6310 井関農 2021-02-08 16:00:00
特別損失の計上および繰延税金負債の取崩し、通期連結業績予想および配当予想の修正(無配)、個別業績予想に関するお知らせ [pdf]
2021 年 2 月 8 日
各 位
会 社 名 井 関 農 機 株 式 会 社
代 表 者 名 代 表 取 締 役 冨安 司郎
コード番号 6 3 1 0
上場取引所 東 証 第 1 部
問 合 せ 先 I R ・ 広 報 室 長 鈴木 文利
(TEL.03-5604-7709)
特別損失の計上および繰延税金負債の取崩し、
通期連結業績予想および配当予想の修正(無配)、
個別業績予想に関するお知らせ
当社は、2020 年 12 月期第 4 四半期連結会計期間(2020 年 10 月 1 日~2020 年 12 月 31 日
連結決算)および 2020 年 12 月期第 4 四半期会計期間(2020 年 10 月 1 日~2020 年 12 月 31
日 個別決算)において、下記の通り特別損失を計上するとともに繰延税金負債を取り崩す見
込みとなりましたので、お知らせいたします。
また、これに伴い、2020 年 8 月 6 日に公表しました 2020 年 12 月期(2020 年 1 月 1 日~2020
年 12 月 31 日)通期連結業績予想および 2020 年 5 月 15 日に未定と公表しました配当予想を
それぞれ修正いたします。
なお、当社は、2020 年 12 月期(2020 年 1 月 1 日~2020 年 12 月 31 日)の個別業績予想を
開示しておりませんが、前事業年度の実績値と比較して差異が開示基準を超える見込みとな
ったことから、併せてお知らせいたします。
記
1. 特別損失の計上について
(1)減損損失
①個別決算
当社の連結子会社である株式会社井関松山製造所(以下 井関松山)および株式会社井関
熊本製造所(以下 井関熊本)へ賃貸する当社所有不動産について、土地の時価下落による
減損の兆候が認められたことから、
「固定資産の減損に係る会計基準」に従って、将来の回
収可能性を検討した結果、賃貸収益に基づく回収可能価額まで減額し、減損損失 10,774
百万円を特別損失として計上する見込みです。
②連結子会社
農業用機械を製造する井関松山および井関熊本が所有する事業用資産について、事業環
境の変化に伴う収益性の低下による減損の兆候が認められたことから、事業収益に基づく
回収可能価額まで減額し、減損損失 3,580 百万円を計上する見込みです。
③連結決算
上記①および②の当社および連結子会社の個別決算で計上した減損損失について、当社
連結ベースでの事業収益に基づく回収可能価額に見直した結果、減損損失 9,033 百万円を
計上する見込みです。
(2) 関係会社株式評価損および貸倒引当金繰入額(個別決算)
当社が保有する井関松山および井関熊本の株式について、上記(1)-②に記載の減損損失
の計上により、実質価値が著しく低下したことから、関係会社株式評価損 2,948 百万円、
貸倒引当金繰入額 1,958 百万円をそれぞれ特別損失として計上する見込みです。
なお、当社の個別決算で計上されるこの特別損失は、連結決算においては消去されるた
め、連結業績に与える影響はありません。
【特別損失計上見込み額】 (百万円)
当社 製造子会社 連結
連結決算
個別決算 個別決算 調整
(1)固定資産減損損失 △10,774 △ 3,580 5,321 △ 9,033
(2) 関係会社株式評価損
△ 4,906 - 4,906 -
・貸倒引当金繰入額
計 △15,680 △ 3,580 10,226 △ 9,033
2. 繰延税金負債の取崩し
土地再評価法に基づき再評価した土地の減損損失計上に伴い、 再評価に係る繰延税金負
「
債」の取崩しにより、法人税等調整額(益)を、当社個別決算では 2,390 百万円、連結決算
では 1,661 百万円計上する見込みです。
3. 通期連結 業績予想の修正について
2020 年 12 月期通期連結業績予想(2020 年 1 月 1 日~2020 年 12 月 31 日)
親会社株主に
1株当たり
帰属する
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
当期純利益
百万円 百万円 百万円 百万円 円 銭
前 回 発 表 予 想(A) 144,500 1,100 200 200 8.85
今 回 発 表 予 想(B) 149,300 2,000 1,700 △5,700 △252.16
増 減 額(B-A) 4,800 900 1,500 △5,900
増 減 率(%) 3.3 81.8 750.0 -
(ご参考)前期実績
(2019年12月期 ) 149,899 2,745 1,108 723 32.01
【修正理由】 ※前回発表予想:2020 年 8 月 6 日公表
売上高は、+48 億円(国内+15 億円、海外+33 億円)の見込みとなりました。
・国内売上高:経営継続補助金による需要喚起で作業機等が増加
・海外売上高:北米は巣ごもり特需により+5 億円、欧州は為替や連結子会社の決算期
変更に伴い+26 億円、中国は田植機半製品出荷が予想を上回り+2 億円
利益面は、営業利益は売上高が予想を上回ったことなどにより+9 億円、経常利益は、
営業利益の好転に加え、その他営業外費用の減少により+15 億円それぞれ予想を上回る
見込みとなりました。一方、当期純利益は、減損損失の計上により前回予想を大きく下
回る見込みです。
4. 個別業績予想について
2020 年 12 月期通期個別業績予想(2020 年 1 月 1 日~2020 年 12 月 31 日)
1株当たり
売上高 経常利益 当期純利益 当期純利益
百万円 百万円 百万円 円 銭
前 事 業 年 度 実 績(A) 90,016 2,241 1,555 68.84
今 回 発 表 予 想(B) 79,200 △300 △13,300 △588.39
増 減 額(B-A) △10,816 △2,541 △14,855
増 減 率(%) △12.0 - -
【修正理由】
売上高は、国内では消費増税前駆け込み需要の反動減、海外は北米において仕入れエン
ジン入荷遅れ、国内海外ともに新型コロナウイルス感染症拡大の影響及び在庫調整に伴う
出荷減少により減収となる見込みです。
利益面では、減収による粗利益の減少を、販管費の削減で吸収しきれず経常損失、また、
減損損失の計上により当期純損失となる見込みです。
なお、2020 年 12 月期の個別業績予想は開示しておりませんが、前期実績との差異が開
示基準を超える見込みとなったため今回開示するものです。
5. 配当予想の修正について
2020 年 12 月期配当予想
年間配当金
第 1 四半期末 第 2 四半期末 第 3 四半期末 期末 合計
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭
前 回 発 表 予 想 ― ― ― 未定 未定
今 回 発 表 予 想 ― ― ― 0.00 0.00
当 期 実 績 ― ― ―
前 期 実 績
(2019 年 12 月期) ― ― ― 30.00 30.00
【修正理由】 ※前回発表予想:2020 年 5 月 15 日公表
当社は、持続的な事業活動の前提として、財務の健全性の維持向上を図りつつ、収益基
盤や今後の事業展開、経営環境の変化などを総合的に勘案したうえで、安定的な配当を継
続していくことを基本方針としております。
しかしながら、上記減損損失の業績に与える影響が大きく、当期純損失となる見込みで
あることから、現時点においては財務体質の強化を図ることが最優先事項であると考え、
誠に遺憾ではございますが、期末配当の実施を見送らせていただく予定です。
早期に安定的な株主還元を再開できるよう、全社をあげて構造改革と経営効率化に取り
組んでまいる所存です。
6. 今後の予定
井関農機単体と国内製造所は、今回、減損損失を計上する見込みとなりましたが、結果
的には固定資産の圧縮が進み、在庫の削減と合わせバランスシートの改善に繋がりました。
また、これにより償却費等の経費も軽減することとなりました。
本件を含む 2020 年 12 月期連結業績および 2021 年 12 月期連結業績予想につきましては、
2 月 15 日に公表を予定しております。また、2021 年度を初年度とする「新中期経営計画」
につきましても同日公表の予定です。
当社は、
「農家を過酷な労働から解放したい」という創業理念を連綿と受け継ぎ、農家に
最も寄り添う存在であり続けてきました。
公表予定の「新中期経営計画」は、2025 年に迎える創立 100 周年までを描くとともに、
次の 100 年に向けた礎づくりとするものであり、当社は事業環境が大きく変化する中で、
新たな価値を創造するソリューションカンパニーを目指してまいります。
【基本理念】
「お客さまに喜ばれる製品・サービスの提供」を通じ
豊かな社会の実現へ貢献する
【長期ビジョン】
「食と農と大地」のソリューションカンパニー
~夢ある農業と美しい景観を支え、持続可能な「食と農と大地」の未来を創造する~
【基本戦略】
1.ベストソリューションの提供
・製品だけでなくモノからコトへ「サービス」の提供に注力していきます。
2.収益とガバナンス強化による企業価値向上
・売上高に左右されることなく収益を確実に上げられる筋肉質への体質転換
を図ります。
本計画に基づき、業績の回復に向けて全力を尽くしてまいりますので、ご理解と引き続
きのご支援を賜りますようお願い申し上げます。
(注)上記の予想は、当社が本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したも
のであり、実際の業績は今後の様々な要因により予想数値と異なる場合があります。
以上
■ご参考
新中期経営計画概要
〔基本理念〕
「お客さまに喜ばれる製品・サービスの提供」を通じ
豊かな社会の実現へ貢献する
〔⻑期ビジョン〕
「⾷と農と⼤地」のソリューションカンパニー
~創業の理念〜
農家を過酷な労働から解放したい
1
新中期経営計画概要
〔計画の位置付け〕
2025年 100周年 次の100年に向けた礎づくり
〔基本戦略〕
【対 象】
1 ベストソリューションの提供 お客様
・製品だけでなくモノからコトへ「サービス」の提供に注⼒
2 収益とガバナンス強化による企業価値向上 従業員、株主、
取引先
・売上⾼に左右されることなく収益を確実に上げられる筋⾁質への体質転換
経営課題の解決
2
1
新中期経営計画概要
国内 ⼤型、先端技術、低価格商品強化と 開発 ⼯数低減、低コスト設計、型式削減
拠点を超えた⽣産⼯程⾒直し
農業 情報活⽤による営業サービス展開 ⽣産
⇒最適化
海外 ⽇本で培った農機ビジネスを 景観 欧州での歴史・ブランド⼒
農業 アジアの各国に展開 整備 のある景観整備製品の展開
パートナー戦略 ⇒ 深堀
・事業別視点 ・グループ全体での⼈材フル活⽤
・社内カンパニー制の導⼊ ⇒⼈材の最適配置
⇒不採算事業の⾒える化、整理
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新中期経営計画概要
〔筋⾁質への体質転換〕
売上
総利益率 経営
改善 効率化
固定費 構造
削減 改⾰
営
5.0%
業
利
益
率
0.0%
2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
計画
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