5233 太平洋セメ 2021-05-13 15:00:00
「23中期経営計画」策定に関するお知らせ [pdf]
2021 年5月 13 日
各 位
会 社 名 太平洋セメント株式会社
代 表 者 名 代表取締役社長 不死 原 正文
(コード番号 5233 東証第 1 部、福証)
問合せ先 総 務 部 長 鳥井 久史
(TEL 03-5801-0334)
「23中期経営計画」策定に関するお知らせ
当社は、このたび 2020 年代半ばをイメージした「ありたい姿・目指す方向性」を実現するための第
3ステップとして、2021 年度から 2023 年度までの3年間を対象とした「23(ニーサン)中期経営計
画」を策定いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
Ⅰ.ありたい姿・目指す方向性
当社グループは、太平洋セメントグループ経営理念を念頭におきながら、2020 年代半ばをイメージ
した「ありたい姿・目指す方向性」として、
「グループの総合力を発揮し、環太平洋において社会に安
全・安心を提供する企業集団を目指す」ことを掲げ、その実現に至るまでを3つのステップに分けて
取り組んでおります。
Ⅱ.20中期経営計画(20中計)の総括
当社グループは、2018 年度から 2020 年度までの3年間を対象とした20中計を、
「ありたい姿・目
指す方向性」の実現に向けた第2ステップとして位置付け、強固な事業基盤を構築すべく様々な施策
に取り組んでまいりました。
国内においてコロナ禍による経済活動の停滞、建築需要の減少、工事遅延等により国内セメント需
要が 54 年ぶりの低水準となるなど当社グループにとって厳しい事業環境となり、
海外セメント事業は
増益となったものの、
経営目標である売上高営業利益率及びROAは計画を下回る結果となりました。
持続的な成長を実現するための成長投資につきましては、計画的に実行することができましたが、そ
の効果の多くは 2021 年度以降での発現になると見込んでおります。
株主還元につきましては、1株当たり 60 円の安定配当(2018 年度は記念配当 20 円を加え、1株当
たり 80 円を配当)を継続するとともに、2018 年度から 2020 年度の3年間で合計 150 億円の自己株式
の取得を実施し、20中計期間の総還元性向は 30%となりました。
また、財務体質の更なる強化につきましては、計画を上回る有利子負債の削減を進めた結果、経営
目標を達成するためのガイドラインとして設定したネットDERは 2019 年度末に1年前倒しで超過
達成し、2020 年度末では 0.37 倍となりました。
以上のとおり、成長投資、財務体質の更なる強化並びに株主還元は計画どおり実行できたと考えて
おりますが、国内事業の収益基盤の強化に課題を残す結果となり、当社グループが引き続き取り組ん
でいくべき重要な経営課題であると認識しております。
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≪20中期経営計画 経営目標≫
2020年度計画 2020年度実績
売上高営業利益率 9%以上 7.4%
ROA(経常利益) 8%以上 6.3%
≪20中期経営計画 ガイドライン≫
2020年度計画 2020年度実績
売上高 9,500億円以上 8,639億円
営業利益 850億円以上 636億円
EBITDA (*) 1,400億円以上 1,163億円
ネットDER 0.5倍未満 0.37倍
純有利子負債/EBITDA倍率 1.5倍以下 1.5倍
(*) EBITDA = 営業利益 + 減価償却費(のれん償却含む)
Ⅲ.23中期経営計画(23中計)の概要
1.当社グループを取巻く事業環境の認識
当社グループを取巻く事業環境は、
国内では都市部における再開発工事や防災 減災工事に加え、
・
リニア中央新幹線関連工事の本格化が見込まれており、当面は一定のセメント需要水準が続くもの
と期待されます。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の収束時期が見通せない中で、経済停
滞により、セメント需要が下振れする懸念があります。更に、建設業界及び物流業界における人手
不足の深刻化・高齢化に対しても、引き続き留意が必要な状況にあります。
このような状況の中において、当社グループは社会インフラの整備、防災・減災工事に必要不可
欠な製品や技術サービスを提供し続け、企業価値を最大化していくことが、安全・安心な社会基盤
構築に対する様々な社会貢献につながると考えております。今後も社会課題解決への貢献を継続し
て行うために、持続的な成長と長期的に安定した事業基盤の確立に向けた取り組みを進めてまいり
ます。
2.基本方針
23中計では、以下の基本方針に基づき、当社グループ全ての事業が総合的・複合的に機能し合
う、当社にしかできない新たな事業モデル構築する、すなわち「圧倒的なリーディングカンパニー」
となることを目指してまいります。
①成長の歩みを止めない企業グループとなる。
②社会基盤産業として、安全・安心社会の構築に貢献する。
③収益基盤の強化、成長投資を着実に実行する。
3.経営目標
23中計では、以下のとおり経営目標を設定します。
【2023 年度目標】
売上高営業利益率 11%以上
ROE 10%以上
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4.ガイドライン
経営目標を達成するためのガイドラインとして、以下のとおり財務指標を設定いたします。
2020年度実績 2023年度計画
売上高 (*1) 8,639億円 7,500億円以上
営業利益 636億円 850億円以上
EBITDA (*2) 1,163億円 1,450億円以上
ネットDER 0.37倍 0.4倍程度
純有利子負債/EBITDA倍率 1.5倍 1.5倍以下
(*1) 2021年度より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用するため、
2023年度計画の売上高は新基準適用後の金額(新基準適用による影響額▲2,100億円)
(*2) EBITDA = 営業利益 + 減価償却費(のれん償却含む)
5.投資戦略及び株主還元
23中計の3年間で営業キャッシュフロー・資産売却等により 3,300 億円のキャッシュフローを
創出し、原則としてこの範囲内で、設備投資・投融資、株主還元を実施してまいります。
(1)設備投資・投融資
3年間で計画する設備投資・投融資は合計で 2,800 億円とし、このうち成長投資に 1,200 億円
を配分いたします。また、持続的な成長を支える事業基盤の強化に向けた中長期的な投資を実行
いたします。今後 10 年間における重点戦略として①成長投資の継続、②2050 年カーボンニュー
トラル実現に向けた取り組み、③2030 年度までの工場設備及び鉱山の強靭化に対応した投資を実
施いたします。
(2)株主還元
株主還元につきましては、重要な経営課題の一つとして位置付けており、株主還元の充実を図
ります。3年間平均の総還元性向 33%(親会社株主に帰属する当期純利益の3分の1を株主還元)
を目安に、安定的・継続的な配当を基本にしながら、資本効率の向上を目的とした機動的な自己
株式の取得を実施いたします。
(3)財務健全性の維持、向上
「成長投資」と「財務体質」の両立を図り、23中計期間のネットDERは 0.4 倍程度を維持
します。
6.カーボンニュートラル実現に向けた取り組み
CO2排出量の多いセメント産業において、実質CO2排出ゼロとなるカーボンニュートラル技術
の確立は、産業の将来につながる最重要課題の一つであり、その実現に向けた取り組み(ゼロカー
ボン・セメントの実現)は、当社グループの成長戦略であると考えております。
当社グループは「2050 年を展望した温室効果ガス排出削減に係る長期ビジョン」を策定しており
ます。長期ビジョン実現に向けては、既存技術の応用・発展に加え、革新的技術を開発しコストも
含めて実用的なレベルにまで高めることが必須条件となります。このような革新的技術の開発推進
を担う社内横断組織として「カーボンニュートラル技術開発プロジェクトチーム」を新設しており
ますが、本プロジェクトチームを中核として社会実装可能な技術を早期に確立し、2050 年までに実
質的なカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。
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7.事業戦略
(1)セメント(国内)
国内セメント需要の大きな伸びが期待できない市場環境において、柔軟な発想と大胆な行動に
より国内セメント事業の再構築を目指します。工場設備の強靭化、資源・環境事業と複合的営業
体制の構築、AI・自動化による物流体制の最適化により、当社グループの総合力を最大限に発
揮し、国家的プロジェクト等への安定供給責任を果たします。
更に、AI・IoTによる生産物流体制効率化を追求すると同時に、新たな生産・技術開発や
サプライチェーンにおける活動を通じて、カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みを積極
的に進めます。
(2)セメント(海外)
アジア域での新・事業ポートフォリオ構築に取り組みます。東南アジアでの事業拡大と新たな
拠点となるインドネシアを組み入れた環太平洋全域にわたる物流ネットワークの再構築及びト
レーディング事業拡大を図ります。事業拡大にあたっては、セメントに加え、コアビジネスで
ある資源、環境、建材事業を推進し、有機的、総合的、複合的ビジネスを確立します。
(3)資源
豊富に保有している石灰石等の資源を長期安定供給するための基盤構築を進め、グループ総合
力を発揮し、既存コア事業の収益拡大を図るともに、持続的発展を可能にする新規事業育成に注
力します。
(4)環境事業
外部環境変化を的確に把握し、
『気候変動対応』『デジタル』『マテリアル』『エネルギー』を
、 、 、
キーワードに、時代の潮流に則した新たなビジネスへの発展を図ります。新たな資源循環モデル
を確立し、カーボンニュートラル社会の実現に向けた貢献に取り組みます。
(5)建材・建築土木
市場競争力の強化により、既存事業の収益力の向上を図ります。更に、グループ内でのシナジ
ーを創出できる新たな事業領域の開拓に積極的に取り組みます。
(6)その他(個別企業群)
個別企業の収益力強化を図るとともに、当社グループとしてのシナジーが期待できる新たなビ
ジネスモデルの構築に取り組みます。
8.研究開発戦略
社会への貢献、グループの持続的成長に資する研究開発として、カーボンニュートラル実現に向
けた技術開発を最大のテーマと位置付け強力に推進するとともに、基盤技術の深化、リサイクル技
術の進化、革新的材料、将来を見据えた技術開発を柱として取り組んでまいります。
(1)カーボンニュートラル実現に向けた技術開発
化石エネルギー代替の最大利用、低CO2型セメントの開発に取り組むとともに、2050 年の実
質的カーボンニュートラル達成に向け、革新的セメント製造プロセスの開発を推進します。
(2)外部環境変化に対応した基盤技術の深化と海外展開
事業部門が必要とする各種の基盤技術の深化に加え、海外での事業拡大に向けて現地ニーズに
則した製品開発、材料設計や技術提案を進めます。
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(3)サーキュラーエコノミーの構築に資するリサイクル技術の進化
リサイクル資源最大活用のため、燃焼技術や脱塩素技術の進化、石炭灰・スラグの代替原料活
用技術の開発、貴金属・重金属を同時回収する技術の開発等の課題に取り組みます。
(4)革新的材料
カーボンニュートラルへ向け市場拡大するEVや蓄電池に展開できる材料、5G、6Gの高速
通信を実現する新材料として、電極材料や中空粒子等、機能性マテリアルの事業化へ向けた開発
を推進します。またカーボンニュートラルに向けた革新的材料として、資源循環型炭酸カルシウ
ムコンクリートの開発に産学共同で取り組みます。
(5)将来を見据えた技術開発
AI・IoTを活用した、生産性向上と省人化に向けたシステム開発を行います。
9.経営基盤の強靭化
コーポレートガバナンスの充実・強化の継続的な取り組みを通して、企業価値の向上を図ってま
いります。また、20中計に引き続き、
「CSR目標 2025」で設定した3つの定量目標(災害防止、
温室効果ガス排出抑制、ダイバーシティ)の実現に向け、着実に取り組んでまいります。
以 上
本開示資料に記載されている将来の計画等に関する内容につきましては、当社が本資料の発表日
現在において入手可能な情報と、合理的であると判断する一定の前提に基づき判断した予想であり、
リスクや不確定要素を含んでいます。
従いまして、記載されている将来の計画数値、施策の実現を当社として確約あるいは保証するも
のではありません。実際の業績は、今後様々な要因によって大きく異なる結果となる可能性があり
ます。
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