6588 東芝テック 2020-05-26 15:00:00
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年5月26日
上場会社名 東芝テック株式会社 上場取引所 東
コード番号 6588 URL https://www.toshibatec.co.jp/
代表者 (役職名) 代表取締役社長 (氏名) 池田 隆之
問合せ先責任者 (役職名) 経営企画部 広報室長 (氏名) 水野 隆司 TEL 03-6830-9151
定時株主総会開催予定日 2020年6月26日 配当支払開始予定日 2020年6月29日
有価証券報告書提出予定日 2020年6月26日
決算補足説明資料作成の有無 :有
決算説明会開催の有無 :有
(百万円未満切捨て)
1.2020年3月期の連結業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
親会社株主に帰属する
売上高 営業利益 経常利益
当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 483,799 1.5 13,977 △22.3 11,559 △29.8 3,730 △66.7
2019年3月期 476,824 △7.1 17,989 △26.7 16,471 △27.7 11,211 △36.0
(注) 包括利益 2020年3月期 △1,383百万円( - %) 2019年3月期 10,948百万円( △43.2 %)
1株当たり 潜在株式調整後 自己資本 総資産 売上高
当期純利益 1株当たり当期純利益 当期純利益率 経常利益率 営業利益率
円 銭 円 銭 % % %
2020年3月期 67.84 67.76 4.2 4.1 2.9
2019年3月期 204.00 203.72 12.9 5.9 3.8
(参考) 持分法投資損益 2020年3月期 -百万円 2019年3月期 -百万円
(注)当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。
前連結会計年度の期首に当該株式併合が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当
期純利益」を算定しております。
(2)連結財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 288,473 96,384 30.3 1,589.48
2019年3月期 275,055 100,758 33.0 1,653.94
(参考) 自己資本 2020年3月期 87,399百万円 2019年3月期 90,898百万円
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2020年3月期 20,751 △13,844 △7,051 53,302
2019年3月期 18,400 △12,779 △8,129 55,498
2.配当の状況
年間配当金 配当金総額 配当性向 純資産配当率
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (合計) (連結) (連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2019年3月期 - 4.00 - 30.00 - 2,747 24.5 3.2
2020年3月期 - 20.00 - 10.00 30.00 1,649 44.2 1.8
2021年3月期(予想) - 0.00 - - - -
(注)1.当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。2019年3月期の1株当た
り第2四半期末配当金につきましては当該株式併合前の金額を記載し、1株当たり年間配当金合計は「-」としてお
ります。
2.2021年3月期の1株当たり期末配当予想は「未定」としております。
3.2021年3月期の連結業績予想(2020年4月1日~2021年3月31日)
(%表示は、対前期増減率)
親会社株主に帰属 1株当たり
売上高 営業利益 経常利益
する当期純利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 410,000 △15.3 10,000 △28.5 7,000 △39.4 500 △86.6 9.09
(注)2021年3月期の連結業績予想の詳細は、 添付資料P.4及び5 「1.経営成績等の概況 (4)今後の見通し」 をご覧ください。
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) :無
新規 ―社 (社名) ―、 除外 ―社 (社名) ―
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更 :有
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
④ 修正再表示 :無
(注)当社の在外連結子会社は、当連結会計年度より、IFRS第16号「リース」及び米国会計基準ASU 2016-02「リース」を適用して
おります。これに伴う影響額は、添付資料P.13「3.連結財務諸表及び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(会
計方針の変更)」をご覧ください。
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2020年3月期 57,629,140株 2019年3月期 57,629,140株
② 期末自己株式数 2020年3月期 2,642,915株 2019年3月期 2,670,805株
③ 期中平均株式数 2020年3月期 54,979,836株 2019年3月期 54,954,677株
(注)当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式
併合が行われたと仮定して、「期中平均株式数」を算定しております。
(参考)個別業績の概要
2020年3月期の個別業績(2019年4月1日~2020年3月31日)
(1)個別経営成績 (%表示は対前期増減率)
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2020年3月期 268,970 7.8 7,149 33.4 8,503 2.0 279 △96.9
2019年3月期 249,394 △11.9 5,358 △56.2 8,335 △45.1 8,875 △49.9
1株当たり 潜在株式調整後
当期純利益 1株当たり当期純利益
円 銭 円 銭
2020年3月期 5.07 5.06
2019年3月期 161.51 161.29
(注)当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を行っております。前事業年度の期首に当該株式併合
が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」及び「潜在株式調整後1株当たり当期純利益」を算定しております。
(2)個別財政状態
総資産 純資産 自己資本比率 1株当たり純資産
百万円 百万円 % 円 銭
2020年3月期 199,090 75,126 37.7 1,364.27
2019年3月期 204,671 77,898 38.0 1,414.72
(参考) 自己資本 2020年3月期 75,016百万円 2019年3月期 77,750百万円
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(業績予想の適切な利用に関する説明)
本資料に記載されている業績予想等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の
前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大き
く異なる可能性があります。
業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用に当たっての注意事項等については、添付資料P.4及び5「1.経営成績
等の概況(4)今後の見通し」をご覧ください。
東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………… 3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………… 3
(4)今後の見通し …………………………………………………………………………………… 4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………………… 5
3.連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………… 6
(1)連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………… 6
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 …………………………………………………… 8
連結損益計算書 ………………………………………………………………………………… 8
連結包括利益計算書 …………………………………………………………………………… 9
(3)連結株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………… 10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………… 12
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………… 13
(継続企業の前提に関する注記) ……………………………………………………………… 13
(会計方針の変更) ……………………………………………………………………………… 13
(表示方法の変更) …………………………………………………………………………… 13
(追加情報) …………………………………………………………………………………… 13
(セグメント情報等) …………………………………………………………………………… 14
(1株当たり情報) ……………………………………………………………………………… 16
(重要な後発事象) ……………………………………………………………………………… 17
4.補足情報 ……………………………………………………………………………………………… 18
(1)決算概要の推移 ………………………………………………………………………………… 18
(2)報告セグメント情報の推移 …………………………………………………………………… 19
(3)仕向地別売上高の推移 ………………………………………………………………………… 19
(4)海外生産高比率の推移 ………………………………………………………………………… 20
(5)資源投入の推移 ………………………………………………………………………………… 20
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
(当連結会計年度の経営成績)
当連結会計年度の世界経済は、2019年12月頃までは、米国では景気は堅調に推移し、欧州及びアジアでは総じて
景気は緩やかに減速し、日本では景気は緩やかな回復基調が続いていましたが、2020年1月以降、新型コロナウイ
ルス感染拡大の影響が実体経済にまで広がり、世界経済は、急激に悪化して想定を超えた未曽有の難局を迎えるに
至りました。
このような状況下で、当社は、新型コロナウイルス感染症対策本部を設置し、生産拠点の一時閉鎖を含む様々な
対策を講じつつ、「店舗・オフィスを起点に顧客現場の課題を解決するソリューションパートナー」を目指し、
「ソリューション事業拡大」、「コアビジネス業容拡大」及び「原価低減加速、生産性向上による安定収益体制の
構築」に最大限努めてまいりました。
売上高につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の影響などによる海外市場向けPOSシステムの減少及び
海外市場向け複合機の減少や、為替による悪化影響はありましたが、国内市場向けPOSシステムが増加したこと
などから、4,837億99百万円(前連結会計年度比2%増)となりました。また損益につきましては、国内市場向けP
OSシステムが大幅増益となったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより海外市場向けPOSシス
テム及び海外市場向け複合機の損益が悪化したこと、新興国通貨と米ドルとの間で為替差損が発生したこと、繰延
税金資産の一部を取り崩したことなどから、営業利益は139億77百万円(前連結会計年度比22%減)、経常利益は
115億59百万円(前連結会計年度比30%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億30百万円(前連結会計年度比
67%減)となりました。
なお、当事業年度に係る期末配当につきましては、上記の業績や経営環境などを総合的に勘案した結果、前事業
年度の期末配当に比べ20円減配して1株当たり10円とさせていただきます。株主の皆様におかれましては、何卒ご
了承賜りたいと存じます。
当連結会計年度の報告セグメントの状況は、次のとおりであります。
(リテールソリューション事業)
国内及び海外市場向けPOSシステム、国内市場向け複合機、国内市場向けオートIDシステム、並びにそれら
の関連商品などを取り扱っているリテールソリューション事業は、競合他社との競争激化が続く厳しい事業環境の
中で、マーケットニーズにマッチした新商品の開発、主力・注力商品の拡販、エリア・マーケティングの推進、コ
スト競争力強化による収益体質向上などに鋭意注力いたしました。
国内市場向けPOSシステムは、消費税率引き上げ及び軽減税率制度の実施に伴い全般的にPOSシステムの販
売が好調であったことに加え、人手不足を背景にセミセルフレジ及びセルフレジの売上が伸長したことから、売上
は増加いたしました。
海外市場向けPOSシステムは、北米で売上が増加しましたが、欧州での売上の減少に加え、前年同期に大口物
件が集中した反動によりアジアで売上が減少したことなどから、売上は減少いたしました。
国内市場向け複合機は、販売台数は減少しましたが、売上は前年同期並みとなりました。
国内市場向けオートIDシステムは、バーコードプリンタ全体の販売台数は減少したものの、中高級機種の販売
台数が伸長したことなどから、売上は増加いたしました。
この結果、リテールソリューション事業の売上高は、3,114億61百万円(前連会計年度比7%増)となりました。
また、同事業の営業利益は、海外市場向けPOSシステムの損益悪化はありましたが、国内市場向けPOSシステ
ムが大幅増益となったことなどから、143億44百万円(前連結会計年度比16%増)となりました。
(プリンティングソリューション事業)
海外市場向け複合機、海外市場向けオートIDシステム、国内及び海外市場向けインクジェットヘッド、並びに
それらの関連商品などを取り扱っているプリンティングソリューション事業は、競合他社との価格競争激化が続く
厳しい事業環境の中で、戦略商品の拡販、オフィス領域の業務ソリューションの拡充、バーティカル市場と新規事
業領域の開拓、海外子会社の構造改革による固定費削減の推進などに鋭意注力いたしました。
海外市場向け複合機は、新型コロナウイルス感染拡大や為替の影響などにより、米州、欧州及びアジアで売上が
減少したことなどから、売上は減少いたしました。
海外市場向けオートIDシステムは、米州で大手顧客向け販売により売上が増加したものの、欧州及びアジアで
売上が減少したことから、売上は減少しましたが、為替の影響を除けば、売上は前年同期並みとなりました。
インクジェットヘッドは、国内顧客向けの売上は増加しましたが、海外顧客向けの売上が減少したことから、売
上は減少いたしました。
この結果、プリンティングソリューション事業の売上高は、1,798億55百万円(前連結会計年度比7%減)となり
ました。また、同事業の損益は、海外市場向け複合機の損益が悪化したことなどから、3億66百万円の営業損失
(前連結会計年度は56億66百万円の営業利益)となりました。
(注)オートIDシステムとは、ハード・ソフトを含む機器により、自動的にバーコード、ICタグなどのデー
タを取り込み、内容を識別・管理するシステムをいいます。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(2)当期の財政状態の概況
(資産、負債及び純資産の状況)
当連結会計年度における資産は、前連結会計年度に比べ134億18百万円増加し、2,884億73百万円となりました。
これは主に、無形固定資産の「のれん」が13億14百万円、投資その他の資産の「その他」が13億21百万円減少しま
したが、当連結会計年度より、当社の在外連結子会社について、IFRS第16号「リース」及び ASU 2016-02「リー
ス」を適用したことなどにより有形固定資産の「リース資産(純額)」が170億50百万円増加したことなどによりま
す。
負債は、前連結会計年度に比べ177億91百万円増加し1,920億88百万円となりました。これは主に、流動負債の支
払手形及び買掛金が14億40百万円減少しましたが、流動負債の「未払法人税等」が20億45百万円、当連結会計年度
より、当社の在外連結子会社について、IFRS第16号「リース」及び ASU 2016-02「リース」を適用したことなどに
より流動負債の「リース債務」が29億89百万円、固定負債の「リース債務」が140億円増加したことなどによりま
す。
純資産は、前連結会計年度に比べ43億73百万円減少し、963億84百万円となりました。これは主に、「利益剰余
金」が親会社株主に帰属する当期純利益により37億30百万円増加しましたが、配当の支払いにより27億48百万円、
「退職給付に係る調整累計額」が24億80百万円減少したことなどによります。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
(キャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
営業活動については、税金等調整前当期純利益が101億59百万円、減価償却費が166億29百万円、その他が33億70
百万円の収入となりましたが、退職給付に係る負債の減少により17億21百万円、たな卸資産の増加により43億7百
万円、法人税等の支払額が44億80百万円の支出となったことなどから、207億51百万円の収入(前連結会計年度は
184億円の収入)となりました。
投資活動については、有形固定資産並びに無形固定資産の取得による支出が合わせて126億62百万円、投資有価証
券の取得による支出が12億54百万円となったことなどから、138億44百万円の支出(前連結会計年度は127億79百万
円の支出)となりました。
これによりフリー・キャッシュ・フローは69億7百万円の収入(前連結会計年度は56億21百万円の収入)となり
ました。
財務活動については、ファイナンス・リース債務の返済や配当金の支払いなどにより70億51百万円の支出(前連
結会計年度は81億29百万円の支出)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの資金(連結キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等
物」)残高は、前連結会計年度と比べ21億96百万円減少の533億2百万円となりました。
(当社グループの資本の財源及び資金の流動性について)
必要資金は、当社グループ内の内部留保による確保、及び資産の圧縮や資産効率の向上により創出される自己資
金を基本として流動性を確保しつつ、必要に応じては金融機関等からの資金調達を実施してまいります。
(次期のキャッシュ・フローの見通し)
営業活動及び投資活動においては、増益並びにCCC(キャッシュ・コンバージョン・サイクル)の効率向上、
投資効率の向上などによりフリー・キャッシュ・フローの創出に努めてまいります。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(キャッシュ・フロー指標のトレンド)
2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期 2019年3月期 2020年3月期
自己資本比率 20.4% 24.3% 29.2% 33.0% 30.3%
時価ベースの自己資本比率 43.1% 63.5% 61.0% 61.4% 64.8%
債務償還年数 3.0年 0.3年 0.4年 0.5年 1.3年
インタレスト・カバレッジ・レシオ 5.2 51.1 47.7 50.6 40.7
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額=株式時価単価×(発行済株式総数-自己株式数)
債務償還年数:有利子負債/営業活動によるキャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動によるキャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。
また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
(4)今後の見通し
今後の世界経済は、各国における経済対策の効果などが期待されるものの、新型コロナウイルス感染拡大の実体
経済への影響が一段と顕在化・深刻化し、当面の間、先行きを見通すことができない未曽有の難局が続くものと予
想されます。
このような状況下におきましても、当社グループは「店舗・オフィスを起点に顧客現場の課題を解決するソリュ
ーションパートナー」を目指し、「ソリューション事業拡大」、「コアビジネス業容拡大」及び「原価低減加速、
生産性向上による安定収益体制の構築」に、グループ一丸となって取り組む所存でございます。
2021年3月期(次期)における各事業の主要施策は、以下のとおりでございます。
・リテールソリューション事業
主力商品である国内及び海外市場向けPOSシステム、国内市場向け複合機、国内市場向けオートIDシステム、
並びにそれらの関連商品の拡販と、トータルソリューションの提供に向けて、マーケットニーズにマッチした新商
品の開発・投入、地域に即した営業・マーケティングの展開、サービス事業・サプライ事業の強化、販売サービス
網の最適化などにより、事業拡大を進めてまいります。
・プリンティングソリューション事業
主力商品である海外市場向け複合機、海外市場向けオートIDシステム、国内及び海外市場向けインクジェット
ヘッド、並びにそれらの関連商品の拡販と、幅広い商品群・マーケットを活かしたトータルソリューションの提供
に向けて、戦略的新商品の開発・投入、地域に即した営業・マーケティングの展開、販売サービス網の最適化、新
興国事業の強化などにより、収益体質の強化に努めてまいります。
以上の施策にグループ一丸となって取り組んでまいりますが、今後、新型コロナウイルス感染が拡大した場合に
は、売上の減少や海外製造拠点の操業度低下など、当社グループの経営に多大な影響を及ぼすリスクがあります。
各報告セグメントにおいて想定されるリスクの内容は、次のとおりであります。
・リテールソリューション事業
消費者心理の冷え込みと外出機会の減少等により店舗小売業の業績への影響が拡大し、国内及び海外市場向けP
OSシステムの販売が減少することが予想されます。また、外出抑制措置や在宅勤務増加などに伴い事業活動が制
限され、販売・保守サービスに影響が出ることが見込まれます。
・プリンティングソリューション事業
国内及び海外市場向け複合機ともに、外出抑制措置や在宅勤務増加などに伴いオフィスにおける複合機の利用機
会が大幅に減少することにより、販売台数の減少、保守サービスの売上減少が見込まれます。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
当社グループは、これらのリスクの顕在化による経営への影響を低減するため、徹底した間接経費削減や業務効
率化による固定費削減、製造原価改善などのコスト削減施策とともに、消費動向や顧客動向を踏まえた売上リカバ
リー施策を実施いたします。
次期の連結業績予想は、前記新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業活動へのリスクを過去の経済危機のデータ
などを参考とし、2021年3月期の後半から各国の経済対策の効果などにより世界経済は徐々に景気回復していくと
いう前提において、現時点見積ることが可能な範囲で想定するとともに、前記施策及びその実行に向けた構造改革
の実施を踏まえて、次のとおり見込んでおります。
構造改革の実施の詳細につきましては、本日(2020年5月26日)付にて公表いたしました「構造改革の実施およ
び役員報酬の一部返上について」をご覧ください。
<次期の業績予想>
〔連結〕 売 上 高 4,100億円
営 業 利 益 100億円
経 常 利 益 70億円
親会社株主に帰属する当期純利益 5億円
なお、上記の業績予想に当たっては、次期の為替レートに関して、対米ドル平均105円、対ユーロ平均120円を前
提としております。
※業績予想等は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成
を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性
があります。
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、創造的成長を実現するため、財務規律の徹底を基本方針として定め、グローバルで統一された
ルールに基づいた運営と情報の一元化を図り、財務ガバナンス強化に努めております。この活動を加速するため、
並びに資本市場における財務情報の国際的な比較可能性の向上を目的に、国際会計基準(IFRS)を任意適用す
ることを予定していますが、時期については検討中です。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 45,501 44,907
グループ預け金 9,996 8,394
受取手形及び売掛金 60,054 59,701
商品及び製品 34,775 33,502
仕掛品 1,905 4,974
原材料及び貯蔵品 6,584 8,026
その他 31,888 30,435
貸倒引当金 △1,443 △1,393
流動資産合計 189,263 188,549
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物 24,343 23,657
減価償却累計額 △18,190 △17,831
建物及び構築物(純額) 6,152 5,825
機械装置及び運搬具 43,841 45,252
減価償却累計額 △33,791 △34,685
機械装置及び運搬具(純額) 10,050 10,566
工具、器具及び備品 43,725 41,155
減価償却累計額 △37,808 △36,183
工具、器具及び備品(純額) 5,917 4,971
土地 1,269 1,268
リース資産 9,381 30,294
減価償却累計額 △5,259 △9,122
リース資産(純額) 4,121 21,171
建設仮勘定 779 2,241
有形固定資産合計 28,290 46,046
無形固定資産
のれん 3,691 2,377
顧客関連資産 497 426
その他 9,557 9,572
無形固定資産合計 13,746 12,376
投資その他の資産
投資有価証券 4,008 4,276
退職給付に係る資産 2,459 1,908
繰延税金資産 22,653 21,869
その他 14,787 13,466
貸倒引当金 △153 △19
投資その他の資産合計 43,755 41,501
固定資産合計 85,792 99,924
資産合計 275,055 288,473
6
東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年3月31日) (2020年3月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 56,215 54,775
短期借入金 383 346
リース債務 4,054 7,043
未払金 22,834 22,101
未払法人税等 1,800 3,845
その他 41,486 42,358
流動負債合計 126,774 130,471
固定負債
長期借入金 0 804
リース債務 4,747 18,747
退職給付に係る負債 34,621 35,861
その他 8,153 6,204
固定負債合計 47,523 61,617
負債合計 174,297 192,088
純資産の部
株主資本
資本金 39,970 39,970
資本剰余金 - 24
利益剰余金 45,103 46,040
自己株式 △5,474 △5,422
株主資本合計 79,599 80,612
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 1,835 1,208
繰延ヘッジ損益 21 △4
為替換算調整勘定 9,111 7,795
最小年金負債調整額 △458 △521
退職給付に係る調整累計額 788 △1,691
その他の包括利益累計額合計 11,298 6,786
新株予約権 147 110
非支配株主持分 9,712 8,873
純資産合計 100,758 96,384
負債純資産合計 275,055 288,473
7
東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
売上高 476,824 483,799
売上原価 278,464 289,093
売上総利益 198,359 194,706
販売費及び一般管理費 180,370 180,728
営業利益 17,989 13,977
営業外収益
受取利息 388 364
受取配当金 56 84
受取保険金 373 -
その他 568 599
営業外収益合計 1,387 1,049
営業外費用
支払利息 348 522
デリバティブ評価損 555 150
為替差損 82 920
固定資産除売却損 333 181
損害補償金 52 460
その他 1,533 1,232
営業外費用合計 2,905 3,467
経常利益 16,471 11,559
特別利益
投資有価証券売却益 544 18
特別利益合計 544 18
特別損失
固定資産減損損失 - 85
投資有価証券評価損 - 13
事業構造改革費用 - 589
環境対策費 - 729
連結子会社の年金基金解散損 335 -
特別損失合計 335 1,418
税金等調整前当期純利益 16,679 10,159
法人税、住民税及び事業税 4,380 5,242
法人税等調整額 892 1,394
法人税等合計 5,273 6,636
当期純利益 11,406 3,522
非支配株主に帰属する当期純利益又は
195 △207
非支配株主に帰属する当期純損失(△)
親会社株主に帰属する当期純利益 11,211 3,730
8
東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
当期純利益 11,406 3,522
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △345 △627
繰延ヘッジ損益 43 △25
為替換算調整勘定 △782 △1,710
最小年金負債調整額 305 △62
退職給付に係る調整額 320 △2,480
その他の包括利益合計 △458 △4,906
包括利益 10,948 △1,383
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 10,329 △781
非支配株主に係る包括利益 619 △601
9
東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 39,970 12 35,861 △5,507 70,337
会計方針の変更による累
1,045 1,045
積的影響額
会計方針の変更を反映した
39,970 12 36,907 △5,507 71,382
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △2,472 △2,472
親会社株主に帰属する
11,211 11,211
当期純利益
自己株式の取得 △13 △13
自己株式の処分 10 46 56
連結子会社株式の取得に
△564 △564
よる持分の増減
利益剰余金から資本剰余
542 △542 -
金への振替
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - △12 8,196 32 8,216
当期末残高 39,970 - 45,103 △5,474 79,599
その他の包括利益累計額
その他の 非支配
その他有 最小年金 退職給付に 新株予約権 純資産合計
繰延ヘッジ 為替換算 包括利益 株主持分
価証券評 負債 係る調整
損益 調整勘定 累計額
価差額金 調整額 累計額
合計
当期首残高 2,181 △22 10,207 △655 468 12,180 153 10,543 93,215
会計方針の変更による累
547 1,592
積的影響額
会計方針の変更を反映した
2,181 △22 10,207 △655 468 12,180 153 11,090 94,807
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △2,472
親会社株主に帰属する
11,211
当期純利益
自己株式の取得 △13
自己株式の処分 56
連結子会社株式の取得に
△564
よる持分の増減
利益剰余金から資本剰余
-
金への振替
株主資本以外の項目の
△345 43 △1,096 196 320 △881 △5 △1,378 △2,266
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △345 43 △1,096 196 320 △881 △5 △1,378 5,950
当期末残高 1,835 21 9,111 △458 788 11,298 147 9,712 100,758
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 39,970 - 45,103 △5,474 79,599
会計方針の変更による累
△44 △44
積的影響額
会計方針の変更を反映した
39,970 - 45,058 △5,474 79,554
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △2,748 △2,748
親会社株主に帰属する
3,730 3,730
当期純利益
自己株式の取得 △10 △10
自己株式の処分 24 62 86
連結子会社株式の取得に
-
よる持分の増減
利益剰余金から資本剰余
-
金への振替
株主資本以外の項目の
当期変動額(純額)
当期変動額合計 - 24 981 52 1,058
当期末残高 39,970 24 46,040 △5,422 80,612
その他の包括利益累計額
その他の 非支配
その他有 最小年金 退職給付に 新株予約権 純資産合計
繰延ヘッジ 為替換算 包括利益 株主持分
価証券評 負債 係る調整
損益 調整勘定 累計額
価差額金 調整額 累計額
合計
当期首残高 1,835 21 9,111 △458 788 11,298 147 9,712 100,758
会計方針の変更による累
△44
積的影響額
会計方針の変更を反映した
1,835 21 9,111 △458 788 11,298 147 9,712 100,713
当期首残高
当期変動額
剰余金の配当 △2,748
親会社株主に帰属する
3,730
当期純利益
自己株式の取得 △10
自己株式の処分 86
連結子会社株式の取得に
-
よる持分の増減
利益剰余金から資本剰余
-
金への振替
株主資本以外の項目の
△627 △25 △1,315 △62 △2,480 △4,511 △36 △838 △5,387
当期変動額(純額)
当期変動額合計 △627 △25 △1,315 △62 △2,480 △4,511 △36 △838 △4,328
当期末残高 1,208 △4 7,795 △521 △1,691 6,786 110 8,873 96,384
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 16,679 10,159
減価償却費 14,308 16,629
固定資産減損損失 - 85
固定資産除売却損益(△は益) 333 181
貸倒引当金の増減額(△は減少) △469 △148
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) △743 △1,721
受取利息及び受取配当金 △445 △449
支払利息 348 522
売上債権の増減額(△は増加) 9,034 △1,267
たな卸資産の増減額(△は増加) △1,224 △4,307
仕入債務の増減額(△は減少) △5,305 543
投資有価証券売却損益(△は益) △544 △18
投資有価証券評価損益(△は益) - 13
事業構造改革費用 - 589
環境対策費 - 729
連結子会社の年金基金解散損 335 -
その他 △6,241 3,370
小計 26,065 24,913
利息及び配当金の受取額 469 419
利息の支払額 △363 △509
法人税等の支払額 △7,770 △4,480
法人税等の還付額 - 408
営業活動によるキャッシュ・フロー 18,400 20,751
投資活動によるキャッシュ・フロー
有形固定資産の取得による支出 △9,350 △9,922
有形固定資産の売却による収入 131 194
投資有価証券の取得による支出 △21 △1,254
投資有価証券の売却による収入 680 22
無形固定資産の取得による支出 △3,424 △2,740
営業譲受による支出 △423 -
短期貸付金の純増減額(△は増加) 3 △34
長期貸付けによる支出 △0 △1
長期貸付金の回収による収入 13 7
連結の範囲の変更を伴う △667 -
子会社株式の取得による支出
その他 281 △115
投資活動によるキャッシュ・フロー △12,779 △13,844
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 80 13
長期借入れによる収入 - 834
ファイナンス・リース債務の返済による支出 △3,056 △4,856
長期借入金の返済による支出 △9 △3
連結の範囲の変更を伴わない △1,910 -
子会社株式の取得による支出
自己株式の取得による支出 △13 △10
配当金の支払額 △2,471 △2,745
非支配株主への配当金の支払額 △749 △284
財務活動によるキャッシュ・フロー △8,129 △7,051
現金及び現金同等物に係る換算差額 251 △2,051
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △2,257 △2,196
現金及び現金同等物の期首残高 57,355 55,498
連結の範囲の変更に伴う 399 -
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
現金及び現金同等物の期末残高 55,498 53,302
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(会計方針の変更)
当社の在外連結子会社は、当連結会計年度よりIFRS第16号「リース」及び米国会計基準 ASU 2016-02「リース」
を適用しております。これにより、リースの借手は、原則としてすべてのリースを貸借対照表に資産及び負債とし
て計上することとしました。本基準の適用にあたっては、経過措置として認められている本基準の適用による累積
的影響を適用開始日に認識する方法を採用しております。
この結果、当連結貸借対照表の期首における使用権資産「リース資産」等が186億80百万円、短期リース債務
「流動負債-リース債務」が44億95百万円、長期リース債務「固定負債-リース債務」が142億30百万円それぞれ
増加し、「利益剰余金」が44百万円減少しております。なお、当連結会計年度の損益に与える影響は軽微でありま
す。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、固定負債の「その他」に含めていた「長期借入金」は、金額的重要性が増したため、
当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の
連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、固定資産の「その他」に表示していた0百万円は、「長
期借入金」として組み替えております。
(連結損益計算書関係)
前連結会計年度において、営業外費用の「その他」に含めていた「損害補償金」は、金額的重要性が増したため、
当連結会計年度より独立掲記することとしております。この表示方法の変更を反映させるため、前連結会計年度の
連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結損益計算書において、営業外費用の「その他」に表示していた52百万円は、
「損害補償金」として組み替えております。
(追加情報)
(新型コロナウイルス感染拡大に伴う会計上の見積りについて)
新型コロナウイルスの全世界的な感染拡大が続き、国内でも2020年4月7日に政府による緊急事態宣言が発令さ
れるなど、社会・経済に多大な影響が生じており、当該影響が長引けば当社グループの翌連結会計年度の経営成績
及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
そのため、当連結会計年度に対する当該影響については、今後の経済活動正常化のタイミング及び業績への影響
を見通すことは極めて困難でありますが、当社グループにおいては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う事業活動
へのリスクを過去の経済危機のデータなどを参考とし、翌連結会計年度の後半から各国の経済対策の効果などによ
り世界経済は徐々に景気回復していくという前提において、現時点見積ることが可能な範囲で繰延税金資産の回収
可能性の判断や減損損失の判定に用いるなど、一定の仮定をもとに現時点での会計上の見積りを会計処理に反映し
ております。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(セグメント情報等)
1.報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経
営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、事業環境をリードし、あらゆるお客様に一歩先のソリューションをご活用いただくために、商
品・サービス別の事業運営体制の区分により「リテールソリューション事業」及び「プリンティングソリューショ
ン事業」の2つを報告セグメントとしております。
「リテールソリューション事業」は、国内及び海外市場向けPOSシステム、国内市場向け複合機、国内市場向
けオートIDシステム、並びにそれらの関連商品などの開発・製造・販売・保守サービス等を行っております。
また「プリンティングソリューション事業」は、海外市場向け複合機、海外市場向けオートIDシステム、国内
及び海外市場向けインクジェットヘッド、並びにそれらの関連商品などの開発・製造・販売・保守サービス等を行
っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と
概ね同一であります。
セグメント間の内部売上高及び振替額は市場実勢価格に基づいております。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
Ⅰ 前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結財務諸表
調整額
計上額
リテール プリンティング (注)1
計 (注)2
ソリューション ソリューション
売上高
外部顧客への売上高 292,180 184,644 476,824 - 476,824
セグメント間の内部
122 8,305 8,428 △8,428 -
売上高又は振替高
計 292,303 192,949 485,252 △8,428 476,824
セグメント利益 12,323 5,666 17,989 - 17,989
セグメント資産 125,992 120,126 246,118 28,937 275,055
その他の項目
減価償却費 3,552 9,139 12,692 - 12,692
のれんの償却額 - 1,615 1,615 - 1,615
有形固定資産及び
3,903 10,234 14,137 - 14,137
無形固定資産の増加額
(注)1.セグメント資産の調整額289億37百万円は、主に提出会社での余資運用資金(現金)、長期投資資金(投資
有価証券等)であります。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
Ⅱ 当連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結財務諸表
調整額
計上額
リテール プリンティング (注)1
計 (注)2,3
ソリューション ソリューション
売上高
外部顧客への売上高 311,281 172,517 483,799 - 483,799
セグメント間の内部
179 7,338 7,517 △7,517 -
売上高又は振替高
計 311,461 179,855 491,316 △7,517 483,799
セグメント利益又は損失(△) 14,344 △366 13,977 - 13,977
セグメント資産 136,254 126,207 262,461 26,011 288,473
その他の項目
減価償却費 3,931 11,461 15,392 - 15,392
のれんの償却額 - 1,236 1,236 - 1,236
有形固定資産及び
6,079 16,273 22,352 - 22,352
無形固定資産の増加額
(注)1.セグメント資産の調整額260億11百万円は、主に提出会社での余資運用資金(現金)、長期投資資金(投資
有価証券等)であります。
2.セグメント資産、その他の項目「減価償却費」及び「有形固定資産及び無形固定資産の増加額」には当連結
会計年度より在外連結子会社でIFRS第16号「リース」及び ASU 2016-02「リース」を適用した影響が含ま
れます。
3.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり純資産額 1,653円94銭 1株当たり純資産額 1,589円48銭
1株当たり当期純利益 204円00銭 1株当たり当期純利益 67円84銭
潜在株式調整後1株当たり 潜在株式調整後1株当たり
203円72銭 67円76銭
当期純利益 当期純利益
(注)1.当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を実施したため、前連結会計年度
の期首に当該株式併合が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純
利益を算定しております。
2.1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算定上の基礎は、以下のとおりであり
ます。
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2019年3月31日) 至 2020年3月31日)
1株当たり当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 11,211 3,730
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する
11,211 3,730
当期純利益(百万円)
普通株式の期中平均株式数(千株) 54,954 54,979
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益調整額(百万円) - -
普通株式増加数(千株) 74 69
(うち新株予約権(千株)) (74) (69)
希薄化効果を有しないため、潜在株式調整後
1株当たり当期純利益の算定に含めなかった - -
潜在株式の概要
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(重要な後発事象)
(構造改革の実施について)
当社は現在、中期計画の基本戦略として、ソリューション事業の拡大、コアビジネスの拡大とともに、安定収益
体制の構築に取組んでおります。これら戦略の実行に向けては国内リテールソリューション事業では既存事業の強
化さらに隣接領域への積極的な資源投入、海外リテールリューション事業及びプリンティングソリューション事業
の抜本的事業体制の見直し・強化、そしてコーポレート機能のあるべき姿への見直しが必要となります。そのため、
このたび、2020年5月26日開催の取締役会において、収益力及び競争力強化に向けた構造改革を行うことについて
決議いたしました。
詳細につきましては、本日(2020年5月26日)付にて公表いたしました「構造改革の実施および役員報酬の一部
返上について」をご覧ください。
(譲渡制限付株式報酬及び業績連動型譲渡制限付株式報酬制度の導入について)
当社は、2020年5月26日開催の取締役会において、役員報酬制度の見直しの一環として、新たに「譲渡制限付株
式報酬」及び「業績連動型譲渡制限付株式報酬」制度を導入することを決議し、本制度に関する議案を2020年6月
26日開催の第95期定時株主総会に付議することといたしました。詳細につきましては、本日(2020年5月26日)付
にて公表いたしました「譲渡制限付株式報酬及び業績連動型譲渡制限付株式報酬制度の導入に関するお知らせ」を
ご覧ください。
※ 決算短信における開示の必要性が大きくないと考えられる注記は開示を省略しております。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
4.補足情報
(1)決算概要の推移
[連結] (単位:百万円)
2021年3月期
摘要 2019年3月期 2020年3月期
予想
売上高 476,824 483,799 410,000
前期比 93% 102% 85%
営業利益 17,989 13,977 10,000
前期比 73% 78% 72%
経常利益 16,471 11,559 7,000
前期比 72% 70% 61%
親会社株主に帰属する当期純利益 11,211 3,730 500
前期比 64% 33% 13%
1株当たり当期純利益 (円) 204.00 67.84 9.09
連結子会社数 (社) 81 78 未定
(注)当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を実施したため、前連結会計年度
の期首に当該株式併合が行われたと仮定し、1株当たり当期純利益を算定しております。
平均レート(US$) (円) 110.69 109.13 105.00
平均レート(EUR) (円) 128.78 121.27 120.00
[単独] (単位:百万円)
摘要 2019年3月期 2020年3月期
売上高 249,394 268,970
前期比 88% 108%
営業利益 5,358 7,149
前期比 44% 133%
経常利益 8,335 8,503
前期比 55% 102%
当期純利益 8,875 279
前期比 50% 3%
1株当たり年間配当額 (円) 50.00 30.00
1株当たり当期純利益 (円) 161.51 5.07
(注)当社は、2018年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を実施したため、前事業年度の
期首に当該株式併合が行われたと仮定し、1株当たり年間配当額及び1株当たり当期純利益を算定して
おります。
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(2)報告セグメント情報の推移
[連結売上高] (単位:百万円)
2021年3月期
摘要 2019年3月期 2020年3月期
予想
リテールソリューション事業 292,303 311,461 265,000
前期比 90% 107% 85%
プリンティングソリューション事業 192,949 179,855 155,000
前期比 96% 93% 86%
小計 485,252 491,316 420,000
消去 △8,428 △7,517 △10,000
合計 476,824 483,799 410,000
前期比 93% 102% 85%
(注)各事業の売上高は「セグメント間の内部売上高又は振替高」を含めて表示しております。
[連結営業利益] (単位:百万円)
2021年3月期
摘要 2019年3月期 2020年3月期
予想
リテールソリューション事業 12,323 14,344 10,000
営業利益率 4.2% 4.6% 3.8%
プリンティングソリューション事業 5,666 △366 0
営業利益率 2.9% △0.2% ―
合計 17,989 13,977 10,000
営業利益率 3.8% 2.9% 2.4%
(3)仕向地別売上高の推移
[仕向地別売上高/連結] (単位:百万円)
摘要 2019年3月期 2020年3月期
日本 187,151 212,463
連結売上高に占める割合 39% 44%
米州 143,361 143,753
連結売上高に占める割合 30% 30%
欧州 96,329 85,898
連結売上高に占める割合 20% 18%
その他 49,982 41,685
連結売上高に占める割合 11% 8%
合計 476,824 483,799
連結売上高に占める割合 100% 100%
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東芝テック株式会社(6588) 2020年3月期 決算短信
(4)海外生産高比率の推移
[海外生産高比率/連結]
摘要 2019年3月期 2020年3月期
海外比率 75% 72%
(5)資源投入の推移
[有形固定資産及び無形固定資産の増加額/連結] (単位:百万円)
2021年3月期
摘要 2019年3月期 2020年3月期
予想
連結 14,137 22,352 14,000
前期比 100% 158% 63%
(注)2020年3月期には、当連結会計年度より一部の在外連結子会社でIFRS第16号「リース」及びASU 2016-02「リ
ース」を適用した影響が含まれております。
[研究開発費/連結] (単位:百万円)
2021年3月期
摘要 2019年3月期 2020年3月期
予想
連結 27,761 26,866 23,500
売上高比 5.8% 5.6% 5.7%
前期比 99% 97% 87%
[期末在籍人員/連結]
2021年3月期
摘要 2019年3月期 2020年3月期
予想
連結 (人) 19,980 20,014 未定
前期比 (人) 200 34 -
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