5481 山陽特鋼 2020-01-31 15:00:00
通期業績予想の修正に関するお知らせ [pdf]

                                                                                   2020年1月31日
各       位
                                                         会 社 名      山陽特殊製鋼株式会社
                                                         代表者名       代表取締役社長 樋口 眞哉
                                                                    (コード:5481、東証第1部)
                                                         問合せ先       財務部長 菅野 申一
                                                                    (TEL.079-235-6004)


                               通期業績予想の修正に関するお知らせ


 最近の業績動向を踏まえ、2019年10月30日に公表いたしました2020年3月期(2019年4月1日~2020年3月31日)の通期
連結業績予想を下記のとおり修正いたしましたのでお知らせいたします。
 併せて、通期の個別業績予想につきまして、前期実績に対し差異が生じる見込みであるため、お知らせいたします。


                                             記


1.2020年3月期通期業績予想数値の修正(2019年4月1日~2020年3月31日)
 (1) 通期連結業績予想数値の修正
                                                                                 (金額単位:百万円)
                                                                  親会社株主に帰属         1株当たり
                       連結売上高        連結営業利益         連結経常利益
                                                                   する当期純利益        連結当期純利益
    前回発表予想(A)            277,000          4,000          3,000           1,600           28円89銭

    今回修正予想(B)            260,000       △1,900         △2,300           △2,800       △50円57銭
    増 減 額(B-A)           △17,000       △5,900         △5,300           △4,400
    増 減 率( % )              △6.1      ─              ─               ─
    (参考)前期実績
    (2019年3月期)           185,818          10,123         9,437           7,721       237円75銭


 (2) 通期個別業績予想数値の修正
                                                                                 (金額単位:百万円)
                                                                                   1株当たり
                       売上高          営業利益           経常利益            当期純利益
                                                                                   当期純利益
    前回発表予想(A)           ─             ─              ─               ─               ─

    今回修正予想(B)            132,000          3,100          3,400           2,500           45円16銭

    増 減 額(B-A)          ─             ─              ─               ─
    増       減   率(%)    ─             ─              ─               ─
    (参考)前期実績(C)
                         162,804          9,757          10,164          7,162       220円54銭
      (2019年3月期)

    増 減 額(B-C)           △30,804       △6,657         △6,764           △4,662
    増       減   率(%)        △18.9         △68.2          △66.6           △65.1




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2.業績予想修正の理由
(1) 連結業績予想数値の修正の主な理由は次のとおりです。
  ① 当社単体の売上数量減の影響
    昨年度下期からの工作機械、ロボット、半導体製造装置など一部の向け先への在庫調整の動きは、長引く
   米中貿易摩擦や新興国経済の減速、英国のEU離脱問題などを背景とする海外経済の減速によって、自動車、
   産業機械、建設機械等、主要需要業界全体に拡大し、昨年夏頃より当社単体の受注状況は急速に悪化してお
   ります。
    前回開示時点(2019年10月30日)におきまして、受注状況の変化を受け、当社は、2020年3月期下期(2019年
   10月1日~2020年3月31日)の売上数量想定を従来の513千トンから478千トンへ下方修正いたしました。
    しかしながら、その後状況はさらに悪化し、第3四半期会計期間(2019年10月1日~2019年12月31日)の売
   上数量実績は 219千トンとなり、前回開示時点における想定に比べ20千トンの減(-8.4%)となりました。
    足元では米中貿易交渉が第一段階の合意に達し、英国の合意なき離脱リスクが遠のくなどの動きがあり、
   また、早めに調整に入っていた向け先の一部に在庫調整完了の動きがみられはじめているものの、中国、イ
   ンド、東南アジア等の自動車販売が低迷を続け、産業機械および建設機械分野にも回復の兆しがみられない
   など、当社製品の主要需要業界の活動水準の低下およびそれに伴う大幅な在庫調整は依然として継続中であ
   り、受注状況は低迷を続けております。このようなことから、当社は第4四半期会計期間(2020年1月1日~
   2020年3月31日)の売上数量見込みを173千トンへ下方修正(想定比66千トンの減(-27.6%))いたしました。
    以上によりまして、当社単体の下期売上数量は392千トンとなり、前回開示時点の想定に比べ86千トン減
   少(-18.0%)し、この影響により営業損益は前回公表時の想定比30億円の減となる見通しです。
    また、この影響で生産数量減に伴う製造コストの上昇や当社製品の販売、作業請負や二次加工を実施して
   いる国内子会社の利益減少等により、営業損益は前回公表時の想定比20億円の減となる見通しです。


  ② 鉄スクラップ価格上昇の影響
    当社の主要原材料である鉄スクラップの下期購入単価につきましては、前回開示時点におきましては20.3
   千円/トン(姫路地区H2市況)とみておりましたが、2019年11月から鉄スクラップ価格は上昇し、下期購入
   単価は23.1千円/トンとなる見通しです。当社はスクラップサーチャージ制を導入しておりますが、今回の
   鉄スクラップ価格上昇に伴う販売価格への反映は主に2020年4月以降となりますので、この影響で営業損益
   は前回公表時の想定比3億円の減となる見通しです。


  ③ スウェーデンの連結子会社Ovakoの減益影響
    前回開示時点におきまして、Ovakoの通期(2019年1月1日~2019年12月31日(注))の営業損益(のれん償却
   前)は0億円を見込んでおりましたが、同社の第4四半期会計期間(2019年10月1日~2019年12月31日)の売上
   数量が顧客の在庫調整による受注減影響等により想定を下回ったことなどにより、鉄スクラップ価格上昇の
   タイミング差による若干の増益要因はあったものの、同社営業損益は前回公表時の想定比6億円の減となる
   見込みです。
    (注)当社は連結財務諸表作成に際し、海外子会社の12月31日現在の財務諸表を採用しております。



  上記の結果、通期の連結業績につきましては、売上高 2,600億円(対前回予想 6.1%減)、営業利益 △19億円、
 経常利益 △23億円、親会社株主に帰属する当期純利益△28億円となる見通しです。




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   (ご参考)2020年3月期の連結業績見通しについて
                                                                                (単位:億円)
                            上期実績                            下期見込
                                                                                 通期見込
                  1Q実績      2Q実績      計           3Q実績      4Q見込      計
     売上数量(千t)       479       423          902      381        333        714      1,616
     (内 当社単体)       (255)     (207)       (463)     (219)     (173)    (392)        (855)
     (内 Ovako)      (196)     (191)       (387)     (139)     (141)    (280)        (667)
     (内 MSSS)       (28)      (25)         (52)      (23)      (19)       (42)       (94)
     売上高            772       689     1,461         576        563    1,139        2,600
     営業利益            25         2           26      △11       △34      △45          △19
     (内 当社単体)       (23)       (7)         (30)      (11)     (△10)        (1)       (31)
     (内 Ovako)      (12)       (5)         (17)    (△13)      (△10)   (△23)         (△6)
     (内 MSSS)       (△2)      (△2)        (△4)      (△2)      (△3)     (△5)         (△9)
     (内 のれん償却費)     (△8)      (△7)        (△15)     (△6)      (△8)    (△14)        (△29)
     経常利益            23       △1            22      △12       △34      △45          △23
     (同 のれん償却前)     (31)       (7)         (37)     (△5)      (△26)   (△31)           (6)
     税後利益(注2)        18       △4            14      △13       △28      △42          △28
     (同 のれん償却前)     (26)       (3)         (29)     (△7)      (△21)   (△28)           (1)
      (注1)金額は億円未満を四捨五入している
      (注2)親会社株主に帰属する当期純利益


 (2) 通期の個別業績につきましては、受注状況の大幅な悪化に伴う販売数量の減などにより、売上高 1,320億円
   (対前期実績 18.9%減)、営業利益 31億円(対前期実績 68.2%減)、経常利益 34億円(対前期実績 66.6%減)、
   当期純利益 25億円(対前期実績 65.1%減)となる見通しです。


3.収益改善への取り組みについて
   当社は、2020年3月期下期の損益が赤字計上の見通しとなりましたので、本日開示の「2020年3月期(第108期)
  配当予想の修正に関するお知らせ」に記載のとおり、誠に遺憾ながら期末配当の実施を見送らせていただく予定
  といたしました。このような事態となりましたことを重く受け止め、まずは経営責任を明確にするために役員等
  報酬の一部返上を行うとともに、雇用調整助成金制度を活用した休業等(雇用調整)や管理職給与の一部自主返上
  等の収益改善対策を実施し、早期の収益改善を図って参ります。収益改善策の詳細につきましては、本日開示の
  「緊急収益改善対策の実施に関するお知らせ」をご参照ください。




(注)上記予想は、現時点において入手可能な情報に基づいて当社グループで判断したものであります。予想には、様々な不確定要
  素が内在しており、実際の業績はこれらの予想数値と異なる場合があることをお含みおきください。


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