5706 三井金 2019-05-20 15:00:00
株主提案に関する書面受領および当該株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ [pdf]

                                                2019 年 5 月 20 日
各    位


                            会 社 名   三井金属鉱業株式会社
                            代表者名    代表取締役社長 西田 計治
                                    (コード番号:5706 東証第一部)
                            問合せ先    広報部 TEL03-5437-8028




                 株主提案に関する書面受領および
           当該株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ

 当社は、当社株主より、2019 年 4 月 24 日付で、2019 年 6 月 27 日開催予定の当社第 94 期
定時株主総会において株主提案を行う旨の書面を受領いたしましたが、本日開催の取締役
会において本件株主提案のうち 6 議案を適法として取り上げたうえで反対する決議をいた
しましたので、下記のとおりお知らせいたします。


                             記


 1.提案株主
         議決権 301 個を保有する法人株主 1 名


    2.株主提案の内容および当社取締役会の意見(株主提案の内容は原文をそのまま引用)
    (1)議案 1 取締役全員を業績不振の責任を取って退陣させる。
     1.提案理由
          当社の、直近5期の売上高は4363億円から5220億円の幅で推移し安定している。
          しかし、重要な経常利益がマイナス112億円から410億円まで乱高下している。残
          念ながら平成31年3月期の当期純利益は40億円と誠に寂しい状況である。
          これは、経営陣が大きな損失を繰り返し惹起させている証拠である。
          この状況を真摯に受け止め、責任を明らかにし、取締役の総退陣で株主の納得
          を得る。


      【当社取締役会の意見】
         本件株主提案に対して、当社取締役会として反対する。
      <反対理由>
          当社の取締役は、社外取締役を委員長とする指名検討委員会で、経営を行うため
   に必要な能力、識見、人格といった資質を備えた候補者として指名され、株主総会
   での信任を得て就任しております。各取締役は、会社の経営にあたって最適な判断
   をするために必要な情報を集め、取締役会で十分審議のうえ決議に参画しており
   ます。
    足元、2024年のありたい姿「機能材料、金属、自動車部品の3事業を核に、成長
   商品・事業を継続的に創出し、価値を拡大し続けている会社」を目指し、19中計に
   取り組んでいる最中であります。
    従いまして、取締役会としては、取締役全員を退陣させるとの本議案に反対いた
   します。
    なお、この提案に「経常利益がマイナス 112 億円から 410 億円まで乱高下して
   いる」とありますが、経常利益の推移は下表のとおりとなっております。
                                                 (単位:百万円)
          第 89 期   第 90 期   第 91 期    第 92 期   第 93 期   第 94 期
                                                        (当期)
 経常利益     13,656   21,096   △11,284   31,047   11,239   17,755




(2)議案 2 利益余剰金の一部を活用し自己株式 600 万株「普通株式 31 年 3 月期末発行
        済株式数(自己株式除)57,107,111 株の約 10.5%」を購入する。
 1.提案理由
    当社は売上高、営業利益及び投資額等の企業規模に比べ、1株当たり利益(EPS)・
    自己資本利益率(ROE)が極めて低い為に、市場からの企業評価も上がらず、当
    然ながら株価も低迷している。国内企業の多くは、自己資本利益率(ROE)の目
    安を10%以上に置き、15%以上の優良企業を目指している。
    経営責任者は、成長投資と株主還元を考慮し、高度な配当性向を求める事業資本
    政策を基本とすべきである。当社は、自己資本比率も併せて、株主への利益還元
    強化策として一定量の自己株式を取得し、当社の1株当り当期純利益(EPS)や自
    己資本利益率(ROE)等の資本効率向上に寄与し株主利益に資するべきである。
 2.自己株購入資金
    自己株購入時期の株価を確定できないが、購入資金として、利益余剰金から180
    億円(利益余剰金の約14.8%)を繰り入れる。
    この資金180億円の範囲で、自己株600万株を目安とし市場から購入する。


  【当社取締役会の意見】
   本件株主提案に対して、当社取締役会として反対する。
  <反対理由>
    ROE や EPS といった指標も、それぞれ会社経営上の重要な指標の一つであること
  に鑑み、十分な意識は払っております。他方、当社の 2019 年 3 月期の自己資本比
  率は 32.5%であり、財務体質の強化が必要であると認識しております。利益剰余
  金を取り崩して自己株式を購入することは、自己資本の減少となり、会社の方針と
  相反することとなります。また、財務体質強化のためには、経営基盤の強化が必要
  であり、将来の成長に向けて、継続的な設備投資や研究開発投資が欠かせません。
   足元は 19 中計の適切な実行により経営基盤の強化、
                            財務体質の改善に取り組み、
  企業価値の向上を図っていくステージであるとの認識であります。
   従いまして、取締役会としては、現時点では、本議案のような自己株式を取得す
  ることは妥当ではないと判断しております。


(3)議案4 定款一部変更の件(監査役会に機密事項漏洩防止の規定を設ける)
 1.提案理由
    会社法に取締役の責任として、①取締役の義務②競業取引、利益相反取引にお
    ける取締役の責任等々がある。 当社の取締役および監査役の責任免除等が
                  又、
    記載されている。しかし、個人株主には全体的に具体性に乏しく不明瞭である。
    社会的大きな影響を引き起す公害問題に関する発信・発言に厳しく素早く対
    処する方策が必要である。管理規定等を設け機密事項の漏洩を防止する。
 2.提案内容
    機密事項に関する「文書管理規定」及び「文書管理マニュアル」でルールを作
    る。
    極秘とは、漏洩した場合に企業の安全や利益に損害を与える。ごく一部の人間
    の間で共有される内容。
    秘とは、社内であっても関係者以外に知らせてはならない内容。
    社外秘とは、社外に公開することで不利益を被る可能性がある内容。
    セキュリティレベル
    ①レベル 1 極秘の範囲 公害に関連する情報発信、合弁・特命プロジェクト、
    未公開の経理情報
    ②レベル 2 秘の範囲 重要契約書、新製品、コスト情報、人事ファイル。
    ③レベル 3 社外秘の範囲 会議の議事録、顧客リスト、営業企画書、見積書
    ④レベル 4 公開の範囲 社内報等、営業報告書
    上記のルールで、機密文章の分類、セキュリティレベルを示し信賞必罰を明確
    にして経営にあたる。


  【当社取締役会の意見】
   本件株主提案に対して、当社取締役会として反対する。
  <反対理由>
    情報管理の重要性は、取締役会としても認識しており、事業報告の業務の適正
   を確保するための体制および運用状況の概要にも記載のとおり、取締役の職務
   の執行に係る情報の保存および管理に関する体制を整備しております。
    情報管理については、高度情報化社会の中で様々なデジタルデバイスやデー
   タ方式等に対応していく必要があり、当社におきましては、情報管理に関するこ
   れらの様々な要因に対して適切適正な情報管理を適時に行う必要があると考え
   ております。そのため、
             「情報管理規則」等の社内規則を定め、情報の重要性に
   即した厳格な情報管理を行っております。
    従いまして、取締役会としては、定款に本議案のような規定を設けることは不
   要と判断しております。


(4)議案 5 定款一部変更の件(役員報酬の個別開示)
 1.提案理由
    「毎年、事業報告及び有価証券報告書において、取締役の報酬について、個別
    に報酬額、内容について開示することを義務付ける。」という条項を定款に規
    定する。
   提案内容
    個々の役員報酬額や内容等の開示は、株主利益最大化の観点から妥当な報酬
    が支払われたかどうかを株主がチェックするために極めて重要である。それ
    により何か投資家に特に不都合が生じることはない。報酬が個別開示されれ
    ば、費用効果の測定をより行いやすくなる。本議案は HOYA 株式会社の 11 年定
    時総会で 48.47%の賛成を得るなどしている。


  【当社取締役会の意見】
   本件株主提案に対して、当社取締役会として反対する。
  <反対理由>
    取締役の報酬等につきましては、株主総会で決議された報酬額の範囲内にお
   いて、社外取締役を委員長とし、社長、人事担当取締役、アドバイザーの社外監
   査役等からなる報酬委員会で報酬決定基準に基づき決定しております。
    取締役の報酬等は、基礎報酬と業績報酬で構成しており、基礎報酬は、会社業
   績、世間水準などを総合的に勘案したうえで、社長の基礎報酬を基準として役位
   毎の比率を目安に算出しております。業績報酬は、連結経常利益を業績指標とし
   て報酬額を算出する他、担当部門の業績に応じた評価を行い決定しております。
   なお、業務執行から独立した立場にある社外取締役には業績報酬はありません。
    また、開示につきましては、事業報告および有価証券報告書において、法令に
   従い取締役の報酬等の総額および支給人数について適正に開示しており、当社
   としては、株主の経営チェックに十分応えていると認識しております。このよう
   に決定の手続きおよび開示の方法ともに適切に行われております。
    従いまして、取締役会としては、定款に本議案のような規定を設けることは不
   要と判断しております。


(5)議案 6 定款一部変更の件(監査委員会における告発窓口の設置)
 1.提案内容
    「監査委員会に、当社取締役や執行役、社員に関する社内外からの内部告発の
    窓口を設け、そのプロセスを社内外に開示しなければならない。内容告発のプ
    ロセスとその処理には、社内取締役と執行役、社内取締役または執行役の指揮
    系統下の社員は関与してはならない。」という条項を、定款に規定する。
 2.提案理由
    社内の執行を監督する為、監査役会や社外取締役が設置されているのである
    が、監査役会や社外取締役の癒着がないとは言えない。コンプライアンスは、
    形式的に適法であるというだけで足りず、それが総合的な社会通念や社会規
    範に合致していること『法令遵守』ではなく『社会の要請にこたえること』で
    ある。


  【当社取締役会の意見】
   本件株主提案に対して、当社取締役会として反対する。
  <反対理由>
    東京証券取引所が定める「コーポレートガバナンス・コード」
                               (以下、「CG コ
   ード」といいます。
           )では、内部通報に係る適切な体制整備と取締役会による運
   用状況の監督が定められています。これに関し、当社では内部通報制度を設け、
   「ホットライン運営規則」や「コンプライアンスガイドブック」惹起等の社内規
   則等に則り適切に運用するとともに運用状況について定期的に取締役会に報告
   しており、取締役会は当該制度が適切に運用されていることを確認しておりま
   す。
    従いまして、定款に本議案のような規定を設けることは不要と判断しており
   ます。
    なお、当社は監査役会設置会社であり、この提案にあるような会社法上の機関
   としての監査委員会、執行役は設けておりません。




(6)議案 7 定款一部変更の件(取締役の会議長と最高経営責任者分離)
 1.提案内容
    「取締役会の議長と最高経営責任者が、兼任することを原則として禁止し、取
    締役会議長は社外取締役がならなくてはならない。兼任を認める特別の場合
    の例外については、株主総会招集通知または参考書類において、かかる兼任が
  株主にとって最大利益であることを説明する株主への開示を書面で必要とす
  る。
2.提案理由
  最高経営責任者は社内資源や人事等の権力を持ち、最も監視対象として位置
  付けされるべきため、企業統治の強化のため国際的に採用されるべき方向性
  と反する最高経営責任者と取締役議長の兼任は、なるべく避けるべきである。
  現状代表執行役等が人事権等を持つ幹部社員らが取締役会や各委員会の判断
  情報の選択に実質的に強い影響力を持ちうる構造になっていると疑われ社長
  から独立した取締役会議長らが掛かる仕事をすべきである。


【当社取締役会の意見】
 本件株主提案に対して、当社取締役会として反対する。
<反対理由>
  取締役会が有効に機能し、適切なガバナンスが確保されているかについては、
 会社法や CG コードなどに則り、不断の検討・検証をしております。かかる検討
 において、業務を執行しない社外取締役を取締役会の議長とすることがガバナ
 ンス上一定の範囲で有効であるとの考え方があることは認識しておりますが、
 当社のガバナンスに直ちに不可欠なものとは認識しておりません。
  現状、当社取締役会では、議案を事前に社外取締役を含む各取締役に配付して
 おり、各取締役が、その内容を検討し、必要に応じ、事前説明を受けたり情報収
 集を行ったうえで取締役会に臨んでおります。取締役会の場においては議案の
 審議に十分な時間をとり、議論を尽くした後に最適な決定を行っております。ま
 た、取締役 6 名中 2 名が社外取締役であり、当該 2 名は業務執行を行わない独
 立した立場から企業価値の向上や株主利益の保護といった観点から経営を監督
 しており、取締役会の場においても適時に適切な質問や意見表明を行っており
 ます。CG コードに定める取締役会の実効性評価においても、取締役会の役割・
 責務は十分に果たしているものと認められております。
  従いまして、取締役会としては、定款に本議案のような規定を設けることは不
 要と判断しております。
  なお、当社は監査役会設置会社であり、この提案にあるような会社法上の機関
 としての各委員会、代表執行役は設けておりません。




                                       以上