6568 M-神戸天然物化学 2021-11-19 15:00:00
事業計画及び成長可能性に関する事項 [pdf]

事業計画及び成長可能性
   に関する事項
   証券コード:6568




   2021年11月19日
    会社概要


                   会社概要                           売上高構成比



社       名   神戸天然物化学株式会社
            KNC Laboratories Co., Ltd.
                                            バイオ分野
代   表   者   代表取締役社長         宮内 仁志               940
                                             百万円             機能材料
設 立 年 月     1985年1月                                            分野

本 社 住 所     神戸市中央区港島南町7丁目1番地の19                                2,150
                                                    売上高         百万円
事 業 内 容     有機化学品の研究・開発・生産ソリューション事業               6,029百万円
                                                (2021年3月期)
役員・従業員数     293名 (2021年3月末)
                                         医薬分野
            兵庫県(本社・神戸研究所・神戸工場、岩岡工場        2,937
拠       点       市川研究所、KNCバイオリサーチセンター)      百万円
            島根県(出雲第一工場・第二工場)


総   資   産   12,780百万円(2021年3月末)




                                                                       2
     コンテンツ

        当社は、有機化合物の受託研究・開発・量産を手掛ける先端技術会社
 1       機能材料、医薬、バイオの3事業を展開
概要       研究開発から量産品まで化学・製薬メーカーの製品開発の各ステージでワンストップなソリューションを提供
         研究・開発・量産とステージアップすることで高収益を獲得するビジネスモデル



        成長市場において、強固な顧客基盤を構築
2        化学・製薬メーカーともに研究、製造の外注は増加し続けている
強み       大手化学・製薬メーカーからの高い信頼を示す取引実績
         上場での資金調達を利用した設備投資



        大型設備投資は一巡、人的投資に注力し更なる成長を目指す
3        ステージアップグロースの路線は変更なし

成長性      調達資金を利用した量産ステージやワンストップソリューション体制強化への設備投資の効果を顕在化
         設備キャパシティの有効利用や将来的な業容拡大へそなえる人的投資



        当社のリスクとその対応策
 4       顧客、当社の研究開発の進捗に関するリスク
リスク      大口取引先への依存によるリスク
         新型コロナウイルス感染症によるリスク

                                                              3
   1-1.主要事業概要

• 当社は、モノつくりをコアとしたソリューション事業を提供
• 機能材料事業、医薬事業、バイオ事業の3事業を展開

          電子材料や医薬用原料等を生産・供給
  機能材料    表示材料、半導体製造用化学品、省令規制対象外医薬用原料、
   事業
          農薬研究用化合物




          治験原薬・医薬原薬等を生産・供給
  医薬事業
          医薬研究開発用化合物・治験原薬・低分子医薬原薬
          中分子医薬分野(ペプチド・核酸)



          遺伝子組換微生物による有用物質を生産・供給
  バイオ事業   医薬研究開発用化合物・治験原薬・医薬原薬
          高分子医薬分野


                                         4
  1-2.バリューフロー

• 有機化合物の単純受託ではなく、大手化学・製薬メーカーに高付加価値な製品・サービ
  ス(当社独自のソリューション)をタイムリーに提供
• 顧客とは委受託契約もしくは売買契約により原体/原薬などの対価を受領
                         当社のバリューフロー
                                      医薬分野フロー
          当社
                               顧客 製薬メーカー
          多数工程の化学反応
                                製品



   原料        中間体         原体/
                         原薬
  一般的な                         顧客 化学メーカー
  化学品
                                部材         部品        製品
                                       部品デバイスメーカー   端末機器会社



                                      情報電子分野フロー
  中間体    原体作成に至る専用化学薬品

  原体    薬品・機能の有効成分を有する化合物

                                                             5
    1-3.事業領域

 • 有機化合物の合成・製造の領域にて研究初期から上市後まで一貫してソリューションを
   提供する

                                 当社と顧客の事業領域
                         実用化研究
             基礎研究                        量産          販売
                         臨床試験


                                                              顧客は、新産業・新製品の創
    顧客の   先端分野の                  新製品の                          出を目的とするフィールドを主戦
                     性能評価                     大量生産      販売     場としている
   事業領域   理論研究                   規格化

                                                              当社は、有機合成分野におい
                                                               て、顧客のあらゆるステージで、
   テーマの                                                        バリューチェーンを補完することを
    委託                                                         主戦場としている

                                                 安定供
                                                              顧客からテーマを受託し、「ス
               化合物                  工業化に                       ピードと対応力」をモットーに、高
    当社の                  サンプル                     給
                の                   向けた最                       付加価値なソリューションを提供
   事業領域                   合成                     コストダ
               探索                    適化
                                                  ウン           する

  タイムリーな        研究ステージ          開発ステージ         量産ステージ
ソリューションの提供

                                                                                  6
    1-4.ビジネスモデル

• 研究・開発・量産とステージアップし、1つのテーマを大きく成長させるビジネスモデル
• 量産ステージの安定収益を軸に開発・研究ステージを育てることが可能

         1つのテーマを成長させ、量産ステージで多くの収益を獲得するビジネスモデル
     売上高イメージ

                                                   特徴

                              テーマA       研究開発に成功した一部の製品が
                                          量産化される

  量産                                     受注が継続し、高い収益性が見込
  ステージ                                    める

                                         大型設備投資や生産管理体制の
                       テーマA   テーマB
                                          確立(GMP対応等)が必要



  開発                                     顧客のテーマ進捗によっては、一過
  ステージ          テーマA   テーマB   テーマC        性の受注になりやすい
  研究                                     研究員の能力や、ノウハウが必要
  ステージ   テーマA   テーマB   テーマC   テーマD

                                     GMP : 医薬品等の製造管理および品質管理に関する基準

                                                                    7
     コンテンツ

       当社は、有機化合物の受託研究・開発・量産を手掛ける先端技術会社
 1       機能材料、医薬、バイオの3事業を展開
概要       研究開発から量産品まで化学・製薬メーカーの製品開発の各ステージでワンストップなソリューションを提供
         研究・開発・量産とステージアップすることで高収益を獲得するビジネスモデル



        成長市場において、強固な顧客基盤を構築
2        化学・製薬メーカーともに研究、製造の外注は増加し続けている
強み       大手化学・製薬メーカーからの高い信頼を示す取引実績
         上場での資金調達を利用した設備投資



        大型設備投資は一巡、人的投資に注力し更なる成長を目指す
3        ステージアップグロースの路線は変更なし

成長性      調達資金を利用した量産ステージやワンストップソリューション体制強化への設備投資の効果を顕在化
         設備キャパシティの有効利用や将来的な業容拡大へそなえる人的投資



        当社のリスクとその対応策
 4       顧客、当社の研究開発の進捗に関するリスク
リスク      大口取引先への依存によるリスク
         新型コロナウイルス感染症によるリスク

                                                              8
   2-1.研究開発・生産の分業化の流れ

• 日本国内における医薬品業界、化学業界における研究活動の外注は未だに増加
• 分業化の流れは今後も継続する見込みであり、当社に対するニーズは存在

              研究開発の外注市場                       量産品の外注市場


      医薬品               化学品                     原薬・中間体

           4975億円                                                4990億円
                                                 4550億円
                            865億円    4200億円
  4789億円


                    699億円                                 CAGR
                                                          2.2%
       CAGR
       1.0%               CAGR
                          5.5%


 2013年度 2016年度
  2016年 2020年        2016年 2020年
                    2013年度 2016年度    2013年度
                                     2016年       2016年度
                                                 2020年           2021年度
                                                                   2024年
                                                   (見込)           (予想)

 出典:総務省統計局 科学技術研究調査                 出典:株式会社矢野経済研究所
    産業,資本金階級別研究関係従業者数,社内使用研究費,         「医薬品原薬・中間体市場の展望と戦略」2020年版
    受入研究費及び外部支出研究費(企業)
    (加工して使用)

                                                                           9
         2-2. 顧客基盤

 • 当社顧客の中心は国内の化学・医薬メーカー
 • 事業規模の大きな顧客との長期にわたる取引が売上を牽引
 • 当然、新規顧客の獲得も継続

              顧客の売上規模                                        顧客との取引年数

  1兆円以上                         36.9%        15年以上                       33.7%

                                            10年~15年                           44.8%
1,000億円以上                           41.6%
                                             7年~9年          8.2%
 500億円以上    3.5%
                                             4年~6年        6.3%
500億円未満/
                   18.0%                      3年以下        7.0%
   その他


             注:2021/3期における売上上位50社                     注:当社の2021/3期における顧客別売上
               (売上高の95.1%に相当)


    事業規模の大きな顧客との取引が大半を占めている                   取引年数に従い、当社の技術力が評価され、信頼関係
                                                が醸成される
    過去16年間で累計約670社との取引実績
                                               取引年数が長い顧客から、大きなテーマを受注できる

                                                                                      10
     2-3. 設備投資動向

• 2019.3期からの3年間で40億円の設備投資を実施
• 投資内容は量産設備やワンストップサービスに必要な新研究所など
• 当面の生産余力は確保できた体制となった

               その他一般投資                               量産設備の拡充
               管理部門投資                                 約13億円
                 約9億円
                                                原薬精製工場     10億円
                                                中分子量産装置   0.5億円
                                                機能材料乾燥棟   2.5億円

                               3年間
                              約40億円

    ワンストップソリューションサービス
          18億円

  新本社研究所    12億円
  機能材料キロラボ棟  6億円
                                                 原薬精製工場




機能材料キロラボ棟           新研究所実験室           新本社・研究所             中分子量産装置
                                                                    11
     コンテンツ

       当社は、有機化合物の受託研究・開発・量産を手掛ける先端技術会社
 1       機能材料、医薬、バイオの3事業を展開
概要       研究開発から量産品まで化学・製薬メーカーの製品開発の各ステージでワンストップなソリューションを提供
         研究・開発・量産とステージアップすることで高収益を獲得するビジネスモデル



        成長市場において、強固な顧客基盤を構築
2        化学・製薬メーカーともに研究、製造の外注は増加し続けている
強み       大手化学・製薬メーカーからの高い信頼を示す取引実績
         上場での資金調達を利用した設備投資



        大型設備投資は一巡、人的投資に注力し更なる成長を目指す
3        ステージアップグロースの路線は変更なし

成長性      調達資金を利用した量産ステージやワンストップソリューション体制強化への設備投資の効果を顕在化
         設備キャパシティの有効利用や将来的な業容拡大へそなえる人的投資



        当社のリスクとその対応策
 4       顧客、当社の研究開発の進捗に関するリスク
リスク      大口取引先への依存によるリスク
         新型コロナウイルス感染症によるリスク

                                                              12
    3-1. ステージアップグロースモデルの継続

• 3事業におけるステージアップグロースのビジネスモデルに変更はなし
• 量産ステージをコアとした展開も継続
• 量産ステージは60%程度を目安として維持する
            ステージ別売上比率の推移
 (百万円)
                                           6,700
  6,312     6,290       6,347
                                  6,029
                                                          設備構成や次世代の商材などを考慮し、

  42.2%
                                           56.0%
            55.5%      54.6%
                                                     量産   •   量産ステージ   55-65%
                                  56.8%
                                                          •   開発ステージ   20-30%
                                                          •   研究ステージ   10-20%
                                                     開発
  37.6%
            27.0%      27.5%
                                 27.2%
                                           29.4%          を、当面の適正な売上構成として維持す
                                                     研究
                                                          る。
  20.2%     17.5%                          14.6%
                       17.9%     16.0%


 2018/3期   2019/3期     2020/3期   2021/3期   2022/3期
 ※パーセンテージは全社売上に占める割合                        見通し


                                                                                13
  3-2. 事業分野別の重点項目

• 各事業とも既存事業における強みを活かし、新規案件の取り込みを図る
• 引き続き、生産性の改善を進め利益面の向上を目指す

         電子材料や医薬用原料等を生産・供給
  機能材料   表示材料、半導体製造用化学品を中心に新たな量産ステージの取り込みを狙う
   事業
         医薬分野との分業を進め、量産ステージにおける医薬用原料生産を行う




         治験原薬・医薬原薬等を生産・供給
  医薬事業   これまでの新研究所及び量産ステージへの投資の成果として研究から量産ステージまでの
         シームレスソリューション体制を更に強化する



         天然物からの抽出・精製や遺伝子組換微生物による有用物質を生産・供給
 バイオ事業   医薬向け量産ステージの更なる拡大、売上安定化を図る
         操業度等の改善による利益向上を目指す


                                                    14
          3-3. 設備投資動向

•   生産ボトルネック解消に向けた大型設備投資は一巡、FCFの確保を図る
•   当面は、既存設備の老朽・改良更新を中心に実施し、投資額はスローダウン
•   ただし、好機があれば躊躇せずに新規投資を検討する
•   業務のIT化による工数削減を進める
                                           設備投資の推移

                                                                 当面は大型投資を控えるものの、
                                                                  成長のための大型投資も検討
    設備投資        減価償却費


                20.0      19.5                                         大型設備投資による業容拡大を画策
                                                                       •   新規品質管理棟(機能材分野)
                                                                       •   大型自動倉庫(医薬分野)

    8.8                             9.0
                                                7.3

                                                                       既存設備の老朽・改良更新
                                          9.3         9.1
          7.8      7.5       8.0




    2018/3期     2019/3期   2020/3期   2021/3期     2022/3期     ~2024/3期
                                                 見通し
                                                                                          15
  3-4. 研究開発動向

• 長期的な競争力の源泉である研究開発投資は積極計上の方針に変更はなし
• 自社研究および共同研究を通じて、新製品・サービスの開発を目指す

         エレクトロニクス分野における素材の共同研究など
 機能材料
  事業     顧客との共同開発などを通じての新規案件獲得
         既存製品や自社製品の製造法改良




         大学などとの共同研究や自社技術の獲得・改善
 医薬事業    大学などとの共同研究や独立開発法人の事業への参画による創薬研究
         中分子医薬分野などにおける独自の製造技術の獲得・改善




         独立開発法人(AMED,NEDO)事業における成果の有効活用
 バイオ事業   2016年~2020年に参画した「糖鎖利用による革新的創薬技術開発」「植物等の生物を
         用いた高機能品生産技術の開発」などの成果を活用した新製品開発及び技術力の向上



                                                      16
       3-5. 人材の確保

• 人材に関しては従業員の採用・拡大は継続的に実施
• 2022.3期より「人材開発教育プログラム」により既存OJTと合わせて人材開発のスピー
  ドアップを図る
• 当面は10-15名/年の人員増強を計画
                          従業員数の推移
350
                                                          336      •   持続的成長のための内部環境の
                                                295
300
                                      274                              強化施策
                            259
                  245
250     228                                                        •   人財開発方針、人材開発体系

200
                                                                       図、実行計画などを策定
                                                                   •   これにより、当社を成長させる次世
150
                                                                       代人材の開発をスピードアップ
100


50


 0
      2017/3期   2018/3期   2019/3期   2020/3期   2021/3期   ~2024/3期
                                                                                        17
                3-6. 経営指標

        • 当社は単純な受託製造ではなく高付加価値な製品・サービスを提供するビジネスを展開
          していることから、経営指標として「利益率」を重要視しております。
        • また、顧客ニーズに合わせた先行的な設備投資が必要なことから、設備負担を控除する
          「EBITDAマージン」を重要な経営指標として注目しております。
        • 引き続きボトルネックの解消(製造付帯設備等の更新・増設など)や生産の効率化を
          通じ、 「EBITDAマージン」の早期回復を目指します。


                        EBITDA・EBITDAマージン                                                            経常利益・経常利益率
                                                                            7,000                                                                     25.0%
4,000                   32.4% 31.7% 31.7%                                 35.0%
                                                                                                                    20.4%
                27.4%                                                       6,000                           19.1%
3,500
        25.9%                                           26.1%             30.0%
                                                                                                                                                      20.0%
                                                                24.1%                               15.5%
                                                21.7%
3,000                                                                       5,000
                                                                          25.0%

2,500                                                                                                                                                 15.0%
                                2,004   1,995                               4,000
                                                                          20.0%                                              10.2% 11.2% 10.6%
2,000
                        1,544                           1,575   1,618                       9.0%
                                                1,377
                                                                            3,000
                                                                          15.0%                                                                       10.0%
                1,243
1,500
         986                                                                        5.7%
1,000
                                                                            2,000
                                                                          10.0%
                                                                                                            1,208   1,285
                                                                                                     740                     644     677     710      5.0%

 500
                                                                            1,000
                                                                          5.0%
                                                                                     217     409

   0                                                                      0.0% 0                                                                      0.0%


        2015/3期 2016/3期 2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2022/3期             2015/3期 2016/3期 2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2022/3期
                                                                 見通し                                                                         見通し




                                                                                                                                                   18
     コンテンツ

       当社は、有機化合物の受託研究・開発・量産を手掛ける先端技術会社
 1       機能材料、医薬、バイオの3事業を展開
概要       研究開発から量産品まで化学・製薬メーカーの製品開発の各ステージでワンストップなソリューションを提供
         研究・開発・量産とステージアップすることで高収益を獲得するビジネスモデル



        成長市場において、強固な顧客基盤を構築
2        化学・製薬メーカーともに研究、製造の外注は増加し続けている
強み       大手化学・製薬メーカーからの高い信頼を示す取引実績
         上場での資金調達を利用した設備投資



        大型設備投資は一巡、人的投資に注力し更なる成長を目指す
3        ステージアップグロースの路線は変更なし

成長性      調達資金を利用した量産ステージやワンストップソリューション体制強化への設備投資の効果を顕在化
         設備キャパシティの有効利用や将来的な業容拡大へそなえる人的投資



        当社のリスクとその対応策
 4       顧客、当社の研究開発の進捗に関するリスク
リスク      大口取引先への依存によるリスク
         新型コロナウイルス感染症によるリスク

                                                              19
   4-1. リスクと対応-1
                         顕在化の可
         リスク                     影響度            影響・対応
                         能性/時期
顧客、当社の研究開発計画の進捗に関する
リスク

当社のビジネスは、顧客の自社商品の研究                    顧客の研究開発の中止・中断および生産計画の縮
開発や生産を支援する事業を中心にしている      小~大          小リスクは恒常的に存在し、現に発生しています。
ため、業績はそれら顧客の開発品の開発スケ       /     小~大   複数の案件を受託していることから、単一の受託案
ジュールや生産計画に大きく依存します。顧     短期~中期         件の中止等による業績へ影響は限定的となります。
客の研究計画が途中で中止・中断等になるリ                   しかしながら、複数案件や大型案件で当該事象が発
スクは常にあり、またそれは当社がコントロール                 生した場合はより大きな影響となると考えられます。
できません。
                                       これらのリスクに対応するため、量産ステージ比率を拡
                                       大し、より安定した収益基盤の維持・確保をおこなっ
大口取引先への依存によるリスク                        ています。
                                       また、新規の研究・開発ステージ案件の取り込みや、
取引上位10社の占める売上高の割合は、                    量産ステージの新規獲得を常に続けており、特定案
                          小~大
68%となっております。これらの企業との取引                 件の中止リスクへ対応しております。
                           /     小~大
条件の変更、契約解除あるいは取引先の製
                         短期~中期
品の需要減退が発生した場合、当社の経営
成績及び財政状態に影響を与える可能性が
あります。




                                                              20
   4-2. リスクと対応-2
                         顕在化の可
         リスク                     影響度             対応
                         能性/時期
自然災害、戦争、テロ等によるリスク
                                       コロナ禍に代表される世界的に影響を及ぼす事象が
                                       生じた場合においても、特定分野における需要減少
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
                                       リスクを分散化するため、3つの事業部門によりソ
の世界的な流行により、今後、現在の状況が
                                       リューションを提供しています。
長期化した場合、あるいはさらに深刻化した
                           小
場合には、世界的な景気の悪化や消費の低
                           /      大    また、原材料などの調達が困難な場合においては、
迷に伴う需要減、顧客工場の休止や低稼働
                          不明           生産調整を行うことで、次善の対応を行います。
による需要減、医療臨床試験の遅れなどによ
る顧客の開発計画の中止や遅延などが更に
                                       非常に大きなリスクが顕在化した際は、設備投資、
強く懸念されます。また当社の役職員の感染
                                       人的投資などを柔軟に見直すことにより、事業の持
や原材料が確保できなくなる事態が発生する
                                       続を図ります。
恐れがあります。
競合他社との関係に関するリスク
                                       当社の強みは全てのステージで一貫して支援できる
 当社の競争相手は、医薬品原薬製造企                     体制を持つことと、技術的な幅の広さです。これを維
業、化学品製造・開発企業、化学分野の研                    持・増強するべく3事業分野、研究から生産までの各
究受託企業等多岐にわたり存在し、研究開      中             ステージに注力する以外にも、事業分野をまたぐ協業
発から生産までの各々のステージで競合しま     /       小~中   などを推進しております。
す。各ステージにおいては、技術力、生産能   中期~長期
力等について当社と比較して優位にある企業                   また、製造技術、品質保証体制等の一層の確保を
もあります。これら競合相手との競争次第では、                 通じ、顧客と当社の間における信頼関係の醸成を図
当社の計画する経営成績に影響をきたす可                    り新規案件等の獲得を図ります。
能性があります。
         その他のリスクに関しては、有価証券報告書の「事業等のリスク」をご参照ください
                                                              21
Appendix




           22
                 業績推移
                                  売上高                                                                 経常利益・経常利益率
        (百万円)                                                                           (百万円)
                                                                          7,000                                                                        25.0%
8,000

                                                                 6,700                                                20.4%
                                 6,312   6,290   6,347                    6,000                               19.1%
                                                         6,029
7,000
                                                                                                                                                       20.0%

6,000                                                                     5,000                      15.5%
                 4,541   4,768
5,000                                                                                                                                                  15.0%
         3,811                                                                                                                10.2% 11.2% 10.6%
                                                                          4,000

4,000
                                                                          3,000
                                                                                             9.0%
                                                                                                                                                       10.0%
3,000
                                                                                    5.7%
2,000
                                                                          2,000
                                                                                                              1,208   1,285
                                                                                                      740                     644      677     710     5.0%

1,000
                                                                          1,000
                                                                                     217     409
   0                                                                         0                                                                         0.0%

        2015/3期 2016/3期 2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2022/3期             2015/3期 2016/3期 2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2022/3期
                                                                 見通し                                                                           見通し


                         当期純利益・当期純利益率                                                                EBITDA・EBITDAマージン
         (百万円)                                                                          (百万円)
4,000                                                                     20.0%
                                                                            4,000                    32.4% 31.7% 31.7%                                 35.0%
                                                                          18.0%
3,500

                                 14.3% 14.9%                                3,500
                                                                          16.0%      25.9%
                                                                                             27.4%                                    26.1%            30.0%
3,000                                                                                                                                         24.1%
                                                                                                                              21.7%
                                                                            3,000
                                                                          14.0%
                                                                                                                                                       25.0%
2,500
                         10.2%                                            12.0%
                                                                            2,500
                                                                                                              2,004   1,995                            20.0%
2,000                                             8.2%                    10.0%
                                                                            2,000
                                                                                                      1,544                           1,575   1,618
                                                          6.6%     6.6%                                                       1,377                    15.0%
                                                                                             1,243
                                                                          8.0%
1,500
         4.8%                     900      936
                                                                            1,500
                                                                          6.0%        986                                                              10.0%
1,000
                 2.4%
                                                                            1,000
                          484                      518     399     440    4.0%

  500                                                                                                                                                  5.0%
                                                                              500
                                                                          2.0%
          182    107
    0                                                                     0.0% 0                                                                       0.0%

        2015/3期 2016/3期 2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2022/3期              2015/3期 2016/3期 2017/3期 2018/3期 2019/3期 2020/3期 2021/3期 2022/3期
                                                                   見通し                EBITDA=営業利益+減価償却費で算出                                    見通し


                                                                           *2016年3月期は連結財務諸表を作成しているが、比較可能性の観点から上記は全て単体の数値を記載                           23
研究開発事例(抜粋)

                                                     主な       競争的資金
分野    現時点の成果             研究テーマ            期間
                                                   共同研究先      /事業母体
                 正常型CD44mRNAの発現を増加させる核   2013年度~
       特許出願                                        神戸学院大学     兵庫県COE
                 酸医薬の創製                   2014年度

                                         2016年度~    名古屋大学
中分子    特許出願      前頭側頭型認知症治療薬の開発           2020年度     大阪大学
                                                               AMED
 医薬
       特許出願      オリゴ核酸合成技術の開発            2016年度~      ―         ―

                 液-液相分離を正常化する核酸医薬による                名古屋大学
      創薬手法開発                             2021年度~               AMED
                 FTLD治療法開発                           京都大学

       特許出願
                 LAT−1選択的阻害活性を有する化合物の創                        医薬基盤研
      ジェイファーマ㈱                           2011年度~    大阪大学
                 製                                             AMED
      ライセンス契約
低分子
                 アルギニンーバソプレシン1b受容体拮抗作用   2012年度~    京都大学
 医薬    特許出願                                                     ―
                 を有する化合物の創製               2013年度   大学発ベンチャー

       特許出願      メモリー型T細胞活性化材の開発         2014年度~    大阪大学        ―

                 革新的バイオマテリアル実現のための高機能化   2012年度~
      ノウハウの蓄積                                      神戸大学 等     経済産業省
                 ゲノムデザイン技術開発              2016年度

                                         2016年度~
      ノウハウの蓄積    糖鎖利用による革新的創薬技術開発                   産総研 等      AMED
バイオ                                       2020年度

                                                    キリン㈱
                 植物等の生物を用いた高機能品生産技術の     2016年度~
      ノウハウの蓄積                                      ㈱竹中工務店      NEDO
                 開発(助成事業/委託事業)            2020年度
                                                   味の素㈱ 等


                                                                       24
   財務ハイライト

          項目(単体)       2016/3期    2017/3期    2018/3期    2019/3期   2020/3期   2021/3期
売上高            (百万円)      4,541      4,768      6,312     6,290     6,347      6,029
経常利益           (百万円)       409        740       1,208     1,285       644       677
当期純利益          (百万円)       107        484        900        936       518       399
EBITDA*        (百万円)      1,243      1,544      2,004     1,995     1,377      1,575


売上高経常利益率                  9.0%      15.5%      19.1%      20.4%     10.2%     11.2%
売上高当期純利益率                 2.4%      10.2%      14.3%      14.9%      8.2%      6.6%
EBITDAマージン*              27.4%      32.4%      31.7%      31.7%     21.7%     26.1%


現金及び預金         (百万円)       835       1,262      5,413     3,072     1,476      1,962
有利子負債          (百万円)      4,051      3,236      2,256       978     1,428      1,443
純資産額           (百万円)      3,783      4,183      8,736     9,454     9,827     10,120
総資産額           (百万円)      8,681      8,838     12,688    12,002    12,770     12,780
自己資本比率                   43.6%      47.3%      68.9%      78.8%     77.0%     79.2%


配当性向                     55.8%      18.6%      21.4%      20.6%     37.3%     48.5%
役員・従業員数                   216人       237人       254人      270人      285人       293人
* EBITDA=営業利益+減価償却費で算出


                                                                                       25
 沿革
1985年   神戸市西区に神戸天然物化学株式会社設立
1988年   岩岡工場開設
1993年   市川研究所開設
1997年   明石市に本社移転
2001年   出雲第一工場開設
2002年   現在地に本社移転 神戸研究所開設
2003年   大地化成株式会社を買収(2010年売却)
        中・大神医薬化工(太倉)有限公司 設立(2007年完全子会社化 2016年売却)
        神戸工場開設
2005年   KNCバイオリサーチセンター開設
2007年   つくば大学内にKNC-筑波ラボラトリー開設(2012年閉鎖)
2009年   出雲第二工場開設
2013年   出雲第一工場内に医薬品原薬精製・粉砕設備棟を建設
        出雲第二工場内にCNT分散体工場を建設
2014年   KNCバイオリサーチセンター内に培養新棟を建設
2015年   出雲第一工場内にペプチド・核酸原薬工場棟を建設
2017年   出雲第一工場内に新品質管理棟を建設
2018年   東証マザーズ上場
2020年   出雲第一工場内に原薬精製棟を建設
                                                   26
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 これらの記述に記載された結果と大きく異なる可能性のある要因には、国内および国際的な経済状況
  の変化や、当社が事業を展開する業界の動向などが含まれますが、これらに限定されるものではありま
  せん

 また、当社以外の事項・組織に関する情報は、一般に公開されている情報に基づいており、当社はその
  ような一般に公開されている情報の正確性や適切性を検証しておらず、保証しておりません

  次回の「事業計画及び成長可能性に関する事項」の開示時期2022年6月を予定しております


                                                    27