6319 シンニッタン 2021-05-14 16:30:00
シンニッタングループの基本方針等について [pdf]

                                  2021 年 5 月 14 日

各   位

                     会 社 名 株式会社シンニッタン
                     代 表 者 代表取締役社長   平山 泰行
                     (コード番号 6319 東証第1部)
                     問合せ先 グループ戦略部長   髙橋 克夫
                     電話 044-200-7812




          シンニッタングループの基本方針等について




当社は標記について公表いたしました。

詳細は次項以降をご参照ください。




                                             以上
       シンニッタン   グループ



           シンニッタングループの基本方針等について

 シンニッタングループはこの度、来たる時代への想いを新たに「シンニッタングループの基本
方針等について」を取りまとめましたので、下記の通りお知らせいたします。



                         記


<経営理念>
 私たちは
   常にあふれる情熱をもって
    新しい価値を創造することにより
      社会に貢献する



<グループ基本方針>
 これからの社会の課題解決に貢献すべく
   ➢お取引先、従業員、地域、株主とともに歩み続けます
  ➢機動力と柔軟性に長けた企業体であり続けます
  ➢環境との共生により、未来の地球を守ります
  ➢グループ総合力を最大限に発揮します
  ➢スピードと効率を徹底的に追求します
  ➢安全・品質・コストに徹底的に拘っていきます




<決意・想い>
 私たちは次の4つの点にこだわり続けます。


  (1) 社会インフラを支える「縁の下の力持ち」の存在であることに、誇りを持ちます。


  (2) 「刀鍛冶」を生んだ国の会社として、
                      「鍛える」
                          「極める」
                              「研ぎ澄ます」を磨いていき
     ます。


  (3) グループ会社間の「チームワーク」
                     「いいとこ取り」を徹底し、グループでの相乗効果
     を最大化していきます。


  (4)会社と従業員の健康寿命※にこだわり、次世代へたすきをつないでいきます。
    (※日本は業歴 100 年以上の企業の数で世界一。シンニッタングループで最も業歴の長い
     (株)セイタンは創業 101 年。
                     )
          シンニッタン     グループ

【シンニッタングループの全体像】




                              つくば工機株式会社
                              ・事業内容 鍛造品の加工




                        株式会社エヌケーケー
                        ・事業内容 建機・物流事業に関わる加工




1.これまでの歩み
  (株)シンニッタンは 1937 年、川崎市に日本鍛工(株)川崎工場として創業し、自動車の車軸
 等、鉄の鍛造業(→現在の鍛造事業)を主体として活動してまいりました。
  その後、炭鉱業における採炭効率の飛躍的向上と坑木使用の大幅な減少を可能にした鉱山用鉄
 柱「Kappe(カッペ)
            」を製造販売するようになったことを起点とし、建設用仮設機材の製造販売
 及びリース業へと発展(→現在の建機事業)させました。
  またスチール製パレットを主体とした物流機器は、荷主様のニーズを捉えた企画設計により付
 加価値を創出、事業の柱の一つ(→現在の物流事業)となりました。これら 3 つの事業に共通す
 るのは「鉄」です。各事業が独自の技術を持って結集し、共通点である鉄を効果的に活かしなが
 ら、リスク耐性も備えた企業へと成長しました。
  1968 年には愛知県新城市に中部鍛工(株)を設立、建設機械等の大型部品鍛造を得意とする企
 業へと成長しました。
  1996 年、タイに合弁会社 Siam Metal Technology Co.,Ltd.(以下、SMT)を設立、2006 年
 には完全グループ化を果たしました。商用車向け鍛造部品製造を主業として、現地のニーズを的
 確に捉えた生産を重ね、優良企業へと成長しました。
  2017 年、日立金属(株)より(株)セイタンの発行済全株式を取得、同社がグループの一員と
 なりました。もともと精度の高い鍛造が強みであったところ、シンニッタングループにおける連
 携効果や直近の新規設備投資により、益々存在感を増してきています。
【シンニッタングループの沿革】




2.鍛造品の強さとシンニッタングループの強み
  鉄などの金属に強い力を加えて形を変えるとともに、頑丈で強固な特性を備えた製品に造り上
 げる、まさに「鍛えて物を造る」のが鍛造です。
  鍛造は、紀元前 4000 年以前にエジプトやメソポタミアで、装飾品などを作ったことが始まりと
 言われています。日本においては、弥生時代に鉄の鍛造品が作られるようになり、その後、 (す
                                          鋤
 き)、鍬(くわ)などの農具や、鉄砲などの武器が作られるようになります。日本の伝統的な刀
 造り「刀鍛冶」も鍛造の技術を使っています。近代化の過程では、工業の発展とともに自動車部
 品、ロボット機器などにも鍛造品が重用され、日本の技術は世界に誇れる水準となりました。
  シンニッタングループは、大別して 3 種類の鍛造機種(プレス、ハンマー、アップセッター)
 を持ち、様々な鍛造品の成形を行うことができます。そして各グループ会社の得意分野を生かし
 て、ニーズへの対応力に日々磨きをかけています。
  主力である自動車や建設機械向け部品は、極めて高い強靭性が要求される動力伝達装置や舵取
 り装置等の重要保安部品(※)として使われることが多く、ガソリンエンジンからHV・EVへ
 の構造変化に対しても鍛造品としての特性が引続き求められる分野と言えます。加えて、精密鍛
 造技術を追求することにより機械加工が最小限(ニアネットシェイプ)または省略が可能(ネッ
 トシェイプ)であり、省資源に大きく寄与できます。
  また、グループ鍛造工場は国内外 4 つの拠点に分散しており、お客さまにとってのサプライヤ
 ーに対するリスクマネジメントの面やコンティンジェンシープラン面でも、高い信頼をいただい
 ております。
  われわれは今後もさらに鍛錬し、鍛造品と同じく「形を柔軟に変えつつも、強靭な体力を備え
 た、力強い企業グループであり続けます。


 (※)重要保安部品・・・その部品の不具合によって保安基準に適合しなくなるものを「保安部
     品」と呼び、なかでもクルマの基本性能である、走る、曲がる、止まるに支障をきたす
     装置および火災など、重大な事故に至る装置を構成する部品を「重要保安部品」といい
     ます。保安上重要な装置には、動力伝達装置、舵取り装置、制動装置、緩衝装置、などが
     あります。
【シンニッタングループが取り扱う主な部品例】




              リアドライブアクスル




                                      チューブエンド
                           アクスルシャフト




デファレンシャル
3.既存事業領域の拡大と伸長


 〇シンニッタングループは、以下の活動をさらに「鍛える」
                           「極める」
                               「研ぎ澄ます」ことにより、
  社会に貢献し続けます。
 ・乗用車、商用車、トラック、建設機械、フォークリフト、船舶等を支える「重要保安部品」の
  安定供給の継続
 ・グループで試作から機械加工までを一気通貫で手掛けることによる、新規鍛造品受注の拡大
  (お客さまの負荷軽減)
 ・生産工程の「自動化」
           「デジタル化」投資、スリーゼロ運動※による生産性の向上
  (※不良ゼロ、納期遅延ゼロ、災害ゼロとする運動)
 ・建築現場の「安全・安心」と「作業のしやすさ」を支える「軽仮設材」の提供、新商品の開発
 ・荷主様のニーズにきめ細かく対応したスチール製パレットの提供、新商品の開発


4.今後注力していく分野


 〇シンニッタングループは、さらにモノづくり力を磨き、技術革新に挑戦していきます。そして、
  21 世紀の世界・日本が直面する社会課題のうち、主に以下の 4 つの分野を重点分野と捉え、新
  しい価値を創造、社会に貢献することにより、持続的・中長期的な企業価値向上の実現を目指
  します。
(1)カーボンニュートラルへの貢献
 ・EV、HV向け部品への取組強化(モーターシャフト等)
 ・再生可能エネルギー分野を支える部品への取組強化(風力発電等)
 ・循環型経済、3R(Reuse、Reduce、Recycle)分野への貢献
 ・環境にやさしい工場の追求
(2)日本の国土強靭化への貢献
 ・地震台風災害が避けられない国における「耐震・制震・災害復旧」を支える資材への鍛造品で
  の貢献
 ・既存インフラ(道路・橋梁・ビル等)の「維持・補修」
                          「解体」工事においての迅速性や安全
  性に対する鉄での貢献
(3)省力化、省人化が不可避な「工場」や「物流分野」への貢献
 ・多様化、高度化が進むロボット業界を支える部品面でのさらなる貢献
 ・省人化工場でのパレット活用による生産性向上
 ・パレット活用による物流効率化と担い手の負担軽減
(4)アジアの均衡ある発展・成長への貢献
 ・タイ現法SMTの実績を活用したASEAN諸国の 21 世紀型モータリゼーションへの貢献
 ・シンニッタングループのスキル及びノウハウのアジア諸国への応用展開
 ・技能実習生に加え、アジア人材の多面的登用による、グループ活性化


 〇「注力していく分野」での貢献の早期実現を図るべく、M&A、資本・業務提携等のアライア
  ンスや様々な分野・方々との共同研究・協働等も積極的に検討して参ります。
                                    (金庫株の活用
  も視野)
                                            以   上