4875 J-メディシノバ 2019-10-23 19:00:00
日本におけるMN-001のNASH/NAFLDを適応とする特許承認のお知らせ [pdf]

                                                       2019 年 10 月 23 日




各   位

                                                        MediciNova, Inc.
                                                    代表取締役社長兼 CEO
                                                              岩城 裕一
                                    コード番号:           4875 東証 JASDAQ
                                    問合わせ先:     東京事務所代表 副社長
                                               兼最高医学責任者(CMO)
                                                              松田 和子
                                    電話番号:                 03-3519-5010
                                     E-mail:   infojapan@medicinova.com


        日本における MN-001 の NASH/NAFLD を適応とする特許承認のお知らせ



2019 年 10 月 23 日 米国 ラ・ホイヤ発 – メディシノバ(MediciNova,Inc.)
                                                   (米国カリフォルニ
ア州 ラ・ホイヤ、代表取締役社長兼 CEO:岩城裕一)        (以下「当社」  )は、MN-001(Tipelkast)
及び MN-002  (MN-001 の主要な代謝体)に関して、 NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)     /NAFLD
(非アルコール性脂肪性肝疾患)を適応として出願中の特許に対し、日本国特許庁より承認の通
知がありましたことをお知らせいたします。

本件の特許は、NASH/NAFLD の治療のための MN-001 の使用を対象としており、NASH また
は NAFLD の患者の肝臓の炎症を軽減させることに対しても特許が認められています。また、本
特許は製剤を限定せず、錠剤やカプセル剤、あるいは液体製剤の経口薬として特許が認められま
した。本特許は少なくとも 2032 年 12 月までをカバーします。

当社代表取締役社長兼 CEO の岩城裕一は次のようにコメントしています。
「線維化を認める NASH 治療適応に対して、アメリカでは FDA からファストトラックの指定を
受けております(参照 1) 肝臓線維化を認める進行型 NASH の適応に対しては米国でも既に特
             。
許承認を得ておりますが(参照 2) 、日本での MN-001 の新たな特許承認は、既に承認されている
特許とあわせて、MN-001 の潜在的価値を大幅に高める可能性があり、承認の通知を受けてとて
も嬉しく思います。」



参照 1:2015 年 4 月 16 日      (タイペルカスト)
                    「MN-001             の肝線維化を認める NASH 適応に対する FDA
      のファストトラック指定承認のお知らせ」
参照 2:2016 年 1 月 28 日「MN-001 及び MN-002 の肝線維化を認める進行型 NASH を適応とする特
      許承認のお知らせ」



なお、本件が当社の 2019 年 12 月期の業績に与える影響は軽微と考えております。




                                1
NASH(非アルコール性脂肪性肝炎)及び NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)について
NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)は、肝細胞に脂肪が蓄積するだけの単純性脂肪肝と、炎
症や肝細胞へのダメージを伴う NASH に大きく分けられます。NASH とは、近年メタボリック
シンドロームの増加により認識されるようになった、肝臓に脂肪が貯まり、炎症・肝組織へのダ
メージが症状としてみられる肝疾患です。発生原因にアルコールが含まれないにも拘わらずアル
コール性肝障害に類似した進展を示すことが特徴です。米国国立消化器病情報クリアリングハウ
スの統計によれば、アメリカにおける NASH の有病率は 2~5%、これに加えて 10~20%のアメ
リカ人が脂肪肝であると言われています。発生に至る機序はまだはっきりとは判っておりません
が、肥満の中年に有病率が高く、NASH 患者には、血中脂質濃度が高く、糖尿病、またはその予
備軍であることが多く見られます。NASH が進行するとしばしば肝硬変を引き起こすことがあり
ますが、現時点では、肝不全を伴う肝硬変には薬物による治療法はなく、治療は最終的には肝臓
移植に頼らざるを得ません。

MN-001(Tipelkast)について
MN-001 は、経口投与の新規化合物で、いくつかのメカニズムによって線維化を抑える効果や炎
症を抑える効果が期待されています。MN-001 には、ロイコトリエン受容体拮抗作用、フォスフ
ォジエステラーゼ(主にⅢ及びⅣ)            、5-リポキシゲナーゼの阻害などが認められております。近
年では、5-リポキシゲナーゼ(5-LO)経路を介したロイコトリエン生合成阻害による炎症の軽
減及び、線維化の予防の可能性が知られております。また、MN-001 は、遺伝子レベルでは
LOXL2、Collagen Type1 TIMP-1 などの線維化を促進させる遺伝子や、CCR2、MCP-1 などの
炎症を促進させる遺伝子発現を抑制することが知られています。また各種、線維化疾患動物モデ
ルにおいて、病理組織検査において線維化を改善することが確認されました。FDA は肝線維化
を認める NASH 治療適応に対して MN-001 をファストトラックに指定しました。また、特発性
肺線維症治療を適応として、MN-001 をファストトラック指定し、さらにオーファンドラッグに
指定しております。過去に当社は、MN-001 を気管支喘息治療薬としてその臨床開発を進めてき
た経緯があります。喘息治療薬適応のフェーズ 2 臨床治験では、良好な結果が得られておりまし
た。MN-001 は、現在まで 600 名以上の方に投与されており、総じて安全性と良好な認容性が
確立されております。


メディシノバについて
メディシノバ(MediciNova, Inc.)は、有望な低分子化合物を様々な領域の疾患の治療薬として
新規医薬品の開発を行う日米両株式市場に上場する製薬企業です。現在当社は、進行型多発性硬
化症、ALS、薬物依存(メタンフェタミン依存、オピオイド依存など)       、グリオブラストーマを
はじめとする多様な神経系疾患を適応とする MN-166(イブジラスト)及び NASH、肺線維症
など線維症疾患を適応とする MN-001(タイペルカスト)に経営資源を集中しております。ほか
には MN-221(ベドラドリン)及び MN-029(デニブリン)も当社のパイプラインの一部です。
当社詳細につきましては https://medicinova.jp/をご覧下さい。メディシノバの所在地はアメリ
カ合衆国カリフォルニア州ラ・ホイヤ、スイート 300、エグゼクティブ・スクエア 4275(電話
1-858-373-1500)です。


このプレスリリースには、1995 年米国民事証券訴訟改革法(The Private Securities Litigation
Reform Act of 1995)に規定される意味での「将来の見通しに関する記述」が含まれている可能
性があります。これらの記述には、MN-166、MN-001、MN-221 及び MN-029 の治療法の将来に
おける開発や効果に関する記述などが含まれます。         これらの「将来の見通しに関する記述」       には、
そこに記述され、示されたものとは大きく違う結果または事象に導く多数のリスクまたは不確定

                               2
要素が含まれます。かかる要素としては、MN-166、MN-001、MN-221、または MN-029 を開発
するための提携先または助成金を得る可能性、当社の事業または臨床開発を行うために十分な資
金を調達する可能性、将来の臨床治験のタイミング、費用、計画など、臨床治験、製品開発およ
び商品化に付随するリスクや不確定要素、FDA に対して書類を提出するタイミング、臨床開発及
び商品化のリスク、現段階の臨床治験の結果が必ずしもその後の製品開発の行方を確定するもの
ではない可能性、当局の承認取得の遅延または失敗の可能性、臨床治験の資金を第三者機関に頼
ることによるリスク、商品候補に対する知的財産権に関するリスク及びかかる権利の防御・執行
能力に関するリスク、製品候補の臨床治験または製造を依頼している第三者機関が当社の期待通
りに履行できない可能性、さらに臨床治験の開始、患者登録、完了または解析、臨床治験計画の
妥当性または実施に関連する重大な問題、規制当局への書類提出のタイミング、第三者機関との
提携またはタイムリーな資金調達の可否などに起因する遅延及び費用増大に加え、当社が米国証
券取引委員会に提出した 2018 年 12 月期の Form10K 及びその後の 10Q、8K など届出書に記載
されているものも含め、しかしそれに限定されないその他のリスクや不確定要素があります。し
たがって、 将来の見通しに関する記述」
    「                  はその時点における当社の状況を述べているにとどまり、
実際の結果または成り行きは、   必ずしも予想通りにはならない可能性があることにご留意下さい。
また当社には、この記述に関して、情報の修正または更新を行う義務はありません。




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