4845 スカラ 2019-08-14 16:00:00
簡易株式交換によるジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社の 完全子会社化に関するお知らせ [pdf]
2019 年8月 14 日
各 位
会 社 名 株 式 会 社 ス カ ラ
代 表 者 名 代表取締役社長 梛 野 憲 克
( 東 証 一 部 ・ コ ー ド 4 8 4 5 )
問 合 せ 先 常 務 取 締 役 木下 朝太郎
( T E L 0 3 - 6 4 1 8 - 3 9 6 0 )
簡易株式交換によるジェイ・フェニックス・リサーチ株式会社の
完全子会社化に関するお知らせ
当社は、本日開催の取締役会において、当社を株式交換完全親会社とし、ジェイ・フェニック
ス・リサーチ株式会社(以下「JPR」といいます)を株式交換完全子会社とする簡易株式交換(以
下「本株式交換」といいます)を実施することを決議し、本日、JPR との間で基本合意書を締結
いたしましたので、下記のとおり、お知らせいたします。
なお、当社は会社法第 796 条第2項の規定に基づく簡易株式交換の手続により、株主総会の
決議による承認を受けずに行い、開示事項及び内容を一部省略しております。
1. 本株式交換の目的
当社グループはこれまで、顧客ニーズに沿ったクラウドベースのコミュニケーションツー
ルを SaaS/ASP で提供する手法でトップクラスの実績を築いてきました。本日開示した中期経
営計画でも詳細を記載しておりますが、特に当社が持つ「真の課題を探り出す能力」「リソ
、
ースの埋もれた価値を炙り出す能力」「課題とリソースの最適な組み合わせを提案・実行し
、
価値を最大化する能力」の三つのケイパビリティにより、堅実に事業を成長させてきました。
当社グループの今後の成長戦略として、これまで培ってきた顧客資産と AI/IoT 技術を活
用することで、三つのケイパビリティをさらに飛躍的に高め、SDGs 等の社会問題を解決する
分野にまで、当社の事業範囲を拡大していきます。
中でも、企業価値創造支援の分野においては、AI を活用して企業の現在価値と価値向上
の可能性を分析し、AI/IoT の導入支援や経営コンサルティングの提案を行うと共に、M&A の
アドバイスも手がけていきたいと考えております。また、AI ベースで価値創造支援を体系的
に支援するエンゲージメントファンドの立ち上げや、設立予定の CVC(コーポレートベンチ
ャーキャピタル)と連携して、企業価値向上に必要な技術や知財のマッチング等を含めた総
合的なアドバイスや、ベンチャーと大企業の最適な組み合わせの実現も支援していく予定で
す。
一方 JPR は、2003 年の創業以来、企業価値の理論をベースに、証券アナリストの視点で企
1
業価値の見える化に取り組んできました。代表者の宮下氏は、米国 CFA 協会の認定アナリス
トであり、日米の最大手の投資銀行や金融グループでの経験、また世界的に企業価値を計測
する体系として著名な指標、EVA®(SternStewart&CO.の登録商標)を展開してきた米国のコ
ンサルティング会社等で企業価値経営体系の導入経験を豊富に有しております。
宮下氏の経験をベースに、JPR は、上場企業の中期経営計画策定、統合報告書の作成、証
券アナリストレポートの作成等、価値創造経営アドバイザリー業務を幅広く実施しておりま
す。特に EVA®をより一般化した「超過利潤」という指標により、企業の 10 年の成長を織り
込んだ株主価値を数千社同時に計算するアルゴリズムを体系化し、証券アナリストレポート
を自動生成するシステムを自社開発する等、企業価値の理論の IT への応用力において成果を
上げております。
また JPR では、心理学等の人の理論、知識創造の理論、株主価値の理論をベースに企業価
値の創造プロセスの非財務情報と財務情報を体系的に統合する経営分析体系「GCC 経営®シス
テム(Growth, Connection, Confidence の三因子で企業価値を見える化するシステム)」を
作り上げており、統合的な開示プロセスにおいて差別化されたサービスを展開しております。
こうした動きと並行し、宮下氏は藻類によるバイオ燃料の商用利用に向けて活動・研
究開発を行う一般社団法人「藻類産業創成コンソーシアム(https://algae-consortium.jp)」
の理事を務め、2012 年においては、筑波大学と共同で、藻類産業の育成を示す技術ロー
ドマップを執筆する等、藻類のテクノロジーの産業への応用においても深い見識を持っ
ております。
こうした JPR おいて、特に重視しているのが、企業価値分析体系への AI の応用です。企業
価値の分析には、構造化された情報に加え、今後はますます非構造化された情報の分析が重
要になると考えられ、分析及びバリューアップの戦略策定において非構造化データを分析す
る AI の活用が極めて重要になると考えられます。宮下氏は、マサチューセッツ工科大学の
AI オンラインコースを修了する等、AI への分析力を高め、統合報告書や証券アナリストレポ
ートの生成プロセスの AI 化に取り組んでおりました。また、企業価値の向上戦略に AI をど
う応用するのかの研究にも取り組んできました。
上記背景から、AI の博士号を持つ梛野が代表を務める当社グループと JPR の事業統合によ
り、より早く AI の分析と価値創造経営コンサルティングの融合を図ることが可能であるとの
考えから、今回の株式交換を行う判断にいたりました。
当社グループとしては、 が価値創造経営支援事業を所管し、
JPR 同事業を牽引すると同時に、
社会問題解型事業、IT/AI/IoT 関連事業における価値創造プロセスに多大に貢献するものと
考えております。また、社会問題解決型事業においては、宮下氏の藻類産業における深い知
見をベースに、藻類テクノロジーを応用した環境問題の解決事業においても貢献するものと
考えております。
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2.本株式交換の要旨
(1)本株式交換の日程
株式交換契約承認取締役会決議日(当社) 2019 年 8 月 14 日
基本合意書締結日(両社) 2019 年 8 月 14 日
株式交換実施予定日(効力発生日) 2019 年 9 月下旬(予定)
(注)本株式交換は、会社法第 796 条第2項に基づき、当社の株主総会の承認を必要としな
い簡易株式交換であります。
(2)本株式交換の方式
当社が株式交換完全親会社、JPR が株式交換完全子会社となる株式交換により行います。
(3)本株式交換に係る割当ての内容
会社名 当社 JPR
(株式交換完全親会社) (株式交換完全会社)
本株式交換に係る割当比率 1 298.4165652
本株式交換により交付する株式数 当社の普通株式 245,000
(注)本株式交換に係る割当比率及び交付する株式数
JPR 株式会社株式1株に対し、当社の普通株式 298.4165652 株を新たに発行
し、割当交付いたします。
(4)本株式交換に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い
JPR が発行している新株予約権及び新株予約権付社債はありません。
(5)本株式交換に係る割当ての内容の根拠及び理由
①算定期間の名称並びに上場会社及び相手会社との関係
当社は、本株式交換に用いられる株式交換比率(以下「本株式交換比率」と
いいます。)の公正性・妥当性を確保するため、当社及び JPR から独立した第三
者算定機関である江黒公認会計士事務所に株主価値評価の算定を依頼いたしま
した。当社は、江黒公認会計士事務所から提出を受けた株主価値評価の算定結
果を参考に、JPR の財務の状況、資産の状況、将来の事業活動の見通し等を踏
まえ、両社で慎重に協議を重ねた結果、最終的に本株式交換における株式交換
比率は②の算定で得られた株式交換比率とすることが妥当であり、それぞれの
株主の利益に資するものであるとの判断に至り、合意いたしました。なお、 江
黒公認会計士事務所は、当社及び JPR の関連当事者には該当せず、本株式交換
に関して記載すべき重要な利害関係を有しません。
②算定の概要
当社については、上場会社であり、市場株価が存在していることから、2019
年 8 月 13 日の東京証券取引所市場第一部における当社終値を使用して算定を行
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っております。一方、JPR については、非上場会社であることを勘案し、将来の
事業活動の見通しを評価に反映させるため、ディスカウンテッド・キャッシュ・
フロー法(以下「DCF 法」といいます)を採用して算定を行いました。各評価手
法による当社の普通株式1株当たりの株式価値を1とした場合の評価は、以下の
とおりとなります。
採用手法
株主交換比率の算定結果
当社 JPR
市場株価 DCF 法 298.4165652
江黒公認会計士事務所は、JPR 株主価値の算定に際して、当社から提供を受け
た情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま使用し、それらの資
料及び情報等が全て正確かつ完全なものであることを前提としており、独自に
それらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。また、両社とその関係
会社の資産及び負債(偶発債務を含みます)について、独自の評価または査定
を行っていないことを前提としております。また、JPR の事業見通し及び財務予
測については、 の経営陣により現時点で得られる最善の予測及び判断に基づ
JPR
き、合理的に準備・作成されていることを前提としており、大幅な増減益は見
込んでおりません。なお、江黒公認会計士事務所が提出した JPR 株主価値の算
定結果は、本株式交換における株式交換比率の公正性について意見を表明する
ものではありません。
(6)上場廃止となる見込み及びその事由
当社は、本株式交換において株式交換完全親会社となり、また株式交換完全子会社と
なる JPR は非上場会社であるため、該当事項はございません。
3.本株式交換の当事会社の概要
当社 JPR
(株式交換完全親会社) (株式交換完全子会社)
(1)名称 株式会社スカラ ジェイ・フェニックス・リサーチ
株式会社
(2)所在地 東京都渋谷区広尾一丁目1番 39 東京都中央区日本橋茅場町一丁
号 恵比寿プライムスクエアタ 目 8番 1 号茅場町一丁目平和
ワー ビル 9 階
(3)代表者の 代表取締役社長 代表取締役
役職・氏名 梛野 憲克 博士(工学) 宮下修
(4)事業内容 SaaS/ASP 事業、SFA 事業、フ コンサルティング事業、ファンド
ィールドマーケティング事業、 事業
カスタマーサポート事業
(5)資本金 1,607 百万円 10 百万円
(2019 年 6 月
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30 日現在)
(6)設立年月 1987 年2月 20 日 2003 年 5 月 2 日
日
(7)発行済株 16,971,659 株 821 株
式数
(2019 年 6 月
30 日現在)
(8)決算期 6月 30 日 12 月 31 日
(9)大株主及 日本トラスティ・サービス信託 宮下 修 100.00%
び持株比率 銀行㈱(信託口) 6.76%
(2019 年 6 月 GOLDMAN SACHS
30 日現在) INTERNATIONAL 6.57%
日本マスタートラスト信託銀行
㈱(信託口) 4.72%
日本トラスティ・サービス信託
銀行㈱(信託口 9)
4.30%
UBS AG LONDON A/C IPB
SEGREGATED CLIENT
ACCOUNT 3.54%
㈱クエスト 3.54%
J.P. MORGAN BANK
LUXEMBOURG S.A. 1300000
3.41%
㈱インフォメーションクリエー
ティブ 2.95%
㈱証券ジャパン 2.35%
JP モルガン証券㈱
2.15%
(10)直前事業年度の財政状態及び経営成績
決算期 2019 年 6 月期(連結、IFRS) 2018 年 12 月期(日本基準)
純資産 9,608 百万円 41 百万円
総資産 18,694 百万円 58 百万円
1株当たり親 413.08 円 50,898.08 円
会社所有者帰
属持分/1株
当たり純資産
売上収益/売 17,112 百万円 66 百万円
上高
5
営業利益/営 2,153 百万円 ▲2 百万円
業損失
親会社株主に 1,457 百万円 ▲3 百万円
帰属する当期
純利益/当期
純損失
1株当たり当 55.87 円 ▲4,699.61 円
期純利益/1
株当たり当期
純損失
4.本株式交換後の状況
本株式交換による当社の名称、所在地、代表者の役職・氏名、事業内容、資本金及び決
算期の変更はありません。
5.今後の見通し
当社グループは今期より業績予想を開示しておりません。詳細につきましては、本日開
示の「中期経営計画のお知らせ」をご覧ください。本株式交換が業績に与える影響は現在
精査中であり、今後、公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示いたします。
以 上
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