2020年3月期第3四半期
決算補足説明資料
証券コード：6568
2020年2月13日
１．2020年3月期3Q決算実績
1
2020/3期3Q決算におけるポイント
3Q累計では対前年で減収減益ながら、3Qのみでは
１
前年比増収増益を回復。スロースタートの挽回進む
実績は想定範囲内、通期見通しも従来想定据置き。
2
4Qのみの経常利益率は実力ベースで25％を予想
分野別には医薬分野で開発ステージ案件拡大を受け
3 好調に推移。バイオも堅調を維持。生産能力拡大で
需要の取り込み体制強化を急ぐ
2
1-1. 2020年3月期第3四半期 経営成績
• 対前年では減収減益ながら、従来想定の範囲内。スロースタートの影響も暫時緩和
• 機材分野の減収は一部商品の端境期入りが影響。バイオ分野では期ズレの解消進む
も影響の完全解消には至らず。一方、医薬分野では開発ステージ案件拡大を受け増収
経営成績の推移
2019/3期 2020/3期 2020/3期
（百万円） 2018/3期 前年比較
3Q累計 通期 3Q累計 通期見通し 進捗率
売上高 6,312 4,426 6,290 4,030 6,400 △9.0% 63%
機能材料分野 2,962 2,122 2,724 1,652 2,550 △22.2% 65%
医薬分野 2,881 1,476 2,355 1,586 2,700 ＋7.5% 59%
バイオ分野 468 828 1,210 791 1,150 △4.4% 69%
営業利益 1,222 782 1,240 331 680 △57.6% 49%
経常利益 1,208 812 1,285 385 730 △52.6% 53%
経常利益率 19.1% 18.4% 20.4% 9.6% 11.4% △8.8pp ―
当期純利益 900 601 936 327 530 △45.6% 62%
EBITDA* 2,004 1,330 1,995 905 1,500 △32.0% 60%
EBITDAマージン* 31.7% 30.1% 31.7% 22.5% 23.4% △7.6pp ―
* EBITDA＝営業利益+減価償却費で算出
3
1-2. 四半期別経営成績推移
• 1Qを底に改善進捗。3Qのみでは前年比増収増益を回復。スロースタートの挽回進む
• 3Qの分野別推移は、期ずれ解消したバイオ分野が急伸。医薬分野も2Qの反動は発
生したものの、引き続き需要は好調。一方、機材分野は製品端境期の影響継続
2018/3期 2019/3期 2020/3期
１Q ２Q ３Q ４Q １Q ２Q ３Q ４Q 1Q ２Q 3Q
売上高 1,606 1,278 1,755 1,671 1,405 1,518 1,502 1,864 1,012 1,450 1,567
機能材料 710 755 605 891 812 694 615 601 537 552 561
医薬 866 439 945 630 355 552 567 879 226 763 597
バイオ 29 84 205 149 237 271 318 382 249 134 408
営業利益 388 239 443 150 325 188 268 457 △20 92 260
経常利益 405 246 434 123 348 197 265 472 1 102 281
経常利益率 25.2% 19.3% 24.7% 7.4% 24.8% 13.0% 17.7% 25.4% 0.2% 7.1% 18.0%
当期純利益 284 162 271 183 255 151 194 334 △3 137 193
EBITDA* 573 431 643 356 498 371 460 664 164 279 461
EBITDA
35.7% 33.7% 36.7% 21.3% 35.5% 24.5% 30.6% 35.7% 16.2% 19.3% 29.5%
マージン*
* EBITDA=営業利益+減価償却費で算出
4
1-3. 2020年3月期第3四半期 財政状態
• 自己資本比率は81.1％。財務安全性に変化ないも、投資機会増で4期ぶりに借入増
• 在庫増は主として医薬分野の製品群。これらは4Qには出荷の見通し
財政状態の推移
2020/3期 未払費用、設備費用、税
（百万円） 2018/3期 2019/3期 前期末差異
3Q 金支払、配当支払、
流動資産 7,124 4,774 3,961 △812 などに充当
現預金 5,413 3,072 1,325 △1,746
バイオ分野の期ズレ解消進
棚卸資産 975 1,097 1,713 +616 むも、受注堅調な医薬分
野で引続き増加
その他 735 605 922 +317
設備投資額：15.8億円
固定資産 5,563 7,227 7,940 +713
減価償却費：5.7億円
総資産 12,688 12,002 11,902 △99
投資負担増に対応
負債 3,951 2,547 2,251 △296 有利子負債増は2016/3
期以来4期ぶり
有利子負債 2,256 978 1,387 +409
その他 1,695 1,569 863 △706 設備費用/税金支払い進
行により減少
純資産 8,736 9,454 9,651 +196
負債純資産合計 12,688 12,002 11,902 △99 自己資本比率81.1％
5
1-4. 2020年3月期第3四半期 累計経常利益増減要因分析
• 前年比では機能材料、バイオの２分野の減収、および製品構成の変化が影響。医薬
分野の増収はあるも、マイナス要因の吸収には至らず
• 業容拡大や本社移転による管理コスト増も利益圧迫要因として発生
2020年3月期_第3四半期 経常利益の増減要因
(億円) 減収効果 △2.9億円
増益要因 機能材料分野：高採算プロジェクト一巡
減益要因
医薬分野：開発ステージ案件増加による増収
バイオ分野：開発ステージ製品の期ずれ解消
1.3 減価償却費の増加 △0.2億円
2.9
0.2 3Q累計減価償却費 5.7億円
8.1
主な設備投資実績
0.2 原薬精製棟 (建設中)
3.9 機能材料分野乾燥棟 (建設中)
新本社・研究所改装
固定費等の増加 △1.3億円
FY2018 売上影響 減価償却費 固定費増減 営業外収支 FY2019 人件費増 △0.7億円
3Q経常利益 3Q経常利益
営業外収支の改善 +0.2億円
6
1-5. ステージ別売上高比率
• 2020年3月期3Qは、研究・開発ステージが伸長し、累計では通期見通しに接近
• 数量効果の期待できる量産ステージの次世代製品育成に向けて、研究・開発ステージ
の強化に注力。一方、量産ステージでは生産能力の拡大を急ぐ
ステージ別売上割合推移
(百万円) 研究 開発 量産
4,768 6,312 6,290 4,426 6,400
機能材料分野
42.8% 42.2% 予定通りに量産ステージを中心に展開
55.5% 54.8% 53.0%
医薬分野
23.2% 開発ステージは計画通りに進捗
37.6%
26.1% 27.0%
27.0%
バイオ分野
34.0% 期ズレ解消に伴い、概ね予定通りの進捗
20.2% 17.5% 19.1% 20.0%
2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2020/3期
3Q 見通し
※パーセンテージは全社売上に占める割合
7
２．2020年3月期通期見通し
8
2-1. 2020年3月期 業績見通し
• 通期見通しは従来見通しを据置き。前年比では1.4％増収、40％経常減益を予想
• 4Qのみでは、3Q比で8億円の増収、経常利益は微増を想定
• 医薬分野で製品出荷が集中する他、機能材料分野でも需要獲得活動の成果を見込む
2020/3期 2020/3期 2,369
1Q ２Q 3Q ４Q見通し 通期見通し 売上高
売上高 1,012 1,450 1,567 2,369 6,400 経常利益
前年比 △27.0％ △4.5％ +4.3% +27.1％ +1.4％
機能材料 537 552 561 897 2,550 1,567
1,450
医薬 226 763 597 1,113 2,700
バイオ 249 134 408 358 1,150
1,012
営業利益 △20 92 260 348 680
経常利益 1 102 281 344 730
前年比 △99.6% △48.2％ 18.0% △27.1% △39.6%
344
281
当期純利益 △3 137 193 202 530
102
1
EBITDA* 164 279 461 594 1,500
1Q 2Q 3Q 4Q
EBITDAマージン* 16.2% 19.3％ 29.5% 25.1% 23.4% 予想
* EBITDA=営業利益+減価償却費で算出
9
2-2. 2020年3月期四半期別経常利益増減要因分析
• 4Qは対3Qで増収効果が貢献。退職給付引当金計上といった一時費用や償却費増
などの影響を吸収し、3Q水準の経常利益を確保する見通し
• 一時費用の影響を除いた「実力ベースの経常利益」は4Qのみで5.8億円。この基準で
の予想経常利益率は24.7％に到達し、高い収益力の着実な回復を実現する計画
2020年3月期 四半期別経常利益の増減要因（見通し）
増益要因
実力ベースの 退職給付
減益要因 増収効果 +4.2億円：
4.2 0.7 経常利益 引当金など
機能材料分野：需要獲得強化 0.5
医薬分野：大型案件の売上計上 5.8 2.4
バイオ分野：好調維持も、伸びは一旦減速
固定費の増加 △0.5億円：人件費増
0.6 3.4
1.2 2.8
1.4
0.2 通期経常利益見通し
1.0
7.3億円
0.0
1Q経 増収 減価 固定費等 営業外 2Q経 増収 減価 固定費等 営業外 3Q経 増収 減価 固定費等 営業外 4Q経 一時 4Q経
常利益 効果 償却費 増減 収支 常利益 効果 償却費 増減 収支 常利益 効果 償却費 増減 収支 常利益予 費用 常利益予
想 想
10
2-3. 2020年3月期、2021年3月期に対する当社の考え方
2020/3期 「一旦屈む」決断を選択
旺盛な分業需要な取込みに向け、生産能力増強に着手
それに伴い、設備投資の加速、人員確保のための施策を実施
現在の当社の状況 目指す状況
生産能力の限界に直 生産能力の
面、操業効率低下 上方弾力性引上げ
2021/3期 「収益力の巡航速度回復」へ
設備投資は若干ずれ込む可能性あるも、ハード面での準備を完了
今後は、需要の確実な取り込みの実現へ注力
損益的にも、高い収益力を通期で発揮できる 次の展開
体制確立を急ぐ 需要の着実な取込みと
投資効果の発現
11
2-4. 中期展望
• 2021/3期の売上77億円程度、経常利益17億円程度の展望は現時点で見直さず
• 展望実現に向けて、生産能力拡充の加速によりボトルネック解消を急ぐ
中期経営計画
20% 22%
売上高 経常利益 7,750
19%
経常利益率 16%
6,312 6,290
9%
4,768
4,541
生産能力面
でのボトル
ネック解消
1,700
1,208 1,285
740
409
2016/3 2017/3 2018/3 2019/3 2021/3
12
3．設備投資と研究開発
13
3-1. 設備投資動向
• 前期より進めていた「生産ボトルネック」解消に向けての積極投資は当期がピーク
• 来期以降の投資は外部環境を見極め、量産ステージを中心に投資する方針
設備投資と減価償却費の推移
(億円) 22.0 ＜2019/3期の主な設備投資＞
20.0 出雲工場キロラボ工場及び研究棟取得
設備投資額 新研究所・本社用土地建物取得
減価償却費
＜2020/3期の主な設備投資＞
医薬原薬精製棟建設
機能材料分野製品乾燥棟
9.0 その他量産ステージ増加対応
8.3 8.8
7.8 7.5 設備検収の一部遅れにより投資想定減額
5.0 従来計画 28億円 → 修正計画 22億円
＜2021/3期の設備投資方針＞
2020/3期検収のずれ込み分を計上
2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 量産案件の受注見込を勘案して投資判断
14
3-2. R&D動向
• 長期的な競争力の源泉であるR&Dへの投資も積極的に継続する計画
• ただし、2020/3期は能力増強を優先した結果、前年水準をやや下回る見通し。ニーズ
あれば上乗せの可能性も
研究開発費の推移
(億円) ＜計画＞
3.5
従来計画 3.3億円 → 修正計画 2.7億円
2.7
＜中分子医薬＞
2.4
次世代産業である中分子医薬(糖鎖、ペプチ
2.1 ド、核酸)の技術開発
＜低分子医薬＞
低分子医薬の研究を実施し、創薬会社へのラ
イセンスアウト、さらに最新技術も開発
＜バイオ分野、機能材料分野＞
バイオを利用した製造技術の開発
2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期
企業との共同研究による新素材の製造技術の
開発
15
＜ 見通しに関する注意事項 ＞
当資料に記載されている内容は、いくつかの前提に基づいたものであり、将来の計画数値や施策
の実現を確約したり保証したりするものではありません。
問い合わせ先
経営企画室 IR担当
078-955-9900 (代表)
Knc-ir@kncweb.co.jp
16