5938 LIXIL 2019-05-13 13:00:00
取締役候補者に関するお知らせ [pdf]

                                                           2019 年5月 13 日
各    位
                              会 社 名   株式会社 LIXIL グループ
                              代表者名    代表執行役会長       潮田 洋一郎
                                      (コード番号 5938     東証・名証各一部)
                              問合せ先    IR 室 室長       平野 華世
                                      (TEL.03-6268-8806)


                           取締役候補者に関するお知らせ


 当社は、2019年5月12日開催の指名委員会において、2019年6月開催予定の定時株主総会(以下、
                                                 「本
定時株主総会」といいます。)に提案する取締役候補者を、以下のとおり決定いたしましたので、お知
らせいたします。当社指名委員会から、当社取締役会に対して、別添「取締役候補者の決定・指名理
由及び提言」が提出されましたので、併せてお知らせいたします。
 また、当社は、本日開催の取締役会において、本定時株主総会に向けて行われている株主提案(以
下、
 「本件株主提案」といいます。
              )に対する指名委員会の意見が示されたことを受け、取締役会で議
論した結果、指名委員会での決定内容(その詳細は、別添「取締役候補者の決定・指名理由及び提言」
ご参照。
   )を支持することを決議いたしましたので、お知らせいたします。


                                 記


1. 取締役候補者 (◎は新任、※は社外取締役 )
 ◎※ 三浦 善司(みうら          ぜんじ)
                          (元株式会社リコー代表取締役社長執行役員兼 CEO)
 ◎※ 河原        春郎(かわはら    はるお)(元株式会社 JVC ケンウッド代表取締役会長兼)
 ◎※ 福原        賢一(ふくはら    けんいち)
                             (株式会社ベネッセホールディングス代表取締役副会長)
 ◎※ 竹内        洋(たけうち    よう)
                          (元関東財務局長、元日本政策投資銀行理事)
 ◎※ 内堀        民雄(うちぼり たみお)
                         (元ミネベアミツミ株式会社 取締役専務執行役員、税理士)
 ◎※ 鈴木        輝夫(すずき    てるお)
                           (元あずさ監査法人副理事長、公認会計士)
 ◎※ 鬼丸        かおる(おにまる    かおる)
                             (元最高裁判所判事)
    ◎    大坪   一彦(株式会社 LIXIL グループ執行役副社長 営業 国内子会社担当
                                         ・       (現)株式会社 LIXIL
                                                   、
        代表取締役社長 兼 COO(現)
                       )


2. 委員会の構成予定
         委員会(指名委員会・報酬委員会・監査委員会)の構成は現時点で未定であり、本定時株主総
        会後の取締役会において、新たに選任された取締役が、執行体制との関係も踏まえて正式決定す
        ることを予定しております。


3. 新任取締役候補者による任意の会議体の立ち上げ要請について
         経営の空白回避と、新たな経営体制を円滑に始動させる観点から、当社は上記1における新任


                                  1
  の社外取締役候補者らに対し、本定時株主総会に先立って任意の会合を持ち、当社の新しい経営
  体制や CEO 選定プロセスについて検討を開始して頂くよう要請する予定です。かかる会合は、公
  表情報の範囲で行う任意の会議体ではあるものの、本定時株主総会後の当社ガバナンス体制にお
  ける独立社外取締役の機能強化、具体的には、コーポレートガバナンス・コード(補充原則 4-
  8①)における「独立社外者のみを構成員とする会合」や、当社のコーポレートガバナンス・ガ
  イドライン第 27 条「独立社外取締役間の情報等の共有」を視野に入れたものと位置付けておりま
  す。


4. 退任予定取締役
   潮田    洋一郎(現 取締役 代表執行役会長 兼 CEO)
                                (但し、同人については5月 20 日に辞任予
  定)
   山梨    広一(現 取締役 代表執行役社長 兼 COO)
   金森    良純(現 取締役 取締役会議長)
   菊地    義信(現 取締役 兼 指名委員会委員 兼 報酬委員会委員)
   白井    春雄(現 取締役 兼 監査委員会委員)
   川口    勉(現 取締役 兼 指名委員会委員 兼 監査委員会委員長)
   幸田    真音(現 取締役 兼 指名委員会委員 兼 報酬委員会委員長)
   バーバラ・ジャッジ(現 取締役 兼 指名委員会委員長 兼 報酬委員会委員)
   吉村    博人(現       取締役 兼 指名委員会委員 兼 監査委員会委員)


5. 新任取締役候補者の略歴
        三浦 善司(みうら ぜんじ)
                     (1950 年 1 月 5 日生)
         1976   年   4    月   株式会社リコー入社
         1993   年   1    月   Ricoh France S.A.代表取締役社長兼会長
         1995   年   10   月   Gestetner Holdings PLC, UK マネージング・ディレクター
         1998   年   1    月   株式会社リコー経理本部 財務部長
         2000   年   10   月   同社執行役員 経理本部長
         2003   年   6    月   同社上席執行役員経理本部長
         2004   年   6    月   同社常務取締役経理本部長
         2005   年   6    月   同社取締役 専務執行役員経理本部長 CFO
         2006   年   4    月   同社取締役 専務執行役員総合経営企画室長 CFO 兼 CIO
         2009   年   4    月   同社取締役 専務執行役員総合経営企画室長 CFO 兼 CIO 兼 CSO
         2011   年   4    月   同社代表取締役副社長執行役員
         2012   年   4    月   ペンタックスリコーイメージング株式会社 代表取締役会長
                             Ricoh Americas Holdings, Inc.会長兼 CEO
         2013   年    4   月   株式会社リコー代表取締役社長執行役員 CEO
         2016   年    3   月   コカ・コーラウエスト株式会社(現コカ・コーラボトラーズジャパ
                             ン株式会社)社外取締役
         2017   年    4   月   株式会社リコー特別顧問
         2018   年    4   月   コカ・コーラボトラーズジャパンホールディングス株式会社 社外
                             取締役
         2018   年    8   月   株式会社 Tri Med. 代表取締役(現任)
         2019   年    1   月   ポラリス・キャピタル・グループ株式会社 取締役(現任)
                             ポラリス・アドバイザーズ株式会社 取締役会長(現任)
         2019   年    4   月   日立オートモティブシステムズメジャメント株式会社取締役(現
                                   2
                     任)


河原 春郎(かわはら はるお)(1939 年 3 月 9 日生)
 1996   年   6    月   株式会社東芝 取締役 総合企画部長委嘱
 1997   年   6    月   同社 常務取締役
 2000   年   7    月   同社 顧問
                     リップルウッド・ジャパン シニアアドバイザー
 2002   年   6    月   株式会社ケンウッド(現 株式会社 JVC ケンウッド)代表取締役社
                     長兼執行役員 CEO
 2007   年   6    月   同社 代表取締役会長
 2008   年   10   月   JVC ケンウッドホールディングス株式会社(現 株式会社 JVC ケン
                     ウッド) 代表取締役会長 兼 執行役員 CEO 日本ビクター株式会
                     社(現 株式会社 JVC ケンウッド)代表取締役
 2009   年   6    月   JVC ケンウッドホールディングス株式会社(現 株式会社 JVC ケン
                     ウッド) 代表取締役会長 兼 社長 兼 執行役員 CEO
 2011   年   5    月   同社 代表取締役会長 兼 執行役員 統合経営責任者
 2012   年   6    月   同社 代表取締役、取締役会議長
 2013   年   11   月   同社 代表取締役、取締役会議長 兼 執行役員 CEO
 2014   年   6    月   同社 代表取締役会長 兼 執行役員 CEO
 2017   年   2    月   アスパラントグループ株式会社 シニアインダストリアルパートナ
                     ー(現任)
 2017   年   3    月   株式会社 ZMP 取締役兼全社経営戦略政策
 2018   年   2    月   株式会社ソード取締役

※2008 年 10 月に JVC ケンウッドホールディングス株式会社が設立され、2011 年 8 月に
 同社は株式会社 JVC ケンウッドに商号変更。その後、2011 年 10 月に同社は、傘下の株
 式会社ケンウッド、日本ビクター株式会社他を合併しています。


福原 賢一(ふくはら けんいち)
               (1951 年 4 月 19 日生)
 1976   年   4    月   野村証券株式会社入社
 1980   年   12   月   ノムラ インターナショナル リミテッド ロンドン 勤務
 1986   年   6    月   同社 ロンドン 株式営業課長
 1988   年   6    月   野村証券株式会社 本社 第一法人部 二課長
 1991   年   6    月   同社 名古屋支店 事業法人部 次長
 1995   年   6    月   同社 海外プロジェクト室長
 1998   年   6    月   同社 機関投資家営業部長
 2000   年   6    月   同社 金融研究所長 兼 投資調査部長
                     野村リサーチ・アンド・アドバイザリー 代表取締役社長
 2000   年   7    月   野村証券株式会社 取締役
 2003   年   6    月   同社執行役兼野村ホールディングス株式会社執行役
 2004   年   4    月   株式会社ベネッセコーポレーション(現 株式会社ベネッセホール
                     ディングス) 執行役員専務
                     株式会社ベネッセスタイルケア 取締役副社長
 2004   年   6    月   株式会社ベネッセコーポレーション 執行役員専務
                     株式会社ベネッセスタイルケア 代表取締役社長
 2007   年   4    月   株式会社ベネッセコーポレーション代表取締役副会長兼 CEO 補佐
 2007   年   6    月   同社 代表取締役会長兼 CEO 補佐
                     Berlitz International, Inc. Chairman of the Board and CEO
 2009   年   10   月   株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役副社長兼 CFO
                              3
 2012   年   10   月      公益財団法人 福武財団 副理事長(現任)
 2014   年   10   月      株式会社ベネッセホールディングス代表取締役副社長 兼 CAO 兼
                        CFO
 2015   年   4    月      同社代表取締役副社長 兼 CAO
 2015   年   11   月      公益財団法人ベネッセこども基金 理事(現任)
 2016   年   6    月      株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役社長
                        Berlitz Corporation Chairman of the Board and CEO
 2016   年   10   月      株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役副会長兼語学カン
                        パニー長
                        サイマルインターナショナル社外取締役(現任)
 2017   年   8    月      株式会社ベネッセホールディングス 代表取締役副会長(現任)
                        Berlitz Corporation Chairman of the Board(現任)


竹内 洋(たけうち よう)
            (1949 年 7 月 14 日生)
 1973   年   4    月      大蔵省 入省
 2002   年   7    月      財務省 関東財務局長
 2005   年   8    月      財務省 関税局長
 2006   年   8    月      日本政策投資銀行理事
 2008   年   10   月      株式会社日本政策銀行取締役常務執行役員 CFO
 2013   年   6    月      清水建設株式会社 社外取締役(現任)
 2014   年   4    月      西川シドリーオースティン法律事務所・外国法共同事業 客員弁弁
                        護士(現任)
 2014   年   6    月      株式会社プロネクサス 社外監査役(現任)
 2016   年   2    月      オールニッポン・アセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
                        (現任)
 2017   年   7    年      エバーグローリーグループピーティーイーエルティーディー社外
                        取締役(現任)
※2019 年 6 月開催予定の清水建設株式会社の定時株主総会終結の時をもって、同社取締役
 を退任予定です。


内堀 民雄(うちぼり たみお)(1952 年 9 月 6 日生)
 1977   年   4    月      ミネベアミツミ株式会社入社
 1982   年   11   月      同社 米国子会社出向
 1988   年   5    月      同社 欧州子会社出向
 2003   年   12   月      同社 経営管理部長
 2007   年   6    月      同社 執行役員業務本部総合企画部門長兼総合企画部長
 2011   年   6    月      同社 常務執行役員
 2012   年   5    月      同社 管理・企画・経理部門副担当兼経営企画部長
 2013   年   6    月      同社 取締役専務執行役員 経営企画部門担当兼経営企画部長
 2016   年   6    月      同社 取締役専務執行役員 経営企画本部長
 2018   年   7    月      同社専務理事


鈴木 輝夫(すずき            てるお)
                        (1949 年 10 月 21 日生)
 1973   年        月      アーサーアンダーセン アンド カンパニー東京事務所入所
 1989   年        月      英和監査法人(アーサーアンダーセン)代表社員就任
 1993   年        月      監査法人朝日新和会計事務所と合併し、朝日監査法人代表社員就任
 1997   年        月      大蔵省 企業会計審議会幹事となる(1998 年 8 月まで)
 1999   年        月      金融庁(旧大蔵省)公認会計士第二次試験委員(2002 年 10 月まで)
 2003   年        月      朝日監査法人 本部理事就任
 2004   年        月      あずさ監査法人と合併、あずさ監査法人となり本部理事就任
                             4
 2005   年        月   あずさ監査法人経営改革支援本部長就任
                     金融庁企業会計審議会内部統制部会臨時委員就任(2016 年 3 月ま
                     で)
 2006   年        月   あずさ監査法人 専務理事就任、RA 本部長就任
 2010   年        月   あずさ監査法人 副理事長(2011 年 8 月まで)
 2012   年   6    月   あずさ監査法人 退職
 2012   年   6    月   花王株式会社社外監査役就任(2016 年 3 月まで)
 2013   年   6    月   株式会社クボタ社外監査役就任(2019 年 3 月まで)


鬼丸 かおる(おにまる かおる)
               (1949 年 2 月 7 日生)
 1973   年        月   司法修習生(第 27 期)
 1975   年        月   弁護士登録・山梨県弁護士会所属
 1978   年        月   東京弁護士会所属
 1991   年        月   東京都杉並区教育委員会委員
 1994   年        月   最高裁判所司法研修所民事弁護教官
 1997   年        月   医薬品 PL センター審査会委員
 1998   年        月   東京簡易裁判所司法委員 東京家庭裁判所調停委員
 1999   年        月   日本女性法律家協会副会長
 2001   年        月   東銀リース債権回収株式会社取締役
 2004   年        月   中央最低賃金審議会委員(厚生労働省)
                     全国農業協同組合連合会監事
 2007   年        月   防衛相人事審議会委員・公正分科会会長
                     内閣府国民生活審議会委員
 2008   年        月   労働保険審査会委員(厚生労働省)
 2013   年        月   最高裁判所判事(2019 年 2 月退官)


大坪 一彦(おおつぼ かずひこ)
               (1958 年 7 月 8 日生)
 1981   年   4    月   当社入社
 2003   年   4    月   トステム株式会社 (現 株式会社 LIXIL)執行役員 営業本部 九州
                     統括支店長
 2006   年   10   月   同社 執行役員 営業本部 中部支社長
 2008   年   10   月   同社 執行役員 営業本部 副本部長
 2009   年   4    月   同社 常務執行役員 営業本部 副本部長
 2011   年   4    月   株式会社 LIXIL 常務執行役員 営業カンパニー 営業本部 サッシル
                     ート統括部長
 2014   年   10   月   同社 常務執行役員 LIXIL ジャパンカンパニー 関西支社長
 2016   年   7    月   同 社 専 務 役 員 LIXIL ジ ャ パ ン カ ン パ ニ ー Chief Operating
                     Officer
 2016   年   10   月   株式会社 LIXIL グループ 執行役副社長 国内営業担当
 2017   年   6    月   同社 取締役副社長 LIXIL ジャパンカンパニーChief Executive
                     Officer
 2017   年   6    月   当社 執行役副社長 国内営業担当
 2018   年   6    月   株式会社 LIXIL 取締役 副社長 LIXIL ジャパンカンパニーChief
                     Executive Officer(代表取締役)
 2018   年   6    月   当社執行役副社長 営業・国内子会社担当(現)
 2018   年   11   月   株式会社 LIXIL 代表取締役社長 兼 COO LIXIL ジャパンカンパニー
                     Chief Executive Officer(現)




                                                                 以上



                             5
(別添)
                                             2019 年5月 13 日
株式会社 LIXIL グループ 取締役会 御中


                                   株式会社 LIXIL グループ指名委員会




                 取締役候補者の決定・指名理由及び提言


    株式会社LIXILグループの指名委員会(以下、
                          「当社指名委員会」といいます。
                                        )は、2019年5月12日
開催の指名委員会において、2019年6月開催予定の定時株主総会(以下、
                                  「本定時株主総会」といいま
す。
 )に提案する取締役候補者を決定しました。当社指名委員会は、経営陣・支配株主から完全に独立
した立場で、当社の中長期的な企業価値の維持・向上の観点から、取締役候補者の選定を進め、必要
に応じて自ら機関投資家株主と対話を行い、その結果も踏まえて、今回の決定を行っております。
    また、当社指名委員会として今回の決定を行うに当たり、本定時株主総会以降の代表執行役(社長・
CEO)を含めた当社の執行体制に関する基本的な考え方についても検討しましたので併せて提言いたし
ます。
    当社は現在、現職の取締役から株主提案が提出され、経営権を巡る争いが激化する異例の状況に置
かれております。今回、取締役候補者を決定するにあたり、当社指名委員の一人ひとりが、自らの取
締役としての責務と使命の重さを深く認識し、かかる混乱を一刻も早く収束させるべく、
                                       「企業価値・
株主共同の利益の確保」の観点から、真摯な検討を行ったことを付言させて頂きます。
    指名委員会での真摯な審議の結果、当社が提案する取締役候補者は、現任取締役を含まない構成に
刷新することが相当であるとの結論に至りました。当社がガバナンスの運用と体制を強化することを
目指し、コーポレートガバナンス改革に断固として取り組んだ結果としてなされたものです。このよ
うな取組みの一環として、当社のガバナンスに関して意見を表明する主要な機関投資家株主と当社社
外取締役との間で対話の機会を設け、かかる対話において、当社取締役会が、当社の経営を実効的に
かつ独立した立場から監督するとともに、株主価値を創造する中長期的な戦略を実行することのでき
る体制を備えることを望む声が多く聞かれました。本日決定した取締役候補者は、当社の取締役会に
新たな視点をもたらすだけでなく、取締役会の独立性を確保し、さらにそれを大幅に強化するもので
あります。


                           記


1. 当社の取締役会体制に関する基本的な考え方


    監督と執行の分離
      当社は指名委員会等設置会社の形態を採用しているところ、当該ガバナンス体制で採用されて
     いる各機関相互間の権限分配を遵守しつつ、監督機能と執行機能の分離を徹底し、当社のコーポレー
     トガバナンス・ガイドラインを実質的に実現できる体制を構築することが重要である。


                           6
   独立社外取締役の比率引き上げ
     当社の中長期的な企業価値の維持・向上のためには、現在、当社を取り巻いている一連の経営
    の混乱を早期に収束させることが重要であり、経営における客観的かつ強力な監督体制を構築す
    る必要があることから、本定時株主総会においては、独立社外取締役が過半数を占める取締役会を
    組成するべきである。


   取締役会の規模
     当社取締役会の適正な規模としては、当社のグローバルな事業展開に対する実効的な監督と純
    粋持株会社としての迅速な意思決定を担保する観点、また、取締役会の肥大化に伴う将来の内部
    対立・経営混乱のリスクを残さない観点から、8名程度を基本とするべきである。


   機関投資家株主及びステークホルダーとの対話をも踏まえた取締役会候補者の選定
     本定時株主総会の取締役候補者の選定に当たっては、当社固有の経営課題及びそれに応じて求
    められる資質(スキルセット)内容を十分に踏まえた取締役会構成を指向するべきである。その
    際、コーポレートガバナンス・コードにおいて、企業と投資家の対話を通じたガバナンスの実効
    性確保が謳われている趣旨を十分に踏まえ、主要な機関投資家株主との対話結果をも踏まえつつ、
    取締役候補者を選定することが望まれる。
     当社指名委員会は、当社 IR 室が実施している投資家との対話結果について適宜報告を受けると
    ともに、当社のガバナンスに関して意見を表明する主要な機関投資家株主との対話を行ってきた。
    また、経営の連続性・安定性を重視する観点から、社内の主要な執行役、幹部社員とも必要な範
    囲で対話を行ってきた。
     これらに加え、
           当社が毎年1回実施している取締役会の実効性に関する自己評価(直近では 2019
    年3月期に取締役に対するアンケート調査)の結果も活用すべきである。
     当社指名委員会としては、現在の当社が抱える固有の経営課題の内容に加え、上記の株主との
    対話結果、取締役会の実効性評価の結果をも踏まれば、当社の取締役会に求められる機能、取締
    役候補者に求められる資質(スキルセット)としては、以下の諸点が特に重要であると認識して
    いる。


      (当社取締役会に求められる機能、新任取締役候補者に求められる資質(スキルセット))
             独立社外取締役を中心とした取締役会構成(執行からの独立、創業家影響力の廃除、
              非執行社内取締役の削減)
             上場企業、特に製造業の経営経験者の登用(社長・CEO 経験者)
             海外M&Aや海外事業・海外子会社のリスク管理に関する知見・経験
             大規模な持株会社の社長・CEO 経験者
             経営の連続性の確保
             財務会計に関する知見
             内部統制の強化(当社子会社における不適切な取引行為の発生を踏まえた、監査委
              員会、内部監査部、子会社監査役との連携強化)


                              7
               構成員の多様性(ジェンダー、専門分野、その他のバックグラウンドの多様性)


2. 当社指名委員会が選定した本定時株主総会の取締役候補者と指名理由


⁃   【定時株主総会に向けた取締役候補者(会社提案)】
    当社指名委員会は、上記1を踏まえ、別紙記載の候補者8名を、当社が本定時株主総会に提案す
    る取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。なお、当該候補者を選定するプロセスにお
    いて、指名委員会は独自に、会社提案候補者、及び、本定時株主総会に向けて行われている株主
    提案(以下、「本件株主提案」という。)で提案されている取締役候補者のうち社外取締役候補者
    全員とそれぞれ面談を行っている。


⁃   【社外取締役候補者の氏名及びその指名理由】


       三浦 善司氏 (社外取締役候補者)
           株式会社リコーにおいて、社長執行役員及び CEO を務めるほか、海外関係会社の取締役
            社長や会長・CEO を歴任しており、グローバルに事業を展開する上場会社の経営に長年
            にわたり携わってきたこと。
           企業経営者として豊富な経験と幅広い識見に加え、CFO(財務担当)や CSO(経営戦略担
            当)としての実績を有していること。
           株式会社リコーは、当社の主要取引先又は主要株主に該当せず、三浦氏は当社に対する
            独立性を有する者と判断されること。
           以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、三浦氏が備える上記資質(スキルセ
            ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
            を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


       河原 春郎氏 (社外取締役候補者)
           株式会社 JVC ケンウッドにおいて、取締役会議長や代表取締役会長兼執行役員最高経営
            責任者を歴任し、グローバルに事業を展開する上場会社の経営に長年にわたり携わって
            きたこと。
           企業経営者としての豊富な経験と幅広い識見に基づき、当社取締役会への提言と監督機
            能を期待できること。
           株式会社 JVC ケンウッドは、当社の主要取引先又は主要株主に該当せず、河原氏は当社
            に対する独立性を有するものと判断されること。
           以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、河原氏が備える上記資質(スキルセ
            ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
            を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


       福原 賢一氏 (社外取締役候補者)



                              8
        株式会社ベネッセホールディングスにおいて、代表取締役社長や代表取締役副会長、海
         外グループ企業のチェアマンオブザボードを務めるなど、グローバルに事業を展開する
         上場会社の経営に長年にわたり携わってきたこと。
        企業経営者として豊富な経験と幅広い識見に加え、CFO への登用や海外事業戦略や海外
         事業リスク管理に関する実績を有すること。
        株式会社ベネッセホールディングスは、当社の主要取引先又は主要株主に該当せず、福
         原氏は当社に対する独立性を有する者と判断されること。
        以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、福原氏が備える上記資質(スキルセ
         ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
         を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


   竹内 洋氏 (社外取締役候補者)
        関東財務局長、関税局長等の公職を務めており、金融行政に長年携わってきたこと。
        日本政策投資銀行の理事、取締役常務執行役員、CFO を歴任しており、財務や金融及び
         企業経営のリスク管理に関する豊富な経験と高い知見を有すること。
        2019 年3月末時点における当社グループの日本政策投資銀行からの借入残高は僅少で
         あることから、当社グループの資金調達において代替性がない程度に依存している金融
         機関とは認められず、竹内氏は当社に対する独立性を有する者と判断されること。
        以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、竹内氏が備える上記資質(スキルセ
         ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
         を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


       内堀 民雄氏 (社外取締役候補者)
        ミネベアミツミ株式会社の取締役専務執行役員として、同社の経営企画機能の中枢を担
         い、事業計画の策定・M&A戦略に携わるなど、グローバル製造業のマネジメントとし
         ての豊富な経験と高い知見を有すること。
        税理士として税務に関する専門性を有すること。
        ミネベアミツミ株式会社は、当社の主要取引先又は主要株主に該当せず、内堀氏は当社
         に対する独立性を有するものと判断されること。
        以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、内堀氏が備える上記資質(スキルセ
         ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
         を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


   鈴木 輝夫氏 (社外取締役候補者)
        鈴木氏が過去に複数の要職を務めたあずさ監査法人(KPMG グループ)は、当社との間で
         財務・税務分野の助言業務等で取引関係があり、当社のコーポレートガバナンス・ガイ
         ドライン第 28 条の独立性基準が定める「専門的アドバイザーとして、当社グループから
         役員報酬以外に年間 1000 万円以上の金銭その他の財産上の利益を得ている者」に相当
         するものの、同氏は 2012 年6月にあずさ監査法人を退所しており、本定時株主総会開催


                            9
            時点において退所から7年が経過していること(当社のコーポレートガバナンス・ガイ
            ドラインでは、過去5年間において独立性基準への該当が無ければ独立性を有している
            ものと判断すること)
                     。
           鈴木氏は長年にわたり大手監査法人において上場企業の監査業務に従事するなど、財務
            会計分野で高い専門性を有しており、当社の取締役会の機能強化に期待が持てる人材で
            あること。
           本件株主提案においては、 8名の取締役候補者が、一人も欠けることなく、一括して、会社の
                       「
            取締役候補者となること」が提案されているものの、取締役選任議案は候補者それぞれに
            ついて独立の議案を構成すると考えられ、それが議決権の過半数により承認可決された
            場合には法的に有効な決議と解されること。
           以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、鈴木氏が備える上記資質(スキルセ
            ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
            を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


       鬼丸 かおる氏 (社外取締役候補者)
           法律の専門家である弁護士として長年キャリアを積まれている上、最高裁判所判事(2013
            年就任~2019 年2月退任)として重大事案に関わってきたこと。
           社外取締役として独立性があり、十分な監督機能が期待できること。
           当社コンプライアンス意識の徹底、取締役会のダイバーシティ確保等の観点から当社の
            取締役会の機能強化に期待が持てる人材であること。
           本件株主提案においては、 8名の取締役候補者が、一人も欠けることなく、一括して、会社の
                       「
            取締役候補者となること」が提案されているものの、取締役選任議案は候補者それぞれに
            ついて独立の議案を構成すると考えられ、それが議決権の過半数により承認可決された
            場合には法的に有効な決議と解されること。
           以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、鬼丸氏が備える上記資質(スキルセ
            ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
            を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


⁃   【取締役候補者の氏名及びその指名理由】


       大坪 一彦氏 (取締役候補者)
           大坪氏は、株式会社 LIXIL グループ傘下の最大事業会社である株式会社 LIXIL の経営ト
            ップであること。
           当社のプロパー社員として 1981 年の入社以来、一貫して当社の要職を務めており、基幹
            2事業(ウォーターテクノロジー事業、ハウジングテクノロジー事業)の双方において
            広く顧客から認知されており、当社の営業活動・事業環境の継続性・安定性に最も資す
            る候補者と考えられること。
           大坪氏は、2018 年 11 月に株式会社 LIXIL の社長 COO に就任して以降、上半期に悪化し
            ていた業績を立て直すことに成功したこと。


                                10
            以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、大坪氏が備える上記資質(スキルセ
             ット)は当社取締役会が最善のガバナンス体制を構築する上で必要であると考え、同氏
             を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを決定した。


3. 本件株主提案に係る取締役候補者の一部(8名のうち鬼丸氏、鈴木氏を除く6名)を指名しない
    理由


⁃   【本件株主提案に係る取締役候補者の一部を指名しない理由(総論)】
    本件株主提案に係る取締役候補者8名のうち6名については、概ね以下の理由から、当社指名委
    員会が決定する取締役候補者(会社提案)に含めないこととする。


        本件株主提案は、現時点から特定の取締役候補者が代表執行役(CEO)に選任・選定されるこ
         とが前提にされている等、指名委員会等設置会社のガバナンスの在り方(法令に照らし、本
         定時株主総会以降の代表執行役(社長・CEO)を含めた当社の執行体制については、新しく組
         成される取締役会及び指名委員会の責任のもとに、選任・選定されるべきである)に対する
         根本的理解に疑義があること。
        本件株主提案においては、
                    「8名の取締役候補者が、一人も欠けることなく、一括して、会社の取締
         役候補者となること」を提案するものとされているが、本来、取締役は善管注意義務のもと、
         個々に独立して会社に対して責務を負担するものであって、現時点から代表執行役(CEO)に
         選任・選定されることが前提とされている特定の取締役候補者(本件株主提案を行っている
         株主)のもとに組成され、あたかも当初から連帯を予定しているかのような提案内容には、
         むしろ馴れ合いの懸念も禁じ得ないこと。
        本件株主提案に係る取締役会構成及び取締役候補者は、上記1の内容と整合しない部分が多
         く見受けられること。
        本件株主提案に係る取締役候補者には、会社提案候補者として指名するだけの合理的理由が
         不足している者が見受けられること。


⁃   【本件株主提案に係る候補者の一部を指名しない理由(候補者別の理由)】


        瀬戸 欣哉氏(社内取締役候補者)
            瀬戸氏が CEO 在任中に策定・推進した中期経営計画(2019 年3月期~2021 年3月期)に
             おいては、事業利益率の向上を最優先課題に掲げたものの、2018 年4月~9月期の2Q
             累計(6ヵ月)における事業利益は 138 億円と、対前年同期比で▲269 億円(▲66.1%)と
             大きく落ち込み、これに伴い、当社の株価や TSR(Total Shareholer Return)等の主要
             指標も市場平均を大きく下回るに至ったこと。
            本件株主提案にあたり、瀬戸氏は、本定時株主総会で取締役が新任されていない現時点
             から、自身が代表執行役(CEO)に選任・選定されることが前提にされている旨の発言を
             行う等、指名委員会等設置会社のガバナンスの在り方(法令に照らし、本定時株主総会
             以降の代表執行役(社長・CEO)を含めた当社の執行体制については、新しく組成される


                                  11
        取締役会及び指名委員会の責任のもとに、選任・選定されるべきである)に対する根本
        的理解に疑義があること。
       以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、瀬戸氏を当社が本定時株主総会に提
        案する取締役候補者(会社提案)とすることを見送ることを決定した。


   伊奈 啓一郎氏(社内取締役候補者)
       上記1のとおり、現在の当社を取り巻く状況に照らせば、当社取締役会には、独立性の
        高い社外取締役を中心とした構成により強い監督機能を発揮し、経営の混乱を収束させ
        ることが強く期待されており、社内の非業務執行取締役を登用する重要性は相対的に低
        下していること。
       取締役は、経営に対する意見を一定の範囲で表明することや株主として権利行使を行う
        ことは禁じられるものではないものの、基本的には、取締役会における審議その他取締
        役として認められる各種権利等に基づいて、ガバナンスの充実ひいては企業価値の向上
        に努める責務を負うものと解される。しかるに、伊奈氏はこれまで、当社取締役会内部
        の状況や自らの当社のガバナンスに対する考え・思い等を、複数回に亘り広く外部に公
        表し、当社の経営の混乱を助長する等、当社の取締役としての責務についても必ずしも
        十分に果たしたとは評価できない。特定の者を代表執行役に支持するからといって、株
        主の信認を得た取締役から構成される取締役会での結論を覆すべく、取締役としての守
        秘義務を超えて、外部に広く自らの意見を訴えることは取締役の資質として疑義がある
        と言わざるを得ないこと。
       伊奈氏は、当社取締役としての在任年数は 18 年に及び、一般的な機関投資家が独立取締
        役の監督機能の実効性を確保する観点から求める取締役の在任年数(8年~12 年程度)
        の基準に準じて考えた場合に、監督機能を十分に発揮することができるかという点につ
        いて疑義があること
       以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、伊奈氏を当社が本定時株主総会に提
        案する取締役候補者(会社提案)とすることを見送ることを決定した。


   川本 隆一氏(社内取締役候補者)
       上記1のとおり、現在の当社を取り巻く状況に照らせば、当社取締役会には、独立性の
        高い社外取締役を中心とした構成により強い監督機能を発揮し、経営の混乱を収束させ
        ることが強く期待されており、社内の非業務執行取締役を登用する重要性は相対的に低
        下していること。
       取締役は、経営に対する意見を一定の範囲で表明することや株主として権利行使を行う
        ことは禁じられるものではないものの、基本的には、取締役会における審議その他取締
        役として認められる各種権利等に基づいて、ガバナンスの充実ひいては企業価値の向上
        に努める責務を負うものと解される。しかるに、川本氏はこれまで、当社取締役会内部
        の状況や自らの当社のガバナンスに対する考え・思い等を、複数回に亘り広く外部に公
        表し、当社の経営の混乱を助長する等、当社の取締役としての責務についても必ずしも
        十分に果たしたとは評価できない。特定の者を代表執行役に支持するからといって、株


                         12
        主の信認を得た取締役から構成される取締役会での結論を覆すべく、取締役としての守
        秘義務を超えて、外部に広く自らの意見を訴えることは取締役の資質として疑義がある
        と言わざるを得ないこと。
       以上を総合的に考慮し、当社指名委員会としては、川本氏を当社が本定時株主総会に提
        案する取締役候補者(会社提案)とすることを見送ることを決定した。


   吉田 聡氏 (社内取締役候補者)
       吉田氏は、事業会社(株式会社 LIXIL)の取締役専務に就任してから僅か1年であり、
        当該職位において、業績面における顕著な貢献は認められず、グローバル事業を統括し
        た経験も十分でないと認められる等、吉田氏のキャリア・資質を、上記1の当社の取締
        役候補者に求められる資質(スキルセット)に照らした場合、必ずしも適任ではないと
        認められること。
       以上の要素を考慮し、当社指名委員会としては、吉田氏を当社が本定時株主総会に提案
        する取締役候補者(会社提案)とすることを見送ることを決定した。


   西浦 裕二氏 (社外取締役候補者)
       西浦氏が 2015 年から3年間に亘り代表取締役会長を務めた三井住友トラスト株式会社
        は、当社の主要な借入先である三井住友信託銀行株式会社の 100%出資下にある関連会
        社であること。当社の 2019 年3月末時点における三井住友信託銀行株式会社からの借入
        残高は 205 億円であり、三井住友信託銀行株式会社は、当社グループの資金調達におい
        て必要不可欠であり、代替性がない程度に依存している金融機関であること。
       また、西浦氏は 2015 年から三井住友信託銀行株式会社の顧問を務めており、現在もその
        職位にあること。
       すなわち、西浦氏は社外取締役としての独立性には疑義があること。
       以上の要素を考慮し、当社指名委員会としては、西浦氏を当社が本定時株主総会に提案
        する取締役候補者(会社提案)とすることを見送ることを決定した。


   濱口 大輔氏 (社外取締役候補者)
       濱口氏が 2009 年から 10 年に亘り運用執行理事 チーフインベストメントオフィサーを務
        めた企業年金連合会は、自家運用及び委託先運用機関を通じて株式を保有・運用する大
        手年金基金であり、当社の株式についても、自家運用及び委託先運用機関を通じて保有・
        運用していること。
       企業年金連合会の運用状況説明書(同会のホームページに公表されている直近 2017 年度
        版)によれば、国内株式の運用委託先として7社の運用機関が選定されており、当社で
        このうちの3社が当社株式に現在投資を行っている機関投資家株主であることを確認し
        ていること。
       濱口氏が企業年金連合会を退任したのが 2019 年4月とごく最近のことであること。
       濱口氏は 2019 年から一般社団法人機関投資家協働対話フォーラムの理事を務めている
        ところ、同フォーラムが、
                   「機関投資家協働対話プログラム」を主宰することを目的とし


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          ており、当該プログラムに参加する機関投資家と企業との協働対話を主宰していること
          からすれば、特定の機関投資家との利害関係が懸念され、一般株主との間に利益相反が
          生じるおそれが否定できないこと。
         以上のとおり、企業年金連合会の投資実績や運用委託構造、企業年金連合会の退職時期
          や一般社団法人機関投資家協働対話フォーラムでの活動を通じた特定の機関投資家との
          利害関係等を総合的に考慮すれば、当社指名委員会としては、濱口氏の資本市場におけ
          る知見や専門性は高く評価するものの、濱口氏の立場と一般株主との間に利益相反が生
          じるおそれや、委託先運用機関である機関投資家株主の議決権行使判断の客観性・公正
          性も担保されないおそれが否定できず、社外取締役としての適正性に疑問があると考え、
          同氏を当社が本定時株主総会に提案する取締役候補者(会社提案)とすることを見送る
          ことを決定した。


4.本定時株主総会以降の代表執行役(社長・CEO)を含めた当社の執行体制に関する基本的な考え方
⁃   当社が指名委員会等設置会社であることを踏まえ、本定時株主総会以降の代表執行役(社長・CEO)
    を含めた当社の執行体制については、新しく組成される取締役会及び指名委員会の責任のもとに、
    選任・選定されるべきである。そして、かかる新執行体制の決定は、本定時株主総会後の取締役会・
    指名委員会において最優先されるべき任務である。
⁃   加えて、当社の企業価値の維持及び向上の観点からは、現執行体制から新執行体制への移行が円
    滑に行われ、当社の業務執行の連続性・安定性を確保する必要があることから、当社指名委員会
    としても、本定時株主総会以降の新執行体制について、当社指名委員会が決定した取締役候補者(会
    社提案)との協議を行いつつ、並行して検討を進め、新たに組成される取締役会及び指名委員会にその
    検討結果を引き継ぐ予定である。




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                                                     別紙
会社提案候補者
        氏名     社内/社外              現職・旧職              注
   三浦    善司    社外取締役   元株式会社リコー代表取締役社長執行役員兼
                       CEO
   河原    春郎    社外取締役   元株式会社 JVC ケンウッド代表取締役会長兼 CEO
   福原    賢一    社外取締役   株式会社ベネッセホールディングス代表取締役
                       副会長
    竹内    洋    社外取締役   元関東財務局長、元日本政策投資銀行理事
   内堀    民雄    社外取締役   元ミネベアミツミ株式会社 取締役専務執行役
                       員、税理士
   鈴木    輝夫    社外取締役   元あずさ監査法人副理事長、      公認会計士      ※
   鬼丸    かおる   社外取締役   元最高裁判所判事                      ※
   大坪    一彦    社内取締役   株式会社 LIXIL グループ執行役副社長 営業・国
                       内子会社担当(現)
                               、株式会社 LIXIL 代表取締役
                       社長 兼 COO(現)
※鈴木輝夫氏、鬼丸かおる氏は、会社提案・株主提案の両方の候補者となります。


株主提案候補者
        氏名     社内/社外              現職・旧職              注
   西浦    裕二    社外取締役   元三井住友トラストクラブ代表取締役会長
   鬼丸    かおる   社外取締役   前最高裁判所判事                      ※
   鈴木    輝夫    社外取締役   元あずさ監査法人副理事長     公認会計士        ※
   濱口    大輔    社外取締役   前企業年金連合会運用執行理事
   伊奈    啓一郎   社内取締役   株式会社 LIXIL グループ取締役(現)
   川本    隆一    社内取締役   株式会社 LIXIL グループ取締役(現)
    吉田    聡    社内取締役   株式会社 LIXIL 取締役専務役員(現)
   瀬戸    欣哉    社内取締役   株式会社 LIXIL グループ取締役 (現)前 CEO
※鈴木輝夫氏、鬼丸かおる氏は、会社提案・株主提案の両方の候補者となります。


                                                     以上




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