5950 日本パワーファス 2020-02-12 14:00:00
経営改革プランの作成に関するお知らせ [pdf]
2020 年2月 12 日
各 位
会 社 名 日本パワーファスニング株式会社
代表者名 代表取締役会長兼社長 土 肥 雄 治
(コード番号 5950 東証第二部)
問合せ先 専務取締役管理本部長 海 保 好 秀
(電話番号 06(6442)0951)
経営改革プランの作成に関するお知らせ
当社は、2018 年2月 13 日に公表いたしました中期経営計画(2018 年度~2020 年度、2019 年 2 月 13 日に
「中期経営計画の業績目標修正に関するお知らせ」を公表)に鋭意取り組んでおりますが、中国連結子会社
における事業からの撤退を決定(2019 年 12 月 20 日公表)し、本日公表しました 2019 年 12 月期通期連結業
績が大幅な赤字に陥ったことを踏まえ、
「経営改革プラン」を策定いたしました。かかる経営改革プランに基
づき、一刻も早く赤字脱却を目指してまいります。
経営改革プランの詳細については、添付資料をご参照ください。
添付資料:
「経営改革プラン」
以 上
経営改革プラン
2020年2月
日本パワーファスニング株式会社
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1. 直近の業績推移
2. 事業環境の見立て
3. 今後の成長戦略・方針
4. 3か年の数値計画
1
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1. 直近の業績推移
2. 事業環境の見立て
3. 今後の成長戦略・方針
4. 3か年の数値計画
2
直近5か年の業績推移
2018年、2019年は赤字で推移。特に2019年は中国撤退に伴い大きな特別損失を計上している
単位:百万円 JPF社連結の業績推移(2015-2019)
売上
8,154 8,103 7,800
7,400 営業利益
7,094
純利益
141 100 117
3
-165 -330 -274
-501 -717
-1,509
2015 2016 2017 2018 2019
3
中国撤退の経緯
赤字が継続し回復の兆しが見通せず、中国事業の撤退を決定
中国子会社(蘇州五金)の業績推移(2016-2019)
単位:百万円
1,572 1,614
1,406 1,414
グループ内売上高
1,013 1,029
806 外部売上
993
(自動車部品)
営業利益
559 585 600 当期純利益
22 421
-99 -62 -144
-210 -158
-408
-1,071
2016 2017 2018 2019
2019年度を起点に第2の創業と捉え、構造改革を推進する
4
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1. 直近の業績推移
2. 事業環境の見立て
3. 今後の成長戦略・方針
4. 3か年の数値計画
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事業環境の見立て(サマリー)
見立て(サマリー)
国内の住宅向けのねじ需要は中長期的に減少する見込み
• 人口減少や建物寿命の向上に伴い、住宅着工件数は中長期で減少
住宅
する見込み
• 着工件数の減少に伴い住宅向けのねじ需要も連動し減少
市場
足元底堅く中長期でも市場は緩やかに拡大する見込み
• 一般建築市場向けの市場規模は堅調に推移
一般建築
• 今後はインフラの更新工事拡大に伴い需要を下支え
JPF社は競合他社比利益率が低い傾向
競合
• 競合他社は黒字を維持する中、足元赤字を継続しており収益性の
競合
向上余地あり
自社
アドバンテッジアドバイザーズ社との面談によって見えてきた課題
自社 を解消することで収益改善を見込む
• 数十回以上の面談を実施し課題を洗い出し
• 洗い出した課題に対する施策や優先順位をつけ、重点施策を定義
6
市場(住宅):住宅着工件数の推移
今後は住宅着工件数の減少が見込まれ住宅向けの金具、ネジ市場は減少する見込み
• 今後5年間は年平均-3.4%で減少していく見通し
住宅着工件数(実績及びNRI予測)
2018-2023年で
CAGR-3.4%
住宅着工件数の減少に伴い、住宅向けねじ需要も減少する見込み
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出所:国土交通省「住宅着工統計」、NRI
市場:過去10か年のねじ生産量推移
ネジの生産量、生産金額ともにリーマンショック以降緩やかに拡大。単価も安定している
生産金額 ÷ ねじ生産量 = ねじ単価
単位:10億円 単位:1,000トン 単位:万円
生産金額 生産量
2928 28
950 3,400 3,335 30 28 28 29 28 29 29
893 27
901 3,300 3,209 3,208 28
900 898 3,200 25
851 3,100 2,962
850 837 844 ねじ単価
3,000 2,936 3,010
809 829 2,868 20
2,900
800 826
2,800 2,877 2,889
少量多品種であり
789 2,700 15 値崩れしくにくい
750 2,767
2,600
700 2,500 10
2,400
650 627 2,300 2,223
5
2,200
0 0 0
2005 2010 2015 2020 2005 2010 2015 2020 2006 2008 2010 2012 2014 2016 2018
8
出所:一般社団法人日本ねじ工業協会統計データを基に分析
市場(一般建築):今後の見立て
近年老朽化したインフラ設備の更新が多く足元の工事数は急激に増加傾向
9
出所:トンネル年報2016
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1. 直近の業績推移
2. 事業環境の見立て
3. 今後の成長戦略・方針
4. 3か年の数値計画
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今後の成長戦略・方針のサマリー
一般建築市場向けを成長事業と捉え中国事業の撤退と合わせ事業の再構築を実現する。
並行して重点施策から実施検討することで収益性の向上を加速化する。
視点 見立て(サマリー) 今後の成長戦略・方針
住宅市場は中長期的には縮小する中 基盤事業と捉え 中国事業の
ねじ需要は大きくは伸びない 収益の堅持を志向 撤退と合わせ
住宅 • (参考)粗利率も低位安定 事業の再構築
を実現する
市場
足元底堅く、インフラ更新需要増に 成長事業と捉え
ともない市場は今後も堅調に推移 売上・収益の拡大を
一般 • (参考)粗利率が比較的高い 志向する
建築
アドバンテッジアドバイザーズ社 実現性が見込め収益のインパクトが
との面談により収益向上に資する課 大きい施策(重点施策)から順次施策
競合・自社 題や施策を見える化 を展開し収益向上を実現
• 収益へのインパクトや実現性も
初期的に評価
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今後の経営計画(イメージ)
2020年を止血期として捉え3か年をかけて収益性を向上していく
2020年 2021年 2022年
飛躍期
地盤固め期 ▪ 新商品・事業の拡販
止血期 ▪ 収益体質への変換
▪ 機会損失の改善など、
早期の収益改善による
赤字幅の縮小
事業PF 中国事業撤退 一般建築向け事業の更なる拡大・成長
12
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1. 直近の業績推移
2. 事業環境の見立て
3. 今後の成長戦略・方針
4. 3か年の数値計画
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3か年の数値計画
3か年の計画期間の中で黒字化及び事業のV字回復を実現する
住宅
(単位:百万円) 3か年の業績推移の目標 一般建築
実績 計画
7,800 7,400 7,094 6,800 7,000
6,510
3,000 2,900
3,060
売上
3,450 3,800 4,100
2017 2018 2019 2020 2021 2022
営利 100 ▲165 ▲274 60 150 200
純利 117 ▲330 ▲1,509 0.0 70 100
【止血期】 【地盤固め∼飛躍期】
1 収益性の改善により黒字化 2 事業再構築による売上・収益
を必達 拡大を促進
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1 収益改善による黒字化の必達【止血期(2020年)の取組】
業績の見立て
止血期は収益改善を目指しコスト削減を重点的に進めていく。
並行して2021年以降の売上・収益拡大にかけた仕込みを進めていく。
業績の見立て 収益改善施策
指標 見立て 施策 概要 効果
• 中国拠点撤退に伴い売上は棄損 1a 低採算な中国事業の 200
すると想定(=拡大は見込まない) 撤退完了に伴い収益が 百万円
住宅 中国事業 向上
基盤 →売上前年比:−12% 撤退 • 外注化によるコスト
事業 <-3.5%(=住宅着工件数の予測) 減
1b 等
事業再構築に伴う人材 80
売上
• 直近の売上成長率継続と想定 事業再構築 再編成(退職等)による 百万円
一般 →売上前年比:+6% に伴う人材 コスト減
建築 − 市場は堅調に推移する中、今後 再編成
は成長事業としてリソースを投入
成長
• 新商品売上は+1.6億円と想定
事業 (粗利率は既存製品並みと想定) 1c 20
粗利率の高い一般建築
一般建築 向け事業シフトに伴う 百万円
向け事業 収益(粗利)増
• 中国事業撤退及び収益改善施策 シフトに
コスト を推進し体質を強化 よる収益増
15
2019年~2020年の利益のブリッジ
各施策を積み上げ20年度では黒字化を確実に実現する
60
34
(単位:百万円) 60
20
80
274
200
19年度営業利益 中国事業 事業再構築 一般建築向け 重点施策 20年度営業利益
撤退効果 に伴う人材 事業シフトに の推進
再編成 よる収益増
1a 1b 1c
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2 事業再構築による売上・収益改善の促進【地盤固め∼飛躍期の取組】
業績の見立て
地盤固め期以降は一般建築向けの新商品の拡販を進め、事業再構築及び売上・収益拡大を
進めていく
業績の見立て 新商品の売上の見立て(粗利増効果)
指標 見立て 新商品 2020年 2021年
• 2020年による売上棄損を
ビーンズ
発射台に住宅着工件数の
住宅 規模に連動し減少する想定
アンカー・
+2.5億円(0.8億円) +3.6億円(1億円)
基盤 ブルーム
(=拡大は見込まない)
事業 スタッド
→売上成長率:−3.5%
売上 ガス
• 売上成長率継続と想定 ツール
→売上成長率:+6% +0.6億円(0.2億円) +0.7億円(0.3億円)
一般 +
建築 ピン
• 上記に加え新商品の売上が
成長 徐々に拡大すると想定
事業 (粗利率は既存製品並みと想定)
• 重点施策は継続・拡張しつ
コスト つも止血期以上の収益改善
は数値上見込まない
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新商品拡販に向けた取り組み(1/2)
スケジュール 取組
• 2020年3月 • テクニカルセンター竣工
拡販の取組み
• 2020年6月 • 九州展示会への出展
• 大阪KENTENへの出展
• 2020年8月 • WEBマーケの導入、HPの刷新
• 2020年10月 • 北海道展示会
• 2020年11月 • ハイウェイテクノフェアへの出展
ビーンズアンカー <特徴>
の特徴 • 地震などの災害に強い
− 粘り気があり、災害などが発生し建築物が崩落しても、
即座には破断しない
• 施工性が良い
− 施工人材不足であり施工性向上ニーズが強い
− 通常のアンカーと比較し1.5倍∼2倍程度施工性を実現
• 施工時の騒音が少ない
− ハンマー不要、本製品は工具で作業でき夜間作業も可能
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新商品拡販に向けた取り組み(2/2):溶接現場向け
現場の課題を捉えた新商品を投入
• 溶接熟練工不足対応
溶接現場に • 溶接精度による接合力のばらつき対応
おける課題 • 火花による事故・火災対応
• 天候対応(湿気は溶接の天敵)
新商品のイメージ 取組
ブルームスタッド <特徴>
• 鋼材に部材を接合
• 裏側に手が入らない鋼材にも接合可能
• 安定した高い保持力
• 幅広い鋼板板厚に対応
ウルトラガスツール <特徴>
• 鋼製梁にデッキプレートを瞬時に仮止め
• 初心者でも安定した保持力を発揮
• コードレスで安全施工
• 施工準備を含め工事スピードUP
• コストパフォーマンスに優れた汎用機(コンクリートにも
使用可能)
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