5959 岡部 2020-02-14 15:00:00
中期3ヵ年経営計画「NEXT100 - PHASE2」の策定について [pdf]

                       NEXT100 - PHASE 2
                                              2020 年(令和 2 年)2 月 14 日
                                                   岡 部 株 式 会 社

                                                      (証券コード 5959)

        岡部株式会社   中期 3 ヵ年経営計画「NEXT100 - PHASE2」の策定について

 当社グループは、2020 年を初年度とする中期 3 ヵ年経営計画「NEXT100 - PHASE2」を策定いたしました
のでお知らせいたします。なお、持続可能な開発目標である「SDGs」を経営に組み込み事業活動を展開し社会
に貢献することが、当社の中長期的な発展につながるとの考えから、本中期経営計画より「SDGs」への取組みを
記載しております。


中期経営計画「NEXT100 - PHASE2」の骨子

 当社グループの「ビジョン」(将来像)の実現に向けて「3 つの柱となる施策」に取り組んでまいります。

 1. 当社グループのビジョン(将来像)

     ☆「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと、総合的なソリューション提供によ
        り、地球規模の課題の解決に貢献するグローバルメーカーを目指します。

     ☆SDGsが提起する 17 の目標のうち「住み続けられるまちづくりを」等に重点的に取り組んでまいります。
        特に、災害に見舞われている我が国において防災・減災に全社一丸となって取り組みます。




     ☆当社の事業活動を通じて、ワクワク感が社内外に広がり、人とのつながりを広げていく会社として、
        「人」とのつながりがすべての基盤であることを再認識し、株主、社員、顧客や地域住民等のステーク
        ホールダーとの絆を築いてまいります。



 2. 3 つの柱となる施策

    ①   ソリューション企画・提案力の向上

        新製品・新サービス・新事業の企画・提案力の向上により、社会・顧客の課題を解決します。

    ②   グローバル展開力の向上

        米国、ASEAN、欧州の事業基盤をベースに成長市場におけるグローバル展開を図ります。

    ③   IT 活用と人材の可能性の追求による経営基盤強化

        IT を最大限に活用しながら、多様な人材が多様な働き方で活躍できる職場環境整備を図りま
        す。社内外のコミュニケーションを高めて人とのつながりを強めてまいります。


 3. 3 年後の業績目標

    3 年後(2022 年)の業績は、売上高 705 億円、経常利益 67 億円、ROE 6.7 %を目標としてまいります。
                   岡部株式会社 NEXT100 - PHASE 2


Ⅰ. 「NEXT100 - PHASE2」の位置づけについて

 当社グループは、創業期以来、メーカーとして「安全・安心の提供を通じて社会に貢献する」という経営理念を
掲げて、製品開発、グローバル展開等に取り組んでまいりました。

 創業 100 周年を迎えた 2017 年には、「次の 100 年(NEXT100)」の飛躍につながる基礎を構築することを主眼
とした、中期 3 ヵ年経営計画「NEXT100 – EXCITING FUTURE」を実行し、成長戦略の基礎となる人材育成、
職場環境改善などの経営基盤の強化を実施してまいりました。

 新・中期経営計画 「NEXT100 - PHASE2」においては、主な需要先である国内建設市場の中長期の大
きな成長が期待できず、外部環境は総じて厳しい状況となることを想定しております。このような想定のなかで、当
社グループは、SDGsに掲げられている地球規模の課題の解決に取り組み、新事業・新製品の企画・開発を積
極的に実施し、中長期的な成長を目指してまいります。




                                 2
                    岡部株式会社 NEXT100 - PHASE 2


Ⅱ.セグメント別成長戦略

 1. 建設関連製品事業

  1)事業環境想定

    国内

    建設需要は中長期的には停滞することを想定しております。そのようななかで、自然災害が深刻とな
    っている我が国における防災需要およびインフラ再整備需要が想定されます。また、建設現場の作業
    員の高齢化等による人手不足などの構造的な問題は今後も継続するものと思われます。また、IT 技術
    の革新による建設産業の変化を想定しております。

    海外

    米国においては積極的なインフラ整備も期待されるなど、建設需要は堅調に推移することを想定して
    おります。また、ASEAN・南アジアなども人口増に加えてインフラ整備の遅れなどが顕著であり、建設需
    要は伸びていくことが想定されます。



  2)主な施策

    国内

     ●新製品開発・新市場展開
         長年取り組んでおります、耐震・防災・減災、省力化需要にこたえる新製品開発に加えて、
     既存建物・構築物の補強・改修ニーズをとらえた製品開発と事業展開に積極的に取り組んで
     まいります。


     ●営業網の活用による顧客提案
         当社の強みである建設市場向けの営業力を最大限に活用して、顧客のニーズをとらえた自
     社製品および他社商品の拡販に取り組みます。


     ●IoT、AI 等の活用
         IT 化が進む建設産業のなかで先進的な IT 活用を行います。全社的な IT 活用と、取引先・
     仕入先との協同によるサプライチェーン全体にわたる情報共有と効率化を図ります。


     ●国内建設におけるダイバーシティ対応(年齢、性別、国籍等の多様化への対応)
         軽量化・省力化製品の開発等によるダイバーシティ対応に取り組みます。



    海外

     米国

      2018 年に設置した物流拠点を活用し建材の販売会社としてさらなる事業拡大を図ります。
     さらに、自社工場建設または現地メーカーのM&A等により、米国内における生産機能を付加しメ

                               3
                岡部株式会社 NEXT100 - PHASE 2


       ーカーとしての事業展開を図り、売上高を中長期的に 100 億円まで引き上げてまいります。

       ASEAN

        インドネシアの製造拠点を核として、大きな成長が期待できる ASEAN 各国において、ス
       ポット販売、市場調査等をすすめて、本格事業展開につなげてまいります。


2. 自動車関連製品事業

   当セグメントの主力製品であるバッテリー端子製品は、自動車ならびに産業機械等に搭載される多様
  なバッテリーボックスに使用されており、多様な市場をターゲットとしたグローバル製品として、世界 30 カ
  国以上で利用されております。自動車市場においては、通常のガソリン車のほか、ハイブリッドカー、電気
  自動車などのエコカーなどのバッテリーボックスにも使用されております。


 1)事業環境想定
   主な市場であります自動車市場については、2018 年の年間自動車販売台数は 94 百万台でありました
  が、2025 年までには 1 億台となることが予測されており、地域的にはアジア(中国、東南アジア、南アジア)
  で特に堅調に推移することが予測されております。また、サステイナビリティ(持続的成長)に配慮した環
  境に配慮した生産技術が今後も厳しく求められていくものと想定しております。


 2)主な施策
   当社グループは、2019 年に判明した環境問題の反省をふまえて、地域住民、顧客等のステークホール
  ダーからの信頼回復を最優先課題として、環境に配慮した新製品の開発および生産技術力の向上なら
  びに生産設備の更新に取り組んでまいります。
   また、 米国の自動車向けボルト・ナットの販売事業においては、他社とのアライアンス等により、さらな
  る飛躍を図ってまいります。




3.多角化事業

   当セグメントは、産業機械製品、海洋資材製品および米国における釣り用錘製品の製造販売等の事業
  を行っております。
   当社は、コア事業への集中を基本戦略として掲げておりますが、多角化事業領域においても、当社の
  経営理念や SDGs の目標に合致する事業については、事業機会を捉えて積極的に取り組んでまいりま
  す。

 主な施策
   2019 年 1 月に買収した株式会社河原は、リフトテーブル等の産業機械製品の製造販売を営んでおり
  ます。当社との共同開発による建設市場向けのリフトテーブルの開発など、シナジー効果創出に取り組
  んでまいります。
   海洋事業において、主力の浮魚礁製品は、技術力と長年の信頼性を背景として、国内市場の約 7 割
  のシェアを占めております。SDGsの目標の一つである「海の豊かさを守ろう」に貢献すべく、高付加価値
  浮魚礁の開発、海外への事業展開、応用藻類学研究所の活用による製品開発に取り組んでまいります。



                           4
               岡部株式会社 NEXT100 - PHASE 2




Ⅲ.人材の可能性追求・人とのつながりを強めるための経営基盤強化


 多様な人材の獲得・育成
   経営者人材の育成、グローバル人材(外国人含む)
                         、技術系人材等の育成または獲得、女性活用の
  促進などを積極的に行ってまいります。


 IT の先進的な活用による社内外のコミュニケーション向上と人とのつながりを確かなものに
  IT の活用により、顧客サービスの向上等による付加価値の創出および業務効率化ならびに多様な
 働き方が可能な職場環境の実現を図ります。また、地域住民等のステークホールダーとのコミュニケ
 ーションを豊かにして人とのつながりをより確かなものにします。


 コーポレート・ガバナンス強化
   指名・報酬委員会の設置、執行役員制度の見直し等により、より透明性の高いガバナンス体制を構
  築いたします。




                          5
                       岡部株式会社 NEXT100 - PHASE 2




Ⅳ.投資計画(3 年間)

 1.設備投資・・・・・・・150 億円

     建設関連製品事業
      国内:生産拠点整備・研究開発投資 -----------------------------------          26 億円

      米国・ASEAN:物流拠点拡充、新規生産設備等 --------------------------            24 億円

      IT 投資、国内更新投資等 --------------------------------------------    50 億円

       建設関連製品事業         計                                           100 億円

     自動車関連製品事業
      生産設備増強・研究開発投資 ------------------------------------------      50 億円

       自動車関連製品事業            計                                       50 億円

 2.M&A関連投資

     コア事業の成長戦略に合致する企業買収・資本提携等を想定しております。投資額は案件によっ
     て柔軟に検討いたします。



Ⅴ.利益還元、配当政策

  当社グループは、株主の皆様への利益還元を充実させるため、安定的な配当を継続することを基本とし、連
 結業績を考慮し、あわせて企業体質の強化と将来の事業展開に備えるための内部留保の充実などを勘案して
 決定する方針を採用してまいります。
  配当は、中間・期末の年間 2 回を予定しております。
  また、自己株式の取得につきましては、株価の水準と機動的な資本政策等遂行の必要性、財務体質への影
 響等を考慮したうえで、総合的に判断して、適宜実行してまいります。




                                    6
                岡部株式会社 NEXT100 - PHASE 2



Ⅵ.連結セグメント別業績目標 (2020 年~2022 年)


                                                                       (単位:百万円)

                    2019年実績              2020年計画          2021年計画          2022年計画
  売 上 高                   65,409              66,000           68,300           70,500
  ■建設関連製品事業               53,678              54,100           55,300           56,800
   <国内>
     -仮設・型枠製品              7,072               7,100            7,200            7,250
     -土木製品                 6,517               6,550            6,600            6,650
     -構造機材製品              21,046              21,250           21,800           22,600
     -建材商品                12,412              12,400           12,400           12,500
    (国内計)                 47,049              47,300           48,000           49,000
   <海外>
     -建材商品                 6,628               6,800            7,300            7,800
    (海外計)                  6,628               6,800            7,300            7,800
  ■自動車関連製品事業               8,809               8,700            9,600           10,100
  ■多角化事業                   2,922               3,200            3,400            3,600
  営業利益                     5,294               5,600            6,100            6,600
  ■建設関連製品事業                5,005               4,900            5,050            5,200
  ■自動車関連製品事業                 133                 400              700            1,000
  ■多角化事業                     155                 300              350              400
  経常利益                     5,619               5,700            6,200            6,700
  経常利益率                       8.6%                 8.6%             9.1%             9.5%
  当期純利益                    3,342               3,500            4,000            4,300
  ROE                         5.9%                 5.9%             6.5%             6.7%




                                     7
        2030年 SDGsゴールに向けてOKABEが取組むこと
        2020年                            2023年
                                             2023年                 2030年
ありたい姿
  人
        中期経営計画2020-2022
  と                                                                         持
  の     建設関連製品事業

  つ     耐震・防災・減災、省力化需要にこたえる新製品開発に加えて、既存建
        物・構築物の補強・改修ニーズをとらえた製品開発と事業展開に積極的
                                                                            続
  な
                                                                            的
        に取り組んでまいります。


  が     自動車関連製品事業

  り                                                                         成
        地域住民、顧客等のステークホールダーからの信頼回復を最優先課題と
        して、環境に配慮した新製品の開発および生産技術力の向上ならびに生
                                                      SDGsゴールに向け
  を
        産設備の更新に取り組んでまいります。


  創     多角化事業                                        以下5つを重点目標とし
                                                                            長
                                                       新たな事業創出に
  造
        SDGsの目標の一つである「海の豊かさを守ろう」に貢献すべく、高付加


  す
        価値浮魚礁の開発、海外への事業展開、応用藻類学研究所の活用による
        製品開発に取り組んでまいります。                             取り組んでまいります。            で
  る      人材の可能性追求・人とのつながりを                                                  次
  グ      強めるための経営基盤強化
  ロ       多様な人材の獲得・育成
                                                                            の
  ー        経営者人材の育成、グローバル人材(外国人含む)、技術系人材など
           の育成または獲得、女性活用の促進などを積極的に行ってまいります。

  バ
  ル
          ITの先進的な活用による社会外のコミュニケーション
           向上と人と人とのつながりを確かなものに
           ITの活用により、顧客サービスの向上等による付加価値の創出および
                                                                           100
                                                                            年
  メ
           業務効率化ならびに多様な働き方が可能な職場環境の実現を図ります。


                                                                              へ
           また、地域住民等のステークホルダーとのコミュニケーションを豊か

  ー
           にして人とのつながりをより確かなものにします。

          コーポレート・ガバナンス強化
  カ        指名・報酬委員会の設置、執行役員制度の見直し等により、より透明


  ー
           性の高いガバナンス体制を構築いたします。