5715 古河機金 2020-05-08 15:00:00
「中期経営計画2022」の公表延期および「中期経営方針2022」の策定について [pdf]
2020 年 5 月 8 日
各 位
会 名 社 古河機械金属株式会社
代 表 者 名 代表取締役社長 宮川尚久
(コード番号 5715 東証 1 部)
問合せ先責任者 上級執行役員 経営戦略特命部長
宮﨑 治
(電話番号 03-3212-6570)
「中期経営計画 2022」の公表延期および「中期経営方針 2022」の策定について
当社は、本日開催の取締役会において、2025 年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」を具
現化していくための第 2 フェーズを担う 2020 年度から 2022 年度の 3 年間を対象とし、成長の加速
「
と更なる収益性向上」と位置づけた「中期経営計画 2022」の公表を延期する決定を行うとともに、
「中期経営方針 2022」を策定いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1. 「中期経営計画 2022」の公表延期と今後の見通しについて
新型コロナウイルス感染症の世界的流行と終息時期の見通しが不透明であることに加え、 政
府から緊急事態宣言の発令がなされるなど、 「中期経営計画 2022」の策定に当たり前提および
想定していた経営環境、事業環境が大きく変わっていると判断し、 「中期経営計画 2022」の公
表を延期することといたしました。
なお、新中期経営計画の策定が可能となった段階で速やかに公表いたします。
2. 「中期経営方針 2022」の策定について
「中期経営計画 2022」は、上記のとおり公表を延期することといたしましたが、 2 フェー
第
ズにて取り組むべき経営戦略、 重点課題等を明確にすべく「中期経営方針 2022」を策定いたし
ました。
なお、「中期経営方針 2022」につきましては、次ページ以降をご参照ください。
1
「中期経営方針 2022 ~成長の加速と更なる収益性向上~」
1. 「中期経営計画 2019」の振り返り
2025 年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」を具現化するための第 1 フェーズを担う
「中期経営計画 2019」で掲げた経営指標の目標(連結営業利益 85 億円程度、ROE6%~7%程度)
のうち、連結営業利益は、2018 年度 89 億円、2019 年度 86 億円(決算短信公表値)と 2 期連
続して目標を達成しました。一方、ROE は、目標達成にグループを挙げて取り組んだ 2019 年度
においても 5.8%(決算短信公表値) にとどまり、 1 フェーズを通じ目標未達となりました。
第
「2025 年ビジョン」では、金属部門の業績に過度に左右されない堅固な収益基盤を築き、新
しい古河機械金属グループへの変身を成し遂げることを目的に「機械事業の持続的拡大」を掲
げ、更に第 1 フェーズの「中期経営計画 2019」で大きく経営の舵を切り、機械事業をコア事業
と位置づけました。
その結果、部門業績に濃淡はあったものの、コア事業と位置づけた機械事業が中心となり、
「中期経営計画 2019」で掲げた連結営業利益の目標水準を達成、目指すべき事業ポートフォリ
オの方向性が見え始め、正に事業構造改革の過渡期に突入しました。
2. 「中期経営方針 2022」の位置づけ
「2025 年ビジョン」を具現化していくための第 2 フェーズ(2020 年度~2022 年度)を担う
「中期経営方針 2022」においては、第 1 フェーズで築いた「成長の礎」の盤石化に全力で取り
組むことで「成長の加速と更なる収益性向上」の実現を目指します。とりわけ、ロックドリル
部門においては、重要かつ喫緊の課題である海外マーケティング力の強化・再構築を行うとと
もに、 ライフサイクルサポート(*1)を活用したビジネスモデルの構築等に注力していきます。 ま
た、産業機械部門においては、単なる機器メーカーからの脱却を目指し収益構造を大変革する
というイノベーションを引き続き進めていきます。ユニック部門においては、海外での製品
力・営業力・サービス技術力の強化を着実に推進していきます。
2
3. 経営方針
(1) 全社戦略
「中期経営方針 2022」では、「2025 年ビジョン」達成に向け、CSV(*2)の視点を織り込み
再定義した 「マーケティング経営」 の推進により古河ブランドの価値向上を図っていく
(*3)
ことに加え現場力とイノベーション力 (*4)を強化し、持続的な成長に向け「人材基盤の拡
充強化」「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」「経営基盤の整備」に取り組んで
、 、
いくとともに、 「中期経営計画 2019」にて構築した「新たな成長の礎」の盤石化に全力で
取り組むことで、 「成長の加速と更なる収益性向上」を実現していきます。
特に、「中期経営計画 2019」にてコア事業と位置づけた機械事業については重点投資・
成長事業の位置づけを確たるものとすべく、引き続き「機械事業の持続的拡大」を推進し
ていくとともに、 非連続な成長を実現するために、 アライアンスや M&A への取り組みを強
化していきます。
また、新たに「2025 年ビジョン」に明記した「当社グループの CSR/ESG 課題に配慮し
た事業運営の実践による企業価値の向上」についても、鋭意取り組んでいきます。
(2) CSV の視点を織り込んだ「マーケティング経営」による古河ブランドの価値向上
「社会課題」の解決に役立つインフラ整備、製品・技術・サービスなどを提供すること
で「企業価値」を創造すると同時に、 「社会インフラ整備」「安全で環境に優しい豊かな
、
社会の実現」という「社会価値」の創造に寄与し続けていきます。
【古河機械金属グループの価値創造プロセス】
3
(3) セグメント別の基本戦略、重点課題
① 機械事業
【産業機械部門】
基本戦略
「セクションプラント 工事案件の取り込みおよび官民の大型工事プロジ
(*5)
ェクト案件などのコントラクタ事業(*6)の拡大を図る等、単なる機器メーカ
ーからの脱却を目指してエンジニアリング力(*7)を強化し、国内市場におけ
る事業基盤の拡充」の継承と、成長軌道の確立
重点課題
セクションプラント工事案件やプロジェクト案件への技術提案による受注
獲得
密閉式吊下げ型コンベヤ SICON®の需要創出
ポンプ、マテリアル機械の更新需要の取り込みによる収益基盤の強化
【ロックドリル部門】
基本戦略
ライフサイクルサポート機能の強化、ドリル製品群(ブラストホールドリ
ル(*8)、ドリルジャンボ)の収益基盤強化、新規市場開拓と新製品投入によ
る収益拡大
重点課題
海外マーケティング力の強化・再構築
海外ブラストホールドリルの事業基盤の深化
海外ドリルジャンボの事業基盤づくり
ライフサイクルサポートを活用したビジネスモデルの構築
顧客のビジネスに寄与する各種サービス(延長保証、フルメンテナンス、ICT
を導入した稼働サポートシステムによる作業効率改善提案等)の提供による
ストックビジネス(*9)強化
全自動ドリルジャンボ、自動ロックボルタなど、トンネル掘削現場での安
全性と効率性向上に資する製品ラインナップの展開強化
【ユニック部門】
基本戦略
国内販売での安定的な収益確保と海外販売での収益拡大を目指し、製品の
高機能化・高付加価値化などによる競争力強化、ストックビジネスの推進、
海外における製品力・営業力・サービス技術力の強化
重点課題
佐倉工場の設備投資効果の追求と更なる自動化の推進
ユニッククレーン、ミニ・クローラクレーン、ユニックキャリアの高機能
化・高付加価値化による競争力強化と多様化する用途に対応した新機能・
オプションの開発
海外販売網の拡充、販売店の販売力強化
サービス体制の強化
4
② 素材事業
【金属部門】
基本戦略
委託製錬事業の抜本的な見直し
重点課題
委託製錬事業の採算性と将来性の見極め
【電子部門】
基本戦略
戦略製品の成長促進と市場投入
重点課題
窒化アルミ: 高付加価値焼成技術を活かした事業拡大に加え、高熱伝導・
高靭性窒化アルミの開発
回折光学素子(DOE): 微細加工技術を活かし、レーザー加工用に加えて
センサー用への用途展開による販路拡大
ハイブリッドコイル: 高い設計自由度を活かしたサンプル展開
【化成品部門】
基本戦略
既存製品の収益拡大と新規開発製品の事業化開始・育成
重点課題
既存製品
硫酸: 高品質硫酸による差別化展開強化
新規開発製品
金属銅粉: 品質、量産・販売体制を整え、サンプル展開から販路拡大
③ 不動産事業
基本戦略
室町古河三井ビルディングの安定収益確保と、古河大阪ビルをはじめ保有
する不動産の有効活用
重点課題
古河大阪ビルの将来構想の決定
(4) 開発推進体制
基本戦略
事業会社に直接的に貢献する開発テーマの製品化・事業化と、メーカーと
して不可欠な生産性の向上に向けた現場力の活性化
重点課題
全自動ドリルジャンボなどの開発製品の製品化・事業化
全固体電池用の固体電解質の材料および量産化技術の開発推進
技術者人材育成プログラムの本格運用による次世代を担う技術者の育成強
化
機械系の製品開発における環境負荷低減: 軽量化・効率改善による動力
負荷の低減を CO2 削減量に換算、低減目標を主要製品ごとに設定し、PDCA
サイクルにてフォローアップ
5
(5) 人材基盤の拡充・強化
基本戦略
社員一人ひとりが能力を最大限に発揮して新たな価値を創造することがで
き得る働きがいのある会社の実現
重点課題
人材育成
教育体系の抜本的見直し
健康経営の推進
年間総労働時間の削減、多様な働き方の推進、健康診断受診率・再検
査受診率の向上
ダイバーシティーの推進
女性企画職群社員採用・障がい者雇用の強化、外国籍社員の雇用への
積極的な取り組み
就労環境の整備
非常事態にも対応可能な就労環境の見直し・整備、業務改革の強力な
推進
(6) 企業価値向上に資する投資等の積極的推進
① モノづくり力の強化を支える設備投資計画(*10)
コア事業と位置づけている機械事業を中心に設備投資をしていきます。
② アライアンス、M&A
現有の機械事業の隙間を埋めて連続性を創るような周辺の事業会社や、機械事業
における第 4 の柱となる事業会社を対象としたアライアンス、M&A を検討・遂行して
いきます。
(7) 経営基盤の整備
① ROE 向上に向けた取り組みの強化
投資に伴うリスクおよび資本コストを勘案した採算性に留意し、個別の投資判断
を行うとともに、効率性、収益性の改善についての取り組みの強化を図っていきま
す。
また、資本コストを活用した事業ポートフォリオマネジメントを運用することに
より、経営資源配分の全体最適を追求し、企業価値の向上を図っていきます。
② 資本政策:格付戦略(*11)を核とした最適資本構成の追求
【営業キャッシュ・フローの配分】
堅固な財務基盤の確立を目指しつつ、企業価値向上に資する投資等の積極的推進」
「
を行うとともに、株主還元に配慮した営業キャッシュ・フローの配分に努めていき
ます。
6
【配当】
株主還元としての利益剰余金からの配当は、連結による損益を基礎とし、特別な
損益状態である場合を除き、原則として 1 株当たり 50 円の年間配当金および連結
配当性向(*12)30%以上をめどに、安定的・継続的な利益還元に努めていきます。
【自己株式の取得・消却】
自己株式の取得・消却については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フロー
等を勘案しつつ適宜検討していきます。
③ 当社グループの CSR/ESG 課題に配慮した事業運営の実践による企業価値の向上
CSR 中期目標(2020 年度~2022 年度)を策定し、計画、実行、評価、改善の PDCA
サイクルを展開していきます。
≪注≫
(* 1) ライフサイクルサポート:
機械のライフサイクル全体の期間 (機械の選択と納入、オペレーションとメンテナンス、
大規模な修理や再生、 廃棄や交換) を通じて機械の所有コストおよびオペレーティングコ
ストを可能な限り低減するために最適な管理サービスを提供し支援することで、 (Life LCS
Cycle Support)とも表記されます。
(* 2) CSV(Creating Shared Value:共通価値/共有価値の創造):
企業が社会問題や環境問題などに関わる社会課題に取り組み、 社会価値と企業価値を両
立させようとする経営フレームワークです。
(* 3) CSV の視点を織り込み再定義した「マーケティング経営」 :
CSV の視点を織り込み再定義した「マーケティング経営」には、 「マーケティングを経
営の根幹に据え、 激変する市場の中で価値を認められる製品やサービスを提供し、 顧客が
抱えている課題を解決することにより 『企業価値の向上と持続的な成長』 を成し遂げると
ともに、SDGs(持続可能な開発目標)をはじめ、我が国における国土強靭化、生産年齢人
口の減少など、様々な『社会課題』を解決し『持続可能な社会の実現』に貢献していく存
在であり続けたい」との意を込めました。
(* 4) イノベーション力:
当社では、 イノベーションを広く捉え、 全ての企業活動において企業価値や社会価値を
生み出す改革・改善を実現する力やビジネスモデルを構築・改革する力をイノベーション
力と定義しています。
(* 5) セクションプラント:
設備全体(プラント)のうち、一部の処理工程のことです。
(* 6) コントラクタ事業:
土木関係、建設関係において、請負契約等(コントラクト)を締結して工事や運営管理
等を行う事業のことです。
(* 7) エンジニアリング力:
営業活動として、経験、技術、知識をツールに、お客さまに対し、機能、コスト、使用
環境、安全性などトータルバランスを考慮した最適提案を実行できる力のことです。
(* 8) ブラストホールドリル:
発破用の孔をせん孔する機械で、鉱山・砕石・土木工事等の比較的大規模な発破に使わ
れます。当社では、地表にて使用されるクローラドリル、ダウンザホールドリル、ロータ
リドリルの総称としてブラストホールドリルと呼んでいます。
7
(* 9) ストックビジネス:
景気の影響を受けやすい製品販売(フロービジネス)に対し、製品販売後のアフターマ
ーケットを対象とした事業(補用部品販売、保守サービス、中古下取り・販売等)やレン
タルのことをストックビジネスと呼び、 比較的収益が安定していることから、 継続的な拡
充・強化に取り組んでいきます。
(*10) ロックドリル部門において、2017 年 10 月から 5 年間の予定で開始した高崎吉井工場の生
産能力増強などの設備投資は、 1 期設備増強を完了しましたが、 2 期以降の設備投資に
第 第
ついて、ロックドリル部門の業績などを勘案し、延期・見直しをすることといたしました。
(*11) 格付戦略:
2025 年ビジョンの最終年度となる 2025 年度には、日系格付機関による発行体格付で現
行比ワンノッチアップとなる BBB+以上の取得が可能となる財務水準をイメージし、今後
とも継続して財務の健全性向上に努めていきます。
2025 年度の財務水準イメージ
デット・エクイティ・レシオ(*13) 0.6 倍~0.7 倍程度
(*14)
有利子負債/EBITDA 倍率 4 倍台
発行体格付 BBB+以上(日系格付機関)
(*12) 連結配当性向=配当金総額÷親会社株主に帰属する当期純利益×100
(*13) デット・エクイティ・レシオ=有利子負債(期末)÷自己資本(期末)
(*14) 有利子負債/EBITDA 倍率=有利子負債(期末)÷(営業利益+減価償却費)
≪お問い合わせ≫
古河機械金属株式会社 経営企画部 広報・IR 課 電話番号:03-3212-6570
「中期経営方針 2022」に記載されている内容のうち、将来の見通しに関する記述については、
種々の前提に基づく当社の判断であり、その情報の確実性、完全性、施策の実現を保証しま
たは約束するものではありません。
以上
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