5411 JFE 2020-03-27 15:30:00
国内最適生産体制の構築に向けた構造改革の実施について [pdf]

                               2020 年 3 月 27 日
各位
               上場会社名    JFEホールディングス株式会社
               代表者      代表取締役社長 柿木 厚司
               (コード番号   5411)
               問合せ先     JFEスチール㈱ 総務部広報室
               (TEL     03-3597-3166)



     国内最適生産体制の構築に向けた構造改革の実施について

JFEホールディングス株式会社の事業会社のJFEスチール株式会社より、標記に
ついて公表いたしました。
詳細は次項以降をご参照ください。



                                         以上
                               News Release
                                 2020 年 3 月 27 日
                              JFEスチール株式会社



       国内最適生産体制の構築に向けた構造改革の実施について


 JFE スチール株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北野 嘉久、以下:当
社)は、鉄鋼事業を取り巻く国内外の構造的な環境の変化に対応し、高炉 8 基体制から7基
体制への変更、競争力強化に向けた「選択と集中」による製品製造体制の見直し、を軸とし
た構造改革を実施することを決定いたしました。
 当社は、米中貿易摩擦による製造業を中心とした鉄鋼需要の低迷、中国の粗鋼生産拡大に
伴う原料価格の高止まり、副原料・資材費・物流費などの物価上昇など、これまで経験した
ことのない極めて厳しい経営環境に直面しており、 2019年度決算において当社発足以降
初めてセグメント利益がゼロと見込まれる危機的な状況にあります。また、中長期的には、
国内市場は人口減少などを背景に需要の減少が見込まれることに加え、 海外市場においても
新興国における鉄鋼生産能力の拡大、および、中国の内需減少に伴う輸出の増加などにより、
ますます競争が激化していく懸念があります。一方、国内製鉄所・製造所の製造基盤整備、
製造実力の強靭化を中期経営計画の主要施策に掲げ実行してまいりましたが、今後も長期間
にわたり多額の老朽更新投資が必要になると見込まれます。
 当社は、これらの構造的な環境の変化を踏まえ、国際市場における競争力の維持・向上
のため、競争力のある商品・分野に経営資源を重点的に投入する選択と集中を徹底し、よ
りスリムで強靭な会社を目指してまいります。そのため、固定費負担の大きい東日本製鉄
所の高炉1基を休止し、国内最適生産体制の構築に向けた構造改革を実施することにいた
しました。



1.  構造改革の実施施策
 国内の生産体制を高炉8基体制から7基体制へ変更し、粗鋼生産能力を約400万ト
  ン(約13%)削減することを前提に、高炉一貫製鉄所の総合的な競争力の向上や各
  製鉄所・製造所の製品製造設備の能力最大化を図り、重点分野(自動車・エネルギ
  ー・建材インフラ)の販売・品種戦略の実行と収益拡大に向け、国内の生産体制を再
  構築いたします。
 具体的には、23年度を目途に東日本製鉄所京浜地区の上工程(製銑、製鋼)および
  熱延設備を休止し、東日本製鉄所の薄板生産を一部品種(酸洗・特殊鋼)を除き千葉
  地区に集約いたします。
<京浜地区の主な休止設備(詳細別紙)>
  高炉、シャフト炉、焼結、コークス炉、転炉、電気炉、連続鋳造機、熱延(除く酸洗・
  スキンパス)
  ※既公表:冷延、表面処理鋼板ラインの一部を19年度末に休止
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   千葉地区は、重点分野である自動車用鋼板を中心にステンレスや鉄粉などを製造する東
    日本の拠点として高炉一貫製造体制を堅持いたします。それに伴い23年を目途に高炉
    を改修いたします。
    ※既公表:缶用鋼板製造設備を22年度を目途に休止
   京浜地区は、主として建材向け厚板や鋼管を製造する東日本の拠点として、西日本製鉄
    所など他地区から半製品の供給を受け生産を継続いたします。主力となる厚板製品は、
    20年度末稼働予定の倉敷第7連続鋳造設備で製造する高品質で低コストの半製品を
    供給することにより、十分な競争力を確保してまいります。
   また、本構造改革の一環として、高度ITやデータサイエンスの活用等による業務効率
    化や生産性向上を図り、本社部門を含めた全社の組織・体制のスリム化を着実に進めて
    まいります。
   本構造改革を全社課題として位置付け、迅速かつ円滑に推進するため、社長直轄の「全
    社特別対策本部(本部長:北野社長)」を4月1日付けで設置します。



2.  構造改革による効果
 設備休止に伴う固定費の削減などにより年間約600億円の収益改善効果を見込んで
  います。(既公表の千葉地区缶用鋼板製造設備および京浜地区冷延・表面処理鋼板製造
  設備の休止効果を含む)
 加えて、設備休止により今後10年間程度で発生する老朽更新投資を2,000億円程
  度抑止することが可能となります。



3.  構造改革に伴う減損損失の計上
 本日開示した通り、本構造改革を前提に、19年度決算において、千葉地区で▲1,3
  00億円程度、京浜地区で▲900億円程度、合計▲2,200億円程度の減損損失を
  計上いたします。



4.  構造改革に伴うステークホルダーへの対応
 お客様、取引先、従業員、地域・行政、株主・投資家など各ステークホルダーには、今
  後、丁寧にご説明しご理解を得てまいります。
 京浜地区の休止する設備に係る従業員(約1,200名)は、配置転換などにより雇用
  を確保してまいります。
 また、設備休止による影響が想定されるグループ会社・協力会社(約2,000名)に
  つきましても、誠意をもって対応してまいります。
 なお、京浜地区の跡地活用につきましては、今後、地域・行政など関係者とも十分に
  協議しながら、進めてまいります。


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5.  構造改革を踏まえた成長戦略
  本構造改革を踏まえ、財務の健全性を維持しながら、企業の持続的な成長を目指し、下
  記の施策を実施してまいります。
 当社は競争力強化を目的に、福山地区の第3焼結機新設や第3コークス炉更新、倉敷地
  区の第7連続鋳造設備新設や第4高炉改修、更には電磁鋼板製造設備増強など、計画的
  に投資を決定、実行してまいりました。今後も、基幹製鉄所である西日本製鉄所をはじ
  め、千葉地区の第6高炉改修など、計画的に投資を実行し、国内の製鉄所・製造所の一
  層の競争力強化を図ってまいります。
 海外においては、新たな収益基盤の拡大に向けた取り組みを進めてまいります。当社は
  これまで、中国やタイ、インドネシア、メキシコにおける自動車用鋼板の海外製造拠点
 に代表されるように、主として日本からの原板供給を前提に海外事業を展開し、成長す
 る海外市場の需要を捕捉してまいりました。加えて、インド・JSW スチールとの長期に
 わたる戦略的アライアンスによる協業や、中国における宝武鋼鉄集団との特殊鋼棒鋼合
 弁事業、ミャンマーにおける建材用薄板合弁事業など、成長する海外市場におけるアラ
 イアンスパートナーや事業会社の価値向上を通じて、海外事業における収益拡大を進め
 てまいります。今後も、既存の海外事業の収益最大化を図るとともに、成長機会を的確
 に捉えて新規の海外事業を推進するため、4月1日付けで「海外事業推進センター」を
 設置(既公表)いたします。


 当社は、国内製造拠点の競争力強化と海外事業での収益拡大を重要な施策と位置付け、
 企業価値の一層の向上を図ってまいります。


                                                以   上



         本件に関するお問い合わせは、下記にお願い致します。
         JFE スチール(株)総務部広報室 TEL   03(3597)3166




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主要休止設備一覧(※は既公表)


地区        休止設備        スペック等           稼働時期               備考
京浜   第2高炉          炉容積 5,000 ㎥       2004 年 3 月    2023 年度目途
     シャフト炉         炉容積 172 ㎥         2008 年 8 月    に休止
     第1焼結          火格子面積 450 ㎡       1976 年 10 月
     第 1 コークス      門数 124            1976 年 11 月
     第2コークス        門数 74             1979 年 7 月
     原料設備          荷役受払設備等
     転炉            328t/ch×2 基       1976 年 11 月
     第1電気炉         50t/ch×1基         1979 年 4 月
     第1連続鋳造機       2 ストランド(スラブ)    1976 年 11 月
     第3連続鋳造機       2 ストランド(スラブ)    1979 年 3 月
     第5連続鋳造機       6 ストランド(ビレット)   1982 年 12 月
     熱延(除く酸洗・スキン 厚 1.2~25.4 ㎜        1979 年 3 月
     パス)         幅 600~2,300 ㎜
     ※第1タンデム       厚 0.12~1.65 ㎜     1961 年 4 月    2019 年度末に
                   幅 600~1,305 ㎜                   休止
     ※第 3CGL       厚 0.27~2.3 ㎜      1983 年 4 月
                   幅 610~1,250 ㎜
千葉   ※第2タンデム       厚 0.1~0.6 ㎜       1963 年 5 月    2022 年度目途に
                   幅 600~1,100 ㎜                   休止
     ※第2CAL        厚 0.17~0.6 ㎜      1980 年 7 月    2019 年度末に
                   幅 600~1,250 ㎜                   休止
     ※第4CAL        厚 0.15~0.4 ㎜      1990 年 3 月    2022 年度目途に
                   幅 600~1,067 ㎜                   休止
     ※TFL          厚 0.1~0.6 ㎜       1983 年 6 月
                   幅 457~1,067 ㎜
     ※第2ETL        厚 0.1~0.6 ㎜       1972 年 11 月 2019 年度末に
                   幅 600~1,067 ㎜                 休止




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