4875 J-メディシノバ 2019-05-08 08:00:00
英国ロンドンで開催されたMN-166のDegenerative Cervical Myelopathy(変性性頸椎脊椎症)を対象とするフェーズ3臨床治験キックオフミーティング参加のお知らせ [pdf]

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各   位

                                                        MediciNova, Inc.
                                                    代表取締役社長兼 CEO
                                                              岩城 裕一
                                  コード番号:             4875 東証 JASDAQ
                                  問合わせ先:                MediciNova, Inc.
                                                 最高医学責任者(CMO)
                                                              松田 和子
                                    電話番号:                 03-3519-5010
                                     E-mail:   infojapan@medicinova.com


 英国ロンドンで開催された MN-166 の Degenerative Cervical Myelopathy(変性性頸椎脊
 椎症)を対象とするフェーズ 3 臨床治験キックオフミーティング、英国アカデミック脊椎
      シンポジウム、および Myelopathy.org 設立記念式典参加のお知らせ
~当社 CEO の岩城裕一が英国貴族院での Myelopathy.org 設立記念式典招待スピーチに登壇~


2019 年 5 月 8 日 米国 ラ・ホイヤ発 - メディシノバ(MediciNova, Inc.)(米国カリフォルニ
ア 州 ラ・ホイヤ、代表取締役社長兼 CEO:岩城裕一)      (以下「当社」      )は、2019 年 5 月 7 日に
英国ロンドンの王立医学会にて開催された、Degenerative Cervical Myelopathy (変性性頸椎
脊椎症)  (以下「DCM」    )を対象とする「変性性頸椎脊椎症における再生(RECEDE
Myelopathy)」フェーズ 3 臨床治験キックオフミーティングと英国アカデミック脊椎シンポジウ
ムに参加したことをお知らせします。

それに引き続きカーター卿の主催により英国議会貴族院(House of Lords)で行われた患者支援
チャリティ団体 Myelopathy.org の設立記念式典で、鶴岡公二駐英国日本国全権大使から、日英
間の協力のもとで行われる本共同治験へのご祝辞をいただき、当社代表取締役社長兼 CEO であ
る岩城裕一は、当社の MN-166(イブジラスト)の効果を評価する RECEDE Myelopahty フェ
ーズ 3 臨床治験への科学的・薬事的サポート、Myelopathy.org への支援だけでなく、日米英の
今後の科学的協力に関してスピーチを行いました。また、著名な脊椎外科医・研究者であるトロ
ント大学外科学講座の Michael Fehlings 博士もスピーチを行いました。

RECEDE Myelopathy フェーズ 3 臨床治験は、2018 年 8 月 7 日にお知らせしました「MN-166
の Degenerative Cervical Myelopathy(変性性頸椎脊椎症)を対象とするケンブリッジ大学と
のフェーズ 2/3 共同臨床治験の開始のお知らせ ~イギリス国立疾病研究センター National
Institute for Health Research(NIHR)からの臨床研究助成金をうけて~」のとおり、当社と
ケンブリッジ大学および Cambridge University Hospitals NHS 財団との共同で行われます。こ
の臨床治験のために、英国国立衛生研究所(NIHR)より研究費が提供されています。本治験主
任医師は、NIHR 臨床医科学者、ケンブリッジ大学脳神経外科医マーク・コッター医師です。本
治験では、脊椎手術後の DCM 治療として、MN-166(イブジラスト)が脊椎手術後の転帰の改
善においてプラセボよりも有効かどうかを評価します。

DCM 患者イアン・サドラー氏、マーク・コッター医師と彼の同僚によって設立された
Myelopathy.org は、この難病にフォーカスした世界初の患者支援慈善団体で、研究者、医療専
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門家、脊椎症・脊髄症患者とその支持者の間の共同イニシアチブで発足したものす。

本治験の主任医師であるマーク・コッター医師は、次のように述べています。
「私たちは、変性性頸椎脊椎症の治療に MN-166 を評価するために MediciNova と共同治験を
行うことをとても嬉しく思います。MN-166 は、神経再成長の促進、ミエリン鞘の修復の促進、
および脊髄内血流減少の影響を軽減させるという 3 つの点で DCM の病態生理に効果をもたらす
可能性があり、DCM に臨床的に有用であると考えています。また、DCM 患者支援チャリティ
ーMyelopathy.org への MediciNova と日本大使館からの支援に感謝します。」

当社代表取締役社長兼 CEO の岩城裕一は次のように述べています。「DCM の新しく有望な治療
法を評価する臨床治験にコッター医師と共同で取り組むことを大変嬉しく思います。そして、本
治験への英国国立衛生研究所 NIHR からの助成金と支援に感謝します。」

本件が当社の 2019 年 12 月期の業績に与える影響は現在のところ未定ですが、業績に重要な影
響を及ぼすことが明らかになった場合、確定次第速やかに発表させていただきます。

                                                             以上



RECEDE Myelopathy フェーズ 3 臨床治験について
本治験の最初のパート(ステージ 1)では最大 80 人まで、治験全体では合計 300〜350 人の治
験参加者を登録する予定です。治験参加者は頸椎減圧手術 2〜3 ヵ月前に、無作為に割り当てら
れ、MN-166(イブジラスト)を上限 100 ㎎/日またはプラセボ群が投与されます。投薬治療は 8
ヶ月間継続され、術後 3 ヶ月、6 ヶ月、および 12 ヶ月に臨床症状の評価を行います。この治験
計画は、Myelopathy.org が実施した 481 人の DCM 患者への症状回復に関する調査や DCM 患
者の意見に基づきデザインされました。主要評価項目は、治療開始前ベースラインと比較し、術
後 6 ヶ月での痛みと運動機能の変化を評価します。疼痛は視覚的アナログスコア(VAS)を用
い、運動機能の変化は、上肢・下肢の運動機能障害、感覚の喪失、および括約筋機能障害を評価
する修正日本整形外科学会(mJOA)スコアを用いて評価します。その他の評価項目として、神
経学的所見、手の機能の評価、毎日の独立した生活の活動の測定、30 メートル歩行テスト、頸
部障害指数、生活の質の評価、腕、肩、および手の障害評価および MN-166 の安全性と耐容性
を評価します。

Degenerative Cervical Myelopathy(変性性頸椎脊椎症 DCM)について
英国医学雑誌掲載論文 “Degenerative Cervical Myelopathy”(BMJ 2018; 360 doi:
https://doi.org/10.1136/bmj.k186)によると、変性性頸椎脊椎症(DCM)は、頸椎脊髄圧迫と
定義され麻痺を引き起こす可能性があります。DCM は、加齢、関節炎ならびに脊椎狭窄、中心
椎間板ヘルニア、および後縦靭帯骨化症(oPLL)などの変性脊椎状態によって引き起こされる
一般的な進行性の神経疾患です。米国神経外科学会によると、脊髄または神経根の圧迫を緩和す
るため、毎年 20 万件以上の手術が行われています。脊髄神経の圧迫は、麻痺、うずき、痛みお
よび頸部の硬直および腕、手、指の痛み、および痺れなどの神経学的機能不全につながります。
DCM 患者は、バランスおよび歩行の不調、協調運動障害、腕、肩または手の筋力低下、リズム
筋攣縮、筋肉硬直、筋肉喪失、過度神経反射および膀胱・直腸機能障害などに限らず様々な症状
を呈します。症状の重症度に応じて、DCM 治療の選択肢としては、頸椎カラー装具(訳注:運
動制限のため頸部に装着する装具)                 、理学療法、鎮痛剤、筋弛緩剤、および外科手術などがあり
ます。現在、承認・認可されている DCM 治療薬はありません。

Myelopathy.org について


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Myelopathy.org は、DCM に特化した世界で最初の患者支援非営利団体です。その使命は、頸髄
症のあらゆる側面への理解を進め、DCM 患者とその家族および医療専門家に情報を提供するこ
とです。

MN-166(イブジラスト)について
MN-166 はファースト・イン・クラスの経口摂取可能な小分子化合物で、マクロファージ遊走阻
止因子(MIF)阻害剤、ホスホジエステラーゼ-4 及び-10 の阻害剤で、炎症促進作用のあるサイ
トカイン、IL-1β、TNF-a、IL-6 などを阻害する働きを有しており、また、反炎症性のサイトカ
イン IL-10、神経栄養因子及びグリア細胞株由来神経栄養因子を活性化する働きも認められてい
ます。グリア細胞の活性化を減衰し、ある種の神経症状を緩和することがわかっています。前臨
床研究および臨床研究において抗神経炎症作用及び神経保護作用を有することが確認されてお
り、これらの作用が MN-166 の神経変性疾患(進行型多発性硬化症、ALS など) 、各種依存症、
慢性神経因性疼痛などに対する治療効果の根拠と考えられております。当社は、進行型多発性硬
化症及び ALS、薬物依存症をはじめとする多様な神経系疾患を適応とする新薬として開発して
います。当社は、進行型多発性硬化症、ALS、薬物依存などを含むさまざまな疾患治療をカバー
する特許のポートフォリオを有しております。

メディシノバについて
メディシノバ(MediciNova, Inc.)は、有望な低分子化合物を様々な領域の疾患の治療薬として
新規医薬品の開発を行う日米両株式市場に上場する製薬企業です。現在当社は、進行型多発性硬
化症、ALS、薬物依存(メタンフェタミン依存、オピオイド依存など)           、グリオブラストーマを
はじめとする多様な神経系疾患を適応とする MN-166(イブジラスト)及び NASH、肺線維症
など線維症疾患を適応とする MN-001(タイペルカスト)に経営資源を集中しております。ほか
には MN-221(ベドラドリン)及び MN-029(デニブリン)も当社のパイプラインの一部です。
当社詳細につきましては https://medicinova.jp/をご覧下さい。メディシノバの所在地はアメリ
カ合衆国カリフォルニア州ラ・ホイヤ、スイート 300、エグゼクティブ・スクエア 4275(電話
1-858-373-1500)です。

このプレスリリースには、1995 年米国民事証券訴訟改革法(The Private Securities Litigation
Reform Act of 1995)に規定される意味での「将来の見通しに関する記述」が含まれている可能
性があります。これらの記述には、MN-166、MN-001、MN-221 及び MN-029 の治療法の将来
における開発や効果に関する記述などが含まれます。これらの「将来の見通しに関する記述」に
は、そこに記述され、示されたものとは大きく違う結果または事象に導く多数のリスクまたは不
確定要素が含まれます。かかる要素としては、MN-166、MN-001、MN-221、または MN-029
を開発するための提携先または助成金を得る可能性、当社の事業または臨床開発を行うために十
分な資金を調達する可能性、将来の臨床治験のタイミング、費用、計画など、臨床治験、製品開
発および商品化に付随するリスクや不確定要素、FDA に対して書類を提出するタイミング、臨
床開発及び商品化のリスク、現段階の臨床治験の結果が必ずしもその後の製品開発の行方を確定
するものではない可能性、当局の承認取得の遅延または失敗の可能性、臨床治験の資金を第三者
機関に頼ることによるリスク、商品候補に対する知的財産権に関するリスク及びかかる権利の防
御・執行能力に関するリスク、製品候補の臨床治験または製造を依頼している第三者機関が当社
の期待通りに履行できない可能性、さらに臨床治験の開始、患者登録、完了または解析、臨床治
験計画の妥当性または実施に関連する重大な問題、規制当局への書類提出のタイミング、第三者
機関との提携またはタイムリーな資金調達の可否などに起因する遅延及び費用増大に加え、当社
が米国証券取引委員会に提出した 2018 年 12 月期の Form10K 及びその後の 10Q、8K など届出
書に記載されているものも含め、しかしそれに限定されないその他のリスクや不確定要素があり
ます。したがって、         「将来の見通しに関する記述」はその時点における当社の状況を述べている
にとどまり、実際の結果または成り行きは、必ずしも予想通りにはならない可能性があることに

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ご留意下さい。また当社には、この記述に関して、情報の修正または更新を行う義務はありませ
ん。




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