6395 タダノ 2020-10-08 16:00:00
ドイツ子会社2社の事業再生手続き申請のお知らせ [pdf]
2020 年 10 月 8 日
各 位
会社名 株式会社 タダノ
コード番号 6395
お問合せ先 執行役員 吉田 耕三
TEL(087)839-5600
ドイツ子会社2社の事業再生手続き申請のお知らせ
当社のドイツ子会社である Tadano Demag GmbH(以下 TDG)と Tadano Faun GmbH(以下 TFG)は本日、
現地法に基づく事業再生手続きを進めることを決定し、ツヴァイブリュッケン裁判所(以下裁判所)に
手続きを申請しましたので、下記のとおりお知らせします。
記
1.申請の理由・背景
当社は長期目標である「LE(=Lifting Equipment)世界 No.1」達成に向けた施策として 2019 年 7 月、
ドイツの Demag ブランドのクレーン事業を買収しました。これにより、オールテレーンクレーンの更なる
拡充とクローラクレーンという新たな製品ラインナップを加え、当社グループはお客様の幅広いニーズに
対応することが可能となりました。
買収以来、TDG と既存の TFG は統合活動を進め、グループとしてのシナジー効果発揮と早期の黒字化を
目指してまいりました。しかしながら、本年発生した新型コロナウイルス感染症の影響によって、世界の
クレーン需要は停滞し、欧州事業の黒字化に向けた計画にも大きな遅れが生じる見通しが判明しました。
このような状況を踏まえ、TDG 及び TFG は本日、ドイツ倒産法270条bにもとづく事業再生手続き
(注 1) を進めることを決定しました。この制度では、企業が通常業務を維持しながら再建を進められるよ
う制度的支援を受けられます。よって TDG・TFG の生産・販売・サービス活動に影響は及びません。
当社としても、この手続きによって欧州事業の再建がよりスピーディに進み、タダノグループの長期成
長につながるものと考えております。
(注 1)ドイツ事業再生手続きとは、ドイツ倒産法270条bに定められた自己再生手続き(英語では Insolvency proceedings
with self-administration)及び防護的保全手続き(英語では Protective shield proceeding)を併せて示したものです。
2.負債総額
TDG・TFG 合算で 374 百万ユーロ(約 453 億円、2020 年 6 月末時点) 2)
(注
(注 2)2020 年 6 月末時点の財務諸表上の負債総額を合算したものです。なお、ドイツ事業再生手続きにおいては「申請企業が
債務超過に陥っておらず、事業再建の見通しが明るいこと」が制度適用の条件となっております。
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3.TDG の概要
(1) 名 称 Tadano Demag GmbH
(2) 所 在 地 Europaallee 2, 66482 Zweibrucken, Germany
(3) 設 立 年 月 日 2002 年 1 月 14 日
(4) 代 表 者 Jens Ennen
(5) 事 業 内 容 建設用クレーン等の製造販売
(6) 資 本 金 20 百万ユーロ
(7) 大株主及び持株比率 株式会社タダノ 100%
資本関係 上記(7)のとおり
(8) 当 社 と の 関 係 人的関係 当社従業員2名を役員として派遣
取引関係 同社の建設用クレーンを当社が仕入販売
(9) 直近3か年の経営成績及び財務状況
2017 年 12 月期 2018 年 12 月期 2019 年 12 月期※
純資産 - - 240 百万ユーロ
総資産 - - 474 百万ユーロ
売上高 - - 204 百万ユーロ
営業利益 - - △16 百万ユーロ
※同社は 2019 年 7 月末に Terex 社から買収したため、同年 8 月以降の業績数値のみ開示させていただきます。
2019 年度売上高及び営業利益は、2019 年 8 月1日から 12 月 31 日までの 5 ヶ月累計となります。
4.TFG の概要
(1) 名 称 Tadano Faun GmbH
(2) 所 在 地 Faunberg 2, 91207, Lauf a.d. Pegnitz, Germany
(3) 設 立 年 月 日 1990 年 5 月 14 日
(4) 代 表 者 Jens Ennen
(5) 事 業 内 容 建設用クレーン等の製造販売
(6) 資 本 金 45 百万ユーロ
(7) 大株主及び持株比率 株式会社タダノ 100%
資本関係 上記(7)のとおり
人的関係 当社役員2名、従業員2名を役員として派遣
・当社の建設用クレーンのキャリア製造委託
(8) 当 社 と の 関 係
・当社よりクレーン上部を仕入、建設用クレーン
取引関係
を製造並びに自社製品を販売
・同社の建設用クレーンを当社が仕入販売
(9) 直近3か年の経営成績及び財務状況
2017 年 12 月期 2018 年 12 月期 2019 年 12 月期
純資産 119 百万ユーロ 104 百万ユーロ 78 百万ユーロ
総資産 243 百万ユーロ 285 百万ユーロ 270 百万ユーロ
売上高 279 百万ユーロ 313 百万ユーロ 349 百万ユーロ
営業利益 △2百万ユーロ △9百万ユーロ △24 百万ユーロ
5.当社の TDG 及び TFG に対する債権
2020 年 6 月 30 日現在の当社の TDG 及び TFG に対する債権は下記の通りとなっております。
・貸付金 10,921 百万円
・その他債権 52 百万円
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6.当該子会社の株式の評価額
当社グループでは子会社株式及び関連会社株式について、市場価格がなく時価を把握することが極めて
困難と認められるため、子会社株式及び関連会社株式の時価を有価証券報告書等で開示しておりません。
7.今後の見通し
TDG・TFG の2社は今後、裁判所が任命した Trustee(監督委員)の監督のもとで再建計画を策定し、関
係者との協議を進めます。計画は、裁判所による審査を経て、議決権を行使した債権者数の過半数、かつ
議決権を行使した債権者の議決権額(債権額)の2分の1を超える者の賛成を得ることで正式承認となる
予定です。
本件が当社の業績に与える影響については、今後、手続きの進展を注視し、当社の業績へ与える影響を
含め、開示すべき事由が発生した際には速やかに開示いたします。
以上
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