5707 東邦鉛 2019-01-30 15:10:00
豪州西オーストラリア州Abra鉛鉱山開発事業への参画 [pdf]

                                                             2019 年 1 月 30 日
各位
                                   会社名       東邦亜鉛株式会社
                                   代表者名      代表取締役社長     丸崎公康
                                                    (コード 5707 東証一部)
                                   問合せ先      執行役員資源事業部長       中川英樹
                                                        電話番号 03-6212-1704


                  豪州西オーストラリア州 Abra 鉛鉱山開発事業への参画


当社は、100%子会社の豪州鉱山会社 CBH Resources Limited(以下 CBH 社)を通じ、豪州西オースト
ラリア州の Abra 鉛鉱山開発事業への参画に付き、
                         同権益を 100%保有する豪州 Galena Mining Limited
(以下 Galena 社)と基本条件の合意に至りましたので、下記の通りお知らせ致します。
当社は、今後本開発事業に関わる精査確認作業、参画詳細条件の協議と関係当局の承認取得を経て、
2019 年 3 月末を目途に、正式契約の締結と本開発事業への参画実行を目指す事と致します。


                                    記
1. 基本条件の概要
(1)   CBH 社(乃至同社子会社)は、Galena 社の 100%出資子会社である Abra Mining Pty Limited (以
      下 AMPL 社) の第三者割当増資を 90 百万豪ドルで引受け、増資後の AMPL 社株式の 40%を保有
      する。Galena 社と CBH 社は、Abra 鉛鉱山開発事業の共同運営に関する株主間協定書を締結す
      る。
(2)   CBH 社による増資引受は、株主間協定書締結時に 20 百万豪ドル、最終経済性評価レポート策定
      時に 10 百万豪ドル、Abra 鉛鉱山開発に関わる融資契約締結時に 60 百万豪ドルとする。
(3)   当社並びに Galena 社は、AMPL 社株式持分比率に応じて、Abra 鉛鉱山開発に必要な金融機関融
      資を夫々組成する。
(4)   当社並びに Galena 社は、AMPL 社株式持分比率に応じて、Abra 鉛鉱山開発事業の生産物の引取
      権を夫々保有する。
(5)   当社は、基本条件の合意以降、本開発事業に関わる精査確認作業、参画詳細条件の協議と関係
      当局の承認取得を経て、2019 年 3 月末を目途に、正式契約の締結と本開発事業への参画実行を
      目指す。


2. Abra 鉛鉱山開発事業について
(1)   所在地         豪州西オーストラリア州北西部 Gascoyne 地区
(2)   現権益保有者      Galena 社の 100%出資子会社 AMPL 社
(3)   資源量 (註 1)                     数量          鉛品位             銀品位
                  概測資源量          15.0 百万トン       8.7%          22g/トン
                  予測資源量          22.4 百万トン       6.7%          15g/トン
                  合計             37.4 百万トン       7.5%          18g/トン
(4)   埋蔵量 (註 2)                     数量        鉛品位          銀品位
                  推定埋蔵量          10.3 百万トン     8.8%        24g/トン
(5)   生産予定量       鉛精鉱 121,000 トン/年 (精鉱中鉛金属分 91,000 トン/年)
(6)   スケジュール      2019 年建設開始   2021 年生産開始
(7)   山命          14 年
(8)   開発費用見込      154 百万豪ドル(約 121 億円)


(Abra 鉛鉱山位置)




3. 豪州 Galena Mining Limited(Galena 社)について
(1)   本店所在地       豪州西オーストラリア州パース
(2)   上場          豪州証券取引所上場 (コード G1A)
(3)   設立          2017 年
(4)   事業内容        豪州西オーストラリア州 Abra 鉛鉱山及び周辺鉱区の探査・開発


4. 当社参画の狙い
当社は、主力の亜鉛・鉛製錬事業と共に、資源事業を戦略的事業の一つとして位置付け、収益拡大を
図る方針です。当社は、豪州南東部のニューサウスウェールズ州に於いて、100%子会社 CBH 社による
亜鉛・鉛鉱山事業を展開していますが、同事業に続く新規鉱山開発事業への参画が課題となっており
ました。Abra 鉛鉱山開発事業は、十分な資源量規模と山命、及び高いコスト競争力が見込まれると
共に、CBH 社が保有する鉱山事業経営の経験と知見の活用が期待されます。又、当社契島鉛製錬所向
け原料鉱石の安定確保にも資するものと考えられます。


5.当期及び今後の業績に与える影響
当社の当期業績には影響はありませんが、2021 年生産開始以降は、CBH 社を通じて当社の将来の収益
獲得に貢献することが期待されます。
(註)
(1)   資源量              出展:2018 年 12 月 28 日 Galena 社 ASX リリース

      (Mineral         (https://docs.wixstatic.com/ugd/a7d7b8_19dd3c9302f949cda9c7e90a490d1ed0.pdf)

      Resources)

                       ※   資源量の定義

                       将来において経済的に採掘できる見込みがあると判断される、地殻中ないし地殻表面に

                       おいて、ある程度の形態及び量を確保でき、それ自体が本質的な経済的な価値を持つ濃

                       縮物あるいは産出物。将来的に経済的採掘が見込めない鉱床の部分については、鉱物資

                       源量に含んではならない。全てのカテゴリーの鉱物資源量は、サンプリングに基づくも

                       のでなければならない。資源量は地質学的な確度に応じてそれぞれ以下のカテゴリーに

                       分類される。

                       精測鉱物資源量(Measured):精度が高い

                       概測鉱物資源量(Indicated):精度がそこそこの段階

                       予測鉱物資源量(Inferred):精度が低い

                       (出展:JOGMEC メタルマイニングデータブック)



(2)   埋蔵量              出展:2018 年 12 月 28 日 Galena 社 ASX リリース

      (Ore Reserves)   (https://docs.wixstatic.com/ugd/a7d7b8_19dd3c9302f949cda9c7e90a490d1ed0.pdf)


                       ※   埋蔵量の定義

                       概測鉱物資源量又は精測鉱物資源量のうち、経済的に採掘可能な部分(可採鉱量)。採掘

                       工程で発生する混入物質(Diluting materials)及び損失(Allowance for losses)を

                       含む。
                       確定鉱石埋蔵量(Proved):精測鉱物資源量のうち経済的採掘可能部分

                       推定鉱石埋蔵量(Probable):概測あるいは精測鉱物資源量のうち経済的採掘可能部分

                       (出展:JOGMEC     メタルマイニングデータブック)