6166 M-中村超硬 2019-08-30 15:30:00
固定資産の譲渡及び技術供与に関する正式契約締結に関するお知らせ [pdf]

                                                    2019 年8月 30 日
各    位
                                 会 社 名 株式会社中村超硬
                                 代表者名 代表取締役社長      井上 誠
                                     (コード:6166、東証マザーズ)
                                 問合せ先 取締役社長室長      藤井 秀亮
                                     (TEL.072-274-1072)


          固定資産の譲渡及び技術供与に関する正式契約締結に関するお知らせ


    2019 年 6 月 21 日に開示いたしました、
                            「固定資産の譲渡及び技術供与に関する基本合意書締結に関す
るお知らせ」にてお知らせしたとおり、当社は、南京三超新材料股份有限公司(以下、南京三超社)と
の間で、当社所有のダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡及びダイヤモンドワイヤ製造に関する技術供与
(以下、ダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等)を行うことを目的とした基本合意書を締結し、正式な
契約締結に向け協議を進めておりましたが、この度、南京三超社の完全子会社である江蘇三超金剛石工
具有限公司(以下、江蘇三超社)との間でダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等について、正式契約を
締結いたしましたので、お知らせいたします。


1.譲渡の理由
     2018 年に生じた中国政府の太陽光市場に関する補助金打ち切り施策の影響等により、ダイヤモンド
    ワイヤの市場価格が約7割下落したため、当社は、技術優位性を有するφ55μm 以下の極細線ダイヤ
    モンドワイヤの販売に特化することにより収益の回復を目指してまいりました。しかしながら、極細
    線ダイヤモンドワイヤの普及には一定の時間を要することが見込まれたため、沖縄工場及び和泉第2
    工場の閉鎖を決定するとともに、ダイヤモンドワイヤ生産設備等の売却を検討してまいりました。
     一方、昨年より、複数の中国のダイヤモンドワイヤメーカーから、自社のダイヤモンドワイヤ製造
    装置では極細線ダイヤモンドワイヤが安定的に量産できないとの理由により、当社に対し、技術協力
    や設備売却の打診を受けておりました。当社としては、ダイヤモンドワイヤ生産設備の売却について
    は、ダイヤモンドワイヤ製造に関する当社の技術・ノウハウを開示することになるため、信頼できる
    企業への売却を優先したいとの考えのもと、慎重に売却先の検討を重ねてまいりました。
     その中の一社である南京三超社からの提案において、同社が中国ダイヤモンドワイヤメーカーの古
    参企業で技術力もあること、また、当社のダイヤモンドワイヤ生産技術に対する非常に高い評価と、
    更なる極細線ダイヤモンドワイヤの開発が同業界で生き残るために必須であるという当社と共通の方
    向性も確認されたことなどから、同社との交渉を最優先に協議を重ね、当社は同社との間で、2019 年
    6月 21 日にダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等に関する基本合意を締結いたしました。その後、同
    社と協議を重ねた結果、同社の完全子会社である江蘇三超社との間でダイヤモンドワイヤ生産設備の
    譲渡等に関する正式契約を締結することとなりましたので、ご報告いたします。


     当社は、ダイヤモンドワイヤ生産工場の閉鎖や今回のダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等により、
    ダイヤモンドワイヤの生産体制が大幅に縮小することとなりますが、今後は、市場で高く評価されて


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 いる当社の極細線ダイヤモンドワイヤ製造技術の優位性を活かし、新たなダイヤモンドワイヤ製造装
 置の開発や江蘇三超社との連携による新たな収益構築スキームの確立を目指してまいります。


2.主な契約内容
 (1)当社の保有するダイヤモンドワイヤ製造装置及びその他関連する周辺機器、設備等を江蘇三超
       社に対し売却する。
 (2)当社のダイヤモンドワイヤ生産技術に関する特許・技術・ノウハウ(以下、技術等)の使用を
       江蘇三超社に対し独占的に許諾する。但し、当社の事業における使用は妨げられない。
 (3)ダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等に係る対価の総額は約 22 億円(設備対価として約 14 億
       円、技術等の供与の対価として約3億円、一定の生産条件達成の対価として約5億円)とする。
       なお、対価の総額については、基本合意書から修正を図り、ライセンス使用料(約 10.4 億円)
       を削除しております。これは、基本合意書におけるライセンス使用料支払いの要件の一部に、
       更なる極細線ダイヤモンドワイヤの開発が含まれておりましたが、現時点において市場ニーズ
       や製品仕様等、詳細な要件を定めることが困難であるとの判断から、江蘇三超社との協議によ
       り、今後の製品開発等については別途契約により進めることといたしました。


3.譲渡資産の内容
 対   象       資   産   の       名   称   ダイヤモンドワイヤ生産設備
 所               在               地   沖縄工場         沖縄県うるま市勝連南風原 5194 番 60
                                     和泉工場         大阪府和泉市あゆみ野2-3-7
                                     和泉第2工場 大阪府和泉市あゆみ野2-1-3
 資       産       の       概       要   ダイヤモンドワイヤ製造装置及び関連する付帯設備等
 譲           渡       価           額   約 1,900 百万円
                                     内訳 設備の対価(設置、立ち上げ含む) 約 1,400 百万円
                                         一定の生産条件達成時の対価            約 500 百万円
 決           済       方           法   現金決済
  ※1     譲渡資産の簿価については、昨年度に備忘価額まで減損処理済みであることから、極めて少
         額であります。
  ※2     譲渡益については、本件に係る費用(設備解体・設置に係る人件費、輸送費等)の見積りに
         時間を要しておりますので、合理的な算定が可能となった時点で速やかに公表いたします。
  ※3     「一定の生産条件」については、当社ダイヤモンドワイヤ製造装置の性能を示すものである
         ため、江蘇三超社との守秘義務契約上、非開示とさせていただきます。
  ※4 ダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等の契約に関する金額については、1 元=16.0 円のレー
         トとして記載しております。




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4.相手方の概要
                             江蘇三超金剛石工具有限公司
 (1)    名                称
                             (JIANGSU SANCHAO DIAMOND TOOLS CO., LTD.)
 (2)    所       在        地   江蘇省鎮江市句容市経済開発区致遠路 66 号
 (3)    代       表        者   董事長 鄒 余耀
 (4)    事   業       内    容   ダイヤモンド工具の研究開発、製造、販売
 (5)    資       本        金   140,000,000 元(2,070 百万円)
 (6)    設   立   年    月   日   2014 年3月6日
 (7)    純       資        産   183,377,000 元(2,712 百万円)
 (8)    総       資        産   401,254,000 元(5,934 百万円)
 (9)    大株主及び持株比率            南京三超新材料股份有限公司 100%

        上   場   会    社   と   資本関係、人的関係及び取引関係ならびに関連当事者への該当状
 (10)
        相 手 方 の 関 係          況に当てはまる事項はありません。

  ※上記、資本金、純資産、総資産については、2019 年8月 29 日時点の為替レート(1元=14.79 円)
   にて円換算しております。


5.スケジュール
 (1)基本合意書締結                         2019 年6月 21 日
 (2)取締役会決議・正式契約締結                   2019 年8月 30 日
 (3)設備譲渡完了日                         2020 年3月 31 日(予定)
 (4)一定の生産条件達成期日                     2020 年 12 月 31 日


6.業績に与える影響
  本件により、2020 年3月期におけるダイヤモンドワイヤ生産設備の譲渡等の対価は約 17 億円(約
 3億円の売上計上、約 14 億円の特別利益)の収益計上を予定しておりますが、実際の収益計上額につ
 いては、P.2「3.譲渡資産の内容」表外※2に記載のとおり、本件に係る費用相殺後の金額となる
 予定であります。当社は、現在進行中の新株予約権の行使と併せ、早期の債務超過解消を目指してま
 いります。
  なお、当社は連結業績予想について開示しておりませんが、本件による影響額を含む 2020 年3月期
 の業績見通しにつきましては、合理的な算定が可能となった時点で速やかに公表いたします。


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(参考)前期連結実績
                                 連結営業損失           連結経常損失         親会社株主に帰属する
                    連結売上高
                                    (△)                (△)         当期純損失(△)

  前期連結実績
                    4,809 百万円    △4,193 百万円      △4,263 百万円          △9,721 百万円
(2019 年3月期)



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