6615 UMCエレ 2020-09-10 15:00:00
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ [pdf]
2020 年9月 10 日
各 位
会 社 名 ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社
代表者名 代表取締役社長 髙 田 昭 人
(コード番号:6615 東証第一部)
問合せ先 取締役副社長 副社長執行役員 管理本部本部長
仙 波 陽 平
(TEL. 048-724-0001)
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ
当社は、金融商品取引法第 24 条の4の4第1項に基づき、2020 年8月 14 日に関東財務局に
提出した 2020 年3月期の内部統制報告書において、開示すべき重要な不備があり、財務報告
に係る内部統制は有効でない旨を記載いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1. 開示すべき重要な不備の内容
当社は、2019 年 10 月 28 日付の外部調査委員会による「調査報告書」にありますとおり、
一部の経営陣が、利益目標を達成するべく役職員に対して強いプレッシャーをかけていたこ
とが、現場レベルで不適切な会計処理を行う大きな要因となり、中国連結子会社のみならず
タイ連結子会社においても不適切な会計処理が行われていたことが明らかとなりました。
これに伴い、過年度の決算を修正し、2016 年3月期から 2019 年3月期までの有価証券報告
書、四半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。
当社は、経営者が会計ルールを軽視した言動をとり、実現困難な売上、利益目標を必達目
標としてプレッシャーをかけ続けるなどして、信頼性のある財務報告を実現するための統制
環境の構築を軽視したことにより、広範囲にわたる全社的な内部統制の不備を引き起こし、
不適切な会計処理を招いたと認識しております。
また、為替換算調整勘定の計上誤りが明らかになったことから、2019 年 11 月 28 日に、
2019 年3月期の有価証券報告書及び四半期報告書並びに 2020 年3月期第1四半期の四半期報
告書について訂正報告書を提出いたしました。
当社は、決算・財務報告プロセスの連結決算数値の検証体制・検証作業に不備があったと
認識しております。
当社はこれら内部統制の不備が、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき
重要な不備に該当すると判断しました。
1
2. 事業年度末までに是正できなかった理由
当社は、外部調査委員会による調査報告書及びガバナンス検討委員会による提言を踏ま
え、再発防止策の整備の一部を完了いたしましたが、当事業年度末日までに十分な期間がな
く、不備を是正することができませんでした。
3. 開示すべき重要な不備の是正方針
当社といたしましては、財務報告に係る内部統制の重要性を認識しており、開示すべき重
要な不備を是正するために、調査報告書の提言に従った以下の再発防止策を実行し、内部統
制の整備・運用を図ってまいりました。
(1)ガバナンス体制の再構築及び(2)取締役の法的責任の検討
「当社における措置」
2020 年3月 27 日に開催された臨時株主総会決議により監査等委員会設置会社へ移行い
たしました。また、取締役会の直下に新たにコンプライアンス委員会を設置いたしまし
た。再発防止策の整備の一部は完了いたしましたが、当事業年度の末日までに十分な期
間が無く、整備状況及び運用状況の評価は完了しませんでした。
(3)経営陣の意識改革
「当社における措置」
新経営体制に移行することを前提に、ガバナンス検討委員会の提言を実行するため、
コンプライアンス及び内部統制の強化を図る目的で、2019 年 12 月6日に開催した臨時経
営会議にて経営改革委員会を設置しました。整備の一部は完了いたしましたが、当事業
年度の末日までに十分な期間が無く、整備状況及び運用状況の評価は完了しませんでし
た。
(4)コンプライアンス体制の整備
「当社における措置」
コンプライアンス委員会規程及び UMC グループホットライン運営規程を制定いたしま
した。再発防止策の整備の一部は完了いたしましたが、当事業年度の末日までに十分な
期間が無く、整備状況及び運用状況の評価は完了しませんでした。
(5)従業員のコンプライアンス意識の向上
「当社における措置」
上記の開示すべき重要な不備について、役職員間でディスカッションを行うコンプラ
イアンス研修計画を策定し実施いたしました。再発防止策の整備の一部は完了いたしま
したが、当事業年度の末日までに十分な期間が無く、整備状況及び運用状況の評価は完
了しませんでした。
(6)財務会計上の実績値に合わせた会計処理
(7)管理部門及び内部統制の強化(管理部門の人員強化、当社によるグループ内部監査の強
化、当社経理部による各海外拠点のモニタリング)
「(1)ガバナンス体制の再構築及び(2)取締役の法的責任の検討」「
、(3)経営陣の意
識改革」「
、(4)コンプライアンス体制の整備」及び「
(5)従業員のコンプライアンス意識
の向上」に記載の再発防止策を除いては、当事業年度の末日までに十分な期間が無く、再発
2
防止策の実行は完了しませんでした。
4. 当事業年度の末日後から内部統制報告書提出日までに実施した措置
「3. 開示すべき重要な不備の是正方針」に記載した、開示すべき重要な不備を是正する
ための再発防止策について、当事業年度の末日後から内部統制報告書提出日までに、以下の
措置を実施しました。なお、再発防止策の整備状況は概ね目途がついてきたものの、運用状
況については引き続き確認を行ってまいります。
(1)ガバナンス体制の再構築及び(2)取締役の法的責任の検討
「当社における措置」
コンプライアンス委員会規程に基づき、コンプライアンス委員会が開催されておりま
す。再発防止策の整備は完了いたしましたが、運用状況は引き続き確認を行ってまいりま
す。
(3)経営陣の意識改革
「当社における措置」
取締役会において経営理念の改訂を行い、利益偏重からコンプライアンスをより重視す
る内容に改めました。また、経営改革委員会により組織体制を見直し、グループ横串機能
としてものづくり推進室、CS推進本部、CSR推進部を設置して、海外子会社の事業を
管理する体制を整備しました。再発防止策の整備の一部は完了いたしましたが、整備状況
及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
「中国連結子会社における措置」
董事会構成員及び管理監督者を重点的な対象として、財務報告にかかる業務を行う役職
員に不適切な会計処理に関する研修計画を策定し実施いたしました。再発防止策の整備の
一部は完了いたしましたが、整備状況及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
(4)コンプライアンス体制の整備
「当社における措置」
コンプライアンス委員会にて承認の下、当社グループのコンプライアンス推進の年度方
針であるコンプライアンス実践計画を策定いたしました。また、内部通報に係るホットラ
インルートの対象を拡大いたしました。加えて、UMC グループ管理規程の改定及び財務報告
に係る内部統制基本方針書の改定等の規程の再整備をいたしました。再発防止策の整備の
一部は完了いたしましたが、整備状況及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
「中国連結子会社における措置」
内部通報に係るホットラインルートの対象を拡大いたしました。再発防止策の整備の一
部は完了いたしましたが、整備状況及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
(5)従業員のコンプライアンス意識の向上
「当社における措置」
UMC グループ行動規範を制定し、従業員へ冊子を配布いたしました。また、UMC グループ
行動規範の浸透状況を確認するため、従業員へアンケートを実施いたしました。加えて、
コンプライアンスに関する研修計画を策定し実施いたしました。再発防止策の整備の一部
は完了いたしましたが、整備状況及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
「中国連結子会社における措置」
3
不適切な会計処理に関する研修計画を策定し実施いたしました。再発防止策の整備の一
部は完了いたしましたが、整備状況及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
(6)財務会計上の実績値に合わせた会計処理
「中国連結子会社における措置」
決算の進捗、職務分担、網羅性を担保するため、決算チェックリストを強化いたしまし
た。再発防止策の整備の一部は完了いたしましたが、整備状況及び運用状況は引き続き確
認を行ってまいります。
(7)管理部門及び内部統制の強化(管理部門の人員強化、当社によるグループ内部監査の強
化、当社経理部による各海外拠点のモニタリング)
「当社における措置」
内部監査規程を改定し、子会社を含めた内部監査部門の体制を強化いたしました。ま
た、当社経理部から連結子会社への内部統制を強化するため、連結決算に関するチェック
リストを再整備いたしました。再発防止策の整備の一部は完了いたしましたが、整備状況
及び運用状況は引き続き確認を行ってまいります。
5.財務諸表及び連結財務諸表に与える影響
上記の開示すべき重要な不備に起因する必要な修正は、2020 年3月期の有価証券報告書 に
反映しており、当該連結財務諸表に与える影響はありません。
6.財務諸表及び連結財務諸表の監査報告における監査意見
無限定適正意見であります。
以 上
4