5707 東邦鉛 2020-02-10 15:00:00
2019年度Q3連結累計期間決算及び通期業績予想修正説明資料 [pdf]
5707
2019年度
Q3連結累計期間決算
及び通期業績予想修正説明資料
2020年2月10日
本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、
その達成を当社として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
1
内容
Ⅰ. 2019年度Q3累計及び通期業績予想修正
1. 総括 P3
2. 2019年度Q3累計 P5
3. 2019年度通期業績予想修正 P14
Ⅱ. 個別案件 P18
Ⅲ. 配当について P21
Ⅳ. 今後の対応 P22
Ⅴ. 2019年度 感応度 P24
2
Ⅰ. 2019年度Q3累計及び通期業績予想修正
1. 総括
(1)Q3累計
●下記①~③により、営業利益は68.3億円の赤字となりました。
①製錬セグメントの特殊要因:在庫評価損の計上(△37億円)
②製錬セグメントの特殊要因:非鉄スラグ製品処理費用計上(△19億円)
③資源セグメントは特殊要因は無いものの、元々のCBHエンデバー鉱山計画減産に加えて、ラスプ鉱山で高品位鉱
生産遅延と重機稼働率低下による採掘数量減少等発生
その結果、経常利益は62.8億円の赤字、CBHエンデバー及びラスプ鉱山の今後の市況前提と操業計画見直しによ
る減損29.0億円や、繰延税金資産の取り崩しなどもあり最終利益は109.8億円の赤字となりました。
●前年同期比では、金属価格の下落(特にCBH決算期間)に加え、製錬セグメントにおける非鉄スラグ製品に関す
る費用計上や資源事業におけるエンデバー・ラスプ両鉱山の不調もあり、3利益とも大幅な減益となりました。
単位:億円
前年同期 当期 差(実額)
連結売上高 903 747 △155
連結営業利益 △0.4 △68.3 △67.9
連結経常利益 3.9 △62.8 △66.7
連結純利益 △22.7 △109.8 △87.0
3
(2)通期業績予想修正
2019/8/9公表値vs2020/2/10公表値
Q2は在庫評価損の実現、非鉄スラグ製品の処理費用、エンデバー鉱山の減産等による下振れ。
Q3は相場下落も一段落したが、主にラスプ鉱山の減損や繰延税金資産の取り崩しを実施したことによ
り純利益が下振れ。
Q4は製錬セグメントは非鉄スラグ製品処理費(▲4億円)、在庫評価損(▲5億円)等で▲13億円の
下振れ。資源セグメントは主にラスプ鉱山の業績悪化(▲16億円)、エンデバー鉱山の休止(後述)
に伴う諸費用(▲20億円)、決算期ずれの影響(▲7億円)で▲42億円の下振れ。
単位:億円
2019/5/9 2019/8/9 2020/2/10 2019/8/9修正比差分(②-①)
公表 業績予想修正① 業績予想修正② Q2影響(実額) Q3影響(実額) Q4影響(予想)
連結売上高 1,060 990 1,000 0 14 △3
連結営業利益 46.0 △8.0 △108.0 △32.5 △8.8 △58.7
連結経常利益 46.0 △7.0 △107.0 △30.9 △7.2 △62.0
連結純利益 30.0 △15.0 △160.0 △26.0 △54.9 △64.0
4
2. 2019年度Q3累計 (1)市況推移
3,800 亜鉛(US$)
3,600
鉛(US$)
3,400
銀(¢)
3,200
3,000
2,800
2,600
2,400
2,200
2,000
1,800
1,600
1,400
1,200
2018/1~2018/3 2018/4~2018/6 2018/7~2018/9 2018/10~2018/12 2019/1~2019/3 2019/4~2019/6 2019/7~2019/9 2019/10~2019/12
連結会計期間 連結会計期間
CBH社 会計期間 CBH社 会計期間
120 0.650
円/US$
US$/AU$
115
0.700
110
0.750
105
100 0.800
2018/1~2018/3 2018/4~2018/6 2018/7~2018/9 2018/10~2018/12 2019/1~2019/3 2019/4~2019/6 2019/7~2019/9 2019/10~2019/12
連結会計期間 連結会計期間
CBH社 会計期間 CBH社 会計期間
5
2. 2019年度Q3累計
(2)前年同期比較(市況・生産量)
前年同期 Q3累計 差(実額) 差(%)
亜鉛(米$/t) 2,759 2,497 △262 △9
鉛(米$/t) 2,151 1,985 △166 △8
市況 銀(米$/toz) 15.4 16.4 1.0 7
円/米$ 111.1 108.7 △2.5 △2
米$/豪$(1-9月) 0.760 0.699 △0.061 △8
亜鉛製品(千t) 74.9 69.1 △5.8 △8
製錬セグメント
鉛製品(千t) 69.6 71.2 1.6 2
主要製品生産量
電気銀(t) 236 227 △9 △4
エンデバー 470 229 △241 △51
粗鉱処理量
ラスプ 558 504 △54 △10
(千t)
計 1,028 733 △295 △29
エンデバー 38.8 18.7 △20.2 △52
資源セグメント 亜鉛精鉱生産量
ラスプ 42.8 39.4 △3.4 △8
CBH社関連(1-9月) (千dmt)
計 81.6 58.1 △23.6 △29
エンデバー 20.7 8.1 △12.6 △61
鉛精鉱生産量
ラスプ 22.4 20.8 △1.6 △7
(千dmt)
計 43.1 28.9 △14.3 △33
6
2. 2019年度Q3累計
(3)前年同期(収支)
前年同期 Q3累計 差(実額)
売上高(億円) 903 747 △155
製錬 △26.5 △59.3 △32.8
資源 12.2 △21.2 △33.4
電子部材 4.4 3.5 △0.9
営業利益(億円) 環境・リサイクル 9.5 6.5 △3.0
その他 ※ △2.8 4.3 7.1
調整額 2.7 △2.1 △4.8
計 △0.4 △68.3 △67.9
経常利益(億円) 3.9 △62.8 △66.7
純利益(億円) △22.7 △109.8 △87.0
EBITDA(億円) 76.1 △0.7 △76.8
※「その他」に係る営業利益には、「土木・建築・プラントエンジニアリング」セグメントに係る営業利益を含む。
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2. 2019年度Q3累計
(4)前年同期比較(収支) 単位:億円
国内営業利益△34 海外営業利益(資源セグメント) △34
8
2. 2019年度Q3累計
(5)貸借対照表(資産の部)
単位:億円
2019年3月末 実績 2019年12月末 実績 差(実額)
現金・預金 102 94 △8
受取手形・売掛金 163 155 △8
流動資産 たな卸資産 424 381 △43
その他 40 87 47
計 730 717 △13
389 384 △5
有形固定資産 内CBH社関係 75 74 △1
(豪$百万表示) (96) (101) (5)
119 104 △15
固定資産
無形固定資産 内CBH社関係 118 103 △15
(豪$百万表示) (151) (141) (△10)
投資その他 64 82 18
計 572 570 △2
資産 合計 1,302 1,286 △16
9
2. 2019年度Q3累計
(6)貸借対照表(負債・純資産の部)
単位:億円
2019年3月末 実績 2019年12月末 実績 差(実額)
支払手形・買掛金 71 57 △14
CP 110 120 10
短期借入金 118 238 120
有利子負債
負債の部 ⾧期借入金 300 288 △12
有利子負債計 528 646 118
その他負債 148 167 19
計 747 870 123
資本金 146 146 0
資本剰余金・自己株式 98 98 0
株主資本
利益剰余金 210 90 △120
純資産の部
株主資本 計 454 335 △119
その他包括利益累計額 101 81 △20
計 555 416 △139
負債・純資産 合計 1,302 1,286 △16
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2. 2019年度Q3累計
(7)主要財務指標の変化
前年同期 Q3累計 評価
自己資本比率 42.9% 32.3% 悪化
D/Eレシオ 0.93倍 1.55倍 悪化
D/EBITDAレシオ
5.1倍 △662.2倍 悪化
(年換算)
純利益/自己資本(ROE)
△5.1% △30.2% 悪化
(年換算)
純利益/売上高 △2.5% △14.7% 悪化
売上高/総資産 0.9回転 0.8回転 悪化
総資産/自己資本 2.2倍 2.6倍 増加
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2. 2019年度Q3累計
(8)キャッシュ・フローの推移
営業活動 投資活動 財務活動
単位:億円
120
111
110
100
90
80
70 65
60
50
40
30
20
10
0
-10
△ 10
-20
△ 22
-30
-40
()内はフリーCF
-50
-60
-70
△ 70
-80
-90
-100
-110
△ 109
前年同期 △27(計△5) Q3累計実績 △8(計△119)
12
2. 2019年度Q3累計
(9)資源セグメントの状況
前期比△33.4億円
⇒内、CBH社営業利益△29.6億円
(内、市況等他律要因△11.7億円)
①エンデバー鉱山
前期比△20.9億円(内、市況等他律要因△4.5億円)
他律要因を除くと△16.4億円の減益⇒品位低下や減産などの要因から単位当たり製造原価悪化
②ラスプ鉱山
前期比△7.8億円(内、市況等他律要因△7.1億円)
他律要因を除くと△0.7億円の減益⇒高品位鉱の採掘遅れと採掘数量減少による生産性の悪化はあったも
のの、期首の安い在庫の払出によるプラス効果(Q1)でほぼ相殺
③その他(期ずれ等)
前期比△3.8億円⇒期ずれ調整△2.6億円他
利益(億円) 前年同期 Q3累計 差(実額)
エンデバー鉱山 3.6 △17.3 △20.9 ①
ラスプ鉱山 14.6 6.8 △7.8 ②
CBH社営業利益
その他 1.4 0.6 △0.9
計 19.6 △9.9 △29.6
その他(期ずれ等) △7.4 △11.3 △3.8 ③
資源セグメント利益 12.2 △21.2 △33.4
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3. 2019年度通期業績予想修正
(1)2019/8/9公表比較(市況・生産量)
2019/8/9公表ベース 2020/2/10公表ベース
差(実額) 差(%)
A B C D
内Q3 内Q4 内Q3 内Q4
通期 通期 C-A D-B C-A D-B
(予想) (予想) (実績) (予想)
亜鉛(米$/t) 2,490 2,400 2,400 2,448 2,384 2,300 △42 △16 △100 △2 △1 △4
鉛(米$/t) 1,975 2,000 2,000 1,963 2,038 1,900 △12 38 △100 △1 2 △5
市況 銀(米$/toz) 15.8 16.0 16.0 16.6 17.3 17.0 0.8 1.3 1.0 5 8 6
円/米$ 109.3 109.0 109.0 108.8 108.8 109.0 △0.5 △0.2 0.0 0 0 0
米$/豪$(1-12月) 0.710 0.700 0.700 0.695 0.677 0.683 △0.015 △0.023 △0.017 △2 △3 △2
亜鉛製品(千t) 94.2 26.1 25.5 94.2 25.9 25.1 0.0 △0.2 △0.4 0 △1 △1
製錬セグメント
鉛製品(千t) 92.4 25.0 18.8 88.8 23.8 17.6 △3.7 △1.2 △1.2 △4 △5 △6
主要製品生産量
電気銀(t) 272 77 56 288 83 61 16 6 5 6 8 9
エンデバー 274 51 52 303 59 74 29 7 22 11 14 42
粗鉱処理量
ラスプ 710 187 188 651 169 147 △59 △18 △41 △8 △9 △22
(千t)
計 984 238 240 954 228 221 △30 △10 △19 △3 △4 △8
エンデバー 23.1 4.9 5.1 24.9 5.6 6.3 1.8 0.7 1.2 8 13 23
資源セグメント 亜鉛精鉱生産量
ラスプ 61.2 19.1 17.5 47.6 14.9 8.2 △13.6 △4.3 △9.3 △22 △22 △53
CBH社関連(1-12月) (千dmt)
計 84.3 24.1 22.6 72.5 20.5 14.4 △11.8 △3.6 △8.2 △14 △15 △36
エンデバー 10.6 2.3 2.6 10.4 2.3 2.3 △0.2 0.1 △0.3 △2 3 △11
鉛精鉱生産量
ラスプ 32.4 10.5 9.5 25.2 8.4 4.4 △7.2 △2.1 △5.1 △22 △20 △53
(千dmt)
計 43.0 12.7 12.2 35.7 10.8 6.8 △7.3 △2.0 △5.4 △17 △16 △44
(注) Q2影響は、「2019年度Q2連結累計期間決算説明資料(2019年11月6日)」のP5を参照下さい。
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3. 2019年度通期業績予想修正
(2)2019/8/9公表比較(収支)
2019/8/9公表ベース 2020/2/10公表ベース
差(実額)
A B C D
内Q3 内Q4 内Q3 内Q4
通期 通期 C-A D-B
(予想) (予想) (実績) (予想)
売上高(億円) 990 242 256 1,000 256 253 10 14 △3
製錬 △28.5 5.4 4.1 △68.0 △4.2 △8.7 ※2 △39.5 △9.6 △12.8
内、先入先出影響等 △23.0 0.4 0.4 △32.7 2.7 △2.6 △9.6 2.3 △3.0
内、ヘッジ 0.5 0.0 0.0 △8.7 △3.2 △2.2 △9.2 △3.2 △2.2
内、非鉄スラグ △9.3 0.0 0.0 △23.3 △6.0 △4.0 △14.0 △6.0 △4.0
資源 △2.5 7.2 7.8 △55.0 9.6 △33.8 △52.5 2.4 △41.6
営業利益(億円)
電子部材 7.0 2.0 2.0 4.5 1.4 1.0 △2.5 △0.6 △1.0
環境・リサイクル 13.5 2.4 3.6 8.5 1.5 2.0 △5.0 △0.9 △1.6
その他 ※1 4.0 1.4 2.1 5.0 2.2 0.8 1.0 0.8 △1.4
調整額 △2.0 △0.5 △0.5 △3.0 △1.3 △0.9 △1.0 △0.8 △0.4
計 △8.0 18.0 19.0 △108.0 9.2 △39.7 △100.0 △8.8 △58.7
経常利益(億円) △7.0 17.7 17.8 △107.0 10.5 △44.2 △100.0 △7.2 △62.0
純利益(億円) △15.0 12.2 13.8 △160.0 △42.7 △50.2 △145.0 △54.9 △64.0
EBITDA(億円) 55.2 33.3 34.3 △25.2 43.4 △24.5 △80.4 10.1 △58.8
※1「その他」に係る営業利益には、「土木・建築・プラントエンジニアリング」セグメントに係る営業利益を含む。
※2 表記以外の特殊要因として、鉛製品の減産影響等あり。
(注) Q2影響は、「2019年度Q2連結累計期間決算説明資料(2019年11月6日)」のP6を参照下さい。
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3. 2019年度通期業績予想修正
(3)通期修正(市況・生産量)
上期実績 Q3実績 Q4前提 通期前提
(A) (B) (C) (A+B+C)
亜鉛(米$/t) 2,554 2,384 2,300 2,448
鉛(米$/t) 1,958 2,038 1,900 1,963
市況 銀(米$/toz) 16.0 17.3 17.0 16.6
円/米$ 108.6 108.8 109.0 108.8
米$/豪$(1-12月) 0.710 0.677 0.683 0.695
亜鉛製品(千t) 43.2 25.9 25.1 94.2
製錬セグメント
鉛製品(千t) 47.4 23.8 17.6 88.8
主要製品生産量
電気銀(t) 144 83 61 288
エンデバー 171 59 74 303
粗鉱処理量
ラスプ 335 169 147 651
(千t)
計 506 228 221 954
エンデバー 13.0 5.6 6.3 24.9
資源セグメント 亜鉛精鉱生産量
ラスプ 24.6 14.9 8.2 47.6
CBH社関連(1-12月) (千dmt)
計 37.6 20.5 14.4 72.5
エンデバー 5.7 2.3 2.3 10.4
鉛精鉱生産量
ラスプ 12.4 8.4 4.4 25.2
(千dmt)
計 18.1 10.8 6.8 35.7
16
3. 2019年度通期業績予想修正
(4)通期修正(収支)
上期実績 Q3実績 Q4予想 通期予想
(A) (B) (C) (A+B+C)
売上高(億円) 492 256 253 1,000
製錬 △55.1 △4.2 △8.7 △68.0
資源 △30.8 9.6 △33.8 △55.0
電子部材 2.2 1.4 1.0 4.5
営業利益(億円) 環境・リサイクル 5.0 1.5 2.0 8.5
その他 2.1 2.2 0.8 5.0
調整額 △0.8 △1.3 △0.9 △3.0
計 △77.5 9.2 △39.7 △108.0
経常利益(億円) △73.4 10.5 △44.2 △107.0
純利益(億円) △67.0 △42.7 △50.2 △160.0
EBITDA(億円) △44.2 43.4 △24.5 △25.2
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Ⅱ. 個別案件
1. 資源事業
(1) CBH エンデバー鉱山
・鉱量確保による山命延⾧を目的とした深部(Bエリ
ア) Deep Zinc Lodeの補間試錐結果は、一定の鉱量
は確認されたものの、経済性評価の観点では開発継
続を意思決定するには不十分なものとなった(Bエリ
アの左にある追加開発鉱体の見込み無しは昨年7月に
判明済み)。 既存鉱体
・上記結果を踏まえ、2019年12月末より休山状態へ
移行済となり、有利売却するべく現在、複数の売却
候補先に対しマーケティング活動中。
・尚、原状回復コスト見直しにより、当該引当金を
12.8億円積み増し。又、休山状態移行に伴い、使用
不能となる資材等の評価損4.9億円、管理に必要な最 Bエリア
低限の従業員以外の解雇費用2.7億円を計上。 追加開発鉱体
(2) CBH ラスプ鉱山
・2020年度以降の生産量、相場前提で減損テストを行った結果、19億円の減損を実施。
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Ⅱ. 個別案件
(3) Abra鉱山(西豪州鉛鉱山案件-CBHを通じ40%出資)
・現在、資本拠出プロセス中。
・2021年からの精鉱生産開始スケジュールは従来と変わらず。
資源量(百万トン) 鉛品位(%) 銀品位(g/t)
概測資源量* 16.7 8.5 24
予測資源量* 24.4 6.5 14
合計 41.1 7.3 18
*:精度は 概測資源量>予測資源量
(出展)本プロジェクト60%出資パートナーであるGalena mining社の10/17/2019リリース資料
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Ⅱ. 個別案件(続き)
2. 非鉄スラグ事案(2019年8月9日公表*)
*:過去に出荷した非鉄スラグ製品の一部において、土壌汚染対策法の土壌環境基準を超過した製品があり、当
社の管理不足により不適切な使用・混入がなされた可能性のあることが調査の結果判明。順次回収・撤去の対応
を行ってきたもの。
単位:億円
<費用計上累計>
2018年度 9.5
2019年度 Q1 9.3
Q2 4.0
Q3 6.0
Q4 4.0 (予定)
2019年度 計 23.3 (〃)
2019年度までの累計 32.8
上記費用以外については、既に確定している一部の箇所について、36億円の費用計上を予定。当該箇所の個別特
性に鑑み対応期間が10年超に及ぶこともあり、一括費用引当ではなく、今後単年度で費用計上及び現金支出の予
定(期間12年、年3億円換算)。2019年度までの計上累計と合わせると、総額68億円を想定するが、これは2019
年度Q1公表時の想定内。
3. その他
2019年度Q3累計での赤字計上、税務上の繰越欠損金額及び今後の利益見込み水準等を勘案し、繰延税金資産の
一部取り崩しを実施。
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Ⅲ. 配当について
Abra鉛鉱山への新規投資など、将来の事業展開に必要な内部留保の充実に留意しつつ、安定配当という
従来からの当社の基本方針に基づいて、期末配当は当初予定から減額し、1株当たり50円とさせていた
だきたく、投資家の皆様のご理解を賜りたくお願い申し上げます。今後は早期の収益回復を図り、増配
努力を続けてまいります。
<参考>
連結純利益 1株当たり配当額
(億円) (円)
2015年度 △ 162.2 @50 *
2016年度 88.1 @100 *
2017年度 103.7 @125
2018年度 △ 25.5 @70
2019年度(予定) △ 160.0 @50
*:株式併合による調整済み
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Ⅳ. 今後の対応(続き)
2. 現状の課題
(1)財務健全性指標の推移
(今回Q3決算)
2016/3月末 2017/3月末 2018/3月末 2019/3月末 2020/3月末 見込
2019/12月末
自己資本比率 36.2% 40.1% 45.2% 42.6% 32.3% 28.4%
D/Eレシオ 1.3倍 1.0倍 0.8倍 1.0倍 1.6倍 1.6倍~1.8倍
(2)バランスシート毀損の背景→リスクテークが財務体力比過大
①資源セグメントにおける鉱山の市況・操業リスク
②製錬セグメントにおける在庫水準に対する市況リスク影響
③相対的に低い川下業務の収益貢献度→川上業務への過度な依存
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Ⅳ. 今後の対応(続き)
2. 今年度~2020年度に向けての対応-バランスシートの健全性回復を目指す
(1)資産圧縮
①製錬セグメントにおいては、在庫の圧縮→自己資本比率の改善
②国内外の含み益資産売却→D/Eレシオ改善
(2)市況にかかわらず消滅する特殊要因
①非鉄スラグ処理費用が23億円から巡航速度の年3億円(12年間続く予定)へ→+20億円
②CBHエンデバー鉱山休山費用がゼロへ→+20億円
③CBHエンデバー鉱山や探査権の減損損失がゼロへ→+13億円
(3)現状では改善が確実視される増益要因(製錬セグメント)
①亜鉛精鉱のT/C改善(足許スポットは$300超/t)→ US$50/t改善で約10億円/年(亜鉛製錬)
②使用済みバッテリー利用による原料費改善→約4億円/年(鉛製錬)
(4)相場が一定であればマイナスが消滅する特殊要因
①製錬セグメントにおける在庫評価損(2019年度▲41億円見込み)
②CBHラスプ鉱山の減損(2019年度▲19億円)
③繰延税金資産の取崩(2019年度Q3での取崩額▲31億円)
3. 次期中計(2021~2023年度)に向けての対応
リスク・リターンの適正化を行い、毀損したバランスシートの修復を目指して、以下の3点の施策を進めて参ります。
(1)資源セグメントで保有する鉱山ポートフォリオの見直しを行い、市況リスクテークの水準を財務体力比に適正化。
(2)製錬セグメント(亜鉛製錬)において、①環境対応、②コンパクト化、③原材料の多様化をキーワードに製錬工程を
改善し、将来に向けての製錬事業のサステイナビリティを担保する。
(3)川下領域、特に市場競争力の高い電解鉄事業において非連続な収益拡大を目指す。その布石として、まずは、営業体
制の強化を行い、需要を掘り起こし、販売拡大を図った上で次の生産能力拡大を検討する。
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Ⅳ. 2019年度 感応度
2018年度試算 2019年度試算 増減
変動幅 連結営業利益 連結営業利益 連結営業利益
内CBH 内CBH 内CBH
影響額 影響額 影響額
¥34百万 ¥40百万 +¥6百万
亜鉛 $10 / t ¥50百万 ¥56百万 +¥6百万
(豪$410千) (豪$500千) (+豪$90千)*
¥23百万 ¥28百万 +¥5百万
鉛 $10 / t ¥28百万 ¥33百万 +¥5百万
(豪$280千) (豪$360千) (+豪$80千)*
円/米$ 1円 / 米$ ¥64百万 - ¥64百万 - \0百万 -
米$/豪$ 0.01 豪$3.7百万 同左 豪$2.8百万 同左 △豪$0.9百万 同左
円換算は79.0円/豪$を使用
* 2018年度は年内精鉱生産量の1/3につき、キャップとフロアーを固定したオプションを契約しており、
市況感応度はキャップ・フロアー内の市況を前提としたが、2019年度はこのような影響がないために影
響額が増加した。
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