6326 クボタ 2021-02-22 08:40:00
長期ビジョン「GMB2030」および中期経営計画2025策定に関するお知らせ [pdf]

                                                        2021 年 2 月 22 日
各 位
                              会社名     株式会社クボタ
                              本社所在地   大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
                              代表者名    代表取締役社長 北 尾 裕 一
                              コード番号   6326
                              上場取引所   東証第1部
                              問合せ先    秘書広報部長
                                      細 谷 祥 久
                              TEL     (大阪)06-6648-2389 (東京)03-3245-3052




 長期ビジョン「GMB2030」および中期経営計画 2025 策定に関するお知らせ



  当社は、長期ビジョン「GMB2030」および 2021 年 12 月期~2025 年 12 月期までの 5 ヵ年を対象とす
 る中期経営計画 2025 を策定いたしましたので、お知らせいたします。


  なお、詳細につきましては、添付資料をご参照ください。




                                                                  以   上
長期ビジョン及び中期経営計画について
      株式会社クボタ
      2021年2月22日(月)
目次


 1   長期ビジョン「GMB2030」


 2   中期経営計画2025




                       ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   2
目次


 1   長期ビジョン「GMB2030」


 2   中期経営計画2025




                       ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   3
長期ビジョン策定の考え方


            長期ビジョン 「GMB2030」



           メガトレンド
                         クボタグループが
                         果たすべき役割
            今後の社会課題


     創業者の精神
     「国の発展に役立つ商品は、全知全霊を込めてつくり出さねば生まれない」
     「技術的に優れているだけでなく、社会の皆様に役立つものでなければならない」
     創業者 久保田権四郎

     Kubota Global Identity ミッション(私たちの使命)
     人類の生存に欠かすことのできない食料・水・環境。クボタグループは、優れた製品・技術・
     サービスを通じ、豊かで安定的な食料の生産、安心な水の供給と再生、快適な生活環境の
     創造に貢献し、地球と人の未来を支え続けます。


                                    ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   4
メガトレンドとクボタグループの果たすべき役割
今後の社会課題                 メガトレンド                          クボタグループの役割

         価値観の多様化        経済成長と資源循環の両立                                             1
 個   消費・                (サーキュラーエコノミー)
 人   労働 消費性向のシフト
                        ● 資源投入量がKPIとなる社会への移行
          (消費から利用へ)     ● ESG投資の積極化                             生活基盤を支える
                        ● 競争力強化の手段としての資源循環型事業                  食料・水・環境領域の
          モノ・サービスの                                             ソリューションを提供
          付加価値最大化
                        温室効果ガス排出量ネットゼロ
     経済   地域コミュニティの
 地   発展   希薄化・過疎化       (カーボンニュートラル)
 域
 ・                      ● 温室効果ガス排出量の把握・
          (主に新興国) 急激な
 国                        ネット削減・市場取引の活性化                                         2
           都市化・工業化      ● 再生可能エネルギーの最大活用
 家
                        ● スマートシティ化
     政治・
         世界経済圏の多極化                                          持続可能な社会の開発と
     権力
                                                            自然の循環ループの実現
                        循環・共有を通じて生産物の限界
          新興国を中心とした     費用が限りなくゼロとなる社会
          人口増大
                        ● プラットフォーム・シェアリングビジネスの台頭
     人口・                ● ロボティクス・IoT活用による省人化
         食料需要の増加
     資源                 ● サービスビジネスの拡大
 グ                                                                               3
 ロ        水資源不足
 ー
 バ                      グローバル資本主義だけに拘らない
 ル                      新たな中小コミュニティ形成                      種々のコミュニティにおける
          地球温暖化の抑制
                        ● 自律分散型の社会インフラ
                                                            社会課題解決に貢献
     環境
     問題                 ● 公私混合型の価値配分メカニズム
          生物多様性の保全      ● 個々人が自律協調する統治メカニズム



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GMB2030

                         GMB2030
     豊かな社会 と 自然の循環にコミットする“命を支えるプラットフォーマー”


          事業展開 (What)                強化すべき事業基盤 (How)

  新たなソリューションへの取組                           Innovation
                                      イノベーションを生み出す体制構築
  ① 食料の生産性・安全性を高める
    ソリューション                               Investment
                                     事業体制強化に根差した投資の実行
  ② 水資源・廃棄物の循環を促進する
    ソリューション                            Global Management
  ③ 都市環境・生活環境を向上させる                    グローバル経営と人材活用
    ソリューション
                                              DX
                                       デジタルトランスフォーメーション
  既存事業の拡充
                                             KPS
  ● より社会に適合した地域・事業・製品・             モノづくりの効率化を基軸とした経営効率の向上
    サービスの拡充
                                             ESG
                                       総合企業価値に基づく経営




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GMB2030の実現に向けた事業展開
▶ それぞれの分野で種々ビジネスパートナーとエコシステムを構築しトータルソリューションを提供
     事業展開                展開の方向性(現時点でのイメージ)
                ● 収量拡大・作物品質向上・生産性向上
  食料の生産性・安全性を
                (例:スマート農業の高度化)
① 高めるソリューション    ● フードバリューチェーン全体の課題解決
   食料   水    環境 ● 次世代作物生産
               ● 社会生活/産業活動による環境負荷低減
  水資源・廃棄物の循環を ● 生活排水・下水の浄化、再利用
② 促進するソリューション  ● 埋立廃棄物ゼロ・廃棄物からの資源回収
               (例:資源回収ソリューションの提供)
   食料   水   環境
               ● CO2削減のためのエコシステム構築

  都市環境・生活環境を     ● 都市の社会インフラの管理効率化
③ 向上させるソリューション   (例:水環境プラットフォームの構築)
        水   環境   ● より質が高く快適・安全な生活空間の創出




       各事業分野が相互に連携し、
       作用しあい、シナジーを生み出す




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スマート農業

クボタが提供する 穀物・野菜・果樹の収量拡大・作物品質向上・生産性向上
 ソリューション センシング・分析システムおよび自動作業機械を開発、 AI自動管理システムを提供

                                食品・流通・物流・資材等、異業種のデータ連携基盤
           データ連携
                           Farm Management Information System(農業データ連携基盤)            AIを活用した
           データ連携                                                                     自動管理
                           Fleet Management System(農機データ連携基盤)

     データ    最適な                     データ     最適な施肥・灌漑          データ    最適な    データ           最適な
     取得     作付計画                    取得      ・防除計画等            取得     収穫計画   取得            貯蔵計画

                                          農作物生産
                                                                                                            加工・
                                          水管理・草刈・      除草・防除・                乾燥・調製・                         販売
           計画      耕起・整地      播種・移植       施肥・農薬散布        追肥
                                                                     収穫
                                                                              選別等
                ●圃場3D形状把握             ●生育モニタ、診断 ●生育モニタ、          ●食味・機能性    ●自動選別出荷 ●店頭での食味、
 セ              ●耕深管理                 ●最適水管理     診断               成分評価       システム    品質評価
・ン              ●障害物検知                ●雑草検知     ●病害虫予察・          ●収穫適期・             ●貯蔵管理
分シ              ●土壌分析                            検知               収量予測               (鮮度・機能性)
析ン
 グ
             データ連携
(
主
       高センシング・作業機械群
に自
野動
菜
・作
                ●クボタ自動化トラクタ・インプル     ●クボタ自動化トラクタ・インプル        ●自動収穫機     ●自動剪定機
果業               (野菜用)                (野菜・果樹用)                (果樹・露地野菜・  (果樹用)
                                                              ハウス野菜用)
向機
樹

け械                                  KSAS(Kubota Smart Agri System)
)

市場データ取得・活用         市場で求められる作物(食味・機能性)を適切な時期・適切な量だけ生産し、フードロス削減にも寄与
[環境面]農作業の効率化や収量アップにより農地拡大を抑制することでCO2排出量を削減するとともに森林伐採の抑制に貢献。
                                                                            ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   8
水環境プラットフォーム
                プラント情報、センサーを活用した上下水道施設・河川洪水の監視・管理プラットフォームにより
                上下水道インフラ、災害インフラのソリューションを提供。
クボタが提供する
 ソリューション        地下情報統合プラットフォームの構築や、建機・工法などのスマート化により
                地下インフラの延命・更新に向けたソリューションを提供


      水環境プラットフォーム                                                 地下情報統合プラットフォーム
      上下水道プラント情報、河川情報、降雨情報、                                       管路情報、施工状況、土質データ、腐食予測データ
      災害情報、浄化槽データ
                                                                   ● 管路工事のスマート化
                                                                   ● 自動診断・修復システム
          KSIS(Kubota Smart Infrastructure System)
                                                                   ● 無収水管理システム
                                                                                                  管路の固有技術(工法)


            ポンプ
                                          浄水場        水循環
                                                                                                     ● スマート下水道
                                                                                                       (水質確保とLCC
          浄水場                                              水道管路                    水循環
                                                                                                       極小化)
                                                                     下水管路
                                                                                                     ● MBRシステム(AI
        ● スマート上水道(安心・                                                                                  制御、運転管理自
          安全な水の安定供給)                                                                                   動化)
        ● 設備寿命診断(ビッグ                                                                                 ● 設備寿命診断
          データ⇒AI解析)                                                                                    (ビッグデータ
                                                                                    下水処理場              ⇒AI解析)
                                                           ポンプ
                                                                            水循環
                                                     ● 河川監視システム                                                        MBR
膜処理                                                    (河川情報、降雨情報            ● 目的別再利用システム                             (膜処理)
                                                        ⇒ポンプAI制御)              (農業用水、工業用
           ● 分散型水・廃棄物処                               ● 災害復旧用排水ポンプ車             灌漑システム)
             理ソリューション
                                          浄化槽

 [環境面]最適運転による省エネ推進、レジリエンス向上
                                                                                  ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   9
資源回収ソリューション
 クボタが提供する 埋立廃棄物をゼロにし、様々な種類の廃棄物から資源を回収
  ソリューション 自治体や事業者の状況に最適なパッケージと回収物出口を提供

 再生産
                                                                       再生産製品の活用、需要家への販売等
 ● 廃棄物から金属やエネルギー資源を回収
 ● 回収資源(農業残さや食品廃棄物等)                から肥料や飼料を生産
                                                                       廃棄物から生産した肥料を活用した
 •   下水汚泥                             •   リン回収                         食料生産等
 •   し尿汚泥                                 (肥料利用)
 •   農畜産廃棄物          焼却炉・             •   金属回収
 •   廃プラスチック         溶融炉・             •   熱回収
                     メタン発酵                                             情報連携システムの構築等
 •   リサイクル残渣                          •   エネルギー回収
 •   ゴミ焼却灰           システム等                (メタン等)
 •   その他廃棄物                           •   溶融スラグ生成
                                          (建設資材等に利用)
                                                                       効率的な廃棄物の回収等

  資源枯渇への対応
                                                                           廃棄物の高度破砕・選別システム
  温室効果ガスの排出削減
  有害廃棄物の無害化・減容化                                                            ● AI画像認識による高度な自動選別
                                                                                                                破砕機等
 溶融炉 (1300℃)                              メタン発酵施設
                         有価金属
               有機物分解
               重金属分離      Au
               リン含有スラグ
                         Ag    Cu


                                                                                                               竪型破砕機




       クボタが保有する技術・ソリューション                                 他社が保有する技術・ソリューション
     ● リン回収・メタン活用・溶融による金属回収技術等                         ● AI・IoT・ロボティクス技術
     ● 既存リソース(食料・水・都市建設)の活用                            ● 各種ソリューション


[環境面]様々な種類の廃棄物からの資源回収や回収エネルギーによる発電
                                                                           ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   10
Toward2030




             下記URLより動画をご覧いただけます。

              https://youtu.be/ATKpzpp1Us8




                                             ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   11
目次


 1   長期ビジョン「GMB2030」


 2   中期経営計画2025




                       ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   12
中期経営計画2025のメインテーマ

クボタグループを取り巻く環境変化と
事業上の課題                                              売上高及び営業利益率推移
                                     (億円)

① 企業を取り巻く社会の変化により企業の社会的責任がより     20,000                                                                   20%



  重くなっている                        15,000                                                                   15%

② 10年後の持続的成長を可能とする、社会課題・メガトレンド
  を見据えた新たなビジネスモデルの確立(GMB2030の実   10,000                                                                   10%


  現)が求められている
                                  5,000                                                                   5%

③ 既存事業の拡大機会を確実に捉え、更なる成長に向けた基
  礎固めを進める必要がある                       0                                                                    0%



④ 競争環境の激化や先行投資により利益率が低下傾向にある
⑤ 事業のグローバル化が進む中で、事業運営体制が実態に合                       売上高               営業利益率(右目盛り)

  わなくなってきている                              * 2015年12月期は決算期変更により4月から12月までの9ヵ月決算。
                                            そのため、1月から12月までの12ヵ月参考値を記載。
                                          ** 2016年12月期までは米国会計基準、2017年12月期以降はIFRSに準拠。



クボタグループの今後5年間のメインテーマ
① ESG経営の推進
                                      積極的・組織的・計画的に経営資源を投入
② 次世代を支えるGMB2030実現への基礎づくり
③ 既存事業売上高の拡大
                                      投資と収益性向上の両立を実現
④ 利益率の向上
⑤ 持続的成長を支えるインフラ整備
                                                         ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   13
中期経営計画2025でめざすクボタグループの姿

▶ 中期経営計画2025の5年間をGMB2030の実現に向けた土台づくりを完了する期間と位置付け、
  グループ一丸となって5つのメインテーマに取り組む。
                            GMB2030
                     豊かな社会と自然の循環ループにコミットする
                     “命を支えるプラットフォーマー”


     GMB2030の実現に向け、                      中期経営計画2025
2025年のあるべき姿をバックキャスティング                 Transformation driven by ESG
                                      ~ toward GMB2030 + beyond ~
                              【ESG経営の推進】
                              ● クボタらしいESG経営が展開できている
                              ● 2050年カーボンニュートラルを目指し、達成の「青写真」が描けている

                              【GMB2030ビジョン実現への基礎づくり】
                              ● 2026年以降の売上・利益につながるようなテーマの芽が複数確保され、事業
                               化に向けて進捗している
                            あ 【既存事業売上高の拡大】
                            る ● 各事業が2030年に向けて強化/成長のシナリオを持ち、対策が推進されている
                            べ
                            き 【利益率の向上】
                            姿 ● 十分な利益を確保できる体質へと変革が進み、投資原資の確保と収益性の
                               向上が両立されている

                              【持続的成長を支えるインフラ整備】
                              ● グローバル化が進んでいる実態に合った経営管理体制が構築されている
                              ● 持続的成長を担保する人材が確保され、多様な価値観や多様な働き方が
                               実現されている
                              ● 適切なリスクマネジメント体制がインフラとして整備されている
       現状のクボタ

                                                        ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   14
中期経営計画2025の骨子

                      ESG経営の推進


             ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換



次世代を支えるGMB2030実現への基礎づくり            持続的成長を支えるインフラ整備

 次世代の成長ドライバー候補の確保
 に向けた取り組み                        ■ 事業運営体制の変革


      既存事業売上高の拡大

 成長機会を活かす事業戦略の推進                 ■ 人的資源確保と強化に向けた取り組み


        利益率の向上
                                 ■ リスクマネジメントの強化
 中期事業基盤強化による利益構造の
 改善


                   5つのメインテーマ全てに貢献

                   共通テーマとしてのDX推進

                                          ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   15
ESGを経営の中核に据えた事業運営への転換

▶ 「環境負荷低減/社会課題解決」に事業として取り組む会社として、
  一般の施策に加えてクボタグループ独自のESG施策(K-ESG)を推進。
  環境面では、環境ビジョンとして『環境負荷ゼロに挑戦しながら、「食料・水・環境」 分野で
  カーボンニュートラルでレジリエントな社会の実現に貢献します』を策定。
▶ 社長直轄のKESG経営戦略会議やKESG推進部を設置する。
▶ KESG経営戦略会議をESGの取り組みだけでなく、グループの重要な事業運営方針も決定する機関
  と位置付け、ESGを今後の事業展開における意思決定の基準とする。

                  K-ESGの施策(例)
E:環境      ● 2050年のカーボンニュートラルを目指した
            取り組み
          ● 事業として資源リサイクルの推進
            (環境負荷低減+CO2削減)
          ● 製造での環境負荷低減を事業化

S:社会      ● 社会課題解決を事業として推進
  +         ⇒「クボタの事業成長=社会課題の解決」
  ステーク       の実現
  ホルダー*   ● あらゆるステークホルダーに、クボタの事業への
            「共感」と「参画」を通じて社会課題解決に
            貢献する機会を提供

G:ガバナンス   ● 社内コミュニケーション拡充
            ⇒経営層から全従業員までの意思統一
          ● 各ステークホルダーへの適切な情報開示の推進

 *K-ESGにおける”S”は、『社会』であると同時に『あらゆるステークホルダー』を意味する

                                                 ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   16
次世代の成長ドライバー候補の確保に向けた取り組み

テーマ選定から事業化までの仕組みの構築

   KESG             将来を担う重要事項として、
  経営戦略              GMB2030ビジョンの実現に向けた以下の項目を統括する
    会議                   開発テーマの選定            研究開発組織体制と役割分担       事業インキュベーション



研究開発・事業化の取り組み
2025年までに次世代の成長ドライバーとなるビジネスモデル/製品/サービス/市場候補を複数件確保することをめざす



事業化                                     長期
         3F            イノベーションセンター
                                        志向      破壊的テクノロジーへの対応
       Innovation      研究開発部門・経営企画部門
                                                10年先を見据えた
        2F             研究開発部門                   新規ビジネス・新製品の開拓
                                                                              バランスの取れた
      Incubation       新事業推進部門
                                                5年先を見据えた製品開発・事業展開
                                                                             活動及び資源配分
       1F              事業部
                                        短期
      Core business                     志向
                                                足元の製品開発



                                                  1   食料の生産性・安全性を高めるソリューション
                                                  2   水資源・廃棄物の循環を促進するソリューション
                                                  3   都市環境・生活環境を向上させるソリューション


                                                                  ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   17
成長機会を活かす事業戦略の推進-現状分析と基本戦略

強み   Strengths                弱み    Weaknesses

● 強固な販売網(北米・タイ・日本)            ● 販売網が不十分(北米・タイ・日本以外)
● 豊富な製品群                      ● 最先端のデジタル技術に関する社内リソースの不足
● 技術力(小型化技術、鋳物などの材料技術、 環境対応   ● 破壊的テクノロジーに対する備えの遅れ
  技術など)                       ● 人的資源の逼迫
                                                         中期経営計画の他の
                              ● ITインフラ整備の遅れ              テーマを通じて対応

機会   Opportunities            脅威    Threats

● 食料・水需要の増加                   ● 世界的な気候変動への対策強化
● 新興国での都市化進展                  ● 技術革新による異業種からの参入
● 先進国での都市インフラの老朽化             ● 北米における事業環境の急激な変化の可能性
● 製品ラインナップの拡充余地(CTLなど)
● 豊富な稼働機の活用余地




                         既存事業の深掘り

 製品ラインナップの拡充                  老朽インフラの更新・維持・管理に係る事業拡大
 機械化ニーズの拡大を捉えた事業拡大            新興国等における販売網の整備
 豊富な稼働機を活用した製品販売後の事業拡大        コメ以外の作物への対応強化


                                                 ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   18
成長機会を活かす事業戦略の推進                          成長ドライバー


北米 建機事業

製品ラインアップの拡充と開発・生産・販売の現地における一体運営により、
大幅なシェアアップをめざす

1 製品ラインアップの拡充
                                                           米国でのCTL市場及びシェア推移
 【競合他社との製品ラインアップ比較】                                  (台)

                                                       80,000
                               2019年
    CTL       Kubota   競合他社 米国市場(台)                                            2019年
                                                                             SVL65 投入
  0<2000Ibs            2モデル    6,400
                                                       60,000


 2000<2300    SVL65    3モデル    20,200

                                                       40,000
 2300<2600    SVL75    1モデル    13,300

              SVL95
  2600&Over            4モデル    24,300
                                                       20,000

    合計        3モデル     10モデル   63,900
                                        CTL(SVL95)
                                                           0
                                                                   '15    '16    '17    '18    '19   ・・・    '25
2 現地での開発・生産・販売が一体となった体制の構築
                                                                           市場                 シェア
  2022年の量産に向け、北米生産拠点の円滑な立ち上げ
  北米建機技術部を新設し、現地生産機種から開発を推進
  建機用アタッチメントの内製化及びラインアップ拡充



                                                                ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.     19
成長機会を活かす事業戦略の推進                                      成長ドライバー


アセアン 機械事業

都市化の進展を背景に農機・建機の更なる販売増をめざす

1 新製品の投入による事業領域の拡大                                                      アセアンのトラクタ市場台数見込
                                                               (台)
                                                               80,000
  安価ベーシックトラクタの投入による新領域進出
                                                               60,000
  100馬力超の安価コンバインの投入
  アセアン各地における建機製品の拡充                                           40,000


                                                               20,000



2 現地に根ざした研究開発の推進                                                   0
                                                                        '15   '16       '17     '18      '19     ・・・      '25

                                                               *対象とするアセアン全体の市場台数を弊社にて推定。
  KRDA*と販社の連携強化により、
   畑作用インプルメントなど現地ニーズに適合した製品開発を推進
  * Kubota Research & Development Asia (タイの研究開発拠点)                        アセアンの建機市場台数見込
                                                               (台)
                                                                8,000

3 アセアン各地での小売金融の充実
                                                                6,000

  安価トラクタの投入に加え、
   小売金融の充実によりアセアンでの機械化を加速                                       4,000


                                                                2,000


                                                                    0
                                                                        '15   '16       '17      '18     '19     ・・・      '25

                                                               *2015~2018年はタイのみ、2019年・2025年は対象と
                                                                するアセアン全体の市場台数を弊社にて推定。




                                                                                    ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   20
成長機会を活かす事業戦略の推進                 成長ドライバー


機械 アフターマーケット事業

グローバルレベルでの豊富な稼働機械を活かして、「販売後の事業」の拡大をめざす

1 部品事業の拡大
  「販売後の事業」は、製品市場と違って競争環境が有利であり、急激な環境変化の際の業績安定化にも繋がる
  現状は他社に比べて部品事業の売上比率が低く拡大余地が大きい
  純正部品以外の商材を拡充し、顧客の多様なニーズに対応
  戦略的かつ地域の物価指数に合わせた価格設定による事業拡大

 売上高に占める部品事業の割合比較
                                                                             *HPより当社推定

               部品事業
                8%                  部品事業
                                                                           部品事業


                      本機事業                 本機事業
  本機事業
   92%


         クボタ                 競合X*                      競合Y*
    (機械事業に占める割合)                                                            *HPより当社推定

2 国内整備事業の拡大
  複数年メンテナンス契約制度を導入し、機械稼働時間を通じた価値の提供
  IoTを活用をしたタイムリーな整備受注による事業拡大

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成長機会を活かす事業戦略の推進                成長ドライバー


水・環境 ソリューション事業

自治体の人手不足やインフラの老朽化を背景に、IoT技術などを活用して
機器売り中心からO&M・ソリューション中心への脱皮をめざす

1 環境O&M事業の拡大
  設備の診断技術(KSIS等のIoT技術)を活用した最適な修繕・更新提案
  省人化等によるコストダウン


2 管路ソリューション事業の拡大
  工事(工法)、センシングなどを活用した老朽管路の更新・維持管理事業の拡大
  管路DB(Design Build)案件の受注拡大
  新しい施工技術(簡易接合機等)とIoTを活用した施工管理を融合したスマート水道工事の拡販


3 環境O&M事業・管路ソリューション事業の拡大を支える体制整備
  東京でのオフィス集約によるグループ会社間の連携強化
  水環境ソリューション開発部を梃子にした受注範囲の拡大
  事業組織の再編・基幹システムの統合
  クボタグループ内のO&Mノウハウの横展開




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成長機会を活かす事業戦略の推進               売上高目標


▶ 機械、水・環境ともに2019年比で2割の増収を見込む。
▶ 次世代の成長ドライバー候補の確保に向けた取り組みの成果は含めていない。


    (億円)     2019年         2025年                                              2020年
                                           2019年比                             (実績)
             (実績)          (目標)

   日本            3,063         3,230      +167    +5%                                      2,929

   北米            6,680         8,550     +1,870   +28%                                     6,353

   欧州            2,367         2,600      +233    +10%                                     2,155

   アセアン          1,971         2,520      +549    +28%                                     1,926

   その他           1,502         1,800      +298    +20%                                     1,725

  機械合計          15,583        18,700     +3,117   +20%                                   15,088
  水・環境合計         3,301         4,000      +699    +21%                                     3,158
  その他                316           300    ▲16     ▲5%                                           287
売上高 合計          19,200        23,000     +3,800   +20%                                   18,532



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中期事業基盤強化による利益構造の改善

▶ 2025年に500億円の増益効果(2019年比)を生み出し、投資原資の確保と
  収益性向上の両立をめざす。
▶ 固定費削減のみに留まらず、変動費の低減や投資効果の刈取りなど
  事業活動のあらゆる面を対象とする。



 ① 利益率の高い分野の
   着実な伸長
   (部品事業・O&M事業拡大)

 ② 利益の出る
   体質づくり             Net増益額         投資原資の確保
   (材料費・物流費・固定費削減、
   投資効果の刈取り等)
                     +500億円          収益性の向上
 ③ 事業運営の
   徹底的な効率化
   (DX等の活用による業務の抜本
   的改革による生産性向上)




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持続的成長を支えるインフラ整備

事業運営体制の変革
グローバル化に対応した運営体制への変革
① 生産・調達レイアウト変革
② グローバル経営管理体制の構築

人的資源確保と強化に向けた取り組み
採用・育成の強化と活躍の場の提供により持続的成長を支える人財の強化を図る
① 人的資源の拡充(採用/社外リソースの活用)
② 業務生産性向上による人財のより創造的な業務での活躍支援
③ 人財の能力・スキル向上


リスクマネジメントの強化
様々なリスクに関してより能動的に対応するための組織整備・拡充を図る
①   BCP(自然災害、パンデミック、地政学リスク等)への対応
②   コンプライアンスリスクへの対応
③   サイバー/セキュリティリスクへの対応
④   事業リスクへの対応


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共通テーマとしてのDX推進

▶ DXの基盤となるプラットフォームを整備・活用し、「製品・サービス・生産現場」、「ビジネスプロセス」、
  「コミュニケーション&コラボレーション」に変革を起こして、中期経営計画2025の5つのメインテーマの
  推進を確実なものとする。
                                                            コミュニケーション
    製品・サービス・生産現場変革                    ビジネスプロセス変革
                                                           &コラボレーション変革



       DXを通じた事業展開                     DXを通じた業務革新           DXを通じた働き方改革
   ■KSASの展開                   ■MS Azureの活用              ■Googleの活用
   ● 「農機自動化による省力化」と「データ活用に    ● MS   Azureをグローバル標準とする   ● 時間や場所にとらわれない働き方を実現
    よる精密化」を軸にスマート農業を実現        ■SAP S/4のグローバル展開          ● 社内コミュニケーション拡充
                                                        ● 社内外でのコラボレーション推進(外部企業
   ■KSISの展開                   ● SAP
                                  S/4を基幹システムとして再構築し、グ
                                                        とのコラボレーション推進のツールとして活用)
                               ローバルでデータの共通化、一元管理を行う
   ● 管工事、施設・管路の制御/診断等への活用
                                (経理・管理、人事、監査等々)         ■DXを通じた“集い”
   ■最先端技術の活用                                            ● 時間や場所にとらわれず積極的に価値創造
   ● ホロレンズの補修点検業務への活用                                  できる機会を整備
   ● AIのコールセンター業務への活用




                              DXの基盤となるプラットフォーム
             ICT技術                       ビッグデータ                    先端技術
           モバイルデバイス             基幹システムの標準化(SAP)           5G、AI、MR ブロックチェーン…
         Google App / Azure

                                                              ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   26
中期経営計画2025 財務目標(PL)

                      2019年12月期               2025年12月期             2019年比 増減                          2020年12月期
 (億円)
                         (実績)                      (目標)             金額            %                            (実績)

売上高                            19,200                23,000        +3,800        +19.8                                     18,532
 機械                            15,583                18,700        +3,117        +20.0                                     15,088
 水・環境                               3,301             4,000          +699        +21.2                                        3,158
 その他                                 316                  300        ▲16          ▲5.1                                            287
                 10.5%                       13.0%                                                 9.5%
 営業利益                               2,017             3,000          +983        +48.7                                        1,753

                      売上高目標                                       営業利益及び営業利益率目標
                                     2兆3,000億円
  (億円)
  25,000                               +20%増              (億円)                   3,000億円
                                                          4,000                    13.0%          15%

  20,000
                                                          3,000
                                                                                                  10%
  15,000
                                                          2,000
  10,000                                     機械
                                                                                                                   営業利益
                                             水・環境                                                 5%
                                                          1,000
      5,000                                  その他                                                                   営業利益率

         0                                                   0                                    0%
              2019年   2020年   ・・・    2025年                         2019年 2020年   ・・・   2025年

                                                                                        ©2021 Kubota Corporation All Rights Reserved.   27
中期経営計画2025 財務目標(その他)

▶ 売上や利益のみではなく、資本効率を重視した経営をめざす。
▶ 設備投資、研究開発費、金融債権の増加を加味した上で、
  2,800億円(5年累計)のフリー・キャッシュ・フローを生み出す。
▶ 株主還元の強化として総還元性向の向上をめざす。

               2019年         2020年            2021年~2025年
               (実績)          (実績)                (目標)

ROE               10.7%          8.8% 10%以上を維持/2025年は11%以上
総還元性向             42.7%         49.4% 40%以上を目標とし、50%をめざす
営業CF             824億円       1,429億円 8,800億円(5年累計)
FCF             ▲124億円         582億円 2,800億円(5年累計)
(前提)
 2025年末の有利子負債残高:1兆2,000億円
 2025年末の金融債権残高 :1兆5,000億円 <営業CF及びFCFの内、金融債権の増加による支出は3,800億円(5年累計)>



   (億円)        2019年         2020年            2021年~2025年
               (実績)          (実績)             (5年累計 計画)

設備投資                   867           872                                              6,000
研究開発費                  531           553                                              4,000
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将来予測に関する免責事項




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