5401 日本製鉄 2020-02-07 15:00:00
生産設備構造対策と経営ソフト刷新施策の実施について [pdf]
2020年2月7日
各 位
上場会社名 日本製鉄株式会社
代表者名 代表取締役社長 橋本 英二
(コード番号 5401 東証一部、名証、福証、札証)
問合せ先 総務部広報センター
(TEL 03-6867-2135、2146、2977、3419)
生産設備構造対策と経営ソフト刷新施策の実施について
当社は標記について公表いたしました。
詳細は次項以降をご参照ください。
以 上
2020 年 2 月 7 日
日本製鉄株式会社
生産設備構造対策と経営ソフト刷新施策の実施について
日本製鉄(以下、「当社」
)グループは、米中貿易摩擦に端を発する製造業向け鉄鋼需要の減退・価格
の低迷と、中国鉄鋼ミルの国内インフラ向け増産に由来する原燃料価格の高止まりとが同時に発生する
という過去に例を見ない状況に直面したこと等から、2019 年度の決算において、単独営業損益(在庫評
価差除き)▲1,300 億円の大幅赤字に陥るとともに、子会社も含めた減損等で▲4,900 億円の損失を計
上する見通しとなりました。
また、足元の厳しい経営環境に加えて、中長期的には、国内市場は高齢化・人口減少による建設需要
の縮小やユーザーの海外現地生産拡大等に伴う需要の減少が見込まれ、海外市場においても競合激化が
想定されます。一方、当社グループは、主力製鉄所が建設から 50 年程度経過し今後、現状の生産能力
を維持するために大規模な老朽更新投資が必要な時期を迎える状況にあります。
こうした厳しい環境条件を見据え、当社は、本日、以下のとおり、新たな生産設備構造対策と経営ソ
フト刷新施策を実施することを決定しました。
Ⅰ.生産設備構造対策 ~国内製鉄事業最適生産体制の構築に向けた新たな取り組み~
1.鉄源一貫生産に関する競争力強化
鉄源一貫生産での競争力を高める観点から、各製鉄所の一貫生産・出荷能力、コスト競争力、商品
力等の競争力を総合的に勘案し、日鉄日新製鋼㈱呉製鉄所の全設備および和歌山製鉄所第 1 高炉と
関連設備を休止します。
【対象箇所】 【対象設備】 【休止時期】
・日鉄日新製鋼 呉製鉄所 鉄源(高炉、焼結、製鋼)設備 2021 年度上期末目途
熱延・酸洗等上記以外全設備 2023 年度上期末目途
・和歌山製鉄所 第 1 高炉、 2022 年度上期目途
第 4・第 5 コークス炉、第 5-1 焼結機、
第 3 連続鋳造機の一部設備
2.製品製造工程に関する競争力強化
(1)厚板事業体質強化
稼働率向上、生産性向上による厚板事業の体質強化を図る観点から、製造プロセス一貫での競争
力を総合的に勘案し、名古屋製鉄所厚板ラインを休止し、鹿島、君津および大分製鉄所の厚板ラ
インに生産を集約します。
【対象箇所】 【対象設備】 【休止時期】
・名古屋製鉄所 厚板ライン 2022 年度下期目途
1 © 2020 NIPPON STEEL CORPORATION All Rights Reserved.
(2)薄板生産体制効率化
競争力優位な製造ラインに注文を集約するとともに、より需要地立地での生産を指向する観点か
ら、日鉄日新製鋼㈱堺製造所の電気亜鉛めっきライン、連続焼鈍ラインおよび No.1 溶融アルミめ
っきラインの 3 ラインを休止し、君津、名古屋等のラインに生産を集約します。
【対象箇所】 【対象設備】 【休止時期】
・日鉄日新製鋼 堺製造所 電気亜鉛めっきライン、 2020 年度末目途
連続焼鈍ライン、
No.1 溶融アルミめっきライン
(3)チタン丸棒・溶接管事業からの撤退
航空機エンジン向けが主体のチタン丸棒および原子力・火力発電プラント向けが主体のチタン溶
接管に関わる事業環境および収益状況を勘案し、両事業から撤退します。
【対象箇所】 【対象設備】 【休止時期】
・製鋼所 チタン丸棒製造専用設備 2022 年度末目途
・大分製鉄所(光地区) チタン溶接管製造ライン 2021 年度上期末目途
(4)ステンレス事業体質強化
ステンレス事業の体質強化の観点から、日鉄ステンレス㈱衣浦製造所の熱延工場を休止して当社
に生産を集約するとともに、精密品製造専用設備を休止し山口製造所等へ生産を集約します。
【対象箇所】 【対象設備】 【休止時期】
・日鉄ステンレス 衣浦製造所 熱延工場 2020 年 12 月末目途
精密品製造専用設備 2020 年度上期末目途
(精密圧延機、光輝焼鈍ライン、
巻き直しライン)
3.既公表案件の一部前倒し及び変更 ※下線部は実行時期変更
【対象箇所】 【対象設備】 【休止時期】
・広畑製鉄所 ブリキ製造ライン 2020 年度末目途
(従来 2021 年度下期中目途)
:
・八幡製鉄所(小倉地区) 鉄源(高炉、製鋼)設備 2020 年度上期末目途
(従来:2020 年度末目途)
・日鉄スチール㈱ 製鋼設備 稼働継続
(従来:2019 年度末目途)
(参考:その他の既公表案件)
・鹿島製鉄所 UO 鋼管工場 2019 年 10 月(実行済み)
・君津製鉄所(東京地区) 小径シームレス鋼管工場 2020 年 5 月目途
・広畑製鉄所 溶解炉・転炉休止 2023 年度上期目途
(電気炉設置:2022 年度上期目途)
2 © 2020 NIPPON STEEL CORPORATION All Rights Reserved.
上記取り組みによる粗鋼生産能力削減規模は年間約 500 万トン、設備休止による直接的な収益改善効
果は約 1,000 億円と見込んでおりますが、今回決定した生産設備構造を前提として、製鉄所統合による
シナジー効果、合理化による労働生産性向上、変動費改善等の効果を積み上げていくこととします。
加えて、今回の生産設備構造をステップとして、一層競争力ある最適生産体制の構築に向けた検討を
継続するとともに、設備投資の選択と集中を実施し、更には、今後の国内外の需給バランス、そのもと
で当社が獲得しうる収益の動向等を見極めつつ、環境変化に応じ更なる対策を講ずることとします。
あわせて、超ハイテン鋼板の供給体制強化、電磁鋼板能力・品質向上対策、インドエッサールスチー
ルの買収等の成長分野・地域への戦略的投資を実行するとともに、将来的に収益回復の見込みがない不
採算海外事業の再編・撤退を加速化する等、収益力の向上に向けた諸対策も確実に推進していきます。
Ⅱ.経営ソフト刷新施策 ~意思決定の迅速化、業務運営の効率化に向けた取り組み~
事業環境変化の振幅拡大と変化速度の加速に的確に対応するため、経営ソフトを刷新し、意思決定の
迅速化と全社業務運営の一層の効率化を実現します。
1.コーポレートガバナンスに関する機関設計の見直しと経営体制のスリム化・効率化
(1)監査等委員会設置会社への移行
本日、当社は、経営に関する意思決定の迅速化を図るとともに、取締役会における審議事項を
重点化して経営方針・経営戦略の策定などの議論をより充実させ、更に、取締役会の経営に対す
る監督機能の強化を図ること等を目的として、
「監査役会設置会社」 「監査等委員会設置会社」
から
に移行することを決定しました。
本年 6 月に開催予定の当社第 96 回定時株主総会において、関連する定款変更議案についてご承
認いただき、監査等委員会設置会社に移行する予定です。
(2)経営体制のスリム化・効率化
機関設計の見直しにあわせ、経営体制の効率化に取り組みます。具体的内容は、決定を得次第、
公表しますが、 月 1 日に予定している日鉄日新製鋼との統合も踏まえたうえで、
4 経営体制のスリ
ム化を図り、迅速な意思決定と効率的な業務執行を実現していきます。
2.全社的な組織・業務運営の一層の効率化
当社は、4 月 1 日付けで、現行の 16 拠点(日鉄日新を含む)からなる製鉄所組織を、室蘭、東日
本、名古屋、関西、瀬戸内および九州の 6 製鉄所に統合・再編成しますが、各製鉄所において組織
の重複を排除しつつ効率的にマネジメントする体制を整備するため、組織編成の大幅な見直しを行
い、部組織を 3 割強削減します。また、本社については各部門の全社統括機能を堅持しつつ、室組
織を大括り化により 3 割削減します。支社・支店、技術開発本部等においても部・室組織の統合・
再編成によるスリム化を図ります。
こうした全社組織のスリム化を通じて、職場のマネジメント力の向上、課題解決の迅速化を図る
とともに、業務運営の一層の効率化を実現していきます。
3 © 2020 NIPPON STEEL CORPORATION All Rights Reserved.
3.デジタルトランスフォーメーションへの対応強化
データとデジタル技術の積極活用による事業競争力の更なる強化を目的として、2020 年 4 月 1 日
付で「デジタル改革推進部」を設置する等、デジタルトランスフォーメーションに関わる組織の再
編および機能再構築を行います。新組織は、製造・整備の現場、販売・生産計画、収益管理等に関
する全社横断的な課題への一元的対応およびこれらの基盤となるデータマネジメントの強化により、
業務・生産プロセス改革の実行を加速します。
具体的には第一段階として、当社グループの保有するデジタル技術リソースである業務プロセス
改革推進部、システム制御技術部(設備・保全技術センター)、インテリジェントアルゴリズム研究
センターおよび計測・制御研究部(プロセス研究所)、日鉄ソリューションズ㈱、日鉄テックスエン
ジ㈱等の各領域を俯瞰し、①デジタル技術を用いた業務・生産プロセス改革の中長期戦略の策定お
よび上述の全社横断課題の企画・推進を担うとともに、②デジタル投資に関する全社リソース投入
マネジメントの強化 効率化、
・ ③投資案件に適用するデジタル技術の評価および実行部門間の調整、
④最新デジタル技術の調査・適用検討および実機化推進等を行います。
当社は、データとデジタル技術の積極活用により、業務運営の効率化、意思決定の迅速化および
業務・生産プロセス改革に取り組み、更なる事業競争力の強化を図っていきます。
Ⅲ.日本製鉄グループの更なる事業基盤強化に向けて
当社は、本日決定した上記Ⅰ.Ⅱ.の施策に加え、より強靭で筋肉質な製鉄事業の国内製造体制を再
構築するとともに、国内外の重点分野・地域での事業拡大を図ることを通じ、企業価値ベースでの総合
力世界 No.1 の鉄鋼メーカーを実現するため、今後も、
1.製鉄事業最適生産体制の更なる追求
2.グループ会社を含めた国内外事業の選択と集中の徹底
3.重点事業分野・地域・商品に係る戦略的投資の推進
4.少子高齢化およびダイバーシティ・インクルージョンへの対応
5.地球環境との調和ある成長
という視点から鋭意諸施策を継続検討し、成案を得たものから逐次実行していきます。
以 上
お問い合わせ先:総務部広報センター 03-6867-2135, 2146, 2977, 3419
4 © 2020 NIPPON STEEL CORPORATION All Rights Reserved.
(参考)当期連結業績予想および前期連結実績
(単位:百万円)
売上収益 事業利益 親会社の所有者に
帰属する当期利益
当期連結業績予想 5,900,000 △310,000 △440,000
(2020年3月期)
前期連結実績 6,177,947 336,941 251,169
(2019年3月期)
5 © 2020 NIPPON STEEL CORPORATION All Rights Reserved.