6355 住友精密 2021-05-14 15:01:00
2021年3月期 決算の概要について [pdf]

2020年度 決算の概要について                                                      2021年 5月14日


Ⅰ.2020年度 決算              - セグメント業績
 [対前年度比較]

 <航空宇宙>
  販売面では官需はほぼ横ばい。民需は新型コロナウイルス感染症拡大に伴う影響
  により大幅に減少。固定費の削減を推し進めるも、損益は赤字転落。前回予想に
  対しては、民需の売上が落込むも、経費削減により赤字縮小。

 <産業機器>
  油圧機器は中国の景気回復を受けて需要が増加したものの、プラント用熱交換器
  製造の不適切な行為の発覚を受けて、同製品の営業・製造を一時的に停止してい
  た影響等をカバーするには至らず、減収減益。前回予想に対しては、同熱交換器
  の取引再開が進むも、想定していた生産量を確保できなかったこと等により採算
  性改善が進まず損益後退。

 <ICT>
  MEMS・半導体製造装置において、当年度は顧客投資が一時的に減少する端境期
  にあたり、受注減少に伴い減収減益。前回予想に対しては、販売微増。損益は、
  増収効果および経費削減等により改善。
                                                                        (参考)
    <対米ドル為替(期中平均)>      <109>          <106>                (億円)        <105>
                       2019年度         2020年度          対前年度               前回
                         通期             通期              差異               通期
                         実績             実績                               予想
   売上高                     510            415                  -95         415
    航空宇宙                      267            201               -66            205
    産業機器                      115            111                -4            110
    ICT                       128            102               -26            100
   営業利益                       33.5            -5.0            -38.5           -10.0
         (営業利益率)      6.6%           -1.2%           -7.8%            -2.4%
    航空宇宙                      11.2           -12.3            -23.5           -15.5
                      4.2%           -6.1%           -10.3%           -7.6%
    産業機器                       6.8            -0.1             -6.9            1.5
                      5.9%           -0.1%           -6.0%            1.4%
    ICT                       15.5            7.4              -8.1            4.0
                      12.1%          7.3%            -4.9%            4.0%

    (注) 当社は、当年度よりセグメント区分の変更を行っており、2019年度についても変更後のセグメ
        ント区分に組み替えた数値にて比較しております。


                                                                                      1
Ⅰ.2020年度 決算                   - 概況

 営業外損益: 経済環境の停滞影響を受け、持分法適用会社であるシリコン・センシング・シス
        テムズ社の業績が後退し、営業外収益減。一方、為替は1年を通じて安
        定的に推移したこと等に伴い、為替差損が縮小し、合計では前年度か
        ら営業外損益好転。

 特別損益 : プラント用熱交換器製造の不適切事案に関連して、該当製品を出荷し
        た顧客への補償等について、前期からの交渉進展に伴い再度見積り額
        を試算した結果、新たに顧客補償等対応費用引当金繰入額14.9億円
        を特別損失に計上。


 配当         :   安定的な配当継続を基本方針としておりますが、業績の大幅な悪化に
                加え、新型コロナウイルス感染症拡大が未だ収束する気配が見えない
                不透明な状況にあることから、手元流動性を確保することが最善と考
                え、誠に遺憾ながら期末配当は無配とさせていただきます。

                                                                        (参考)
      <対米ドル為替(期末)>      <109>          <111>                (億円)       <105>
                       2019年度         2020年度          対前年度              前回
                         通期             通期              増減            通期予想
                         実績             実績
      売上高                     510             415             -95             415
      営業利益                   33.5             -5.0           -38.5           -10.0
            (営業利益率)   6.6%           -1.2%           -7.8%           -2.4%
        営業外収益                 6.8             4.7             -2.1            4.5
        営業外費用                -10.5            -4.2            6.3             -4.0
      経常利益                   29.8             -4.5           -34.3            -9.5
            (経常利益率)   5.8%           -1.1%           -6.9%           -2.3%

      特別損益                    3.1            -14.4           -17.5               -
      税引前当期利益                32.9            -18.9           -51.8            -9.5
      当期純利益                  10.0            -25.8           -35.8           -13.0
      EPS(円/株)                189            -487            -676            -246
      ROE                    3.6%            -9.6%       -13.2%                 - 
      配当 (円/通期)                  0              0               0       未定




                                                                                     2
Ⅱ.2021年度 通期予想

[対前期比較]

 <航空宇宙>
  民間航空機向け機器は依然として新型コロナウイルス感染症による受注の低迷が続き、加
  えて、防衛装備品の特需が前期までに一巡したこと等もあり、減収減益。

 <産業機器>
  中国の力強い回復を受けて油圧機器が需要増。プラント用熱交換器も取引再開進展等によ
  る受注増加により、増収増益。

 <ICT>
  MEMS・半導体製造装置の顧客投資が端境期にあった前期に対し、増収増益。

       <対米ドル為替期中平均>      <106>            <105>                 (億円)
                        2020年度           2021年度             対前期
                          通期               通期               増減
                          実績               予想
     売上高                        415             447                 32
       航空宇宙                     201             185                -16
       産業機器                     111             145                 34
       ICT                      102             117                 15
     営業利益                       -5.0               3.6              8.6
           (営業利益率)     -1.2%            0.8%             2.0%
       航空宇宙                    -12.3            -16.3              -4.0
                       -6.1%            -8.8%            -2.7%
       産業機器                     -0.1               8.8              8.9
                       -0.1%            6.1%             6.2%
       ICT                        7.4           11.1                3.7
                       7.3%             9.5%             2.2%

      営業外収益                      4.7              4.8               0.1
      営業外費用                     -4.2             -2.4               1.8
     経常利益                       -4.5              6.0              10.5
           (経常利益率)     -1.1%            1.3%             2.4%
     特別損益                       -14.4       3.0                    17.4
     税引前当期利益                    -18.9       9.0                    27.9
     当期純利益                      -25.8       3.3                    29.1
     EPS (円/株)                   -487        62                     549
     ROE                       -9.6%      1.2%                   10.8%
     配当 (円/通期)                      0 中間0、期末25                   -
  (注) 本資料の予想は、「収益認識基準に関する会計基準」企業会計基準第29号 2020年3月31日、及び
      「収益認識に関する会計基準の適用指針」企業会計基準適用指針第30号 2020年3月31日を適用し
      ております。一方、比較する前年度実績はこれらの会計基準等を適用しておりません。

                                                                          3
Ⅲ.財務体質


 •   2020年度はフリーキャッシュフロー黒字化(+3億円)

 •   総資産は、事業環境における不透明感の強まりを受けて、金融機
     関からの追加借入を主体に手元資金を拡充。有利子負債が増加し、
     当年度末のD/Eレシオは 1.07(NET D/Eレシオ
     0.61)

 •   2021年度 フリーキャッシュフロー予想 ▲14億円
     熱交換器の不適切な対応に関連して、顧客補償等の見込み額
     として約16億円の支出を含む。
                                                          (億円)
                                2019         2020         2021
                                年度末          年度末          年度末
                                実績             実績         予想
     総資産                              775           826        750

          (内、現預金)                    (82)       (122)       (100)

     有利子負債合計                          243           285        286

     自己資本(純資産)                        286           267        272

     D/E レシオ                         0.85          1.07      1.05

          (NET D/Eレシオ)    (※)       (0.56)     (0.61)      (0.68)

     自己資本比率                         35.4%      31.8%       35.6%

     ROE                            3.6%       -9.6%        1.2%

     FCF                                -3            3          -14

     (※)NET D/Eレシオ   =   (有利子負債合計   -   現預金)   ÷    自己資本(純資産)

     (注) 本資料の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、
         予想に内在する不確定要因により、実際の数値は当該予想とは異なる場合があります。

                                                                   以上
                                                                        4