5401 日本製鉄 2021-01-21 15:00:00
東京製綱株式会社株式(証券コード:5981)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ [pdf]

                                                                            2021年1月21日
 各     位

                              会           社       名      日   本   製    鉄   株    式    会    社
                              代       表       者   名      代 表 取 締 役 社 長 橋 本           英 二
                                      (コード番号 5401            東証一部、名証一部、福証、札証)
                              本 社 所 在 地                  東京都千代田区丸の内二丁目6番1号
                              問       合       せ   先      広報センター所長           有田     進之介
                                                  (TEL    03-6867-2135、2146、2977、3419)



               東京製綱株式会社株式(証券コード:5981)に対する
                   公開買付けの開始に関するお知らせ

 日本製鉄株式会社(以下「当社」又は「公開買付者」といいます。)は、本日、取締役会において、東京
製綱株式会社(コード番号:5981、株式会社東京証券取引所(以下「東京証券取引所」といいます。)市場
第一部、以下「対象者」といいます。)の普通株式(以下「対象者株式」といいます。)を金融商品取引法
(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。)に基づく公開買付け(以下
「本公開買付け」といいます。)により取得することを決議いたしましたので、お知らせいたします。


1.買付け等の目的
(1)本公開買付けの概要
   当社は、本日現在、東京証券取引所市場第一部に上場している対象者株式 1,610,964 株(所有割合
     (注):9.91%)を所有しております。当社は、対象者の株主として、対象者がガバナンス体制の機能
     不全等の経営上の問題を抱えているにもかかわらず、それらの問題に対する有効な対応策を講じず、
     継続して業績が悪化している状況をこれ以上看過することができないとの考えの下、対象者株式の追
     加取得を通じて対象者の企業価値向上へのコミットメントを高めつつ、対象者の企業価値を回復・向
     上させるために必要な対象者の経営体制及びガバナンス体制の再構築を促し、対象者の企業価値の回
     復・向上に寄与することを目的として、本日、取締役会において本公開買付けを実施することを決議
     いたしました。
     (注)対象者が 2020 年 11 月 13 日に提出した第 222 期第2四半期報告書(以下「対象者四半期報告書」
        といいます。)に記載された 2020 年9月 30 日現在の発行済株式総数(16,268,242 株)から、同
        日現在の対象者が所有する自己株式数(13,069 株)を控除した株式数(16,255,173 株)に対する
        割合(少数点以下第三位を四捨五入)をいい、以下同じとします。


      下記「(2)①エ(ア) 業績不振及び財務健全性の悪化」に記載のとおり、対象者の連結ベースで
     の業績は、2016 年3月期から 2020 年3月期に至るまで、売上高対比で、前年比 0.7%微増した 2019 年
     3月期を除き一貫して前年を割り込んでおり、営業利益対比でも、2017 年3月期から 2020 年3月期に
     至るまで連続して前年を割り込み、減益傾向が続いています。2020 年3月期には約 26 億円の純損失を
     計上する等、対象者は大変厳しい状況に置かれていると考えております。また、本公開買付けの検討
     にあたり、当社が対象者に関する公表資料を検討したところ、2021 年1月4日には、対象者の主要工
     場である土浦工場の土地及び建物について、9つの銀行に対する計 100 億円の借入債務を被担保債務
     とする工場財団抵当が設定されるに至っていることが確認され、このことからも、対象者の財務状況
     が悪化しつつあることは明らかであると考えております。それにもかかわらず、対象者は経営上の問

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題に対して有効な対応策を講じることができておらず、当社は、対象者の現経営方針がこれ以上続け
ば、対象者の企業価値がさらに毀損され、対象者の株主の皆様、取引先、従業員の方々をはじめ、対
象者を取り巻く各ステークホルダーの利益を不当に害するおそれがあると考えております。
 当社は、対象者の株主として、2017 年5月中旬以降、新型コロナウイルスの感染が拡大する以前の
2020 年2月中旬にかけて、対象者の経営陣との間で継続的に面談を行い、経営上の問題点の指摘を含
め、対象者の経営陣に対して経営改善を促すとともに、対象者の 2017 年6月 27 日開催の定時株主総
会以降、継続して対象者の複数の取締役(社内取締役及び社外取締役を含みます。)の選任議案に反
対票を投じてまいりました。しかしながら、対象者の経営陣は、対象者の企業価値が毀損されている
状況に危機意識を持つことなく、経営上の問題点に対して対応策を講じる姿勢はみられませんでした。
そのため、2017 年5月中旬の面談の実施以降これまでの間、対象者の企業価値の回復・向上に向けた
具体的な協議は進展しておりません。
 このように対象者の企業価値が毀損され続けている状況は、下記「(2)①エ(イ) ガバナンス体
制の機能不全」に記載のとおり、社外取締役による対象者の経営陣に対する評価や、それに基づく指
名・再任のプロセスが適切に機能していないというガバナンスの機能不全に起因するものと考えてお
ります。また、下記「(2)①エ(ウ) 対象者における法令遵守の状況」に記載のとおり、対象者の
子会社である東京製綱インターナショナル株式会社(以下「東京製綱インターナショナル」といいま
す。)においては、2020 年3月の増資により会社法(平成 17 年法律第 86 号。その後の改正を含みま
す。以下同じです。)上の大会社に該当することとなった後においても、会社法上の損益計算書又は
その要旨について公告を行っていない等、対象者の子会社において会社法上の基本的な義務が適切に
履行されない状況にも陥っています。こうした状況を踏まえ、当社は、2020 年9月下旬、対象者が現
経営方針を早期に見直し、対象者において適切な企業価値の回復・向上のための施策を早期に実施に
移すことが急務であると判断するに至り、対象者の企業価値向上へのコミットメントを高めることに
よって、株主として対象者の経営陣との間でより踏み込んだ協議を行い、あるいは必要な提案を行っ
ていくことを通じて、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な対象者の経営体制及びガバ
ナンス体制の再構築を実現するための具体的な方策の1つとして、対象者株式の追加取得を行うこと
について検討を開始いたしました。そして、対象者が業績悪化に陥っている中で、今後の対象者の経
営の立て直しに向けては一定の時間を要することが見込まれるところ、対象者の株主の皆様には必ず
しも中長期の保有を目的としない株主の皆様も含まれ得ることから、対象者株式の売却を希望される
対象者の株主の皆様に対して適切な売却機会を提供するために、直近の市場株価に対して適切なプレ
ミアムを付した価格での公開買付けを実施することが、一般投資家の皆様にもご理解いただける方法
であると考え、本日、本公開買付けを実施することを決議いたしました。


 対象者は、現経営方針の下で推進されている新規の開発製品事業において、2017 年3月期以降継続
して赤字を計上している一方で、鋼索鋼線(注)関連事業を中心とした主たる事業においては、一定
の競争力を維持し、収益性も一定程度確保していることから、当社としては、対象者の現経営方針が
適切に見直されれば、対象者の企業価値を回復させ、さらには中長期的に向上させていくことが可能
であると考えております。そして、そうした対象者の企業価値の回復・向上を実現するにあたっては、
対象者において、上場会社としての独立性を維持しつつ、適切なガバナンス体制を整備した上で、対
象者の事業に精通する社内人材が対象者の新しい経営陣として対象者の経営を再建していくことが望
ましいと考えております。
(注)鋼索鋼線とは、エレベータやクレーン、ロープウェイ等に用いられるワイヤロープ製品、光海
   底ケーブルや電線の補強に用いられるワイヤ製品、水産用・船舶用の繊維ロープや網製品を指
   します。
 なお、下記「(2)② 本公開買付け成立後の経営方針」に記載のとおり、対象者から企業価値の回
復・向上を実現するための支援について要請がある場合には、当社は、対象者と一定の協力関係を構
築した上で、製品共同開発を通じた高付加価値商品・高機能商品の開発促進等を進めていく用意がご

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ざいますが、当社としては、対象者が、対象者の本来の技術力やブランド力を十分に発揮することが
できる経営体制及びガバナンス体制を整えることで、現経営方針が適切に見直され、対象者の自助努
力により企業価値を回復・向上させていくことができ、ひいては対象者の株主の皆様の利益にも資す
ると考えていることから、対象者の経営の独立性は維持すべきと考えております。
 当社としては、対象者の独立性を維持しつつも、本公開買付けによる対象者株式の追加取得を通じ
て対象者の企業価値向上へのコミットメントを高め、対象者の企業価値を回復・向上させるために必
要な対象者の経営体制及びガバナンス体制の再構築に向けて、株主として対象者の経営陣との間で、
新たに社内人材を対象者の取締役として選任することや独立性及び多様性を確保した取締役会の構成
等について協議を行った上で 、当該協議を踏まえた必要な提案を行っていく予定です。また、このよ
うな対象者の経営体制及びガバナンス体制の再構築については、対象者の株主の皆様からのご支持が
不可欠であるとの考えの下、対象者の株主の皆様の理解を得るべく、状況に応じて、当社の考えや対
象者に関する情報提供及び説明等の必要な対応を行ってまいります。


 当社は、対象者の株主であるとともに、対象者の主要製品の原料である線材を供給する母材メー
カーでもあります。具体的には、下記「2.(1)⑧ 当社と対象者の関係」に記載のとおり、対象者
においては、当社より各種線材や委託加工母材の仕入れを行う等の取引関係があります。下記「(2)
①ウ 両者の関係」に記載のとおり、当社は、対象者における鋼索鋼線等の製品に関する高度な加工技
術に加え、母材メーカーである当社、加工メーカーである対象者及び製品の顧客が、意見交換や共同
研究開発を通じて互いの技術や製品をよく理解した上で、当社が対象者の製品特性に合致した品質の
高い線材を対象者に安定的に供給し顧客の要求に応えること、すなわち、顧客のニーズを酌んで「線
材と加工技術との掛け合わせ」の深化を図ることが、対象者の競争力や企業価値を高めることに寄与
し、ひいては当社と対象者がともに発展していくことに繋がるとの考えの下、対象者に対する技術及
び資本の支援を含め、1963 年以降、対象者の企業価値向上のため連携し、協力関係を構築してまいり
ました。
 しかしながら、対象者においては、推進する新規の開発製品事業において、2017 年3月期には約6
億円、2018 年3月期には約4億円、2019 年3月期には約7億円、2020 年3月期には約2億円の損失を
継続的に計上する等しており、財務状況の悪化を招いている現経営方針が継続する限りにおいては、
当社や顧客において、対象者を信頼に足る事業パートナーとみなすことが難しくなり、当社や顧客が
保有する重要なノウハウを含む知的財産の開示を伴う共同研究開発を対象者との間で継続することに
支障を来しかねないと考えており、こうした状況では、業績が低迷する中で対象者の経営を支えてい
る主たる事業の競争力すら失いかねないとの懸念を有しております。当社としては、対象者の現経営
方針が改められ、こうした状況が改善された暁には、対象者及び顧客との共同研究開発をより一層積
極的に推進することで、対象者の競争力や企業価値の向上に改めて貢献していくことができるものと
考えております。

 上記のとおり、当社としては、対象者の企業価値の回復・向上のためには対象者の経営体制及びガ
バナンス体制の再構築が不可欠であると考えており、これらの実現のため、株主として対象者の経営
陣との間で、新たに社内人材を対象者の取締役として選任することや独立性及び多様性を確保した取
締役会の構成等について協議を行った上で、当該協議を踏まえた必要な提案を行っていく予定であり、
まずは本公開買付けによる対象者株式の追加取得を通じて、対象者の企業価値向上へのコミットメン
トを高めることを目指すものです。他方、上記のとおり、対象者の経営の独立性を維持し、対象者の
本来の技術力やブランド力を十分に発揮することができる経営体制及びガバナンス体制を整えること
で、現経営方針が適切に見直され、対象者の企業価値を回復・向上させていくことができると考えて
おります。そこで、対象者株式の追加取得により対象者の企業価値向上へのコミットメントを可及的
に高めるという目的を踏まえつつ、対象者を当社の持分法適用会社としないこと(注)で対象者にお
ける経営の独立性を維持し、また、当社において本公開買付けのために必要となる投資金額の合理性

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等の観点等も総合的に勘案し、買付予定数の上限を、既に当社が所有している対象者株式 1,610,964 株
(所有割合:9.91%)に加えて、所有割合にして 10.00%分を取得することとし、その結果、買付予定
数の上限を所有割合が 19.91%となる株式数(1,625,500 株)に設定することといたしました。
(注)当社において採用している国際会計基準においては、一般に、20%未満の議決権保有の場合に
   は、明らかに重要な影響力が存在するとされない限り持分法適用会社には該当しないものとさ
   れていますが、個別事情を踏まえた判断となるため、本日現在、最終的な取扱いは未定です。

 本公開買付けに応募された株券等(以下「応募株券等」といいます。)の総数が買付予定数の上限
(1,625,500 株)を超える場合には、その超える部分の全部又は一部の買付け等を行わないものとし、
法第 27 条の 13 第5項及び発行者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令(平成
2年大蔵省令第 38 号。その後の改正を含みます。以下「府令」といいます。)第 32 条に規定するあ
ん分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います。他方、(a)当社とし
て、対象者の企業価値向上へのコミットメントを高めるという本公開買付けの目的に照らし、当社の
現状の所有割合を少しでも増加させることには一定の意味があると考えること、また、(b)対象者が業
績悪化に陥っている中で、今後の対象者の経営の立て直しに向けては一定の時間を要することが見込
まれるところ、対象者の株主の皆様には必ずしも中長期の保有を目的としない株主の皆様も含まれ得
ることに鑑み、本公開買付けが対象者株式の売却を希望される対象者の株主の皆様に対して売却機会
を提供するという趣旨を含むものであることから、買付予定数の下限は設定いたしませんので、応募
株券等の総数が買付予定株数の上限(1,625,500 株)以下の場合には、応募株券等の全ての買付け等を
いたします。


 上記のとおり、当社は、対象者の株主として、2017 年5月中旬以降、新型コロナウイルスの感染が
拡大する以前の 2020 年2月中旬にかけて、対象者の経営陣との間で継続的に面談を行い、経営上の問
題点の指摘を含め、対象者の経営陣に対して経営改善を促すとともに、対象者の 2017 年6月 27 日開
催の定時株主総会以降、継続して対象者の複数の取締役(社内取締役及び社外取締役を含みます。)
の選任議案に反対票を投じてまいりました。しかしながら、対象者の経営陣は、対象者の企業価値が
毀損されている状況に危機意識を持つことなく、経営上の問題点に対して対応策を講じる姿勢は見ら
れませんでした。そのため、2017 年5月中旬の面談の実施以降これまでの間、対象者の企業価値の回
復・向上に向けた具体的な協議は進展しておりません。このように対象者の経営陣において経営上の
問題点に対して対応策を講じる姿勢が見られないことから、本公開買付けの実施について対象者と事
前に協議を行ったとしても建設的な協議は望めないと考えられたため、当社は、本日までに、対象者
との間で本公開買付けに関して事前の協議を行っておりません。したがって、本日現在、当社は、対
象者が本公開買付けに賛同する旨の意見表明を受けておりません。


 本日現在、対象者から本公開買付けへの賛同表明は得られていないものの、当社としては、対象者
の経営陣においても本公開買付けの意義を十分理解いただき、対象者が本公開買付けについて賛同決
議を行うことを期待しております。当社は、本公開買付けの目的である、対象者の経営体制及びガバ
ナンス体制の再構築は、対象者の企業価値を回復・向上させ、対象者の株主、取引先、従業員等の全
てのステークホルダーの皆様の利益に資するものであると考えております。また、本公開買付けは、
対象者が業績悪化に陥っている中で、今後の対象者の経営の立て直しに向けては一定の時間を要する
ことが見込まれるところ、対象者の株主の皆様には必ずしも中長期の保有を目的としない株主の皆様
も含まれ得ることに鑑み、対象者株式の売却を希望される対象者の株主の皆様に対して適切な売却機
会を提供するものであることから、対象者が、株主との建設的な対話の重要性を再認識し、本公開買
付けに賛同されることを期待しております。
 なお、本公開買付けは対象者の上場廃止を企図するものではなく、本公開買付け後においても対象
者の上場は維持される予定です。

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(2)本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の
     経営方針
 ①   本公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程
 ア   当社の概要
     当社は、1950 年4月1日に設立された八幡製鐵株式会社及び富士製鐵株式会社が 1970 年3月 31 日
 に合併し、商号を新日本製鐵株式會社に変更いたしました。新日本製鐵株式會社は、2012 年 10 月1日
 に住友金属工業株式会社(1949 年設立)と経営統合し、商号を新日鐵住金株式会社に変更いたしまし
 た。その後、2019 年4月に商号を現在の日本製鉄株式会社に改め、2020 年4月に日鉄日新製鋼株式会
 社と合併し、現在に至ります。なお、当社は、1950 年 10 月2日付で東京証券取引所及び株式会社名古
 屋証券取引所に、1950 年 10 月5日付で証券会員制法人福岡証券取引所に、その後、1952 年1月 21 日
 付で証券会員制法人札幌証券取引所にそれぞれ株式を上場し、現在、当社の株式は、東京証券取引所
 市場第一部、株式会社名古屋証券取引所市場第一部、証券会員制法人福岡証券取引所及び証券会員制
 法人札幌証券取引所に、それぞれ上場しております。
  当社は、常に世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスの提供を通じて社
 会の発展に貢献する旨を企業理念として掲げ、「技術」、「コスト」、「グローバル」の3つをドラ
 イバーとして、『総合力世界 No.1の鉄鋼メーカー』の実現に向け、事業基盤強化や成長に向けた投資
 を実行してきております。

 イ   対象者の概要
     一方、対象者の有価証券報告書やウェブサイト等の記載によれば、対象者は、1887 年に東京製綱会
 社として東京府麻布区に創立され、工業用マニラ麻ロープの製造を開始し、その後、1893 年の商法制
 定により社名を現在の東京製綱株式会社に改め、1896 年には東京株式取引所に上場し、現在に至りま
 す。2020 年 11 月 13 日時点で、対象者グループは、対象者及び子会社 28 社、関連会社6社によって構
 成されており、鋼索鋼線、スチールコード(注1)、開発製品、その他(産業機械、粉末冶金製品、
 石油製品等)の製造販売及び不動産賃貸等を主な事業内容とし、さらに各事業に関連する物流、加工
 及びその他のサービス活動を展開しているとのことです。
  (注1)スチールコードとは、ラジアルタイヤの補強材として用いられるコードを指します。


 ウ   両者の関係
  当社の前身である富士製鐵株式会社は、当時より取引関係が存在したことを背景とし、取得方法、
 取得株式数等は確認できないものの、1970 年1月に対象者の株主として資本参加いたしました。その
 後、当時の対象者の株主であった株式会社あさひ銀行及び三菱信託銀行株式会社より対象者株式の売
 却意向があったことを背景とし、対象者から当社へ出資拡大の要請があったことから、両者の連携を
 強化する目的で対象者株式 5,321,000 株を追加取得し、2001 年3月時点において、11,388,000 株(当該
 時点の所有割合:7.00%(注2))を所有するに至りました。さらに、対象者が連結子会社であった東
 京製綱スチールコード株式会社を完全子会社化する際に、2006 年1月 20 日付で株式交換が実施され、
 その対価として、当社は対象者株式 116,000 株(当該時点の所有割合:0.07%(注3))を取得し、
 11,504,000 株(当該時点の所有割合:7.36%(注4))を所有するに至りました。その他、取得時期、
 取得方法等は確認できないものの、上記の経緯のいずれかの時期に、当社は対象者株式 640 株を取得
 しております。その後、対象者は、2016 年 10 月1日付で普通株式 10 株につき普通株式1株の割合で
 株式併合を行っており、その結果、当社は対象者株式 1,150,464 株を所有することとなりました。その
 後、当社は、2021 年1月6日及び同年1月 14 日に市場内において対象者株式を取得し、本日現在にお
 いて、1,610,964 株(所有割合:9.91%)を所有するに至りました。当該資本関係の強化を通し、下記
 のとおり、対象者との協力関係を一層深化させてまいりました。


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(注2)対象者が 2001 年6月 28 日に提出した第 202 期有価証券報告書に記載された 2001 年3月 31 日
    現在の発行済株式総数(162,682,420 株)から、2001 年6月 28 日に提出した第 202 期有価証券報
    告書に記載された同日現在の対象者が所有する自己株式数(3,134 株)を控除した株式数
    (162,679,286 株)に対する割合(少数点以下第三位を四捨五入)をいいます。
(注3)対象者が 2006 年6月 29 日に提出した第 207 期有価証券報告書に記載された 2006 年3月 31 日
    現在の発行済株式総数(162,682,420 株)から、2006 年6月 29 日に提出した第 207 期有価証券報
    告書に記載された同日現在の対象者が所有する自己株式数(6,333,679 株)を控除した株式数
    (156,348,741 株)に対する割合(少数点以下第三位を四捨五入)をいいます。
(注4)対象者が 2006 年6月 29 日に提出した第 207 期有価証券報告書に記載された 2006 年3月 31 日
    現在の発行済株式総数(162,682,420 株)から、2006 年6月 29 日に提出した第 207 期有価証券報
    告書に記載された同日現在の対象者が所有する自己株式数(6,333,679 株)を控除した株式数
    (156,348,741 株)に対する割合(少数点以下第三位を四捨五入)をいいます。


  当社は対象者の主要製品の原料である線材を供給する母材メーカーでもあり、1963 年以降、安定的
 な線材の供給、下記記載の技術連携、製品の共同開発及び人的支援等を通し、対象者の競争力強化や
 事業成長に貢献してきたと自負しております。棒線品種は、当社をはじめとする母材メーカーの製品
 が最終製品として直接使用されるものは少なく、その殆どが、伸線・熱処理・表面(めっき)処理等
 の加工工程を必要としており、当社のような母材メーカーが供給する線材の品質及び対象者のような
 加工メーカーの加工技術そのものに加え、上記「(1)本公開買付けの概要」で述べた「線材と加工
 技術との掛け合わせ」についても、製品の競争力を決定付ける重要な要素となります。
  当社は、スチールコード関連事業における当社、対象者及び顧客との三者間での製品共同開発の実
 施や、鋼索鋼線関連事業における当社と対象者との間の共同研究開発によって、「線材と加工技術と
 の掛け合わせ」の深化を図り、対象者の競争力強化に貢献してきたと考えております。これまで、対
 象者の製品が最終ユーザーに選ばれてきた要因は、当社が供給する線材の高い品質及び対象者の加工
 技術に加え、共同研究開発によって両者の「線材と加工技術との掛け合わせ」の深化が図られてきた
 点にあり、この点が対象者の競争力の源泉になっていると考えております。
  また、当社は、高品質な線材について適切な在庫管理や効率的なデリバリー体制を構築するととも
 に、対象者の工場において操業トラブルが発生した際の原因調査及び課題解決への協力、並びに当社
 の技術者による指導を通じた対象者の工場の操業改善、伸線加工及び熱処理の効率化や断線率低減等
 の効率化の実現に取り組み、対象者による製品の安定供給に貢献してきたと考えております。こうし
 た安定供給体制が対象者が顧客からの信頼を獲得、維持する礎となっており、その上で、上記の「線
 材と加工技術との掛け合わせ」を通じ、最終ユーザーのニーズに応じて臨機応変に製品をカスタマイ
 ズしていくことで、対象者はこれまでの事業成長を実現してきたものと考えております。
  しかしながら、下記「エ(イ) ガバナンス体制の機能不全」に記載のとおり、対象者は、現在、ガ
 バナンス体制の機能不全等の経営上の問題を抱えており、前中期経営計画においては、2020 年3月期
 のグループ数値目標として、連結売上高 900 億円、連結営業利益 78 億円、連結 EBITDA107 億円及び
 自己資本比率 35%を掲げていたものの、対象者の 2020 年3月期の実績値は、連結売上高 630 億円、連
 結営業利益3億円、連結 EBITDA29 億円及び自己資本比率 24%と、実績値が公表された全ての指標に
 おいて未達となる等、2015 年以降継続して業績が悪化している状況にあると考えております。対象者
 においては、推進する新規の開発製品事業において、2017 年3月期には約6億円、2018 年3月期には
 約4億円、2019 年3月期には約7億円、2020 年3月期には約2億円の損失を計上する等しており、財
 務状況の悪化を招いている現経営方針が継続する限りにおいては、当社や顧客において、対象者を信
 頼に足る事業パートナーとみなすことが難しくなり、当社や顧客が保有する重要なノウハウを含む知
 的財産の開示を伴う共同研究開発を対象者との間で継続することに支障を来しかねないと考えており、
 こうした状況では、業績が低迷する中で対象者の経営を支えている主たる事業の競争力すら失いかね
 ないとの懸念を有しております。そのため、対象者の株主であり、母材供給者かつ共同開発のパート

                             6
 ナーでもある当社としては、対象者において企業価値を毀損する現経営方針を早期に見直し、適切な
 企業価値回復・向上策を早期に導入することが急務であると考えております。

エ    対象者の現状及び問題点
(ア) 業績不振及び財務健全性の悪化
(i) 前中期経営計画の未達
    対象者は、2015 年5月 22 日に公表した、2016 年3月期を初年度、2020 年3月期を最終年度とする
 5ヶ年の中期経営計画「TCT-Focus2020」(以下「対象者前中期経営計画」といいます。)において、
 2020 年3月期のグループ数値目標として連結売上高 900 億円、連結営業利益 78 億円、連結
 EBITDA107 億円を掲げておりましたが、その後、対象者が 2017 年5月 12 日に提出したプレスリリー
 ス「中期経営計画『TCT-Focus2020』の見直しに関するお知らせ」によれば、対象者前中期経営計画の
 最終年度となる数値目標を連結売上高 800 億円に下方修正するとともに、連結営業利益 80 億円、連結
 EBITDA108 億円に修正しております。しかしながら、対象者の 2020 年3月期の連結売上高は、当該下
 方修正後の数値をも約 170 億円下回る連結売上高約 630 億円であり、その他の数値目標に関しても、
 連結営業利益約3億円、連結 EBITDA 約 29 億円と、連結営業利益については約 77 億円の、連結
 EBITDA については約 79 億円の未達に終わっております。また、自己資本比率も対象者前中期経営計
 画における目標値である 35%を下回る水準で推移しており、2020 年3月期末の自己資本比率は 24%と
 なっております。当社としては、様々な外部環境の変化を踏まえても、対象者前中期経営計画で掲げ
 た定量目標が、実績値が公表された全ての指標で未達に終わった対象者の現経営方針について、疑念
 を有せざるを得ません。

                                            見直し後の
                 対象者前中期経営計画                                              2020 年3月期
                                          対象者中期経営計画
    連結売上高                      900 億円           800 億円                             630 億円
    連結営業利益                      78 億円             80 億円                             3億円
    連結 EBITDA                  107 億円           108 億円                              29 億円
    自己資本比率                         35%               35%                               24%


(ii) 業績不振の継続及び事業の失敗
     過去5事業年度の対象者における連結ベースでの業績は下記のとおりであり、2016 年3月期から
 2020 年3月期に至るまで、売上高対比でほぼ一貫して前年を割り込んでおり、また、営業利益対比で
 も、2017 年3月期から 2020 年3月期に至るまで連続して前年を割り込み、減益傾向が続いています。
 2020 年3月期には約 26 億円の純損失を計上する等、対象者は大変厳しい状況に置かれていると考えて
 おります。また、本公開買付けの検討にあたり、当社が対象者に関する公表資料を検討したところ、
 2021 年1月4日には、対象者の主要工場である土浦工場の土地及び建物について、9つの銀行に対す
 る計 100 億円の借入債務を被担保債務とする工場財団抵当が設定されるに至っていることが確認され、
 このことからも、対象者の財務状況が悪化しつつあることは明らかであると考えております。

 単位:百万円         2016 年3月期      2017 年3月期          2018 年3月期      2019 年3月期       2020 年3月期
  売上高                 65,281         64,993             63,537          63,967         63,090
(前年同期比)            (89.0%)        (99.6%)            (97.8%)       (100.7%)         (98.6%)
  営業利益                 4,303          3,492              3,094             854            319
(前年同期比)           (109.0%)        (81.2%)            (88.6%)        (27.6%)         (37.4%)
当期純利益又は当               2,694          1,903              2,543             153        △2,653
 期純損失(△)           (70.1%)        (70.6%)           (133.6%)          (6.0%)          (-)
(前年同期比)


    その結果、2015 年4月1日を起点とし 2020 年 12 月 30 日までを比較した対象者の相対株価は、下記<
対象者の株価動向>のとおり、東証株価指数(TOPIX)を当該期間平均で 26.4 ポイント、2020 年 12 月

                                              7
       30 日終値時点で 77.7 ポイント、また、東証業種別株価指数(金属製品)を当該期間平均で 19.5 ポイン
       ト、2020 年 12 月 30 日終値時点で 57.9 ポイント、それぞれ下回っており、株価の面では市場から特に厳
       しい評価を受けていると考えられ、対象者の株主として、対象者の現在の状況を大変憂慮しております。


<対象者の株価動向>
 (%)
140.0%



                                                                     TOPIX
120.0%
                                                                    118.0%


100.0%                                                              金属製品
                                                                     98.2%


80.0%



60.0%


                                                                    東京製綱
40.0%                                                                40.3%



20.0%



 0.0%




                               東京製綱    TOPIX   金属製品

(注)対象者の株価、東証株価指数(TOPIX)及び東証業種別株価指数(金属製品)を、2015 年4月1日の
    株価を 100 として 2020 年 12 月 30 日まで比較したもの。


          また、2015 年5月 22 日に対象者が公表したプレスリリース「新中期経営計画『TCT-Focus2020』に
         ついて」によれば、対象者は、2016 年3月期から 2020 年3月期の5ヶ年において、炭素繊維複合材
         ケーブル(注5)製品(以下「CFCC」といいます。)の製造販売事業(以下「CFCC 事業」といいま
         す。)を対象者の成長戦略を担う事業と位置付けており、2016 年3月期以降、積極的に設備投資や研
         究開発投資を行っているものの、下記のとおり、CFCC 事業は売上が伸びておらず、投資額に見合った
         利益の回収を図れておりません。
          2017 年 11 月 27 日に対象者が公表したプレスリリース「炭素繊維複合材ケーブル(CFCC)の新生産
         拠点設立に関して」によれば、対象者は、CFCC 事業の生産能力増強を企図して、投資額 15 億円を費
         やし岩手県北上市に新生産拠点の建設工事を行っております。その後、対象者は、対象者前中期経営
         計画の成長戦略を加速するために、2017 年 12 月に CFCC 事業及び海外防災製品事業を分社化し、東京
         製綱インターナショナルを設立し、2017 年 11 月 30 日に公表した 2018 年3月期第2四半期決算説明会
         資料では、2020 年3月期の目標として東京製綱インターナショナルの売上高 130 億円及び営業利益 25
         億円を掲げております。さらに、対象者が 2019 年5月 30 日に公表した 2019 年3月期決算説明資料に
         おいては、上記の CFCC 事業の生産能力増強(北上工場設立)の設備投資 15 億円に加え、2017 年3月
         期及び 2018 年3月期における対象者の北米子会社である Tokyo Rope USA, Inc.の CFCC 製造設備(北
         米工場設立、土地・家屋購入)についての 13 億円の設備投資を行ってきたとしております。しかしな
         がら、当該設備投資を実施してきたにもかかわらず、対象者が 2019 年5月 30 日に公表した 2019 年3

                                      8
 月期決算説明資料においては、東京製綱インターナショナルにおける売上高及び営業利益は、2019 年
 3月期において、「対計画で大幅な乖離が発生」(2020 年3月期に売上高 130 億円、営業利益 25 億円)
 していることを対象者も自認しており、「キャッチアップ施策の検討へ」との記載がなされているこ
 とから、対象者としても追加施策を必要としていると評価していることが見て取れます。さらに、対
 象者が 2020 年5月 29 日に公表した 2020 年3月期決算説明資料によれば、対象者前中期経営計画の最
 終年度である 2020 年3月期に至っては、CFCC 事業を営む北上工場で減損損失(△    1,775 百万円)を計
 上しており、また、2017 年3月期以降、CFCC 事業を含む開発製品関連事業は継続して赤字を計上し
 ている状況にあります。
  なお、2020 年 11 月 26 日に対象者が公表したプレスリリース「ハンプトンロードブリッジトンネル
 拡張事業において当社製 CFCC(炭素繊維複合材ケーブル)の採用が決定」(以下「対象者 2020 年 11
 月 26 日付プレス」といいます。)において、対象者は、東京製綱インターナショナルが製造する
 CFCC が米国で進行中のハンプトンロードブリッジトンネル拡張事業に採用され、当該事業の総工費は
 約 4,000 億円にも上る旨を公表していますが、別途公表された 2020 年 11 月 27 日実施の 2021 年3月期
 第2四半期決算説明会における資料によれば、当該採用決定による販売見込額は約4年間の工期を通
 じて約 40 億円程度とのことであり、見込まれる営業利益額は公表されておりませんが、これまでの投
 資額に見合った利益回収が図れているとは評価し得ません(なお、かかる販売見込額について、対象
 者 2020 年 11 月 26 日付プレスにおいて何らの言及も行わないことは、適切な開示の観点からも問題が
 あると考えております。)。対象者 2020 年 11 月 26 日付プレスによれば、対象者は CFCC の普及拡大
 を期待するとのことですが、対象者の 2016 年3月期以降の継続投資にもかかわらず利益の回収に至っ
 ていないと思われる現状を踏まえれば、その事業性を改めて評価し直すとともに、海外事業リスクの
 適切な管理体制を構築する必要があるものと考えております。
(注5)炭素繊維複合材ケーブルとは、「Carbon Fiber Composite Cable」の略で、対象者の登録商標です。
   炭素繊維と熱硬化性樹脂を複合化し、より合わせて成形した構造用ケーブルを指します。


  他にも、東京製綱(常州)有限公司(以下「東京製綱常州」といいます。)におけるビジネスの失
 敗が挙げられます。対象者が 2005 年4月 27 日に公表したプレスリリース「中国におけるタイヤ用ス
 チールコード会社の設立について」によれば、2005 年6月、対象者は、急速な高速道路網の整備によ
 るラジアルタイヤの普及と、日系・外資系タイヤメーカーの進出、生産増強により中国におけるス
 チールコード需要の拡大が見込まれることを背景に、高品質かつコスト競争力のあるスチールコード
 を中国内外のユーザーへ供給することを目的として、事業会社の事業活動を管理することを事業目的
 とする東京製綱海外事業投資株式会社を設立し、東京製綱海外事業投資株式会社を通じて、資本金約
 60 億円で、中国江蘇省常州市に東京製綱常州を設立しました。その後、2007 年から 2009 年にかけ、次
 第に日系タイヤメーカーからの受注が進み東京製綱常州は生産を拡大させるも、外資系タイヤメー
 カーへの販売が設立当初の想定を下回り、赤字を解消することができませんでした。こうした中、東
 京製綱常州は当時中国での生産需要が高かった太陽光発電向けソーワイヤ(注6)の生産に進出しま
 した。2010 年から 2011 年にかけて、当該ソーワイヤの生産拡大に成功したことから東京製綱常州は黒
 字化したものの、同時期に中国現地で太陽光発電向けソーワイヤの生産に従事する競合企業が勃興し
 たこと、また、需要減退の影響により、2012 年には一度目のソーワイヤの流行が終焉を迎え、東京製
 綱常州は再び赤字幅が拡大するに至りました。その後、2014 年には、二度目のソーワイヤの流行を迎
 えたものの、東京製綱常州は赤字幅が縮小する程度の業績改善にとどまりました。
  その後、対象者が 2020 年5月 11 日に公表したプレスリリース「子会社における希望退職者の募集
 について」によれば、市場環境の変化に伴う売上減少に加え、足元での新型コロナウイルスの影響に
 伴う顧客の操業停止等によりさらに受注が減少したことを受け生産活動を停止しており、同日現在に
 おいても受注回復による安定操業再開の目途が立っていないことから、対象者は同日開催の取締役会
 において、東京製綱常州において希望退職者の募集を行うことについて決議したとのことであり、最
 終的に、対象者が 2020 年6月 26 日公表したプレスリリース「当社連結子会社(中国孫会社含む)の

                             9
譲渡に関するお知らせ」によれば、安定操業再開の目途が立たず、中国でのスチールコード事業の継
続は困難であるとの判断に至ったことから、対象者は東京製綱常州を、その完全親会社である東京製
綱海外事業投資株式会社とともに、中国企業である大連光伸企業集団有限公司へ 100%持分譲渡するに
至ったとのことです。このように、2012 年以降、東京製綱常州において損失が継続していたにもかか
わらず、2020 年に至って漸く事業撤退の判断がなされており、対象者における事業撤退の判断は遅き
に失したと言わざるを得ません。
 なお、東京製綱常州の設立にあたっては、当社の前身である新日本製鐵株式會社も東京製綱常州の
完全親会社である東京製綱海外事業投資株式会社に対して、事業パートナーとして一部出資を行って
おり、当社は 2005 年の設立当初より、東京製綱常州への材料供給等を行うことで、東京製綱常州の支
援に努めてまいりましたが、収益実績の状況等を踏まえ、2018 年に出資分を全て対象者に売却してお
ります。
(注6)ソーワイヤとは、高強度ブラスめっきスチールワイヤ製品を指します。


 以上の状況を踏まえると、当社は、対象者の現経営方針に疑念を有せざるを得ません。対象者の現
経営方針がこれ以上続けば、対象者の企業価値がさらに毀損され、対象者の株主の皆様、取引先、従
業員の方々をはじめ、対象者を取り巻く各ステークホルダーの利益を不当に害するおそれがあると考
えております。
 なお、当社は、対象者の株主として、2017 年5月中旬以降、対象者の経営陣との間で継続的に面談
を行い、経営上の問題点の指摘を含め、対象者の経営陣に対して経営改善を促すとともに、対象者の
2017 年6月 27 日開催の定時株主総会以降、継続して対象者の複数の取締役(社内取締役及び社外取締
役を含みます。)の選任議案に反対票を投じてまいりましたが、対象者は、対象者の企業価値が毀損
されている状況に危機意識を持つことなく、企業価値の回復・向上のために経営上の問題点に対して
対策を講じる姿勢はみられませんでした。


(イ) ガバナンス体制の機能不全
 対象者の企業価値が毀損され続けている状況は、対象者におけるガバナンス体制の機能不全、とり
わけ、社外取締役による対象者の経営陣に対する評価や、それに基づく指名・再任のプロセスが適切
に機能していないことに起因するものと考えております。対象者の取締役会においては、上記の対象
者の業績悪化及び対象者前中期経営計画の未達等を認識しながら、経営陣による現経営方針に基づい
た経営を見直す動きを見せておらず、対象者のガバナンス体制は、対象者の経営陣を適切に監督する
機能を失っていると考えております。対象者の取締役会においては、田中取締役会長の代表取締役と
しての在任期間が約 20 年にも及ぶ一方で、経営陣から独立した立場で経営陣を監督すべき社外取締役
は、取締役9名中2名にとどまり、当該社外取締役も1名は在任期間が約 10 年に及んでいる等、取締
役会として十分な独立性を備えているとはいえないものと考えております。また、対象者は、2020 年
11 月 30 日に公表したコーポレート・ガバナンスに関する報告書において、「ジェンダー及び多様性の
観点から取締役会構成を変更すべきかどうかについては今後の検討課題」としており、対象者の取締
役会に多様性が不足していることも自認しております。
 さらに、対象者においては、取締役会の諮問機関として、取締役候補者の指名や経営陣幹部の選任、
並びに取締役等の報酬についてその妥当性を検証することを目的とした人事・報酬委員会が設置され
ております。同委員会には、対象者の取締役候補者の指名に際して適切な監督機能を発揮することが
期待されますが、同委員会は、代表取締役会長、代表取締役社長及び社外取締役2名の計4名で構成
されており、対象者のコーポレート・ガバナンスに関する報告書によれば、上記のとおり対象者の業
績悪化が年々深刻化しているにもかかわらず、2017 年以降一貫して、「企業価値の向上に貢献してい
る」ことを理由として、代表取締役会長及び代表取締役社長を取締役候補者として指名することを妥
当と判断し続けております。2019 年に至っては、2019 年5月 30 日に公表された 2019 年3月期決算説
明会資料において「環境変化、着手遅れ、進捗遅れにより(対象者前中期経営計画の)目標が達成で

                          10
きないことが明らかになった。」と説明しているにもかかわらず、代表取締役会長及び代表取締役社
長が「企業価値の向上に貢献している」との評価を漫然と維持しております。業績悪化が深刻化して
いく中で、経営陣の経営責任を問うどころか、客観的事実に反する「企業価値の向上に貢献している」
との理由で代表取締役会長及び代表取締役社長を選任し続けている同委員会は、完全に機能不全に
陥ってしまっていると言わざるを得ません。
 人事・報酬委員会の委員の半数は社外取締役が占めていますが、上記のとおり独立性の観点からも
懸念がある中で、当該社外取締役が期待される監督機能を果たせていないことは明らかであり、対象
者のガバナンス体制を抜本的に再構築することが急務であると考えます。


(ウ) 対象者における法令遵守の状況
   法令上、株式会社は、定時株主総会の終結後遅滞なく、株主総会の承認を受けた計算書類の貸借対
照表又はその要旨を公告する義務を負っております(会社法第 440 条第1項)。また、大会社に該当
する株式会社においては、定時株主総会の終結後遅滞なく、定時株主総会において報告し又は承認を
した計算書類の貸借対照表及び損益計算書又はその要旨を公告する義務を負っております(会社法第
440 条第1項)。しかしながら、対象者の子会社である東京製綱インターナショナルにおいては、その
2017 年の設立以来、上記会社法上の義務である貸借対照表又はその要旨の公告を行っている形跡がな
く、2020 年3月の増資により大会社に該当することとなった後においても、損益計算書又はその要旨
の公告も行っている形跡がありません。上記のとおり、東京製綱インターナショナルにおける売上高
及び営業利益は、2019 年3月期において、「対計画で大幅な乖離が発生」(2020 年3月期に売上高
130 億円、営業利益 25 億円)していることを対象者も自認している一方で、同社の商業登記の記載に
よれば、2020 年3月 27 日付で資本金が1億円から 26 億円に増額され、対象者から少なくとも 25 億円
の資金が流入していると見込まれており、東京製綱インターナショナルの計算書類の内容は株主に
とって大きな関心事であるにもかかわらず、対象者は会社法上の基本的な義務である計算書類の公告
の履行を怠っている状況にあり、東京製綱インターナショナルの財務状況・経営状況の隠蔽をする意
図を有しているのではないかとの疑念を有さざるを得ない状況にあります。なお、対象者の子会社で
ある東京製綱テクノス株式会社においても、同様に決算公告を行っていることが窺われません。
 このような状況を受け、当社は、対象者に対して、その子会社における計算書類の開示義務の適切
な履行を求めていくとともに、東京製綱インターナショナルに対する計算書類等の閲覧請求権の行使
等、会社法上の権利行使も併せて実施する準備を進めております。

 以上のとおり、対象者は、経営上の問題を抱えているにもかかわらず、これらの問題に対する有効
な対応策を講じず、対象者の企業価値を毀損し続けており、対象者の現経営方針がこのまま維持され
れば、対象者の企業価値を回復・向上することは困難と考えております。その一方で、対象者の現在
のガバナンス体制は適切に機能しておらず、このままでは対象者自身による改革は期待できない状況
となっています。こうした状況を踏まえ、当社としては、企業価値を毀損する対象者の現経営方針を
早期に見直すべく、対象者の経営体制及びガバナンス体制を再構築することが急務であると判断する
に至り、対象者の企業価値向上へのコミットメントを高めることによって、株主として対象者の経営
陣との間で、新たに社内人材を対象者の取締役として選任することや独立性及び多様性を確保した取
締役会の構成等について協議を行った上で、当該協議を踏まえた必要な提案を行っていくことを通じ
て、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な対象者の経営体制及びガバナンス体制の再構
築を実現するための具体的な方策の1つとして、2020 年9月下旬、対象者株式の追加取得を行うこと
について検討を開始いたしました。そして、対象者が業績悪化に陥っている中で、今後の対象者の経
営の立て直しに向けては一定の時間を要することが見込まれるところ、対象者の株主の皆様には必ず
しも中長期の保有を目的としない株主の皆様も含まれ得ることから、対象者株式の売却を希望される
対象者の株主の皆様に対して適切な売却機会を提供するために、直近の市場株価に対して適切なプレ
ミアムを付した価格での公開買付けを実施することが、一般投資家の皆様にもご理解いただける方法

                         11
であると考え、本日、本公開買付けを実施することを決議いたしました。上記のとおり対象者は業績
悪化に陥っており、今後の対象者の経営の立て直しには一定の時間を要することが見込まれ、また、
対象者が製造・販売する製品には防衛省向けの装備品等も存在するため、外国為替及び外国貿易法
(昭和 24 年法律第 228 号。その後の改正を含みます。)上の規制が及ぶ外国資本による支援にも一定
の制約があると考えられるといった状況も総合的に勘案すれば、対象者の再建を支援することができ
る存在は、対象者の株主であり、母材供給者かつ共同開発のパートナーでもある当社を除いて他にい
ないと考えております。


②    本公開買付け成立後の経営方針
 対象者は、現経営方針の下で推進されている新規の開発製品事業において、2017 年3月期以降継続
して赤字を計上している一方で、鋼索鋼線関連事業を中心とした主たる事業においては一定の競争力
を維持し、収益性も一定程度確保していることから、当社としては、対象者の現経営方針が適切に見
直されれば、対象者がワイヤーロープの国内トップメーカーとして企業価値を回復させ、さらには中
長期的に向上させていくことが可能であると考えております。具体的には、対象者において開示され
ているとおり、対象者の企業価値の源泉には以下があるものと認識しております。


    1)ワイヤロープ製造技術を軸とした派生・応用製品を生み出す柔軟な技術力とそれを支える多様な
     事業構造・子会社群:
     対象者が、1898 年に日本で初めてワイヤロープの製造を開始して以来、ガードケーブル、長大橋
    用ケーブル、落石防護施設等の用途開発、伸線技術・撚り線技術を応用した極細鋼線索であるタイ
    ヤ用スチールコード、シリコンウェハー切断用ソーワイヤ等の製造、新素材である炭素繊維複合材
    ケーブルの開発、製造工具等の開発から発展した超硬合金の製造等、ワイヤロープの製造を通じて
    数多くの派生・応用製品を生み出してきたこと。
    2)長い歴史によって培ったブランド力:
     対象者が、創業以来、常に品質と安全性を第一に製品供給を行うことで、ユーザーや社会一般から
     の製品に対する評価を地道に積み重ね、信頼という「ブランド力」を獲得してきたこと。
    3)川上・川下の各取引先との長期にわたる強い連携:
     対象者が、製品の原材料供給元である素材メーカー及び供給先であるユーザー各社と長期にわたっ
    て安定的かつ友好的な取引関係を維持・継続し、さらに、様々な技術協力関係を構築してきたこと。

    こうした対象者の企業価値の回復・向上を実現するにあたっては、対象者において、上場会社とし
ての独立性を維持しつつ、適切なガバナンス体制を整備した上で、対象者の事業に精通する社内人材
が対象者の新しい経営陣として経営を再建していくことが望ましいと考えております。こうした観点
から、当社は、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な対象者の経営体制及びガバナンス
体制の再構築に向けて、本公開買付け終了後に、株主として対象者の経営陣との間で、新たに社内人
材を対象者の取締役として選任することや独立性及び多様性を確保した取締役会の構成等について協
議を行った上で、当該協議を踏まえた必要な提案を行っていく予定です。また、このような対象者の
経営体制及びガバナンス体制の再構築については、対象者の株主の皆様からのご支持が不可欠である
との考えの下、対象者の株主の皆様の理解を得るべく、必要な対応を行ってまいります。
    また、仮に対象者から要請があった場合には、当社として対象者の企業価値の回復・向上を支援す
る用意があり、本日現在において、当社が、対象者との新たな協力関係の下で実現しうると考えてい
る施策の概要は、下記のとおりです。

・サプライチェーンマネジメントシステムの共同利用による在庫管理の最適化、生産コストの削減及
    び生産効率の向上等のノウハウの提供
・ 操業連携によるコスト削減、品質向上及び生産安定化

                          12
    ・当社、対象者及び顧客との三者間での製品共同開発を通じた高付加価値商品・高機能商品の開発促
     進、及び当該促進に基づく対象者の競争力強化
    ・当社グループの情報収集力・ネットワークを活かした国内・海外販売力強化
    ・当社の経営ノウハウ等を活用した CFCC 事業の事業性の精査、海外事業リスクの管理強化


     もっとも、上記のとおり、当社は本公開買付けについて対象者と事前に協議を行っていないことか
    ら、当社が現時点で得られる対象者に関する情報は限定的であり、これらの施策についての実施のタ
    イミングや方法等の具体的な内容については、対象者の企業価値を回復・向上させるために必要な対
    象者の経営体制及びガバナンス体制の再構築後に、対象者の経営陣らと十分な協議を経た上で実行す
    ることを考えております。なお、本公開買付け成立後において、私的独占の禁止及び公正取引の確保
    に関する法律(昭和 22 年法律第 54 号。その後の改正を含みます。)上の規制に基づく要請が生じた
    場合には、当社において、当該要請の具体的内容を踏まえた措置を実施することもあり得ます。


 (3)当社と対象者の株主との間における公開買付けへの応募に係る重要な合意に関する事項
    該当事項はありません。


 (4)本公開買付け後の株券等の追加取得予定
    上記「(1)本公開買付けの概要」に記載のとおり、本日現在、当社は、所有割合にして 19.91%と
    なるまでの対象者株式を取得することが適切と考えております。そのため、本公開買付けにおいて、
    買付予定数の上限に達する応募があり、当社が所有割合にして 19.91%を所有するに至った場合には、
    本公開買付け後に対象者の株券等を追加で取得することは現時点で予定しておりません。
     一方、本公開買付けにおいて、買付予定数の上限に満たない応募となり、その結果、 当社が所有割
    合にして 19.91%を所有するに至らなかった場合には、現時点においては具体的な対応方針は未定であ
    るものの、市場動向等も総合的に勘案し、買付予定数の上限に満たなかった範囲で、市場取引等の方
    法により対象者株式を追加的に取得することを現時点で予定しております。


 (5)上場廃止となる見込み及びその事由
    対象者株式は、本日現在、東京証券取引所市場第一部に上場しておりますが、本公開買付けは対象
    者株式の上場廃止を企図するものではなく、当社は、買付予定数の上限を1,625,500株として本公開買
    付けを実施いたします。そのため、本公開買付け成立後に当社が直接又は間接に所有する対象者株式
    の所有割合は最大で19.91%にとどまり、本公開買付け後も対象者株式の東京証券取引所市場第一部に
    おける上場は維持される予定です。


 2.買付け等の概要
 (1)対象者の概要
①名         称        東京製綱株式会社
②所     在   地        東京都中央区日本橋3丁目6番地2号(日本橋フロント)
③ 代表者の役職・氏名         代表取締役社長       浅野 正也
④事   業   内 容        ワイヤロープ、ワイヤ、スチールコード、CFCC の製造及び販売、落石
                    防護網等の道路安全施設、及びアクリル遮音壁等の環境対策製品、橋
                    梁・吊橋構造物等の設計・施工、各種産業機械、金属繊維等の製造及び
                    販売
⑤資      本      金    10 億円(2020 年9月 30 日現在)
⑥設 立 年 月 日          1887 年4月1日
⑦ 大株主及び持株比率         日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)        7.19%
(2020 年9月 30 日現在)
                    日本製鉄株式会社                         7.08%

                               13
                  株式会社日本カストディ銀行(信託口)                               3.02%

                  東京ロープ共栄会                                         2.74%

                  株式会社ハイレックスコーポレーション                               2.46%

                  モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社                             1.91%

                  株式会社日本カストディ銀行(信託口5)                              1.80%

                  KOREA SECURITIES DEPOSITORY-SHINHAN INVESTMENT   1.66%
                  (常任代理人       シティバンク、エヌ・エイ東京支店)

                  横浜ゴム株式会社                                         1.64%

                  KSD-NH                                           1.59%
                  (常任代理人       シティバンク、エヌ・エイ東京支店)

⑧ 当社と対象者の関係
      資本関係        当社は、本日現在、対象者株式 1,610,964 株(所有割合:9.91%)を所有
                  しております。
       人的関係       該当事項はありません。
       取引関係       対象者は当社より各種線材や委託加工母材の仕入れを行う等の取引関係
                  があります。
       関連当事者への    該当事項はありません。
       該当状況


(2)日程等
  ① 日程
取締役会決議日          2021年1月21日(木曜日)
公開買付開始公告日        2021年1月22日(金曜日)
                 電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。
                 (電子公告アドレス https://disclosure.edinet-fsa.go.jp/)
公開買付届出書提出日       2021年1月22日(金曜日)

  ②    届出当初の買付け等の期間
      2021年1月22日(金曜日)から2021年3月8日(月曜日)まで(30営業日)


  ③    対象者の請求に基づく延長の可能性
      該当事項はありません。


(3)買付け等の価格
  普通株式1株につき、金1,500円


(4)買付け等の価格の算定根拠等
  ① 算定の基礎
   当社は、本公開買付価格を決定するに際して、当社及び対象者から独立した第三者算定機関として
  のフィナンシャル・アドバイザーである大和証券株式会社(以下「大和証券」といいます。)に対し、
  対象者株式の株式価値の算定を 2020 年 12 月下旬に依頼しました。なお、大和証券は、当社及び対象
  者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して重要な利害関係を有しません。
   大和証券は、複数の株式価値算定手法の中から対象者株式の株式価値算定にあたり採用すべき算定
  手法を検討の上、対象者が継続企業であるとの前提の下、対象者株式の価値について多面的に評価す
                                    14
ることが適切であるとの考えに基づき、対象者の市場株価の動向を勘案した市場株価法及び対象者業
績の内容や予想等を勘案したディスカウンティッド・キャッシュ・フロー法(以下「DCF 法」とい
います。)を算定方法として用いて、対象者株式の株式価値を算定し、当社は、大和証券から 2021
年1月 18 日付で株式価値算定書(以下「本株式価値算定書」といいます。)を取得しております。
なお、当社は、大和証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を
取得しておりません。
 本株式価値算定書によると、採用した手法及び当該手法に基づいて算定された対象者株式の1株当
たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。


 市場株価法       :615 円から 930 円
 DCF 法       :825 円から 1,607 円


 市場株価法では、2021 年1月 15 日を算定基準日として、東京証券取引所市場第一部における対象
者株式の基準日の終値 930 円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値 823 円(小数点以下を四捨五入。以
下、終値単純平均値について同じです。)、直近3ヶ月間の終値の単純平均値 690 円及び直近6ヶ月
間の終値の単純平均値 615 円を基に、対象者株式の1株当たり株式価値の範囲を 615 円から 930 円ま
でと算定しております。
 DCF 法では、当社が対象者の事業に関して有する知見を基に、対象者の直近までの業績の動向、一
般に公開された情報等の諸要素を考慮して当社が見積もった、2021 年3月期から 2026 年3月期まで
の6期分の対象者の事業計画案に基づき、対象者が 2021 年3月期以降に創出すると見込まれるフ
リー・キャッシュ・フローを、一定の割引率で現在価値に割り引くことによって対象者の企業価値や
株式価値を分析し、対象者株式の1株当たり株式価値の範囲を 825 円から 1,607 円までと算定してお
ります。なお、大和証券が DCF 法による分析に用いた上記事業計画においては、大幅な増減益を見
込んでいる事業年度が含まれております。具体的には、新型コロナウイルス感染症の影響による需要
減等により 2021 年3月期には営業損失を見込んでおりますが、続く 2022 年3月期においては、新型
コロナウイルス感染症の影響から回復することも見込み営業利益において大幅な増益を見込んでおり
ます。また、本公開買付け及びその後の経営体制やガバナンス体制の再構築により経営方針が適切に
見直されることにより実現することが期待される一定の経営改善効果は見込んだ計画としております。
 当社は、大和証券から取得した本株式価値算定書の算定結果を踏まえつつ、対象者株式の市場価格
の動向、過去に行われた発行者以外の者による上場維持を前提とした公開買付けの事例において付与
されたプレミアムの実例、本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、対象者株式の市
場価格に適切なプレミアムを付した価格を提示することが相当であるとの判断に至り、最終的に、本
日、本公開買付価格を1株当たり 1,500 円とすることを決定いたしました。
  なお、本公開買付価格である 1,500 円は、本公開買付けの実施についての公表日の前営業日である
2021 年1月 20 日の東京証券取引所市場第一部における対象者株式の終値 1,099 円に対して 36.49%
(小数点以下第三位四捨五入。以下、株価に対するプレミアムの数値(%)において同じです。)の
プレミアムを加えた価格、直近1ヶ月間(2020 年 12 月 21 日から 2021 年1月 20 日まで)の終値単純
平均値 849 円に対して 76.68%のプレミアムを加えた価格、直近3ヶ月間(2020 年 10 月 21 日から
2021 年1月 20 日まで)の終値単純平均値 716 円に対して 109.50%のプレミアムを加えた価格、直近
6ヶ月間(2020 年7月 21 日から 2021 年1月 20 日まで)の終値単純平均値 626 円に対して 139.62%
のプレミアムを加えた価格です。
 本公開買付価格(1,500 円)は、当社が 2021 年1月6日から 2021 年1月 14 日の間に市場内取引に
て断続的に取得した対象者株式の取得単価である1株当たり 840 円から 1,020 円に対して 480 円から
660 円高く、それぞれ 47.06%~78.57%のプレミアムを加えた価格となります。このように、従前の
取得価格と本公開買付価格との間に差が生じている理由は、前者は市場内取引における取得時点毎の
市場価格である1株当たり 840 円から 1,020 円で決定されたところ、後者は上記のとおりの検討を経

                                15
て、本公開買付けの公表日の前営業日である 2021 年1月 20 日の東京証券取引所市場第一部における
対象者株式の終値 1,099 円に対して 36.49%のプレミアムが付されているためです。

②   算定の経緯
 (本公開買付価格の決定に至る経緯)
 当社は、上記「1.買付け等の目的」に記載のとおり、対象者の株主として、2017 年5月中旬以
降、新型コロナウイルスの感染が拡大する以前の 2020 年2月中旬にかけて、対象者の経営陣との間
で継続的に面談を行い、経営上の問題点の指摘を含め、対象者の経営陣に対して経営改善を促すとと
もに、対象者の 2017 年6月 27 日開催の定時株主総会以降、継続して対象者の複数の取締役(社内取
締役及び社外取締役を含みます。)の選任議案に反対票を投じてまいりました。しかしながら、対象
者の経営陣は、対象者の企業価値が毀損されている状況に危機意識を持つことなく、経営上の問題点
に対して対応策を講じる姿勢はみられませんでした。そのため、2017 年5月中旬の面談の実施以降
これまでの間、対象者の企業価値の回復・向上に向けた具体的な協議は進展しておりません。
 このように対象者の企業価値が毀損され続けている状況は、上記「1.買付け等の目的」の「(2)
①エ(イ) ガバナンス体制の機能不全」に記載のとおり、社外取締役による対象者の経営陣に対す
る評価や、それに基づく指名・再任のプロセスが適切に機能していないというガバナンスの機能不全
に起因するものと考えております。また、上記「1.買付け等の目的」の「(2)①エ(ウ) 対象
者における法令遵守の状況」に記載のとおり、対象者の子会社である東京製綱インターナショナルに
おいては、2020 年3月の増資により会社法上の大会社に該当することとなった後においても、会社
法上の損益計算書又はその要旨について公告を行っていない等、対象者の子会社において会社法上の
基本的な義務が適切に履行されない状況にも陥っています。こうした状況を踏まえ、当社は、2020
年9月下旬、対象者が現経営方針を早期に見直し、対象者において適切な企業価値の回復・向上のた
めの施策を早期に実施に移すことが急務であると判断するに至り、対象者の企業価値向上へのコミッ
トメントを高めることによって、株主として対象者の経営陣との間で、新たに社内人材を対象者の取
締役として選任することや独立性及び多様性を確保した取締役会の構成等について協議を行った上で、
当該協議を踏まえた必要な提案を行っていくことを通じて、対象者の企業価値を回復・向上させるた
めに必要な対象者の経営体制及びガバナンス体制の再構築を実現するための具体的な方策の1つとし
て、対象者株式の追加取得を行うことについて検討を開始いたしました。そして、対象者が業績悪化
に陥っている中で、今後の対象者の経営の立て直しに向けては一定の時間を要することが見込まれる
ところ、対象者の株主の皆様には必ずしも中長期の保有を目的としない株主の皆様も含まれ得ること
から、対象者株式の売却を希望される対象者の株主の皆様に対して適切な売却機会を提供するために、
直近の市場株価に対して適切なプレミアムを付した価格での公開買付けを実施することが、一般投資
家の皆様にもご理解いただける方法であると考え、本日、本公開買付けを実施することを決議いたし
ました。

(i)算定の際に意見を聴取した第三者の名称
 当社は、本公開買付価格を決定するに際し、当社及び対象者から独立した第三者算定機関として
フィナンシャル・アドバイザーである大和証券に対して、対象者株式の株式価値の算定を依頼してお
り、当社は、大和証券から 2021 年1月 18 日に本株式価値算定書を取得しております。なお、大和証
券は当社及び対象者の関連当事者には該当せず、本公開買付けに関して、重要な利害関係を有してお
りません。なお、当社は、大和証券から本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピ
ニオン)を取得しておりません。

(ii)当該意見の概要
 本株式価値算定書によると、採用した手法及び当該手法に基づいて算定された対象者株式の1株当
たりの株式価値の範囲はそれぞれ以下のとおりです。

                         16
    市場株価法           :615 円から 930 円
    DCF 法           :825 円から 1,607 円

  (iii)当該意見を踏まえて買付価格を決定するに至った経緯
    当社は、本株式価算定書に記載された算定内容・結果を踏まえつつ、対象者株式の市場価格の動向、
   過去に行われた発行者以外の者による上場維持を前提とした公開買付けの事例において付与されたプ
   レミアムの実例、本公開買付けに対する応募の見通し、本株式価値算定書の算定結果において、市場
   株価法による算定結果の上限を上回っており、DCF法による算定結果の範囲内に収まっていること等
   を総合的に勘案し、対象者株式の市場価格に適切なプレミアムを付した価格を提示することが相当で
   あるとの判断に至り、最終的に、本日、本公開買付価格を1株当たり1,500円とすることを決定いたし
   ました。


   ③   算定機関との関係
    当社のフィナンシャル・アドバイザーである大和証券は、当社及び対象者の関連当事者には該当せ
   ず、本公開買付に関して重要な利害関係を有しません。


 (5)買付予定の株券等の数

       買付予定数                    買付予定数の下限               買付予定数の上限

             1,625,500(株)                      ―(株)         1,625,500(株)

(注1) 応募株券等の総数が買付予定数(1,625,500 株)以下の場合は、応募株券等の全部の買付け等を行い
       ます。応募株券等の総数が買付予定数の上限(1,625,500 株)を超える場合は、その超える部分の全
       部又は一部の買付け等を行わないものとし、法第 27 条の 13 第5項及び府令第 32 条に規定するあん
       分比例の方式により、株券等の買付け等に係る受渡しその他の決済を行います。
(注2) 単元未満株式も本公開買付けの対象としております。なお、会社法に従って対象者の株主による単
       元未満株式買取請求権が行使された場合には、対象者は法令の手続に従い、本公開買付けにおける
       買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)中に自己の株式を買い取ることがあります。
(注3) 本公開買付けを通じて、対象者が所有する自己株式を取得する予定はありません。


 (6)買付け等による株券等所有割合の異動

買付け等前における公開買付者
                                16,109個    (買付け等前における株券等所有割合9.91%)
の所有株券等に係る議決権の数
買付け等前における特別関係者
                                     0個    (買付け等前における株券等所有割合0.00%)
の所有株券等に係る議決権の数
買付け等後における公開買付者
                                32,364個    (買付け等後における株券等所有割合19.91%)
の所有株券等に係る議決権の数
買付け等後における特別関係者
                                     0個    (買付け等後における株券等所有割合0.00%)
の所有株券等に係る議決権の数

 対象者の総株主の議決権の数                 161,823個

   (注1)「買付け等後における公開買付者の所有株券等に係る議決権の数」は、本公開買付けにおけ
            る買付予定数に係る議決権の数に、「買付け等前における公開買付者の所有株券等に係る議
            決権の数」を加えた議決権の数を記載しております。

                                          17
  (注2)「買付け等前における特別関係者の所有株券等に係る議決権の数」は、各特別関係者(但し、
          特別関係者のうち法第 27 条の2第1項各号における株券等所有割合の計算において府令第3
          条第2項第1号に基づき特別関係者から除外される者を除きます。)が所有する株券等に係
          る議決権の数の合計を記載しております。なお、特別関係者の所有株券等も本公開買付けの
          対象としているため、「買付け等後における特別関係者の所有株券等に係る議決権の数」を
          0個と記載しております。また、当社は、今後、特別関係者の所有する対象者の株券等を確
          認の上、訂正が必要な場合には、速やかに訂正した内容を開示いたします。
  (注3)「対象者の総株主の議決権の数」は、対象者四半期報告書に記載された 2020 年9月 30 日現
          在の総株主の議決権の数です。但し、単元未満株式も本公開買付けの対象としているため、
          「買付け等前における株券等所有割合」及び「買付け等後における株券等所有割合」の計算
          においては、その分母を対象者四半期報告書に記載された 2020 年9月 30 日現在の対象者の
          発行済株式総数(16,268,242 株)から、同日現在の対象者が所有する自己株式数(13,069 株)
          を控除した株式数(16,255,173 株)に係る議決権の数(162,551 個)として計算しております。
  (注4)「買付け等前における株券等所有割合」及び「買付け等後における株券等所有割合」につい
      ては、小数点以下第三位を四捨五入しております。


(7)買付代金    2,438,250,000円
  (注)「買付代金」は、本公開買付けの買付予定数(1,625,500株)に1株当たりの本公開買付価格
        (1,500円)を乗じた金額です。


(8)決済の方法
  ① 買付け等の決済をする金融商品取引業者・銀行等の名称及び本店の所在地
      大和証券株式会社          東京都千代田区丸の内一丁目9番1号

  ②    決済の開始日
      2021年3月15日(月曜日)

  ③    決済の方法
      公開買付期間終了後遅滞なく、本公開買付けによる買付け等の通知書を応募株主等の住所又は所在
  地(外国人株主等の場合はその常任代理人の住所)宛に郵送します。
   買付けは、現金にて行います。買付け等を行った株券等に係る売却代金は応募株主等の指示により、
  決済の開始日以後遅滞なく、公開買付代理人から応募株主等(外国人株主等の場合はその常任代理人)
  の指定した場所へ送金するか(送金手数料がかかる場合があります。)、公開買付代理人の応募受付
  をした応募株主等の口座へお支払いします。

   ④    株券等の返還方法
      下記「(9)その他買付け等の条件及び方法」の「①           法第27条の13第4項各号に掲げる条件の有
  無及び内容」又は「②        公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法」に記
  載の条件に基づき株券等の全部又は一部の買付け等を行わないこととなった場合には、返還すること
  が必要な株券等は、公開買付期間末日の翌々営業日(公開買付けの撤回等を行った場合は撤回等を
  行った日)以降遅滞なく、応募が行われた時の公開買付代理人に開設した応募株主口座の状態に戻す
  ことにより返還します。
  ※新型コロナウイルス感染拡大防止等の対応に伴い、公開買付期間中、店舗の店頭業務を一時休止す
   る等の特別な対応を行っている可能性があります。詳細については、公開買付代理人の本店又は全
      国各支店にお問い合わせください。併せて、対象となる店舗、特別な対応等につきましては、公開
      買付代理人のホームページ(https://www.daiwa.jp/)もご参照ください。

                                 18
(9)その他買付け等の条件及び方法
  ① 法第 27 条の 13 第4項各号に掲げる条件の有無及び内容
      応募株券等の総数が買付予定数の上限(1,625,500株)以下の場合は、応募株券等の全部の買付けを
  行います。応募株券等の総数が買付予定数の上限(1,625,500株)を超える場合は、その超える部分の
  全部又は一部の買付けは行わないものとし、法第27条の13第5項及び府令第32条に規定するあん分比
  例の方式により、株券等の買付けに係る受渡しその他の決済を行います(各応募株券等の数に1単元
  (100株)未満の株数の部分がある場合、あん分比例の方式により計算される買付株数は各応募株券等
  の数を上限とします。)。
   あん分比例の方式による計算の結果生じる1単元未満の株数を四捨五入して計算した各応募株主等
  からの買付株数の合計が買付予定数の上限に満たない場合は、買付予定数の上限以上になるまで、四
  捨五入の結果切捨てられた株数の多い応募株主等から順次、各応募株主等につき1単元(追加して1
  単元の買付けを行うと応募株券等の数を超える場合は応募株券等の数までの数)の応募株券等の買付
  けを行います。但し、切捨てられた株数の等しい複数の応募株主等全員からこの方法により買付けを
  行うと買付予定数の上限を超えることとなる場合には、買付予定数の上限を下回らない範囲で、当該
  応募株主等の中から抽せんにより買付けを行う株主等を決定します。あん分比例の方式による計算の
  結果生じる1単元未満の株数を四捨五入して計算した各応募株主等からの買付株数の合計が買付予定
  数の上限を超える場合は、買付予定数の上限を下回らない数まで、四捨五入の結果切上げられた株数
  の多い応募株主等から順次、各応募株主等につき買付株数を1単元(あん分比例の方式により計算さ
  れる買付株数に1単元未満の株数の部分がある場合は当該1単元未満の株数)減少させるものとしま
  す。但し、切上げられた株数の等しい複数の応募株主等全員からこの方法により買付株数を減少させ
  ると買付予定数の上限を下回ることとなる場合には、買付予定数の上限を下回らない範囲で、当該応
  募株主等の中から抽せんにより買付株数を減少させる株主等を決定します。


  ②    公開買付けの撤回等の条件の有無、その内容及び撤回等の開示の方法
      金融商品取引法施行令(昭和40年政令第321号。その後の改正を含みます。以下「令」といいます。)
  第14条第1項第1号イ乃至リ及びヲ乃至ツ、第3号イ乃至チ及びヌ、並びに同条第2項第3号乃至第
  6号に定める事情のいずれかが発生した場合は、本公開買付けの撤回等を行うことがあります。なお、
  ①対象者の業務執行を決定する機関が、本公開買付けに係る決済の開始日前を基準日とする剰余金の
  配当(株主に交付される金銭その他の財産の額が、対象者の最近事業年度の末日における貸借対照表
  上の純資産の帳簿価額の10%に相当する額(1,770,100,000円(注))未満であると見込まれるものを
  除きます。)を行うことについての決定をした場合(具体的な剰余金の配当の額を示さずに、本公開
  買付けに係る決済の開始日前を剰余金の配当の基準日とする旨を決定した場合を含みます。)、及び
  ②対象者の業務執行を決定する機関が、自己株式の取得(株式を取得するのと引換えに交付する金銭
  その他の財産の額が、対象者の最近事業年度の末日における貸借対照表上の純資産の帳簿価額の10%
  に相当する額(1,770,100,000円(注))未満であると見込まれるものを除きます。)を行うことにつ
  いての決定をした場合には、令第14条第1項第1号ツに定める「イからソまでに掲げる事項に準ずる
  事項」に該当する場合として、本公開買付けの撤回等を行うことがあります。また、本公開買付けに
  おいて、令第14条第1項第3号ヌに定める「イからリまでに掲げる事実に準ずる事実」とは、①対象
  者が過去に提出した法定開示書類について、重要な事項につき虚偽の記載があり、又は記載すべき重
  要な事項の記載が欠けていることが判明した場合であって、当社が当該虚偽記載等があることを知ら
  ず、かつ、相当の注意を用いたにもかかわらず知ることができなかった場合、及び②対象者の重要な
  子会社に同号イからトまでに掲げる事実が発生した場合をいいます。
   撤回等を行おうとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新聞に掲載します。但し、当該
  公告を公開買付期間末日までに行うことが困難である場合には、府令第20条に規定する方法により公
  表し、その後直ちに公告を行います。
  (注)ご参考:株主に交付される金銭その他の財産の額が、対象者の最近事業年度の末日における単
                           19
      体の貸借対照表上の純資産の帳簿価額の10%に相当する額となる剰余金の配当が行われる場合、
      当該配当に係る基準日時点の対象者の発行済株式総数及び自己株式の数が本書記載のこれらの数
      と一致していると仮定すると、1株当たりの配当額は109円に相当します(具体的には、対象者
      が2020年6月26日に提出した第221期有価証券報告書に記載された2020年3月31日における対象
      者の単体の貸借対照表上の純資産額17,701百万円の10%(百万円未満を切捨てて計算していま
      す。)に相当する額である1,770,100,000円を、対象者四半期報告書に記載された2020年9月30日
      現在の対象者の発行済株式総数(16,268,242株)から2020年9月30日現在の対象者の所有する自
      己株式数(13,069株)を控除した株式数(16,255,173株)で除し、1円未満の端数を切り上げて
      計算しています。)。

③    買付け等の価格の引下げの条件の有無、その内容及び引下げの開示の方法
    法第27条の6第1項第1号の規定により、対象者が公開買付期間中に令第13条第1項に定める行為
を行った場合は、府令第19条第1項の規定に定める基準に従い、買付け等の価格の引下げを行うこと
があります。買付け等の価格の引下げを行おうとする場合は、電子公告を行い、その旨を日本経済新
聞に掲載します。但し、公開買付期間末日までに公告を行うことが困難である場合は、府令第20条に
規定する方法により公表し、その後直ちに公告を行います。買付け等の価格の引下げがなされた場合、
当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、引下げ後の買付け等の価格により買付け等を行
います。

④    応募株主等の契約の解除権についての事項
    応募株主等は、公開買付期間中においては、いつでも本公開買付けに係る契約を解除することがで
きます。
 契約の解除をする場合は、公開買付期間末日の16時までに応募受付をした公開買付代理人の本店又
は全国各支店に解除書面(公開買付応募申込受付票及び公開買付けに係る契約の解除を行う旨の書面)
を交付又は送付してください。但し、送付の場合は、解除書面が公開買付期間末日の16時までに到達
することを条件とします。

    解除書面を受領する権限を有する者:
     大和証券株式会社     東京都千代田区丸の内一丁目9番1号
                       (その他の大和証券株式会社全国各支店)

 なお、当社は応募株主等による契約の解除に伴う損害賠償又は違約金を応募株主等に請求すること
はありません。また、応募株券等の返還に要する費用も当社の負担とします。解除を申し出られた場
合には、応募株券等は手続終了後速やかに上記「(8)決済の方法」の「④                 株券等の返還方法」に
記載の方法により返還します。
※新型コロナウイルス感染拡大防止等の対応に伴い、公開買付期間中、店舗の店頭業務を一時休止す
 る等の特別な対応を行っている可能性があります。詳細については、公開買付代理人の本店又は全
    国各支店にお問い合わせください。併せて、対象となる店舗、特別な対応等につきましては、公開
    買付代理人のホームページ(https://www.daiwa.jp/)もご参照ください。

⑤    買付条件等の変更をした場合の開示の方法
    当社は、公開買付期間中、法第27条の6第1項及び令第13条第2項により禁止される場合を除き、
買付条件等の変更を行うことがあります。
 買付条件等の変更を行おうとする場合は、その変更の内容等につき電子公告を行い、その旨を日本
経済新聞に掲載します。但し、公開買付期間末日までに公告を行うことが困難である場合は、府令第
20条に規定する方法により公表し、その後直ちに公告を行います。

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      買付条件等の変更がなされた場合、当該公告が行われた日以前の応募株券等についても、変更後の
  買付条件等により買付け等を行います。

  ⑥ 訂正届出書を提出した場合の開示の方法
   当社が公開買付届出書の訂正届出書を関東財務局長に提出した場合(但し、法第27条の8第11項但
  書に規定する場合を除きます。)は、直ちに、訂正届出書に記載した内容のうち、公開買付開始公告
  に記載した内容に係るものを、府令第20条に規定する方法により公表します。また、直ちに公開買付
  説明書を訂正し、かつ、既に公開買付説明書を交付している応募株主等に対しては、訂正した公開買
  付説明書を交付して訂正します。但し、訂正の範囲が小範囲に止まる場合には、訂正の理由、訂正し
  た事項及び訂正後の内容を記載した書面を作成し、その書面を応募株主等に交付する方法により訂正
  します。

  ⑦    公開買付けの結果の開示の方法
      本公開買付けの結果については、公開買付期間末日の翌日に、令第9条の4及び府令第30条の2に
  規定する方法により公表します。

  ⑧    その他
   本公開買付けは、直接間接を問わず、米国内において又は米国に向けて行われるものではなく、ま
  た、米国の郵便その他の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、イン
  ターネット通信、テレックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)を利用して行われるも
  のでもなく、さらに米国の証券取引所施設を通じて行われるものでもありません。上記方法・手段に
  より、若しくは上記施設を通じて、又は米国内から本公開買付けに応募することはできません。
   また、本書又は関連する買付書類は、米国内において若しくは米国に向けて、又は米国内から、郵
  送その他の方法によって送付又は配布されるものではなく、かかる送付又は配布を行うことはできま
  せん。上記制限に直接又は間接に違反する本公開買付けへの応募はお受けできません。
   本公開買付けへの応募に際し、応募株主等(外国人株主の場合は常任代理人)は公開買付代理人に
  対し、以下の表明及び保証を行うことを求められることがあります。
  ・ 応募株主等が応募の時点及び公開買付応募申込書送付の時点のいずれにおいても米国に所在してい
   ないこと
  ・ 本公開買付けに関するいかなる情報(その写しを含みます。)も、直接間接を問わず、米国内にお
   いて若しくは米国に向けて、又は米国内から、これを受領したり送付したりしていないこと
  ・ 買付け等若しくは公開買付応募申込書の署名交付に関して、直接間接を問わず、米国の郵便その他
   の州際通商若しくは国際通商の方法・手段(ファクシミリ、電子メール、インターネット通信、テ
   レックス及び電話を含みますが、これらに限りません。)又は米国内の証券取引所施設を使用して
   いないこと
  ・ 他の者の裁量権のない代理人又は受託者・受任者として行動する者ではないこと(当該他の者が買
   付け等に関する全ての指示を米国外から与えている場合を除きます。)


(10)公開買付開始公告日
   2021年1月22日(金曜日)


(11)公開買付代理人
   大和証券株式会社          東京都千代田区丸の内一丁目9番1号


3.公開買付け後の方針等及び今後の見通し
(1)本公開買付け後の方針等
  本公開買付け後の方針等については、上記「1.買付け等の目的」の「(2)本公開買付けの実施を
                            21
 決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程、並びに本公開買付け後の経営方針」、「(4)本公
 開買付け後の株券等の追加取得予定」及び「(5)上場廃止となる見込み及びその事由」をご参照くだ
 さい。


(2)今後の見通し
  本公開買付けが当社の業績に与える影響については、軽微であります。


4.その他
(1)当社と対象者又はその役員との間の合意の有無及び内容
  該当事項はありません。


(2)投資者が買付け等への応募の是非を判断するために必要と判断されるその他の情報
  該当事項はありません。
                                            以   上




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【勧誘規制】
このプレスリリースは、本公開買付けを一般に公表するための記者発表文であり、売付けの勧誘を目
的として作成されたものではありません。売付けの申込みをされる際は、必ず本公開買付けに関する
公開買付説明書をご覧いただいた上で、株主ご自身の判断で申込みを行ってください。このプレスリ
リースは、有価証券に係る売却の申込み若しくは勧誘、購入申込みの勧誘に該当する、又はその一部
を構成するものではなく、このプレスリリース(若しくはその一部)又はその配布の事実が本公開買
付けに係るいかなる契約の根拠となることもなく、また、契約締結に際してこれらに依拠することは
できないものとします。
【将来予測】
当社は「将来に関する記述」として明示的又は黙示的に示された予測等が結果的に正しくなることを
お約束することはできません。本書中の「将来に関する記述」は、本書の日付の時点で当社が有する
情報を基に作成されたものであり、法令で義務付けられている場合を除き、当社は、将来の事象や状
況を反映するために、その記述を更新したり修正したりする義務を負うものではありません。
【米国規制】
当社は、本公開買付けが、適応される米国の法令及び各種規制を遵守するものとして実施できない限
り、本公開買付けを、米国において若しくは米国に向けて又はいかなる米国人(米国 1933 年証券法(
Securities Act of 1933)レギュレーション S に規定される「米国人」を意味します。以下、本項におい
て同じです。)に対しても行いません。その場合、米国から若しくは米国内における、若しくは米国
内に存在若しくは居住する者による、又は米国人の計算において若しくはその利益のために活動する
いかなる者による、本公開買付けに対する対象者の株券等の応募は、いかなる用法、方法若しくは手
段による又はいかなる施設を通じて行われるものであっても行うことはできません。
【その他の国】
国又は地域によっては、このプレスリリースの発表、発行又は配布に法律上の制限が課されている場
合があります。かかる場合はそれらの制限に留意し、遵守してください。本公開買付けに関する株券
の買付け等の申込み又は売付け等の申込みの勧誘をしたことにはならず、単に情報としての資料配布
とみなされるものとします。




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