6090 M-HMT 2019-02-14 15:15:00
2019年6月期第3四半期 決算説明資料 [pdf]
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社<6090>
2019年6月期第3四半期 決算説明資料
目次
1.事業概要
2.2019年6月期第3四半期業績概要
3.メタボロミクス事業の進捗について
4.バイオマーカー事業の進捗について
5.HMTのテクノロジーとバイオマーカー
6.2019年6月期連結業績予想について
参考資料
2
1.事業概要
3
2つの基本戦略
世界一のメタボローム解析技術と
バイオマーカー探索の王道を確立
受託解析ビジネスの
成長/収益性向上
利益エンジン
革新的診断法を創造
診断薬(機器)ビジネスへの進出
(うつ病BMの実用化・事業化)
成長エンジン
4
事業概要と収益の関係
メタボロミクス事業 バイオマーカー事業
代謝成分の網羅解析技術を用いて、 新規のバイオマーカーの探索研究を行い、
顧客(製薬企業等の研究部門や大学等の 新しい診断技術の開発、試薬・機器の
研究機関)の研究開発を支援します。 製造販売を行います。
・試薬販売
・受託試験
収益構造 ・ライセンス
・共同研究
・ロイヤリティ
収益時期 短期的 長期的
製薬企業、食品会社、 製薬企業、診断薬企業
顧客
大学、研究機関など 検査センター・病院等
5
HMTの20年(過去&未来)イメージ
メタボロミクス事業 メタボロミクス事業&
バイオマーカー事業
BM事業展開
海外進展
新事業
BM体制整備・事業開発
海外進展
海外体制整備
営業体制整備
BM開発 2018年度
研究開発中心 BM探索
解析基盤整備
上場
0 5 10 15 20
年
2.2019年6月期第3四半期業績概要
7
決算説明資料における期間比較について
当社は、2018年11月23日開催の臨時株主総会におい
て、事業年度の末日を3月31日から6月30日に変更いた
しました。
次ページ以降の期間比較は、2019年6月期第3四半期
累計期間(2018年4月1日~2018年12月31日)と
2018年3月期第3四半期累計期間(2017年4月1日~
2017年12月31日)の比較を記載しております。
8
2019年6月期第3四半期業績のサマリー
438百万円(前年同期比15.6%減)
売上高 メタボロ ■上期における顧客の予算執行が低調、前年同期に売
ミクス 上計上された大型案件が今期は計上されず。
△446百万円(前年同期比 158百万円損失拡大)
メタボロ ■売上高減少および人員・設備投資増加により、セグメ
ミクス ント利益減少
営業利益 ■うつ病BM事業化への投資を継続中
BM
全社 ■メタボローム解析事業における新解析プラン、メタボ
共通 ローム解析技術を用いた新事業開発への投資
メタボロ ■新サービス「Mediator-Scan」、「ω Scan」、新オプショ
ミクス ン「Q-OPTION」リリース
TOPICS ■2018年7月より執行役員制度導入
全社
■2018年11月の臨時株主総会決議により、3月から6月
共通
へ決算期を変更
9
2019年6月期第3四半期業績概要(対前年同期)
大型案件の売上がなく減収、人的投資、メタボロミクス事業の
成長へ向けた設備投資により、前期比赤字拡大 (単位:百万円)
2018年3月期 2019年6月期
第3四半期 第3四半期
連結累計期間 連結累計期間
実績 実績 増減額
売 上 高 519 438 △ 81
営 業 損 失 ( △ ) △ 288 △ 446 △ 158
経 常 損 失 ( △ ) △ 286 △ 439 △ 153
親 会 社 株 主 に 帰 属 す る
当 期 純 損 失 ( △ )
△ 286 △ 442 △ 156
1 株 当 た り 当 期 純 損 失 ( △ ) △49円29銭 △75円75銭 -
10
事業別売上トレンド(連結)
前期売上計上された大型案件が今期は計上されず
(単位:百万円)
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
17/3 17/3 17/3 17/3 18/3 18/3 18/3 18/3 19/3 19/3 19/6
1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q
BM事業 0 0 0 0 0 0 0 2 0 0 0
メタボロミクス事業 93 180 236 404 117 190 212 417 151 125 162
11
セグメント別実績
大型案件の寄与がなく売上減少、
更なる解析事業の成長・メタボローム解析技術を用いた新解析プラン開発等
への投資により費用増加 (単位:百万円)
2019年6月期(第3四半期累計期間)
メタボロミクス バイオ
全社共通 合計
事業 マーカー事業
売上高 438 0 ― 438
(前年同期比) (△80) (0) (-) (△81)
セグメント費用 419 136 329 885
(前年同期比) (+54) (△10) (+35) (+79)
営業利益又は 18 △135 △329 △446
営業損失(△)
(前年同期比) (△135) (+10) (△35) (△160)
12
前年同期増減分析
(単位:百万円)
営業利益
0
△250
前期
営業利益 売上原価 その他
増加 人件費 研究開発費 販管費
△350 △288M
△26M 増加 減少 増加
売上 △56M +59M △54M
減少
△81M
△450
当期
営業利益
△446M
13
2019年6月期第3四半期連結受注実績
大口受注の獲得がなく前年同期を下回るも、
商談獲得に注力し受注残は増加傾向
(単位:百万円)
2019年6月期第3四半期連結累計
(2018年 4月1日
~2018年12月31日)
受注高 前年同期増減 受注残高 前年同期増減
メタボロミクス
643 ▲ 113 382 35
事業
BM事業 3 1 3 1
合計 646 ▲ 112 385 36
14
2019年6月期第3四半期 重点投資項目
(単位:百万円·人)
2018年3月期 2019年6月期
第3四半期 第3四半期
累計期間 累計期間
新プラン開発に係る研究
研究開発費 125 124 開発やBM事業化に向けた
技術開発に注力
新解析プラン開発に向け
設 備 投 資 73 146
た設備強化
期 末 人 員 58 74 4月入社新卒6名含む
15
2019年6月期第3四半期 貸借対照表サマリー
2019年 2019年
2018年 2018年
(百万円)
3月期
6月期 増減 (百万円)
3月期
6月期 増減
3Q 3Q
流動資産 1,762 1,294 △468 流動負債 122 168 46
現金及び預金 1,261 992 △270 借入金・リース債務 9 10 0
売掛金 220 102 △119 その他 113 147 34
有価証券 200 100 △100 固定負債 47 42 △5
その他 81 101 20 借入金・リース債務 32 25 △7
固定資産 158 261 103 その他 15 17 3
有形固定資産 140 234 94 株主資本 1,693 1,263 △430
その他の包括利益
無形固定資産 9 13 4 20 19 △1
累計額
投資その他の資産 10 15 5 新株予約権 40 64 24
資産合計 1,921 1,556 △365 純資産合計 1,753 1,346 △407
負債・純資産合計 1,921 1,556 △365
自己資本比率 89.2% 82.4% △6.8 ポイント
流動比率 1444% 769% △675 ポイント
16
主要株主の直近(2018年12月末時点)の動向
上位に大きな変動はなし
2018年3月期 2019年3月期 2019年6月期
株主名 直近の動向
期末(3月) 中間期(9月) 第3四半期(12月)
株数 順位 比率 株数 順位 比率 株数 順位 比率
冨田 勝 390,000 1 6.7% ⇒ 390,000 1 6.6% ⇒ 390,000 1 6.6% 創業者
エムスリー㈱ 280,000 2 4.8% ⇒ 217,100 2 3.7% ⇒ 217,100 2 3.7% 第三者割当増資引受
曽我 朋義 210,000 3 3.6% ⇒ 210,000 4 3.5% ⇒ 210,000 3 3.5% 創業者
㈱平田牧場 200,000 4 3.4% ⇒ 200,000 5 3.4% ⇒ 200,000 4 3.4% 第三者割当増資引受
第一生命保険㈱ 170,000 5 2.9% ⇒ 186,100 6 3.1% ⇒ 186,100 5 3.1%
西岡 孝明 150,000 7 2.5% ⇒ 150,000 7 2.5% ⇒ 150,000 6 2.5% 創業関係者
㈱山形銀行 150,000 7 2.5% ⇒ 150,000 7 2.5% ⇒ 150,000 6 2.5% 第三者割当増資引受
㈱荘内銀行 150,000 7 2.5% ⇒ 150,000 7 2.5% ⇒ 150,000 6 2.5% 第三者割当増資引受
資産管理サービス信託銀行㈱
117,700 10 2.0% ⇒ 118,800 10 2.0% ⇒ 115,200 9 1.9%
(証券投資信託口)
志野 文哉 4,000 - - ⇒ 7,600 - - ⇒ 90,000 10 1.5%
発行済株式総数 5,831,300 ⇒ 5,850,800 ⇒ 5,850,800
17
3.メタボロミクス事業の進捗について
メタボロミクス事業
メタボロミクス事業外部環境分析
✓メタボロミクスがアカデミア向けの技術から産業界の技術に進展
✓健康長寿や予防医療を目的とした健康食品・サプリメント市場規
模の増大
✓感染防御や腸内環境の改善などさまざまな機能性食品のニーズ
増大
✓健康志向(睡眠・ストレス・疲労・癒し)に関連する市場規模の増大
✓認知症やアルツハイマー病などの精神神経疾患に対する早期発
見・診断・治療開発法開発ニーズの増大
✓抗がん剤コンパニオン診断薬用バイオマーカ探索ニーズの増大
19
メタボロミクス事業
メタボロミクス事業売上(3Q累計)
国内外の大型案件の売上計上がなく減少
(単位:100万円)
600 国内 欧米
500
58 96 △15%
400 55
300
452 423
200 382
100
0
2017/03(3Q) 2018/03(3Q) 2019/06(3Q)
20
メタボロミクス事業
業種別売上構成推移(3Q累計)
化学分野の前期末受注残案件が、今期上半期に売上計上
製薬分野の大型案件の売上計上が第4四半期以降に持ち越し
(単位:百万円)
500
450
400
△66%
350
300
250 +225%
200
製薬
△25%
150 食品
100 化学
50 大学・公的研
究機関
0
2017/03(3Q) 2018/03(3Q) 2019/06(3Q)
21
メタボロミクス事業
メタボロミクス事業セグメント利益(3Q累計)
売上高の減少、新解析プラン立ち上げのため設備および組織体制強化に
注力したためセグメント利益減少
(単位:100万円)
250
セグメント利益
200
150
100 207
154 △87%
50
18
0
2017/03(3Q) 2018/03(3Q) 2019/06(3Q)
22
メタボロミクス事業
メタボロミクス事業の今後の取組み
年間契約と大型案件の獲得
• 商談保有及び提案済み年間契約(約50社強)・大型案件の再提案によりクロージング活動
食品分野への取り組み継続
• マーケティング機能の充実により、食品分野の展開(裾野)拡大(健康食品・サプリメント分野)
• コンサルタントを利用して、食品の臨床試験での活用訴求
• 展示会への出展、セミナー、テレアポなどによる食品分野への深耕
医学分野に係る案件獲得強化
• 臨床試験介入による新提案での受注促進
• キャンペーン展開による受注促進
海外展開の加速
• 米国 固有の商品開発による臨床分野へ攻略
• 中国 営業体制構築、人員補強
商品戦略・新商品販促
• 「Mediator-Scan」の初回キャンペーン
• 「Q-Option」 「ω Scan」のニュース配信等による販促強化
• 営業本部組織構成改善、人員増員による体制強化
23
メタボロミクス事業
新サービス「Mediator-Scan」リリース(2018年4月)
生理活性作用を持つ脂質メディエーターに特化した機能性リピドミクスプラン
非常に多様な生理機能に関わる“脂質メディエーター”
Mediator Scanは、免疫や炎症に関連する喘息、じんましん、 リウマチ、炎症性腸疾患、
アトピー、食物アレルギーの他、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病に加え、がんや認
知症など、 様々な疾患の病態解明やバイオマーカー探索の目的に最適なプランです。
Advanced Scan や Basic Scan など、HMTの他の受託分析サービスと組み合わせる事で、
さらに解析網羅性を高めることが可能となります。
分析対象物質
第1世代脂質メディエーター:
例:ω6脂肪酸代謝物(プロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエン)
第2世代脂質メディエーター:
例:LPA、LPC、LPE、LPG、LPI、LPS
第3世代脂質メディエーター:
例:ω3脂肪酸代謝物(リポキシン、レゾルビン、プロテクチン)
その他脂質メディエーター:
24
メタボロミクス事業
新オプション「Q-OPTION」リリース(2018年7月)
メタボローム解析にさらなる質を
・CE-MSの解析対象約900物質のうち、検出頻度の高い403物質について1点検量による
濃度定量値を報告するオプションサービス
・従前からの110物質の定量値を提供する “ターゲット濃度計算” の拡張版
・データベース構築やコホート研究など長期的なデータ収集に加え、化学量論的な数値
解析に最適
25
メタボロミクス事業 HMTの独自プラットフォームである CE-FTMS(OrbitrapMS)
による新プラン(ω Scan)に係る論文発表
CEとOrbitrapの接続を可能にした特許取得済のイオン源アダプタ CE-Orbitrapで測定したヒト血漿中の270物質の内訳
2018年10月販売開始の新プラン
Agilent Technologies社製のCEとThermo Fisher Scientific社製の
CE-TOFMSに比べ
Orbitrap型MSを接続するため、ネブライザ側を接地するタイプの
ESIに変換するアダプタを開発 ・ 10倍前後の高感度化を実現。結果として
国内特許6106864 号「イオン源アダプタ」 ・ 検出物質数が2〜2.5倍程度に増加
国際特許出願中(PCT/JP2017/012095)
26
メタボロミクス事業
(ご参考)メタボローム受託解析プラン一覧
ω Scan Advanced Scan Basic Scan Dual Scan Mediator Scan C-SCOPE F-SCOPE
特許技術による 未知物質を含む HMTのメタボロミクス LC-MSの併用で 脂質メディエーターに エネルギー代謝に 安定同位体による
特徴
次世代型高感度解析 網羅解析 基本プラン 脂溶性物質も網羅 特化した解析 特化した高感度解析 ラベル解析
CE-FTMS CE-TOFMS CE-TOFMS (カチオン)
使用装置 CE-TOFMS CE-TOFMS LC-MS/MS CE-TOFMS
(特許技術) LC-TOFMS CE-MS/MS (アニオン)
CE-TOFMSにより測定 約900のイオン性代謝物質 中心エネルギー代謝に 中心エネルギー代謝に
約900のイオン性代謝物質 約900のイオン性代謝物質 計400の脂質代謝物質
可能な全ての代謝物質 +約300の脂質代謝物質 含まれる116物質 含まれる30(+24)物質
解析対象 糖リン酸・アミノ酸・核酸・ 糖リン酸・アミノ酸・核酸・ (Basic Scanの対象に加え) 脂質メディエーター 糖代謝(解糖系・TCA回路・
未知物質も含めた 糖代謝・アミノ酸代謝・
有機酸・ビタミン・ 有機酸・ビタミン・ 脂肪酸・アシルカルニチン・ (エイコサノイド類・ ペントース-リン酸経路)・
試料由来のイオン性物質 核酸代謝などに関与する
短/中鎖脂肪酸・ジペプチド 短/中鎖脂肪酸・ジペプチド 胆汁酸・ステロイド誘導体 リゾリン脂質類等)・ アデニンヌクレオチド・
(各試験で標的リストを作成) 代表的な物質
など など など 脂肪酸など アミノ酸・尿素回路関連物質
血液、尿:200 ~ 350 血液、尿:100 ~ 150 血液:180 ~ 200 血液、培地:50 ~ 80 培養細胞:
血液、尿:200 ~ 250
検出物質数 * 動植物組織:250 ~ 400 動植物組織:200 ~ 250 動植物組織:250 ~ 300 血液:300 ~ 350 動植物組織:90 ~ (アニオン)25 ~ 30
動植物組織:200 ~ 400
培養細胞:200 ~ 400 培養細胞:150 ~ 250 培養細胞:200 ~ 300 培養細胞:90 ~ (カチオン)20 ~ 24
定量値(3点検量)・ 各物質のアイソトポマーと
報告値 相対面積値 相対面積値 相対面積値 相対面積値 相対面積値 値を用いた30項目の 総和の相対面積値・
生化学パラメータ 1点検量による濃度計算値
濃度計算 濃度計算 濃度計算
ジペプチドスキャン
オプション ** (334種のジペプチド解析)
110物質 / 403物質 110物質 / 403物質 110物質 / 403物質 ― ― ―
(1点検量) (1点検量) (1点検量)
血液など体液試料を用いた 投薬や環境変化・遺伝子 投薬や環境変化・遺伝子
バイオマーカー探索 投薬や環境変化・遺伝子 脂質代謝が注目される
血液など体液試料を用いた 操作等による一次代謝全般 操作等による一次代謝全般
操作等による一次代謝全般 メカニズム解析
投薬や環境変化・遺伝子 バイオマーカー探索 に対する影響の理解 に対する影響の理解 基礎研究における
主な用途 に対する影響の理解
操作等による一次代謝全般 イオン性代謝物質の解析と メカニズム解明
食品、工業品などの 異なる食品・工業品の 絶対定量が必要とされる
に対する影響の理解 異なる食品・工業品の 組み合わせた網羅的な
品質評価指標の確立 脂溶性物質を含む 定量的な代謝解析や
成分プロファイリング 代謝プロファイリング
微量試料の解析 成分プロファイリング 長期的な研究
* 解析試料種や条件によって結果は異なります。 ** 追加解析は有料となります。 上記の内容は 2019年2月現在 の仕様に基づきます。
全ての試験に統計解析(t検定、PCA、HCA)とパスウェイマップ描画が付属します。(F-SCOPEは試験後に相談のうえ納品) 各プランの詳細については 『受託解析サービス仕様書』をご参照下さい。
メタボロミクス事業
HMTにおける海外展開
欧州 子会社
HMT Europe オランダ ライデン
欧州でのメタボローム解析サービスの提供
米国 子会社
HMT America マサチューセッツ州ボストン
アジア 代理店および日本から営業展開 米国でのメタボローム解析サービスの提供
日本
HMT 山形県鶴岡市
海外から送付された検体のメタボローム解析・測定
28
メタボロミクス事業
中国市場への開拓開始
2019年3月期、当社は中国市場へ本格的に開拓を開始します。
HMT-A、HMT-Eとともにメタボローム解析事業の海外展開を加速させてまいります。
科学分野で出版された各国の論文数の変化(左)と
全世界の論文数に対する各国の論文数の割合(右)
日本 米国 欧州 中国 韓国
米国
総研究開発 1,578億ド 4,570億ド 3,445億ド 2,275億ド 米国
投資額 ル ル ル ル
637億ドル 中国
中国
約2,240億
573億ドル 1,737億ド 362億ドル 236億ドル
基礎研究費 ドル
(36%) ル(38%) (16%) (37%)
(約65%)
ライフ 1,005億ド 241-689億
250億ドル 360億ドル 121億ドル
サイエンス ル ドル
研究費 (16%) (16%) (19%)
(22%) (7-20%)
英国 英国
日本 日本
※日本, 中国, 欧州は2015年, 米国は2013年, 韓国は2014年の数字. 韓国 韓国
出典:科学技術振興機構「主要国の研究開発戦略(2017年)」
• 中国の研究機関から出版される論文数はもはや日本の約4倍
• 分野別では化学、物理、地球環境分野において、中国はアジア
1位、ライフサイエンス分野で2位
http://gigazine.net/news/20170327-japanese-research-decline
29
メタボロミクス事業
中国市場開拓の具体的な進捗:市場調査から本格的な活動へ
活動内容
1
営業活動の開始により、複数の具体的な引合い発生。初受注
営業・マー
に向けてフォローアップ中
ケティング
CRO一社と本年度の具体的活動計画を協議中
2 中国での主要な規制の把握と展開方法の予備調査終了
オペレー
ション 前処理や解析オペレーションの初期的な提携候補を複数リスト
アップ。今後交渉していく予定
3
これまで特定した顧客候補やKOL候補(数10)を整理中。今後
戦略 本格的な営業戦略を立案していく
優先的に検討する商品開発領域を特定。具体的なフィージビリ
ティーや方法論、提携領域を今後検討していく
30
メタボロミクス事業
ご参考:顕在化しているメタボロミクス受託解析市場規模
2017年; 億円
62.4 12.1
13.5
イギリス
8.5 9.1
ドイツ 12.3
米国 フランス 中国
日本
中国市場の伸び率は、年平均10-20%
2020年から2022年までに日本市場を超過する見込み
※各社レポートなどを元に当社推計
31
4.バイオマーカー事業の進捗について
32
バイオマーカー事業
うつ病患者、世界に3億5千万人。
2012年、世界保健機関(WHO)は、世界で少なくとも3億5千万人がうつ病の患
者とみられるとの統計を発表した。毎年100万人近くの自殺者のうち、うつ病患者
の占める割合は半数を超えるとみられている。
• 日本では、うつ病や自殺による経済損失額が、年間約3兆円に上ると推計されている。
さらに、こうした損失がなければ、国内総生産(GDP)を約2兆円引き上げられると試算
されている(2010年 厚生労働省推計)。
• 全世界での経済損失額は、2002年で約62兆円に上ると試算されており(Screening for
Depression in Adults: A Summary of the Evidence. Ann Intern Med. 2002.)、現在では
100兆円を超えていると推計されている。
WHOの2015年報告によると、多くの国において、豊かな国でも貧しい国でも、自殺率は増加している。先進国では、自殺は主要死因の
上位10位以内に含まれ、15-35歳の年齢層の人々においては主要死因の上位3位となっている。およそ毎分に1件の割合で自殺が起こ
り、およそ3秒毎に1件の割合で自殺企図が起きていると試算している。自殺による死は、武力紛争による死よりもさらに多い。
33
バイオマーカー事業
うつ病の診断とバイオマーカー
現在、うつ病は問診(医師、患者双方の主観)に基
づいて診断され、有用なバイオマーカーによる客観
的診断法が求められている。
近年、うつ病の概念が広がり、単一の疾患とは言え
ない状況である。これは治療方法の選択を難しくし
ている。
うつ病バイオマーカーの確立は、治療の質の向上
を実現するうえで意義が高い。
34
バイオマーカー事業
うつ病と血中PEA濃度の関係
治 療 回 復
PEA
うつ PEA
健康 PEA
血管 血管
PEA
低濃度 PEA
健常濃度 PEA
PEA
PEA
PEA
PEA
Psychiatry Clin Neurosci. 2018 May;72(5):349-361. doi: 10.1111/pcn.12638. Epub 2018 Mar 3.
Plasma metabolome analysis of patients with major depressive disorder.
35
バイオマーカー事業
血中エタノールアミンリン酸(Phospho-Ethanol-Amine : PEA)濃度
~うつ病患者における動態 ~
血中PEA濃度(μM)
PEAによる
大うつ病性
障害領域
PEA
健康::健常人のうち、川村総合診療院において、質問紙、問診を通して、心身ともに健康と認定された人
MDD:大うつ病性障害障害患者
MDD:大うつ病性障害患者
抑うつ度:ハミルトンの抑うつ尺度。7点以上で抑うつ症状があると判断される。棒グラフは各被験者群の血中PEA平均値を示し、誤差(細い
抑うつ度:ハミルトンの抑うつ尺度。7点以上で抑うつ症状があると判断される。
線)を併記した。 棒グラフは各被験者群の血液中PEA平均値を示し、誤差を黒線で併記。
その他精神疾患:川村総合診療院の治療実績に基づく
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バイオマーカー事業
うつ病に関する特許状況
中国
基本特許 2015年4月登録済みZL201080046087.6
PEA測定 2016年9月登録済みZL201280039054.8
米国
欧州
基本特許 2015年2月 登録済み US8951739
基本特許 出願済み 10808255.3
PEA測定 2017年4月 登録済み US9631224
PEA測定 2017年1月 登録済み EP2778233
日本
基本特許 2013年9月 登録済み特許第5372213号
PEA測定 2015年1月 登録済み特許第5688163号
「うつ病のバイオマーカー、うつ病のバイオ
基本特許 マーカーの測定法、コンピュータプログラム、
及び記憶媒体」
PEA測定 「エタノールアミンリン酸の測定方法」
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バイオマーカー事業
情報開示に関するお願い
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社及び
HMTバイオメディカル株式会社は、PEA検査キットの開
発及び製造販売に関して、薬事承認及び保険収載を考
慮する時期になりました。
これに伴い、本キットの開発及び製造体制の準備に関
する一部の情報について、今後公開を差し控えさせて
頂くことがございます。
あらかじめご了承のほど、よろしくお願い申し上げます。
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バイオマーカー事業
臨床・学術研究
臨床研究の実施
ケース・コントロール再試験と過去データ精査による臨床的意義検討
⇒実施中
複数施設(大学病院等含む)での臨床フィジビリティ試験の検討。
学術研究の実施
うつ病モデル動物による、血漿PEA低下メカニズムの解明
(国内大学との共同研究実施)⇒モデル動物で血漿PEA低下を確認
モデル動物による、抗うつ薬投与の血漿PEA濃度への影響検証
(国内大学との共同研究実施)⇒実施中
生化学的手法を用いた、脳内でのPEA生成メカニズムの解明
(米国立研究所との共同研究実施)⇒実施中
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バイオマーカー事業
体外診断用医薬品の事業に必要となる許認可
診断薬メーカーとしての 製品の有効性・安全性 製品の生産方法・管理
体制の審査 等の審査 体制の審査
業者コード取得 臨床フィジビリティ 外部委託の場合は、
委託先が申請する
実施中
製造販売業 臨床研究 製造業者
許可申請 登録申請
済 許可取得 登録取得
薬事申請を目的とした
治験を行える診断薬メー 委託先で
カーとしての許認可を取得 臨床性能試験 進行中
QMS適合性
卸売販売業 卸売販売 調査申請
許可申請 承認申請
済 (薬事申請)
許可取得
体外診断用医薬品 承認取得
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バイオマーカー事業
事業の進捗状況
製品開発 臨床開発 薬 事 事業開発
完 了
※赤字は、完了を示す
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バイオマーカー事業
メタジェン社との連携を強化
研究開発推進プラットフォーム「腸内デザイン応援プロジェクト」に参画
・HMTは、新たなビジネスを立ち上げること等を目的とし、同じく鶴岡市の慶應義塾大学
先端生命科学研究所発のバイオベンチャーである株式会社メタジェン(以下メタジェン)が
発足した「腸内デザイン応援プロジェクト」に参画。
・近年、腸内環境と様々な精神疾患との関連が明らかになっており、HMTが取り組んでい
る精神疾患系バイオマーカー開発に、メタジェンの有する腸内環境に関するノウハウを導
入することにより、新たなアプローチ探索につながることが期待される。
・HMTとメタジェンは今後、様々な代謝物と相関のある腸内環境因子の探索や、その因子
を変動させる食品等の探索およびその効果の検証等の共同研究を推進していく予定。
腸内デザイン応援プロジェクトとは
(メタジェンHPよ)り
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5.HMTのテクノロジーとバイオマーカー
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バイオマーカー事業
HMTのテクノロジーから見出された疾病バイオマーカー
数字は開発中の 大うつ病性
新薬数(2010年) 障害
線維
筋痛症
糖尿病性
腎症
感染症関連脳症
(インフルエンザ)
:精神・中枢および末梢神経系
:自己免疫系
:悪性新生物
NASH :代謝・生活習慣関連
膵がん :細菌およびウイルス感染
(アルクチゲニン)
44 出典:政策研ニュースNo.38
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バイオマーカー事業
主要なバイオマーカー研究開発状況
対象領域/ 進捗状況
開発ステージ 可能性試験 開発試験 適正試験 立証試験 確認試験 臨床検査開発
開発期間 約1~2年 約1年 約1年 約3年 約1~2年
中枢神経系領域 事業化ステージの検討
大うつ病性障害
線維筋痛症 候補物質の絞込
確認試験検体収集
感染症関連脳症
MetS※1領域 機器法開発中
肝炎(NASH※2含)
長期保存検体にて実証試験中
糖尿病性腎症
がん領域 候補物質同定準備中
膵臓がん (国立がん研究センター他5社間で共同研究契約締結)
(CoDx※3)
※1. MetS・・・メタボリックシンドローム ※2. NASH・・・非アルコール性肝炎 ※3. CoDx・・・コンパニオン診断
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6.2019年6月期連結業績予算について
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決算期変更に係る業績予想について
当社は、2018年11月23日開催の臨時株主総会におい
て、事業年度の末日を3月31日から6月30日に変更いた
しました。
それに伴い、今期は、2018年4月1日から2019年6月30
日までの15ヶ月の変則決算となりますが、2019年6月期
通期連結業績予想は、現在、策定中であり、詳細が確定
次第お知らせ致します。
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参考資料
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HMTの究極の価値創造
金の卵を産み続ける鶏を創り、所有すること
mBM探索技術 mBM
会社概要
ヒューマン·メタボローム·テクノロジーズ株式会社
設立年月日:2003年7月1日 売上高(直近):938百万円
資本金:1,461百万円 従業員数:74名
代表者:菅野 隆二(代表取締役社長) 本社:山形県鶴岡市覚岸寺字水上246-2
創業者: 冨田 勝 慶大教授 東京事務所:東京都中央区新川2-9-6
曽我 朋義 慶大教授 シュテルン中央ビル5階
主な事業内容:メタボロミクス事業 子会社:HMTバイオメディカル株式会社 横浜市
バイオマーカー事業 HMTアメリカ アメリカボストン
HMTヨーロッパ オランダライデン
※2018年12月31日現在
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沿革
2003年 山形県鶴岡市末広町に資本金1千万円で会社設立
2004年 味の素株式会社と共同研究契約を締結
2009年 若手研究者のための奨学助成制度「HMTメタボロミクス先導研究助成制度」を創設
2010年 発明「腎臓病診断用マーカー及びその利用」を特許出願(糖尿病性腎症バイオマーカー基本特許)
韓国Young In Frontier Co.,Ltd.に、韓国内におけるメタボローム解析サービス及びメタボロミクスキットの独占的販売権
2011年
を供与
がん研究向け解析サービス“C-SCOPE”発表
2012年
アメリカ マサチューセッツ州ケンブリッジ市に販売子会社Human Metabolome Technologies America,Inc.を設立
発明「うつ病のバイオマーカー、うつ病のバイオマーカーの測定法、コンピュータプログラム、及び記憶媒体」が日本国内にお
2013年 いて特許登録(特許第5372213号)
東京証券取引所マザーズへ上場
発明「脂肪性肝疾患を診断するためのバイオマーカー、その測定方法、コンピュータプログラム、および、記憶媒体」
2014年
が日本国内において特許登録(特許第5636567号)
発明「エタノールアミンリン酸の測定方法」が日本国内において特許登録(特許第5688163号)
うつ病バイオマーカーに関する基本特許)の米国での特許登録(US8951739号)
2015年
うつ病バイオマーカーに関する基本特許の中国での特許登録(ZL201080046087.6)
シスメックス株式会社とうつ病血液診断バイオマーカーライセンス契約を締結
HMT バイオメディカル株式会社の設立
2016年 エムスリー株式会社との資本業務提携及び第三者割当増資
うつ病関連バイオマーカー測定試薬キット(β版)の提供開始
子会社 HMT-Bにて、体外診断用医薬品製造販売業および卸売販売業 許可取得
オランダ ライデン市に販売子会社Human Metabolome Technologies Europe B.V. を設立
2017年
急性脳症バイオマーカーが日本国内において特許登録(特許第 6211283 号)
東洋紡とうつ病関連バイオマーカー用酵素の量産技術を確立
2018年 大うつ病性障害バイオマーカーに関する論文掲載
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山形県鶴岡市
羽田空港から庄内空港まで1時間、東京駅からJRで4時間。
「鶴岡はバイオ産業の集積地になる。 」
慶応義塾大学先端生命科学研究所
ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ
スパイバー(新世代バイオ素材開発)
サリバテック(唾液でがん検査)
メタジェン(腸内細菌)
©spiber Inc. メトセラ(心筋細胞の再生医療)
モルキュア(抗体デザイン)
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本資料の取り扱いについて
本資料に含まれる将来の見通し等に関する記載は、現時点における情報に基づき
判断したものであり、今後のマクロ経済動向、市場環境や当社の属するライフサイ
エンス業界の動向、当社の研究開発の進捗、その他内部及び外部要因により変動
することがあります。
そのため、実際の業績が本資料に記載されている将来の見通し等に関する記述と
異なるリスクがあることを予めご了承ください。
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