5563 新日本電工 2021-04-20 15:00:00
第8次中期経営計画(2021年~2023年)について [pdf]

                                                                        2021 年 4 月 20 日
各     位
                                            会 社 名       新日本電工株式会社
                                            代表者名        代表取締役社長           青木       泰
                                                        (コード番号:5563       東証第 1 部)
                                            問合せ先        執行役員総務部長          上    直
                                                        (電話    03-6860-6800)


                         第8次中期経営計画(2021 年~2023 年)について


 当社はこの度、2021 年~2023 年を実行期間とする新たな中期経営計画を策定いたしましたので、
その概要を下記の通りお知らせいたします。


                                            記

1.第8次中期経営計画の概要
 <基本方針>
          第 8 次 中 期 経 営 計 画 を 10 年 後 の 「 あ り た い 姿 」 の 実 現 に 向 け た 礎 を 築 く 期 間 と し て 、
      「10 年後へつながる成長基盤の確立              “4Cores + Growth”」を基本方針といたしました。

      10 年後のありたい姿
      「素材と環境で人々の暮らしを支え、より良い未来に向かって挑戦し続ける会社」

      基本方針
    『10 年後へつながる成長基盤の確立                “4Cores + Growth”』

      主要課題
      ・既存ビジネスの強化
      ・新規ビジネスへの挑戦
      ・事業環境変化に適応する強い企業体質の構築

 1)       既存ビジネスの強化
      (1) 合金鉄事業
             国内粗鋼生産量の構造的・中長期的な減少に伴う合金鉄需要減を受け、当社の生産能力が余
           剰となる中、鹿島工場における高炭素フェロマンガン炉の操業を停止し(2021 年末)、抜本的
           な生産構造改革を進め、安定収益体制の構築を図ってまいります。


      (2) 機能材料事業
             環境規制や脱炭素化への機運の高まりによる電動自動車の普及加速、通信インフラの 5G 化
           や自動車の自動運転化といったデジタル化の進展を追い風に、電池材料、電子部品関連分野へ
           の供給力の積極的増強を図ってまいります。
     (3) 環境事業
         焼却灰溶融固化処理事業においては、パーフェクトリサイクル(徐冷スラグの完全無害化、
       有価金属の回収)と低環境負荷という強みを活かし、2022 年の焼却灰 4 号溶融炉(EM4)の操
       業開始により、一層の積極的な事業拡大を図ってまいります。
         環境システム事業においては、イオン交換樹脂塔による水の再利用と資源の回収を通じた循
       環型社会への貢献、純水製造装置による水素社会への貢献を目指し、水処理技術の新たな用途
       開拓、海外マーケット開拓を図ってまいります。


     (4) 電力事業
         安定操業の維持に努め、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)事業計画に基づく長
       期安定収益の確保を継続してまいります。また、持続可能なクリーンエネルギーの更なる創
       出・利用促進に挑戦し、脱炭素社会へ一層の貢献を図ってまいります。


2)    新規ビジネスへの挑戦
     (1) 新市場開拓・新事業展開
         素材開発や環境・リサイクル等のコア技術を活かした研究開発の推進に加え、新たな技術の
       探索、他社との協業、M&A や海外展開等の幅広い事業拡張の検討を進め、脱炭素化、環境負荷
       低減の領域を中心とした新市場開拓、新事業展開に挑戦してまいります。


 (2)研究開発の強化
         「CASE」や「脱炭素化」「IoT」といった社会動向を捉え、次世代電池材料等の機能材料の
                      、
       応用開発、製造プロセスの脱炭素化や廃棄物資源化等の顧客ニーズと技術シーズを融合した製
       品開発、脱炭素化や循環型社会に向けた社会貢献に寄与する、将来を見据えた技術・製品開発
       に取り組んでまいります。


3)    事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
     (1) 投資計画
         持続的な成長に向け、事業戦略投資として、環境事業における焼却灰 4 号溶融炉(EM4)の
       増設、機能材料事業における電子部品材料製造設備の増強等、成長分野への積極的な投資を継
       続してまいります。また、M&A やアライアンスについては適宜戦略的に実施してまいります。


     (2) 脱炭素化への取り組み
         当社は 2050 年カーボンニュートラルへの一層の貢献を目指し、事業の選択と集中や製造プ
       ロセスにおける CO₂排出量削減および再生可能エネルギーの利用促進による使用電力の脱炭素
       化等により、中間目標として 2030 年における全社 CO₂総排出量の 2013 年比 30%以上削減を目
       指すとともに、当社製品・技術・サービスの提供を通じて社会全体の CO₂排出量削減にも貢献
       してまいります。


     (3) DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組み
         これまで築き上げた企業存立基盤を柱としつつ、基幹システム刷新などのデジタル化により
       事業環境変化に適応する強い企業体質の構築に向けて DX を推進し、データとデジタル技術を
       活用した業務の変革により競争力の強化を図ってまいります。
  (参考) <SDGs 達成への貢献>
    当社は SDGs 達成へ向け、持続可能な循環型社会構築へ貢献しつつ、企業価値向上を目指して
   まいります。事業戦略として製鉄への貢献と脱炭素化、環境負荷低減に取り組むとともに、企業
   活動全体では、人材育成や働きがいのある職場づくり、投資家や取引先、地域社会等ステークホ
   ルダーとの共生に努めてまいります。


2.収益計画
  第8次中期経営計画(最終年度の 2023 年)の経営目標を以下の通りとします。
                       2023 年目標   (参考)2020 年実績
 連結売上高                 600億円        540億円
 連結経常利益                 60億円        ※31億円
 ROE(株主資本利益率)              8%           5%
※当社は 2021 年より固定資産除却損の計上を特別損失から営業外費用へ変更いたします。
 2020 年実績の連結経常利益には固定資産除却損が含まれております。


                                                 以   上
        第8次中期経営計画
          2021~2023
                                2021年 4月 20日
                                問合せ先 総務部長 上 直
                                電話       03-6860-6800
                                http://www.nippondenko.co.jp


© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.
1-1 . 第8次中期経営計画
第8次中期経営計画(2021年~2023年)を
10年後の「ありたい姿」実現に向けた礎を築く期間とする
経営理念
    特徴ある製品・技術・サービスを                             10年後
 開発・提供し、持続的な成長を通じて、
      豊かな未来の創造に貢献する
                                              ありたい姿
           Build the Future               脱炭素化・環境負荷低減へ貢献する
                                          製品・技術・サービスの提供を通じ
                                          素材と環境で人々の暮らしを支え
                                  2025年
                                創業100周年     より良い未来に向かって

 2021年~2023年                                 挑戦し続ける会社

第8次中期経営計画



© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                1
1-2 . 第8次中期経営計画 基本方針
基本方針
                10年後へつながる成長基盤の確立
                   “4Cores + Growth”

 ・既存ビジネスの強化
      各事業の競争力向上と収益力最大化を追求

 ・新規ビジネスへの挑戦
      技術力、商品力を発揮した新市場開拓・新規事業展開
      研究開発強化、他社との協業検討

 ・事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
      経営資源の最大活用、積極的な投資、脱炭素化への取り組み、DXの推進


© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.             2
1-3 . 収益計画
                2020年実績                      2023年目標
           売上高 540億円                         売上高 600億円
        (※)経常利益 31億円                         経常利益 60億円
           ROE    5%                         ROE    8%
                                               その他    経常利益
                                                電力
                                                      60億円

                                                環境


                        その他     経常利益
                         電力
                                31億円
                                棚卸資産の評価損
                         環境     戻り益46億円を含む     機能材料




                       機能材料
                                               合金鉄

                        合金鉄
(※) 当社は2021年より固定資産除却損の計上を特別損失から営業外費用へ変更しております。
    2023年計画損益との比較情報として、2020年経常利益は固定資産除却損を含めて表示しております。
    また、2020年の経常利益には棚卸資産の評価損戻り益46億円が内数として含まれております。
© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                3
2 . 既存ビジネスの強化
基本方針
                10年後へつながる成長基盤の確立
                   “4Cores + Growth”

 ・既存ビジネスの強化
      各事業の競争力向上と収益力最大化を追求

 ・新規ビジネスへの挑戦
      技術力、商品力を発揮した新市場開拓・新規事業展開
      研究開発強化、他社との協業検討

 ・事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
      経営資源の最大活用、積極的な投資、脱炭素化への取り組み、DXの推進


© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.             4
2-1 . 合金鉄セグメント
 持続可能な社会の基盤を支える鉄づくりへの一層の貢献と
 安定収益体制の構築を目指す
事業戦略:抜本的な生産構造改革による収益安定化
重点施策 ・国内 高炭素フェロマンガンの最適生産体制の確立
                  鹿島工場での合金鉄炉操業停止、徳島工場への生産特化と外部調達の活用
             ・海外 パータマフェロアロイズ社(マレーシア)製品の販売拡大
                  再生可能エネルギー(水力発電)を利用した増産体制確立


各工場における収益改善施策                          売上高 (億円)           経常利益
                                                              (億円)
鹿島工場                             312       377
 ・合金鉄炉操業停止による固定費削減
徳島工場
                                                                 9
 ・操業改善による増産とコスト削減
 ・在庫マネジメントによる市況リスク                                (※) 0
  低減、平準化                        2020年 ・・・ 2023年     2020年 ・・・ 2023年
パータマフェロアロイズ社
 ・増産と販売拡大
                                (※)棚卸資産の評価損
                                   戻り益46億円を含む
                                                    (-46)             5
© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.
2-2 . 合金鉄セグメント
鹿島工場での高炭素フェロマンガン炉の操業停止について
背景
     国内粗鋼生産量減に伴う合金鉄需要の構造的な減少
      ・国内人口減少等による内需の縮小
      ・各国製造業の自国産化や新興国の低迷長期化による鋼材の直接、
       間接輸出の減少      国内粗鋼生産量の推移
                                  (百万t/年)
                                105     104      99
                                                         83
        ・当社生産能力の大幅な余剰
                                                                ・・・

                                2017年   2018年   2019年   2020年         中長期見通し


施策(事業の選択と集中)
     鹿島工場での合金鉄炉操業停止(2021年末予定)
      ・コスト競争力優位である徳島工場への生産特化
      ・外部調達を含め需要家への安定供給を継続
      ・雇用を維持し成長事業や新規ビジネスへ人材を投入
     鹿島工場は中央電気工業による環境事業に特化

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                                  6
  2-3 . 機能材料セグメント
       脱炭素社会に向けた自動車の電動化と
       デジタル化を支える電子部品分野拡大への更なる貢献
 事業戦略:電池材料・電子部品関連分野へ供給力の積極的増強
 重点施策 ・電池材料関連:確実で安定した供給体制の継続
                                  フル生産を継続しつつ、市場・顧客の状況を見て適切に対応
                 ・電子部品関連:生産能力の増強と積極的な販売
                                  ジルコニア…生産能力50%増、酸化ほう素…生産能力40%増
                 ・二次電池用正極材受託生産の拡充

 製品分野別売上イメージ                                          売上高            経常利益
                                                            (億円)              (億円)
    2020年実績                       2023年計画                                     22
                                                            117
        97億円                         117億円       97
                           その他
その他                                                                 11



電子部品関連       電池材料関連
                          電子部品関連       電池材料関連

                                                2020年 ・・・ 2023年    2020年 ・・・ 2023年
  © 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                                      7
2-4 . 機能材料セグメント
関連市場動向
 ・環境規制・脱炭素化への機運の高まりにより電動自動車の普及が加速
 ・通信インフラの5G化や自動車の自動運転化により電子部品の需要拡大
「CASE」「5G」事業拡大の波に乗り各機能材製品需要UP

      5G                        CASE                   電池材料関連分野

                                                       水素吸蔵合金
                                                電      LIB正極材受託
                                                動      ⇒車載電池
                                                化        リチウムイオン電池
                                       電装化
             通信高速化・大容量化

                         電子部品関連分野

      ほう素、酸化ほう素                         ジルコニア          マンガン化成品
       ⇒ディスプレイガラス基板用                    ⇒電子部品          ⇒LIB正極添加剤
        電子基板用グラスファイバー                    LIB正極添加剤       電子部品
                        ディスプレイ           強化ガラス    触媒      コンデンサ




© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                        8
 2-5 . 環境セグメント(焼却灰溶融固化処理)
  パーフェクトリサイクルによる循環型社会への一層の貢献

事業戦略:パーフェクトリサイクルと低環境負荷を強みに
     積極的拡大を図る
重点施策 ・焼却灰4号溶融炉(EM4)増設による処理量増強(2022年稼働)
               ・東京23区の資源化計画を基軸とした関東地区(1都7県)の
                焼却灰リサイクルを拡大

【焼却灰溶融固化処理事業の特徴】
                                       売上高                 経常利益
・パーフェクトリサイクル                              (億円)                 (億円)

  - 完全無害化した徐冷スラグを                               82                  22
    路盤材として活用(エコラロック®)                                 14
                                  60
  - 有価金属を回収
                                       溶融固化処理              溶融固化処理
・合金鉄事業で長年培った電気炉の操業
 技術を最大限活かす
・CO₂排出量が少ない電気炉操業
                                 2020年 ・・・ 2023年     2020年 ・・・ 2023年
 © 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                           9
2-6 . 環境セグメント(焼却灰溶融固化処理)
焼却灰溶融固化処理の需要は更に高まる
・全国の廃棄物埋立処分場の余力は限られるが、更なる拡大は困難                                     ⇒       今後は資源化へ

・焼却灰の外部委託処理(資源化)先としてセメント原料および溶融固化処理がある
 今後の需要拡大に対しては溶融固化処理が有力と思われ、当社は更なる増設を視野に入れ
 対応していく。

  関東地区(1都7県)                          焼却灰の埋立・資源化量(1都7県)
焼却灰の埋立・資源化比率                                                                     (単位:万t/年)


     発生量       138万t/年

                                      埋立
                                            25

                                                   7
     資源化35%        埋立65%                                 23
                                                              12

                                                  15                                     5
                                      資源化                                          8
                                            11
                                                              7        6    5
                                                         5                               6
                                                                       1    1      3

                                            東京都   埼玉県 神奈川県 千葉県     群馬県     栃木県    茨城県   静岡県
                  出典:環境省 「廃棄物処理技術情報
                          平成30年度調査結果発表」                出典:環境省 「廃棄物処理技術情報 平成30年度調査結果発表」




© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                                                 10
 2-7 . 環境セグメント(焼却灰溶融固化処理)
焼却灰溶融固化処理の需要見通し
・東京23区は埋立延命策として2034年までに16.5万t/年の資源化拡大に向け検討

東京23区焼却灰外部委託計画
(単位:万t/年)
                                            15     焼却灰の資源化は今後更に加速
                             13
                 11                                ・廃棄物埋立処分場の延命化
     8                                             ・循環型社会に向けた資源化ニーズ
                                                    の高まり
                                     …
   2021年     2023年   2025年                 2030年
  出典:東京二十三区清掃一部事務組合「一般廃棄物処理基本計画 原案」
    (令和2年10月)

当社 焼却灰溶融炉                増設計画
(単位:万t/年) 当社の処理能力
                             5号・6号溶融炉増設に
                             向けて調査、検討開始
          4号溶融炉                                    循環型社会への一層の貢献を目指し
            増設  13
                                                   更なる処理能力の増強
     10
                                                   5号・6号溶融炉増設に向けて
                                     …             調査、検討開始
   2021年        2023年       2025年          2030年


 © 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                      11
 2-8 . 環境セグメント(水処理)
水の再利用と資源(ほう素、ニッケル、クロム)の回収を通じて
循環型社会への一層の貢献を目指す

事業戦略:製品提供力を活かした事業の深掘りと新市場への参入
重点施策 ・表面処理・自動車、水素エネルギー関連の国内マーケットを
              更に開拓
             ・国内新規マーケットへの積極的な展開、海外マーケット開拓
    表面処理・自動車関連              水素エネルギー関連



                                                売上高(億円)
                                                                  経常利益(億円)
                                                      82                 22

                                           60                14
       イオン交換樹脂塔                  純水製造装置
事業の成長へ
   新規マーケットへの積極的な展開
    水処理技術の新たな用途開拓
   海外マーケット開拓                                    水処理                水処理
    アジアを中心とした新市場へ事業拡大を目指す
    ・タイ:イオン交換樹脂再生事業(二葉産業 殿と協業)            2020年 ・・・ 2023年   2020年 ・・・ 2023年
        軟水器等の販売
 © 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                                12
2-9 . 環境セグメント(水処理)
     循環型社会へ貢献                          水素社会へ貢献
     排水に含まれる資源を除去・回収・                  燃料電池自動車・家庭用燃料電池の
     リサイクルし水の再利用に貢献                    燃料となる水素製造は純水が不可欠
       ・表面処理   排水処理                              水素ステーション数           (単位:件)
         自動車                                                         900
         電子部品
         建設資材  a
         印刷 製版                                              純水製造装置
                                                     320
       ・汚染土壌処理 排水処理
                                        164
       ・産廃処分場 排水処理
     国内マーケットを更に開拓し、                     2020年       2025年            2030年
     新市場へ事業領域を拡大                        出典:経済産業省 「水素・燃料電池戦略ロードマップ」



                                クリーンリサイクルシステム

                                当社の技術・ノウハウ
      イオン交換樹脂塔                                     純水製造装置
                                 樹脂・吸着剤の再生
                           当社の強み    回収した資源のリサイクル
                      吸着したイオンから
           ほう素、ニッケル、クロムなどを回収                      資源のリサイクル

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                                 13
 2-10 . 電力セグメント
    脱炭素社会への貢献拡大を目指し、持続可能なクリーン
    エネルギーの更なる創出・利用促進に挑戦する

事業戦略:FIT事業計画に基づく安定操業・安定収益確保
     再生可能エネルギーを利用した発電拡大の検討
重点施策 ・水力発電の災害対策・安全対策の強化による安定操業の継続
             ・クリーンな発電事業の更なる拡大検討
    年間発電量:約56,000MWh(約15,000世帯分の消費電力に相当)
    売電単価 :固定価格(~2039年)

    幌満川第3発電所ダム
                                       売上高                経常利益
                                              (億円)                   (億円)
                                  14         14


                                                      4          4




                                 2020年 ・・・ 2023年     2020年 ・・・ 2023年

 © 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                         14
3 . 新規ビジネスへの挑戦
基本方針
                10年後へつながる成長基盤の確立
                   “4Cores + Growth”

 ・既存ビジネスの強化
      各事業の競争力向上と収益力最大化を追求

 ・新規ビジネスへの挑戦
      技術力、商品力を発揮した新市場開拓・新規事業展開
      研究開発強化、他社との協業検討

 ・事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
      経営資源の最大活用、積極的な投資、脱炭素化への取り組み、DXの推進


© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.             15
 3-1 . 新市場開拓・新事業展開
  技術力・商品力を発揮し、社会的要請に応える事業を展開

基本戦略:脱炭素化、環境負荷低減の領域を中心とした新市場
     開拓、新事業展開に挑戦
重点施策 ・当社コア技術を活かした研究開発の推進

             ・他社との協業、M&A、海外展開等、幅広い事業拡張の検討


                                 新市場開拓・新事業展開


                         研究開発の推進        他社との協業
                   素材開発            環境・リサイクル
                  量産化技術               技術       新たな技術を探索




 © 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                            16
 3-2 . 研究開発の強化
 技術力・商品力を発揮し、社会的要請に応える事業を展開

基本戦略:将来を見据えた研究開発を進める
重点施策 ・顧客ニーズと技術シーズを融合した製品開発
             ・脱炭素化に向けた社会貢献に寄与する技術・製品開発

研究開発費(3ヵ年) : 20億円(対 前中計 50%増)


 ・機能材料の応用開発                         IoT、AI
  (次世代電池材料、ジルコニア等)                  CASE
 ・環境・リサイクル技術の開発                    資源・環境
  (製造プロセスの脱炭素化、廃棄物資源化)             エネルギー
 ・先進企業・研究機関との連携                     脱炭素化



© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                17
4 . 事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
基本方針
                10年後へつながる成長基盤の確立
                   “4Cores + Growth”

 ・既存ビジネスの強化
      各事業の競争力向上と収益力最大化を追求

 ・新規ビジネスへの挑戦
      技術力、商品力を発揮した新市場開拓・新規事業展開
      研究開発強化、他社との協業検討

 ・事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
      経営資源の最大活用、積極的な投資
      脱炭素化への取り組み、DXの推進

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.          18
4-1 . 投資計画
持続的な成長に向け、積極的な投資を継続
・設備投資額(3ヵ年):150億円 前中計 20%増)
                 (対

          事業戦略投資                :60億円(内DX10億円)
              機能材料、環境事業を中心に成長分野へ積極的投資
              ・機能材 ジルコニア、酸化ほう素 生産能力増強
              ・環境  4号溶融炉(EM4)増設
              ・DX  基幹システムの刷新

          維持更新投資                :90億円            設備投資額19億円
                                                 2021年着工


・M&A、アライアンス :戦略的に適宜実施
     海外展開、新ビジネスの開拓を含めた積極的な連携を検討




© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                19
4-2 . 脱炭素化への取り組み
 当社の幅広い製品・技術・サービスを結集して
 2050年カーボンニュートラルへの一層の貢献を目指す

 2013年                 2019年             2030年               2050年

                                        30%以上削減         カーボンニュートラル
当社 CO₂総排出量(万t/年)                         (2013年比)

   64

                                ・事業の選択と集中により
                         47      CO₂排出量を削減   ・製造プロセスの脱炭素化へ挑戦
                                             ・使用電力の脱炭素化
                                             (再生可能エネルギーの利用促進)




                                                                     ・オフセット



  2013年                2019年             2030年              2050年
当社CO₂総排出量の算定範囲
・SCOPE1+SCOPE2 :          燃料の使用等+購入電力製造時CO₂

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                             20
4-3 . 脱炭素化への取り組み
 当社の幅広い製品・技術・サービスを結集して
 2050年カーボンニュートラル実現へ一層の貢献を目指す

                           ・軽量化による自動車燃費向上に貢献(超ハイテン鋼板)
合金鉄セグメント
                           ・水力発電を利用した海外での合金鉄製造

                           ・自動車電動化に貢献する電池材料の提供
機能材料セグメント
                           ・電化社会を支える情報通信に貢献する電子部品材料の提供

                           ・CO₂排出量が少ない焼却灰のパーフェクトリサイクル
環境セグメント
                           ・水素ステーションへの純水製造装置提供


電力セグメント                    ・再生可能エネルギーによる発電(水力発電)




© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                           21
4-4 .DXへの取り組み
DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
 ・インテリジェンスの強化
        事業環境の変化に合わせ、蓄積されたデータを最大限に活用
         ・基幹(業務・会計)システムの刷新:2024年より稼働
 ・操業、業務のスマート化
        AI・IoT等デジタル技術の活用による操業技術の高度化
         ・設備管理システムの導入
         ・ITプラットフォームの整備

                                投資額(3ヵ年) 10億円

 将来の事業環境変化に適応する強い企業体質の構築
   データとデジタル技術を活用した業務の変革により競争力を強化
© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                   22
5 . 株主還元方針

  -配当政策および自己株式取得の方針-
    ・当社の配当政策
        各期の連結業績に応じた利益の配分を基本とし、将来の事業展
        開と経営体質の強化のために必要な内部留保の確保を図りつつ、
        業績の動向などを総合的に考慮し決定する

    ・連結配当性向
        「連結業績に応じた利益の配分」の指標としては、年間30%
        程度を目安とする

    ・自己株式の取得
        今後の事業展開、投資計画、内部留保の水準、業績動向等を総
        合的に考慮し検討する




© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.           23
(参考)SDGs達成への貢献
 持続可能な循環型社会構築へ貢献しつつ、企業価値向上
 を目指す
                         当社取り組み                SDGs
 ■持続可能な経済成長と社会的課題の解決                     事業戦略で貢献する目標

  ・合金鉄                社会基盤を支える鉄づくりに貢献
  ・機能材料               脱炭素社会、通信技術革新に貢献
  ・環境                 環境負荷低減に貢献
  ・電力                 CO₂排出ゼロに貢献

 ■企業基盤の強化、連結企業価値の向上                     企業活動全体で貢献する目標
   ・人材育成と働きがいのある職場づくり
   ・DENKO WAY活動、教育研修
   ・グループガバナンス、情報管理の強化
   ・投資家、取引先、地域社会との共生

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                         24
(参考)第7次中期経営計画 総括1
         成果と第8次中期経営計画で取り組む課題
基 本 方 針『「4Cores 」+ 将来につながる企業存立基盤の確立』
                                  完全統合による
               4コア事業の推進                         企業基盤の構築
                                   一体化、連携

成果     ・合金鉄以外の3コア事業             ・関係会社の整理      ・働き方改革
        へ経営資源を集中投下              ・営業部、工場の統合    ・女性活躍推進
           電池材料の製造受託            ・技術、経験、ノウハウ   ・役員株式報酬制度導入
           焼却灰溶融炉の増設             の複合による横展開    ・DENKO WAY活動
           FIT制度を活用した水力発電                     ・企業価値向上施策
       ・合金鉄のコスト改善
           電極原料の内製化
           設備老朽更新


課題     ・連結の安定収益体制を実現し、一層の株主還元に努める
         ・合金鉄事業
           →収益力・競争力強化の徹底追求による安定した黒字体質の実現
         ・合金鉄以外の事業
           →収益基盤の一層強化を通じた更なる収益拡大

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                                25
 (参考)第7次中期経営計画 総括2
 経営目標と実績
                                           事業別営業利益(2020年)
                     2020年目標     2020年実績        目標   実績

連結売上高                   865億円     540億円    合金鉄 32億円 18億円
連結営業利益                   80億円      54億円    合金鉄
                                               48億円 36億円
連結経常利益                   85億円   (※)35億円
                                           以外
ROE                     8%以上        5%

   評    価
    各事業において体質強化に向けた基盤整備を着実に進め、特に合金鉄以外の
   事業においては、厳しい事業環境下にありながらも、外部影響を受けにくい収
   益基盤を整えつつある。 しかしながら、想定外の新型コロナウィルス影響に加
   え、合金鉄における国内粗鋼生産量減に伴う需要減や製品市況低迷、フェロボ
   ロン需要減などがあり目標未達の結果となった。


(※) 2020年目標経常利益には固定資産除却損が含まれていないため、本スライド上の2020年実績経常利益
    は決算公表値としております。
© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.                             26
       本資料に記載している業績等に関する記述は、現時点で得られた情報に
       基づき作成されたものであり、様々な不確定要素を含んでおりますので、
       実際の業績は予想数値と異なる可能性があります。

© 2021 Nippon Denko Co., Ltd.              27