (6インチ比率:統合前24% ⇒ 統合後64%)
・ 適切な装置とレイアウトによる 生産効率向上
・ 省エネルギー構造の工場による 製造コストの低減
・ 車載・産業機器向け品質の維持/向上
・ 新棟で本社工場の特徴である金、白金などの重金属加工工程を保有
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鹿児島工場の有効活用
鹿児島工場の特長
→ 6インチ / 0.18μmの加工、 化合物半導体 SiC デバイス開発
→ 第一工場(岡山)プロセスと類似装置 BCP対応(地震・降灰・停電)
→ 2020年 IATF16949取得予定 車載製品対応
鹿児島工場
2020年度 通期 利益貢献見込み
Power MOSFET (45%)
さらに CMOS (36%)
拡大
試作中製品数 MEMS (8%)
156 142
量産中製品数 123
TVS (6%)
確実な
26 179 量産
169
97 128 IGBT (5%)
2018年3月 11月 2019年5月 11月 2020年3月 主な量産製品と構成比
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パワーデバイスの開発強化
パワー半導体を中心に生産・新規引き合いが好調
要因: 自動車の電装・電動化、省エネ(インバーター化)
デバイス: IGBT、Power MOSFET、SBD、TVS
新デバイス: SiCデバイス(SBD、MOSFET)、GaN、Ga₂O₃
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パワーデバイスの開発強化
アクティブクランプMOSFETの開発
リレー・ソレノイド・ステッピングモーター等の誘導性負荷の駆動に最適な
アクティブクランプ構造のMOSFET(6KT3806)を開発
【用途例】
【特長】
バイアス抵抗内蔵の為、周辺部品削減が可能
マイコンから直接、駆動することが出来る
静電破壊防止用保護ダイオード内蔵
回路レイアウトがシンプルになり、実装の省スペース化に寄与
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パワーデバイスの開発強化
SiCデバイスの開発
鹿児島工場6インチにて
価格競争力のある SiC SBD(ショットキーバリアダイオード)を開発中
更なる低価格化へ向け、 産総研が発起人の
「つくばパワーエレクトロニクスコンステレーション(TPEC)」に Associate
Memberとして参加し、SiC MOSFETを研究開発中
■SiCデバイス製造に特有な装置を導入済
低価格で高品
高温イオン注入機 SiCドライエッチング装置 活性化アニール装置 質なSiCデバ
イスの自社生
2020年度量産開始に向け準備中 産を行う。
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フェニテックの取組み まとめ
本社工場から第一工場への移転は、現在、試作・生産ラインは確立し、計画に従って量産の拡充に向けて取り組んでいます。 工
場統合のスケジュールは、新型コロナウイルスの影響や追加サンプル要求などあり一部の顧客承認に遅れが生じておりますが、計画
通り、一部で量産をスタートしています。今後も顧客承認手続きを進め、今年度中には統合計画を完結させる予定です。
鹿児島工場は、CMOS製品及び従来のIGBT、PowerMOSFETの受注は順調で、計画した顧客の試作は順次、量産へ移行
されています。 生産枚数はPowerMOSFETが多いですが、生産数増加に伴い、利益アップを図るため、岡山工場との製品ミックス
を検証し生産拠点の最適化を進めています。 また、2020年3月期の目標の一つであった単月での利益貢献も達成でき、今後は
当社の収益向上に大きく貢献してくれるものと期待しております。
フェニテックは、ディスクリートのファンドリーを主な業務としており、最近では特に、車載用や産業機器向けのPowerデバイス(
MOSFET、IGBT、TVSなど)の生産を手掛けています。 また、次世代のPowerデバイスと言われるSiCさらにはGaN、さらに
Ga2O3など化合半導体も手掛けています。
フェニテックでは、オリジナル製品の開発も積極的に取り組んでおり、その一つで、Siを用いたアクティブクランプMOSFETの開発が完
了しました。 リレー・ソレノイド・ステッピングモーター等の誘導性負荷の駆動に最適なデバイスとなっております。今後の収益増加の
一つとして拡販に向けて取り組んでいきます。
2010年ごろから始めたSiC SBDデバイス開発も最終段階にあり、現在はコスト低減策を盛り込み鹿児島工場の6インチにて立
ち上げ中であり計画通り進めています。 650V及び1200Vの今期量産開始を目指しております。
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ISO45001の認証取得
労働安全衛生の国際規格 ISO45001 2020年3月21日取得
フェニテックでは、環境保護と労働安全衛生を一体化した総合マネジメント体制のもと、安全衛生マネジメントシステムの国際規格
であるISO45001認証を2020年3月27日に取得いたしました。
今後は、要求事項に従い、働く人の労働に関係する負傷及び疾病を防止すること,及び安全で健康的な職場を提供することを
目的とし、効果的な予防保護処置をとることによって危険源を除去し,労働安全衛生リスクを低減することを目指して取り組んでい
きます。 この取組は「働き方改革」を推進する上でも有効活用できるものであり、メンタルヘルスや過重労働対策等の健康確保への
取り組みの計画的な実施を行っていきます。
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株主還元
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配当方針
戦略的投資による成長力の向上を図りつつ、当社を取り巻
く経営環境並びに中長期の連結業績及び株主資本利益
率の水準を踏まえて実施していくことといたします。
配当につきましては、業績水準を反映した利益配分として
連結配当性向20%以上、安定的かつ継続的な株主還元
の拡充として株主資本配当率(DOE)3%程度を当面
の目標として実施してまいります。
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配当方針
2021年3月期の配当は、現時点では未定とさせて頂きます
配当金:円
DOE:%
配当性向:%
120 4
105.2%
3.5
100
3
2.6% 2.5%
80 2.3%
2.5
60 2
※
34円 38円 40円 1.5
40
1
34.2% 39.6%
20
0.5
0 0
※一部指定記念2円含む
2018/3(実績) 2019/3(実績) 2020/3(実績)
年間配当金(左軸) 配当性向(左軸) DOE(右軸)
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Appendix 会社紹介
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会社概要
2014年4月にJASDAQスタンダード市場に上場、2015年10月に東証二部に市場
変更し、2018年3月に東証一部指定となった、創業25年の半導体メーカーです。
所在地 東京都中央区新川1-24-1 ユニゾ新川永代通りビル 常に豊かな知性と感性を磨き、市場
代表取締役会長 藤阪 知之
代表者 に適応した価値ある製品を創出し、
代表取締役社長 芝宮 孝司
資本金 29億6793万円(2020年3月31日現在) 豊かな社会の実現と地球環境の保
1.半導体デバイスの開発、設計製造 全に貢献するとともに、私たちの事業
事業内容
2.半導体デバイスの販売
に携わるすべての人々が共に繁栄する
従業員数 当社:172名 / グループ:1,016名
ことを企業の理念とする。
上場証券取引所 東京証券取引所 市場第一部
及び上場日 2018年3月22日
単元株式数 100株
決算期 3月末日
証券コード 6616
URL https://www.torex.co.jp/
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沿革
• 電源IC一筋、省電力・小型化の技術でエレクトロニクス産業技術の発展に貢献し
てきました
岡山に設立
1995
東京に本社を設置
TOREX SEMICONDUCTOR(S)PTE LTD 設立
TOREX USA Corp. 設立 2000
本社を茅場町に移転 TOREX SEMICONDUCTOR EUROPE LIMITED 設立
関西支社設立 TOREX SEMICONDUCTOR DEVICE
2005 (Shanghai)CO., LTD. 設立
TOREX (HONG KONG) LIMITED 設立 茅場町に本店登録移転
TOREX SEMICONDUCTOR TAIWAN LTD. 設立 VIETNAM SEIBI SEMICONDUCTOR CO., LTD
2010 子会社化
新川に本店登録移転
JASDAQ市場スタンダード上場
東証二部上場 2015 フェニテックセミコンダクター株式会社
連結子会社化
東証一部指定
フェニテックセミコンダクター(株)100%子会社化
2020
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トレックス・グループの事業内容
トレックス・セミコンダクター フェニテックセミコンダクター
超小型・省電力 ファンドリー(半導体受託製造)
電源ICの開発・販売 当社出資比率100%
※ファンドリー:顧客から半導体の製造工程を受託し、顧客の設計データに基づいて半導体を製造する会社
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拠点
• 国内に東京本社を含む8拠点、海外に9つの拠点を設け、世界の需要に対応しています。
中国
イギリス TOREX Shanghai
TOREX EUROPE TOREX Shanghai/SHENZHEN OFFICE
TOREX HONG KONG アメリカ
TOREX USA
日本 TOREX USA R&D Center
東京本社
関西技術センター
札幌技術センター
名古屋営業所
フェニテック本社
フェニテック第一工場
鹿児島工場
京都デザインセンター
台湾
シンガポール
TOREX TAIWAN
TOREX SINGAPORE
ベトナム
販売拠点
TOREX VIETNAM
生産拠点
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トレックスの事業内容
• 世界トップクラスの小型・省電力電源ICを開発・販売しています。
電源ICの役割 TOREXの電源IC
入出力 メモリ
制御回路
5V 1.5V
CPU
100V
電源半導体 3V 小型 省電力
電圧
整流
変換
液晶パネル
USB ハードディスク
フラッシュメモリ ドライブ
電子機器の様々な機能を動かすために 独自の技術で電子機器の
電圧を制御し安定供給する 小型化、省電力化に貢献
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フェニテックの事業内容
• フェニテックセミコンダクターは、国内唯一の半導体受託製造専業メーカーです。
提供する製品
提供する製品
ディスクリート
1つの機能だけ備えた単機能半導体
半導体業界の”ねじ”と”くぎ”のような存在
その中でも、パワー半導体を中心とした
高品質・高付加価値の製品を提供
主なディスクリート製品
交流を直流に変換したり、逆流を防ぐ
ダイオード など、電気の流れを整える部品。
電気を流したり、止めたりするなど、
トランジスタ 電気の流れをコントロールする部品。
電力制御の用途で使用される部品パ
IGBT ワー半導体分野のトランジスタ分野に
分類される。
※ファンドリー:顧客から半導体の製造工程を受託し、顧客の設計データに基づいて半導体を製造する会社
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免責事項
本資料に記載された内容は、2020年5月21日現在において一般的に入手可能な
情報と、合理的と判断する一定の前提に基づき、当社が作成したものです。
本資料に記載されている当社の中期計画、見通し等に関する記述は、将来の業績
を保証するものではなく、リスクと不確実性を内包するものです。
実際の業績は、これらの要素により本資料の記載内容と大きく異なる可能性があり
ます。
投資に関するご決定をされる際、本資料のみに全面的に依拠することはお控えいた
だき、みなさまご自身のご判断でなされるようお願い致します。
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Powerfully Small !
常に豊かな知性と感性を磨き、
市場に適応した価値ある製品を創出し、
豊かな社会の実現と
地球環境の保全に貢献するとともに、
私たちの事業に携わるすべての人々が
共に繁栄すること
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