4883 M-モダリス 2021-02-12 15:00:00
2021年12月期 会社説明資料 [pdf]
2021年度
会社説明資料
株式会社モダリス
2021年2⽉12⽇
Copyright and proprietary to Modalis
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⽬次
1. 企業概要
2. 遺伝⼦治療・ゲノム編集
3. CRISPR-GNDM®技術およびその強みと特⻑
4. MDC1A治療薬・MDL-101
5. 成⻑戦略
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1.企業概要
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1.企業概要︓概要と沿⾰
会社概要(2020年12⽉末)
Modalis Therapeuticsは CRISPR 技術をベースに設⽴された遺伝⼦治療ベンチャー
年⽉ 沿⾰
会社名 株式会社モダリス(証券コード: 4883)
2016年1⽉ 東京都中央区にエディジーン株式会社(現 株式会社モダリス)を設⽴
設⽴ 2016年1⽉(東京⼤学発ベンチャー) 2016年4⽉
⽶国マサチューセッツ州ケンブリッジ市に連結⼦会社EdiGENE Inc.(現
Modalis Therapeutics Inc.)を設⽴
代表者 代表取締役CEO 森⽥ 晴彦 アステラス製薬株式会社との間で「CRISPR-GNDM」を⽤いた共同研究契約を
2017年4⽉
締結
東京都中央区⽇本橋本町3-11-5 2017年12⽉ 富⼠フイルム株式会社、他数社を引受先とする出資契約を締結
会社所在地
⽇本橋ライフサイエンスビルティング2 7F
2017年12⽉ アステラス製薬株式会社との間で拡⼤共同研究契約を締結
Modalis Therapeutics Inc. 2019年1⽉ 当社を東京都中央区内で移転
⽶国法⼈
(51 Moulton st. Cambridge MA)
2019年3⽉ アステラス製薬株式会社との間で遺伝⼦治療薬開発のライセンス契約を締結
2019年3⽉ ⽶国⼦会社を⽶国マサチューセッツ州ケンブリッジ市内で移転・拡張
CRISPR技術を⽤いた医薬品開発、
事業概要
プラットフォーム技術提供 商号を株式会社モダリス(英語表記︓Modalis Therapeutics Corporation)
2019年8⽉ へ変更
同時に⽶国⼦会社EdiGENE Inc.の社名をModalis Therapeutics Inc.へ変更
資本⾦ 2,707,320千円
アステラス製薬株式会社との間で遺伝⼦治療薬開発の2例⽬となるライセンス
2019年9⽉
契約を締結
発⾏済株式数 28,515,600株
2019年11⽉ エーザイ株式会社との間で「CRISPR-GNDM」を⽤いた共同研究契約を締結
Editas Medicine, Inc.との間でCRISPR/Cas9特許の⾮独占的実施の許諾を受
2020年4⽉
22名(連結、うちPhD 8名) けるライセンス契約を締結
従業員数
([国内]4名 [海外]18名)
2020年8⽉ 東京証券取引所マザーズ市場へ上場(証券コード: 4883)
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1.企業概要︓当社の強み
Modalis Therapeuticsの6つの強み
私たちは遺伝⼦治療・ゲノム編集のイノベーションの瞬間に、強⼒な技術と優秀な⼈材で⽴ち会っている
遺伝⼦治療・ゲノム編集はnext big thing
• 黎明期を経て拡⼤が想定される成⻑マーケット
• 数百の疾患にアプローチ可能な⼤きな事業機会
『切らないCRISPR』技術で治療薬開発を⾏う⽇本発の世界のリーディング企業
• 遺伝⼦を切らない⽅法で差別化可能な新しい遺伝⼦治療のプラットフォーマー
• 基本特許のライセンスを含むユニークな知財ポジション
重層的で拡張性のあるパイプライン
• ⼯数の読める創薬と予⾒可能な臨床の成果
• 5本の協業モデルパイプライン及び3本の⾃社モデルパイプラインを保有
製薬企業とのパートナーシップ
• グローバル展開する製薬企業3社との協業実績
• 2つのアウトライセンスにより合計380億円を超えるマイルストーン契約
⾼い成⻑性と財務的な安定性を誇るハイブリッドモデル
• 早期からの安定した収益と将来のアップサイドを両⽴
• 2019.12期に⿊字化を実現
強⼒なチームアップ
• 経験豊富なマネジメントチームと能⼒の⾼いサイエンティスト
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1.企業概要︓ビジネスモデル
ビジネスモデル
協業モデルパイプラインと⾃社モデルパイプラインのハイブリッドモデル
初期開発 前臨床 臨床
GNDM GNDM 前臨床研究
ターゲットの 動物モデル
動物モデル 治験
プロトタイプ システムの GMP製造 製造・販売
決意・合意 による検証
による検証 (3〜10年)
創薬 最適化 (12〜24カ⽉)
成功確率の優位性により早期の導出が可能
共同研究 パートナーによる開発
協業モデル
パイプライン
共同研究開発契約 ライセンスの
ライセンス契約
共同研究開発の ライセンスの ロイヤルティ収⼊*
マイルストン収⼊ 契約⼀時⾦ 開発マイルストン収⼊ ライセンスのセールス
共同研究の契約⼀時⾦ マイルストン収⼊*
⾃社販売の可能性
⾃社モデル
パイプライン
戦略上の判断でライセンスアウトのタイミングを決定
* 現時点での実績はないが、将来計画している収益
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1.企業概要︓ハイブリッドモデル
Modalisが切り拓くハイブリッドモデル
協業モデルの早期からの安定した収益に⾃社モデルのアップサイドを併せた良いところ取り
協業モデル ハイブリッドモデル
早期の 欧⽶では
ブレークイーブン プロダクトしか
評価されない ⼤きな
アップサイ
ドも狙える
収益の
頭打ち
⾃社モデル
⼤きな収益の
⾶躍
浅く、
短い⾕
深く、⻑い⾕
提携で培った
ノウハウの移植
注: 上記はあくまでもイメージ図であり、当社の将来の業績を⽰唆し⼜はこれを保証するものではありません
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1.企業概要︓ハイブリッドモデルの収益構造
収益の構造
協業モデルは早期にマイルストーン収⼊を得られる他、開発費⽤をパートナーが負担
協業モデルパイプラインの収益 ⾃社モデルパイプラインの収益
ライセンス契約料
+
開発マイルストーン 製造原価 製造原価
+
販売マイルストーン ⽀払ロイヤリティ* ⽀払ロイヤリティ*
パートナー利益
当社粗利
当社ロイヤリティ
当社収益
*:ライセンスイン(導⼊)した知財の対価として知財保有機関に対して上市後売上げの⼀定⽐率を⽀払うもの
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1.企業概要︓ 2020年12⽉期 パイプライン
2020年12⽉期末 パイプライン
疾患名 初期開発/前臨床 臨床試験
コード パートナー ストラクチャー
/疾患領域*1 探索/研究/前臨床 IND 第I相 第II相 第III相
MDL-201 筋⾁ アステラス製薬 ライセンス
MDL-202 筋⾁ アステラス製薬 ライセンス
MDL-204 中枢神経 アステラス製薬 共同研究開発 協業モデル
MDL-205 中枢神経 エーザイ 共同研究開発
MDL-206 中枢神経 アステラス製薬 共同研究開発
MDL-101 MDC1A*2 ⾃社 ⾃社
MDL-102 中枢神経 ⾃社 ⾃社 ⾃社モデル
MDL-104 タウオパチー*3 ⾃社 ⾃社
パイプラインの拡張
*1: 具体的な適応疾患名は、出願した特許が公開されるまでは競争上の理由から⾮開⽰とする戦略を採⽤しており、また協業モデルパイプランは契約上で
原則⾮開⽰とされているため、記載していません
*2: MDC1A=先天性筋ジストロフィー1A型
*3: タウタンパク質による神経原線維変化。アルツハイマー病との相関が⽰唆されている。
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1.企業概要︓ 知財ポジション
知財ポジション
Broad研究所由来のCRISPR基本特許と東⼤由来の改変酵素特許の上に⾃社技術を確⽴
当社の知財ポジション
上流ライセンサー Allergan
abbvie
JUNO Tx
眼科領域
マサチューセッツ Bristol-Myers Squibb
総合病院 CART
Beam Tx
塩基置換
ブロード研 遺伝⼦制御
ハーバード⼤学 Editas Medicine
パートナー
MIT
GNDM IP
デューク⼤学 東京⼤学
出所︓各社開⽰情報を基にModalis Tx作成
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1.企業概要︓知財ポジション
それぞれのプロダクトは複数レイヤーの特許によって守られる
パートナーに
ライセンスされる
パッケージ
ターゲット毎特許
ターゲット ターゲット ターゲット
(最適化gRNA
B C D
GNDMベクターなど)
GNDM特許(含む 改変Cas9, モジュレーター)
CRISPR 基本特許
ベクター特許(AAVなど)
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1.企業概要︓経営陣
経営陣紹介
経験豊富な取締役によるガバナンス体制
代表取締役CEO 社外取締役 サイエンティフィック・ファウンダー
森⽥ 晴彦 濡⽊ 理
• レグイミューン(理研ベンチャー) 元代表取締役兼CEO, ワイ • 東京⼤学⼤学院理学系研究科⽣物化学専攻 教授(現任)
ズセラピューティックス(東⼤ベンチャー) , ブーズ・アレ • 紫綬褒章受章
ン・アンド・ハミルトン (現 PwC Strategy &), キリンビー
ル (現 協和キリン)
• 東京⼤学⼯学部卒 同⼤学院修了
MD PhD: SVP, Chief Technology Officer 社外取締役
⼭形 哲也 ⽵⽥ 英樹
• グラクソ・スミスクライン, テンペロファーマシューティカ • Medical Patent Research 代表取締役(現任)
ルズ • ⽇本網膜研究所(現 ヘリオス) (理研ベンチャー) 前代表取
• Joslin Diabetes Center(ハーバード), 東京⼤学医学部卒 同 締役, 藤沢薬品⼯業(現 アステラス製薬)
⼤学院修了
MBA: SV, Chief Financial Officer 社外取締役
⼩林 直樹 Joseph S. McCracken
• オンコリスバイオファーマ(財務担当取締役), はてな(CFO), • Roche グローバル・ライセンス ヘッド, Genentech,
Argenes(抗体医薬品開発), デロイトトーマツ, ⼤京 Sanofi-Aventis
• ⼀橋⼤学⼤学院 修了
社外取締役(監査等委員) 社外取締役(監査等委員) 公認会計⼠ 社外取締役(監査等委員) 弁護⼠
嶋根 みゆき ⽥島 照久 古⽥ 利雄
• 中外製薬 • ⽥島公認会計⼠事務所 代表(現任), 中央監査法⼈ • クレア法律事務所 代表社員(現任)
• 監査役・監査等委員 (ネットイヤーグループ、
• 社外監査役・監査等委員(クオンタムバイオシス
キャンバス、ゼンリンデータコム他)
テムズ、オンコセラピー・サイエンス、PRISM
BioLab他)
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓希少疾患へのアプローチ
疾患のロングテール=希少疾患を攻めるにはパラダイムシフトが必要
10,000*と⾔われるヒトの疾患の中で、約7,000#が希少疾患で、その80%†が遺伝性疾患とオーバラップする
これまでの創薬ターゲット
であった患者数の多い疾患
疾患の
現在までに
ロングテール
患者数
約600§の治療薬しかない
遺伝⼦疾患の95%† ¶に
治療法はない
薬剤C
薬剤A
薬剤D
薬剤B
4億⼈¶
対象疾患
⽔平展開可能なローコストな開発アプローチが必要
出所: *21st Century Cure Act, #NIH GARD †innovation.org ¶GlobalGenes.org
§Active therapeutics of 491 NME, 106 BLA, 17 cellular and gene therapy products @FDA as of 2019.7.22 Source from KEGG
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓遺伝⼦スイッチについて
遺伝⼦はスイッチで制御されている
2万個の遺伝⼦にはそれぞれスイッチがあり、細胞の種類や時間によってON/OFFを制御
スイッチボックス
遺伝⼦X 遺伝⼦Y 遺伝⼦Z
• 我々の体は約37.2兆個の細胞
でできている
細胞A 翻訳
• およそ200タイプある細胞は
タンパク質
⾒た⽬も機能も違うが、い
ずれも同じDNAの配列を
持っている
• この違いは30億のDNAに
よってコードされる2万個の
遺伝⼦のうち、どれがONに
細胞B なり、どれがOFFになるかが
細胞毎に厳密に制御されて
いるからである
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓遺伝性疾患の類型
遺伝性疾患の類型
コードの異常とスイッチの異常で病気は発⽣する
本来あるべき状態 コード部分の間違いで異常型のタンパクができる
T
・・AAGTCAACTAGC・・
ONになるべき時にOFFになっていて、
必要なタンパクが⼗分量作られていない
OFFになるべき時にONになっていて、
不要なタンパクが過剰につくられている
必要なタンパクが必要な場所・時に必要な量
作られるようにスイッチが厳密に制御されている
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓⼀般の遺伝⼦治療における治療法
⼀般の遺伝⼦治療では
異常型配列を持ったDNAに対して、正常型配列を持ったDNAを追加する
異常型配列 正常型配列
・・AAGTCAACTAGC・・ ・・AAGTCATCTAGC・・
間違ったものに上書きする⽅法
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓ゲノム編集における治療法
ゲノム編集とは
異常型配列を持ったDNAを切り出し、正常型配列と置き換えることで本来あるべき配列に戻す治療
異常型配列 正常型配列
・・AAGTCAACTAGC・・ ・・AAGTCATCTAGC・・
交換
・・AAGTCATCTAGC・・
しかしDNAを切断することにはガン化などのリスクを伴う
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓当社の対象疾患 Monogenic Diseases
Monogenic Diseases(単因⼦遺伝性疾患)とは︖
なぜMonogenic Disease治療薬の成功の蓋然性が⾼いのか
原因
Monogenic Disease 病態
=1つの遺伝⼦の変異
原因1
原因2
⼀般の疾患 病態
原因3
原因5
原因6
原因4
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓当社の対象疾患 メインターゲットのTAM
単因⼦遺伝性疾患には⼤きな事業機会
承認および開発途上にある治療薬はごく⼀部
遺伝⼦治療開発薬の内訳
単因⼦遺伝性疾患
(1989~ グローバル)
7,000 希少疾患
Cancer diseases
Monogenic diseases
3,500 単因⼦遺伝性疾患 Cardiovascular diseases
Infectious diseases
Others
Healthy volunt eers
11.7%
2,200 診断可能な 66.8%
Neurological diseases
単因⼦遺伝性疾患 Gene marking
Ocular diseases
Inflammatory diseases
出所: Discovery Medicineを基にModalis Tx作成 出所: The Journal of Gene Medicine (2019)を基にModalis Tx作成
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓ GTxの技術優位性
なぜGTxでは動物試験の結果で臨床効果を予測できるのか︖
⾼等⽣物においては遺伝⼦制御の機構(OS)は共通
⼀卵性双⽣児
全ゲノムで 50〜100
ゾウ 87.9%
霊⻑類
チンパンジー 98.8%
オランウータン 97%
イヌ・ネコ 86%
マーモセット 90%
マウス 84.2%
⿃ 70%
フグ 67.1%
コバエ 52%
バナナ 44.1% 真核⽣物
シロイナズナ 43.8%
酵⺟ 43%
キュウリ 37.7%
我々はキュウリと約40%も共通、遺伝⼦上では
出所: Datascopeを基にModalis Tx作成
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓ GTxの技術優位性
医薬品開発の主要なハードル
GTxではPoPとPoCは開発の早期から予⾒可能性が⾼い
低分⼦およびバイオロジックスの開発ハードル
⼀般の 遺伝⼦治療
治療薬 CRISPR-GNDM
薬物動態 プロダクトがターゲット臓器に到達するか
preclinical
preclinical
PhI
メカニズム プロダクトがターゲット分⼦に仮説通りに
(Proof of Mechanism) 作⽤するか
PhI
概念実証 プロダクトが病態に対して薬理的な作⽤を
有するか
PhIIa
(Proof of Principal)
予⾒可能性が
⾼い
(臨床試験が省略で
PhIIb
きる訳ではない)
コンセプト実証 プロダクトが臨床的に意味のある作⽤を病
(Proof of Concept) 態に及ぼせるか
出所: Nature Biotechnology volume 30, p596–599 (2012)を基にModalis Tx作成
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓ GTx等の市場環境
GTxと他モダリティの売上成⻑⽐較
GTxは他のモダリティを凌駕するスピードで成⻑すると予測されている
遺伝⼦治療(Gene Therapy)世界売上成⻑予測
US $ (mln)
CAGR 185.7%
16,000 14,906
14,000
世界売上予測 14.9 Billion$
12,000
(2024年) [1兆6,397億円] 10,062
10,000
8,000
5,820
6,000
4,000 3,060
2,000 1,371
27 444
0
2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024
核酸医薬(DNA&RNA therapeutics) 抗体医薬(Monoclonal antibody) 低分⼦医薬(Small molecule chemistry)
US $ (mln) CAGR 31.7% US $ (mln) CAGR 8.5% US $ (mln) CAGR 5.3%
世界売上予測 10.7 Billion$ 世界売上予測 197.2 Billion$ 世界売上予測 545.6 Billion$
12,000 (2024年) [1兆1,716億円] 10,651
250,000 (2024年) [21.7兆円] 600,000 (2024年) [60.0兆円] 545,585
197,215
10,000 187,211 475,819 508,220
200,000 500,000
8,051
176,325 416,784 444,066
163,136 399,874
8,000 149,757 400,000 399,725
150,000 135,722
5,795 120,563
6,000 300,000
4,336 100,000
4,000 3,496 200,000
2,693
2,040
50,000 100,000
2,000
0
0 0
2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024
2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024
出所: Evaluate Ltd(2019年8⽉時点データ) 注︓CAGRは2018年〜2024年の年平均成⻑率。予測値は2019〜2024年度 1$=110円
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓ゲノム編集、CRISPR技術について
CRISPRは新しいゲノム編集技術
可変部分が合成可能なRNAに限定されるスピードとスループットに優れた最新のゲノム編集技術
従来のゲノム編集技術
CRISPR
ZFN TALEN
相補的な配列の
RNAでDNAを認識する
(作るのが簡単)
ZFN TALEN gRNA
Cas9
タンパクの
繰り返し構造で
DNA配列を認識する
(作るのが⼤変)
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2.遺伝⼦治療・ゲノム編集︓ CRISPRのメジャープレーヤー
CRISPR領域におけるメジャーなプレーヤー
軒並み⾼い時価総額を有する他社に⽐してもパイプラインも遜⾊なく、ユニークなポジションを構築
Dx Tx
(診断薬) Platformer (治療薬)
KSQ VERTEX
Intellia TX
$4.5B
Exonics ~$1B
Canonical
CRISPR Tx Tx
(経典的=編集)
$12.6B ? CASEBIA TX
BAYER
Editas
$3.7B BlueRock
~$1B
Tx
SHERLOCK
Non-canonical BIOSCIENCES Beam Tx
(⾮編集) Mammoth $6.7B
Biosciences
注︓丸の太線枠は公開企業および 2021/2/10 時点時価総額、点線枠は被買収企業および買収価格。B=Billion
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3.「切らないCRISPR」
CRISPR-GNDM®技術
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3.「切らないCRISPR」CRISPR-GNDM®技術︓ノーベル化学賞
2020年度ノーベル化学賞はCRISPR/Cas9に
10⽉7⽇にノーベル賞委員会は本年度のノーベル化学賞をゲノム編集技術CRISPR/Cas9
を発明した⼥性研究者2⼈に授与すると発表
受賞者の1⼈であるジェニファー・ダウドナ博⼠は受賞後のインタビューで以下のよう
に回答しています。
Q: 「今後のCRISPRの主要な発展分野は何になると思いますか︖」
ダウドナ博⼠: 「それはよくある⾮常に難しい質問ですね。私たちはかなりこの分野を
掘り下げてきました。でも1つの⾮常に⾯⽩い新分野があるとすると、
ゲノム編集以外の利⽤になると思います。すなわちゲノムに不可逆的な
DNAの変化を与えるのでは無く、代わりに遺伝⼦を制御して、それらの
遺伝⼦から作られるタンパクの量をコントロールすることです。これら
はCRISPRの新しい利⽤法になります。この技術を使うことにより、DNA
に化学的な変化を与えること無く細胞のコントロールを⾏えるというの
は⾮常に⼤きなポテンシャルを持っていると思います。」
出典: Future Humanにおけるインタビュー “Fresh Off Her Nobel Prize Win, Jennifer
Doudna Predicts What’s Next for CRISPR”
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3.「切らないCRISPR」CRISPR-GNDM®技術︓ CRISPR-GNDMのメカニズム
「切らない」CRISPR技術= CRISPR-GNDM®
遺伝⼦のスイッチを制御して治療を⾏う
CRISPR-GNDM® (Guide Nucleotide-Directed Modulation) platform
ガイド 核酸 誘導型 制御
モジュレーター
遺伝⼦のON/OFF
gRNA
ターゲット遺伝⼦
わざと切れなくした
ハサミ
dCas9
(切断活性なし)
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3.「切らないCRISPR」CRISPR-GNDM®技術︓ CRISPR-GNDMの送達⽅法
CRISPR-GNDM®の送達⽅法
AAVベクターに搭載して体内の⽬的の細胞に送り込む
臓器特異的に +GNDM
駆動させる
仕組み
U6 gRNA Cas9 pA
-GNDM
AAVベクター
1 2 3 4
AAVにパッキング 局所あるいは GNDM分⼦は ⽬的の細胞で
静脈から全⾝に投与 ⽬的の細胞に送達 GNDMがスイッチを切替
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3.「切らないCRISPR」CRISPR-GNDM®技術︓ スケーラビリティ
なぜGNDMはスケーラブルなのか
ターゲットに合わせてデザインするのはgRNAだけで、あとのパーツはアッセンブルするだけ
ON⽤
OFF⽤
gRNA dCas9 モジュレーター
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3.「切らないCRISPR」CRISPR-GNDM®技術︓ GNDM
GNDMは機能喪失、異常機能獲得変異に対して有効なアプローチ
正常機能の喪失でおこる疾患に対して 異常機能の獲得で起こる疾患に対して
現状では
single Ex vivoでの 医薬品の標的分⼦
利⽤に限定
塩基置換 DNA RNA タンパク質
Point of Mutation(s)
ゲノム編集
• GNDM
(CRISPR) 1つの変異アレル 複数のコピー 多様性
Gene Therapy
• ZFP-TF
(ZFN)
GNDM Si RNA タンパク(抗体)
アンチセンス ペプチド
Editing(K/D) 低分⼦
diversified
small Gene Size Large
K/D: Knock-down
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3.「切らないCRISPR」CRISPR-GNDM®技術︓ Modalisの企業価値の構成と拡⼤のための施策
Modalisの企業価値の構成と拡⼤のための施策
向上のための打ち⼿
• 優秀な⼈材の獲得
• バリューチェーンの補完
Ø パートナーの獲得
Ø 開発機能の確⽴(臨床、前臨
床、製造)
事業遂⾏能⼒の向上
財務の拡⼤・安定化 • リーチの拡⼤(資本、パート
ナー、⼈材)
• 財務の強化
• M&A
Business
企業価値
Value • 開発の確実な遂⾏
• 新規ターゲットの発掘
• ライフサイクルマネジメント
Pipeline 開発の進捗 • 技術の検証
パイプラインの拡⼤ • 新規技術の取り込み
Value
• 知財の補完・強化
Platform Value
陳腐化
時間
代替技術の開発
特許残存期間の減少
Low hanging fruitsの減少
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4.MDC1A治療薬 MDL-101
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓MDC1Aの病態
MDC1A(先天性筋ジストロフィー1A型)
LAMA2 遺伝⼦の変異によって⽣じる重篤な筋ジストロフィーの⼀種
• 発症頻度: 1 / 30,000*
• 遺伝形式: 常染⾊体劣性
• 発症時期 : 誕⽣時あるいは⽣後数ヶ⽉以内に明らか
• 臨床症状:
重篤な筋⼒低下
筋緊張低下症
弱い⾃発的運動
関節変形
⼼不全、硬直
• 平均余命
• 重篤な臨床的問題により思春期を越えられない
• 遺伝的原因: LAMA2 遺伝⼦の変異
出所: 難病情報センターおよびFlores et al, Frontiers in Molecular Neuroscience vol 13 (2020) *Ophanetより
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓ 姉妹遺伝⼦LAMA1
LAMA2には姉妹遺伝⼦のLAMA1が存在する
LAMA2遺伝⼦の異常は構造も機能も似ているLAMA1の発現によって補完できる
LAMA1 LAMA2
Expression by tissue RNA Protein RNA Protein
脳
内分泌組織
⾻髄細胞および免疫細胞
筋⾁
肺
肝臓および胆嚢
膵臓
消化器
腎臓および膀胱
男性器
⼥性器
脂肪および軟部組織
⽪膚
出所: Human Protein Atlas および Nature 2019
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓ LAMA1の活性化でLAMA2を代替
ではどうやってGNDMでMDC1Aを直すか
筋⾁細胞で眠っているLAMA1遺伝⼦のスイッチをONにする
CRISPR-GNDM® - a targeting LAMA1
筋⾁細胞
転写活性化モジュレーター
ON 筋⾁でもコード
されているが、
眠っている
ガイドRNA
LAMA1
dCas9
LAMA2
機能不全
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓ 臨床までのパス
MDL-101はサルの試験の進捗を持って、いよいよ⾮臨床試験へ
CRISPR-GNDM®の臨床までのパス
⾮臨床試験
In vitro試験 動物PoC試験
臨床試験
(スクリーニング、評価) (in vivo)
齧⻭類 サル
GNDM w/ ガイドRNA スクリーニング 正常マウス 体内動態
病態モデル
マウス版 ガイドRNA (細胞株、初代培養細胞) (発現確認) 毒性試験
ガイドRNA スクリーニング 正常サル
GNDM w/ (発現、パイロット
サル版 ガイドRNA (細胞株、初代培養細胞) 毒性試験)
体内動態
⽤量推定
毒性試験
GNDM w/ ガイドRNA スクリーニング ⽤量推定/漸増試験
ヒト版 ガイドRNA (細胞株、初代培養細胞) 安全性試験
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓ サル試験の設計
サルパイロット試験の⽬的はGNDM分⼦の免疫反応の程度の確認
MDL-101 サルパイロット試験スケジュール
コホート サンプル ⽤量 N=
(vg/Kg)
⾮投与 Mock 0 3
低⽤量 AAV – cGNDM-LAMA1 1.1 X 1013 2
⾼⽤量 AAV – cGNDM-LAMA1 1.1 X 1014 3
2-4 歳齢 メス カニクイザル
静脈投与
-1wk -2d Day 0 Week 2 Week 4 Week 8 Week 12 Week 20
採⾎ 筋⾁⽣検 採⾎ 筋⾁⽣検 筋⾁⽣検 採⾎
終了
& & &
採⾎ 採⾎ 採⾎
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓ 免疫染⾊像
GNDM法の潜在的な懸念であった免疫細胞の浸潤は確認されなかった
⾮投与 ⾼⽤量群
投与後4週 投与後8週
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4. MDC1A治療薬 MDL-101 ︓ In vivo試験のまとめ
In vivo試験のまとめ
• マウス
– LAMA-1 の誘導が⾻格筋及び⼼筋で確認
• CRISPR-GNDM®mRNAの発現上昇
• 正常LAMA-2の50%程度までのLAMA-1 mRNAの発現上昇
• GNDM/Cas9 タンパクの免疫染⾊での確認
• LAMA-1 タンパクの広範な筋⾁細胞における発現(免疫染⾊)
– MDC1a疾患モデルマウス試験による薬効確認実施中
• サル
– サル版gRNA搭載のAAV-cyMDL-101投与試験
• ウィルスベクターの投与により想定通りのCas9に対する弱い免疫反応を確認
• 免疫細胞の浸潤は確認されず
• 8週まで持続したGNDM発現を確認
• LAMA-1 mRNA の上昇を⾼⽤量群で確認
動物試験における主な懸念点を払拭
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5.成⻑戦略
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5.成⻑戦略︓当社パイプラインの今後の展開
成⻑戦略
パイプラインの拡⼤と進捗で成⻑余地は豊富
当社パイプラインの今後の展開
約2,200疾患のターゲット及び事業機会
対象疾患領域の拡⼤
パイプラインの拡⼤
MDL-104
100以上あるコアターゲット疾患の開拓
MDL-102
MDL-101 ライセンス機会の検討
MDL-206
MDL-205
MDL-204
MDL-202
マイルストーン収⼊の刈り取り
MDL-201
パイプラインの進捗
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5.成⻑戦略︓協業モデルパイプライン
協業モデルパイプライン
直近の達成イベントと予定されるマイルストーンイベント*
コード
2020/12 2021/12 2022/12
適応疾患
MDL-201
2021
筋⾁ 臨床開始⽬標
MDL-202
2021
筋⾁
臨床開始⽬標
MDL-204
2021〜22
CNS ライセンス契約
MDL-205
2021〜22
CNS ライセンス契約
MDL-206
2021〜22
2020 2Q
CNS アステラス製薬との ライセンス契約
共同研究開始
*予定されるマイルストーンイベントは将来情報であり、状況に応じて変更される可能性があります
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5.成⻑戦略︓⾃社モデルパイプライン
⾃社モデルパイプライン
予定されるマイルストーンイベント*
コード
2020/12 2021/12 2022/12
適応疾患
MDL-101
2022
MDC1A 2021
(筋⾁) ライセンス契約締結予定 臨床開始⽬標
MDL-102
2022~23
CNS ライセンス契約締結予定
MDL-104
2020 2021〜22
タウオパチー パイプライン化 ライセンス契約締結予定
*予定されるマイルストーンイベントは将来情報であり、状況に応じて変更される可能性があります
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5.成⻑戦略︓ GNDMプラットフォームの事業上の特性
GNDMプラットフォームの事業上の特性
• 数百あるポテンシャル疾患の広がり
Ø 事実上上限のない成⻑機会
• 経験と実績から⼯数と成功確率が予⾒できる研究プロセス
Ø 千三つからの脱却
• ノウハウが他の疾患に⽔平展開可能
Ø スケールする開発
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