4884 M-クリングル 2021-11-08 15:00:00
組換え HGF タンパク質を用いた難治性線維症治療薬の開発-AMED CiCLE 事業採択のお知らせ- [pdf]

                                                2021 年 11 月8日
各 位
                                会 社 名 クリングルファーマ株式会社
                                代表者名 代表取締役社長 安達 喜一
                                     (コード番号:4884 東証マザーズ)
                                問合せ先 取締役経営管理部長 松浦 裕
                                      (TEL.072-641-8739)

             組換え HGF タンパク質を用いた難治性線維症治療薬の開発
                    〜AMED CiCLE 事業採択のお知らせ〜

 当社は、組換え HGF タンパク質を用いた難治性線維症治療薬の開発について、国立研究開発法人日
本医療研究開発機構(以下「AMED」といいます。)による令和3年度「医療研究開発革新基盤創成事業
(以下「CiCLE」といいます。:第6回公募」課題として採択されましたのでお知らせいたします。
                )

    採択された研究開発課題
    応募課題名:組換え HGF タンパク質を用いた難治性線維症治療薬の開発
    代表機関:クリングルファーマ株式会社

 本研究開発は、 のマルチな作用の中でも抗線維化作用に着目し、
        HGF                       線維性疾患に対する画期的な治
療法の開発に向けた臨床応用研究の推進を目的とするものです。  第一に治療法の基盤構築のため、         声帯
瘢痕を対象とした臨床試験(第Ⅱ/Ⅲ相試験)を実施することにより、POC(Proof of Concept)を獲得す
ることを目標とします。また、並行して HGF の声帯瘢痕に対する治療効果の分子メカニズムの研究及
び肺線維症モデル等の線維性疾患モデルを用いた薬効試験を実施し、様々な線維性疾患への適応拡大
を目指します。線維性疾患の一つである声帯瘢痕の臨床試験により POC を得ることは、 が線維化組HGF
織の再生・修復に効果があることの証左となり、  他の線維性疾患への実用化の可能性を高めることが期
待できます。

 なお、   CiCLE では、あらかじめ設定した開発目標を達成した場合は、AMED から受領した委託費の全額
を AMED に返済します。そのため、契約締結時に委託費総額に相当する担保又は債務保証の設定を求め
られる場合があります。当社は、声帯瘢痕を対象とした組換え HGF タンパク質の医薬品開発のための
資金調達を目的として、すでに新株予約権を発行しておりますが*、当該新株予約権発行及び行使によ
る調達資金の一部又は全部を上記の担保に供する可能性があります。当該新株予約権の資金使途の変
更については、CiCLE の担保設定の詳細が決まり次第、改めてお知らせいたします。
 また、本件による 2021 年9月期及び 2022 年9月期業績への影響はありません。

*
    2021 年 10 月 15 日付「第三者割当てによる行使価額修正条項付第 10 回新株予約権の発行及びコミ
    ットメント条項付き第三者割当契約の締結に関するお知らせ」
    2021 年 11 月1日付「第三者割当てによる行使価額修正条項付第 10 回新株予約権の発行に係る払込
    完了に関するお知らせ」
HGF(Hepatocyte Growth Factor, 肝細胞増殖因子)について:
  HGF は、成熟肝細胞の増殖を促進する生体内タンパク質として日本で発見されました。 その後の研究
から、HGF は細胞増殖に加えて細胞運動促進、細胞死抑制、形態形成誘導、抗線維化、血管新生などマ
ルチな生理活性を有し、肝臓のみならず、神経系、肺、腎臓、心臓、皮膚など様々な組織・臓器の再生
と保護を担うことが明らかになりました。

線維性疾患について:
 線維化疾患は、傷ついた組織・臓器が修復される過程でコラーゲンなどの細胞基質が過剰に沈着する
ことにより、 ・
      組織 臓器が硬くなって正常に機能しなくなる疾患の総称です。線維化は肺、肝臓、心臓、
腎臓、皮膚など様々な組織・臓器で起こり、進行すると臓器不全により死に至ることもある非常に重篤
な疾患ですが、未だ有効な治療法は確立されていません。患者数の多い線維性疾患として、 肺線維症、
肝硬変、心筋梗塞、慢性腎不全などが挙げられます。

声帯瘢痕について:
  声帯瘢痕は、   声帯の炎症・外傷等に起因して声帯粘膜内に線維成分が蓄積することで声帯粘膜が硬化
し、声帯の機能が障害される結果、重度の発声障害をきたす線維性疾患です。発声障害により、日常の
コミュニケーションすら困難となり、QOL(Quality of Life)の著しい低下を招きます。患者の苦悩は
非常に大きいものの、    現時点では有効な治療法は確立されていません。     日本における声帯瘢痕の患者数
                     1)
はおよそ1万人と推定されています 。
1) 平成 21 年厚生労働省科学研究費補助金(難治性疾患克服事業)     「声帯溝症の診断治療の確立と、標
   準化に向けたガイドラインの作成に関する研究」    (研究代表者:角田晃一、16,17)

CiCLE(Cyclic Innovation for Clinical Empowerment)について:
  「医療分野のオープンイノベーション基盤の形成 強化」 産学連携で実施する医薬品、    ・     や、 医療機器、
再生医療等製品、医療技術などの「医療分野の研究開発」を対象とする AMED 支援事業の一つです。
  令和3年度 「医療研究開発革新基盤創成事業(CiCLE)(第6回)の採択課題について       」
  https://www.amed.go.jp/koubo/17/01/1701C_00001.html
  公募概要説明資料
  https://www.amed.go.jp/content/000078605.pdf

                                                         以上