6172 M-メタップス 2020-02-14 17:10:00
事業ポートフォリオの見直し及び今後の注力領域並びに中期経営方針に関するお知らせ [pdf]

                                                          2020 年2月 14 日
各    位
                               会 社 名 株   式   会 社      メ   タ ッ    プ   ス
                               代 表 者 名 代 表 取 締 役 社 長 山﨑         祐一郎
                                         (コード番号:6172 東証マザーズ)
                               問合せ先 企    画   本   部    長   尹      喜 重
                                                     (TEL.03-6459-4670)


     事業ポートフォリオの見直し及び今後の注力領域並びに中期経営方針に関するお知らせ


 当社は、2016 年 10 月 17 日に公表した中期経営方針「データノミクス構想」を掲げ、これまでフ
ァイナンス、マーケティング、コンシューマー領域で積極的な投資を実施してまいりましたが、事
業環境の変化を踏まえ、当社経営リソースの最適化を進めるため、2020 年 12 月期より中核事業をフ
ァイナンス領域に定め、当期以降の安定成長に向けた足場固めを行ってまいります。つきまして
は、2017 年より積極的に投資を行ってきた当社韓国子会社における暗号資産交換所事業の撤退を含
む事業ポートフォリオの見直し、及び注力事業の絞り込みを実施してまいります。また、それに伴
い、現行の中期経営方針における数値目標の取り下げを検討し、ファイナンス関連事業を中心とし
た新たな中期経営方針の策定を当期中に公表すべく準備を進めてまいります。具体的な内容につき
ましては、下記のとおりです。


                                  記


1. 概要


 (1) 事業整理の対象となるグループ会社
 ・ UPSIDE CO., LTD(暗号資産関連事業)
 ・ MCG Asia Pte. Ltd.(暗号資産関連事業)
 ・ 株式会社メタップスリンクス(マーケティング関連事業)


 (2) 今後の注力領域
 ・   国内ファイナンス関連事業
 現在、株式会社メタップスペイメント(以下「メタップスペイメント」 を中心に展開する国内ファ
                                )
イナンス関連事業では、従来の決済事業を主軸に、会費ペイなどのパッケージ・ソリューション事業
や、給与即時払いサービス“CRIA(クリア)
                     ”等の信用事業へと横展開し、ストック型サービスの拡大
を軸に安定成長を遂げております。今後も様々な新規サービスを立ち上げ、グループの中核として更
なる利益成長を目指します。




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 ・    ブロックチェーン技術
   ブロックチェーン技術への投資は、暗号資産交換所事業からは撤退するものの、株式会社メタッ
 プスアルファが展開するNFT 技術を活用したデジタルアセットプラットフォーム
                                      “miime(ミーム)”
 に継続投資し、ブロックチェーン技術のマスアダプションに向けて業界発展をリードしてまいりま
 す。


2. 事業整理の内容


(1) UPSIDE CO., LTD 株式の譲渡
 当社連結子会社である UPSIDE CO., Ltd.(以下「UPSIDE」
                                      )の全株式を外部企業に譲渡することを
決定いたしました。
 UPSIDE は、2017 年に韓国市場を対象とした暗号資産交換所“UPXIDE(旧 CoinRoom)
                                                    ”を公開し、暗
号資産交換所を始め、暗号資産による決済サービス等、新規事業の創出に挑戦してまいりました。し
かしながら、規制等の外部環境の整備が想定以上に進まず、市場の不確実性が増すなか、規制、セキ
ュリティ、監査等のコストに対して収支が見合わず、またボラティリティの高い暗号資産を保有する
ことによる業績への影響も大きいことから(注)
                     、事業撤退を判断いたしました。UPSIDE 経営陣と協
議し、より事業シナジーの高い企業のもとで事業成長を目指すことが最善の選択肢であるとの結論に
至り、株式譲渡を実施することといたしました。
 本件に伴い、UPSIDE は、当社の連結子会社から除外されることになります。詳細については、本日
公表の「子会社(孫会社)の異動を伴う株式譲渡に関するお知らせ」をご参照ください。


(注)暗号資産交換所の運営に伴い、当社グループが保有する暗号資産のうち、トレーディング目的
で保有されるものについては、各四半期末時点で公正価値算定し、その変動額については、売上に計
上しておりました。2019 年 12 月期各四半期決算における影響金額は以下のとおりです。
 第1四半期         第2四半期     第3四半期        第4四半期    第5四半期        通期
     △76 百万円    54 百万円      723 百万円    859 百万円 △1,579 百万円   △19 百万円


(2) MCG Asia Pte. Ltd.の事業再編
 MCG Asia Pte. Ltd.は、UPSIDE との連携を基軸に、ブロックチェーン技術を活用した次世代型金融
DeFi(Decentralized Finance)事業のサービス開始を目指して準備を進めてまいりました。しかし
ながら、暗号資産を取り巻く事業環境の変化及び韓国 UPSIDE の事業進捗状況を踏まえ、継続的な経
営資源の投下は困難と判断し、事業投資を終了いたします。


(3) 株式会社メタップスリンクスの事業再編
 株式会社メタップスリンクスは当社の完全子会社として、当社グループにおいてマーケティング関
連事業を展開し、アプリマーケティング、データコンサル等の事業に取り組んでまいりましたが、今
般、2020 年5月1日(予定)を効力発生日として、当社を存続会社、同社を消滅会社とする吸収合併
を実施することを決定いたしました。本合併は、昨今の国内外における事業環境の変化に対応するた
め、グループ戦略の再検討を行った結果、データ分析に関する知見及び同社に所属する人材をグルー
プ全体で共有、有効活用することが、より迅速な商品開発や人材強化の面で有効と判断したものです。
詳細については、本日公表の「連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)及び債権放棄に関する
お知らせ」をご参照ください。




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3. 中期経営方針について
 当社は、2016 年 10 月 17 日に中期経営方針「データノミクス構想」を公表し、これまでファイナン
ス、マーケティング、コンシューマー領域で積極的な投資を実施してまいりましたが、以下のような
事業環境の変化に伴い戦略の見直しを行うこととし、現行の中期経営方針における数値目標の取り下
げ、ファイナンス関連事業を中心とした新たな中期経営方針の策定準備を進めてまいります。
 ・   暗号資産関連事業を取り巻く外部環境として、特に規制の複雑化や不確実性が未だ継続してお
     り、規制、セキュリティ、監査等の必要コストに対して収支が見合わず、2017 年から新規事業
     として注力していた暗号資産交換所事業の撤退を判断いたしました。
 ・   これまで主力事業であったマーケティング事業が成長の踊り場を迎え、これまで多くの予算を
     持っていた広告主の出稿抑制や、獲得競争の激化もありこれまでのような急拡大を実現するこ
     とが難しくなっております。そのため、成長事業から安定収益事業へとグループ内での位置づ
     けを変えてまいります。
 ・   国内ファイナンス事業の中心であるメタップスペイメントが順調に成長し、他社との差別化を
     推し進め、様々な新規サービスを展開しております。今後は成長投資を積極化し、グループの
     中核事業として利益成長を目指します。また、2020 年1月に発表したセブン銀行との資本業
     務提携により、ファイナンス事業における協業を開始し、全国 25,000 台の ATM を活用した新
     規サービスや給与デジタル払いの法改正等を見据えた様々な事業の検討を進めています。


 なお、現行の中期経営方針において掲げる成長戦略「FinTech と AI への投資」という基本方針は、
新たな中期経営方針においても変えず、今後も同戦略に基づき、ミッション及びビジョンの実現に向
けて邁進してまいります。



                                                   以上




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