5103 昭和HD 2021-06-30 14:45:00
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ [pdf]
2021年6月30日
各 位
会 社 名 昭和ホールディングス株式会社
代表者名 代表取締役社長兼最高経営責任者
此下 竜矢
(コード番号 5103 東証第二部)
問合せ先 取締役兼最高執行責任者兼
最高財務責任者 庄司 友彦
(TEL.04-7131-0181)
財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ
当社は、金融商品取引法第 24 条の4の4第1項に基づき、関東財務局に提出する 2021 年3月期
の内部統制報告書において、前々々連結会計年度に発生したタイ証券取引委員会が指摘した連結子
会社の融資取引の調査と、当社が当該融資取引について前々々連結会計年度から引き続き保守的な
会計処理を行っていること並びに、当連結会計年度に発生したシンガポール共和国での連結子会社
における損害賠償請求訴訟の判決に関連して、当社の重要な構成単位である Group Lease PCL.の連
結財務情報について、同社会計監査人の監査が期限内に終了していないことに起因して、開示すべ
き重要な不備がある旨を記載いたしますので、お知らせいたします。
記
1. 開示すべき重要な不備の内容
当社グループの重要な連結子会社である Group Lease PCL.(以下「GL」という。 )において、有
価証券報告書の経理の状況の追加情報に関する注記(連結子会社 Group Lease Holdings PTE.LTD.
が保有する貸付債権等について)に記載の事象が発生しております。
GL は、その子会社 Group Lease Holdings PTE.LTD.(以下「GLH」という。)を通じ、中小企業及
び戦略的ビジネスパートナーへの貸付(以下「GLH 融資取引」という。 )を行っております。GL は、
キプロス及びシンガポールの借主に対する GLH 融資取引について、2017 年 10 月 16 日及び同月 19
日に、タイ証券取引委員会(以下「タイ SEC」という。 )から GL 元役員の不正行為や利息収入の過
大計上、関連する決算の訂正などの指摘を受けました。また、タイ SEC は、タイ法務省特別捜査局
(以下「タイ DSI」という。 )に対し調査を進めるよう、申し立てを行い、現在、タイ DSI による調
査が行われております。
当社グループでは、タイ SEC の指摘の事実関係等について調査するため、当社の連結子会社であ
る株式会社ウェッジホールディングスにおいて第三者委員会を設置し GLH 融資取引を調査しまし
た。また、GL では、新たに、キプロス及びシンガポール借主への GLH 融資取引に対して独立した監
査法人による特別監査を実施しておりますが、現時点においてもタイ SEC の指摘の根拠を特定する
ことはできておりません。
当社では、株式会社ウェッジホールディングスにおいて設置した第三者委員会の調査結果等も踏
まえ、今後、タイ捜査当局による捜査並びに指導により会計的な影響の及ぶ可能性等を考慮し、
前々々連結会計年度に、タイ SEC 指摘の GLH 融資取引に関連する貸付金債権全額(営業貸付金及び
未収利息)に対して保守的な観点から貸倒引当金を設定し、営業貸付金元本相当については特別損
失に貸倒引当金繰入額を計上し、未収利息相当については、売上高から減額する処理をし、それ以
降の売上高計上は取りやめております。
また、2018 年7月 31 日に、GL ではタイ SEC の決算訂正命令に対応して比較情報としての 2016 年
12 月末決算を含む 2017 年 12 月末決算を訂正しました。当該 GL の過年度決算の訂正は、タイ SEC
の決算訂正命令に対応したものですが、訂正原因となる誤謬が特定されていないこと等を考慮し、
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当社としましては、GL の訂正処理は当社の決算処理には反映させず、従前の会計処理を踏襲するこ
とといたしました。これらの会計処理及び開示に関して、当社の連結財務諸表に対する会計監査人
の監査意見は、限定付適正意見となりました。
上記のとおり、当社の財務報告に係る内部統制は、過去の決算の訂正を含むタイ SEC の指摘に対
して、問題となっている海外連結子会社 GLH の特定の融資取引に対するタイ SEC の指摘の根拠を特
定することができていない状況となっており、当社の連結財務諸表に対する会計監査人の監査意見
では当該事象は監査範囲の制約としての限定事項となりました。
さらに、当連結会計年度の連結財務諸表監査においては、連結財務諸表(追加情報)に関する注
記(JTRUST ASIA PTE.LTD.等との係争について)に記載のシンガポール共和国での損害賠償請求訴
訟の判決に関連して、当社の重要な構成単位である GL の連結財務情報について、GL 会計監査人の
監査が期限内に終了せず、当社の会計監査人の連結財務諸表に対する監査意見は、意見不表明とな
りました。
このため、これらに関連して、親会社としての海外子会社管理・情報収集管理体制や決算財務プ
ロセスには不備があると評価せざるを得ない状態となっており、これらは開示すべき重要な不備に
該当すると判断いたしました。
2. 事業年度末までに是正できなかった理由
上記の財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備が、当社事業年度末日までに是正できか
った理由は、GLH の融資取引について、これまで実施している当社グループによる内部調査に加
え、外部第三者委員会調査及び、GLH が実施している特別監査においても、GLH 融資取引についてタ
イ SEC の指摘の根拠を特定できていないこと、及びタイ捜査当局の調査手続き中であり、今以上そ
の情報(源)を入手することが困難である状況が継続していることによるものです。
また、GL 会計監査人の監査が終了していないことについては、GL 会計監査人への監査協力を進め
ているものの、現時点におきましても GL の監査が継続中であることによるものです。
3. 開示すべき重要な不備の是正方針
当社は、特に上記に記載した問題が生じている連結子会社の監査機能の充実、及び当該連結子会
社からの情報収集機能を向上させることを目的として、GL におきましては、当社代表取締役 CEO が
GL の取締役を兼務すること、当社財務・総務を所轄する取締役が GL の取締役を兼務すること、並
びに当社の連結子会社である株式会社ウェッジホールディングスにおいて海外事業を所轄する取締
役が GL の取締役を兼務することで内部監査体制の充実と、シームレスな情報収集体制を前々連結会
計年度から構築しております。加えて、2021 年 4 月に GL の取締役監査委員会を刷新し、内部管理
体制の充実と、GL の財務諸表の監査手続が早期完了できるよう対応を進めております。このような
体制により、海外子会社の情報収集に加えて、タイ捜査当局等とのやり取り、会計監査人とのやり
取り、並びに社内決定に至るまでの過程の情報などもタイムリーに入手することが可能となってお
りますので、不備の是正ができるよう、引き続きこの体制を継続し、適正な内部統制を整備・運用
していくことに役立てていきたいと考えております。
当社といたしましては、当社グループ全体として有効な内部統制の整備、運用及び評価体制を構
築し、財務報告の信頼性を確保してまいります。
4. 連結財務諸表等に与える影響
上記の開示すべき重要な不備に起因する財務諸表への影響につきましては、まだ特定はできてい
ないものの、現時点で考えられる最大限の内容を、2021 年3月期の有価証券報告書に反映させてお
ります。引き続き事態の収拾に最善を務めるとともに、ご報告すべき事項が生じた場合には改めて
ご報告させていただきます。
5. 財務諸表の監査報告における監査意見
連結財務諸表の監査報告に係る監査意見は「意見不表明」となっており、個別財務諸表の監査報
告に係る監査意見は「無限定適正意見」となっております。
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株主、投資家の皆様をはじめとする関係者の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をお掛けします
ことを深くお詫び申し上げます。何卒ご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。
以上
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