5471 大同特鋼 2020-05-15 15:00:00
当社連結子会社における不適切な会計処理に伴う損失の計上について [pdf]
2020 年 5 月 15 日
各 位
会 社 名 大 同 特 殊 鋼 株 式 会 社
代表者名 代表取締役社長 石黒 武
（ コード番号 5471 東､名証第１部 ）
問合せ先 常務執行役員総務部長 利光 一浩
（ TEL． 052-963-7503 ）
当社連結子会社における不適切な会計処理に伴う損失の計上について
このたび、当社の連結子会社である大同 DM ソリューション株式会社（以下、DDMS）において、2015 年
3 月期より 2020 年 3 月期に至るまでの間、棚卸資産に係る不適切な会計処理が行われていたことが判明
いたしました。これに伴い、大同特殊鋼株式会社の 2020 年 3 月期の連結業績に影響が生じることとなり
ましたので、以下の通りお知らせいたします。
株主の皆さま、取引先の皆さまをはじめとする関係各位に対し、ご迷惑とご心配をおかけいたしますこ
とを深くお詫び申し上げます。
１．連結業績への影響について
今次の不適切会計に伴い、DDMS 個社の決算における棚卸資産が 2015 年 3 月期より過大に計上されてお
り、その額が 2019 年 3 月期までの累計で 893 百万円であることが判明いたしました。
これを大同特殊鋼の 2020 年 3 月期連結決算において、棚卸資産の補正（営業利益の減額）として処理
いたします。
これにより、2020 年 3 月期の特殊鋼鋼材セグメントの営業利益は、6,041 百万円から 5,148 百万円に減
額となりました。
なお、2020 年 3 月期発生額 427 百万円については第 4 四半期にて修正しております。
２．不適切な会計処理の概要
(1)発覚の経緯
2020 年 3 月期における監査法人による大同特殊鋼の連結財務諸表監査の過程において指摘を受けたこ
とから、会計システムに対し不適切な棚卸資産残高の起票が行われていたことが発見されました。
これを受けて、大同特殊鋼において社内調査チームを発足させ、本件に係る事実関係の把握、連結財務
諸表への影響額の確認、ならびに原因の分析と再発防止策の検討を行ってまいりました。
(2)事実関係ならびに原因分析
調査の結果、DDMS の 2015 年 3 月期から 2019 年 12 月末までの決算において、利益率の低下を補うよう
に棚卸資産を水増しする不適切な経理伝票の操作が行われていたことが確認されました。
棚卸資産の水増しは、2014 年度に DDMS にて発生した鋼材部門の利益率の低下が問題になった際に、経
理部長（当時）が要因調査を実際に行うことなく、不適切な伝票操作によって安易に利益率の向上を図
ろうとしたことが原因で実行されました。発見が遅れた背景には、2012 年の３社合併を経て残存する情
報システムの複雑さ、および DDMS の経営管理体制の脆弱性がありました。
なお調査の結果、DDMS における他の決算関連業務、並びに現預金等の伝票について、同種の不適切な
会計処理はありませんでした。また、同種の問題が発生し得る大同特殊鋼のグループ会社に対し棚卸資
産、現預金、主要な貸借対照表科目、および仮勘定等についての会計処理に関する緊急調査を実施した
ところ、問題は確認されませんでした。
(3)再発防止策
今回の事態を受けて、DDMS においては、伝票処理に係るダブルチェックの徹底、ならびに決算業務体
制の充実などの対応をすでに実施済みです。加えて、今後、会計コンサルの活用、経理システム等の見
直しなどの対応を取っていく予定です。一方、親会社の大同特殊鋼においては、連結子会社の決算デー
タのチェックを強化するなど、グループ会社に対する管理･監査体制の一層の強化に取り組んでいくとと
もに、DDMS に対しては内部統制監査において特別対応を実施し再発防止に務めてまいります。
以 上
【お問い合わせ】
大同特殊鋼株式会社 総務部広報室 TEL：052-963-7503