6306 日工 2019-08-27 09:00:00
2019-2021年度中期経営計画説明会 質疑応答要旨 [pdf]

                                       2019 年8月 27 日

    2019-2021 年度中期経営計画説明会 質疑応答要旨



1.中国の高速道路、一般道路向けの日工製 AP プラントのシェアについて伺いたい
 →プラントの中にもいろいろなグレードがあり、全ての市場の台数を把握できない。当社
  のプラントはハイエンド機の位置づけであるが、ハイエンド機は市場が小さく年間 100
  台から 150 台程度の状況と推測される。その中で上海にある現地法人(日工上海)の
  製造能力 max の年間 20 台を納入している。ハイエンド機では欧州 2 社と日工上海で
  シェアを概ね分けていると思われる。


2.昨年度の AP で赤字が発生したのは、中国か国内か伺いたい
 →赤字は国内案件であった。ただメンテナンスに重点を置いているため、当初から赤字案
  件とわかっていて受注するケースもある。全国にメンテナンスサービスのスタッフを
  配置しているために、他社に取られるとサービス効率が悪くなったり、メンテナンスの
  方が収益は高いなどの理由から政策的に受注した案件が昨年度は若干多かった。


3.メンテナンスサービスの売上げに占める割合はどの程度か?
 →AP も BP もそれぞれ 6:4 の比率であり、6 割がメンテナンスで 4 割がプラント本体。
  10 年ぐらいのタームで見ても、この比率にほぼ変動はない。


4.全体の量が減ってもメンテ比率が増えているので収益は確保できている話であったが、
  絶対量が減って来ればメンテの量もいずれ減ると思うが如何でしょうか?
 →プラント寿命が昔の倍程度になっているのは、装置の半分を入れ替えたり新たな機能
  を追加する大幅なリニューアルを行なっているためである。プラント台数は微減の状
  態だが、道路は常にリペアしていく必要があり、台数はこれ以上減らないという見方も
  ある。一定の範囲内にプラントがないとそのエリアはアスファルトが供給できないた
  め、プラント減少にも限度がある。これは生コンも同じである。
 →設備過剰状態になっている地域もあり、集約化によりここは将来、減ると思われる。ま
  た、新たに開発した「フォームド」という追加機能など、技術の進歩で若干なりとも集
  約化が進む。しかし、集約化が進み最適な配置となった時、収益性も改善して設備投資
  に投じてもらえることもあり、集約化がマイナスに働くことにならないと考えている。
5.海外の事業を拡大していこうとする中で、国内と海外事業の利益率の差や海外事業のビ
  ジネスモデルの中で国内事業との違いについて伺いたい
 →国によって利益率が違うが、中国では差別化による商品価値を認めてもらえるように
  なり、一定の利益率を確保できる体制になっている。一方、海外で注力するアセアンは
  ユーザーにまだ購買力が無く、中国製、韓国製、中古プラントを採用せざるを得ないと
  いう状況になっている。国内で製造して、現地に持っていくシナリオだけでは足りず、
  現地に拠点を置いて、現地製造の割合を 100%にできれば競争力も出てくるので、体制
  作りが重要と考えている。海外は標準機が大半だが、国内は特注機である。
 →今、注力しているタイでトップの AP のシェアを持っているのは NIKKO ブランドであ
  る。稼働台数で 150 台程度ありトップだが、これは日本の中古プラントを業者が持ち
  込んで根付いているため。我々の機械を知らないところに売り込むよりは非常に優位
  な状況にあると考えている。今後、対策をとり本当の意味でシェアを取っていきたい。


6.中国は国内並みの利益率を取れているということか?
→中国での利益数字を開示してないが、中国の方が国内よりも利益率は高い。中国で日工
 のプラント累計出荷台数は 200 台を越えている。因みに、国内は約 700 台である。簡単
 ではないものの、メンテナンスに関して中国の需要の取り込みが今後は期待でき、
                                     (MS
 事業拡大を)やっていかなければならない。現状は中国のメンテナンスは全体売上げの
 1 割程度に過ぎないが、国内は 6 割がメンテナンス。利益率も全く違う。なお中国 AP は
 ハイエンドに特化しているということもあり、利益率は確保できている。


7. 1Q の数字について、
             今回中国子会社の売上 利益の計上方法を変更したということだが、
                       ・
  5 月に公表した今期の計画には織り込まれているという理解で良いか
 →織り込まれている。中国は 3 カ月遅れで決算を取り込んでいたが、今期に限っては 2019
  年 1 月から 2020 年 3 月までの 15 か月分となる。例年 1 ー 3 月の中国の数字はあまり
  大きくないので、取り込んでもあまり影響はない。


8.2Q 決算への影響はないということで良いのか
 →中国上海に関しては、7-9 月、4-6 月は若干数字が膨らむので2Q 決算への影響が無
  いわけではないが、全体で 1-3 月の数字が大きくないので嵩上げ分は限定的である。




(注)本質疑応答要旨は決算説明会に参加されなかった方への情報提供も含めておこなっていますが、その内容につきま

しては理解し易いように一部で加筆・修正していますことをご承知おき下さい。



                                    日工株式会社 財務部 IR 担当