5938 LIXIL 2021-04-30 13:00:00
2021年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) [pdf]
2021年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
2021年4月30日
上場会社名 株式会社LIXIL 上場取引所 東 名
コード番号 5938 URL https://www.lixil.com/jp/investor/
代表者 (役職名) 代表執行役社長兼CEO (氏名)瀬戸 欣哉
問合せ先責任者 (役職名) 常務役員 IR室 室長 (氏名)平野 華世 TEL 03-6706-7001
定時株主総会開催予定日 2021年6月22日 配当支払開始予定日 2021年6月7日
有価証券報告書提出予定日 2021年6月23日
決算補足説明資料作成の有無:有
決算説明会開催の有無 :有 (証券アナリスト、機関投資家向け)
(百万円未満四捨五入)
1.2021年3月期の連結業績(2020年4月1日~2021年3月31日)
(1)連結経営成績 (%表示は対前期増減率)
継続事業に係る金額
売上収益 事業利益 営業利益 税引前利益 当期利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
2021年3月期 1,378,255 △9.0 57,288 9.6 35,842 12.0 33,804 △17.4 16,368 △41.0
2020年3月期 1,514,449 - 52,290 - 32,010 - 40,909 - 27,727 -
非継続事業を含む金額
親会社の所有者に 当期包括利益 基本的1株当たり 希薄化後1株当たり
当期利益
帰属する当期利益 合計額 当期利益 当期利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 円 銭 円 銭
2021年3月期 37,587 174.9 33,048 164.0 74,893 - 113.92 108.44
2020年3月期 13,671 - 12,518 - △10,769 - 43.15 39.65
非継続事業を含む率 継続事業に係る率
親会社所有者帰属持分 資産合計 売上収益 売上収益
当期利益率 税引前利益率 事業利益率 営業利益率
% % % %
2021年3月期 6.3 3.1 4.2 2.6
2020年3月期 2.4 △1.1 3.5 2.1
(参考)持分法による投資損益 2021年3月期 489百万円 2020年3月期 346百万円
(注)事業利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除して算出した金額であります。
(注)売上収益、事業利益、営業利益、税引前利益及び当期利益の継続事業に係る金額について、2020年3月期のこれ
らの金額の対前期増減率は、記載を省略しております。
(2)連結財政状態
親会社の所有者に 親会社所有者 1株当たり親会社
資産合計 資本合計
帰属する持分 帰属持分比率 所有者帰属持分
百万円 百万円 百万円 % 円 銭
2021年3月期 1,741,814 554,767 552,271 31.7 1,902.89
2020年3月期 2,091,529 535,137 502,165 24.0 1,730.99
(3)連結キャッシュ・フローの状況
営業活動による 投資活動による 財務活動による 現金及び現金同等物
キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー キャッシュ・フロー 期末残高
百万円 百万円 百万円 百万円
2021年3月期 151,043 △54,151 △93,425 111,061
2020年3月期 157,701 △41,314 △153,285 95,862
2.配当の状況
年間配当金 親会社所有者
配当金総額 配当性向
(合計) (連結)
帰属持分配当率
第1四半期末 第2四半期末 第3四半期末 期末 合計 (連結)
円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 円 銭 百万円 % %
2020年3月期 - 35.00 - 35.00 70.00 20,307 162.2 3.9
2021年3月期 - 35.00 - 40.00 75.00 21,763 65.8 4.1
2022年3月期
(予想)
- 40.00 - 40.00 80.00 49.4
3.2022年3月期の連結業績予想(2021年4月1日~2022年3月31日)
(%表示は対前期増減率)
継続事業に係る金額
売上収益 事業利益 営業利益 税引前利益 当期利益
百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 % 百万円 %
通期 1,440,000 4.5 80,000 39.6 78,000 117.6 75,500 123.3 49,000 199.4
非継続事業を含む金額
親会社の 基本的
当期利益 所有者に帰属する 1株当たり
当期利益 当期利益
百万円 % 百万円 % 円 銭
通期 47,000 25.0 47,000 42.2 161.94
※ 注記事項
(1)期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動):有
新規 -社 (社名)-、
除外 3社 (社名)株式会社LIXIL、株式会社LIXILビバ、株式会社川島織物セルコン
(2)会計方針の変更・会計上の見積りの変更
① IFRSにより要求される会計方針の変更:無
② ①以外の会計方針の変更 :無
③ 会計上の見積りの変更 :無
(3)発行済株式数(普通株式)
① 期末発行済株式数(自己株式を含む) 2021年3月期 313,319,159株 2020年3月期 313,319,159株
② 期末自己株式数 2021年3月期 23,091,924株 2020年3月期 23,216,159株
③ 期中平均株式数 2021年3月期 290,110,459株 2020年3月期 290,101,544株
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です。
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
(将来に関する記述等についてのご注意)
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、発表時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したもので
あり、その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績は様々な要因の変化により、記述さ
れている将来の見通しとは大きく異なる可能性があります。なお、業績予想に関する事項については、添付資料3ページ
「1.経営成績等の概況 (1)当期の経営成績の概況」をご覧ください。
(決算補足説明資料の入手方法について)
決算補足説明資料は同日にTDnetで開示及び当社ホームページに掲載しております。
(完全子会社(株式会社LIXIL)の吸収合併及び商号変更について)
2020年3月23日付「完全子会社(株式会社LIXIL)の吸収合併(簡易合併・略式合併)、商号変更および定款の一部
変更に関するお知らせ」にて公表いたしましたとおり、2020年12月1日付で、当社を存続会社とし、当社の連結子会社で
ある株式会社LIXILを消滅会社とする吸収合併を実行いたしました。
また、存続会社である当社の商号を、2020年12月1日付で「株式会社LIXILグループ」から「株式会社LIXIL」
に変更いたしました。
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 ……………………………………………………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 …………………………………………………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態及びキャッシュ・フローの概況 ……………………………………………………………… 4
2.会計基準の選択に関する基本的な考え方 …………………………………………………………………………… 5
3.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………………………… 6
(1)連結財政状態計算書 ……………………………………………………………………………………………… 6
(2)連結純損益計算書及び連結包括利益計算書 …………………………………………………………………… 8
連結純損益計算書 ………………………………………………………………………………………………… 8
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………………………… 9
(3)連結持分変動計算書 ……………………………………………………………………………………………… 10
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………………………… 12
(5)連結財務諸表に関する主な注記 ………………………………………………………………………………… 14
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………………………… 14
(表示方法の変更) ………………………………………………………………………………………………… 14
(追加情報) ………………………………………………………………………………………………………… 14
(セグメント情報) ………………………………………………………………………………………………… 15
(売却目的で保有する資産及び直接関連する負債に関する注記) …………………………………………… 19
(連結純損益計算書に関する注記) ……………………………………………………………………………… 20
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………………………… 23
(子会社及び関連会社に関する注記) …………………………………………………………………………… 24
(非継続事業に関する注記) ……………………………………………………………………………………… 27
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………………………… 32
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㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当社は2020年5月に当社の連結子会社であるPermasteelisa S.p.A.(以下、ペルマスティリーザ社)の株式譲渡
を決定したこと(2020年9月に株式譲渡を実行済み)、及び、2020年6月に当社の連結子会社である株式会社LI
XILビバ(以下、LIXILビバ社)の株式譲渡が決定したこと(2020年11月に株式譲渡を実行済み)から、連
結財務諸表の作成上、同社及び同社子会社の事業をそれぞれ非継続事業に分類しております。このため、売上収
益、事業利益、営業利益及び税引前利益については、非継続事業を除いた継続事業の金額を記載しております。ま
た、前年同期からの増減比率の記載にあたっても、前年同期実績を同様に組み替えております。詳細につきまして
は、「3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する主な注記 (非継続事業に関する注記)」に記
載のとおりであります。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により経済活動や社会活動が大き
く抑制された結果、個人消費や企業収益が急速に悪化するなど、極めて厳しい状況で推移いたしました。その後、
社会経済の活動レベルの段階的な引き上げやワクチンの早期普及への期待等によって持ち直しの動きはみられまし
たが、再度の感染拡大により緊急事態宣言が再発出されるなど、未だ先行きが不透明な状況が続いております。住
宅投資に関しては、新設住宅着工戸数においては貸家及び分譲住宅が依然として前年割れの状況が続いており、一
方で直近では持家が明るい兆しはみられるものの、全体としては中長期的にも減少傾向が見込まれ、当社にとって
は引き続き厳しい環境となっております。
世界経済に関しては、新型コロナウイルス感染症の拡大は日本国内よりも深刻な状況であり、主要都市のロック
ダウン(都市封鎖)や外出禁止令などにより経済活動が大きく制限され、その後の各政府の財政政策などにより段
階的に回復基調に戻りつつありますが、収束の目途がつかない中、日本国内と同様に景気の先行きは不透明な状況
となっております。また、各国における経済活動の制限緩和や経済対策による需要の回復に地域差があることに加
え、世界的なコンテナ不足による輸送トラブルの懸念、原材料の価格高騰やウッドショックの深刻化など不確実な
要素もあり、今後の経済動向を注視していく必要があります。
このような環境のもと、株式会社LIXIL及びその連結子会社(以下、「当社グループ」)の当連結会計年度
における業績は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による経済活動の停止により上半期は大きな落ち込みとな
った一方で、下半期は海外事業、特に米国、欧州を中心に需要の回復がみられた結果、売上収益は1兆3,782億55
百万円(前年同期比9.0%減)と減収となりました。利益面においては、特に国内事業における継続的な粗利率改
善活動の効果に加え、従業員の生産性向上を図る各種施策やコロナ禍における経費抑制策などによる販管費の削減
により減収影響をカバーすることができた結果、事業利益は572億88百万円(前年同期比9.6%増)と増益となりま
した。また、営業利益は包括的人事施策「変わらないと、LIXIL」の一環として3月に実施しました希望退職プロ
グラム「ニューライフ」にかかる一時費用があったものの、一部子会社の売却益などもあり358億42百万円(前年
同期比12.0%増)と増益となりました。一方で、税引前利益は前連結会計年度に計上した関連会社に対する持分の
処分益109億77百万円の剥落の影響により338億4百万円(前年同期比17.4%減)、継続事業からの当期利益は163
億68百万円(前年同期比41.0%減)とそれぞれ減益となりました。
また、ペルマスティリーザ社及びLIXILビバ社の売却にかかる損益を含む非継続事業からの当期利益は212
億19百万円(前年同期は140億56百万円の非継続事業からの当期損失)となりました。詳細につきましては、
「3.連結財務諸表及び主な注記 (5)連結財務諸表に関する主な注記 (非継続事業に関する注記)」に記載の
とおりであります。
これらの結果、非支配持分を控除した親会社の所有者に帰属する当期利益は330億48百万円(前年同期比1.6倍)
と大幅な増益となりました。
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㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
セグメント別の概況は次のとおりであります。
なお、ペルマスティリーザ社の株式譲渡を決定したこと(2020年9月に株式譲渡を実行済み)に伴い、従来「ビ
ルディングテクノロジー事業」に含めていた同社及び同社子会社の事業を非継続事業に分類しております。また、
LIXILビバ社の株式譲渡が決定したこと(2020年11月に株式譲渡を実行済み)に伴い、従来「流通・小売り事
業」に含めていた同社の事業を非継続事業に分類しております。このため、前年同期との比較は、いずれも非継続
事業に分類後の報告セグメントに基づき行っております。
[ウォーターテクノロジー事業]
ウォーターテクノロジー事業においては、国内、海外ともに年度を通して新型コロナウイルス感染症の影響を大
きく受けたことに加え、国内事業は新設住宅着工戸数の落ち込みによる需要減少や前連結会計年度における消費税
増税前の需要増の反動などもあり厳しい状況となった一方で、海外事業は特に下半期における北米地域、欧州・中
東・アフリカ地域及び中国地域の急速な需要回復などもあった結果、売上収益は7,838億5百万円(前年同期比
5.4%減)と減収でありました。しかしながら、事業利益は売上収益の減少に伴う粗利減を商品価格の見直しや販
管費の抑制などでカバーしたことなどから621億48百万円(前年同期比1.0%増)と増益でありました。
[ハウジングテクノロジー事業]
ハウジングテクノロジー事業においては、ウォーターテクノロジー事業と同様に新型コロナウイルス感染症の影
響を大きく受けたことに加え、新設住宅着工戸数の落ち込みによる需要減少、前連結会計年度における消費税増税
前の需要増の反動などもあり売上収益は4,742億91百万円(前年同期比12.5%減)と減収でありましたが、事業利
益はプラットフォーム化の進捗に伴う生産効率の改善効果やリフォーム売上比率向上による粗利率の改善に加え、
販管費を抑制したことなどが奏功し、314億35百万円(前年同期比11.1%増)と増益でありました。
[ビルディングテクノロジー事業]
ビルディングテクノロジー事業においては、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、オリンピック需要の収束
による国内需要減などの厳しい環境もあり売上収益は933億75百万円(前年同期比17.2%減)、事業利益は受注粗
利の改善施策や販管費の抑制などで補ったものの26億11百万円(前年同期比2.2%減)と減収減益でありました。
[住宅・サービス事業等]
住宅・サービス事業等においては、引き続き重点施策であるBtoCビジネスなどの新事業領域の伸長があったも
のの、新型コロナウイルス感染症の影響に加え、前連結会計年度における消費税増税前の旺盛な新築需要が減少し
たことなどから売上収益は465億56百万円(前年同期比13.8%減)、事業利益は21億36百万円(前年同期比28.4%
減)と減収減益でありました。
なお、セグメント別の売上収益はセグメント間取引消去前であり、事業利益は全社費用控除前であります。
次期の見通しについては、国内・海外ともワクチン接種など新型コロナウイルス感染症の拡大防止策が講じられ
るなかで経済環境は持ち直しの動きが続くことが期待されますが、一方で世界的には半導体や樹脂材料、木材の供
給不足による価格高騰やコンテナ不足による輸送費のアップなどのリスク要素もあり、依然として不透明な状況が
続くと見込まれます。
このような事業環境のもと、当社グループは持続可能な成長を目指し、外部環境の変化に影響を受けにくい経営
構造へと変革してまいります。具体的には、ウォーターテクノロジー事業、ハウジングテクノロジー事業をコア事
業と位置づけ、経営資源を集中させるとともに国内事業の収益性向上を図りキャッシュジェネレーターへと進化さ
せること、また、そこで生み出されたキャッシュを海外事業の成長投資に充てることにより、グループ全体の利益
の伸長及び財務体質の強化を図ってまいります。
このような中、次期の業績見通しにつきましては、上記のような事業環境・経営戦略を反映させた結果、売上収
益は1兆4,400億円(前年同期比4.5%増)、事業利益は800億円(前年同期比39.6%増)、営業利益は780億円(前
年同期比1.2倍)、税引前利益は755億円(前年同期比1.2倍)、親会社の所有者に帰属する当期利益は470億円(前
年同期比42.2%増)と、増収増益を見込んでおります。
また、更なる株主還元を図るため、当連結会計年度の期末配当より5円の増配を予定しております。
なお、上記の次期見通しは現時点で入手可能な情報に基づき当社が判断したものであり、リスクや不確実性を含
んでおります。実際の業績は、様々な要因によりこれらの見通しとは異なる結果となることがあります。
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(2)当期の財政状態及びキャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べて3,497億15百万円減少の1兆7,418億14百万円となりま
した。流動資産は、手元流動性確保のための短期資金の調達に伴う現金及び現金同等物の増加があった一方で、売
上収益の減少に伴い営業債権及びその他の債権、及び棚卸資産が減少したことに加え、ペルマスティリーザ社及び
LIXILビバ社の株式譲渡が完了し連結除外となったことにより売却目的で保有する資産をはじめ各科目におけ
る減少があったことなどから、前連結会計年度末に比べて1,050億7百万円減少の6,377億73百万円となりました。
また、非流動資産は、為替換算による増加があったものの、流動資産と同様にLIXILビバ社が連結除外となっ
たことによる各科目の減少などもあり、前連結会計年度末に比べて2,447億8百万円減少の1兆1,040億41百万円と
なりました。
また、資本は5,547億67百万円、親会社所有者帰属持分比率は31.7%であります。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、金額は非継続事業を含むキ
ャッシュ・フローの合計額であります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、1,510億43百万円の資金増加となりました。前年同期に比べて66億58百
万円の減少となり、この主な要因は、棚卸資産や営業債権及びその他の債権、営業債務及びその他の債務などの運
転資本の変動に加え、継続事業からの税引前利益の減少、及び法人所得税等の支払額の増加による資金減少があっ
たことなどによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得による支出に加え、子会社の売却によ
る収入や支出があったことなどから541億51百万円の資金減少となりました。前年同期に比べて128億37百万円の資
金減少であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金やリース負債の支払のほか、社債の新規発行を含む有利子負債の
調達と返済を機動的に行ったことなどから934億25百万円の資金減少となりました。前年同期に比べて598億60百万
円の資金増加であります。
これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、換算差額による影響などを含めると、前連結会計年
度末に比べて151億99百万円増加の1,110億61百万円であります。
なお、財務状況に関する主要指標の推移は次のとおりであります。
2017年 2018年 2019年 2020年 2021年
3月期 3月期 3月期 3月期 3月期
キャッシュ・フロー対ネット有利子負債比率(倍) 4.8 4.8 8.4 4.2 3.6
ネットデット・エクイティ・レシオ(倍) 1.2 0.9 1.1 1.5 0.9
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 7.7 15.5 14.9 26.5 35.5
(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。なお、各指標は、以下により算出してお
ります。
キャッシュ・フロー対ネット有利子負債比率:(有利子負債-現金及び現金同等物)/営業キャッシュ・フロー
ネットデット・エクイティ・レシオ:(有利子負債-現金及び現金同等物)/親会社の所有者に帰属する持分
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債及び転換社
債型新株予約権付社債を対象としております。営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の
営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。また、利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の
利息の支払額を使用しております。なお、主要指標の算出にあたり、2020年3月期の営業キャッシュ・フロー
及び利払いには、非継続事業に分類したPermasteelisa S.p.A.及び同社子会社に係る金額を、また、2021年3
月期の営業キャッシュ・フロー及び利払いには、非継続事業に分類したPermasteelisa S.p.A.及び同社子会社
並びに株式会社LIXILビバに係る金額を含めておりません。
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2.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、資本市場における財務情報の国際的な比較可能性及びグループ内管理レベルの向上を目的に、IFRS
を適用しております。
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3.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結財政状態計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
資産
流動資産
現金及び現金同等物 95,862 111,061
営業債権及びその他の債権 307,054 284,369
棚卸資産 227,606 180,417
契約資産 20,280 17,650
未収法人所得税等 1,740 9,776
その他の金融資産 15,428 13,880
その他の流動資産 16,578 19,262
小計 684,548 636,415
売却目的で保有する資産 58,232 1,358
流動資産合計 742,780 637,773
非流動資産
有形固定資産 496,865 402,669
使用権資産 215,020 62,417
のれん及びその他の無形資産 434,102 453,456
投資不動産 7,779 4,931
持分法で会計処理されている投資 10,704 10,871
その他の金融資産 90,047 83,080
繰延税金資産 88,803 77,939
その他の非流動資産 5,429 8,678
非流動資産合計 1,348,749 1,104,041
資産合計 2,091,529 1,741,814
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㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2020年3月31日) (2021年3月31日)
負債及び資本
負債
流動負債
営業債務及びその他の債務 336,492 299,363
社債及び借入金 232,711 164,204
リース負債 34,666 17,339
契約負債 10,158 9,738
未払法人所得税等 6,159 5,220
その他の金融負債 7,646 5,408
引当金 1,731 1,313
その他の流動負債 85,670 84,343
小計 715,233 586,928
売却目的で保有する資産に直接関連する負債 91,907 -
流動負債合計 807,140 586,928
非流動負債
社債及び借入金 363,379 366,923
リース負債 201,795 47,039
その他の金融負債 31,926 25,757
退職給付に係る負債 76,907 80,939
引当金 12,335 7,860
繰延税金負債 55,200 56,468
その他の非流動負債 7,710 15,133
非流動負債合計 749,252 600,119
負債合計 1,556,392 1,187,047
資本
資本金 68,418 68,418
資本剰余金 278,120 278,240
自己株式 (48,870) (48,610)
その他の資本の構成要素 (12,709) 20,415
利益剰余金 217,206 233,808
親会社の所有者に帰属する持分 502,165 552,271
非支配持分 32,972 2,496
資本合計 535,137 554,767
負債及び資本合計 2,091,529 1,741,814
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(2)連結純損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結純損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
継続事業
売上収益 1,514,449 1,378,255
売上原価 (1,011,823) (909,035)
売上総利益 502,626 469,220
販売費及び一般管理費 (450,336) (411,932)
その他の収益 6,064 17,550
その他の費用 (26,344) (38,996)
営業利益 32,010 35,842
金融収益 4,817 5,708
金融費用 (7,241) (8,235)
持分法による投資利益 346 489
関連会社に対する持分の処分益 10,977 -
継続事業からの税引前利益 40,909 33,804
法人所得税費用 (13,182) (17,436)
継続事業からの当期利益 27,727 16,368
非継続事業
非継続事業からの当期利益(損失) (14,056) 21,219
当期利益 13,671 37,587
当期利益(損失)の帰属
親会社の所有者
継続事業 28,522 16,363
非継続事業 (16,004) 16,685
合計 12,518 33,048
非支配持分
継続事業 (795) 5
非継続事業 1,948 4,534
合計 1,153 4,539
当期利益 13,671 37,587
- 8 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
1株当たり当期利益(損失)(円)
基本的1株当たり当期利益(損失)
継続事業 98.32 56.41
非継続事業 (55.17) 57.51
合計 43.15 113.92
希薄化後1株当たり当期利益(損失)
継続事業 89.41 53.94
非継続事業 (49.76) 54.50
合計 39.65 108.44
(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
当期利益 13,671 37,587
その他の包括利益
純損益に振り替えられることのない項目
その他の包括利益を通じて測定する資本性金融商品の
(6,166) 10,740
公正価値の純変動
確定給付制度の再測定 2,152 2,420
純損益に振り替えられることのない項目合計 (4,014) 13,160
純損益にその後振り替えられる可能性のある項目
在外営業活動体の換算差額 (17,382) 20,277
キャッシュ・フロー・ヘッジの公正価値の変動額の有
(3,033) 3,872
効部分
持分法適用会社におけるその他の包括利益に対する持
(11) (3)
分
純損益にその後振り替えられる可能性のある項目合計 (20,426) 24,146
税引後その他の包括利益 (24,440) 37,306
当期包括利益 (10,769) 74,893
当期包括利益の帰属
親会社の所有者 (11,632) 70,212
非支配持分 863 4,681
当期包括利益 (10,769) 74,893
- 9 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(3)連結持分変動計算書
(単位:百万円)
親会社の所有者に帰属する持分
その他の資本の構成要素
その他の包括利益 キャッシュ・フロ
資本金 資本剰余金 自己株式 確定給付 在外営業
を通じて測定する ー・ヘッジの公正
資本性金融商品の
制度の 活動体の
価値の変動額の有
再測定 換算差額
公正価値の純変動 効部分
2019年4月1日 残高 68,418 277,584 (48,899) 12,112 - (2,659) 234
会計方針の変更による累積的影響額 - - - - - - -
会計方針の変更を反映した期首残高 68,418 277,584 (48,899) 12,112 - (2,659) 234
当期利益 - - - - - - -
その他の包括利益 - - - (6,153) 2,152 (17,077) (3,062)
当期包括利益 - - - (6,153) 2,152 (17,077) (3,062)
自己株式の取得 - - (15) - - - -
自己株式の処分 - (0) 0 - - - -
転換社債型新株予約権付社債の償還 - - - - - - -
株式に基づく報酬取引 - 241 44 - - - -
配当金 - - - - - - -
売却目的保有に分類される非流動資
- - - 273 - (4,021) 142
産又は処分グループへの振替
関係会社に対する持分変動 - 295 - - - - -
その他の資本の構成要素から利益剰
- - - 24 (2,152) - -
余金への振替
所有者との取引額等合計 - 536 29 297 (2,152) (4,021) 142
2020年3月31日 残高 68,418 278,120 (48,870) 6,256 - (23,757) (2,686)
当期利益 - - - - - - -
その他の包括利益 - - - 10,740 2,420 24,129 3,767
当期包括利益 - - - 10,740 2,420 24,129 3,767
自己株式の取得 - - (17) - - - -
自己株式の処分 - (0) 0 - - - -
株式に基づく報酬取引 - 189 277 - - - -
配当金 - - - - - - -
売却目的保有に分類される非流動資
- - - (162) - - (10)
産又は処分グループへの振替
関係会社に対する持分変動 - (69) - - - - -
子会社の支配喪失に伴う変動 - - - - - - -
その他の資本の構成要素から利益剰
- - - (276) (2,420) - -
余金への振替
所有者との取引額等合計 - 120 260 (438) (2,420) - (10)
2021年3月31日 残高 68,418 278,240 (48,610) 16,558 - 372 1,071
- 10 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
親会社の所有者に帰属する持分
その他の資本の構成要素
非支配持分 資本合計
売却目的保有に分類され 利益剰余金 合計
る非流動資産又は処分グ その他 合計
ループ
2019年4月1日 残高 22 4,749 14,458 222,095 533,656 33,511 567,167
会計方針の変更による累積的影響額 - - - 58 58 103 161
会計方針の変更を反映した期首残高 22 4,749 14,458 222,153 533,714 33,614 567,328
当期利益 - - - 12,518 12,518 1,153 13,671
その他の包括利益 1 (11) (24,150) - (24,150) (290) (24,440)
当期包括利益 1 (11) (24,150) 12,518 (11,632) 863 (10,769)
自己株式の取得 - - - - (15) - (15)
自己株式の処分 - - - - 0 - 0
転換社債型新株予約権付社債の償還 - (680) (680) 680 - - -
株式に基づく報酬取引 - (459) (459) 284 110 - 110
配当金 - - - (20,307) (20,307) (1,540) (21,847)
売却目的保有に分類される非流動資
3,606 - - - - - -
産又は処分グループへの振替
関係会社に対する持分変動 - - - - 295 35 330
その他の資本の構成要素から利益剰
250 - (1,878) 1,878 - - -
余金への振替
所有者との取引額等合計 3,856 (1,139) (3,017) (17,465) (19,917) (1,505) (21,422)
2020年3月31日 残高 3,879 3,599 (12,709) 217,206 502,165 32,972 535,137
当期利益 - - - 33,048 33,048 4,539 37,587
その他の包括利益 (3,889) (3) 37,164 - 37,164 142 37,306
当期包括利益 (3,889) (3) 37,164 33,048 70,212 4,681 74,893
自己株式の取得 - - - - (17) - (17)
自己株式の処分 - - - - 0 - 0
株式に基づく報酬取引 - (1,182) (1,182) 1,003 287 - 287
配当金 - - - (20,307) (20,307) (592) (20,899)
売却目的保有に分類される非流動資
172 - - - - - -
産又は処分グループへの振替
関係会社に対する持分変動 - - - - (69) (5) (74)
子会社の支配喪失に伴う変動 - - - - - (34,560) (34,560)
その他の資本の構成要素から利益剰
(162) - (2,858) 2,858 - - -
余金への振替
所有者との取引額等合計 10 (1,182) (4,040) (16,446) (20,106) (35,157) (55,263)
2021年3月31日 残高 - 2,414 20,415 233,808 552,271 2,496 554,767
- 11 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
継続事業からの税引前利益 40,909 33,804
非継続事業からの税引前利益(損失) (64,271) 25,491
税引前利益(損失) (23,362) 59,295
減価償却費及び償却費 105,557 84,786
減損損失 18,378 8,840
非継続事業を構成する処分グループを売却コスト控除後
53,983 -
の公正価値で測定したことにより認識した損失
売却目的で保有する処分グループを売却コスト控除後の
- 5,405
公正価値で測定したことにより認識した損失
受取利息及び受取配当金 (3,490) (2,825)
支払利息 6,368 5,433
持分法による投資損益(益) (346) (489)
関連会社に対する持分の処分益 (10,977) -
子会社売却益 (1,422) (25,763)
有形固定資産処分損益(益) 1,316 (439)
営業債権及びその他の債権の増減額(増加) 45,881 19,802
棚卸資産の増減額(増加) (1,558) 4,565
営業債務及びその他の債務の増減額(減少) (23,767) 9,648
退職給付に係る負債の増減額(減少) (2,208) 263
その他 13,245 9,913
小計 177,598 178,434
利息の受取額 1,875 1,342
配当金の受取額 1,693 1,581
利息の支払額 (6,946) (5,055)
法人所得税等の支払額 (16,519) (25,259)
営業活動によるキャッシュ・フロー 157,701 151,043
- 12 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の増減額(増加) 825 (2,441)
有形固定資産の取得による支出 (56,752) (54,959)
有形固定資産の処分による収入 3,952 2,519
無形資産の取得による支出 (11,883) (13,539)
投資不動産の処分による収入 857 56
子会社の売却による支出 - (52,476)
子会社の売却による収入 14,288 69,846
短期貸付金の増減額(増加) (2,965) (1,135)
長期貸付金による支出 (350) (7)
長期貸付金の回収による収入 368 330
投資の取得による支出 (192,045) (135,342)
投資の売却及び償還による収入 205,442 135,706
その他 (3,051) (2,709)
投資活動によるキャッシュ・フロー (41,314) (54,151)
財務活動によるキャッシュ・フロー
配当金の支払額 (20,307) (20,307)
非支配持分への配当金の支払額 (1,540) (592)
短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増減額(減
(62,634) (87,719)
少)
長期借入金の調達による収入 142,377 83,696
長期借入金の返済による支出 (80,330) (75,943)
社債の発行による収入 - 49,775
社債の償還による支出 (90,000) (10,000)
リース負債の支払額 (40,954) (32,460)
非支配持分からの子会社持分取得による支出 (29) (6)
その他 132 131
財務活動によるキャッシュ・フロー (153,285) (93,425)
現金及び現金同等物の増減額(減少) (36,898) 3,467
現金及び現金同等物の期首残高 141,421 95,862
現金及び現金同等物に係る換算差額 (2,030) 3,442
売却目的保有資産に含まれる現金及び現金同等物の増減額 (6,631) 8,290
現金及び現金同等物の期末残高 95,862 111,061
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(5)連結財務諸表に関する主な注記
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(表示方法の変更)
当連結会計年度において、当社の子会社であった株式会社LIXILビバの事業を非継続事業に分類しておりま
す。
非継続事業に分類した事業に係る損益は、連結純損益計算書において継続事業からの利益の後に法人所得税費用控
除後の金額で区分表示しております。非継続事業に分類した事業に関して、前連結会計年度の連結純損益計算書及び
連結キャッシュ・フロー計算書を一部組み替えて表示しております。なお、連結キャッシュ・フロー計算書におけ
る、営業活動によるキャッシュ・フロー、投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フロ
ーは、継続事業及び非継続事業の両事業から発生したキャッシュ・フローの合計額で表示しております。
(追加情報)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて
当連結会計年度においては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により経済及び社会活動が急激に停滞した
ことに伴い、当社グループの業績に少なからず影響を及ぼす結果となりましたが、地域によってバラツキはあるもの
の、国内事業・海外事業とも概ね回復の方向に向かっております。
なお、国内・海外のいずれにおいても、新型コロナウイルス感染症拡大に関連した様々な社会的・経済的影響が与
える今後の当社グループの業績への影響を注視する必要があります。
このような状況の中、新型コロナウイルス感染症の影響については会計上の見積りの参考となる前例がなく、今後
の広がり方や収束時期等について統一的な見解がないため、その動向を予測することは困難ではありますが、現時点
において入手可能な情報をもとに前連結会計年度と同様にある一定の仮定を置いた上で、繰延税金資産の回収可能性
の判断や、のれん及び固定資産の減損テストの判定などの会計上の見積りを実施し、会計処理に反映しております。
一定の仮定としましては、海外の一部地域においてはいまだに感染の拡大が続いているものの、国内及び海外の大
半の地域の事業は当連結会計年度の下半期には回復基調がみられたことから、翌連結会計年度以降における当社グル
ープの業績への影響は軽微かつ限定的であると想定しております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による経済活動への影響については不確定要素が多く、上記の仮定に状況変
化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に少なからず影響を及ぼす可能性があります。
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㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
(セグメント情報)
① 報告セグメントの概要
当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配
分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、「ウォーターテクノロジー事業」、「ハウジングテクノロジー事業」、「ビルディングテクノロ
ジー事業」及び「住宅・サービス事業等」の4区分を報告セグメントとし、報告セグメントごとの業績を執行役会又
は取締役会に報告して業績管理するなどのセグメント別経営を行っております。
「ウォーターテクノロジー事業」は衛生設備、水栓金具、バスルーム、システムキッチン等を、「ハウジングテク
ノロジー事業」はサッシ、ドア、シャッター、内装建材類等を、「ビルディングテクノロジー事業」はカーテンウォ
ール等を製造及び販売しております。「住宅・サービス事業等」は住宅ソリューションの提供、不動産の販売・管理
等を行っております。
なお、(非継続事業に関する注記)に記載のとおり、株式会社LIXILビバ(以下、LIXILビバ)の株式の
すべてを売却すること等に関する覚書を締結するとともに、2020年11月9日に株式譲渡を実行したことから、連結純
損益計算書の作成上、当連結会計年度のLIXILビバの売上収益及び損益等を非継続事業に分類するとともに、前
連結会計年度のLIXILビバの売上収益及び損益等についても、非継続事業として組み替えて表示しております。
このため、前連結会計年度の「報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失及びその他の項目に関する情報」は、
従来流通・小売り事業に含めていたLIXILビバの売上収益及びセグメント損益を非継続事業に組み替えておりま
す。
また、当社の連結子会社が営む住宅関連機器のオンライン事業(以下、LIXILオンライン事業)は、当連結会
計年度の第3四半期連結累計期間までは住宅・サービス事業等に区分しておりましたが、2021年1月1日付でグルー
プ内の組織再編を行ったことにより、当第4四半期連結会計期間よりウォーターテクノロジー事業及びハウジングテ
クノロジー事業に区分することといたしました。
② 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失及びその他の項目の金額の算定方法
報告セグメントの会計方針は、連結財務諸表作成における会計方針と同一であります。
また、報告セグメントの損益は事業損益を使用しており、セグメント間の内部売上収益又は振替高は市場価格等に
基づいております。
- 15 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
③ 報告セグメントごとの売上収益、利益又は損失及びその他の項目に関する情報
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
ウォーター ハウジング ビルディング 住宅・
テクノロジー テクノロジー テクノロジー サービス
事業 事業 事業 事業等
売上収益
外部顧客への売上収益(注)3 813,815 536,268 112,680 51,686
セグメント間の内部売上収益又は振替高 14,712 5,936 94 2,333
計 828,527 542,204 112,774 54,019
セグメント利益(注)1 61,524 28,288 2,671 2,984
その他の収益
その他の費用(注)1、4
営業利益
金融収益
金融費用
持分法による投資利益
関連会社に対する持分の処分益
継続事業からの税引前利益
その他の項目
減価償却費及び償却費 43,840 35,184 1,672 1,618
減損損失 8,847 4,444 79 239
従業員に対する一時金支給費用(注)4 1,965 1,225 140 41
持分法による投資利益(損失) (12) 122 - 236
持分法で会計処理されている投資 346 4,143 - 6,215
資本的支出 43,935 23,602 3,239 1,567
(単位:百万円)
調整額
合計 連結
(注)2
売上収益
外部顧客への売上収益(注)3 1,514,449 - 1,514,449
セグメント間の内部売上収益又は振替高 23,075 (23,075) -
計 1,537,524 (23,075) 1,514,449
セグメント利益(注)1 95,467 (43,177) 52,290
その他の収益 6,064
その他の費用(注)1、4 (26,344)
営業利益 32,010
金融収益 4,817
金融費用 (7,241)
持分法による投資利益 346
関連会社に対する持分の処分益 10,977
継続事業からの税引前利益 40,909
その他の項目
減価償却費及び償却費 82,314 228 82,542
減損損失 13,609 917 14,526
従業員に対する一時金支給費用(注)4 3,371 90 3,461
持分法による投資利益(損失) 346 - 346
持分法で会計処理されている投資 10,704 - 10,704
資本的支出 72,343 4 72,347
- 16 -
㈱LIXIL(5938) 2021年3月期 決算短信
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(単位:百万円)
報告セグメント
ウォーター ハウジング ビルディング 住宅・
テクノロジー テクノロジー テクノロジー サービス
事業 事業 事業 事業等
売上収益
外部顧客への売上収益(注)3 770,551 469,049 93,329 45,326
セグメント間の内部売上収益又は振替高 13,254 5,242 46 1,230
計 783,805 474,291 93,375 46,556
セグメント利益(注)1 62,148 31,435 2,611 2,136
その他の収益
その他の費用(注)1、4
営業利益
金融収益
金融費用
持分法による投資利益
関連会社に対する持分の処分益
継続事業からの税引前利益
その他の項目
減価償却費及び償却費 41,711 36,460 1,171 1,205
減損損失 2,528 2,661 2,780 747
従業員に対する一時金支給費用(注)4 803 468 51 17
持分法による投資利益(損失) (125) 242 - 372
持分法で会計処理されている投資 248 4,287 - 6,336
資本的支出 44,740 17,882 2,074 882
(単位:百万円)
調整額
合計 連結
(注)2
売上収益
外部顧客への売上収益(注)3 1,378,255 - 1,378,255
セグメント間の内部売上収益又は振替高 19,772 (19,772) -
計 1,398,027 (19,772) 1,378,255
セグメント利益(注)1 98,330 (41,042) 57,288
その他の収益 17,550
その他の費用(注)1、4 (38,996)
営業利益 35,842
金融収益 5,708
金融費用 (8,235)
持分法による投資利益 489
関連会社に対する持分の処分益 -
継続事業からの税引前利益 33,804
その他の項目
減価償却費及び償却費 80,547 3 80,550
減損損失 8,716 124 8,840
従業員に対する一時金支給費用(注)4 1,339 52 1,391
持分法による投資利益(損失) 489 - 489
持分法で会計処理されている投資 10,871 - 10,871
資本的支出 65,578 3 65,581
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(注)1.セグメント利益は、売上収益から売上原価、販売費及び一般管理費を控除した金額である事業利益を使用し
ております。なお、従業員に対する一時金支給費用は、売上原価、販売費及び一般管理費ではなく、その他
の費用に計上しております。
2.セグメント利益の調整額は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。全社費用は、主とし
て当社及び当社が2020年12月1日付で吸収合併して消滅した株式会社LIXILの人事、総務、経理等の管
理部門に係る費用であります。
3.株式会社LIXILビバに対する売上収益は、従来、「セグメント間の内部売上収益又は振替高」に含まれ
ていましたが、今後の継続事業への影響を反映するようにするため、「外部顧客への売上収益」に含めた上
で、非継続事業の損益から相殺消去する方法に変更しております。なお、前連結会計年度の「外部顧客への
売上収益」に含まれている株式会社LIXILビバに対する売上収益は、ウォーターテクノロジー事業で
1,921百万円、ハウジングテクノロジー事業で2,241百万円であり、当連結会計年度の「外部顧客への売上収
益」に含まれている株式会社LIXILビバに対する売上収益は、ウォーターテクノロジー事業で1,013百
万円、ハウジングテクノロジー事業で1,233百万円であります。
4.従業員に対する一時金支給のための費用の計上について
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
当社グループでは、一部の子会社を除き、新型コロナウイルス感染拡大への対応に関連して、予定外の
支出が発生するケースに対応できるよう、原則としてすべての従業員に対し、一人当たり5万円(海外に
おいては、現地通貨ベースにおける同等額)を一時金として支給することを決定いたしました。これに伴
い、連結純損益計算書のその他の費用に3,461百万円を計上しております。
当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
当社グループでは、一部の子会社を除き、新型コロナウイルス感染拡大への対応に関連して、予定外の
支出が発生するケースに対応できるよう、原則としてすべての従業員に対し、一人当たり200米ドル(各
国通貨ベースにおける同等額)を一時金として支給することを決定いたしました。これに伴い、連結純損
益計算書のその他の費用に1,391百万円を計上しております。
5.非継続事業に分類した事業は含めておりません。
6.LIXILオンライン事業は、当連結会計年度の第3四半期連結累計期間まで主としてウォーターテクノロ
ジー事業で扱う商材を住宅・サービス事業等を通じて販売していたことから、LIXILオンライン事業の
売上収益はウォーターテクノロジー事業の「セグメント間の内部売上収益又は振替高」及び住宅・サービス
事業等の「外部顧客への売上収益」に含めておりましたが、当第4四半期連結会計期間よりウォーターテク
ノロジー事業及びハウジングテクノロジー事業の「外部顧客への売上収益」に含める方法に変更しておりま
す。
なお、当第4四半期連結会計期間のLIXILオンライン事業に関する売上収益、セグメント利益を従前
の方法により集計した場合には、ウォーターテクノロジー事業の「外部顧客への売上収益」及び「セグメン
ト利益」はそれぞれ956百万円、100百万円減少し、「セグメント間の内部売上収益又は振替高」は672百万
円増加いたします。また、ハウジングテクノロジー事業の「外部顧客への売上収益」及び「セグメント利
益」はそれぞれ80百万円、8百万円減少し、住宅・サービス事業等の「外部顧客への売上収益」及び「セグ
メント利益」はそれぞれ1,036百万円、108百万円増加いたします。
また、当連結会計年度の第3四半期連結累計期間のLIXILオンライン事業に関する売上収益、セグメ
ント利益を変更後の方法により集計した場合には、ウォーターテクノロジー事業の「外部顧客への売上収
益」及び「セグメント利益」はそれぞれ2,777百万円、310百万円増加し、「セグメント間の内部売上収益又
は振替高」は1,632百万円減少いたします。また、ハウジングテクノロジー事業の「外部顧客への売上収
益」及び「セグメント利益」はそれぞれ303百万円、11百万円増加し、住宅・サービス事業等の「外部顧客
への売上収益」及び「セグメント利益」はそれぞれ3,080百万円、321百万円減少いたします。
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(売却目的で保有する資産及び直接関連する負債に関する注記)
前連結会計年度における売却目的で保有する資産及び直接関連する負債の内訳は、次のとおりであります。前連結
会計年度において、売却目的で保有する資産及び直接関連する負債に分類したものは、主として非継続事業に分類し
たPermasteelisa S.p.A.及び同社子会社に係るものであります。非継続事業の概要及び非継続事業を構成する資産及
び負債の主な内訳は、(非継続事業に関する注記)に記載のとおりであります。
(単位:百万円)
前連結会計年度 前連結会計年度
(2020年3月31日) (2020年3月31日)
売却目的で保有する資産に直接関連
売却目的で保有する資産
する負債
現金及び現金同等物 1,301 営業債務及びその他の債務 878
営業債権及びその他の債権 2,108 その他の流動負債 41
棚卸資産 611 退職給付に係る負債 359
有形固定資産 310 非継続事業を構成する負債 89,876
非継続事業を構成する資産 53,473 その他 753
その他 429
合計 58,232 合計 91,907
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(連結純損益計算書に関する注記)
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(1) 減損損失の計上について
連結純損益計算書のその他の費用に減損損失を14,526百万円計上しております。なお、減損損失を認識した資産の
主な内容は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
用途 セグメント 種類及び金額
内装タイル製造設備等 ウォーターテクノロジー事業 建物及び構築物 384
機械装置及び運搬具 1,676
顧客関連資産 1,517
その他 254
計 3,831
衛生陶器製造設備 ウォーターテクノロジー事業 建物及び構築物 415
機械装置及び運搬具 1,055
土地 228
のれん 622
その他の無形資産 472
その他 7
計 2,799
外装建材製造設備 ハウジングテクノロジー事業 機械装置及び運搬具 915
使用権資産 1,049
その他 186
計 2,150
水栓金具製造設備等 ウォーターテクノロジー事業 機械装置及び運搬具 339
工具、器具及び備品 104
商標権 594
その他 4
計 1,041
内装タイル製造設備等については、米国に所在する資産でありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下したた
め、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、連結純損益計算書のその他の費用として計上しております。回
収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを11.0%で割り引いて算定しております。
衛生陶器製造設備に係る資産は、LIXIL India Sanitaryware Private Limitedを連結子会社化した際に計上したも
のでありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下したため、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、連結
純損益計算書のその他の費用として計上しております。回収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシ
ュ・フローを13.4%で割り引いて算定しております。なお、同社ののれんについては、帳簿価額の全額を減損してお
ります。
外装建材製造設備については、日本国内に所在する資産でありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下したた
め、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、連結純損益計算書のその他の費用として計上しております。回
収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを5.3%で割り引いて算定しております。
水栓金具製造設備等に係る資産は、LIXIL Africaの資産でありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下したた
め、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、連結純損益計算書のその他の費用として計上しております。回
収可能価額は処分コスト控除後の公正価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを11.3%で割り引いて算定
しております。
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また、前連結会計年度において、以下の資産について減損損失を計上しておりますが、当該減損損失は、連結純損
益計算書の非継続事業からの当期損失に計上しております。
(単位:百万円)
用途 セグメント 種類及び金額
小売店舗 流通・小売り事業 建物及び構築物 334
使用権資産 2,432
その他 27
計 2,793
小売店舗については、業績が低迷し収益性が著しく低下したため、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額
し、連結純損益計算書のその他の費用として計上しております。回収可能価額は使用価値により測定しており、将来
キャッシュ・フローを4.7%で割り引いて算定しております。
(2) 「キャリアオプション制度」に関連する費用の計上について
当社グループでは、あらゆる世代の従業員のキャリア計画と育成を支援する人事制度の拡充を進めております。そ
の一環として、当社の取締役会は、日本国内において一定の年齢及び勤続年数に達した正社員が、自身のライフプラ
ンまで含めたキャリアを総合的に考え、定年を待たずに当社グループ外へのキャリア転進を選択することができる
「キャリアオプション制度」を導入することを決定いたしました。
「キャリアオプション制度」に関連する費用である特別退職金及び再就職支援金について、連結純損益計算書の売
上原価及び、販売費及び一般管理費に、それぞれ次の金額を計上しております。
売上原価 805百万円
販売費及び一般管理費 4,738百万円
計 5,543百万円
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当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(1) 減損損失の計上について
連結純損益計算書のその他の費用に減損損失を8,840百万円計上しております。なお、減損損失を認識した資産の
主な内容は、次のとおりであります。
(単位:百万円)
用途 セグメント 種類及び金額
ビル用サッシ製造設備 ビルディングテクノロジー事業 建物及び構築物 434
機械装置及び運搬具 2,171
工具、器具及び備品 102
その他 41
計 2,748
その他 ハウジングテクノロジー事業 のれん 1,882
ビル用サッシ製造設備については、日本国内に所在する資産でありますが、業績が低迷し収益性が著しく低下した
ため、当該資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、連結純損益計算書のその他の費用として計上しております。
回収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを4.5%で割り引いて算定しております。
のれんは、当社の連結子会社であった株式会社川島織物セルコンに係るものでありますが、業績が悪化し収益性が
著しく低下したため、第2四半期連結会計期間において帳簿価額を回収可能価額まで減額し、連結純損益計算書のそ
の他の費用として計上しております。回収可能価額は使用価値により測定しており、将来キャッシュ・フローを
6.8%で割り引いて算定しております。なお、当連結会計年度において、株式会社川島織物セルコンの発行済株式の
100%を譲渡いたしました。株式譲渡の概要につきましては、(子会社及び関連会社に関する注記)に記載のとおり
であります。
(2) 希望退職プログラム「ニューライフ」の実施について
当社グループでは、国内事業を将来にわたり、より起業家精神に富み持続可能な事業へと変革させていくため、
2019年秋より包括的人事施策「変わらないと、LIXIL」を導入しております。当社グループの変革を加速させる
ために、当社において、希望退職プログラムである「ニューライフ」を実施することを、2020年10月30日開催の当社
取締役会にて決定いたしました。
① 「ニューライフ」実施の背景
国内事業は当社グループの売上収益のうち約7割を占めているだけでなく、「LIXIL」ブランドとグロー
バル事業の成長及び変革を支えており、重要な役割を担っております。
しかしながら、国内では新築住宅市場が急速に縮小するなど、当社グループを取り巻く環境は大きく変化して
おり、同時に、消費者の嗜好の変化とデジタル化の進展によって、従来のビジネスモデルが通用しなくなってき
ております。当社が将来にわたって持続的な成長を実現するためには、事業構造を転換し、実力主義を徹底し、
イノベーションと起業家精神を支えるアジャイルな組織文化を確立する必要があります。当社グループは、これ
らの変革が国内外での成長力を強化し、ステークホルダーの皆様への還元をより高めるものと考えております。
包括的人事施策「変わらないと、LIXIL」では、「顧客志向に変える」「キャリアを変える」「働き方を
変える」の3つの重点テーマを設定して、国内での施策を順次展開しております。その一環として、当社の変革
と事業構造転換を加速させるにあたって、社外へのキャリアを選択する従業員を支援すべく、「ニューライフ」
を実施することを決定いたしました。
② 対象者
退職日時点において、当社に在籍する40歳以上かつ勤続10年以上の正社員(工場(人事総務・経理部門以
外)・物流センター・デジタル部門を除く)
③ 募集期間
2021年1月12日から2021年1月22日まで
④ 応募人数
965名が応募いたしました。
⑤ 退職日
2021年3月25日
⑥ 優遇措置
・通常の退職金に特別退職金を加算して支給します。
・本制度を利用して退職する社員に対して、本人の要望に応じて再就職のための支援を行います。
⑦ 損益に与える影響額
連結純損益計算書のその他の費用に、早期退職関連損失を13,563百万円計上しております。
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(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2019年4月1日 (自 2020年4月1日
至 2020年3月31日) 至 2021年3月31日)
親会社の所有者に帰属する継続事業からの当期利
28,522 百万円 16,363 百万円
益
親会社の所有者に帰属する非継続事業からの当期
(16,004) 百万円 16,685 百万円
利益(損失)
親会社の所有者に帰属する当期利益 12,518 百万円 33,048 百万円
希薄化に伴う継続事業に係る当期利益調整額 234 百万円 148 百万円
希薄化に伴う非継続事業に係る当期利益調整額 - 百万円 - 百万円
希薄化後当期利益 12,752 百万円 33,196 百万円
発行済普通株式の加重平均株式数 290,101,544 株 290,110,459 株
希薄化に伴う普通株式増加数
ストック・オプションによる増加 - 株 - 株
転換社債型新株予約権付社債による増加 31,515,607 株 16,014,519 株
希薄化後の普通株式の加重平均株式数 321,617,151 株 306,124,978 株
基本的1株当たり当期利益(損失)
継続事業 98.32 円 56.41 円
非継続事業 (55.17) 円 57.51 円
合計 43.15 円 113.92 円
希薄化後1株当たり当期利益(損失)
継続事業 89.41 円 53.94 円
非継続事業 (49.76) 円 54.50 円
合計 39.65 円 108.44 円
希薄化効果を有しないために希薄化後1株当たり 第5回新株予約権 1,988千株 第7回新株予約権 1,973千株
当期利益(損失)の算定に含めなかった潜在株式 第7回新株予約権 2,389千株 第8回新株予約権 41千株
の概要 第8回新株予約権 41千株 第9回新株予約権 300千株
第9回新株予約権 300千株 (株式の種類は普通株式)
(株式の種類は普通株式)
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(子会社及び関連会社に関する注記)
前連結会計年度(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
株式会社建デポの株式譲渡について
① 株式譲渡の理由
株式会社建デポは、プロ顧客向けの会員制建築資材卸売店舗「建デポ」を、首都圏を中心に展開しております。
当社グループは「建デポ」事業を2009年に開始し、2015年には当社の連結子会社である株式会社LIXIL(以
下、LIXIL。なお、2020年12月1日付で当社を存続会社とする吸収合併により消滅。)から建デポ事業部を分
社化して株式会社建デポを設立の上、事業会社への成長支援や大企業グループからの独立支援の実績を豊富に有す
るユニゾン・キャピタル株式会社が運用する、又はアドバイザーを務めるファンド(以下、ユニゾン・キャピタ
ル)の資本参加により、株式会社建デポは当社の持分法適用関連会社となりました。
LIXILは、ユニゾン・キャピタルとの協議の結果、LIXILが保有する株式会社建デポの全株式を譲渡す
ることを決定いたしました。当社グループは、経営の効率化を図り、また財務体質を強化するため、全領域におい
て事業ポートフォリオの最適化を図っております。本株式譲渡は、事業構造の簡素化を進め、さらなるシナジー創
出と効率化を目指す当社の取り組みに合致するものであります。
② 譲渡した相手会社の名称及び株式譲渡日
譲渡した相手会社の名称 コーナン商事株式会社
株式譲渡日 2019年6月3日
③ 関連会社の名称、事業内容及び当該関連会社が含まれていたセグメントの名称
関連会社の名称 株式会社建デポ
事業内容 会員制建築資材卸売店舗「建デポ」の運営
セグメントの名称 流通・小売り事業
④ 売却する株式の数、売却後の持分比率、売却価額及び売却損益
普通株式 :21,698,181株(議決権保有比率 34%)
売却前の所有株式数
A種類株式 :36,001,819株
普通株式 :21,698,181株
売却する株式数
A種類株式 :36,001,819株
普通株式 : -株(議決権保有比率 -%)
売却後の持分比率
A種類株式 : -株
売却価額 12,938百万円
連結純損益計算書において、10,977百万円の関連会社に対する持分の処
売却損益
分益を計上しております。
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当連結会計年度(自 2020年4月1日 至 2021年3月31日)
(1) 株式会社川島織物セルコンの株式譲渡について
当社は、2020年11月24日開催の取締役会において、当社の連結子会社である株式会社川島織物セルコン(以下、
川島織物セルコン)の発行済株式の100%を、川島織物セルコンの自己株式の買取に応じることにより売却するこ
とを決定し、同日付で株式譲渡に関する契約を締結いたしました。なお、本株式譲渡は、2021年1月6日に実行い
たしました。
① 株式譲渡の理由
当社は、2010年12月に川島織物セルコンの発行済株式のうち34%を第三者割当増資引き受けにより、残る66%
を2011年8月に株式交換により取得することによって、完全子会社化いたしました。これは、事業収益や財務基
盤の安定化、販売面でのシナジーの追求に加え、物流・間接業務の協業について効率的な仕組みを構築すること
によるコスト削減を目指すものでした。
今般、川島織物セルコンより、事業の成長スピードや生産・業務効率を追求する一方で、ブランドの支えとな
っている伝統技術の継承に加え、次世代に繋がる新たなデザインや商品・技術の開発などへ挑戦していくべく、
川島織物セルコンが有する文化的・商品的・技術的価値を深く理解している現経営陣によるマネジメント・バイ
アウト(MBO)の申し出があり、双方で検討を重ねて参りました。
その結果、当社としても、ガバナンスの強化、生産性と効率性の向上を図るため基幹事業への専念と事業間シ
ナジーの推進、将来成長と財務体質の強化を図るための事業ポートフォリオの最適化など、事業運営における
様々な変革を進める中で、川島織物セルコンからの申し出は、当社グループの取り組みの方向性とも合致するも
のであると判断し、資本提携を発展的に解消するため、保有する同社株式の全部を同社へ譲渡することにいたし
ました。
② 譲渡した相手会社の名称及び株式譲渡日
譲渡した相手会社の名称 株式会社川島織物セルコン
株式譲渡日 2021年1月6日
③ 子会社の名称、事業内容及び当該子会社が含まれているセグメントの名称
子会社の名称 株式会社川島織物セルコン
<インテリア・室内装飾織物>
カーテン、カーペット、壁装、インテリア小物などの製造販売・室内
事業内容 装飾工事
<呉服・美術工芸織物>
帯、緞帳、祭礼幕、和装小物などの製造販売
セグメントの名称 ハウジングテクノロジー事業
④ 売却する株式の数、売却後の持分比率、売却価額及び売却に関連する損益
売却前の所有株式数 141,877,506株(持分比率:100%)
売却する株式数 141,877,506株
売却後の持分比率 -株(持分比率: -%)
譲渡価額につきましては、株式譲渡契約における守秘義務をふまえ開示
売却価額
を控えさせていただきます。
連結純損益計算書のその他の費用において、5,405百万円の売却目的で保
売却に関連する損益 有する処分グループを売却コスト控除後の公正価値で測定したことによ