5011 ニチレキ 2020-07-20 13:00:00
AIを活用した床版上面の損傷箇所判定システム開発および同システムの国土交通省性能カタログ掲載に関するお知らせ [pdf]
2020年7月20日
各 位
会 社 名 ニチレキ株式会社
代表者名 代表取締役社長 小幡 学
(コード番号 5011)
問合せ先 広報室長 藤田 道明
(TEL:03-3265-1513)
AI を活用した床版上面の損傷箇所判定システム開発および
同システムの国土交通省性能カタログ掲載に関するお知らせ
当社は、株式会社グリッドと、AI と電磁波を組み合わせた技術により非破壊で橋梁の鉄筋コンクリー
ト床版上面の損傷箇所を判定するシステム「smart 床版キャッチャー」の開発に成功いたしました。ま
た、国土交通省が取りまとめた「点検支援技術性能カタログ(案) 」に本システムが掲載されましたの
で、併せて下記の通りお知らせいたします。
なお、本件が当社の業績に与える影響は当面軽微であると見込んでおります。今後当社業績に影響を
与える規模の売上または支出の発生が見込まれた場合は、速やかに開示いたします。
記
ニチレキ株式会社
株式会社グリッド
国交省の性能カタログ掲載、AI を活用した
床版上面の損傷箇所判定システムを開発
ニチレキ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小幡学、以下「ニチレキ」
)と株式会
社グリッド(本社:東京都港区、代表取締役:曽我部完、以下「グリッド」)は、AI と電磁波を組み合
わせた技術により非破壊で橋梁の鉄筋コンクリート床版上面の損傷箇所を判定するシステム「smart 床
版キャッチャー」の開発に成功いたしました。また、国土交通省が取りまとめた「点検支援技術性能カ
タログ(案)
」※1)に本システムが掲載されたことをお知らせいたします。
近年、高度経済成長期に集中的に整備されたインフラが耐用年数を迎え、老朽化することが喫緊の課
題となっております。なかでも橋梁は全国に約 72 万橋近くあり、10 年後には、建設から 50 年以上を経
過する橋梁が半数以上を占めることとなり、今後、維持管理費・更新費が増大することが見込まれます。
老朽化による損傷が急速に増大する将来においては、インフラを定期的に点検・診断し、致命的欠陥が
発現する前に対策を講じることで、事故や災害を未然に防ぐとともに、インフラの長寿命化により、長
期的に見た場合のライフサイクルコストの縮減を図る「予防保全」の考えに立った維持管理が必要とな
ります。
従来、橋梁のコンクリート床版上面の点検は、舗装の撤去復旧が必要となり非常に困難でした。ニチ
レキは、「予防保全」を実現するために電磁波レーダを搭載した測定車「床版キャッチャー※2)」を平
成 26 年に開発し、一般車両の交通の流れの中で走行しながら測定を行い、非破壊で床版上面の状態を
判定するシステムを確立しました。しかし、電磁波の反射信号による判定は熟練技術者の判断で行われ
ていたため、判定に長時間を要することによる高い調査コストや判定技術の継承などの課題がありまし
た。
これらを解決するため、日本有数のテクノロジーベンチャー企業であり、社会インフラ業界を中心と
した AI 開発プロジェクトを多数手掛けてきたグリッドの AI 技術とニチレキの道路舗装材料に関する製
造・工法・施工および高度なコンサルティング技術を用いて本システム「smart 床版キャッチャー」を
開発いたしました。
本システム(図-1)は、電磁波の反射信号に熟練技術者が判定した結果を付与した教師データを基に
開発した AI により、損傷を判定します。従来は解析、報告作業は事務所にて行っておりましたが、導
入後は、計測後に損傷範囲の判定結果がクラウドに解析速報として即時アップロードされ、調査から解
析まで現場で完結させることができるため、道路管理者は迅速に安定した判定結果を確認することが可
能となります。また、
「smart 床版キャッチャー」に高精度位置情報(RTK-GNSS)を採用したことで、計
測座標を基にした AI 判定前後の作業において、これまで熟練技術者により行われていた両車線の座標
合わせ作業を自動化しました。以上により、作業工数を削減して定期点検の効率化を図ることで、従来
の熟練技術者による方法と比較し、調査費用を約 2 割のコストダウン(ニチレキ社比)に成功しました。
図-1 システムの全体イメージ図
なお、本システムには、実際の損傷などから得られる新たな知見を反映できる「AI 再学習機能」を取
り入れております。これは、熟練技術者が AI 技術者の手を借りることなく AI 再学習を可能にする機能
です。この機能により新たに蓄積したデータを AI が再学習することで、判定の精度を向上させること
が可能となり、調査による予防保全の支援を強化し、橋梁の予防保全に大きく貢献できると考えており
ます。
図-2 成果品イメージ
※1)技術番号 BR020010-V0020
「点検支援技術性能カタログ(案)」内「第 2 章 性能カタログ ■非破壊検査技術(橋梁) 2-260」
(国土交通省資料)https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/inspection-support/pdf/13.pdf
※2)床版キャッチャーは、搭載した電磁波レーダから、一般交通の中で走行しながら路面に電磁波を発信し、路面下の
電気的特性の分布に起因する電磁波の反射信号を受信して、その特徴に基づき RC 床版上面の状態を非破壊で判定する測
定車両です。
【株式会社グリッドについて】
株式会社グリッドは、「インフラライフイノベーション」を企業理念として、AI 技術を社会インフラ
や人々の生活に役立てるべく AI 開発を行っております。さらに、AI の予測技術より判明した、将来の
事象を踏まえた上での複雑な条件下の業務計画を、 によって最適化するソリューションも開発・提供
AI
しています。機械学習、深層学習、深層強化学習、位相的データ解析や最近では量子コンピュータを活
用した量子アルゴリズムなどの多様なアルゴリズムを組み合わせ、社会インフラの様々な課題解決事業
を展開する、テクノロジーベンチャー企業です。
~ お問い合わせ先 ~
ニチレキ株式会社 広報担当(藤田) TEL:03-3265-1511 URL https://www.nichireki.co.jp
株式会社グリッド 広報担当(原田) TEL:080-7578-8290 URL http://gridpredict.jp
以上