5401 日本製鉄 2021-02-03 16:00:00
東京製綱株式会社(証券コード:5981)の意見表明報告書による質問に対する回答に関するお知らせ [pdf]

                                                                                   2021年2月3日
 各    位

                                         会       社       名      日   本   製    鉄   株    式    会    社
                                         代   表       者   名      代 表 取 締 役 社 長 橋 本           英 二
                                             (コード番号 5401            東証一部、名証一部、福証、札証)
                                         本 社 所 在 地              東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
                                         問   合       せ   先      広報センター所長           有田     進之介
                                                         (TEL    03-6867-2135、2146、2977、3419)



                     東京製綱株式会社(証券コード:5981)の
                 意見表明報告書による質問に対する回答に関するお知らせ




当社は、2021年1月21日、取締役会において、東京製綱株式会社(以下「対象者」といいます。)株式に対
する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施することを決議しておりますが、対象者から
2021年1月27日付で提出された意見表明報告書における質問に対して、本日、対質問回答報告書を提出し、
別紙のとおり回答いたしましたので、お知らせいたします。
 本公開買付けに係る公開買付届出書等における当社の開示内容に加え、今回の質問に対する当社の回答を通
して、本公開買付けの実施を通じた対象者の企業価値回復・向上に関する当社の考えにつき、対象者及び対
象者の株主、取引先、従業員等のステークホルダーの皆様にご理解いただけるものと考えております。

(注) 対象者の意見表明報告書や当社の対質問回答報告書等につきましては、金融庁が提供する「金融商品
     取 引 法 に 基 づ く 有 価 証 券 報 告 書 等 の 開 示 書 類 に 関 す る 電 子 開 示 シ ス テ ム ( EDINET ) 」
     (https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/)をご参照ください。

                                                                                            以上
                                               別紙




               公開買付者に対する質問への回答

<対象者からの質問>
(1) 本公開買付届出書では、「対象者の 2017 年6月 27 日開催の定時株主総会以降、継続して
  対象者の複数の取締役(社内取締役及び社外取締役を含みます。)の選任議案に反対票を
  投じてまいりました。」とあります。しかし、当社の記録によれば、貴社は、2013 年6月開催の定
  時株主総会にて、取締役選任議案の一部につき反対票を投じ、それ以降、継続して一部取
  締役の選任議案に反対票を投じてきておられると認識しております。当社の認識に相違ない
  か、ご確認ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者においては、2017 年より前の対象者の定時株主総会においても、対象者の業績や経
営方針等を総合的に勘案し、一部の取締役選任議案について反対票を投じておりましたが、本公
開買付届出書に記載のとおり、2017 年3月期以降、現経営方針の下で推進されている新規の開
発製品事業において継続的に損失が計上され、2017 年5月には対象者の前中期経営計画の数
値目標についても下方修正が行われたように、対象者の企業価値の毀損及びガバナンス体制の
機能不全等の経営上の問題が明らかになったにもかかわらず、そうした経営上の問題に対して有
効な対応策が講じられない状況を踏まえ、対象者の企業価値の回復・向上を目的として、2017 年
以降の定時株主総会において、社内取締役及び社外取締役を含む複数の取締役の選任議案に
反対票を投じております。現在においてもかかる問題が継続していることから、本公開買付けの開
始に至ったものです。


<対象者からの質問>
(2) 本公開買付けに関して、貴社がファンドや当社株主、当社の取引関係先、その他の第三者と
  の間で、何らかの連絡、協議、合意、その他の意思連絡等をなされたか、なされた場合には
  その具体的な内容をご教示ください。また、今後このような連絡、協議、合意等を行う予定が
  ある場合は、その相手先及び内容等について、具体的にご教示ください。


<公開買付者の回答>
本公開買付けについて、対象者の公表資料や株主名簿等から把握可能な複数の対象者の株主
の皆様等に対し、本公開買付けの意義や公開買付者の考えについて、本公開買付届出書に沿っ
て個別にご説明を行っており、今後も状況に応じて、公開買付者の考えや対象者に関する情報提
供及び説明等の必要な対応を行ってまいります。なお、相手先の個別名や具体的な説明内容等
につきましては、相手先の皆様に配慮し、回答を差し控えさせていただきます。




                        1
<対象者からの質問>
(3) 本公開買付けが成立した場合、当社株式の流動性が低下することから、現在予定されている
  東証の市場区分変更により当社株式が割り当てられる市場区分に影響を与える可能性があり
  ます。これに対する貴社のご見解(2022 年 4 月 4 日から実施予定とされる「流通株式」の定義
  見直しを見据えたご見解をお願いします。)、及びこのような事態が懸念されるにも拘わらず、
  当社株式を買い進む理由をご教示ください。


<公開買付者の回答>
本質問は、本公開買付けにより公開買付者が対象者株式を追加取得した場合には、対象者株式
の流動性がその分低下し、その結果、対象者において、現在東京証券取引所により検討が進めら
れている区分変更後のプライム市場への上場基準を満たせなくなる懸念について、公開買付者の
見解を問う趣旨と理解いたしました。
公開買付者としては、本公開買付けによる対象者株式の追加取得を通じて対象者の企業価値向
上へのコミットメントを高めつつ、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な経営体制及
びガバナンス体制の再構築を促していくことが、対象者の企業価値の回復・向上に寄与するものと
考えており、そうした企業価値の回復・向上による対象者株式の株価上昇を通じて、対象者が安定
的にプライム市場への上場基準を満たし続けることが、対象者の株主をはじめとする各ステークホ
ルダーの皆様の利益に適うものと考えております。
なお、本公開買付けが成立した場合には、対象者株式の流動性がその分低下する可能性があり
ますが、そうした流動性の低下が対象者の新市場区分に与える影響は、そもそも限定的であると考
えております。すなわち、対象者は、2020 年3月期には約 26 億円の純損失を計上する等、現在の
東証市場第一部への新規上場基準の1つである 2 年間の利益総額 25 億円以上との基準(かかる
基準は区分変更後のプライム市場の新規上場基準にも含まれることが予定されています。)も下回
る状況にあり、こうした大変厳しい状況に置かれていることが、本公開買付け公表前の対象者株式
の平均株価水準の低迷に影響していたものと考えられます。そうした中、公開情報によれば、本公
開買付け公表前における対象者株式の流通株式比率は約 70~80%程度であったと想定されると
ころ、本公開買付け公表前の対象者株式の平均株価水準を踏まえると、公開買付者による本公開
買付けの実施の有無にかかわらず、対象者の流通株式時価総額は、現在検討が進められている
区分変更後のプライム市場への上場基準を満たせないことが懸念される状況であったと認識して
おります。また、プライム市場の上場企業に対しては、今後改訂されるコーポレートガバナンス・コ
ードの全原則の適用が想定されているところ、かかる原則によって、少なくとも3分の1以上の独立
社外取締役の選任を求める方針が示されており、対象者の社外取締役が取締役9名中2名にとど
まっている現状においては、かかる観点からもプライム上場企業に求められる水準を満たしていな
いことが懸念される状況と認識しております。




                        2
上述のとおり、本公開買付けは対象者の企業価値を回復・向上させることを目的としており、かかる
目的を達成することが、対象者のプライム市場への上場基準充足につながることについて、ステー
クホルダーの皆様にもご理解いただけると考えております。


<対象者からの質問>
(4) 貴社は、本公開買付けを実施せずに、本公開買付けの買付予定数の上限である 1,625,500
  株の当社株式を市場で買い進む方法もあったはずですが、その方法を採用せずに敢えて本
  公開買付けを実施した理由及び目的についてご教示ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者としては、対象者が独立性を維持しつつ、経営体制及びガバナンス体制の再構築を
通じて自律的に企業価値を回復・向上させていくためには、対象者の株主の皆様からのご理解、
ご支持が不可欠であると考えており、そうしたご理解、ご支持を得るためには、対象者の株主の皆
様に対し、対象者が抱えている経営上の問題やそれに対する公開買付者の考え等を広くお伝え
することが必要であると考えております。公開買付けの実施は、そうしたことを可能にし、また、30 営
業日として設定された公開買付期間中に対象者の株主の皆様に公開買付者の考え等を十分にご
検討いただく機会を提供できることから、対象者株式の追加取得の方法として望ましいと考え、本
公開買付けを実施いたしました。
また、今後の対象者の経営の立て直しに向けては一定の時間を要することが見込まれるところ、対
象者の株主の皆様の中には必ずしも中長期の保有を目的としない方々も含まれ得ることから、対
象者株式の売却を希望される株主の皆様に対して適切な売却機会を提供するために、直近の市
場株価に対して適切なプレミアムを付した価格での公開買付けを実施することが、一般投資家の
皆様にもご理解いただける方法であると考えております。


<対象者からの質問>
(5) 事前に当社に対して当社株式の買付けについて何らの協議も申し入れることなく、突然、本
  公開買付けを開始することが、当社のステークホルダーの皆様(当社の取引先様、従業員、
  他の株主等を含みます。)にもたらす不安・混乱等の影響、ひいては、当社の企業価値に及
  ぼす影響について、いかなる評価・検討を行われたのかにつき、具体的にご教示ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者としては、質問(4)への回答のとおり、本公開買付けを実施することで、対象者の株主
の皆様に対し、対象者が抱えている経営上の問題やそれに対する公開買付者の考え等を広くお
伝えしつつ、公開買付期間中にそうした考え等を十分にご検討いただく機会を提供できると考えま
した。公開買付者としては、本公開買付けの実施により、対象者株式の追加取得を通じて対象者
の企業価値向上へのコミットメントを高めつつ、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要


                        3
な経営体制及びガバナンス体制の再構築を促していくことが、対象者の企業価値の回復・向上に
寄与すると考えており、対象者の株主、取引先、従業員等のステークホルダーの皆様にもご理解
いただけるものと考えております。また、今後も状況に応じて、公開買付者の考えや対象者に関す
る情報提供及び説明等の必要な対応を行ってまいります。


<対象者からの質問>
(6) 実際に、本公開買付けの公表後、当社の顧客等から懸念の問合わせが来ております。具体
  的には、本件に対する当社の意見表明の内容によっては、貴社が当社への材料供給等に関
  して何かしら不利益を課すことを考えておられるのではないかとの懸念であります。このような
  懸念に対し、当社の主要サプライヤーである貴社は、どの様なご見解をお持ちか具体的にご
  教示ください。


<公開買付者の回答>
本公開買付届出書に記載のとおり、本公開買付けの目的は、対象者がガバナンス体制の機能不
全等の経営上の問題を抱えているにもかかわらず、それらの問題に対する有効な対応策を講じず、
継続して業績が悪化している状況を踏まえ、対象者株式の追加取得を通じて対象者の企業価値
向上へのコミットメントを高めつつ、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な対象者の
経営体制及びガバナンス体制の再構築を促すことで、対象者の企業価値の回復・向上に寄与す
ることにあります。
公開買付者としては、対象者による意見表明の内容にかかわらず、対象者以外の特殊線材の顧
客との関係と同じく、今後もこれまでと同様に対象者との間で公正な取引関係を継続してまいりた
いと考えております。
なお、本公開買付けの終了後においても、互いに独立した上場企業として、これまでと同様の公正
な取引関係を継続していくことが、対象者の顧客の皆様の利益にも適うものと考えております。


<対象者からの質問>
(7) 本公開買付価格の決定に際して、価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を
  取得しなかった理由につきご教示ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者は、公開買付者及び対象者から独立した第三者算定機関としてのフィナンシャル・アド
バイザーである大和証券株式会社から取得した株式価値算定書に記載された算定内容・結果を
踏まえつつ、対象者株式の市場価格の動向、過去に行われた発行者以外の者による上場維持を
前提とした公開買付けの事例において付与されたプレミアムの実例、本公開買付けに対する応募
の見通し等を総合的に勘案した上で、本公開買付価格を決定しており、こうした公開買付者による



                      4
価格検討のプロセスは、本件の類似案件における検討状況と比較しても、十分なものであったと考
えております。


<対象者からの質問>
(8) 本公開買付けに要する資金及び事前の市場での購入金額の投資回収について、貴社が想
  定している回収期間及び回収方法などを具体的にご教示ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者は、対象者への投資を長期的な視点で捉えており、本公開買付けの成立後、対象者
の経営体制及びガバナンス体制の再構築を通じて、対象者の企業価値の回復・向上が図られて
いくことで、対象者の株主としての公開買付者の投資の合理性も確保されるものと考えております。


<対象者からの質問>
(9) 本公開買付届出書において、貴社は、当社の経営の独立性は維持すべきと考えている旨繰
  り返し述べておられますが、ここでいう経営の独立性とはいかなる意味か、具体的にご教示く
  ださい。特に、本公開買付届出書 4 頁においては「対象者を公開買付者の持分法適用会社
  としない」と明言しておられますが、これは、貴社から当社に対して役員を派遣する予定はな
  いと理解してよいかご回答ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者は、対象者の現経営方針が適切に見直されれば、対象者が本来有する高い技術力と
ブランド力を十分に発揮し、自律的に企業価値を回復・向上させていくことが可能であると考えて
おり、そうしたことを実現していくにあたっては、対象者において、上場会社としての独立性を維持
しつつ、適切なガバナンス体制を整備した上で、対象者の事業に精通する社内人材が対象者の
新しい経営陣として経営を再建していくことが望ましいと考えております。そのため、公開買付者は、
本公開買付けによる対象者株式の追加取得を通じて対象者の企業価値向上へのコミットメントを
高めつつ、株主として、対象者の経営陣との間で、新たに対象者の社内人材を取締役として選任
することや独立性及び多様性を確保した取締役会の構成等について協議を行い、かかる協議を
踏まえた必要な提案を行ってまいりたいと考えております。


<対象者からの質問>
(10) 本公開買付届出書では、企業価値向上を図る施策として、「サプライチェーンマネジメントシ
  ステムの共同利用による在庫管理の最適化」を挙げておられますが、できる限り具体的にこの
  内容をご教示ください。なお、上記に類似する施策は既に貴社と当社との間で以前から実施
  されており、相当に当社の各工場における線材在庫は減少しております。まとまった費用削
  減効果、資金負担削減効果を得ようとすると、線材の供給システムを抜本的に見直し、在庫


                       5
     の回転日数を大幅に削減する必要があると考えます。よって、貴社の東日本製鉄所釜石地
     区(岩手県釜石市)と当社子会社の東綱スチールコード株式会社(岩手県北上市)との間での
     供給体制は輸送距離が短く改善が図りやすいのではないかと思料されることから、両工場間
     での取引を例に、どのような仕組によって現状の線材在庫の回転日数を何日から何日まで削
     減されるご構想を描いておられるかを、詳細にご教示ください。


<公開買付者の回答>
公開買付者としては、仮に要請があった場合には、対象者と一定の協力関係を構築した上で、対
象者の企業価値の回復・向上を支援する用意があり、新たな協力関係の下で実現しうると考えて
いる施策としては、本公開買付届出書に記載のとおり、本質問の対象である「サプライチェーンマ
ネジメントシステムの共同利用による在庫管理の最適化」のほかにも、「操業連携によるコスト削減、
品質向上及び生産安定化」、「公開買付者、対象者及び顧客との三者間での製品共同開発を通
じた高付加価値商品・高機能商品の開発促進、及び当該促進に基づく対象者の競争力強化」、
「公開買付者グループの情報収集力・ネットワークを活かした国内・海外販売力強化」、「公開買付
者の経営ノウハウ等を活用した CFCC 事業の事業性の精査、海外事業リスクの管理強化」が挙げ
られます。公開買付者としては、これらの各種の施策を通じて、対象者の企業価値の回復・向上に
貢献できると考えております。
これらの施策のうち、本質問の対象である「サプライチェーンマネジメントシステムの共同利用によ
る在庫管理の最適化」については、現在、新しいシステムを構築中です。かかる新システムが導入
されれば、対象者の子会社である東綱スチールコード株式会社の北上工場はもちろん、特に対象
者の堺工場及び土浦工場において、在庫最適化の効果を期待できるものと考えております。なお、
上述以上の具体的な内容については、営業上の機密性を踏まえ、回答を控えさせていただきま
す。




                         6