6103 オークマ 2020-01-31 15:20:00
2020年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
○添付資料の目次
1.当四半期決算に関する定性的情報 …………………………………………………………………… 2
(1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………… 2
(2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………… 3
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………… 3
2.四半期連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………… 4
(1)四半期連結貸借対照表 ……………………………………………………………………………… 4
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書 ………………………………………… 6
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………… 8
(継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………… 8
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記) …………………………………………… 8
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用) ………………………………………… 8
(セグメント情報等) ………………………………………………………………………………… 8
3.その他 …………………………………………………………………………………………………… 9
(1)受注及び販売の状況 ………………………………………………………………………………… 9
(2)海外売上高 …………………………………………………………………………………………… 9
1
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
1.当四半期決算に関する定性的情報
(1)経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米中貿易戦争の影響に加え、英国のEU離脱や中東情勢をはじめ
とする政治・外交面の不透明感の高まり等により、景気減速が一段と強まる展開となりました。
米国経済は、底堅く推移しましたが、製造業においては停滞が続き、欧州経済はドイツをはじめ、各国で製造業
の低迷が景気を下押ししました。また中国経済は、対米輸出の減少を減税等の内需拡大策により下支えするも、減
速する中で推移しました。
わが国経済は、海外経済の減速に伴い輸出は低迷し、内需においては消費税増税後の影響が一部で見られるなど、
景気の足踏みは続きました。
工作機械の需要動向につきましては、米国市場では、航空機産業からの需要は底堅く推移しましたが、米中貿易
戦争の先行き不透明感の高まりを受け、中小規模事業者を中心に設備投資の先送りが顕著となりました。欧州市場
では、製造業の低迷が長期化する中、全般に投資意欲の低下が強まりました。中国市場では、建設機械関係など、
一部の産業では底堅さが見られましたが、総じて弱い展開が続きました。
国内市場では、労働力不足等への対応から設備投資に対する意欲は見られるものの、輸出の減少や長期化する米
中貿易戦争の先行きを警戒し、設備投資を先送りする動きが続きました。
このような経営環境の下、当企業グループは大規模工場のみならず、中小規模工場にも拡がる自動化・無人化の
需要に幅広く応えるべく、AI・知能化技術を搭載するスマートマシンの提供や、生産性向上に貢献するスマートマ
ニュファクチャリング技術・製品の提案を進め、受注・売上・利益の拡大に努めてまいりました。
営業戦略におきましては、欧州国際工作機械見本市「EMO2019」(ドイツ・ハノーバー、2019年9月開催)等の世
界各地の展示会に積極的に出展し、オークマブランドの浸透と拡販に努めました。2019年11月に本社工場と可児工
場にて開催した「オークママシンフェア」では、国内外から8,000名近くの来場者があり、オークマのスマートマシ
ン、自動化・無人化ソリューションに対し高い関心が示されました。
また、欧州の主要市場であるドイツでは、2019年9月に現地販売代理店をOkuma Europe GmbHの販売子会社とし、
ユーザーにより密着した販売、サービスの展開を進めました。さらに、国内では東北CSセンター(郡山市)を開設、
インドネシアでは現地法人PT. Okuma Indonesia(ジャカルタ市)にショールームを新設し、営業、サービスの強化
を図りました。
技術戦略におきましては、次世代ロボットシステム「ROID」シリーズ(ARMROID、STANDROID)の適用機種の拡大
を進めました。また、自動車用金型や半導体製造装置等の大物部品加工に最適な立形マシニングセンタ「MB-80V」
を上市し、プレス金型向け高精度門形マシニングセンタ「MCR-S」に誰でも簡単に空間精度を校正できる「3Dキャリ
ブレーション」を搭載するなど、生産性向上に貢献するスマートマシン、自動化・無人化システムの開発を推し進
めました。
製造戦略におきましては、スマートファクトリーDS3(Dream Site3)の稼働を開始し、立形・横形マシニングセ
ンタの自己完結一貫生産、超高効率生産を実現しました。また、新生産管理システム、新物流管理システムを全工
場の各部品へ適用し、生産効率の向上、リードタイムの短縮を推し進めました。
海外では、中国市場におけるプレミアム・エコ「GENOS」シリーズの需要拡大を受け、短納期対応、エンジニアリ
ング力強化を図るべく、江蘇省常州市に生産子会社「大隈(常州)机床有限公司」を設立し、2020年3月の稼働開
始に向け、生産準備を進めました。
これらの事業戦略を確実に実行してまいりました結果、当第3四半期連結累計期間の連結受注額は108,940百万円
(前年同四半期比35.4%減)、連結売上高は132,001百万円(前年同四半期比13.8%減)、営業利益は12,622百万円
(前年同四半期比34.5%減)、経常利益は13,164百万円(前年同四半期比35.1%減)、親会社株主に帰属する四半
期純利益は8,964百万円(前年同四半期比30.0%減)となりました。
2
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
(2)財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間における総資産は、前連結会計年度末と比較して14,961百万円減少し、222,758百万円
となりました。主な要因は「現金及び預金」の減少20,996百万円、「受取手形及び売掛金」の減少11,413百万円、
「たな卸資産」の増加4,569百万円、「投資有価証券」の増加4,239百万円、及び「建物及び構築物」の増加4,040百
万円などによるものです。また、負債は前連結会計年度末と比較して、21,348百万円減少いたしました。主な要因
は「支払手形及び買掛金」の減少7,431百万円、「1年内償還予定の社債」の減少5,000百万円、「未払法人税等」の
減少4,563百万円、及び「電子記録債務」の減少3,198百万円などによるものです。純資産は、「利益剰余金」の増
加4,860百万円、「その他有価証券評価差額金」の増加2,166百万円、及び「為替換算調整勘定」の減少844百万円な
どにより、6,386百万円の増加となりました。この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は75.4%とな
りました。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
今後の世界経済の見通しにつきましては、長期化する米中対立や中東における地政学的なリスクの高まり等、政
治・外交の先行き不透明感によって、引き続き力強さを欠く展開が続くものと見られます。
工作機械需要の今後については不透明な状況ですが、中長期的には構造的な労働力不足への対応として、自動
化・無人化への投資はグローバルに根強く、今後とも底堅く推移し、先行き懸念が後退すれば、潜在需要は大きく
発現すると見込まれます。
自動車分野では電動化等、環境対応への開発投資も期待されます。またAIや5G等、デジタル分野の新技術対応に
向けたIT需要は、緩やかながらも回復が見込まれ、工作機械の需要は持ち直しに転ずると予想されます。
米国市場では、米中貿易戦争の激化が回避される中、工作機械の需要は回復へ向かうと見込まれます。欧州市場
では、外需の回復が進む中、企業の合理化投資等により需要は緩やかな持ち直しに向かうことが期待されます。中
国市場では、世界的なIT需要の回復や自動車生産が下げ止まる中、工作機械の需要は持ち直すものと思われます。
国内市場では、輸出や半導体市場の需要回復に伴い、合理化・省力化投資や更新投資が再開し、需要は緩やかな
回復に向かうと見込まれます。
このような経営環境の下、当企業グループは、世界の製造業の生産性向上を図る技術・製品・サービスの提供に
より、最高の「ものづくりサービス企業」を目指してまいります。そして、労働力不足が世界の製造業の課題とな
る中、高まる自動化・無人化、生産性向上に対するニーズに世界を先導して応えてまいります。
営業戦略におきましては、国内、海外に開設した新たな販売・サービス拠点を活用し、航空機エンジンや半導体
製造装置等の活況業種への攻略を軸に販売活動をグローバルに展開し、オークマブランドの浸透と顧客開拓を図っ
てまいります。また、世界各地の展示会に積極的に参加し、AI・知能化技術を搭載するスマートマシン、生産性向
上に貢献するスマートマニュファクチャリング技術・製品をアピールし、顧客基盤の拡大を図ってまいります。
技術戦略におきましては、独自のAI・知能化技術を搭載したスマートマシンの開発を更に進めるとともに、次世
代ロボットシステム「ROID」シリーズ等、自動化・無人化システムの仕様展開の充実を図り、グローバルに自動
化・無人化ソリューションを浸透させてまいります。さらに、スマートファクトリー「Dream Site」で培った生産
革新ノウハウのお客様への提供を図り、ものづくりサービス事業を拡大してまいります。
製造戦略におきましては、本社工場のDS1(Dream Site1)、DS2、可児工場のDS3の稼働を一段と高めて超高効率
生産の強化を図り、収益力の向上を図ってまいります。また世界的に高まる「GENOS」シリーズの需要に応えると共
に、グローバル調達の拠点とすべく、台湾工場の生産力の強化を図ってまいります。
これらの取り組みにより、当企業グループの成長戦略を強力に推し進めてまいります。
3
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
2.四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)四半期連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2019年3月31日) (2019年12月31日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 61,222 40,226
受取手形及び売掛金 45,178 33,764
電子記録債権 801 1,217
たな卸資産 54,615 59,185
その他 5,056 6,356
貸倒引当金 △154 △173
流動資産合計 166,720 140,577
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額) 21,081 25,121
その他(純額) 21,571 23,113
有形固定資産合計 42,652 48,235
無形固定資産 3,534 5,019
投資その他の資産
投資有価証券 21,808 26,048
その他 3,044 2,918
貸倒引当金 △40 △40
投資その他の資産合計 24,812 28,926
固定資産合計 70,999 82,181
資産合計 237,720 222,758
4
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当第3四半期連結会計期間
(2019年3月31日) (2019年12月31日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 18,880 11,449
電子記録債務 15,735 12,537
短期借入金 - 1,347
1年内償還予定の社債 5,000 -
未払法人税等 5,541 977
賞与引当金 3,325 1,520
役員賞与引当金 141 102
製品保証引当金 344 360
その他 12,575 11,358
流動負債合計 61,545 39,653
固定負債
社債 5,000 5,000
退職給付に係る負債 1,035 464
その他 1,558 2,673
固定負債合計 7,594 8,137
負債合計 69,139 47,791
純資産の部
株主資本
資本金 18,000 18,000
資本剰余金 41,718 41,718
利益剰余金 107,851 112,711
自己株式 △9,858 △9,862
株主資本合計 157,711 162,567
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 6,946 9,113
繰延ヘッジ損益 0 -
為替換算調整勘定 △1,507 △2,352
退職給付に係る調整累計額 △1,425 △1,285
その他の包括利益累計額合計 4,013 5,475
非支配株主持分 6,855 6,923
純資産合計 168,580 174,966
負債純資産合計 237,720 222,758
5
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
(2)四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書
四半期連結損益計算書
第3四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年12月31日) 至 2019年12月31日)
売上高 153,211 132,001
売上原価 105,416 91,857
売上総利益 47,794 40,143
販売費及び一般管理費 28,518 27,521
営業利益 19,276 12,622
営業外収益
受取利息 183 164
受取配当金 631 724
為替差益 123 -
その他 454 418
営業外収益合計 1,393 1,307
営業外費用
支払利息 42 25
為替差損 - 338
その他 329 401
営業外費用合計 371 765
経常利益 20,297 13,164
特別損失
投資有価証券評価損 100 -
投資有価証券売却損 664 -
工場再構築費用 - 403
特別損失合計 764 403
税金等調整前四半期純利益 19,532 12,761
法人税等 6,125 3,362
四半期純利益 13,407 9,399
非支配株主に帰属する四半期純利益 594 434
親会社株主に帰属する四半期純利益 12,813 8,964
6
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
四半期連結包括利益計算書
第3四半期連結累計期間
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年12月31日) 至 2019年12月31日)
四半期純利益 13,407 9,399
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △4,676 2,167
繰延ヘッジ損益 △3 △0
為替換算調整勘定 179 △1,132
退職給付に係る調整額 91 140
持分法適用会社に対する持分相当額 △350 -
その他の包括利益合計 △4,758 1,174
四半期包括利益 8,649 10,573
(内訳)
親会社株主に係る四半期包括利益 8,236 10,427
非支配株主に係る四半期包括利益 412 146
7
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
(3)四半期連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記)
該当事項はありません。
(四半期連結財務諸表の作成に特有の会計処理の適用)
税金費用の計算
税金費用については、当第3四半期連結会計期間を含む連結会計年度の税引前当期純利益に対する税効果会計
適用後の実効税率を合理的に見積り、税引前四半期純利益に当該見積実効税率を乗じて計算しております。
(セグメント情報等)
Ⅰ 前第3四半期連結累計期間(自 2018年4月1日 至 2018年12月31日)
報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
(単位:百万円)
四半期
報告セグメント 連結損益
調整額
計算書
アジア・パ (注)1
日本 米州 欧州 計 計上額
シフィック (注)2
売上高
外部顧客への売上高 78,708 41,619 22,892 9,991 153,211 ― 153,211
セグメント間の内部売上高
50,061 18 111 8,777 58,969 △58,969 ―
又は振替高
計 128,769 41,637 23,004 18,769 212,180 △58,969 153,211
セグメント利益 14,304 2,056 1,448 1,613 19,422 △146 19,276
(注)1. セグメント利益の調整額△146百万円は、未実現利益の消去他であります。
2.セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
Ⅱ 当第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日)
報告セグメントごとの売上高及び利益又は損失の金額に関する情報
(単位:百万円)
四半期
報告セグメント 連結損益
調整額
計算書
アジア・パ (注)1
日本 米州 欧州 計 計上額
シフィック (注)2
売上高
外部顧客への売上高 66,425 36,193 19,282 10,099 132,001 ― 132,001
セグメント間の内部売上高
44,864 30 77 9,553 54,526 △54,526 ―
又は振替高
計 111,290 36,224 19,359 19,653 186,527 △54,526 132,001
セグメント利益 9,875 1,470 368 1,516 13,230 △607 12,622
(注)1. セグメント利益の調整額△607百万円は、未実現利益の消去他であります。
2.セグメント利益は、四半期連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
8
オークマ株式会社(6103) 2020年3月期 第3四半期決算短信
3.その他
(1)受注及び販売の状況
①受注状況
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年12月31日) 至 2019年12月31日)
受注高 受注残高 受注高 受注残高
NC旋盤 43,553 26,296 25,485 15,295
マシニングセンタ 79,707 43,888 50,651 27,928
複合加工機 38,880 13,702 27,139 9,675
NC研削盤 3,589 2,261 2,546 1,703
その他 2,945 1,106 3,117 884
合計 168,676 87,255 108,940 55,487
(注) 受注高、受注残高には消費税等は含まれておりません。
②販売実績
(単位:百万円)
前第3四半期連結累計期間 当第3四半期連結累計期間
(自 2018年4月1日 (自 2019年4月1日
至 2018年12月31日) 至 2019年12月31日)
売上高 構成比(%) 売上高 構成比(%)
NC旋盤 34,771 22.7 34,134 25.8
マシニングセンタ 79,160 51.7 60,930 46.2
複合加工機 34,266 22.4 30,493 23.1
NC研削盤 2,536 1.6 3,181 2.4
その他 2,476 1.6 3,262 2.5
合計 153,211 100.0 132,001 100.0
(注) 売上高には消費税等は含まれておりません。
(2)海外売上高
前第3四半期連結累計期間(自 2018年4月1日 至 2018年12月31日)
その他
その他
米国 欧州 中国 アジア・パ 計
米州
シフィック
Ⅰ 海外売上高(百万円) 34,417 6,909 22,967 17,530 8,421 90,246
Ⅱ 連結売上高(百万円) ― ― ― ― ― 153,211
Ⅲ 連結売上高に占める
22.5 4.5 15.0 11.4 5.5 58.9
海外売上高の割合(%)
当第3四半期連結累計期間(自 2019年4月1日 至 2019年12月31日)
その他
その他
米国 欧州 中国 アジア・パ 計
米州
シフィック
Ⅰ 海外売上高(百万円) 30,493 5,543 19,517 12,313 10,892 78,760
Ⅱ 連結売上高(百万円) ― ― ― ― ― 132,001
Ⅲ 連結売上高に占める
23.1 4.2 14.8 9.3 8.3 59.7
海外売上高の割合(%)
9