4882 M-ペルセウス 2021-11-15 16:00:00
2022年3月期第2四半期 決算説明会資料 [pdf]

株式会社ペルセウスプロテオミクス
      (証券コード:4882)


      2022年3月期第2四半期 決算説明会
                 2021年11月15日
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                                                            2
抗体医薬品とは
抗体は体の中で異物を排除するたんぱく質
抗体医薬品はがんや病原体が持つ目印に結合するよう作製した抗体
  特 徴                                                   期待される機能
                                                    •   シグナルの伝達を遮断し増殖等を阻害

                                                    •   生理機能を活性化

                                                    •   T細胞等の免疫細胞を活性化し細胞傷害性を誘起
 抗体
      目印の抗原にだけ                                      •   標的を発現する細胞への薬剤の送達
      結合する


                                                        適応疾患

                                                        •   がん
                                                ヒ       •   関節リウマチ
                                                ト       •   炎症性腸疾患
                                                化
                                                        •   乾癬
                                                ・
                                                ヒ       •   感染症
                                                ト       •   気管支喘息
                                                抗       •   アトピー性皮膚炎
                                                体       •   季節性アレルギー性鼻炎
                                                が       •   補体異常疾患
                                                主       •   高コレステロール血症
                                                流       •   黄斑疾患
                                                        •   希少疾患
                                                        •   蕁麻疹
                 出典:国立医薬品食品衛生研究所のデータをもとに当社で作成
                               日米欧の3局で承認日から集計                                3
今求められる抗体作製技術
  高難易度抗原
  複合体等
  最も重要な標的群
  手つかず
       4次構造

                      T003

  中難易度抗原                      重要な標的には
                              容易に届かない
  レセプター型標的
  機能性抗体が必要
        3次構造



  低難易度抗原
                                効率良く高い実を
  標的としての抗原                      とれる技術はない
  枯渇                            だろうか?
       αヘリックス
       βシート
        アミノ酸



                    低分子では副作
                    用や薬効不足が       抗原の調製は
                    気になる          重要な課題だ!



   中~高難易度標的に対する効率的な抗体作製技術が求められている
                                            4
当社の抗体作製技術

              1) ハイブリドーマ法                 2) ファージディスプレイ法


                        免疫

                                    ファージ抗体調製
                                                              抗原抗体反応
                                    大腸菌に感染
              抗体産生   ミエローマ
              細胞                                      溶出 洗浄




                      ハイブリドーマ                    ヒト 一本鎖抗体
    マウス IgG


メ                                   ⚫   ヒト抗体の取得が可能
    ⚫ 手法が簡便で手技が確立している
リ                                   ⚫   動物を使用しない
ッ   ⚫ 生体内で親和性が向上
                                    ⚫   生物毒性を考慮しなくてよい
ト   ⚫ 低コスト
                                    ⚫   スクリーニングの条件が豊富

    ⚫   種交差性抗体は取得困難                 ⚫ ライブラリ作製には熟練が必要
技   ⚫   免疫原性の問題からヒト化が必要
術                                   ⚫ 動物免疫に比べて高価
の   ⚫   複雑な抗原に対する抗体は取得困難            ⚫ 抗原-抗体の結合性が弱い
課   ⚫   取得が簡単な抗体は開発済                  ⇒当社はライブラリの多様性の最大化で対応
題
        ⇒新規標的、ADC*1、RIT*2等修飾抗体に注力

*1 ADC: 抗体薬物複合体。抗体に結合させた薬物を、抗体のはたらきでがんなどの標的まで運ぶ。
*2 RIT:放射免疫療法。放射性同位体を抗体に結合させ、抗体のはたらきでがん細胞に放射線を照射する。
                                                                       5
当社の強み:ファージ抗体ライブラリ
1   ファージ抗体ライブラリとは


                                                        ファージ抗体ライブラリ:
                                                       特定の抗原に結合する抗体を
                                                            見つけるための
                抗体産生細胞
               (ヒトの中にある                                  約1,000億(1011)の異なる
                抗体を作る細胞)                                   種類の抗体の集団

                           人工的に抗体を作製

2   当社のファージ抗体ライブラリの設計
                              当社のライブラリ       他社ライブラリ   他社ライブラリ

                                        L鎖
                                              H鎖 L鎖     H鎖 L鎖
     L鎖                            H鎖

          H鎖


    H鎖にフォーカスすることで
    抗体の多様性を最大化
    (当社独自のライブラリ)

                              Others

                                抗体数は同じ1,000億個だが多様性が異なる

    多様性を最大化した抗体ライブラリでファージディスプレイ法を実施
                                                                             6
当社の強み:細胞を使った独自の抗体スクリーニング法

 課題1                                 解決法

                                             •    生きた細胞を使うことで抗原の
抗原の調製時に     生きた細胞を使った                             複雑な立体構造を維持
立体構造を失っ                                      •    細胞膜上の抗原に反応する抗体
てしまう        抗体スクリーニング
                                                  を直接取得
                          Oth


  課題2                                解決法



            ICOS*法:        水層                 •   抗原に結合した抗体のみを取得
            有機溶剤を使用した                         •   特許登録済
            抗体スクリーニング
関係のない抗体が
多数付着してしまう               有機層




        細胞を標的にすることで、高難易度の抗体を効率的に単離
                   *Isolation of antigen/antibody Complexes through Organic Solvent   7
抗体作製技術のまとめ

            抗体医薬品開発 に関する当社の技術

            難易度の高い標的で創薬を目指すために
            磨いてきた独自の技術プラットフォーム


     ハイブリ          ファージ
                                 ICOS法
     ドーマ法         ディスプレイ法




   成熟した確かな技術     ヒト抗体ライブラリ    細胞膜上の複雑な
                  の多様性を最大化     立体構造を反映


             がん治療薬の開発に真価を発揮


  ペルセウスプロテオミクスの洗練された抗体作製プラットフォーム
                                         8
目次



     01   トピックス

     02   パイプライン詳細

     03   第2四半期決算概況

          当社について



                      9
01   トピックス




             10
トピックス




     自社開発中のPPMX-T003:
 1
     真性多血症患者さんでの第I相試験を開始




     PPMX-T001:
 2   ERY974とアテゾリズマブ、ベバシズマブの併用で
     中外製薬社が第I相試験を開始




                                 11
       自社開発中のPPMX-T003:
1
       真性多血症患者さんでの第I相試験を開始
            開発コード                PPMX-T003
            想定適応疾患               真性多血症(PV)、各種血液がん
            ステージ                 第I相試験(日本:患者さんでの投与準備中)
            導出先                  未定

                                                                           2021年秋以降
                                                             2021年8月       患者さんへの投与開始予定
                                                     2021年6月 治験病院と契約
                                          2021年5月 治験届受理
                                          治験届提出


                                               治験
                                                            P1(PV患者さんでの安全性(薬効)を確認)
    2019年9月~2021年3月                            準備

    P1   健常人での安全性を確認


    ⚫ 治験情報
    臨床研究実施計画・研究概要公開システムjRCT
    jRCT2051210083: https://jrct.niph.go.jp/latest-detail/jRCT2051210083
    clinicaltrials.gov
    NCT05074550: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT05074550
                                                                                          12
PPMX-T003
トランスフェリン受容体を標的とするファーストインクラスがん治療薬候補
  トランスフェリン受容体(TfR)とは
  • がん治療薬の有力な標的分子
  • 細胞膜上に発現し、鉄を抱えたトランスフェリン(Tf)と結合して細胞内に鉄を取り込む
     1   TfRとTfが結合
                 トランスフェリン(Tf)
         鉄
                        トランスフェリン受容体
                        (TfR)
                                      【   TfRが高発現する細胞 】
                                      ◼ 赤芽球(正常細胞、赤血球産生細胞)
                           細胞膜
                  細胞
                                      ◼ がん細胞(特に増殖が盛んな急性がん)

     2   細胞が増殖
                                                 公知の概念

                                            鉄の遮断
                                            ⇒ 細胞死・増殖抑制


  細胞内への鉄の取り込みを阻害すればがん細胞は細胞死・増殖抑制
                                                         ※ 赤芽球:赤血球のもと
                                                                        13
PPMX-T003
当社ファージディスプレイ技術によって得られた高機能性抗体
    TfとTfRの結合阻害率で過去最高の数値を提示
    がん細胞と赤芽球への鉄の取込みを阻害し、細胞死・増殖抑制へ
        A450          PPMX-T003-トランスフェリン 競合アッセイ
                                                                        1   PPMX-T003はTfよりも強くTfRと結合
         1.6

         1.4                                                                               TfRに強く結合し、
                                                                               PPMX-T003   鉄の取込みを阻害
         1.2
                                            トランスフェリン
結        1.0                  A24(従来の抗体)                                                          鉄
合
阻        0.8

害        0.6                                                                               トランスフェリン(Tf)
率                             PPMX-T003
         0.4

         0.2
                                                                             トランスフェリン
                                                                             受容体(TfR)
    高    0.0
               0.00   0.01   0.10    1.00   10.00   100.00    1000.00
                                                        濃度 ug/mL
                                    親和性
                  高                                                     2   鉄の取込みが阻害され、細胞死・細胞の増殖抑制


    これまで鉄の取込み阻害は困難だったが、
    PPMX-T003は初めてこの阻害機能を実現し、
    がん治療薬や真性多血症治療薬として期待される。

                      類例ない阻害作用を示す抗トランスフェリン受容体抗体
                                                                                                          14
PPMX-T003
対象疾患:真性多血症 (PV)について
 • 血液中の赤血球が異常に増える病気
 • 血液が濃くなり、流れが悪くなるため血栓ができやすく、様々な臓器で血栓が問題となる
 • 発症率:10万人あたり2人が発症。 国内患者数約3万人(当社推定。平均余命16年)

                現在の治療法                                    新たな候補

        しゃ血治療               抗がん剤等                 当社      PPMX-T003
  約半分の患者さんはしゃ血治療のみ
                                         抗がん剤等
                           造血幹細胞                          造血幹細胞




                           赤芽球   前骨髄細胞 巨核球                赤芽球   前骨髄細胞 巨核球
                                                 PPMX
                                                 -T003


                           赤血球     白血球   血小板              赤血球     白血球   血小板


   •   貧血             •   造血幹細胞全体に影響                •    赤芽球にのみ作用
   •   脱力感            •   二次がんの発症リスク                •    副作用が少ない
   •   うつ病            •   副作用が多い                    •    安全性が高い
   •   手足むずむず病
   •   鉄欠乏症によるその他疾患


       PPMX-T003は赤血球の異常増殖抑制に効果が期待できる
                                                                              15
PPMX-T003の開発状況
 第I相試験の内容

  健常人による第I相試験(完了)                                PV患者さんによる第I相試験

                                                                            1.0

                                                                  0.64

                                                          0.40

  一部貧血                                 0.25    0.25
                           0.16

                    0.08                              赤血球が多いPV患者さんで、0.25mg/Kg
                                                      より多く投与しても安全か?
            0.04
                                                      赤血球が減るか?
   0.008
                                  投与量(mg/kg)                             投与量(mg/kg)

           2019.11(投与開始)~2021.3(CSR)            2021.秋以降(投与開始見込み)~2022.12(見込み)

  被験者: 健常人                                            被験者: 真性多血症(PV)患者さん
  総数:   40名                                           総数:   6名
  コホート: 5群(二重盲検、プラセボ対象)                               コホート: 個体内漸増(オープン)



              PV患者さんへの投与を2021年秋以降に開始予定
                                                                                      16
 PPMX-T003の健常人のP1の結果
 網状赤血球(赤血球の元)とヘマトクリット(赤血球の割合)が減少⇒ヒトで薬効を確認


             網状赤血球(変動)             ヘマトクリット=赤血球数に対応
ヒト
(健常人)
 n=6




                    PPMX-T003


        骨髄                         血管



         造血幹細胞       赤芽球             網状赤血球      赤血球
                                    (寿命1~2日)   (寿命120日)


             ヒトでT003の用量依存的に赤血球減少を確認
                                                          17
PPMX-T003 血液がんにおいてもマウスで薬効確認


   ⚫ 急性骨髄性白血病(AML)モデル                                           ⚫ 悪性リンパ腫モデル
          3
腫瘍体積(mm )                                                  腫瘍体積(mm3)
   3000                                                        2500
                             Control        1 mg/kg                       Control      0.3 mg/kg

                             3 mg/kg        10 mg/kg                      1 mg/kg      3 mg/kg
   2500
                                                               2000


   2000
                                                               1500

   1500

                                                               1000
   1000


                                                                500
    500



      0                                                           0
          0   10   20   30    40       50   60        70              0         20         40           60          80
                                       腫瘍接種後日数(日)                                                      腫瘍接種後日数(日)




                   AML等、各種血液がんモデルで優れた薬効を確認
                             出典 Zhang et al.(2017) AACR Annual Meeting, Chicago, USA DOI: 10.1158/1538-7445.AM2017-5586
                                                                                                                          18
PPMX-T003の開発構想

開発                          2021年9月
        対象疾患         対象国       現在
コード
         PV
        (真性多血症)
                                P1 (PV患者さん)自社で実施準備中   導出                    承認

         AML
                           アカデミアと共同研究中
        (急性骨髄性白血病)
PPMX-
                     日本他
T003                                                             P1/P2a終了                            承認

         悪性リンパ腫            アカデミアと共同研究中
                                                                                       P2b/P3

         (固形がん)            アカデミアと共同研究中
                                                                   消化器がん腹膜播種(医師主導治験)            承認




 患者数

  疾患名                                    WW患者数             備考
  PV(真性多血症)                 慢性血液疾患       約28万人             発症率2人/10万人*寿命14年*10億人(先進国)で算出

  AML(急性骨髄性白血病)             血液がん         約20万人             WHOデータ(白血病の40%と仮定)
  悪性リンパ腫                    血液がん         約59万人             WHOデータ(非ホジキンリンパ腫患者数)
  多発性骨髄腫                    血液がん         約19万人             WHOデータ
  がん腹膜播種                    固形がん         データ無              日本では年間1万数千人に発生

  ※この表は当社想定によるもので、記載どおりに進行することを保証するものではありません。
  ※導出後のすべての開発は、導出先企業の開発戦略によって決定されます。
                                                                                                          19
       PPMX-T001:
  2    ERY974とアテゾリズマブ*1、ベバシズマブ*2の併用で
       中外製薬社が第I相試験を開始
        開発コード         PPMX-T001
        想定適応疾患        肝がん、固形がん
        ステージ          •    GC33と免疫チェックポイント阻害剤(ICI)との併用:
                           第I相試験実施中(日本、台湾)
                      •    ERY974単剤:
                           第I相試験終了(米国、欧州)、第I相試験実施中(日本)
                      •新   ERY974とICI、血管新生阻害剤との併用:
                           第I相試験開始(日本、台湾)
        導出先           中外製薬株式会社

      中外製薬社開発コード:GC33、ERY974
                                   ⚫ GPC3抗体   ⚫ CD3抗体
                                   がん細胞と結合    T細胞と結合



               GC33                ERY974(バイスペシフィック抗体)
                                  2本の腕がそれぞれ異なる抗原と結合する。

*1:免疫チェックポイント阻害剤          *2:血管新生阻害剤
PPMX-T001の特許は2022年6月に有効期限を迎えます。
                                                          20
02   パイプライン




              21
パイプラインの進捗
    当社       対象                創薬   非臨床
                    地域                           P1   P2   P3       導出先
   コード       疾患                研究    試験

                    米国
 PPMX-T002   固形がん        RIT                                    富士フイルム
                    日本


 PPMX-T003   血液がん   日本                                          -



 PPMX-T004   固形がん        ADC                                    富士フイルム


                    日本
                    米国   GC33単剤

             肝臓がん   欧州
                    日本                    GC33
                                          併用
                    台湾

 PPMX-T001          米国                                          中外製薬
             固形がん   欧州   ERY974単剤
                    日本


                    日本
             肝臓がん                         ERY974
                                          併用
                    台湾


GC33単剤の臨床試験は現在進行しておりません。
PPMX-T001の特許は2022年6月に有効期限を迎えます。
                                                                          22
PPMX-T002:
放射性同位体標識抗体
      開発コード      PPMX-T002
      対象疾患       胆道がん、卵巣がん、頭頚部がんなど
      ステージ       拡大第I相試験実施中(米国)、
                 第I相試験実施中(日本)
      導出先        富士フイルム株式会社


  富士フイルム社開発コード:FF-21101

                 抗体に放射性同位体を標識したアームド抗体。
                 各種がんで多く発現しているCDH3に結合し、がん細胞を
                 ベータ線で焼き殺す放射線免疫療法(RIT)。
        放射性同位体



       がん部位に      放射   がんに対する
 抗体
                   線            患者さんにやさしい抗がん剤
      のみ集積する            既知の効果



                                                23
PPMX-T004:
薬剤標識抗体(ADC)
    開発コード        PPMX-T004
    対象疾患         CDH3を発現する固形がん
    ステージ         創薬研究
    導出先          富士フイルム株式会社



                 低分子抗がん剤を標識したアームド抗体。
                 ADCをがん細胞内に取り込ませ、細胞内で抗がん剤を
                 リリースしてがん細胞を殺傷する。
       低分子抗がん剤




      PPMX-T004と薬剤ががん細胞内に取り込まれる様子。
      蛍光標識したPPMX-T004抗体とヒト由来がん細胞株を共存させ、共焦点顕微鏡で経時的に観察した。



                                                          24
03   2022年3月期第2四半期決算概況




                         25
事業の内容
                 アカデミアのシーズを当社技術で開発
                 し、製薬企業への導出により、医薬品
                 として患者さんに提供。




                       創    薬
                    (抗体医薬品)


                   共同研究、研究支援、抗体・試薬販売


               アカデミア
    抗体作製
                       研究シーズ、人脈
                                          抗体販売
    研究受託
    配列解析
                   強固なネットワーク              試薬販売


当社抗体技術でアカデミア                           2005年より核内受容体抗体
等の研究を推進。                               全48種をラインアップ。
ネットワーク強化と売上げ                           世界の研究者にがん、生活習
に寄与。                                   慣病等のバイオマーカーとな
                                       る研究用抗体試薬を販売。
                                       安定的な売り上げに寄与。
                                                    26
事業の収益構造
1. 創薬                      技術シーズ、     ⚫ 疾患解析   ⚫ 抗体工学
                            共同研究      ⚫ 新規標的   ⚫ 生産技術

                                               研究開発費用
                                                                    アカデミア
                           臨床ニーズ情報
                           ⚫ 臨床医ヒアリング ⚫ アンメットメディカルニーズ
                           ⚫ 臨床研究     ⚫ 治験デザイン


                                                     導   出

                            契約一時金
                                                                    製薬企業
                            マイルストーン収入
                                                               状況によって導出のタイミ
        抗体医薬品の研究開発          ロイヤリティ収入                             ングを柔軟に決定



        抗体取得・最適化、                                            承認
                      P1         P2             P3                     上市
           非臨床                                               申請


2. 抗体研究支援                              3. 抗体・試薬販売
            対価                                                 対価
                     製薬企業                                              製薬企業
         • 抗体作製                                              • 抗体
         • 研究受託      アカデミア                                   • 試薬      アカデミア
         • 配列解析


                                                                               27
2022年3月期第2四半期業績および今期業績予想


  ⚫ 損益計算書
                                   (単位:百万円)

            FY2020     FY2021      FY2021
             通期        上半期        通期(予想)
  売上高             67         29          70   抗体・試薬販売
  売上総利益           64         29          65
    研究開発費        313        154         411   PPMX-T003
                                              その他創薬
    その他          162        120         219
  販売管理費          475        275         630
  営業利益          △411       △245        △564
  経常利益          △410       △263        △583
  特別損失             1          9          40
  純利益           △413       △274        △625
  ⚫ 売上高、利益:研究受託が弱い一方、抗体・試薬販売はほぼ計画どおり
  ⚫ 通期見通し:業績予想、治験計画ともに変更なし



                                                          28
2022年3月期第2四半期財務状況

  ⚫ 貸借対照表                                                   (単位:百万円)

            資産の部                                   負債の部

             2021/3/31       2021/9/30              2021/3/31   2021/9/30

  現金及び預金          1,069          3,506     流動負債            34          70
  売掛金                    8           4   負債合計              34          70
  その他                31             29    資本金            604        1,939
  流動資産合計          1,108          3,540    資本剰余金          889        2,225
  固定資産                   9           9    利益剰余金        △413        △687
 資産合計             1,118          3,550    株主資本合計        1,080       3,477
                                          純資産合計         1,083       3,479
                                         負債純資産合計        1,118       3,550


     ⚫ 現金及び預金、資本金、資本剰余金:上場により増加
     ⚫ 自己資本比率:97.9%


                                                                            29
当社について




         30
当社の社名と企業理念
 当社の社名

                          ペルセウス      X プロテオミクス
                         ギリシャ神話の英雄    たんぱく質の構造や
                                        機能の研究


                         抗体技術(ペルセウスの武器)によって
                         がんなどの治療が困難な病気(怪物)と
                         闘い、患者さん(アンドロメダ)を救う
                         という当社の使命を表しています。


 ルモワーヌ作 『ペルセウスとアンドロメダ』



 企業理念

         最先端の抗体技術で世界の医療に貢献する
                                                  31
会社概要


       事業内容   ⚫ 抗体医薬品の開発
              ⚫ 抗体研究支援
              ⚫ 抗体・試薬販売


       社名     株式会社ペルセウスプロテオミクス

       設立     2001年2月

       拠点     本社        :東京都目黒区駒場四丁目7番6号
              名古屋ラボ:愛知県名古屋市千種区二丁目22番8号

       資本金    1,939百万円

       従業員    22名(研究開発部16名、管理部6名)2021.9.30現在


                                               32
当社役員と主な経歴
                                      取締役
        横川 拓哉 (代表取締役)                           小南 欽一郎 (テック&フィンストラテジー代表)※
          富士フイルム医薬品研究所長(創薬研究)                       英国王立がん研究所
          同社医薬品事業部次長(臨床開発・事業開発)                     野村證券、みずほ証券


        鈴川 信一 (管理部長)                            伴 寿一 (富士フイルム 執行役員)※
          KDDIグローバルICT本部長                           武田薬品工業(臨床開発)
          テレハウスヨーロッパ社長                              米国駐在15年(事業開発)


        松浦 正 (研究開発部長)                              花井 陳雄(島津製作所 社外取締役)※
          米国Dartmouth大学医学部                          協和キリン(代表取締役社長、会長)
          通産省工業技術院生命工学工業技術研究                        ポテリジェント技術開発・導出


                              取締役(監査等委員)
     三輪 和生                                    堀内 正(慶應義塾大学病院 臨床研究推進センター教授) ※
         KDDI   グローバル事業本部 東アジア統括拠点長                第一三共創薬開拓研究所長
                                                   アスビオファーマ常勤監査役

     浜窪 隆雄 (日本医科大学教授)※                        大野 貴史 ※
         京都大学医学部                                   大野公認会計士事務所   代表
         元東京大学先端研教授、医師、当社創業メンバー

                                  技術顧問
石川 冬木                                   津本 浩平
 京都大学   大学院生命科学研究科教授                        東京大学   大学院工学系研究科教授
 日本学術会議 連携会員                                医薬基盤・健康・栄養研究所, 創薬デザイン研究センター長
                                                                       ※ 非常勤   33
沿革
                                                              キメラ抗体               ヒト化抗体
                       2000.4                   2008.9        2011.1              2015.9             2019.11   2020.4
                       東大先端研「ヒトゲノ               PTX3          PPMX-T002           PPMX-T004      PPMX-T003     PPMX-T002
                       ム解読標的に対する創               ELISAキット      富士フイルムに導出           富士フイルムに導出      当社            富士フイルム
                       薬 」プロジェクト発足              販売開始                                             P1開始(JP)      P1開始(JP)
                                                                              ファージディスプレイ
                                            ヒト化抗体                             によるヒト抗体開発
                            2001.2          2006.9                            2014.12                2019.1
当                           当社設立            PPMX-T001                         PPMX-T003          名古屋ラボを           2021.6
                                            中外製薬と権利譲渡契約                       JST創薬プロジェクト        開設               東証マザーズ
社                                                                             (9.4億円) 採択
                                       2005.9                                                                     上場
                                      核内受容体抗体
                                      全48種発売

                                                     2009.1                                 2018.3
                                                     富士フイルムが                                富士フイルムがその他
                                                     親会社となる                                 の関係会社となる




    抗体医薬品開発      がん治療薬としての抗体医薬品                                                             がん細胞表面に発現する既知の標的タン
                                                                                            パクに対する抗体の多くは開発済み。
     1975            1998                    がん領域で抗体医薬品のニーズが高まる
抗                初のモノクローナル抗体
                                                                                            (新規標的と既存標的でも取得難易度の
体   ハイブリドーマ                                   2002                     2009                 高い抗体が未開発で残っている)
    法考案          ハーセプチン承認                                              初のバイスペシフィック
医                                            初のファージディスプレイに
                                                                       Removab承認
薬             ヒト型抗体医薬品
                                             よる抗体ヒュミラ承認、
品                                            初の放射線療法剤
              1990
業                                            ゼヴァリン承認
界              ファージディス               2000
               プレイ法提唱                初の抗体薬物複合体
                                     マイロターグ承認
                                                                                                                        34
より多くの抗体医薬品を患者さんの元へ
 ~高い機能性を持つ抗体医薬品を目指して~                       これからの抗体医薬品

                                                     ペルセウス
                                                    プラットフォーム
                                                      PPMX-T005
                                  高次構造に
                                                      PPMX-T006
                                  基づく抗原
                                                      PPMX-T007

                                          PPMX-T003      ・
                                                         ・
                                                         ・

                                            一歩先を行く抗体医薬品の開発
                 現在の抗体医薬品
                                                                  高難易度抗原
                                             ファージ

            立体構造に                                            技術的な参入障壁による
            基づく抗原     PPMX-T002/004                           “ブルーオーシャン”

               PPMX-T001               中難易度抗原
                                      製薬企業各社による
                                       “激しい開発競争”
 過去の抗体医薬品


単純な          低難易度抗原
構造の抗原
            開発しつくされた
               “荒野”
                                                                           35
Perseus Proteomics Inc.



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