4875 J-メディシノバ 2020-04-21 08:00:00
米国におけるMN-166(イブジラスト)のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)を適応とする新たな特許の承認に関するお知らせ [pdf]

                                                        2020 年 4 月 21 日




各   位

                              会 社 名      M e d i c i N o v a , I n c
                              代表者名    代 表 取 締 役 社 長 兼 CE O     岩城 裕一
                                              (コード番号:4875     JASDAQ)

                                      東京事務所代表 副社長
                              問合せ先                             松田 和子
                                      兼最 高 医学 責 任者 (CMO)
                                                      電話:03-3519-5010
                                        E-Mail:infojapan@medicinova.com


米国における MN-166(イブジラスト)のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)を適応とする
                新たな特許の承認に関するお知らせ


2020 年 4 月 20 日 米国 ラ・ホイヤ発 - メディシノバ(MediciNova, Inc.)
                                                   (米国カリフォルニ
ア州 ラ・ホイヤ、代表取締役社長兼 CEO:岩城裕一)      (以下「当社」    )は、MN-166(イブジラス
ト)のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)を適応として出願中の特許に対し、米国特許商標庁か
ら新たな特許承認の通知がありましたことをお知らせいたします。

今回新たに承認された特許は、2019 年 4 月に承認された特許(参照 1)に比べ、さらに広範囲に
わたる併用療法を網羅し、特許の期間はより長い 2039 年 2 月までをカバーします。

当該特許は、DNA 修復酵素の MGMT(methylguanine-DNA methyltransferase)プロモーター
のメチル化が発現されているグリオブラストーマ(神経膠芽腫)または再発性グリブラストーマ
(再発性神経膠芽腫)の治療法として、テモゾロミド(TMZ)以外にも、カルムスチン、ベバシ
ズマブ、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素剤、イリノテカン、ロムスチン、ニモツズマブ、シロ
リムス、ミプサガルギン、カボザンチニブ、オナルツズマブ、エポチロン B、そして PVS-RIPO
などを MN-166(イブジラスト)との併用療法の組み合わせとして含んでいます。
また、当該特許は MN-166(イブジラスト)の用量を広くカバーしているほかに、典型的な神経
膠芽腫だけではなく、proneural glioblastoma(前神経膠芽腫)、mesenchymal glioblastoma(間
葉性膠芽腫)や neural glioblastoma(神経膠芽腫)を含むさまざまなタイプのグリオブラストー
マ(神経膠芽腫)も対象となっております。
なお、MN-166 はグリオブラストーマ(神経膠芽腫)を対象に FDA からオーファンドラッグ指定
(参照 2)を受けております。

当社代表取締役社長兼 CEO の岩城裕一は次のようにコメントしています。
「この新しい特許は、グリオブラストーマ(神経膠芽腫)を対象とした最初の特許に比べて TMZ
(テモゾロミド)以外にも、様々な併用療法の組み合わせを広くカバーし、さらに、MN-166 の
用量や対象となる神経膠芽腫をより広くカバーしており、本適応症の特許戦略をより強化するこ
とができ、喜ばしく思います。
過去に米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次総会で発表したように、神経膠芽腫の動物モデルで、テ
モゾロミド単独の治療と比較して、MN-166 とテモゾロミドの併用治療を受けたグループの方が
生存期間は延長されました。現在、ハーバード大学の Dana Farber(ダナファーバー)癌研究セ
ンターで再発性グリオブラストーマを対象とした、テモゾロミド(TMZ)と MN-166 の併用療法

                                -1-
の臨床治験が進行中です。
           」

 参照 1: 2019 年 4 月 24 日公表「米国における MN-166 のグリオブラストーマ(神経膠芽
       腫)を適応とする特許承認のお知らせ」
 参照 2: 2018 年 10 月 5 日公表「MN-166 のグリオブラストーマ(神経膠芽腫)治療適応に
       対する FDA のオーファンドラッグ指定のお知らせ」

なお、本件が当社の 2020 年 12 月期の業績に与える影響は軽微と考えております。
                                                    以 上



グリオブラストーマ(神経膠芽腫)について
原発性悪性脳腫瘍は、小児と若年者における癌死因の中で最も高く、メラノーマによる死亡より
も多いとされています。米国脳神経外科学会によると、グリオブラストーマ(神経膠芽腫)は脳
グリア細胞(アストロサイト、オリゴデンドサイト)から発生し急速に周囲の脳組織に拡がる、
進行が非常に早く、致死性も非常に高い脳腫瘍で、世界保健機関(WHO)脳腫瘍悪性度分類
で、最も悪性度の高いグレード IV に分類されます。米国脳腫瘍学会によるとグリオブラストー
マは全脳腫瘍の 15%、グリオーマ(神経膠腫)の 56%近くを占めており、悪性脳腫瘍のなかで
も最も多く、米国では、2018 年中に約 12,760 名の患者が新たに診断されたと考えられていま
す。近年の脳神経画像検査、脳外科手技、化学療法や放射線治療などの進展向上にも関わらず、
グリオブラストーマ患者の予後については、わずかな改善がみられているにすぎません。グリオ
ブラストーマと診断された患者の生存期間中央値は 14.6 ヵ月、2 年生存率は 30%といわれてい
ます。また、診断後 36 ヵ月以上生存可能な患者は、わずか 5%といわれています。


MN-166(イブジラスト)について
MN-166 はファースト・イン・クラスの経口摂取可能な小分子化合物で、マクロファージ遊走阻
止因子(MIF)阻害剤、ホスホジエステラーゼ-4 及び-10 の阻害剤で、炎症促進作用のあるサイ
トカイン、IL-1β、TNF-a、IL-6 などを阻害する働きを有しており、また、反炎症性のサイトカイ
ン IL-10、神経栄養因子及びグリア細胞株由来神経栄養因子を活性化する働きも認められていま
す。グリア細胞の活性化を減衰し、ある種の神経症状を緩和することがわかっています。前臨床
研究および臨床研究において抗神経炎症作用及び神経保護作用を有することが確認されており、
これらの作用が MN-166 の神経変性疾患(進行型多発性硬化症、ALS など)  、各種依存症、慢性
神経因性疼痛などに対する治療効果の根拠と考えられております。当社は、進行型多発性硬化症
及び ALS、薬物依存症をはじめとする多様な神経系疾患を適応とする新薬として開発しており、
進行型多発性硬化症、ALS、薬物依存などを含むさまざまな疾患治療をカバーする特許のポート
フォリオを有しております。

メディシノバについて
メディシノバ(MediciNova, Inc.)は、有望な低分子化合物を様々な領域の疾患の治療薬として
新規医薬品の開発を行う日米両株式市場に上場する製薬企業です。現在当社は、進行型多発性硬
化症、ALS、薬物依存(メタンフェタミン依存、オピオイド依存など)       、グリオブラストーマを
はじめとする多様な神経系疾患を適応とする MN-166(イブジラスト)及び NASH、肺線維症
など線維症疾患を適応とする MN-001(タイペルカスト)に経営資源を集中しております。ほか
には MN-221(ベドラドリン)及び MN-029(デニブリン)も当社のパイプラインの一部です。
当社詳細につきましては https://medicinova.jp/をご覧下さい。メディシノバの所在地はアメリ
カ合衆国カリフォルニア州ラ・ホイヤ、スイート 300、エグゼクティブ・スクエア 4275(電話
1-858-373-1500)です。


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このプレスリリースには、1995 年米国民事証券訴訟改革法(The Private Securities Litigation
Reform Act of 1995)に規定される意味での「将来の見通しに関する記述」が含まれている可能
性があります。これらの記述には、MN-166、MN-001、MN-221 及び MN-029 の治療法の将来に
おける開発や効果に関する記述などが含まれます。         これらの「将来の見通しに関する記述」       には、
そこに記述され、示されたものとは大きく違う結果または事象に導く多数のリスクまたは不確定
要素が含まれます。かかる要素としては、MN-166、MN-001、MN-221、または MN-029 を開発
するための提携先または助成金を得る可能性、当社の事業または臨床開発を行うために十分な資
金を調達する可能性、将来の臨床治験のタイミング、費用、計画など、臨床治験、製品開発およ
び商品化に付随するリスクや不確定要素、FDA に対して書類を提出するタイミング、臨床開発及
び商品化のリスク、現段階の臨床治験の結果が必ずしもその後の製品開発の行方を確定するもの
ではない可能性、当局の承認取得の遅延または失敗の可能性、臨床治験の資金を第三者機関に頼
ることによるリスク、商品候補に対する知的財産権に関するリスク及びかかる権利の防御・執行
能力に関するリスク、製品候補の臨床治験または製造を依頼している第三者機関が当社の期待通
りに履行できない可能性、さらに臨床治験の開始、患者登録、完了または解析、臨床治験計画の
妥当性または実施に関連する重大な問題、規制当局への書類提出のタイミング、第三者機関との
提携またはタイムリーな資金調達の可否などに起因する遅延及び費用増大に加え、当社が米国証
券取引委員会に提出した 2019 年 12 月期の Form10K 及びその後の 10Q、8K など届出書に記載
されているものも含め、しかしそれに限定されないその他のリスクや不確定要素があります。し
たがって、 将来の見通しに関する記述」
       「                   はその時点における当社の状況を述べているにとどまり、
実際の結果または成り行きは、         必ずしも予想通りにはならない可能性があることにご留意下さい。
また当社には、この記述に関して、情報の修正または更新を行う義務はありません。




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