6089 ウィルグループ 2019-06-19 16:30:00
2019年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]

 
                                                                                                           

                               2019年3月期  決算短信〔IFRS〕(連結)
                                                                                                                                    2019年6月19日
上場会社名     株式会社ウィルグループ                                                                                      上場取引所  東
コード番号     6089  URL  https://willgroup.co.jp/
代表者       (役職名) 代表取締役会長                 (氏名)池田 良介
問合せ先責任者 (役職名) 執行役員 管理本部長                (氏名)高山 智史                                                       TEL  03-6859-8880
定時株主総会開催予定日     2019年6月19日              配当支払開始予定日                                                   2019年6月20日
有価証券報告書提出予定日 2019年6月19日                                                                              
決算補足説明資料作成の有無:有  
決算説明会開催の有無      :無  
 
                                                                                                                        (百万円未満切捨て)
1.2019年3月期の連結業績(2018年4月1日~2019年3月31日)
  (1)連結経営成績                                                                                                       (%表示は対前期増減率)
 
                                                                                                           親会社の所有者に                  当期包括利益
           売上収益      営業利益         税引前利益       当期利益
                                                                                                           帰属する当期利益                    合計額
                百万円        %            百万円           %           百万円          %        百万円         %       百万円     %                百万円       %
    2019年3月期   103,300   30.3           2,979       14.7          2,898      15.5       1,750      1.7       1,554 7.1                1,368 △13.7
    2018年3月期    79,273      -           2,597          -          2,510         -       1,721        -       1,451   -                1,586     -
 
               基本的1株当たり                     希薄化後        親会社所有者帰属持分                                       資産合計                        売上収益
                 当期利益                     1株当たり当期利益       当期利益率                                         税引前利益率                       営業利益率
                      円 銭                         円 銭             %                                                     %                       %
    2019年3月期          70.15                       68.27         27.6                                                   6.9                     2.9
    2018年3月期          68.91                       66.04         27.9                                                   7.1                     3.3
 
(参考)持分法による投資損益                          2019年3月期                      -百万円              2018年3月期                   -百万円
 
  (2)連結財政状態
                                                                          親会社の所有者に                        親会社所有者                1株当たり親会社
                   資産合計                         資本合計
                                                                           帰属する持分                         帰属持分比率                所有者帰属持分
                               百万円                           百万円                 百万円                                     %             円 銭
    2019年3月期                   42,287                         5,066               4,197                                 9.9           188.76
    2018年3月期                   35,600                         8,497               7,056                                19.8           319.04
 
    (3)連結キャッシュ・フローの状況
                 営業活動による                             投資活動による                             財務活動による                         現金及び現金同等物
                キャッシュ・フロー                           キャッシュ・フロー                           キャッシュ・フロー                          期末残高
                         百万円                                 百万円                                 百万円                             百万円
    2019年3月期              2,807                             △5,635                                  564                           6,862
    2018年3月期              4,462                             △2,331                                3,247                           9,159
 
2.配当の状況
                                                      年間配当金                                                                              親会社所有者
                                                                                                          配当金総額         配当性向
                                                                                                           (合計)         (連結)
                                                                                                                                         帰属持分配当
                   第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末                                      期末            合計                                            率(連結)
                          円 銭               円 銭               円 銭               円 銭             円 銭            百万円                    %        %
2018年3月期                    -                0.00               -               18.00           18.00            398                26.1      7.2
2019年3月期                    -                0.00               -               18.00           18.00            400                25.7      7.1
2020年3月期(予想)                -                  
                                             0.00               -               18.00           18.00                               20.3     
 
3.2020年3月期の連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)
                                (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
 
                                             親会社の所有者に 基本的1株当たり
             売上収益      営業利益    税引前利益    当期利益
                                             帰属する当期利益   当期利益
                      百万円           %       百万円              %       百万円          %       百万円             %    百万円             %             円 銭
    第2四半期(累計)         58,000        -       1,400            -       1,400        -         800           -      650           -             29.23
       通期            120,000      16.2      4,000          34.3      3,800      31.1      2,300         31.4   1,970         26.7            88.59
 
 
※  注記事項
  (1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):無
       新規  -社  (社名)-、除外  -社  (社名)-
        
 
  (2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
     ①  IFRSにより要求される会計方針の変更:無
     ②  ①以外の会計方針の変更                :無
     ③  会計上の見積りの変更                  :無
      
 
  (3)発行済株式数(普通株式)
     ①  期末発行済株式数(自己株式を含む)           2019年3月期 22,242,400株 2018年3月期 22,124,000株
     ②  期末自己株式数                     2019年3月期      6,303株 2018年3月期      6,168株
     ③  期中平均株式数                     2019年3月期 22,161,764株 2018年3月期 21,066,893株
      
 
 
※  決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
 
※  業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
   ・本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判
   断する一定の前提に基づいており、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等
   は様々な要因により大きく異なる可能性があります。業績予想の前提となる条件及び業績予想のご利用にあたっての
   注意事項等については、添付5ページ「1.経営成績等の概況(5)今後の見通し」をご覧ください。
    
   ・当社グループは、当連結会計年度より国際会計基準(IFRS)を適用しております。また、前連結会計年度の数値
   についてもIFRSに準拠して表示しております。
   なお、財務数値に係るIFRSと日本基準との差異については、添付資料27ページから35ページの「3.連結財務諸表及
   び主な注記(5)連結財務諸表に関する注記事項(初度適用)」をご覧ください。
 
                                    株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

○添付資料の目次
 
    1.経営成績等の概況 ………………………………………………………………………………………………………       2
     (1)当期の経営成績の概況 ……………………………………………………………………………………………       2
     (2)当期の財政状態の概況 ……………………………………………………………………………………………       4
     (3)当期のキャッシュ・フローの概況 ………………………………………………………………………………       4
     (4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ……………………………………………………………       4
     (5)今後の見通し ………………………………………………………………………………………………………       5
    2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ……………………………………………………………………………       6
    3.連結財務諸表及び主な注記 ……………………………………………………………………………………………       7
     (1)連結財政状態計算書 ………………………………………………………………………………………………       7
     (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ………………………………………………………………………       9
     (3)連結持分変動計算書 ………………………………………………………………………………………………       11
     (4)連結キャッシュ・フロー計算書 …………………………………………………………………………………       12
     (5)連結財務諸表に関する注記事項 …………………………………………………………………………………       13
      (継続企業の前提に関する注記)………………………………………………………………………………………       13
      (報告企業) ……………………………………………………………………………………………………………       13
      (作成の基礎) …………………………………………………………………………………………………………       13
      (重要な会計方針) ……………………………………………………………………………………………………       14
      (セグメント情報等) …………………………………………………………………………………………………       21
      (1株あたり情報) ……………………………………………………………………………………………………       25
      (重要な後発事象) ……………………………………………………………………………………………………       26
      (初度適用) ……………………………………………………………………………………………………………       27
 




                            - 1 -
                                               株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

1.経営成績等の概況
    (1)当期の経営成績の概況
          当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害による一時的な下押し圧力はありましたが、雇用・所得環境
         の改善傾向が続き、全体として緩やかな回復基調で推移しました。一方で、米中の通商問題の動向、英国の欧州
         連合(EU)離脱の動向等、世界経済の不確実性が高く、依然として先行き不透明な状況が続いています。人材サ
         ービス市場においては、有効求人倍率は1.6倍と高水準が続いており、人手不足、働き方改革の推進、外国人労
         働者の増加等を背景として多くの需要が寄せられました。
          このような状況の下、当社グループは「個と組織をポジティブに変革するチェンジエージェント・グループ」
         をミッションとして掲げ、各事業において専門性の追求による顧客満足の向上と差別化を図ることで、インスト
         アシェア(特定の顧客における派遣・請負スタッフ数のうち、自社の派遣・請負スタッフが占める割合)の拡大
         及び事業展開地域の拡大に努めました。また、注力3事業である介護分野における人材派遣・人材紹介、海外に
         おける人材サービス、インターネット・IoT分野における人材サービスの業容拡大に注力しました。加えて、M&A
         による事業の拡大として、国内では建設業界における事業成長を企図して建設技術者派遣・紹介事業を営むC4
         株式会社を連結子会社化(2018年6月)、海外ではオーストラリア政府機関への人材サービスに強みを持つQuay
         Appointments Pty Ltd他2社を連結子会社化(2018年9月)、シンガポールを中心にHR領域に特化した人材紹
         介、コンサルティング事業を展開するThe Chapman Consulting Group Pte.Ltd.他6社を連結子会社化(2019年
         1月)しました。
      
         (IFRSの適用開始)
          当社グループは当連結会計年度期首より、従来の日本基準に替えてIFRSを適用しており、前連結会計年度の数
         値もIFRSベースに組み替えて比較分析を行っています。なお、IFRSにおいて開示が求められている調整表につい
         ては、「3.連結財務諸表及び主な注記 (5) 連結財務諸表に関する注記事項(初度適用)」をご参照くださ
         い。
          
           以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益103,300百万円(前連結会計年度比30.3%増)、営業利益
         2,979百万円(同14.7%増)、税引前利益2,898百万円(同15.5%増)、当期利益1,750百万円(同1.7%増)、親会社の
         所有者に帰属する当期利益1,554百万円(同7.1%増)、及びEBITDA(営業利益+減価償却費及び償却費+減損損
         失)は4,570百万円(同27.7%増)となりました。
 
          セグメント別の業績は、次の通りです。
         (セールスアウトソーシング事業)
          株式会社セントメディアが提供する店頭販売員等の人材サービスについては、販売スタッフの需要は引き続き
         底堅く、既存顧客のインストアシェア拡大及び業務請負の拡大に注力しました。主力の通信分野においては、ス
         マートフォンの国内出荷台数の減少、顧客の販促費抑制等の影響に伴う事業環境の停滞が見られたものの、アパ
         レル業界における人材派遣等の営業展開地域の拡大により、通信分野以外において順調に拡大しました。株式会
         社クリエイティブバンクが提供するセールスプロモーションサービスにおいても、大手IT企業からのリテールサ
         ポートや各種キャンペーン、法人向けのプライベートセミナーや展示会等、大手ディストリビュータ(IT専門商
         社)との協業施策等が堅調に推移しました。
          利益面においては、通信分野のインセンティブ収入の減少、外注費用の増加等による売上総利益率の低下、通
         信分野以外の拡大に向けた営業拠点の増加に伴う人件費の増加等により、減益となりました。
          以上の結果、セールスアウトソーシング事業は、売上収益22,207百万円(前連結会計年度比2.6%増)、セグ
         メント利益1,537百万円(同12.1%減)となりました。
 
         (コールセンターアウトソーシング事業)
          株式会社セントメディアが提供するコールセンター、オフィス向けの人材サービスについては、企業の人手不
         足や業務の効率化を背景にアウトソーシング需要が拡大しています。その中でも、収益性の高い金融機関、イン
         ハウス案件の受注の拡大に注力しました。また、採用面においてはシニア層の採用に注力しました。
          利益面においては、稼働スタッフ数の減少により減収となりましたが、生産性の向上による販売費及び一般管
         理費の減少により増益となりました。
          以上の結果、コールセンターアウトソーシング事業は、売上収益15,724百万円(前連結会計年度比6.4%
         減)、セグメント利益833百万円(同1.6%増)となりました。




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                                          株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (ファクトリーアウトソーシング事業)
     株式会社エフエージェイが提供する製造業等への人材サービスについては、惣菜、コンビニエンスストア向け
    スイーツ、弁当の中食等の需要が堅調に推移する中、食品製造業を中心とする顧客との取引拡大、営業展開地域
    の拡大(新規に7支店を開設)、2017年9月に連結子会社化した株式会社リトルシーズサービスが期首から業績
    寄与したことにより順調に拡大しました。また、化粧品分野等食品分野以外の領域拡大にも積極的に取り組みま
    した。採用面においては、引き続き外国人の採用を強化するとともに、外国人フィールドサポーター(当社常駐
    正社員)を増員し、外国人スタッフの定着率改善に取り組みました。
     利益面においては、営業展開地域の拡大に伴い人件費等が増加しましたが、増収によりこれらを吸収し、増益
    となりました。
     以上の結果、ファクトリーアウトソーシング事業は、売上収益20,885百万円(前連結会計年度比22.9%増)、
    セグメント利益1,038百万円(同16.5%増)となりました。
 
    (介護ビジネス支援事業)
     株式会社セントメディアが提供する介護分野における人材サービスについては、引き続き積極的な拠点の拡大
    (新規に6支店を開設)により、日本国内47支店の体制となりました。採用面においては、未経験、業務経験の
    浅いスタッフや、フルタイム以外の勤務を希望するスタッフでも活躍いただけるよう、就業サポート、顧客企業
    に対する多様な働き方の提案等を強化し、稼働スタッフ数の増加に注力しました。また、取引先との契約条件の
    見直しや、収益性の高い介護職向け人材紹介を拡大する等、売上総利益率の改善に注力しました。また、介護施
    設においてニーズの高まっている外国人労働者(技能実習生、特定技能)の管理業務の受託開始に向けて取り組
    みました。
     利益面においては、支店開設費用等の先行投資が増加しましたが、収益性の高い人材紹介売上高の増加等によ
    る売上総利益率の改善、収益本格化の分岐である開設後3年以上経過拠点数の増加により、増益となりました。
     以上の結果、介護ビジネス支援事業は、売上収益9,310百万円(前連結会計年度比30.4%増)、セグメント利
    益182百万円(前連結会計年度は16百万円の損失)となりました。
 
    (海外HR事業)
     ASEAN及びオセアニア地域で展開している海外HR事業は、シンガポール及びオーストラリアの連結子会社の
    業績が順調に拡大したことに加え、2018年1月に連結子会社化した、オーストラリアで事務職やコールセンター
    関連職の人材サービスを提供するDFP Recruitment Holdings Pty Ltdが期首から業績寄与したことに加え、2018
    年9月に連結子会社化したQuay Appointments Pty Ltd他2社及び2019年1月に連結子会社化したThe Chapman
    Consulting Group Pte.Ltd.他6社が業績寄与しました。
     以上の結果、海外HR事業は、売上収益26,275百万円(前連結会計年度比99.5%増)、セグメント利益428百
    万円(同20.2%増)となりました。
 
    (スタートアップ人材支援事業)
     スタートアップ企業を取り巻く環境は、「J-Startup」に代表される国を挙げての支援や、ベンチャーキャピ
    タルによる出資額の増加等により活性化しています。加えて、スタートアップ企業においては、人材確保が重要
    な経営課題であることから、多くの人材需要が寄せられました。そのような状況の下、人材紹介人数の拡大に向
    け、期首よりコンサルタントの増員に注力したほか、マッチング精度向上施策ならびに生産性向上施策を実行し
    ました。また、日々進化する成長産業領域に特化した情報プラットフォーム「STARTUP DB」を公開しました。
     利益面においては、業容拡大により増益となりました。
     以上の結果、スタートアップ人材支援事業は、売上収益1,049百万円(前連結会計年度比43.5%増)、セグメ
    ント利益269百万円(同29.0%増)となりました。
 
    (その他)
     ALT(外国語指導助手)派遣、保育士の派遣・紹介サービス等が順調に拡大した他、外国人アルバイト紹介メ
    ディア「Joboty」、在留カード管理システム「ビザマネ」等、新たな事業の開発投資も積極的に実施しました。
    また、2018年6月に連結子会社化した建設技術者派遣・紹介事業を営むC4株式会社が業績寄与しました。
     利益面においては、ALT派遣、保育士派遣・紹介の業容拡大、赤字事業からの撤退により増益となりました。
     以上の結果、その他は、売上収益8,151百万円(前連結会計年度比200.5%増)、セグメント利益143百万円
    (前連結会計年度は77百万円の損失)となりました。




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                                       株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (2)当期の財政状態の概況
      (資産)
       当連結会計年度末における流動資産は22,536百万円となり、前連結会計年度末に比べ897百万円増加しまし
      た。これは主に、現金及び預金が2,297百万円減少した一方、営業債権及びその他の債権が2,893百万円、その他
      の流動資産が289百万円増加したことによるものです。
       非流動資産は19,750百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,788百万円増加しました。これは主に、企業結
      合に係るのれんが3,592百万円、取得原価の配分等により無形資産が1,294百万円及びITインフラ基盤への設備投
      資等により有形固定資産が358百万円それぞれ増加したことによるものです。
       以上の結果、総資産は42,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ6,686百万円増加しました。
 
      (負債)
       当連結会計年度末における流動負債は20,541百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,107百万円増加しまし
      た。これは主に、その他の金融負債が488百万円減少した一方、営業債務及びその他の債務が2,107百万円、その
      他の流動負債が331百万円増加したことによるものです。
       非流動負債は16,679百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,009百万円増加しました。これは主に、借入金
      が5,112百万円、その他の金融負債が2,443百万円増加したことによるものです。
       以上の結果、負債合計は37,221百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,117百万円増加しました。
 
      (資本)
       当連結会計年度末における資本合計は5,066百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,430百万円減少しまし
      た。これは主に、親会社の所有者に帰属する当期利益の計上等により利益剰余金が1,143百万円増加した一方、
      関係会社株式の追加取得等により資本剰余金が3,667百万円、非支配持分が571百万円減少したことによるもので
      す。
       以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は9.9%(前連結会計年度末19.8%)となりました。
 
    (3)当期のキャッシュ・フローの概況
       (営業活動によるキャッシュ・フロー)
       営業活動によるキャッシュ・フローは、2,807百万円の収入(前連結会計年度は4,462百万円の収入)となりま
      した。これは主に、営業債権の増加1,613百万円、法人税等の支払1,142百万円があったものの、税引前利益の計
      上2,898百万円、減価償却費及び償却費1,558百万円、営業債務の増加973百万円があったことによるものです。
 
      (投資活動によるキャッシュ・フロー)
       投資活動によるキャッシュ・フローは、5,635百万円の支出(前連結会計年度は2,331百万円の支出)となりま
      した。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4,267百万円、有形固定資産及び無形資
      産の取得による支出770百万円、投資有価証券の取得による支出644百万円があったことによるものです。
       
      (財務活動によるキャッシュ・フロー)
       財務活動によるキャッシュ・フローは、564百万円の収入(前連結会計年度は3,247百万円の収入)となりまし
      た。これは主に、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出3,206百万円、短期借入金の純減額
      1,778百万円及び長期借入金の返済による支出1,701百万円があったものの、長期借入れによる収入8,518百万円
      があったことによるものです。
 
    (4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
       当社は、株主への利益還元と将来に向けての安定的な事業展開に必要な内部留保の拡充を配当の基本方針とし
      ています。具体的には、各期の経営成績の状況等を勘案して、2020年における総還元性向(※)30%を目標とし
      ています。
       また、当社は、年1回の剰余金の配当を行う方針としていますが、会社法第454条第5項に定める中間配当を
      することができる旨を定款に定めています。なお、剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、
      中間配当については取締役会です。
       当期の配当につきましては、1株につき18円(普通配当18円)を実施する予定です。また、次期の配当(予
      想)につきましては1株につき18円(普通配当18円)としています。
      (※)総還元性向:純利益に対する配当と自己株式取得の合計額の比率




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                                        株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (5)今後の見通し
       当社グループは、2020年3月期を最終年度とする中期経営計画「Will Vision 2020」を策定し、その実現に取
      り組んでまいりました。中期経営計画の経営目標である売上高1,000億円については、海外を中心としたM&Aによ
      る業績寄与により1年前倒しで達成しましたので、2020年3月期は営業利益40億円達成に向けて取り組みます。
       中期経営計画策定時点と比較して、主要3事業のうち成熟市場であるセールスアウトソーシング事業、コール
      センターアウトソーシング事業は、事業環境の変化によりスタッフの採用環境が厳しくなる一方で、注力3事業
      及びその他新領域の事業が順調に伸長すると見込んでおり、営業利益40億円を達成するために取り組みます。
       課題となる国内のスタッフの採用においては、2019年10月に国内主要子会社におけるサービスブランドを
      「WILLOF(ウィルオブ)」に統一し、国内の認知度向上、サービスの向上を目指します。自社ホームページから
      の採用数の向上、スタッフからの紹介による採用に重点を置くことで、独自採用ルートを強固なものとし、採用
      力の強化を図ります。
       
          セグメント別の戦略については以下の通りです。
       セールスアウトソーシング事業においては、通信料金引下げによる影響及び国内のスマートフォンの出荷台数
      の伸びは見込めず、通信分野の先行きは不透明な事業環境です。これを踏まえ、当事業は、通信分野では当社常
      駐正社員比率を高めることでの販売実績向上、運営力向上による利益率向上に努め、アパレル分野での人材派
      遣、業務請負拡大の他、営業代行サービス等の分野拡大による売上向上に努めます。これらにより、当事業の安
      定収益力の強化を図ります。
       コールセンターアウトソーシング事業においては、引き続きアウトソーシング需要の増加が見込まれるため、
      当社の強みであるハイブリッド派遣を活かし、人材派遣から業務請負への切り替え、新規業務請負案件の開拓に
      注力します。また、収益性の高い受注案件の獲得に努め、当事業の安定収益力の強化を図ります。
       ファクトリーアウトソーシング事業においては、弁当等の中食といった堅調な食品製造業との取引増加に向け
      た拠点展開を引き続き行うとともに、食品以外の新たな分野の拡大を行います。また、引き続き外国人の採用を
      強化するとともに、外国人技術者の人材紹介の拡大、特定技能外国人の登録支援業務の拡大に取り組み、当事業
      の業容拡大を図ります。
       介護ビジネス支援事業においては、拠点展開は概ね完了したため、収益力の向上に注力します。また、全国展
      開した拠点網を活かした収益性の高い人材紹介売上の拡大や、外国人介護スタッフの雇用を希望する施設に対す
      る支援等により、新たな事業の柱として市場競争力を高めます。
       海外HR事業においては、引き続きASEAN及びオセアニア地域を中心に、M&Aによって取得した各企業のさらなる
      成長と、各海外子会社間で相互に顧客を紹介する等のシナジーを創出することで業容の拡大を図ります。
       スタートアップ人材支援事業においては、引き続きコンサルタントを増員することでの拡大に加え、企業と求
      職者のマッチング自動化等、テクノロジーを活用したオペレーションの改善による生産性向上に取り組むととも
      に、成長産業領域に特化した情報プラットフォームの拡充を図ります。
       その他の事業において、建設技術者派遣・紹介事業、保育士の派遣・紹介事業、外国人のアルバイト紹介等の
      既存事業を拡大するとともに、コーポレートベンチャーキャピタルにより、有望ベンチャー企業への投資・支
      援、新たな収益基盤の確立・創出に積極的に取り組む等、積極的に事業分野の開拓に取り組みます。
       
        これらの取り組みにより、2020年3月期の通期連結業績につきましては、売上収益120,000百万円、営業利益
      4,000百万円、税引前利益3,800百万円、当期利益2,300百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益1,970百万
      円、EBITDAは5,700百万円を見込んでいます。2020年3月期の業績予想に当たっては、1シンガポールドル77
      円、1オーストラリアドル79円を前提として策定しています。
 




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                                  株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
     当社グループは、より一層グローバルな事業展開を推進していくことを踏まえ、資本市場における財務情報の
    国際的な比較可能性の向上を目的として、2019年3月期の有価証券報告書における連結財務諸表から国際財務報
    告基準(IFRS)を任意適用しています。
 




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                                          株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

3.連結財務諸表及び主な注記
    (1)連結財政状態計算書
                                                                            (単位:百万円)
                                 移行日                 前連結会計年度                当連結会計年度
                     
                            (2017年4月1日)             (2018年3月31日)           (2019年3月31日)

    資産                                                                                     

     流動資産                                                                                  

      現金及び現金同等物                        3,627                 9,159                  6,862

      営業債権及びその他の債権                     9,497                11,959                 14,852

      その他の金融資産                             56                  131                    144

      その他の流動資産                           305                   387                    677

      流動資産合計                           13,486               21,638                 22,536

     非流動資産                                                                                 

      有形固定資産                             502                 1,061                  1,420

      使用権資産                            3,863                 6,278                  6,160

      のれん                              1,414                 2,216                  5,809

         その他の無形資産                        343                 1,620                  2,914

      その他の金融資産                           480                   741                    959

      繰延税金資産                             798                 1,158                  1,434

      その他の非流動資産                          666                   884                  1,051

      非流動資産合計                          8,070                13,961                 19,750

     資産合計                              21,557               35,600                 42,287
 




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                                          株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

 
                                                                            (単位:百万円)
                                 移行日                 前連結会計年度                当連結会計年度
                  
                            (2017年4月1日)             (2018年3月31日)           (2019年3月31日)

    負債                                                                                     

     流動負債                                                                                  

      営業債務及びその他の債務                     7,431                10,224                 12,331

      借入金                              2,039                 3,931                  3,924

      その他の金融負債                           517                 1,429                    941

      未払法人所得税                            344                   475                    639

      その他の流動負債                         1,161                 2,372                  2,704

      流動負債合計                           11,494               18,433                 20,541

     非流動負債                                                                                 

      借入金                              2,322                 2,417                  7,529

      その他の金融負債                         3,348                 5,726                  8,169

      繰延税金負債                               5                   254                    623

      その他の非流動負債                          177                   272                    357

      非流動負債合計                          5,853                 8,670                 16,679

     負債合計                              17,348               27,103                 37,221

    資本                                                                                     

     資本金                                 609                 1,993                  2,017

     資本剰余金                               980                 1,934                △1,733

     自己株式                              △317                    △2                     △2

     その他の資本の構成要素                       △108                  △264                   △622

     利益剰余金                             2,174                 3,395                  4,538

     親会社の所有者に帰属する持分合計                  3,339                 7,056                  4,197

     非支配持分                               869                 1,440                    869

     資本合計                              4,208                 8,497                  5,066

    負債及び資本合計                           21,557               35,600                 42,287
 




                               - 8 -
                                    株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
     (連結損益計算書)
                                                           (単位:百万円)
                                   前連結会計年度              当連結会計年度
                                (自 2017年4月1日          (自 2018年4月1日
                                 至 2018年3月31日)         至 2019年3月31日)

     売上収益                                  79,273                103,300

     売上原価                                  63,326                 82,995

     売上総利益                                 15,946                 20,305

     販売費及び一般管理費                            13,415                 17,385

     その他収益                                       92                  127

     その他費用                                       26                    67

     営業利益                                   2,597                  2,979

     金融収益                                        2                     25

     金融費用                                        90                  106

     税引前利益                                  2,510                  2,898

     法人所得税費用                                  788                  1,148

     当期利益                                   1,721                  1,750

    当期利益の帰属                                                             

     親会社の所有者                                1,451                  1,554

     非支配持分                                    269                    195

    1株当たり当期利益                                                           

     基本的1株当たり当期利益(円)                        68.91                  70.15

     希薄化後1株当たり当期利益(円)                       66.04                  68.27
 




                            - 9 -
                                         株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

     (連結包括利益計算書)
                                                                (単位:百万円)
                                         前連結会計年度              当連結会計年度
                                      (自 2017年4月1日         (自 2018年4月1日
                                       至 2018年3月31日)        至 2019年3月31日)

    当期利益                                          1,721                1,750

    その他の包括利益                                                                 

     純損益に振り替えられることのない項目                                                      

     その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産                    △23                  △276

     純損益に振り替えられることのない項目合計                         △23                  △276

     純損益に振り替えられる可能性のある項目                                                     

     キャッシュ・フロー・ヘッジ                                     -                △18

     在外営業活動体の換算差額                                 △111                  △86

     純損益に振り替えられる可能性のある項目合計                        △111                 △104

     税引後その他の包括利益                                  △134                 △381

    当期包括利益                                        1,586                1,368

     当期包括利益の帰属                                                               

     親会社の所有者                                      1,321                1,183

     非支配持分                                          265                  185
 




                             - 10 -
                                                          株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (3)連結持分変動計算書
                                                                                     (単位:百万円)
                                                                          親会社の所
                                                         その他の資
                                                                          有者に帰属
                          資本金       資本剰余金     自己株式       本の構成要 利益剰余金
                                                                          する持分合
                                                                                非支配持分       資本合計
                                                         素合計
                                                                          計

    2017年4月1日時点の残高          609         980    △317        △108   2,174     3,339    869     4,208

     当期利益                       -         -        -          -   1,451     1,451    269     1,721

     その他の包括利益                   -         -        -       △130       -     △130     △4      △134

    当期包括利益                      -         -        -       △130   1,451     1,321    265     1,586

     剰余金の配当                     -         -        -          -   △257      △257       -     △257

     自己株式の取得                    -         -        -          -       -         -      -         -

     自己株式の処分                    -       259      314          -       -       573      -       573

     株式報酬取引                     -       110        -          -       -       110      -       110

     新株の発行                 1,384      1,384        -          -       -     2,768      -     2,768

     企業結合等による変動                 -     △800         -          -       -     △800     290     △509

     その他の資本の構成要素から利益
                                -         -        -       △25       25         -      -         -
     剰余金への振替

     その他                        -         -        -          -       -         -     14        14

    所有者との取引額合計             1,384        953      314       △25    △231      2,395    305     2,701

    2018年3月31日時点の残高        1,993      1,934      △2        △264   3,395     7,056   1,440    8,497

     当期利益                       -         -        -          -   1,554     1,554    195     1,750

     その他の包括利益                   -         -        -       △371       -     △371     △9      △381

    当期包括利益                      -         -        -       △371   1,554     1,183    185     1,368

     剰余金の配当                     -         -        -          -   △398      △398       -     △398

     自己株式の取得                    -         -      △0           -       -       △0       -       △0

     自己株式の処分                    -         -        -          -       -         -      -         -

     株式報酬取引                     -       136        -          -       -       136      -       136

     新株の発行                   23         183        -          -       -       206      -       206

     企業結合等による変動                 -    △3,987        -          -       -    △3,987   △747    △4,735

     その他の資本の構成要素から利益
                                -         -        -         13   △13           -      -         -
     剰余金への振替

     その他                        -         -        -          -       -         -    △9        △9

    所有者との取引額合計               23      △3,667      △0          13   △411     △4,042   △757    △4,799

    2019年3月31日時点の残高        2,017     △1,733      △2        △622   4,538     4,197    869     5,066

 




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    (4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                                   (単位:百万円)
                                         前連結会計年度                  当連結会計年度
                                      (自 2017年4月1日             (自 2018年4月1日
                                       至 2018年3月31日)            至 2019年3月31日)
    営業活動によるキャッシュ・フロー                                                           
     税引前利益                                       2,510                    2,898
     減価償却費及び償却費                                    981                    1,558
     株式報酬費用                                        144                      282
     営業債権の増減額(△は増加)                              △716                    △1,613
     営業債務の増減額(△は減少)                              1,956                      973
     営業活動その他                                       641                     △58
     小計                                          5,516                    4,042
     利息及び配当金の受取額                                       2                        4
     利息の支払額                                       △53                      △97
     法人所得税の支払額                                  △1,003                   △1,142
     営業活動によるキャッシュ・フロー                            4,462                    2,807
    投資活動によるキャッシュ・フロー                                                          
     有形固定資産及び無形資産の取得による支出                        △495                     △770
     投資有価証券の取得による支出                              △159                     △644
     投資有価証券の売却による収入                                40                       77
     連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出                   △1,403                   △4,267
     投資活動その他                                     △313                      △29
     投資活動によるキャッシュ・フロー                           △2,331                   △5,635
    財務活動によるキャッシュ・フロー                                                           
     短期借入金の純増減額                                  1,157                   △1,778
     長期借入れによる収入                                  1,870                    8,518
     長期借入金の返済による支出                              △2,014                   △1,701
     新株予約権の行使による株式の発行による収入                       2,740                       45
     連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出                  △101                    △3,206
     リース債務の返済による支出                               △730                    △1,084
     配当金の支払額                                     △257                     △397
     財務活動その他                                       582                      169
     財務活動によるキャッシュ・フロー                            3,247                      564
    現金及び現金同等物に係る為替変動の影響額                           153                     △34
    現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                          5,532                   △2,297
    現金及び現金同等物の期首残高                               3,627                    9,159
    現金及び現金同等物の期末残高                               9,159                    6,862
 




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                                        株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (5)連結財務諸表に関する注記事項
    (継続企業の前提に関する注記)
       該当事項はありません。
 
    (報告企業)
        株式会社ウィルグループは、日本に所在する企業であります。登記されている本店及び主要な事業所の住所
       は、ホームページ(https://willgroup.co.jp/)で開示しています。
        当社及びその子会社(以下、「当社グループ」という。)の事業内容及び主要な活動は、「21ページ(セグ
       メント情報等)」に記載しています。
 
    (作成の基礎)
       (1)IFRSに準拠している旨及び初度適用に関する事項
          当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵
        省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件を満たすことから、同第93条の規定
        により、IFRSに準拠して作成しています。
         本連結財務諸表は、2019年6月19日に取締役会によって承認されています。
         当社グループは2019年3月31日に終了する連結会計年度からIFRSを初めて適用しており、IFRSへの移行日
        (以下、「移行日」という。)は2017年4月1日となります。移行日及び比較年度において、IFRSへの移行
        が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に与える影響は「27ページ(初度適
        用)」に記載しています。
         
       (2)測定の基礎
          当社グループの連結財務諸表は、「14ページ(重要な会計方針)」に別途記載している場合を除き、取得
        原価を基礎として作成しています。
 
       (3)機能通貨及び表示通貨
          当社グループの連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示している
        すべての財務情報は、百万円未満を切り捨てて記載しています。
 
       (4)新基準書の早期適用
          当社グループは、IFRS第16号「リース」(2016年1月公表)をIFRS移行日(2017年4月1日)より早期適
        用しています。
 
       (5)未適用の公表済み基準書及び解釈指針
          当社グループの連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針のうち、早期適用を
        行っていないものについて、当社グループの連結財務諸表に及ぼす影響は軽微であると見積っています。
 
       (6)見積り及び判断の利用
          IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費
        用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定をすることが義務付けられています。ただし、実際
        の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
         見積り及びその基礎となる仮定は継続して見直しています。会計上の見積りの改定は、見積りが改定され
        た会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
         連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行う判断に関する情報は、
        下記の重要な会計方針に含まれています。
         ・(4)金融商品
         ・(8)リース
         ・(9)非金融資産の減損
         ・(11)未払有給休暇
         ・(14)法人所得税
 




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                                      株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (重要な会計方針)
        当社グループの重要な会計方針は次の通りであり、他の記載がない限り、連結財務諸表が表示されている全
       ての期間について適用しています。
        日本基準からIFRSへ移行するに当たり、当社グループが選択したIFRS第1号の遡及適用の免除規定は「27ペ
       ージ(初度適用)」に記載しています。
       (1)連結の基礎
          当社グループの連結財務諸表は、当社及び当社の子会社の財務諸表を含んでいます。
         子会社
          子会社とは、当社グループにより支配されている企業です。支配とは、投資先に対するパワーを有し、
         投資先への関与により生じるリターンの変動に晒され、かつ投資先に対するパワーを通じてリターンに影
         響を与える能力を有する場合をいいます。
          子会社の財務諸表は、当社グループが支配を獲得した日から支配を喪失する日まで、連結財務諸表に含
         まれています。子会社に対する当社グループ持分の一部を処分した後も支配が継続する場合には、当社グ
         ループの持分の変動を資本取引として会計処理しており、非支配持分の調整額と対価の公正価値との差額
         は、親会社の所有者に帰属する持分として資本に直接認識しています。支配を喪失した場合には、支配の
         喪失から生じた利得又は損失は純損益で認識しています。
          当社グループ内の債権債務残高及び取引、並びに当社グループ内取引によって発生した未実現損益は、
         連結財務諸表の作成に際して消去しています。
 
       (2)企業結合
          当社グループは、取得法に基づき企業結合の会計処理をしています。非支配持分は、被取得企業の識別可
        能資産及び負債の持分割合相当額で測定しています。
         支払対価の公正価値が、取得日における識別可能資産及び引受負債の正味価額を上回る場合に、その超過
        額をのれんとして認識しています。一方、この対価の総額が、識別可能資産及び負債の正味価額を下回る場
        合、その差額を利得として損益に認識しています。
         企業結合に関連して発生した取得費用は、発生時に費用として処理しています。
         企業結合の当初の会計処理が、企業結合が発生した連結会計年度末までに完了していない場合には、完了
        していない項目を暫定的な金額で計上しています。取得日時点で存在し、なおかつそれを知っていたならば
        取得日で認識した金額の測定に影響したであろう事実及び状況に関する情報を、認識される金額の測定に影
        響を与えていたと判断される期間(以下、「測定期間」という。)に入手した場合、その情報を反映して、
        取得日に認識した暫定的な金額を遡及的に修正しています。測定期間は最長で1年間です。
         なお、共通支配下における企業結合、すなわち、企業結合当事企業もしくは事業のすべてが、企業結合の
        前後で同一の企業により最終的に支配され、かつ、その支配が一時的でない場合の企業結合については、継
        続的に帳簿価額に基づき会計処理しています。
          
       (3)外貨換算
         ① 外貨建取引
          外貨建取引、すなわち各企業の機能通貨以外の通貨での取引は、取引日における為替レートにより機能
         通貨に換算しています。外貨建貨幣性資産及び負債は、連結決算日の為替レートにより機能通貨に換算
         し、また、公正価値で測定される外貨建非貨幣性資産及び負債は、当該公正価値の算定日における為替レ
         ートで機能通貨に換算し、換算差額は、損益として認識しています。
          但し、公正価値で測定しその変動をその他の包括利益として認識する金融資産及びキャッシュ・フロ
         ー・ヘッジから生じる換算差額については、その他の包括利益として認識しています。
          また、取得原価により測定されている外貨建非貨幣性項目は、取引日の為替レートを使用して換算して
         います。
 




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                                    株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

     ②   在外営業活動体
       在外営業活動体の資産及び負債は、連結決算日時点の為替レートで、損益及びキャッシュ・フローは、
      為替レートが著しく変動している場合を除き、期中平均為替レートで表示通貨に換算しています。この結
      果生じる換算差額はその他の包括利益で認識しています。
       なお、在外営業活動体の持分全体の処分や支配の喪失を伴う持分の一部の処分といった事実が発生した
      場合、処分した期に当該累積換算差額をその他の包括利益から損益に振り替えています。
 
    (4)金融商品
      ① 金融資産
     (ⅰ)当初認識及び測定
        金融資産のうち、株式及び債券は約定日に当初認識し、その他のすべての金融資産は取引の実施日に
         当初認識しています。
          金融資産は、当初認識時に、償却原価で測定する金融資産と公正価値で測定する金融資産に分類して
         います。この分類は、金融資産が負債性金融商品か資本性金融商品かによって以下のように行っていま
         す。
      (a)負債性金融商品である金融資産
         以下の条件がともに満たされる場合には、償却原価で測定する金融資産に分類しています。
          ・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローを回収するために金融資産を保有することを目的と
           する事業モデルの中で保有されている。
          ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フロー
           が特定の日に生じる。
          また、以下の条件がともに満たされる場合には、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融
         資産に分類しています。
          ・当該金融資産が、契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業
          モデルの中で保有されている。
          ・金融資産の契約条件により、元本及び元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フロー
           が特定の日に生じる。
          上記のいずれにも該当しない場合には、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類していま
         す。
         
      (b)資本性金融商品である金融資産
          原則として、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産に分類しています。
          ただし、売買目的ではない資本性金融商品への投資については、当初認識時に、その公正価値の事後
         的な変動をその他の包括利益に表示するという取消不能な選択を行うことが認められており、当社グル
         ープでは金融商品ごとに当該指定を行っています。
          金融資産は、原則として、公正価値に、当該金融資産に直接帰属する取引費用を加算した金額で測定
         しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権は取引価格で測定しています。
          また、純損益を通じて公正価値で測定する金融資産については、その取引費用は発生時に純損益で認
         識しています。
 
     (ⅱ)事後測定
      (a)償却原価で測定する金融資産
         実効金利法による償却原価で測定し、利息は「金融収益」として純損益に認識しています。必要な場
        合には減損損失を控除しています。
      (b)公正価値で測定する金融資産
          公正価値で測定しています。
          その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産は、利息、為替差損益及び減損損失は、純損
         益として認識し、これらを除いた公正価値の変動額をその他の包括利益として認識しています。
          その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産に指定することを選択した資本性金融商品に
         ついては、公正価値の変動額はその他の包括利益に認識し、累積利得又は損失は、認識を中止した場合
         に利益剰余金に振り替えています。ただし、配当金は純損益として「金融収益」に認識しています。
          上記以外の資産については、公正価値の変動額は純損益に認識しています。
 




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                              株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

(ⅲ)金融資産の認識の中止
     当社グループは、金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅する、又は当社グ
    ループが金融資産の所有のリスクと経済価値のほとんどすべてを移転する場合において、金融資産の認
    識を中止しています。当社グループが、移転した当該金融資産に対する支配を継続している場合には、
    継続的関与を有している範囲において、資産と関連する負債を認識します。
   
(ⅳ)金融資産の減損
     当社グループは、償却原価で測定する金融資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金
    融資産(資本性金融商品を除く)について、金融資産の信用リスクが当初認識以後に著しく増大してい
    る場合には、当該金融資産に係る損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等しい金額で測定していま
    す。金融資産に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融資産に係る
    損失評価引当金を12ヶ月の予想信用損失に等しい金額で測定しています。金融資産に係る信用リスクが
    当初認識以降に著しく増大しているか否かに関する評価は有価証券報告書に記載しています。
     ただし、営業債権及びその他の債権については、常に、損失評価引当金を全期間の予想信用損失に等
    しい金額で測定しています。
    金融商品の予想信用損失は、次のものを反映する方法で見積っています。
 (a)一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
 (b)貨幣の時間価値
 (c)過去の事象、現在の状況及び将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力
    をかけずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
     当該測定に係る金額は、純損益として認識しています。
     
②   金融負債
  金融負債はその当初認識時に純損益を通じて公正価値で測定する金融負債及び償却原価で測定する金融
 負債に分類しています。当社グループでは、償却原価で測定する金融負債については、発生日に当初認識
 しており、それ以外の金融負債については、取引日に当初認識しています。
  金融負債は、金融負債が消滅した時、すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し又は失効とな
 った時に認識を中止しています。
 (a)償却原価で測定する金融負債
     純損益を通じて公正価値で測定する金融負債以外の金融負債は、償却原価で測定する金融負債に分類
    しています。償却原価で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値からその発行に直接起因する取引
    コストを減算して測定しています。また、当初認識後は実効金利法に基づく償却原価で測定していま
    す。
 (b)純損益を通じて公正価値で測定する金融負債
    純損益を通じて公正価値で測定する金融負債は、当初認識時に公正価値により測定しています。ま
    た、当初認識後は公正価値で測定し、その事後的な変動を純損益として認識しています。
     




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                                              株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

                  
            ③    デリバティブ
                  当社グループは、為替リスクや金利リスクをそれぞれヘッジするために、為替予約、金利スワップ契
                 約等のデリバティブを利用しています。これらのデリバティブは、契約が締結された時点の公正価値で
                 当初認識され、その後も公正価値で再測定しています。
                  当社グループは、ヘッジ開始時に、ヘッジ会計を適用しようとするヘッジ関係並びにヘッジを実施す
                 るに当たってのリスク管理目的及び戦略について、公式に指定及び文書化を行っています。当該文書
                 は、具体的なヘッジ手段、ヘッジ対象となる項目又は取引並びにヘッジされるリスクの性質及びヘッジ
                 されたリスクに起因するヘッジ対象の公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対するエクスポージャ
                 ーを相殺するに際してのヘッジ手段の公正価値変動の有効性の評価方法などを含んでいます。具体的に
                 は、以下の項目をすべて満たす場合に、ヘッジが有効と判断しています。
                 ・ヘッジ対象とヘッジ手段との間に経済的関係があること
                 ・信用リスクの影響が、当該経済的関係から生じる価値変動に著しく優越するものではないこと
                 ・ヘッジ関係のヘッジ比率が、企業が実際にヘッジしているヘッジ対象の量と企業がヘッジ対象の当該
                  量を実際にヘッジするのに使用しているヘッジ手段の量から生じる比率と同じであること
     
                     当社グループは、ヘッジ関係が将来に向けて有効であるかどうかを継続的に評価しています。ヘッジ
                 の非有効部分が生じる原因としては、ヘッジ手段の価値変動がヘッジ対象の価値変動を上回る又は下回
                 る場合があります。
                  ヘッジ比率については、ヘッジ対象とヘッジ手段の経済的関係及びリスク管理戦略に照らして適切に
                 設定しています。
                  ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更がない場合は、ヘッ
                 ジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を再調整しています。また、ヘッジ関係についてリスク管理目
                 的が変更された場合は、ヘッジ関係の適用を中止しています。
                 ヘッジ会計に関する要件を満たすヘッジは、以下のように分類し、会計処理しています。
 
                 (ⅰ)公正価値ヘッジ
                  デリバティブの公正価値変動は、連結損益計算書において純損益として認識しています。ヘッジされ
                 るリスクに起因するヘッジ対象の公正価値変動については、ヘッジ対象の帳簿価額を修正し、連結損益
                 計算書において純損益として認識しています。
         
                 (ⅱ)キャッシュ・フロー・ヘッジ
                  ヘッジ手段に係る利得又は損失のうち有効部分は連結包括利益計算書においてその他の包括利益とし
                 て認識し、非有効部分は直ちに連結損益計算書において純損益として認識しています。
                  その他の包括利益に計上されたヘッジ手段に係る金額は、ヘッジ対象である取引が純損益に影響を与
                 える時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債の認識を生じさせるも
                 のである場合には、その他の包括利益として認識されている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初
                 の帳簿価額の修正として処理しています。
                  予定取引又は確定約定の発生がもはや見込まれない場合には、従来その他の包括利益を通じて資本と
                 して認識していた累積損益を純損益に振り替えています。ヘッジされた将来キャッシュ・フローの発生
                 がまだ見込まれる場合には、従来その他の包括利益を通じて資本として認識されていた金額は、当該将
                 来キャッシュ・フローが発生するまで引き続き資本に計上しています。
              
         
        (5)現金及び現金同等物
             現金及び現金同等物は、手許現金、随時引き出し可能な預及び容易に換金可能であり、かつ、価値の変動
            について、僅少なリスクしか負わない取得日から3ヶ月以内償還期限の到来する短期投資から構成されてい
            ます。
 




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                                    株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (6)有形固定資産
     ①    認識及び測定
          有形固定資産については、原価モデルを採用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控
      除した額で測定しています。
       取得原価には資産の取得に直接関連する費用、資産の解体及び除去費用、並びに原状回復費用の当初見
      積額が含まれています。
 
     ②    取得後の支出
          有形固定資産の取得後に発生した支出のうち、通常の修繕及び維持については発生時に費用として処理
      し、主要な取替及び改良に係る支出については、その支出により将来当社グループに経済的便益がもたら
      されることが見込まれる場合に限り資産計上しています。
 
     ③    減価償却
       土地、建設仮勘定以外の有形固定資産は、使用が可能となった時点から、それぞれの見積耐用年数にわ
      たって定額法で減価償却しています。主要な有形固定資産の見積耐用年数は次の通りです。
          建物及び構築物:3~38年
          なお、減価償却方法、残存価額および耐用年数は各年度末に見直し、変更があった場合は、会計上の見
      積りの変更として将来に向かって適用しています。
       
    (7)のれん及びその他の無形資産
      ① のれん
       のれんは償却を行わず、事業を行う地域及び事業の種類に基づいて識別された資産、資金生成単位又は
      資金生成単位グループに配分し、毎年同時期及び減損の兆候を識別した時はその都度、減損テストを実施
      しています。のれんの減損損失は損益として認識されますが、戻入れは行っていません。
       当初認識後、のれんは取得原価から減損損失累計額を控除した価額で表示しています。
 
     ②    その他の無形資産
       当社グループにおける、主な無形資産は次の通りです。
      (i)顧客関連資産
       顧客関連資産は、取得原価で当初認識しています。顧客関連資産は、見積耐用年数(10年~15年)にわ
      たり定額法で償却を行っており、減損の兆候が存在する場合は、その都度、減損テストを実施していま
      す。
      (ii)その他の無形資産
       その他の無形資産は、取得原価で当初認識しています。その他の無形資産は、耐用年数を確定できるも
      のについては、見積耐用年数(5年~15年)にわたり定額法で償却を行っており、減損の兆候が存在する
      場合はその都度、減損テストを実施しています。耐用年数を確定できないものについては、償却は行わ
      ず、年次又は減損の兆候が存在する場合はその都度、減損テストを実施しています。
       なお、償却方法、残存価額及び残余耐用年数は各年度末に見直し、変更があった場合は、会計上の見積
      りの変更として将来に向かって適用しています。
 
    (8)リース
      当社グループは、リース開始日において使用権資産とリース負債を認識します。
     ① 使用権資産
       使用権資産は取得原価で当初測定しており、取得原価は、リース負債の当初測定金額、当初直接コス
      ト、原資産の解体並びに除去及び原状回復コストの当初見積額等で構成されています。
       使用権資産の認識後の測定として、原価モデルを採用しています。使用権資産は、取得原価から減価償
      却累計額及び減損損失累計額を控除した価額で、「使用権資産」として連結財政状態計算書に表示してい
      ます。
       当初認識後は、原資産の所有権がリース期間の終了時までに移転される場合、又は使用権資産の取得原
      価が購入オプションを行使することが合理的に確実である場合には、原資産の見積り耐用年数で、合理的
      に確実でない場合にはリース期間にわたり定額法で減価償却を行っています。
       




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     ②    リース負債
          リース負債は、リース開始日現在で支払われていないリース料をリースの計算利子率を用いて割り引い
         た現在価値で当初認識しています。
          リースの計算利子率が容易に算定できない場合には、当社グループの追加借入利率を用いています。
          リース負債は、リース負債に係る金利を反映するように帳簿価額を増額し、支払われたリース料を反映
         するように帳簿価額を減額することにより事後測定しており、連結財政状態計算書上、その他の金融負債
         に含めて表示しています。
          当社グループは、見積リース期間が12ヶ月以内の短期リース及びIT機器のリースを含む少額資産のリー
         スについて、リース料は他の規則的な方法により利用者の便益のパターンがより適切に表される場合を除
         いて、リース料をリース期間にわたり定額法により費用として計上しています。
      
    (9)非金融資産の減損
       棚卸資産及び繰延税金資産を除く非金融資産については、資産が減損している可能性を示す兆候があるか
     否かを評価しています。
      減損の兆候が存在する場合には減損テストを実施し、個別の資産又は資金生成単位ごとの回収可能価額を
     測定しています。なお、のれん、耐用年数を確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産は償却
     を行わず、毎年同時期及び減損の兆候が存在する場合にはその都度、減損テストを実施しています。
      当社グループの全社資産は、独立したキャッシュ・インフローを生成しないため、全社資産に減損の兆候
     がある場合、全社資産が帰属する資金生成単位の回収可能価額を見積もっています。
      回収可能価額は、処分費用控除後の公正価値と適切な利率で割り引かれた当該資産の継続的使用及び最終
     的な処分から発生すると見込まれる将来キャッシュ・フロー評価によって測定される使用価値のいずれか高
     い金額を用いています。
      個別の資産又は資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を上回る場合には純損益にて減損損失を認識し、
     当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額しています。資金生成単位に関連して認識した減損損失は、ま
     ずその単位に配分されたのれんの帳簿価額を減額するように配分し、次に資金生成単位内のその他の資産の
     帳簿価額を比例的に減額しています。
      のれんに係る減損損失は、戻入れを行っていません。のれん以外の非金融資産に係る減損損失は、減損損
     失がもはや存在しないか又は減少している可能性を示す兆候が存在する場合に当該資産の回収可能価額を見
     積もっており、回収可能価額が減損処理後の帳簿価額を上回った場合には減損損失の戻入れを行っていま
     す。なお、減損損失の戻入れは過去の期間において当該資産に認識した減損損失がなかった場合の帳簿価額
     を超えない範囲内で純損益にて認識しています。
 
    (10)株式報酬
         当社グループは株式報酬制度を導入しており、持分決済型と現金決済型を運用しています。
     ①    持分決済型
          持分決済型の株式報酬は、付与日における付与した資本性金融商品の公正価値によって受け取るサービ
         スの公正価値を見積り、権利確定期間にわたって費用として認識し、同額を資本の増加として認識してい
         ます。付与されたオプションの公正価値は、オプションの諸条件を考慮し、ブラック・ショールズ・モデ
         ル等を用いて算定しています。また、条件については定期的に見直し、必要に応じて権利確定数の見積り
         を修正しています。
 
     ②    現金決済型
          現金決済型の株式報酬は、受け取るサービス及び発生した負債を当該負債の公正価値で測定し、権利確
         定期間にわたって費用として認識し、同額を負債の増加として認識しています。また、当該負債の公正価
         値は期末日及び決済日に再測定し、公正価値の変動を純損益として認識しています。
        
    (11)未払有給休暇
         短期従業員給付は、従業員から関連する勤務が提供された時点で費用として認識しています。
         有給休暇費用は、それらを支払う法的もしくは推定的な債務を負っており、信頼性のある見積りが可能な
     場合に、それらの制度に基づいて支払われると見積られる額を負債として認識しています。
      




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                                    株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (12)資本
     ①   普通株式
         当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を資本金及び資本剰余金に計上し、直接発行費用(税効果
       考慮後)は資本金及び資本剰余金から控除しています。
 
     ②   自己株式
         自己株式は資本から控除しており、自己株式の購入、売却又は消却において利得又は損失は認識してい
       ません。帳簿価額と処分時の対価との差額は資本として認識しています。
 
    (13)収益
        当社グループはIFRS第15号(顧客との契約から生じる収益)を適用しています。
      当社グループは、次の5ステップアプローチに基づき、約束した商品又は役務を顧客に移転し、顧客が当
     該商品又は役務に対する支配を獲得した時に収益を認識しています。
       ステップ1:契約の識別
       ステップ2:履行義務の識別
       ステップ3:取引価格の算定
       ステップ4:履行義務への取引価格の配分
       ステップ5:履行義務の充足による収益の認識
 
     ①   人材派遣契約
         顧客との労働者派遣契約に基づいて顧客に派遣した、当社グループと雇用契約を締結した派遣スタッフ
       の派遣期間の稼働実績に応じて収益認識しています。
 
     ②   業務請負契約
         顧客との請負契約に基づく業務の完了が履行義務を充足する時点と判断し、業務完了時点において収益
       認識しています。
        
     ③   人材紹介契約
         顧客との人材紹介契約に基づき、顧客からの求人要件に該当する人材の顧客への紹介の完了が履行義務
       を充足する時点と判断し、紹介の完了時点において収益認識しています。
        
       なお、これらの契約に重大な金融要素は含まれていません。
 
    (14)法人所得税
        法人所得税費用は、当期税金と繰延税金の合計として表示しています。
      当期税金は、期末日において制定され又は実質的に制定されている税率を用いて、税務当局に対する納付
     又は税務当局からの還付が予想される金額で算定しています。これらは、企業結合に関連するもの及び直接
     資本の部又はその他の包括利益で認識される項目を除き、当期の純損益にて認識しています。
      繰延税金資産及び負債は、期末日までに制定又は実質的に制定されている税率に基づいて、資産が実現す
     る期又は負債が決済される期に適用されると予想される税率で算定しています。繰延税金資産及び負債は、
     資産及び負債の会計上の帳簿価額と税務基準額の差額である一時差異並びに繰越欠損金に基づいて算定して
     います。繰延税金資産は、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除に対して、それらを利
     用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲で認識しています。
      なお、企業結合ではなく、取引時に会計上の利益にも課税所得にも影響しない取引における当初認識から
     生じる一時差異については、繰延税金資産及び負債を認識していません。さらにのれんの当初認識において
     生じる将来加算一時差異についても、繰延税金負債を認識していません。
      子会社に対する投資に係る将来加算一時差異については、繰延税金負債を認識しています。ただし、一時
     差異を解消する時期をコントロールでき、かつ予測可能な期間内に一時差異が解消しない可能性が高い場合
     には認識していません。また、子会社に対する投資に係る将来減算一時差異については、一時差異が予測し
     得る期間内に解消し、かつ課税所得を稼得する可能性が高い範囲でのみ繰延税金資産を認識しています。
      繰延税金資産及び繰延税金負債は、当期税金資産と当期税金負債を相殺する法律上強制力のある権利を有
     し、かつ同一の税務当局によって同一の納税主体に対して課される法人所得税に関するものである場合に相
     殺しています。
 



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                                                                株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

           (15)1株当たり当期利益
              基本的1株当たり当期利益は、親会社の所有者に帰属する当期利益を、その期間の自己株式を調整した発
             行済普通株式の加重平均株式数で除して算定しています。
              希薄化後1株当たり当期利益は、希薄化効果を有するすべての潜在的普通株式による影響を調整して算定
             しています。
 
     (セグメント情報等)
           4.事業セグメント
            (1)報告セグメントの概要
              当社グループは、サービス別に、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、
             最高経営意思決定者が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う事業セグメ
             ントを基礎として報告セグメントを決定し、以下の6つを報告セグメントとしています。各報告セグメント
             の内容は以下の通りです。
 
                  報告セグメント                                                   事業内容

    セールスアウトソーシング事業                          家電量販店等における販売業務の業務請負及び人材派遣

    コールセンターアウトソーシング事業                       テレマーケティング企業への人材派遣

    ファクトリーアウトソーシング事業                        食品製造業等の生産過程への人材派遣

    介護ビジネス支援事業                              介護スタッフの人材派遣

    海外HR事業                                  オーストラリア及びアジア地域での人材派遣

    スタートアップ人材支援事業                           インターネット・IoT分野における人材紹介
 
                  上記に加え、ALT(外国語指導助手)派遣、建設技術者派遣・紹介事業等がその他に含まれています。
              
            (2)報告セグメント情報
               報告セグメントのセグメント利益及び資産は、日本基準の営業利益及び資産に基づき測定しており、IFRS
             に基づく連結財務諸表の営業利益及び資産と調整しています。
               
                  移行日(2017年4月1日)
                                                                                                    (単位:百万円)
                                      報告セグメント

                          コール  ファク                                                                           連結
                   セールス                                        スタート                        調整額 IFRS調整
                    アウト
                         センター  トリー   介護
                                                  海外HR          アップ
                                                                                その他
                                                                                          (注1) (注2)
                                                                                                           財務諸表
                          アウト  アウト  ビジネス                                計                                   計上額
                  ソーシング                            事業          人材支援
                        ソーシング ソーシング 支援事業
                    事業                                          事業
                          事業    事業

    セグメント資産         4,830   2,173   2,288   724     3,319        142   13,479   2,710      1,110   4,256    21,557

    (注1)     セグメント資産の調整額1,110百万円は、主に事業セグメントに帰属しない全社資産であり、当社保有の資
             産です。
    (注2)     セグメント資産のIFRS調整4,256百万円には、使用権資産の計上、のれん償却費の戻入等が含まれていま
             す。
 




                                                  - 21 -
                                                                 株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

                  前連結会計年度(自 2017年4月1日 至                  2018年3月31日)
                                                                                                      (単位:百万円)

                                        報告セグメント

                          コール  ファク                                                         調整額                 連結
                   セールス                                         スタート                                IFRS調整
                         センター  トリー   介護                                          その他       (注2~               財務諸表
                    アウト                               海外HR       アップ                                (注5)
                  ソーシング
                          アウト  アウト  ビジネス
                                                       事業       人材支援
                                                                         計                  4)                計上額
                        ソーシング ソーシング 支援事業
                    事業                                           事業
                          事業    事業

    売上高                                                                                                            
    外部顧客への
                   21,654   16,793   16,994   7,140    13,170     731   76,484   2,712         -         76   79,273
    売上高
    セグメント間
    の内部売上高              1       -         1      -         -      -          2       5        △7         -        -
    (注1)
          計        21,656   16,793   16,995   7,140    13,170     731   76,486   2,717        △7         76   79,273

    営業利益            1,749     820       891   △16         356     208    4,010    △77      △1,511       175    2,597

    その他の項目                                                                                                         
    減価償却費及
                       30       17       14      17        48      2       131      25         96       728      981
    び償却費
    資本的支出              92       80       34      34     1,242     34     1,519     103         55        -     1,677

    セグメント資産         6,154   4,011     4,048   1,705     6,901     330   23,153   2,540      2,401     7,505   35,600

    (注1)      セグメント間の内部売上高は、通常の市場価格に基づいています。
    (注2)      営業利益の調整額△1,511百万円には、セグメント間取引消去7百万円、各事業セグメントに配分していな
              い全社費用△1,518百万円が含まれています。全社費用は、主に事業セグメントに帰属しない一般管理費で
              す。
    (注3)      セグメント資産の調整額2,401百万円は、主に事業セグメントに帰属しない全社資産であり、当社保有の資
              産です。
    (注4)      減価償却費及び償却費の調整額96百万円は、各事業セグメントに配分していない全社の減価償却費です。
    (注5)      営業利益のIFRS調整175百万円には、のれん償却費の戻入、未払有給休暇に係る費用計上等が含まれていま
              す。セグメント資産のIFRS調整7,505百万円には、使用権資産の計上、のれん償却費の戻入等が含まれてい
              ます。
 




                                                      - 22 -
                                                                 株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

                  当連結会計年度(自 2018年4月1日 至                  2019年3月31日)
                                                                                                       (単位:百万円)

                                        報告セグメント

                          コール  ファク                                                          調整額                 連結
                   セールス                                         スタート                                 IFRS調整
                         センター  トリー   介護                                           その他       (注2~               財務諸表
                    アウト                               海外HR       アップ                                 (注5)
                  ソーシング
                          アウト  アウト  ビジネス
                                                       事業       人材支援
                                                                          計                  4)                計上額
                        ソーシング ソーシング 支援事業
                    事業                                           事業
                          事業    事業

    売上高                                                                                                              
    外部顧客への
                   22,207   15,724   20,885   9,310    26,275    1,049   95,451   8,151         -      △302    103,300
    売上高
    セグメント間
    の内部売上高              1        0        0      -         -        -         1      19       △20         -        -
    (注1)
          計        22,208   15,724   20,885   9,310    26,275    1,049   95,453   8,170       △20      △302    103,300

    営業利益            1,537     833     1,038     182       428      269    4,290     143     △1,886       431     2,979

    その他の項目                                                                                                           
    減価償却費及
                       32       12       17      20       105        4      193     118        112     1,134     1,558
    び償却費
    資本的支出             107       38       55      22        95        9      329   1,341        472        -      2,143

    セグメント資産         5,480   2,911     4,147   1,723    10,667      578   25,509   7,241      1,463     8,072   42,287

    (注1)      セグメント間の内部売上高は、通常の市場価格に基づいています。
    (注2)      営業利益の調整額△1,886百万円には、セグメント間取引消去5百万円、各事業セグメントに配分していな
              い全社費用△1,892百万円が含まれています。全社費用は、主に事業セグメントに帰属しない一般管理費で
              す。
    (注3)      セグメント資産の調整額1,463百万円は、主に事業セグメントに帰属しない全社資産であり、当社保有の資
              産です。
    (注4)      減価償却費及び償却費の調整額112百万円は、各事業セグメントに配分していない全社の減価償却費です。
    (注5)      営業利益のIFRS調整431百万円には、のれん償却費の戻入、未払有給休暇に係る費用計上等が含まれていま
              す。セグメント資産のIFRS調整8,072百万円には、使用権資産の計上、のれん償却費の戻入等が含まれてい
              ます。
 




                                                      - 23 -
                                              株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

          (4)地域別情報
           ①外部顧客への売上収益
                                                                                   (単位:百万円)
                                            前連結会計年度                             当連結会計年度
                                       (自    2017年4月1日                  (自       2018年4月1日
                                        至    2018年3月31日)                 至       2019年3月31日)

    日本                                                     66,027                        77,007

    オーストラリア                                                 8,636                        22,380

    アジア                                                     4,609                         3,912

                     合計                                    79,273                       103,300
    (注)   売上収益は顧客の所在国を基礎として分類しています。但し、個別に重要な国がない場合は地域として分類し
          ています。
 
           ②非流動資産(金融資産、繰延税金資産除く)
                                                                                   (単位:百万円)
                                    移行日                 前連結会計年度                  当連結会計年度
                 
                               (2017年4月1日)             (2018年3月31日)             (2019年3月31日)

    日本                                     5,504                    8,532                11,764

    オーストラリア                                  575                    2,327                 2,613

    アジア                                      711                    1,202                 2,959

               合計                          6,790                12,062                   17,356
 
          (5)主要な顧客に関する情報
            単一の外部顧客への売上収益のうち、連結売上収益の10%以上を占める相手がないため、記載を省略して
           います。
 




                                  - 24 -
                                          株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

     (1株当たり情報)
         普通株主に帰属する基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当たり当期利益の算定基礎は次の通りで
        す。
                                                                   (単位:百万円)
                                     前連結会計年度                    当連結会計年度
                                    (自 2017年4月1日              (自 2018年4月1日
                                    至 2018年3月31日)             至 2019年3月31日)

    基本的1株当たり当期利益算定上の基礎                                                           

    親会社の所有者に帰属する当期利益                             1,451                   1,554

    親会社の普通株主に帰属しない当期利益                               -                         -

    基本的1株当たり当期利益の計算に使用する当期利益                     1,451                   1,554

    加重平均普通株式数(千株)                               21,066                   22,161

    基本的1株当たり当期利益                                 68.91                   70.15

    希薄化後1株当たり当期利益算定上の基礎                                                          

    基本的1株当たり当期利益の計算に使用する当期利益                     1,451                   1,554

    当期利益調整額                                          -                         -

    希薄化後1株当たり当期利益の計算に使用する当期利益                    1,451                   1,554

    加重平均普通株式数(千株)                               21,066                   22,161

    新株予約権による普通株式増加数(千株)                             918                       612

    希薄化後の加重平均普通株式数(千株)                          21,985                   22,773

    希薄化後1株当たり当期利益                                66.04                   68.27
                                          2018年2月               2018年2月
    希薄化効果を有しないため、希薄化後1株当たり当期利           取締役会決議による             取締役会決議による
    益の算定に含めなかった潜在株式の概要              新株予約権 5,420個              新株予約権 5,320個
                                    普通株式 542,000株             普通株式 532,000株
 




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                                                     株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

        (重要な後発事象)
           u&u Holdings Pty Ltd及びその連結子会社の株式取得による連結子会社化
               当社および当社連結子会社であるWILL GROUP Asia Pacific Pte. Ltd.は、2019年3月18日開催の取締役
            会において、u&u Holdings Pty Ltd(以下、「u&u」という。)及びその連結子会社であるu&u NSW Pty Ltd
            (以下、「NSW」という。)の株式を取得し子会社化(以下「本件株式取得」)することを決議し、2019年
            4月30日に株式を取得しました。
 
            1.企業結合の概要
             (1)被取得企業の名称及びその事業の内容
               ①被取得企業の名称      u&u Holdings Pty Ltd
                事業の内容         人材派遣・人材紹介
               ②被取得企業の名称      u&u NSW Pty Ltd
                事業の内容         人材派遣・人材紹介
             (2)取得日
                2019年4月30日
             (3)取得した議決権付資本持分の割合
               ①u&u 60%
               ②NSW 59%
             (4)企業結合を行った主な理由
                本件株式取得によって、当社グループの人材サービス領域におけるグローバルネットワークの強化・
               拡大が可能となるため。
             (5)被取得企業の支配の獲得方法
                現金を対価とする株式取得
     
            2.取得日における支払対価
                現金    1,615百万円
 




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                                       株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信

    (初度適用)
        当社グループは、当連結会計年度からIFRSに準拠した連結財務諸表を開示しています。日本において一般に
       公正妥当と認められる会計基準(日本基準)に準拠して作成された直近の連結財務諸表は、2018年3月31日に終
       了した連結会計年度に関するものであり、IFRSへの移行日は、2017年4月1日です。IFRS適用にあたって、
       IFRS16号(リース)をIFRS移行日より早期適用しています。
 
        IFRS第1号は、IFRSを初めて適用する会社に対して遡及的にIFRSを適用することを求めています。ただし、
       一部について例外を認めており、当社グループは以下について当該免除規定を適用しています。
        ・IFRS第3号をIFRS移行日から将来に向かって適用することを選択し、IFRS移行日より前に発生した企業結
        合に対しては遡及適用していません。
        ・在外営業活動体への投資に係るIFRS移行日の累積為替換算差額をゼロとし、将来の処分損益発生時には影
        響させていません。
        ・IFRS移行日以前に認識した金融商品についてのIFRS第9号「金融商品」に基づく指定を、IFRS移行日時点
        で存在する事実及び状況に基づき行っています。
 
        また、IFRS第1号では、「見積り」、「金融資産及び金融負債の認識の中止」、「ヘッジ会計」及び「金融
       資産の分類及び測定」などについて、IFRSの遡及適用を禁止しています。当社グループは、これらの項目につ
       いてIFRS移行日より将来に向かって適用しています。
 
        IFRSの適用による影響の概要は、以下の調整表に示しています。なお、調整表の「表示科目の差異調整」に
       は利益剰余金及び包括利益に影響を及ぼさない項目を、「認識・測定の差異調整」には利益剰余金及び包括利
       益に影響を及ぼす項目を含めて表示しています。
 
        日本基準からIFRSへの移行が当社グループの連結財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に与え
       る影響は以下の通りです。
          




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                移行日(2017年4月1日)現在の資本に対する調整
                                                                                                        (単位:百万円)
                                                     認識及び
         日本基準表示科目         日本基準          表示組替                           IFRS            注記             IFRS表示科目
                                                    測定の差異

    資産の部                                                                                        資産
    流動資産                                                                                        流動資産

    現金及び預金                  3,656         △29                  -        3,627          1        現金及び現金同等物

    受取手形及び売掛金               9,463          33                  -        9,497                   営業債権及びその他の債権

    販売用不動産                    310        △310                  -               -       6         

    仕掛品                       153        △153                  -               -                 

    仕掛販売用不動産                  311        △311                  -               -       6         

    その他                       223          82                  -          305                   その他の流動資産

    貸倒引当金                   △10            10                  -               -                 
                                -          56                  -              56       1        その他の金融資産

    流動資産合計                 14,108        △622                  -       13,486                       流動資産合計

    固定資産                                                                                        非流動資産
    有形固定資産                    445         △8                 66           502          2        有形固定資産

                                -           8            3,854          3,863          4        使用権資産

    無形固定資産                                                                                       

        のれん                 1,414           -                  -        1,414          3        のれん

        その他                   343           -                  -          343                   その他の無形資産

    投資その他の資産                                                                                     

        投資有価証券                242         368            △130             480                   その他の金融資産

        繰延税金資産                332           -                466          798          5        繰延税金資産

        その他                   414         252                  -          666          6        その他の非流動資産
        貸倒引当金                 △0          △0                   -               -                 

    固定資産合計                  3,192         622            4,256          8,070                   非流動資産合計

    資産合計                   17,300           -            4,256         21,557                   資産合計
 




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                                                                 株式会社ウィルグループ(6089) 2019年3月期 決算短信
 
                                                                                                     (単位:百万円)
                                                   認識及び
        日本基準表示科目       日本基準          表示組替                            IFRS           注記             IFRS表示科目