5020 ENEOS 2019-05-13 13:00:00
「2040年JXTGグループ長期ビジョン」の策定について [pdf]

                                               2019 年5月 13 日
各   位
                             会 社 名    JXTGホールディングス株式会社
                             代表者名       代表取締役社長        杉森   務
                             コード番号     5020    東証・名証第1部
                             問合せ先       財務IR部IRグループマネージャー
                                                      井上    亮
                                         (電話番号    03-6257-7075)


        「2040年JXTGグループ長期ビジョン」の策定について


 当社(社長:杉森 務)は、このほど「2040年JXTGグループ長期ビジョン」を策定しま
したので、お知らせいたします。


 当社グループを取り巻く事業環境は、世界的な低炭素社会への加速、IoTやAIなどイノベー
ションの急速な進化、ESGやSDGsに代表される企業の社会的責任に対する気運の高まりなど、
過去に例を見ない変化に直面しています。加えて、国内の燃料油需要は減少が続いており、当社グ
ループが将来にわたり社会に必要とされる企業であり続けるためには、より長期的な視野に立って
戦略的に経営資源を活用することが不可欠です。

 「2040年JXTGグループ長期ビジョン」では、このような環境の変化に対応するため、
                                          「低
炭素・循環型社会」「デジタル革命の進展」「ライフスタイルの変化」を軸とした長期グローバル
         、          、
トレンドをもとに、2040年を見据えた社会シナリオを想定し、当社グループの「ありたい姿」
とその実現のための「当社グループ事業の将来像」などの長期的な経営方針を示しております。


 JXTGグループは、本ビジョンで掲げる「ありたい姿」の実現にグループ一丸となって取り組
み、社会の発展と活力ある未来づくりに貢献してまいります。


                                                       以    上




                         1
証券コード   5020

2019年5月13日




2040年
JXTGグループ長期ビジョン

代表取締役社長        杉森 務
目次
                                           頁

 目次                                        P2
 0.はじめに
     ◇ JXTGグループ理念                          P3
     ◇ 長期ビジョンの位置づけ                         P4
     ◇ 長期ビジョン策定の目的                         P5
 1.長期グローバルトレンド(要旨)                         P6
 2.2040年社会シナリオ                             P7
 3.2040年JXTGグループの「ありたい姿」                  P8~9
 4.当社グループ事業の将来像(2040年に向けて)
     ◇ 当社グループ事業の全体像                        P10
     ◇ 成長事業 石化、潤滑油、電材、機能材、                 P11
                                    銅精鉱中の銅量(2016年度実績)
            発電、地域サービス、リサイクル                P12
     ◇ 基盤事業 石油精製販売、石油・ガス開発、銅資源・製錬          P13
 <参考1,2>                                 P14~15




                                                        2
はじめに

グループ理念


                       【使命】
           地球の力を、社会の力に、そして人々の暮らしの力に。
           エネルギー・資源・素材における創造と革新を通じて、
           社会の発展と活力ある未来づくりに貢献します。

                   【大切にしたい価値観】
   社会の一員として        人々の暮らしを支える存在として   活力ある未来の実現に向けて

   高い倫理観           お客様本位             挑戦
   誠実・公正であり続けること   お客様や社会からの期待・      変化を恐れず、新たな価値を
   を価値観の中核とし、      変化する時代の要請に真摯に     生み出すことに挑戦し続け、
   高い倫理観を持って企業活動   向き合い、商品・サービスの     今日の、そして未来の課題解
                                       銅精鉱中の銅量(2016年度実績)
   を行います。          安定的な供給に努めるととも     決に取り組みます。
                   に、私たちだからできる
   安全・環境・健康        新たな価値を創出します。      向上心
   安全・環境・健康に対する                      現状に満足せず、一人ひとり
   取り組みは、生命あるものに                     の研鑽・自己実現を通じて、
   とって最も大切であり、常に                     会社と個人がともに成長し
   最優先で考えます。                         続けます。


                                                           3
はじめに

長期ビジョンの位置づけ
                        グループ理念の実現
                                                  今回策定


   2017年5月   統合中計発表資料
                                 JXTGグループ長期ビジョン
                                (次ページ以降で説明)
      社会・経済の発展と持続可能で活力ある未来
       づくりに貢献するために、             2040年JXTGグループのありたい姿
       基幹事業の強化・イノベーションの推進・グ
       ローバルな事業展開を図ります。           1.アジアを代表する
      あわせて、これらを推進していくうえで欠か         エネルギー・素材企業
       せない高い倫理観とチャレンジ精神を持った
       人材を育成し、国際的な競争力を有するアジ
                                 2.事業構造の変革による価値創造
       ア有数の総合エネルギー・資源・素材企業グ      3.低炭素・循環型社会への貢献
       ループになります。




       第1次中期経営計画(2017-2019年度)    第2次中期経営計画(2020-2022年度)

  『抜本的な変革の実行プラン』                      2019年度に策定


                                                          4
はじめに

長期ビジョン策定の目的



   1.JXTGグループの「ありたい姿」の明示

   2.長期的な事業ポートフォリオの指針
       「成長戦略の追求とキャッシュフロー重視経営の両立」


   3. 第2次中計の礎




                                   5
1.長期グローバルトレンド(要旨)



 一般                  低炭素・循環型社会
                   -地球温暖化問題の深刻化(世界的な異常気象・自然災害)
                   -再生可能エネルギー・蓄電池のコストダウン加速化
                   -世界的な省資源化の動き(レアメタル・廃プラスチック問題等)



   デジタル革命の進展                       ライフスタイルの変化
 -インターネット社会・ブロックチェーン技術の進展         -アジアを中心に世界経済は成長(豊かさの追求)
 -各産業の劇的な生産性向上(AI,IoT,ロボット等)      -人生100年時代、都市過密化、街づくりニーズ
                                              銅精鉱中の銅量(2016年度実績)
 -電化社会の進行(EVシフト・自動運転等)            -利便性の追求(コト消費)、所有からシェアリングへ


               世界の一次エネルギー需要は、非化石エネルギーの割合が増加
当社事業領域
               世界の石化需要は、アジアの経済成長を背景に伸長
               世界の銅地金需要は、インド等新興国の需要が拡大


                                                                  6
2.2040年の社会シナリオ
          低炭素・循環型社会

 安価な再エネ
  の大量導入
               分散型太陽光発電
    ガソリン車大幅減     +蓄電池     資源(プラ・金属)の
  EV・シェアリング・               リサイクル
     蓄電池が主体               インフラが拡充




          多様なサービス提供者が生活を快適に

                                   7
3.2040年JXTGグループのありたい姿
 (1)アジアを代表するエネルギー・素材企業
 当社グループは、「アジアを代表するエネルギー・素材企業グループ」として
 バリューチェーンの最適化を図り、お客様・社会が求める多様な商品やサービスの
 安定的かつ効率的な提供を通じて、社会の発展と活力のある未来づくりに貢献する。


 (2)事業構造の変革による価値創造

 当社グループは、成長分野のグローバル展開や技術立脚型事業の拡大を推進すると
 共に、今後のデジタル革命の進展や社会ニーズの変化を好機と捉えて革新的な事業を
 創出・実行することにより、新たな価値を創造する。


 (3)低炭素・循環型社会への貢献

 当社グループは、環境負荷の低い事業を強化・拡大すると共に、リサイクル事業の
 強化等を通じて、低炭素・循環型社会の形成に貢献する。



                                          8
3.2040年 JXTGグループのありたい姿                      (つづき)


 以上の「ありたい姿」を実現するため、安全・環境・健康を最優先で考える
 と共に、多様性に富んだグローバル人材の育成・登用や、ICT活用による
 業務品質の劇的向上などにより、企業風土の変革を図る。


 SDGsへの貢献
           エネルギーをみんなに 産業と技術革新の   住み続けられる    つくる責任   気候変動に
           そしてクリーンに   基盤を作ろう     まちづくりを     つかう責任   具体的な対策を
事業活動を通じて
    貢献
 (重点5項目)



           すべての人に    質の高い教育を     ジェンダー平等を   働きがいも   人や国の不平等を
           健康と福祉を    みんなに        実現しよう      経済成長も   なくそう
企業活動を通じて
    貢献
 (重点5項目)




                                                               9
4.当社グループ事業の将来像(2040年に向けて)                              全体像
    成長戦略の追求と                           バブル=2040年ポートフォリオイメージ
       キャッシュフロー重視経営の両立                         プラットフォーマー
                                               への転換
                       技術力の発展的強化
                                             地域サービス
        石油の高付加価値化
戦
略
投                           電材・機能材                    リサイクル
資             石化・潤滑油                    発電
の                                                             期
強                                                             待
化
                                                              度
                                     低炭素・循環型社会への貢献
キ
ャ
ッ
シ                                     銅資源・製錬
ュ         石油・ガス開発       石油精製販売
フ
ロ
ー
の
最              エネルギー安定供給・バリューチェーン最適化
大
化
      2019年             事業構造の変革による価値創造                  2040年


                                                                  10
4.当社グループ事業の将来像(2040年に向けて)


石          ケミカルリファイナリー化の推進
油   石化
の          -先進プロセス導入、コンビナート協業強化等
高          付加価値の高い誘導品事業への進出・海外展開等
付
加
価
値   潤滑油  グローバルトレンドに適応する商品開発の推進・販売網の構築
         -EV普及・新興国の経済成長等による次世代需要の獲得
化


技          グローバルトップの技術立脚型製品群の創出・育成サイクルの推進
術   電材
力          IoT社会を支える新規電材製品の拡充(高機能材料・先端材料)
の
発
展          製品開発力強化・持続的成長
的   機能材
強          -重点領域:次世代自動車、次世代住宅、ニュートリション
化


                                             11
4.当社グループ事業の将来像(2040年に向けて)
           事業拡大に応じた最適な電源ポートフォリオの構築(国内・海外)
    発電     国内・海外の大型再エネプロジェクト推進(洋上風力・地熱等)
           CO2フリー水素事業の創出(海外水素製造・輸送PJ、水素発電等)

低          地域パートナーとの連携による街づくり事業の創出         参考1
                                                  プ
炭         -地産地消エネルギーと地域コミュニティサービスの連携等             ラ
素                                                 ッ
・          エネルギーサービスプラットフォーム事業の構築・海外展開           ト
循    地域  -石油・電力・ガス・水素のワンストップ供給体制、                 フ
環                                                 ォ
    サービ    電力・ガスの顧客基盤拡大、電力アグリゲーター等                ー
型                                                 マ
社     ス  SSネットワークの生活プラットフォーム化        参考2
                                                  ー
会          -デジタル技術活用による顧客接点の強化、小売り新サービスの展開        へ
へ                                                 の
の          モビリティサービス事業の創出                        転
貢         -カーシェア・ライドシェア・自動運転配車サービス等               換
献
           新規リサイクル事業の創出
    リサイ   -車両LIBを始めとしたレアメタル回収事業
     クル   -国や自治体との連携による廃プラリサイクル事業の創出
          -カーボンリサイクル等

                                                      12
4.当社グループ事業の将来像(2040年に向けて)
                  石油精製販売
エ
ネ
ル    構造改革の断行による収益力確保、石油製品の安定供給体制構築
ギ
ー    デジタル・省エネ技術活用による製油所安定・効率操業体制の確立
安
定    デジタル技術活用によるサプライチェーン(製造・供給・販売)の
供
給    高効率化および同サービスパッケージの海外展開
・
バ       石油・ガス開発               銅資源・製錬
リ
ュ
ー    安定・効率操業体制の確保によるキャッシュフロー最大化
チ
ェ
ー    アジアの需要拡大を起点とした    技術開発の基盤となる要素技術
ン    ガス事業の強化            の確保・確立
最
適                       総合力(品質・コスト・環境)で
化
                        アジア最強の製錬所の地位確立

                                           13
    <参考1>地域パートナーとの連携による街づくり事業(例)

                       蓄電池

                                   小水力   小規模PV
      大型再エネ電源                             域内分散電源

                     エネルギー供給
                    プラットフォーム
エ
ネ
ル
                                                  地域内事業者
ギ
ー
需
要                                                  地元企業・
・                                         仲介
                                                  スタートアップ
                                         サービス
顧               サービス供給プラットフォーム
客
基
盤                                                 医療・介護施設
の       安心・安全な街      便利な街         活気ある街
拡      ・病院、高齢者ケア   ・地域内交通       ・商業施設、大学
大      ・地域防災サービス   ・生活関連新サービス   ・RE100*企業誘致
                                                    モビリティ
                                          *Renewable Energy 100%
         「街づくり」を通して地域社会の発展に貢献             (100%再エネによる事業運営を目指す
                                            企業が加盟する国際イニシアチブ)



                                                             14
< 参 考 2 > SS ネ ッ ト ワ ー ク の 生 活 プ ラット フ ォ ー ム 化




                           燃料
            その他
            サービス                           整備




                   生 活 プ ラット フォ ー ム S S
    EV充電                                          複合店舗




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