4978 J-リプロセル 2020-07-03 15:00:00
特別損失(のれん等の減損損失)の計上、2020年3月期通期連結業績予想の修正及び通期個別業績予想に関するお知らせ [pdf]
2020 年7月3日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 リ プ ロ セ ル
代表者名 代表 取 締役 社長 横山 周史
(コード番号:4978)
経 営 管 理 部
問合せ先 吉村 美旋律
シニアマネージャー
(TEL.045-475-3887)
特別損失(のれん等の減損損失)の計上、2020 年3月期通期連結業績予想の修正
及び通期個別業績予想に関するお知らせ
当社は、2020 年3月期(2019 年4月1日~2020 年3月 31 日)において、下記の通り特別損失(のれん等の
減損損失)を計上する見通しとなりましたので、お知らせいたします。
また、それに伴い、2019 年5月 14 日に公表した連結業績予想を修正することを決定し、2020 年3月期個別業
績予想を新たに算出いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
記
1.特別損失の計上
(1)連結決算(持ち分法による投資損失)
当社は、当社の連結子会社である Bioserve Biotechonologies India Pvt Ltd(インド)の株式取得時に発生
したのれん等について、同社に係る事業の業績が当初策定の計画を下回って推移している事等を勘案して、今
後の事業計画を見直し、監査法人とも協議のうえ、回収可能価額を慎重に検討した結果、減損損失として 115
百万円を計上することとなりました。
(2)個別決算(関係会社株式評価損)
連結子会社であるBioserve Biotechonologies India Pvt Ltd(インド)の財政状態及び経営成績を勘案した
結果「金融商品に関する会計基準」に基づき、当社が保有するBioserve Biotechonologies India Pvt Ltd(イ
ンド)の株式について関係会社株式評価損339百万円を計上することとなりました。
<ご参考:のれん等減損損失と関係会社株式評価損の会計上の取り扱いについて>
連結決算に計上される予定の減損損失は、主に連結財務諸表上に計上されておりましたのれん及び無形固定
資産に関して、帳簿価格の切り下げに伴う損失であります。
一方、個別決算に計上される予定の関係会社株式評価損は、個別財務諸表上に計上されておりました関係会
社株式の評価替えに伴う損失であります。当該関係会社株式評価損は、連結決算においては相殺消去されるた
め、連結損益への影響はありません。
連結決算における減損損失および個別決算における関係会社株式評価損は、それぞれ異なる損失であるた
め、金額は一致しません。
なお、連結財務諸表に計上される予定の減損損失および個別財務諸表に計上される予定の関係会社株式評価
損は、いずれも現金及び現金同等物の減少を伴うものではありません。
2.2020 年3月期通期連結業績予想数値の修正(2019 年4月1日~2020 年3月 31 日)
(単位:百万円)
親会社株主に 1株当たり
売 上 高 営 業 利 益 経 常 利 益 帰 属 す る 当期純利益
当 期 純 利 益 (円)
前回発表予測(A) 1,434 △756 △687 △687 △9.66
今回修正予想(B) 1,199 △908 △891 △1,016 △14.27
増減額(B-A) △235 △152 △204 △329
増減率(%) △16.4 - - -
(ご参考)
前期連結実績 1,088 △781 △627 △601 △8.79
(2019 年3月期)
(1)修正の理由
売上高:当期(2020 年3月期)は、研究支援事業のうち、iPS 細胞サービス/創薬支援サービスを成長事業と
位置づけ、日米欧の製薬企業等への営業活動および技術開発を積極的に行ってまいりました。その結果、当該サ
ービスの受注は、ほぼ当初の予測どおり進んでおりましたが、2020 年2月より発生した新型コロナウイルスの
影響により、受注済みのサービスが一部実施できない状況になり、納品に至らない案件がございました。
また、メディカル事業の臨床検査において、主力検査項目である臓器移植後の抗 HLA 抗体検査が 2018 年4
月より保険収載となり、前期(2019 年3月期)において大幅な売上増加があったため、当初、当期においても増
加が続くと予測しておりました。しかしながら、当期の売上高は、保険収載前の水準に戻っております。
以上、これらの要因により、前回発表予測の数字へ到達することが難しい見込みとなり、業績予想の修正を行
うことにいたしました。
営業利益および経常利益:販売費及び一般管理費につきましては、大きな変動はありませんが、売上高が当初
予測を下回る予想となったため、営業利益および経常利益とも、減少すると予想いたしました。
当期純利益:前述の通り、当社の連結子会社である Bioserve Biotechonologies India Pvt Ltd(インド)の株
式取得時に発生したのれん等について、監査法人とも協議のうえ、回収可能価額を慎重に検討した結果、減損損
失として 115 百万円を計上する見込みとなったため、予想を修正いたしました。
以上により、当連結会計年度の業績予想を修正するものであります。
(2)今後の展開
短中期的な柱として研究支援事業を着実に成長させ、さらに、中長期的には再生医療を含むメディカル事業で
大きな飛躍を目指すという従来からの成長戦略を変えることなく、今後とも推進してまいります。
当期は、一時的な影響が出たものの、当社の事業は本質的に新型コロナウイルスの影響を受けるものではない
ため、早期に回復すると考えております。
研究支援事業に関して、iPS 細胞サービス/創薬支援サービスを成長事業と位置づけており、製薬企業等にお
ける需要も、ここ1-2年で大きく増加しております。特に、患者由来の疾患 iPS 細胞、iPS 細胞遺伝子改変サ
ービス、各種分化誘導サービスのニーズが高く、いずれも、当社の技術優位性の高いサービスであることから、
今後とも、これらを中心に営業活動および技術開発に積極的に取り組んでまいります。
当期に関しては、新型コロナウイルスの影響で一時的に売上に影響が出ましたが、受注は順調に推移しており、
各国の新型コロナウイルスによる活動制限も緩和されてきたことから、今後、売上は回復すると見込んでおりま
す。
また、2019 年9月には、Axion BioSystems 社(米国)と国内における販売代理店契約を締結し、同社の有す
る細胞機能測定機器の販売を開始しました。当社はこれまで、研究試薬/細胞の販売および各種サービスの提供
を行ってまいりましたが、新たに機器をポートフォリオに加えることで、さらに、売上を拡大してまいります。
メディカル事業に関しては、臨床検査と再生医療を行っており、再生医療を中長期的に大きな飛躍を担う事業
と位置づけております。
現在、ステミネント社(台湾)が開発した再生医療製品ステムカイマル(幹細胞)による脊髄小脳変性症の第
II 相臨床試験(治験)を行っており、2020 年2月には、国立学校法人名古屋大学において、第一例目の被験者
への投与が開始されました。治験実施医療機関は日本国内 10 か所、組み入れ症例数計 53 例で、2021 年 12 月の
完了を予定しております。今後、安全性と有効性について評価を行い、早期の製造販売承認の取得を目指してお
ります。なお、本治験は、これまで新型コロナウイルスの影響を受けること無く、スケジュール通り進んでおり
ます。
また、2つ目の再生医療製品である iPS 神経グリア細胞では、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および横断性脊髄
炎の治療を目指した研究開発を進めており、現在、前臨床段階にあります。こちらも順調に開発を進めておりま
す。
さらに、2020 年3月、新たに再生医療に向けた「臨床用 iPS 細胞」の作製サービスを開始いたしました。最
先端のリプログラミング技術である RNA 法を用いることで、安全性のリスクを最小化した臨床用 iPS 細胞を作
製します。今後、再生医療を手がけている製薬企業や大学などを対象顧客として、積極的に拡大してまいります。
上述のように、今回の修正は、新型コロナウイルスの影響に起因する部分も多く、影響は一時的と考えており
ます。今後の成長ビジネスである研究支援事業の iPS 細胞サービス/創薬支援サービスは、
順調に拡大しており、
また、再生医療事業の研究開発も新型コロナウイルスの影響なく、順調に進捗しております。
3.通期個別業績の予想について(2019 年4月1日~2020 年3月 31 日)
(単位:百万円)
1株当たり
売上高 営業利益 経常利益 当期純利益 当期純利益
(円)
前期(2019 年3月期)
491 △343 △191 △213 △3.12
実績(A)
当期(2020 年3月期)
428 △564 △563 △905 △12.71
予想(B)
増減額 (B)-(A) △63 △221 △372 △692 -
増 減 率(%) △12.8 - - - -
(1)予想数字の算出理由
売上高:上述のように、日本でも、iPS細胞サービス/創薬支援サービスの受注は、ほぼ当初の予測どおり進ん
でおりましたが、新型コロナウイルスの影響により、サービスが一部実施できない状況になりました。また、日
本で実施している臨床検査事業は上述の理由により、前期を下回る予想となりました。以上、これらの要因によ
り、当期予想が前期実績を下回る見込みとなりました。
なお、日本でもiPS細胞サービス/創薬支援サービスに関する需要は増加傾向にあり、受注も順調なことから、
引き続き成長分野と位置づけ進めてまいります。現在は、新型コロナウイルスによる活動制限が緩和されてきて
おり、今後、売上も回復すると見込んでおります。
営業利益及び経常利益:売上高が前期実績を下回る予想となったこと、さらに、再生医療製品ステムカイマル
の臨床試験の進捗による研究開発費の増大のため、営業利益および経常利益とも、前期に比べ減少すると予想し
ています。また、通常の販売費及び一般管理費について、大きな変動はございません。
当期純利益につきましては、前述の通り、当社の連結子会社であるBioserve Biotechonologies India Pvt Ltd
(インド)の財政状態及び経営成績を勘案した結果「金融商品に関する会計基準」に基づき、当社が保有する
Bioserve Biotechonologies India Pvt Ltd(インド)の株式について関係会社株式評価損339百万円を計上する見
込みとなり、前期を大幅に下回る予想となりました。
以上の算出理由に基づき、通期個別業績予想数字を新たに算出いたしました。
なお、当該関係会社株式評価損は、個別財務諸表のみで計上されるものであり、連結決算においては相殺消去
されるため、連結財務諸表への影響はありません。
※本業績予想につきましては、当社が現在入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後の
様々な要因により予想値と異なる可能性があります。
以上