5214 日電硝 2020-02-05 15:00:00
中期経営計画「EGP2021」の見直しに関するお知らせ [pdf]

                                            2020 年2月5日
各    位

                         会 社 名     日本電気硝子株式会社
                         代 表 者 名   社 長      松本 元春
                         コード番号     5214     東証第一部
                         問 合 せ 先   取締役常務執行役員 津田 幸一
                                   TEL 077(537)1700



         中期経営計画「EGP2021」の見直しに関するお知らせ


 当社は、本日開催の取締役会において、2019年2月5日に公表しました中期経営計画「EGP20
21」を見直しましたので、下記のとおりお知らせいたします。

                         記

1.中期経営計画見直しの理由
  当社は、2019年度より、「STRONG GROWTH ~ 高い志を掲げ、壁を打ち破ろう」を
 スローガンに掲げ、「研究開発」「事業戦略」
                     「戦略的投資」「CSR」を重点項目として設定し、中期経
 営計画「EGP2021」を展開してまいりました。
  しかしながら、計画初年度の2019年度は、ガラス繊維事業においては、欧州や中国等における需
 要低迷に伴う販売不振と大幅な稼働調整によるコスト高の影響を、薄型ディスプレイ(FPD)用ガラ
 ス事業においては、昨年下期以降のパネルメーカーの減産の影響を受け、業績は当初予想を下回る結果
 となりました。
  こうした状況を踏まえ、今般、中期経営計画「EGP2021」の一部を下記のとおり見直します。
 引き続き、現計画の施策を進めるとともに新たな取り組みを加え、全グループをあげて中期経営計画の
 実現に取り組んでまいります。



2.見直しの内容(下線:見直し部分。 )
                 ( :見直し前の文言又は数値)
  ■期間: 2019年1月1日~2021年12月31日(3か年)

    ■基本方針: 「世界一の特殊ガラスメーカー」の実現に向け、更なる成長を目指す。

    ■スローガン: “STRONG GROWTH ~ 高い志を掲げ、壁を打ち破ろう”
      ※ 業績の力強い成長と同時に、人材の成長、技術基盤の成長、開発力の成長も図り、企業体質
        をより強く“STRONG”にすることに主眼を置く。

    ■重点項目と施策:
     ①研究開発
      ・製品、技術、製造プロセスの一体的な開発体制構築
      ・マーケティング機能の拡充
      ・年間100億円の研究開発を実行
      ・「夢を形にする」研究開発の追求




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   ②事業戦略
    ・ディスプレイ用ガラス事業の生産性と品質の革新
    ・ガラス繊維事業のグローバル生産体制の最適化と開発の強化による競争力の向上
              (拡大とM&Aシナジーの結実)
    ・中国をはじめとした成長エリアにおけるプレゼンスの強化
    ・事業価値の評価とリソースの適切な配分

   ③戦略的投資
    ・将来成長を見据えたM&Aや他社との協業・提携等に備え、通常の設備投資のほかに、当該3
     か年で約500億円の戦略的投資枠を設定

   ④CSR
    ・CSRの重点課題「環境・多様性・地域」の取り組みを通じた持続的成長と企業価値向上

  ■経営目標:
    ・売上高               3,000億円(3,500億円)
      (内訳)電子・情報        1,500億円(1,750億円)
                      (ディスプレイ用ガラス、光関連・電子デバイスほか)
          機能材料・その他     1,500億円(1,750億円)
                      (ガラスファイバ、医療、耐熱、建築ほか)
    ・営業利益                250億円(350億円)
    ・営業利益率                  8%(10%)
    ・目標達成年度             2021年度

  ■財務方針:
    ・キャッシュ・フロー重視
    ・資産効率重視(金融資産・棚卸資産の圧縮、設備の生産性向上と集約)
    ・財務の健全性

  ■利益還元方針:
    ・長期的な安定配当の継続
    ・株主資本配当率(DOE)2%以上
    ・中期経営計画達成状況に応じた弾力的な還元策の実施



3.重点項目の進捗と今後の取り組みについて
 ①研究開発
       重点項目                 進捗と今後の取り組み
 ・製品、技術、製造プロセスの (進捗)
  一体的な開発体制構築     ・製品、技術、製造プロセスの一体的な開発体制により、複数の新
 ・マーケティング機能の拡充    製品を開発(プレスリリース実績5件)
 ・年間100億円の研究開発を ・事業化を推進するため独立したマーケティング組織新設
  実行             ・生産性の向上、エネルギーの使用量削減、環境負荷の低減を実現
 ・「夢を形にする」研究開発の   した革新的な製造プロセス技術の開発進展
  追求             (今後の取り組み)
                 ・新製品の開発(素材だけでなくデバイス分野の開発強化)
                 ・主要製品における革新的な製造プロセスの技術確立
                 ・試作・評価体制強化




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②事業戦略
     重点項目                      進捗と今後の取り組み
・ディスプレイ用ガラス事業の   (進捗)
 生産性と品質の革新       ・高温プロセスでの寸法安定性を高めた高機能ティスプレイ用基板
                  ガラスや強度を向上させたカバーガラス(化学強化専用ガラス)
                  を開発、得意先でサンプル評価中
                 (今後の取り組み)
                 ・革新的な製造プロセスの水平展開
                 ・上記新製品の拡販
・ガラス繊維事業のグローバル   (進捗)
 生産体制の最適化と開発の強   ・市況変化に対応した稼働調整
 化による競争力の向上      ・新製品や製造プロセスの開発
                 (今後の取り組み)
                 グローバルで生産体制、製造プロセス、品種構成を抜本的に見直
                 し、生産性とコスト競争力を向上
                 ・マレーシア…製造プロセスの改良による世界一のコスト競争力の
                  実現
                 ・欧米拠点…生産性改善と黒字化の実現。米国は3工場から2工場
                  体制への集約
                 ・高弾性ガラスファイバやフラットガラスファイバなどの高付加価
                  値製品の顧客層拡大
                 ・市場ニーズを見据えた新製品開発の強化
・中国をはじめとした成長エリ   (進捗と今後の取り組み)
 アにおけるプレゼンスの強化   ・ディスプレイ用ガラス…中国において事業基盤を強化するため、
・事業価値の評価とリソースの    中国厦門の生産能力増強を決定。早期に立ち上げによる拡販と収
 適切な配分            益向上。日本は市場に合わせて集約、研究開発機能を強化
                 ・光関連・電子デバイス用ガラス…デバイスでの提案強化。引き続
                  き、5GやCASE(Connected、Autonomous、Shared/Service、
                  Electric)分野向けを中心に積極的に開発を推進
                 ・医薬用管ガラス…製造プロセスの改良により生産性と収益の向上
                  を図り市場成長に対応。今後、マレーシアにおいて最新鋭の設備
                  により生産能力を増強
                 ・建築用ガラス、耐熱ガラス…特性を活かした新製品や用途開発を
                  推進。海外拡販に注力

③戦略的投資
      重点項目                 進捗と今後の取り組み
将来成長を見据えたM&Aや他   電子デバイス分野の事業拡大を目的として、LTCC(低温同時焼
社との協業・提携等に備え、通   成セラミックス)の製造、販売の合弁事業を開始。企業戦略部にお
常の設備投資のほかに、当該3   いて、M&Aや他社との協業・提携等のアライアンス戦略を積極的
か年で約500億円の戦略的投   に推進
資枠を設定

④CSR
     重点項目                        進捗と今後の取り組み
CSRの重点課題「環境・多様   ・環境…革新的な製造プロセス技術の水平展開によるCO2削減。         3
性・地域」の取り組みを通じた    R(Reduce、Reuse、Recycle)推進による環境負荷の低減
持続的成長と企業価値向上     ・多様性…働き方改革の推進       (RPAなどITツール活用等による業
                  務の効率向上、    人事処遇制度の改革、     在宅勤務やフレックスタイム
                  制度の拡充等)   、障害者雇用の推進
                 ・地域…滋賀県立大学との産学連携協定延長。         地元人材への教育支援
                  と地域との継続的なコミュニケーションの強化

                                                            以 上



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