5981 東製綱 2021-01-27 16:00:00
日本製鉄株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する意見表明(留保)のお知らせ [pdf]
2021 年1月 27 日
各 位
会社名 東 京 製 綱 株 式 会 社
代表者名 取締役社長 浅野正也
(コード番号 5981 東証第 1 部)
問合せ先 専務取締役執行役員 佐藤 和規
(TEL.03-6366-7777)
日本製鉄株式会社による当社株式に対する公開買付けに関する意見表明(留保)のお知らせ
当社は、日本製鉄株式会社(以下「日本製鉄」といいます。
)による当社の普通株式(以下「当社株式」と
いいます。
)に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。
)に関して、本日、当社取締役会におい
て取締役全員の一致により、本公開買付けに対する意見の表明を留保する旨を決議いたしましたので、お知ら
せいたします。
当社は、公開買付者から、対質問回答報告書が提出され次第、速やかにその内容を精査し、公開買付届出書
の内容その他の関連情報とあわせて慎重に評価・検討を行った上で、本公開買付けに対する当社の賛否の意見
を最終決定のうえ、表明する予定です。
株主の皆様におかれましては、当社から開示される情報に十分にご留意いただき、慎重に行動していただき
ますよう、お願い申し上げます。
1.公開買付者の概要
(1) 名 称 日本製鉄株式会社
(2) 所 在 地 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号
(3) 代表者の役職・氏名 橋本英二
(4) 事 業 内 容 1.鉄鋼の製造・販売
2.産業機械・装置、鋼構造物、水道設備等の製造・販売
3.建設工事の請負及び建築物の設計・工事監理 ほか
(5) 資 本 金 4,195億2,497万9,366円
(6) 設 立 年 月 日 1950年4月1日
(7) 大株主及び持株比率 日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 6.6%
(2020年9月30日現在) 日本カストディ銀行(信託口) 4.2%
日本生命保険 2.6%
(8) 上場会社と公開買付者との関係
資 本 関 係 公開買付者は、当社の普通株式1,610,964株(所有割合(注1):
9.91%)を所有しております。
人 的 関 係 当社と公開買付者の間には、記載すべき人的関係はありません。
なお、当社の取締役のうち、2名は公開買付け者の出身者であります。
また、複数名の公開買付者の出身者が従業員として在籍しておりま
す。
取 引 関 係 公開買付け者は、当社の主要な製造品目である鋼索、鋼線、スチール
コードの材料調達先であります。
関連当事者への該当状況 公開買付者は、当社の関連当事者には該当しません。
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(注 1)所有割合とは、当社が 2020 年 11 月 13 日に提出した第 222 期第 2 四半期報告書に記載された
2020 年 9 月 30 日現在の発行可能株式総数(16,268,242 株)から、同日現在の当社が所有する自己株
式数(13,069 株)を控除した株式数(16,255,173 株)に対する割合をいいます。以下同じです。
2.買付け等の価格
普通株式1株につき、1,500 円
3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由
(1)意見の内容
当社は、公開買付者より 2021 年 1 月 22 日に開始された当社株式に対する本公開買付けについて、
現時点においては、本公開買付けに対する意見の表明を留保します。
(2)意見の根拠及び理由
当社は、本公開買付けが開始されて以降、本公開買付けの内容を慎重に評価・検討してまいりました
が、2021 年 1 月 27 日、当社取締役会において、取締役全員の一致により、現時点においては、本公開買
付けに対する意見の表明を留保する旨を決議しました。
本公開買付けは、事前協議の機会もないまま、当社に対して具体的な条件等に関して事前に何らの通知
や連絡もなく一方的に開始されたものです。
当社は、公開買付者による突然の本公開買付けの公表を受け、本公開買付けに対する当社の意見を表明
することに向け、直ちにその公開買付届出書(以下「本公開買付届出書」といいます。
)の内容その他の
関連情報を精査し、慎重に評価・検討を進めてまいりました。
しかしながら、本公開買付届出書の記載内容を含め、現時点までに当社が入手することができた情報の
みでは、本公開買付けの目的、本公開買付けが当社の企業価値の向上及び株主共同の利益に資するか、本
公開買付け後の当社の経営方針に関する公開買付者の意図その他の本公開買付けの是非及びその諸条件に
ついて評価・検討する上で重要と思われる事項が明らかではありません。
そのため、当社取締役会は、本公開買付けの是非及びその諸条件等に関し、本公開買付けが当社の企業
価値の向上及び株主共同の利益に資するのかといった観点から、引き続き、本公開買付け等について情報
の収集に努めるべきであると考えております。
そこで、当社は、金融商品取引法(昭和 23 年法律第 25 号。その後の改正を含みます。以下「法」とい
います。
)に基づく意見表明報告書における公開買付者に対する質問の制度を用いて本公開買付け等に関
する正確な情報収集を早期に実施すべきであると判断し、本日開催の取締役会において、後記「7.公開
買付者に対する質問」を公開買付者に対する質問として記載した意見表明報告書を提出することを決議い
たしました。
公開買付者は、法第 27 条の 10 第 11 項及び同法施行令(昭和 40 年政令第 321 号。その後の改正を
)第 13 条の2第2項に従い、かかる意見表明報告書の写しの送付を受けた日から5営業日以
含みます。
内に、後記「7 公開買付者に対する質問」に記載された質問に対して、法 27 条の 10 第 11 項に規定
される対質問回答報告書を提出することが予定されております。当社は、公開買付者から、かかる対質問
回答報告書が提出され次第、速やかにその内容を精査し、本公開買付届出書の内容その他の関連情報とあ
わせて慎重に評価・検討を行った上で、本公開買付けに対する当社の賛否の意見を最終決定のうえ、表明
する予定です。
株主の皆様におかれましては、当社から開示される情報に十分にご留意いただき、慎重に行動していた
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だきますよう、お願い申し上げます。
(3)上場廃止となる見込み及びその事由
当社株式は、本書提出日現在、東京証券取引所市場第一部に上場されております。本公開買付届出書に
よれば、本公開買付けは、当社株式の上場廃止を企図するものではなく、公開買付者は買付予定数の上限
を 1,625,500 株として本公開買付けを実施し、本公開買付け成立後に公開買付者が直接又は間接に所有す
る当社株式の所有割合は、最大で 19.91%にとどまる予定であるため、当社株式は本公開買付け成立後
も、東京証券取引所市場第一部における上場が維持される予定とのことです。
(4)本公開買付け成立後の公開買付者による株券等の追加取得の予定
本公開買付届出書によれば、公開買付者は、本公開買付けにおいて、買付予定数の上限に達する応募
があり、公開買付者が所有割合にして 19.91%を所有するに至った場合には、本公開買付け後に当社株式
を追加で取得することは現時点で予定していないとのことです。
一方で、本公開買付届出書によれば、本公開買付けにおいて、買付予定数の上限に満たない応募とな
り、その結果、公開買付者が所有割合にして 19.91%を所有するに至らなかった場合には、現時点におい
ては具体的な対応方針は未定であるものの、市場動向等を総合的に勘案し、買付予定数の上限に満たな
かった範囲で、市場取引等の方法により当社株式を追加的に取得することを現時点で予定しているとの
ことです。
(5)公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等
公開買付者は、当社株式を長年保有しており、また、当社の主材料である線材の極めて高い割合を供給
するサプライヤー、且つ、当社製品の販売先として公開買付者との間で深い関係を当社は構築してまいり
ました。
しかし、本公開買付けに関しては、当社との協議を経ずに一方的に開始されたものであり、本公開買付
けに関して当社と公開買付者との間には何らの合意も存在しておりません。公開買付者は、本公開買付け
を開始する直前に当社株式市場で買い増し、所有割合にして 9.91%を所有するに至っておりますが、かか
る所有割合に至った公開買付者による当社株式の買付けは当社の要請又は同意に基づくものでもありませ
ん。公開買付者と当社との間には、当社代表取締役会長ほか 1 名の取締役が公開買付者の出身者であるほ
か、役員においては何らの人的関係も存在しません。ただし、従業員においては、複数名の公開買付者の
出身者が在籍しております。
取引関係においては、当社は公開買付者より各種線材や委託加工母材の仕入れを行う等を行っており、
2020 年 3 月期には、これらの材料の極めて高い割合を公開買付者から仕入れているという取引上の依存
関係がございましたが、直近では、BCP やコスト削減の観点から調達先の多様化を進めており、その割合
は低下しつつあります。なお、公開買付者は、当社の関連当事者にも該当しません。
従って、当社は、公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置等を講じておりま
せん。
4.公開買付者と当社の株主との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
該当事項はありません。
5.公開買付者又はその特別関係者による利益供与の内容
該当事項はありません。
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6.会社の支配に関する基本方針に係る対応方針
該当事項はありません。
7.公開買付者に対する質問
公開買付者に対する質問は以下のとおりです。なお、以下における「貴社」とは公開買付者を意味しま
す。
(1) 本公開買付届出書では、「対象者の 2017 年6月 27 日開催の定時株主総会以降、継続して対象者の複数
の取締役(社内取締役及び社外取締役を含みます。 の選任議案に反対票を投じてまいりました。 とあり
) 」
ますが、当社の記録によれば、貴社は、2013 年 6 月開催の定時総会より当社取締役の選任議案に反対票
を投じ、それ以来、継続して当社取締役の選任議案に反対票を投じてきておられると認識しております。
当社の認識に相違ないか、ご確認ください。
(2) 本公開買付けに関して、貴社がファンドや当社株主、当社の協業会社その他の第三者との間で、何らかの
連絡、協議、合意、その他の意思連絡等をなされたか、なされた場合にはその具体的な内容をご教示くだ
さい。また、今後このような連絡、協議、合意等を行う予定がある場合は、その相手先及び内容等につい
て、具体的にご教示ください。
(3) 本公開買付けが成立した場合、 当社株式の流動性が低下することから、現在予定されている東証の市場区
分変更により当社株式が割り当てられる市場区分に影響を与える可能性があります。これに対する貴社
のご見解(2022 年 4 月 4 日から実施予定とされる「流通株式」の定義見直しを見据えたご見解をお願い
します。、及びこのような事態が懸念されるにも関わらず、当社株式を買い進む理由をご教示ください。
)
(4) 貴社は、本公開買付けを実施せずに、本公開買付けの買付予定数の上限である 1,625,500 株の当社株式を
市場で買い進む方法もあったはずですが、その方法を採用せずに敢えて本公開買付けを実施した理由及
び目的についてご教示ください。
(5) 事前に当社に対して当社株式の買付けについて何らの協議も申し入れることなく、突然、本公開買付けを
開始することが、当社のステークホルダーの皆様(当社の取引先様、従業員、他の株主等を含みます。)
にもたらす不安・混乱等の影響、ひいては、当社の企業価値に及ぼす影響について、いかなる評価・検討
を行われたのかにつき、具体的にご教示ください。
(6) 実際に、本公開買付けの公表後、当社の顧客等から懸念の問合わせが来ております。具体的には、本件に
対する当社の意見表明の内容によっては、貴社が当社への材料供給等に関して何かしら不利益を課すこ
とを考えておられるのではないかとの懸念であります。このような懸念に対し、当社の主要サプライヤー
である貴社は、どのようなお考えをお持ちか具体的にご教示ください。
(7) 本公開買付価格の決定に際して、価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しなか
った理由につきご教示ください。
(8) 本公開買付けに要した資金及び事前の市場での購入金額の投資回収について、貴社が想定している回収
期間及び回収方法などを具体的にご教示ください。
(9) 本公開買付届出書において、 貴社は、当社の経営の独立性は維持すべきと考えている旨繰り返し述べてお
られますが、 ここでいう経営の独立性とはいかなる意味か、具体的にご教示ください。特に、本公開買付
届出書 4 頁においては「対象者を公開買付者の持分法適用会社としない」と明言しておられますが、これ
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は、貴社から対象会社に対して役員を派遣する予定はないと理解してよいかご回答ください。
(10) 本公開買付届出書では、企業価値向上を図る施策として、例えば「サプライチェーンマネジメントシ
ステムの共同利用による在庫管理の最適化」を挙げておられますが、できる限り具体的にこの内容をご教
示ください。
なお、上記に類似する施策は既に御社と弊社との間で以前から実施されており、相当に当社の各工場にお
ける線材在庫は減少しております。まとまった費用削減効果、資金負担効果を得ようとすると、線材の供
給システムを抜本的に見直し、在庫の回転日数を大幅に削減する必要があると考えます。よって、貴社の
東日本製鉄所釜石地区(岩手県釜石市)と当社子会社の東綱スチールコード(岩手県北上市)との間での
供給体制は輸送距離が短く改善が図りやすいのではないかと思料されることから、両工場間での取引を
例に、どのような仕組によって現状の線材在庫の回転日数を何日から何日まで削減されるご構想を描い
ておられるかを、詳細にご教示ください。
8.公開買付期間の延長請求
該当事項はありません。
以上
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