5809 タツタ線 2020-05-13 16:00:00
2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結) [pdf]
                                 2020年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
                                                                                                             2020年5月13日
上場会社名 タツタ電線株式会社                                                                                         上場取引所         東
コード番号 5809    URL http://www.tatsuta.co.jp
代表者      (役職名) 代表取締役社長                                      (氏名) 宮下 博仁
問合せ先責任者 (役職名) 取締役常務執行役員                                     (氏名) 柴田 徹也                            TEL 06-6721-3011
定時株主総会開催予定日       2020年6月19日                               配当支払開始予定日                        2020年6月1日
有価証券報告書提出予定日      2020年6月19日
決算補足説明資料作成の有無 :         有
決算説明会開催の有無        :     無
                                                                                                                    (百万円未満切捨て)
1. 2020年3月期の連結業績(2019年4月1日∼2020年3月31日)
(1) 連結経営成績                                                                                                      (%表示は対前期増減率)
                                                                                                     親会社株主に帰属する当期
                    売上高                          営業利益                           経常利益
                                                                                                         純利益
                   百万円                %          百万円             %              百万円              %              百万円             %
 2020年3月期          58,171          0.3           3,781        △7.0              3,917       △4.1                2,740        △6.4
 2019年3月期          57,995          5.1           4,067        △19.4             4,087      △21.7                2,926       △20.4
(注)包括利益 2020年3月期  1,870百万円 (△35.5%) 2019年3月期  2,901百万円 (△28.8%)
                                      潜在株式調整後1株当たり 自己資本当期純利
             1株当たり当期純利益                                                                 総資産経常利益率 売上高営業利益率
                                         当期純利益        益率
                                 円銭                       円銭                       %                       %                    %
 2020年3月期                     44.36    ―                                          6.3                     7.3                  6.5
 2019年3月期                     47.37    ―                                          6.9                     7.9                  7.0
(参考) 持分法投資損益             2020年3月期 ―百万円                2019年3月期 ―百万円
(2) 連結財政状態
                    総資産                             純資産                   自己資本比率                          1株当たり純資産
                                 百万円                           百万円                          %                                 円銭
 2020年3月期                  54,970                          44,139                         80.3                              714.43
 2019年3月期                  52,397                          43,319                         82.7                              701.16
(参考) 自己資本         2020年3月期 44,139百万円                 2019年3月期 43,319百万円
(3) 連結キャッシュ・フローの状況
            営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー                                       現金及び現金同等物期末残高
                                 百万円                           百万円                         百万円                              百万円
 2020年3月期                        7,223                     △5,839                        △1,050                              1,462
 2019年3月期                        3,435                     △2,577                        △1,039                              1,118
2. 配当の状況
                                                 年間配当金                                          配当金総額           配当性向 純資産配当
                 第1四半期末          第2四半期末          第3四半期末           期末               合計            (合計)           (連結) 率(連結)
                            円銭            円銭              円銭             円銭              円銭          百万円                %       %
2019年3月期             ―                    8.00       ―                   8.00           16.00             988       33.8       2.3
2020年3月期             ―                    9.00       ―                   9.00           18.00           1,112       40.6       2.5
2021年3月期(予想)         ―                    9.00       ―                   9.00           18.00                       53.0
3. 2021年 3月期の連結業績予想(2020年 4月 1日∼2021年 3月31日)
                                                                                (%表示は、通期は対前期、四半期は対前年同四半期増減率)
                                                                                        親会社株主に帰属する 1株当たり当期
                     売上高                    営業利益                      経常利益
                                                                                          当期純利益      純利益
                    百万円           %         百万円           %           百万円           %           百万円             %             円銭
第2四半期(累計)          27,000     △7.3          1,850      △9.7           1,850     △10.5           1,300        △9.0            21.04
   通期              51,700    △11.1          3,000     △20.7           3,000     △23.4           2,100       △23.4            33.99
※ 注記事項
(1) 期中における重要な子会社の異動(連結範囲の変更を伴う特定子会社の異動) : 無
     新規 ― 社  (社名)               、  除外   ― 社            (社名)
(2) 会計方針の変更・会計上の見積りの変更・修正再表示
     ① 会計基準等の改正に伴う会計方針の変更  : 無
     ② ①以外の会計方針の変更         : 無
     ③ 会計上の見積りの変更          : 無
     ④ 修正再表示               : 無
(3) 発行済株式数(普通株式)
     ① 期末発行済株式数(自己株式を含む)     2020年3月期       70,156,394 株 2019年3月期   70,156,394 株
     ② 期末自己株式数               2020年3月期        8,373,920 株 2019年3月期    8,373,369 株
     ③ 期中平均株式数               2020年3月期       61,782,768 株 2019年3月期   61,783,485 株
※ 決算短信は公認会計士又は監査法人の監査の対象外です
※ 業績予想の適切な利用に関する説明、その他特記事項
・本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報および合理的であると判断する一定の前提に基づいており、そ
の達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
・決算補足説明資料は、TDnetで同日開示するとともに、当社ホームページにも掲載しております。
                                タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
○添付資料の目次
  1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………………… 2
   (1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………… 2
   (2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………… 5
   (3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………… 6
   (4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当 ………………………………………… 6
  2.企業集団の状況 ……………………………………………………………………………………… 7
  3.経営方針・中長期経営戦略等 ……………………………………………………………………… 8
   (1)会社の経営の基本方針 ………………………………………………………………………… 8
   (2)中長期的な会社の経営戦略 …………………………………………………………………… 8
   (3)対処すべき課題 ………………………………………………………………………………… 9
  4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………………… 9
  5.連結財務諸表及び主な注記 …………………………………………………………………………10
   (1)連結貸借対照表 …………………………………………………………………………………10
   (2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 ……………………………………………………12
   (3)連結株主資本等変動計算書 ……………………………………………………………………14
   (4)連結キャッシュ・フロー計算書 ………………………………………………………………16
   (5)連結財務諸表に関する注記事項 ………………………………………………………………18
    (継続企業の前提に関する注記) …………………………………………………………………18
    (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) …………………………………………18
    (セグメント情報等) ………………………………………………………………………………21
    (1株当たり情報) …………………………………………………………………………………25
    (重要な後発事象) …………………………………………………………………………………25
                        ― 1 ―
                                    タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
①当期の経営成績
 当期の日本経済は、第3四半期までは雇用環境は改善しているものの企業収益、設備投資等に弱さが
みられる足踏み状態が続きましたが、第4四半期以降は新型コロナウイルス感染症の影響により景気が
急激に悪化し、厳しい状況となりました。世界経済は、第3四半期までは米中貿易摩擦の長期化による
需要減少が継続しながらも回復の兆しが現れつつありましたが、第4四半期以降は新型コロナウイルス
感染症の世界的流行により急激に悪化し、需要の低迷が一段と深刻化しました。
 資源価格は、原油価格、銅国内建値ともに、新型コロナウイルス感染症の影響による景気減速、産油
国間における減産合意の不成立等により第4四半期以降急落し、期末価格は期首価格に比べ大幅に低下
し、期中平均価格も前期に比べ低下しました。
 こうした環境下にあって、当社グループは、2025長期ビジョン第1期に掲げた経営課題である事業基
盤の整備を次のとおり進めてまいりました。
 ・利益追求事業
   通信電線(インフラ向け電線)、機能性フィルム等の事業においてはシェアの維持、高マージ
   ン製品の増販、操業の安定化・効率化
 ・成長追求事業
   新規用途向けペースト、医療機器部材事業においては新製品の開発・上市準備
 ・中長期育成事業
   海外での機器用電線事業においては事業基盤確立のための販売量の確保
 これらの基盤整備については、利益追求事業では概ね計画どおりに進捗しましたが、成長追求事業、
中長期育成事業では需要低迷の影響等により進捗に遅れが生じました。
 当社グループの当期の業績は、次のとおり、売上高は、前期と比較して若干の増収になりましたが、
営業利益、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、需要低迷の長期化・深刻化に加え、貸
倒引当金の計上、銅価格低下の影響等もあって、前期と比較して減益となりました。また、長期ビジョ
ンでの2019年度目標営業利益(50億円)並びに2017-2019中期経営計画での2019年度営業利益計画(54
億円)に対しても未達となりました。
                                                         (単位:百万円)
                    2019年3月期(前期)         2020年3月期(当期)    前期比増減
       売上高                 57,995               58,171      +0.3%
       営業利益                 4,067                3,781      △7.0%
       経常利益                 4,087                3,917      △4.1%
 親会社株主に帰属する当期純利益            2,926                2,740      △6.4%
 セグメントごとの業績の概況は次のとおりです。
                           ― 2 ―
                                     タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
<電線・ケーブル事業セグメント>
                                                          (単位:百万円)
                   2019年3月期(前期)           2020年3月期(当期)    前期比増減
      売上高                   37,092               36,996     △0.3%
      営業利益                     601                  523     △12.9%
 主力製品である国内インフラ向け電線は、期を通じて東京五輪、都市部再開発等に向けた需要が堅調
に推移した結果、販売量は若干の増加(前期比3.9%増)となりました。国内および中国のFA・精密
産業用機械向けの機器用電線は、経済環境悪化等により需要が大幅に減少しました。この結果、セグメ
ントの売上高は、銅価格低下の影響もあって、おおむね前期並み(前期比0.3%減)となりましたが、
営業利益は、機器用電線事業における需要低迷に加え、通信電線事業における貸倒引当金計上等もあっ
て、減益(前期比12.9%減)となりました。
<電子材料事業セグメント>
                                                          (単位:百万円)
                   2019年3月期(前期)          2020年3月期(当期)     前期比増減
      売上高                  19,073                19,129      +0.3%
     営業利益                   4,058                 3,762     △7.3%
 主力製品である機能性フィルムは、期を通じて携帯端末需要の回復の遅れがあったものの、第4四半
期以降新型コロナウイルス感染症影響への対応として在庫積み増しの動きが見られた結果、販売量はお
おむね前期並み(前期比0.3%増)となりました。需要の伸長を期待していた機能性ペーストは、経済
環境悪化を受けた顧客の開発・投資活動遅延等の影響により本格的な新規需要の開拓に至りませんでし
た。この結果、セグメントの売上高はおおむね前期並み(前期比0.3%増)となりましたが、営業利益
は、開発費用の増加等により、減益(前期比7.3%減)となりました。
<その他事業セグメント>
                                                          (単位:百万円)
                   2019年3月期(前期)          2020年3月期(当期)     前期比増減
      売上高                  1,871                  2,073     +10.8%
     営業利益                     98                    159     +62.3%
 センサー事業、環境分析事業が堅調に推移し、医療機器部材事業の収益貢献遅れはあったものの、増
収(前期比10.8%増)、増益(前期比62.3%増)となりました。
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                                  タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
②次期業績の見通し
 次期の日本経済および世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大が続いていることに加え、米中
貿易摩擦、原油需要低迷、英国EU離脱等々の不安要素が未解決のまま継続しており、先行きが極めて
不透明な状況にあります。
 こうした中にあっては、まずは、新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底し従業員・社会の安全
を確保するとともに、お客様への供給責任を果たしてまいります。そのうえで、堅調な需要を期待でき
る国内インフラ向けの通信電線事業は、引き続き高マージン製品の増販、コストの削減に努めてまいり
ます。国際的なサプライチェーンに連なり世界景気の影響を大きく受ける機能性フィルム事業、機器用
電線事業等においては、顧客との連携をこれまで以上に密にし、顧客ニーズに沿う製品・サービスの開
発を図り、需要回復の機を的確にとらえ、販売量の回復を早期に達成するよう努めてまいります。
2021年3月期業績予想(連結)
                                                     (単位:百万円)
                                                   親会社株主に帰属する
                売上高      営業利益             経常利益
                                                      当期純利益
 第2四半期(累計)      27,000    1,850            1,850        1,300
     通期         51,700    3,000            3,000        2,100
      (参考)
                58,171    3,781            3,917        2,740
 2020年3月期(累計)
 2020年度の業績予想につきましては、新型コロナウイルス問題による販売面での影響が本年度中は続
くものと想定した現時点での見通しに基づき策定したものです。
                         ― 4 ―
                               タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(2)当期の財政状態の概況
 事業全体及びセグメント情報に記載された区分ごとの状況
  ①事業全体の状況
   当期末における総資産は、前期末に比べ2,573百万円増加し、54,970百万円となりました。これ
  は、短期貸付金が増加したこと等によるものです。
   負債の部は、前期末に比べ1,753百万円増加し、10,831百万円となりました。これは、退職給付
  に係る負債、支払手形及び買掛金が増加したこと等によるものです。
   純資産の部は、前期末に比べ819百万円増加し、44,139百万円となりました。これは、配当支払
  いによる減少があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加し
  たこと等によるものです。
   以上の結果、自己資本比率は前期末に比べ2.4ポイント下落し、80.3%となっております。
  ②セグメント情報に記載された区分ごとの状況
  <電線・ケーブル事業セグメント>
   当期末のセグメント資産は、前期末に比べ1,517百万円減少し、24,778百万円となりました。こ
  れは、受取手形及び売掛金が減少したこと等によるものです。
  <電子材料事業セグメント>
   当期末のセグメント資産は、前期末に比べ258百万円減少し、12,144百万円となりました。これ
  は、設備投資により有形固定資産が増加した一方で、棚卸資産が減少したこと等によるものです。
  <その他事業セグメント>
   当期末のセグメント資産は、前期末に比べ236百万円増加し、1,369百万円となりました。これ
  は、売上好調により受取手形及び売掛金が増加したこと、設備投資により有形固定資産が増加した
  こと等によるものです。
  <全社資産>
   当期末の全社資産は、前期末に比べ4,112百万円増加し、16,678百万円となりました。これは、
  短期貸付金が増加したこと等によるものです。
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                              タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
 当期における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、1,462百万円となり、前期末に比べ
343百万円の増加となりました。
 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益、減価償却費の計上等の資金増加要
因から法人税等の支払額等の資金減少要因を差し引いた結果、7,223百万円の収入となり、前期に比べ
3,787百万円の収入増加となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動によるキャッシュ・フローは、短期貸付金の増加、有形固定資産の取得による支出等によ
り、5,839百万円の支出となり、前期に比べ3,262百万円の支出増加となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額等により、1,050百万円の支出となり、前期
に比べ11百万円の支出増加となりました。
(資本の財源及び資金の流動性に係る情報)
 当社グループは、「2025長期ビジョン」達成に向け今後も積極的な投資を継続していく予定でありま
す。必要資金は、当面は自己資金により調達する予定でありますが、必要な場合には借入も実行いたし
ます。
(4)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当
  当社は、配当等については、配当性向30%を目安としつつ、安定的な配当を継続することを基本と
し、各期の剰余金の配当等の決定は、業績の動向、設備投資の見通し等を総合的に勘案したうえで決定
することとしております。当期については、期末配当を1株当たり9円とし、中間配当と併せて年間で
1株当たり18円の配当とする予定です。
 また、次期については、1株当たり中間配当9円、期末配当9円とし、年間18円の配当とする予定で
す。
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                                           タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
2.企業集団の状況
 当社グループは、当社、連結子会社6社で構成され、電線・ケーブル事業、電子材料事業のほか、セ
ンサー&メディカル事業、環境分析事業等を行っております。
 当社グループが営む主な事業の内容と子会社の当該事業における位置付けは次のとおりであります。
報告セグメント                   主な事業内容                           主要な会社
            通信電線事業
                                                   当社
電線・ケーブル       インフラ向け、一般産業用機械向け電線の製造・販売
事業          機器用電線事業                                当社、中国電線工業㈱、タツタ立井電線㈱、
              FA向け、精密産業用機械向け電線の製造・販売               常州拓自達恰依納電線有限公司
            機能性フィルム事業
                                                   当社
              電子機器向け電磁波シールドフィルム等の製造・販売
電子材料事業      機能性ペースト事業
                                                   当社
              電子機器向け導電性ペースト等の製造・販売
           ファインワイヤ事業                        当社、TATSUTA ELECTRONIC MATERIALS
             電子部品配線用の極細電線の製造・販売             MALAYSIA SDN.BHD.
           センサー&メディカル事業
            (センサー事業)
             漏水検知システム、侵入監視システム、入退出管理システム等の
             機器システム製品および可視光合波デバイス、光ファイバカプラ
                                            当社
             等のフォトエレクトロニクス製品の製造・販売
 その他事業      (医療機器部材事業)
             医療用のセンサー、チューブ、電線等の医療用機器・部品・素材
             の製造・販売
           環境分析事業
             水質・大気・騒音・振動・臭気の測定分析、有害物質・土壌汚   ㈱タツタ環境分析センター
             染・アスベストの調査分析
注1 電子材料事業セグメントについては、「機能性材料事業」、「ファインワイヤ事業」の2事業としておりましたが、そのうち機能性材料
   事業を「機能性フィルム事業」および「機能性ペースト事業」に分割して表記しました。
注2 その他事業セグメントについては、「機器システム製品事業」、「光部品事業」、「環境分析事業」の3事業としておりましたが、機器
   システム製品事業と光部品事業の事業内容を整理し「センサー&メディカル事業(センサー事業)」および「センサー&メディカル事業
   (医療機器部材事業)」に再編して表記しました。
事業の系統図は次のとおりであります。
                                   ― 7 ―
                                       タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
3.経営方針・中長期経営戦略等
(1)会社の経営の基本方針
   当社グループは、
    ① 電線・ケーブル事業および電子材料事業をコア事業とし、次代を担う事業の開発にも継
     続的かつ積極的に取り組み、活力・スピード感に溢れ、公正かつ透明性の高い連結経営を
     推進することにより、持続的に成長し、中長期的な企業価値を向上させるとともに、
    ② 地球環境問題に配慮しつつ、顧客ニーズにマッチした特長ある製品・サービスを提供す
     ることにより、持続的な社会の発展に貢献する
   ことを経営の基本方針としております。
(2)中長期的な会社の経営戦略
 当社は、2017年度から2025年度までにわたる長期経営計画として「2025長期ビジョン」を策定し、こ
の実現に向けて鋭意取り組んでおります。
  【2025長期ビジョン】
   2025年度には、売上高1,000億円・営業利益100億円を達成することを目標とし、電線・電子材
  料関連のフロンティアを開拓して、独創的な先端部品・素材を供給するニッチトップのサプライ
  ヤーとなることを目指します。
   そのために、特に市場の拡大が期待される機能性ペースト分野および医療機器部材分野におい
  ては積極的に投資を実行して成長を追求し、その他の既存事業分野においては効率化投資の推進、
  高マージン製品へのシフト等により回収利益の最大化を追求することを基本とします。
 この実現を目指すうえでの事業の分類・展開方針は次のとおりです。
                【電線・ケーブル事業】
                 通信電線事業、機器用電線事業(国内)
                                                効率化投資の推進、高マージン製
                【電子材料事業】
   利益追求事業                                       品へのシフト等により、回収利益
                 機能性フィルム事業、ファインワイヤ事業
                                                の最大化を追求する。
                【その他事業】
                 センサー事業、環境分析事業
                【電子材料事業】
                                                積極的に開発投資、増産投資等を
                 機能性ペースト事業
   成長追求事業                                       実行して、規模の拡大、利益の拡
                【その他事業】
                                                大を追求する。
                 医療機器部材事業
                                                当面事業基盤整備に注力し、基盤
                【電線・ケーブル事業】                     整備の確認後、増産投資を実行し
  中長期育成事業
                 機器用電線事業(海外)                    て、将来的に規模の拡大、利益の
                                                拡大を追求する。
 また、9年間を第1期(2017~2019年度)、第2期(2020~2022年度)、第3期(2023~2025年度)
に分けたロードマップは次のとおりです。
     期間                  主要課題                   目標営業利益
                【基盤整備期間】
     第1期         利益追求事業: 効率改善・コスト削減               19年度
  (2017~2019)    成長追求事業: 試作販売開始                   50億円
                 中長期育成事業:拡販(競争力構築)
                【新製品量産化期間】
     第2期         利益追求事業: 効率改善・コスト削減               22年度
  (2020~2022)    成長追求事業: 量産販売開始                   70億円
                 中長期育成事業:増産体制整備
                【新製品増産・収益貢献期間】
     第3期         利益追求事業: 効率改善・コスト削減                25年度
  (2023~2025)    成長追求事業: 増産・拡販                    100億円
                 中長期育成事業:増産・拡販
                               ― 8 ―
                                  タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(3)対処すべき課題
 2025長期ビジョン達成のための第1期にあたる2017年度から2019年度については、「1.経営成績等
の概況」に記載のとおり、課題である事業基盤の整備については、利益追求事業では概ね計画どおりに
進捗しましたが、中長期育成事業、成長追求事業では需要低迷の影響等により進捗に遅れが生じまし
た。
 2020年度は第2期の初年度にあたりますが、短期的課題は「1.経営成績等の概況」に記載したとお
りであります。第2期の中期的方針および課題は次のとおりであり、2025長期ビジョンの実現に鋭意取
り組んでまいります。
                              中期的方針
 利益追求事業    販売量の維持・拡大、品種構成の改善、生産効率化による収益最大化を図る。
           長期ビジョン第3期における新製品の増産・収益貢献に備え、第1期における新製品開発の遅
 成長追求事業
           れをキャッチアップし、新製品の上市・量産化を実現する。
 中長期育成事業   本格的に販売を立ち上げ、第3期における事業拡大に備える。
                              中期的課題
           【利益追求事業】
            ・通信電線事業
              高マージン製品の増販、コスト競争力強化
 電線・ケーブル    ・機器用電線事業(国内)
 事業           顧客ニーズに沿った製品・サービスの提供、成長期待市場への展開
           【中長期育成事業】
            ・機器用電線事業(海外)
              販売チャネルの多層化、製品の対象市場の拡大、生産基盤拡充
           【利益追求事業】
            ・機能性フィルム事業
              シェアを維持しつつ収益性確保する効率生産体制追求、周辺の新分野への展開
            ・ファインワイヤ事業
 電子材料事業
              メモリ向け銀線、車載向け銅線の拡販
           【成長追求事業】
            ・機能性ペースト事業
              第1期開発製品群の早期量産・量販化、新製品の開発推進
           【利益追求事業】
            ・センサー事業
              顧客との連携深化による顧客ニーズに沿った製品・サービスの提供
            ・環境分析事業
 その他事業
              分析サービス拡充、コスト競争力強化
           【成長追求事業】
            ・医療機器部材事業
              OEM製品群の早期量産・量販化
 なお、2020~2022年度の経営計画につきましては、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大と長期
化の見込みを受けて当社主力製品需要前提が大きく変動しつつあり、中長期的な販売環境等を合理的に
予想できないことから、発表を延期することといたしました。しかしながら、当社の提供する製品・サ
ービスは、IoT、AI、5G通信の進展、医療の高度化等に伴い必要とされるものであり、需要は拡
大するとの中長期的な見方に変更はありません。第2期においては、成長追求事業である機能性ペース
ト事業、医療機器部材事業における新規用途向けの新製品の上市・量産化をできるだけ早期に実現し、
長期ビジョン目標の達成に向けて全力を傾注してまいります。
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
 当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性などを考慮し、当面は、日本基準で連結財務諸表を
作成する方針であります。
 なお、IFRSの適用につきましては、内部環境、外部環境を考慮し、適宜適切な対応を検討してま
いります。
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                               タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
5.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
                                                     (単位:百万円)
                           前連結会計年度               当連結会計年度
                          (2019年3月31日)          (2020年3月31日)
資産の部
 流動資産
   現金及び預金                               1,118               1,462
   受取手形及び売掛金                           17,496              16,682
   製品                                   1,939               2,416
   仕掛品                                  5,770               4,609
   原材料及び貯蔵品                               978                 897
   短期貸付金                                6,995              10,660
   その他                                    513                 339
   貸倒引当金                                  △0                △205
   流動資産合計                              34,811              36,864
 固定資産
   有形固定資産
     建物及び構築物                           18,482              19,098
      減価償却累計額                        △10,781             △11,222
      建物及び構築物(純額)                       7,701               7,876
     機械装置及び運搬具                         20,978              21,746
      減価償却累計額                        △18,408             △19,184
      機械装置及び運搬具(純額)                     2,570               2,562
     工具、器具及び備品                          3,018               3,078
      減価償却累計額                         △2,594              △2,707
      工具、器具及び備品(純額)                       423                 371
     土地                                 3,799               3,799
     建設仮勘定                                788                 947
     有形固定資産合計                          15,283              15,556
   無形固定資産
     ソフトウエア                               118                  143
     ソフトウエア仮勘定                             19                    7
     施設利用権                                  5                    5
     その他                                   11                    8
     無形固定資産合計                             155                  165
   投資その他の資産
     投資有価証券                             1,032                 815
     長期前払費用                                33                  23
     繰延税金資産                               974               1,433
     その他                                  114                 118
     貸倒引当金                                △7                  △7
     投資その他の資産合計                         2,147               2,384
   固定資産合計                              17,585              18,106
 資産合計                                  52,397              54,970
                      ― 10 ―
                            タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
                                                  (単位:百万円)
                        前連結会計年度               当連結会計年度
                       (2019年3月31日)          (2020年3月31日)
負債の部
 流動負債
   支払手形及び買掛金                         3,382               3,963
   1年内返済予定の長期借入金                         -               1,000
   未払金                               1,116                 926
   未払費用                              1,360               1,493
   未払法人税等                              375                 843
   その他                                 715                 721
   流動負債合計                            6,950               8,948
 固定負債
   長期借入金                             1,000                   -
   環境対策引当金                              80                 110
   退職給付に係る負債                           796               1,599
   資産除去債務                              163                  62
   繰延税金負債                                1                   0
   その他                                  84                 110
   固定負債合計                            2,127               1,883
 負債合計                                9,077              10,831
純資産の部
 株主資本
   資本金                               6,676               6,676
   資本剰余金                             4,516               4,516
   利益剰余金                            34,493              36,183
   自己株式                            △2,457              △2,458
   株主資本合計                           43,228              44,918
 その他の包括利益累計額
   その他有価証券評価差額金                        231                 142
   繰延ヘッジ損益                              91               △308
   為替換算調整勘定                           △58                 △57
   退職給付に係る調整累計額                      △174                △555
   その他の包括利益累計額合計                        91               △779
 純資産合計                              43,319              44,139
負債純資産合計                             52,397              54,970
                   ― 11 ―
                                 タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
連結損益計算書
                                                         (単位:百万円)
                             前連結会計年度                当連結会計年度
                           (自 2018年4月1日           (自 2019年4月1日
                           至 2019年3月31日)          至 2020年3月31日)
売上高                                   57,995                  58,171
売上原価                                  44,610                  44,367
売上総利益                                 13,384                  13,803
販売費及び一般管理費合計                           9,317                  10,021
営業利益                                   4,067                   3,781
営業外収益
 受取利息                                        6                     7
 受取配当金                                      23                    23
 受取ロイヤリティー                                  19                    18
 補助金収入                                       4                    89
 その他                                        32                    30
 営業外収益合計                                    85                   168
営業外費用
 支払利息                                       15                     9
 為替差損                                       27                    15
 その他                                        23                     7
 営業外費用合計                                    65                    32
経常利益                                     4,087                 3,917
特別利益
 投資有価証券売却益                                   4                   106
 受取保険金                                       2                    59
 特別利益合計                                      7                   166
特別損失
 投資有価証券評価損                                   -                    57
 減損損失                                        -                     5
 固定資産廃棄損                                    28                     -
 災害による損失                                    74                     -
 本社移転費用                                    149                     -
 特別損失合計                                    252                    63
税金等調整前当期純利益                              3,842                 4,020
法人税、住民税及び事業税                             1,001                 1,336
法人税等調整額                                   △85                   △56
法人税等合計                                     915                 1,279
当期純利益                                    2,926                 2,740
親会社株主に帰属する当期純利益                          2,926                 2,740
                        ― 12 ―
                         タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
連結包括利益計算書
                                                 (単位:百万円)
                     前連結会計年度                当連結会計年度
                   (自 2018年4月1日           (自 2019年4月1日
                   至 2019年3月31日)          至 2020年3月31日)
当期純利益                         2,926                   2,740
その他の包括利益
 その他有価証券評価差額金                     △30                   △89
 繰延ヘッジ損益                           160                 △400
 為替換算調整勘定                         △11                      0
 退職給付に係る調整額                      △143                  △380
 その他の包括利益合計                       △25                  △870
包括利益                             2,901                 1,870
(内訳)
 親会社株主に係る包括利益                    2,901                 1,870
                ― 13 ―
                                                 タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(3)連結株主資本等変動計算書
 前連結会計年度(自 2018年4月1日       至 2019年3月31日)
                                                                (単位:百万円)
                                         株主資本
               資本金         資本剰余金        利益剰余金          自己株式        株主資本合計
当期首残高             6,676        4,516        32,555       △2,457       41,290
当期変動額
 剰余金の配当                                      △988                      △988
 親会社株主に帰属す
                                             2,926                     2,926
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                      △0         △0
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純                                                                 ―
 額)
当期変動額合計               ―            ―         1,938            △0       1,937
当期末残高             6,676        4,516        34,493       △2,457       43,228
                                   その他の包括利益累計額
             その他有価証券評                    為替換算        退職給付に係る調 その他の包括           純資産合計
                      繰延ヘッジ損益
               価差額金                      調整勘定          整累計額   利益累計額合計
当期首残高                262       △69            △46          △31           116      41,406
当期変動額
 剰余金の配当                                                                           △988
 親会社株主に帰属す
                                                                                  2,926
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                            △0
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純            △30         160          △11         △143          △25        △25
 額)
当期変動額合計              △30         160          △11         △143          △25       1,912
当期末残高                231           91         △58         △174            91      43,319
                                        ― 14 ―
                                                 タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
 当連結会計年度(自 2019年4月1日       至 2020年3月31日)
                                                                 (単位:百万円)
                                         株主資本
               資本金         資本剰余金        利益剰余金           自己株式        株主資本合計
当期首残高             6,676        4,516        34,493        △2,457       43,228
当期変動額
 剰余金の配当                                     △1,050                     △1,050
 親会社株主に帰属す
                                             2,740                      2,740
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                       △0         △0
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純                                                                  ―
 額)
当期変動額合計               ―            ―         1,690             △0       1,690
当期末残高             6,676        4,516        36,183        △2,458       44,918
                                   その他の包括利益累計額
             その他有価証券評                    為替換算         退職給付に係る調 その他の包括           純資産合計
                      繰延ヘッジ損益
               価差額金                      調整勘定           整累計額   利益累計額合計
当期首残高                231           91         △58          △174            91      43,319
当期変動額
 剰余金の配当                                                                           △1,050
 親会社株主に帰属す
                                                                                   2,740
 る当期純利益
 自己株式の取得                                                                             △0
 株主資本以外の項目
 の当期変動額(純            △89       △400               0        △380         △870       △870
 額)
当期変動額合計              △89       △400               0        △380         △870         819
当期末残高                142       △308           △57          △555         △779       44,139
                                        ― 15 ―
                                タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(4)連結キャッシュ・フロー計算書
                                                        (単位:百万円)
                            前連結会計年度                当連結会計年度
                          (自 2018年4月1日           (自 2019年4月1日
                          至 2019年3月31日)          至 2020年3月31日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
 税金等調整前当期純利益                            3,842               4,020
 減価償却費                                  1,676               1,836
 減損損失                                       -                   5
 退職給付に係る負債の増減額(△は減少)                      220                 253
 退職給付に係る資産の増減額(△は増加)                       76                   -
 事業構造改善引当金の増減額(△は減少)                     △12                    -
 貸倒引当金の増減額(△は減少)                            0                 204
 受取利息及び受取配当金                             △29                 △30
 投資有価証券売却及び評価損益(△は益)                      △4                 △49
 補助金収入                                    △4                 △89
 受取保険金                                    △2                 △59
 災害損失                                      74                   -
 支払利息                                      15                   9
 固定資産除却損                                  173                   1
 売上債権の増減額(△は増加)                         △278                  808
 たな卸資産の増減額(△は増加)                        △132                  759
 その他の資産の増減額(△は増加)                         120                  78
 仕入債務の増減額(△は減少)                         △271                  523
 未払金の増減額(△は減少)                              8               △123
 未払費用の増減額(△は減少)                          △22                  132
 未払消費税等の増減額(△は減少)                         132                 162
 その他の負債の増減額(△は減少)                       △236                △426
 小計                                     5,346               8,018
 利息及び配当金の受取額                               29                  30
 利息の支払額                                  △15                  △9
 法人税等の支払額                              △1,910               △890
 補助金の受取額                                    4                  69
 保険金の受取額                                    2                  59
 災害損失の支払額                                △20                 △53
 営業活動によるキャッシュ・フロー                       3,435               7,223
                       ― 16 ―
                               タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
                                                       (単位:百万円)
                           前連結会計年度                当連結会計年度
                         (自 2018年4月1日           (自 2019年4月1日
                         至 2019年3月31日)          至 2020年3月31日)
投資活動によるキャッシュ・フロー
 投資有価証券の取得による支出                          △4                  △4
 投資有価証券の売却による収入                            5                 122
 有形固定資産の取得による支出                       △3,532              △2,176
 無形固定資産の取得による支出                         △63                 △65
 短期貸付金の純増減額(△は増加)                      1,046              △3,665
 その他                                    △27                 △50
 投資活動によるキャッシュ・フロー                     △2,577              △5,839
財務活動によるキャッシュ・フロー
 長期借入金の返済による支出                          △50                    -
 配当金の支払額                               △988               △1,050
 自己株式の取得による支出                            △0                  △0
 その他                                     △0                    -
 財務活動によるキャッシュ・フロー                     △1,039              △1,050
現金及び現金同等物に係る換算差額                          13                  10
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)                    △167                  343
現金及び現金同等物の期首残高                         1,286               1,118
現金及び現金同等物の期末残高                         1,118               1,462
                      ― 17 ―
                                                          タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(5)連結財務諸表に関する注記事項
 (継続企業の前提に関する注記)
      該当事項はありません。
 
 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)
1   連結の範囲に関する事項
    (1)連結子会社の数         6社
    中国電線工業株式会社
    タツタ立井電線株式会社
    株式会社タツタ環境分析センター
    タツタ     ウェルフェアサービス株式会社
    常州拓自達恰依納電線有限公司
    TATSUTA ELECTRONIC MATERIALS MALAYSIA SDN.BHD.
 
    (2)非連結子会社の数          2社
    (連結の範囲から除いた理由)
    非連結子会社2社は、小規模会社であり、合計の総資産、売上高、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持
    分に見合う額)等は、いずれも連結財務諸表に重要な影響を及ぼしていないためであります。
2   持分法の適用に関する事項
    持分法を適用しない非連結子会社の数                   2社
    (持分法を適用しない理由)
 持分法を適用していない非連結子会社は、当期純損益(持分に見合う額)及び利益剰余金(持分に見合う額)等から
 みて、持分法の対象から除いても連結財務諸表に及ぼす影響が軽微であり、かつ、全体としても重要性がないため、
 持分法の適用範囲から除外しております。
3   連結子会社の事業年度等に関する事項
    連結子会社のうち、常州拓自達恰依納電線有限公司及びTATSUTA ELECTRONIC MATERIALS MALAYSIA SDN.BHD.の決算
 日は、12月31日であり、連結財務諸表の作成に当たっては、同日現在の財務諸表を使用し、連結決算日との間に生じ
 た重要な取引については、連結上必要な調整を行っております。
    なお、その他の連結子会社の事業年度の末日は、連結決算日と一致しております。
 
4   会計方針に関する事項
 (1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
    イ   有価証券
      その他有価証券
        時価のあるもの
          連結決算日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は移動平均法
          により算定しております。)
        時価のないもの
          移動平均法による原価法
    ロ   デリバティブ
        時価法
    ハ   棚卸資産
        主として月別総平均法による原価法(収益性の低下による簿価切下げの方法)によっております。
 
                                                 ― 18 ―
                                         タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
 (2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
    イ    有形固定資産
         定率法によっております。
         ただし、当社及び連結子会社は1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1
     日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法を採用しております。
         なお主な耐用年数は次のとおりであります。
         建物及び構築物      15~38年
         機械装置及び運搬具    4~8年
    ロ    無形固定資産
         定額法によっております。
         なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における見込利用可能期間(5年)に基づく定額法を採用して
     おります。
 
 (3) 重要な引当金の計上基準
    イ    貸倒引当金
         売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の
     債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
    ロ    環境対策引当金
         「ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」によって、処理することが
     義務づけられているPCB廃棄物の処理に係る費用の支出に備えるため、その処理費用見積額を計上しておりま
     す。
 
 (4) 退職給付に係る会計処理の方法
     ①   退職給付見込額の期間帰属方法
         退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、
     給付算定式基準によっております。
     ②   数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
         過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(11年)による定額法により費用
     処理しております。
      数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(11年)
     による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
     ③   小規模企業等における簡便法の採用
         一部の連結子会社は、退職給付に係る負債及び退職給付費用の計算に、退職給付に係る期末自己都合要支給額
     を退職給付債務とする方法を用いた簡便法を適用しております。
 
 (5) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
     外貨建金銭債権債務は、連結決算日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益として処理しておりま
    す。なお、在外子会社等の資産及び負債は、当該在外子会社等の決算日の直物為替相場により円貨に換算し、収益
    及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部における為替換算調整勘定に含めておりま
    す。
 
                                ― 19 ―
                                          タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
 (6) 重要なヘッジ会計の方法
    イ   ヘッジ会計の方法
        繰延ヘッジ処理を採用しております。なお、為替予約については振当処理の要件を満たしている場合は振当処
     理を採用しております。
    ロ   ヘッジ手段とヘッジ対象
        当連結会計年度にヘッジ会計を適用したヘッジ手段とヘッジ対象は以下のとおりです。
         (ヘッジ手段)       (ヘッジ対象)
          為替予約取引        外貨建金銭債権等
          商品先物取引        原材料
    ハ   ヘッジ方針
        為替予約取引、商品先物取引は、社内規定に基づき、ヘッジ対象にかかる為替相場変動リスク、原材料の価格
     変動リスクを回避するために行っております。
    ニ   ヘッジ有効性評価の方法
        ヘッジ開始時から有効性判定時点までの期間において、ヘッジ対象とヘッジ手段の相場変動の累計を比較し、
     両者の変動額等を基礎にして判断しております。
 
 (7) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
     連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び
    容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3カ月以内に償還期限の到
   来する短期投資からなっております。
 
 (8) その他連結財務諸表作成のための重要な事項
    イ   消費税等の会計処理
         税抜方式によっております。
    ロ   連結納税制度の適用
         連結納税制度を適用しております。
        連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用
         当社及び国内連結子会社は、「所得税法等の一部を改正する法律」(令和2年法律第8号)において創設され
        たグループ通算制度への移行及びグループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目
        については、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い」(実務
        対応報告第39号   2020年3月31日)第3項の取扱いにより、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業
        会計基準適用指針第28号   2018年2月16日)第44項の定めを適用せず、繰延税金資産及び繰延税金負債の額に
        ついて、改正前の税法の規定に基づいております。
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                                                タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
(セグメント情報等)
    【セグメント情報】
1   報告セグメントの概要
     当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源
    の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
     当社の事業区分は、各事業本部、事業会社を基礎とした製品・サービス別セグメントから構成されておりま
    す。報告セグメントの区分及び各報告セグメントに属する主要な製品等については、以下の通りであります。
           報告セグメント                                       主要製品等
       電線・ケーブル事業             裸線、ケーブル(電力用、光・通信用)、被覆線
       電子材料事業                機能性フィルム、機能性ペースト、ボンディングワイヤ
2   報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額の算定方法
    報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」にお
 ける記載と同一であります。報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収
 益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3   報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報
    前連結会計年度(自2018年4月1日 至2019年3月31日)
                                                                            (単位:百万円)
                         報告セグメント
                                                                                  連結財務諸
                  電線・                               その他事業                調整額
                             電子材料                             合計                   表計上額
                 ケーブル                     計          (注1)               (注2)
                              事業                                                   (注3)
                   事業
売上高
 外部顧客への売上高          37,092    19,073      56,166      1,829   57,995         -     57,995
 セグメント間の内部
                        -        -              -        42        42      △42         -
 売上高又は振替高
      計             37,092    19,073      56,166      1,871   58,037       △42     57,995
セグメント利益                601     4,058       4,659         98    4,758      △690      4,067
セグメント資産             26,296    12,403      38,699      1,132   39,831     12,565    52,397
その他の項目
 減価償却費                 683      804        1,488         79    1,567        108     1,676
 有形固定資産及び
                     1,199      665        1,864         84    1,948      1,480     3,429
 無形固定資産の増加額
(注)1.「その他事業」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、機器システム製品事業、光部
      品事業、環境分析事業を含んでおります。
    2.調整額は以下のとおりであります。
     (1)セグメント利益の調整額△690百万円は、セグメント間取引消去12百万円、各報告セグメントに配分してい
      ない全社費用△703百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費及
      び研究費用であります。
     (2)セグメント資産の調整額12,565百万円には、本社管理部門に対する債権の相殺消去△2,046百万円、各報告
      セグメントに配分していない全社資産14,612百万円が含まれております。全社資産は、報告セグメントに帰
      属しない余資運用資金(現金及び短期貸付金)、長期投資資金(投資有価証券)、繰延税金資産及び管理・研究
      部門(事務・基礎研究)等に係るものであります。
     (3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額1,480百万円は、本社建物及び管理・研究部門(事務・基
      礎研究)等の設備投資であります。
    3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
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                                              タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
   当連結会計年度(自2019年4月1日 至2020年3月31日)
                                                                          (単位:百万円)
                       報告セグメント
                                                                                連結財務諸
                 電線・                              その他事業                調整額
                           電子材料                             合計                   表計上額
                ケーブル                    計          (注1)               (注2)
                            事業                                                   (注3)
                  事業
売上高
 外部顧客への売上高        36,996    19,129      56,125      2,045   58,171         -     58,171
セグメント間の内部
                      -        -              -        27        27      △27         -
 売上高又は振替高
      計           36,996    19,129      56,125      2,073   58,198       △27     58,171
セグメント利益              523     3,762       4,286        159    4,446      △664      3,781
セグメント資産           24,778    12,144      36,923      1,369   38,292     16,678    54,970
その他の項目
 減価償却費               812      749        1,562         95    1,657        178     1,836
 有形固定資産及び
                     729     1,141       1,870        158    2,029         98     2,128
 無形固定資産の増加額
(注)1.「その他事業」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、センサー&メディカル事業、
    環境分析事業を含んでおります。なお、センサー&メディカル事業は、前連結会計年度記載の機器システム
    製品事業、光部品事業を再編して表記したものです。
  2.調整額は以下のとおりであります。
   (1)セグメント利益の調整額△664百万円は、セグメント間取引消去12百万円、各報告セグメントに配分してい
    ない全社費用△677百万円が含まれております。全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費及
    び研究費用であります。
   (2)セグメント資産の調整額16,678百万円には、本社管理部門に対する債権の相殺消去△2,059百万円、各報告
    セグメントに配分していない全社資産18,737百万円が含まれております。全社資産は、報告セグメントに帰
    属しない余資運用資金(現金及び短期貸付金)、長期投資資金(投資有価証券)、繰延税金資産及び管理・研究
    部門(事務・基礎研究)等に係るものであります。
   (3)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額98百万円は、本社建物及び管理・研究部門(事務・基礎研
    究)等の設備投資であります。
  3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。
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                                                 タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
     【関連情報】
 
前連結会計年度(自 2018年4月1日        至   2019年3月31日)
 
1.製品及びサービスごとの情報
    セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
 (1) 売上高
                                                                         (単位:百万円)
     日本         中国              韓国           その他アジア           その他         合計
       39,580     10,845             3,179          4,348           42      57,995
 (注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
 
 (2) 有形固定資産
     本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省
    略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
                                                                         (単位:百万円)
      顧客の名称又は氏名                         売上高                    関連するセグメント名
住電日立ケーブル株式会社                                       12,248   電線・ケーブル事業
 
当連結会計年度(自 2019年4月1日        至   2020年3月31日)
 
1.製品及びサービスごとの情報
    セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
 (1) 売上高
                                                                         (単位:百万円)
     日本         中国              韓国           その他アジア           その他         合計
       39,651     11,162             2,744          4,550           61      58,171
 (注)1.売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
 
 (2) 有形固定資産
     本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省
    略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
                                                                         (単位:百万円)
      顧客の名称又は氏名                         売上高                    関連するセグメント名
住電日立ケーブル株式会社                                       12,230   電線・ケーブル事業
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                                            タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
   【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
 
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
 該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日   至   2020年3月31日)
                                                                      (単位:百万円)
                  報告セグメント
              電線・                           その他事業    合計       全社・消去     合計
                   電子材料事業         計
            ケーブル事業
減損損失              5          ―          5        ―        5       ―          5
   【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
 
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
 該当事項はありません。
 
当連結会計年度(自 2019年4月1日   至   2020年3月31日)
 該当事項はありません。
 
   【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
 
前連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
 該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2019年4月1日   至   2020年3月31日)
 該当事項はありません。
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                                           タツタ電線株式会社(5809) 2020年3月期 決算短信
 (1株当たり情報)
                                                           
            前連結会計年度                                当連結会計年度
          (自 2018年4月1日                           (自 2019年4月1日
           至 2019年3月31日)                          至 2020年3月31日)
1株当たり純資産額                    701.16円 1株当たり純資産額                       714.43円
1株当たり当期純利益                    47.37円 1株当たり当期純利益                       44.36円
 なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益について  なお、潜在株式調整後1株当たり当期純利益について
は、潜在株式がないため、記載しておりません。    は、潜在株式がないため、記載しておりません。
算定上の基礎                               算定上の基礎
1 1株当たり純資産額                          1 1株当たり純資産額
連結貸借対照表の純資産の部の                       連結貸借対照表の純資産の部の
                           43,319百万円                              44,139百万円
合計額                                  合計額
純資産の部の合計額から                          純資産の部の合計額から
                              ―百万円                                   ―百万円
控除する金額                               控除する金額
普通株式に係る純資産額                43,319百万円 普通株式に係る純資産額                  44,139百万円
普通株式の期末株式数                   61,783千株 普通株式の期末株式数                    61,782千株
2 1株当たり当期純利益                           2 1株当たり当期純利益
連結損益計算書上の親会社株主                         連結損益計算書上の親会社株主
                           2,926百万円                               2,740百万円
に帰属する当期純利益                             に帰属する当期純利益
普通株主に帰属しない金額                 ―百万円      普通株主に帰属しない金額                  ―百万円
普通株式に係る親会社株主に                          普通株式に係る親会社株主に
                           2,926百万円                               2,740百万円
帰属する当期純利益                              帰属する当期純利益
普通株式の期中平均株式数                61,783千株   普通株式の期中平均株式数                61,782千株
 (重要な後発事象)
    該当事項はありません。
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